| 【発明の名称】 |
シール構造とこのシール構造を用いた油路構成ブロック |
| 【発明者】 |
【氏名】高橋 米秋
【氏名】柏木 雅夫
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| 【要約】 |
【課題】ガスケットの両面に圧力差が生じないようにして、そのシール性を維持することができ、しかも、バラバラになったり強度が弱くなったりしないシール構造とこのシール構造を用いた油路構成ブロック提供すること。
【解決手段】合わせ面に溝やポートなどの油路m1を備えた一方の部材5を、ガスケット13を介して他方の部材4に重ね合わせたシール構造において、上記他方の部材4の合わせ面に、対向する一方の部材5の油路と同じ形状の凹部17を形成する一方、上記ガスケット13には貫通孔19を形成し、この貫通孔19によって上記凹部17と油路m1とを連通させる構成にしたことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 合わせ面に溝やポートなどの油路を備えた一方の部材を、ガスケットを介して他方の部材に重ね合わせたシール構造において、上記他方の部材の合わせ面に、対向する一方の部材の油路と同じ形状の凹部を形成する一方、上記ガスケットには貫通孔を形成し、この貫通孔によって上記凹部と油路とを連通させる構成にしたことを特徴とするシール構造。 【請求項2】 合わせ面に環状のドレン油路を備えた一方の油路プレートを、ガスケットを介して他方の油路プレートに重ね合わせた油路構成ブロックにおいて、上記他方の油路プレートの合わせ面に、対向する一方の油路プレートのドレン油路と同じ形状の環状凹部を形成する一方、上記ガスケットには貫通孔を形成し、この貫通孔によって、上記環状凹部とドレン油路とを連通させる構成にしたことを特徴とする油路構成ブロック。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、ガスケットを用いたシール構造と、このシール構造を用いた油路構成ブロックに関する。 【0002】 【従来の技術】図2に示すように、油路構成ブロックaは、例えば、六枚の油路プレート1〜6を重ね合わせることによって構成されている。上記油路プレート1〜6は、図3に示すように、その重ね合わせ面に溝mやポートpなどを複数形成している。そして、このようにした油路プレート1〜6の重ね合わせ面の間で油路を形成し、この油路を介して各油路プレート1〜6の溝mやポートpなどを連通させている。つまり、油路構成ブロックaでは、油路プレート1〜6の重ね合わせ面を利用して、油路を構成するようにしている。なお、図3に示す符号Dは、ドレン油路である。このドレン油路Dは、圧油が油路プレート1〜6から外側に漏れないようにするために、他の溝mを囲むように環状に形成している。 【0003】上記のようにした油路構成ブロックaは、油路プレート1〜6の重ね合わせ面のシール性を保つために、各油路プレート1〜6の間にそれぞれガスケット10〜14を介在させている。ただし、これらガスケット10〜14によるシール性は完全ではない。すなわち、油路に圧油を供給すると、油路プレート1〜6とガスケット10〜14との間に、どうしても圧油が入り込んでしまう。 【0004】そして、図4に示すように、ガスケット13によって油路プレート4,5の溝m1,m2を覆う構造になっていると、次の不都合が生じる。例えば、ポートpを流れる圧油が、油路プレート4とガスケット13との隙間を介して、溝m1を覆っている部分13aに達した場合に、溝m1がタンク圧になっていると、油路プレート4側から溝m1を覆う部分13aに高圧が作用することになる。つまり、ガスケット13の溝m1を覆う部分13aの両面に圧力差が生じる。そして、この圧力差によって、図5に示すように溝m1を覆う部分13aが一時的に変形してしまう。 【0005】このようなガスケット13の変形が、繰り返し行われると、ガスケット13の湾曲部分13b,13bのシール性が著しく低下してしまう。湾曲部分13b,13bのシール性が低下すると、溝1と溝2との間のシール性も悪くなるので、ポートpから漏れた圧油が、溝m2にまで達してしまう。つまり、ガスケット13で溝m1を覆う構造になっていると、その両面に生じる圧力差によってこのガスケット13のシール性が低下し、回路が成立しなくなることがあった。 【0006】そこで、従来、図6に示すように、ガスケット13に貫通部15,16を形成し、これら貫通部15,16の形状を、それぞれ対向する油路プレート4,5の溝m1,m2と同じにしている。このようにガスケット13に貫通部15,16を形成すれば、ガスケット13に圧力差が生じる部分がなくなる。したがって、ガスケットが変形してそのシール性が悪くなることもない。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来例では、図3に示すように、油路プレート1〜6の合わせ面に、環状のドレン油路Dを形成している。そのため、この環状のドレン油路Dに対応させて、ガスケット13にも環状の貫通部を形成すると、ガスケットが環状の貫通部によって外側部分と内側部分との2つに分離してしまう。このようにガスケット13がバラバラになってしまうと、ガスケット13を組み付けるときの作業性が悪くなるという問題があった。 【0008】また、油路プレート側の全ての溝mに対応させて、ガスケット13に貫通部を形成すると、このガスケット13が貫通部だらけになってしまう。そのため、ガスケット13の全体的な強度が弱くなってしまうという問題もあった。この発明の目的は、ガスケットの両面に圧力差が生じないようにして、そのシール性を維持することができ、しかも、上記の問題も解消したシール構造とこのシール構造を用いた油路構成ブロック提供することである。 【0009】 【課題を解決するための手段】第1の発明は、合わせ面に溝やポートなどの油路を備えた一方の部材を、ガスケットを介して他方の部材に重ね合わせたシール構造において、上記他方の部材の合わせ面に、対向する一方の部材の油路と同じ形状の凹部を形成する一方、上記ガスケットには貫通孔を形成し、この貫通孔によって上記凹部と油路とを連通させる構成にしたことを特徴とする。 【0010】第2の発明は、合わせ面に環状のドレン油路を備えた一方の油路プレートを、ガスケットを介して他方の油路プレートに重ね合わせた油路構成ブロックにおいて、上記他方の油路プレートの合わせ面に、対向する一方の油路プレートのドレン油路と同じ形状の環状凹部を形成する一方、上記ガスケットには貫通孔を形成し、この貫通孔によって、上記環状凹部とドレン油路とを連通させる構成にしたことを特徴とする。 【0011】 【発明の実施の形態】図1に示す実施例は、油路プレート4の合わせ面に、油路プレート5の溝m1と同じ形状の凹部17を、溝m1に対応させて形成している。また、油路プレート5の重ね合わせ面には、油路プレート4の溝m2と同じ形状の凹部18を、溝m2に対応させて形成している。そして、ガスケット13に貫通孔19,20を形成し、貫通孔19を介して溝m1と凹部17とを連通し、貫通孔20を介して溝m2と凹部18とを連通させている。したがって、溝m1と凹部19とが常に同じ圧力に保たれ、溝m2と凹部20とが常に同じ圧力に保たれている。 【0012】また、図示していないが、油路プレート4の合わせ面には、油路プレート5のドレン油路Dと同じ形状の環状凹部を、ドレン油路Dに対応させて形成している。そして、上記ドレン油路Dと環状凹部とを、ガスケット13に形成した貫通孔によって連通させている。したがって、ドレン油路と環状凹部とが、常に同じ圧力に保たれている。 【0013】上記実施例によれば、図1に示すように、溝m1に対応するガスケット13の両面の圧力が、常に同じになるようにしているので、油路プレート4とガスケット4との隙間から圧油が漏れてきたとしても、ガスケット13の両面に圧力差が生じたりしない。したがって、ガスケット13が変形することもなく、そのシール性が低下することもない。 【0014】また、上記ガスケット13に形成する貫通孔19というのは、溝m1と凹部17とを連通させるだけの面積があればいいので、その径は小さくできる。このことは、溝2に対応する貫通孔20についても同様である。そして、上記のように貫通孔19,20の径を小さくすると、ガスケット13の貫通部分の面積が少なくなる。ガスケット13の貫通部分が少なくなると、その分、ガスケット13の強度の低下も防止できる。つまり、この実施例によれば、ガスケット13のシール性を維持しつつ、その強度も保つことができる。 【0015】一方、油路プレート4の合わせ面には、油路プレート5のドレン油路Dに対応させて環状凹部を形成したので、ガスケットに環状の貫通部分を形成しなくても済む。そのため、ガスケットがバラバラになったりせず、それを一枚で構成することができる。したがって、油路構成ブロックaを組み立てるときに、ガスケットの組み付け作業性が悪くなることもない。 【0016】 【発明の効果】第1の発明によれば、一方の部材の油路と同じ形状の凹部を、他方の部材の合わせ面に形成し、この凹部と油路とをガスケットに形成した貫通孔によって連通させたので、ガスケットの両面に圧力差が生じたりしない。したがって、ガスケットが変形したりせず、シール性が低下することもない。しかも、上記ガスケットには、凹部と油路とを連通させるだけの貫通孔があれば足りるので、従来のような油路と同じ形状の貫通部を形成しなくてもすむ。したがって、ガスケットに貫通部だらけになってその強度が弱くなるということも防止できる。 【0017】第2の発明によれば、ガスケットに環状の貫通部分を形成しなくてもすむので、ガスケットがバラバラになったりしない。したがって、ガスケットを一枚で構成することができ、油路構成ブロックを組み立てるときに、ガスケットの組み付け作業性が悪くなったりしない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000929 【氏名又は名称】カヤバ工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年12月20日(1999.12.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076163 【弁理士】 【氏名又は名称】嶋 宣之
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| 【公開番号】 |
特開2001−173783(P2001−173783A) |
| 【公開日】 |
平成13年6月26日(2001.6.26) |
| 【出願番号】 |
特願平11−360494 |
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