トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F16 機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段




【発明の名称】 パッキン剥離方法及び装置
【発明者】 【氏名】大島 寛

【氏名】有坂 宏平

【要約】 【課題】パッキンのサイズの変更に関係なくパッキン積層体からパッキンを分離できるパッキン剥離方法を得る。

【解決手段】パッキン積層体2の積層方向の端面にパッキン剥離ドラム12の外周を配置する。このパッキン剥離ドラム12の外周にパッキン積層体2の積層方向の端面に存在するパッキン1の一部を固定し、このパッキン剥離ドラム12を回転させることによりパッキン1をパッキン剥離ドラム12の外周に巻付けてパッキン積層体2から剥離する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 パッキンが積層された筒状のパッキン積層体からパッキンを1枚ずつ剥離するパッキン剥離方法において、前記パッキン積層体の積層方向の端面にパッキン剥離ドラムの外周を配置し、該パッキン剥離ドラムの外周に前記パッキン積層体の積層方向の端面に存在する前記パッキンの少なくとも一部を固定して前記パッキン剥離ドラムを回転させることにより前記パッキンを前記パッキン剥離ドラムの外周に巻付けて前記パッキン積層体から剥離することを特徴とするパッキン剥離方法。
【請求項2】 パッキンが積層された筒状のパッキン積層体からパッキンを1枚ずつ剥離するパッキン剥離装置において、前記パッキン積層体をその積層方向が上向きになるようにして配置して昇降させるパッキン積層体昇降機構と、前記パッキン積層体の積層方向の上端から2番目以降の前記パッキンが上昇しないように押さえるパッキンクランプ機構と、前記パッキン積層体の積層方向の上端の前記パッキンの上に存在した際に該上端のパッキンの少なくとも一部を外周に固定して一方向の回転により外周に巻付けるパッキン剥離ドラムと、前記パッキン剥離ドラムを前記パッキン積層体の積層方向の上端のパッキン取り位置から該パッキン取り位置から離れたパッキン離し位置へ一方向に回転させつつ前記パッキン剥離ドラムの外周に前記パッキンを巻き付かせつつ移動させると共に前記パッキン離し位置で前記パッキンを前記パッキン剥離ドラムの外周から離した後は逆方向に回転しつつ前記パッキン取り位置に戻る往復移動を行なわせるドラム回転移動機構とを備えていることを特徴とするパッキン剥離装置。
【請求項3】 前記パッキン剥離ドラムには前記パッキン積層体の積層方向の上端の前記パッキンの少なくとも一部を固定するパッキン固定手段が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のパッキン剥離装置。
【請求項4】 前記パッキン固定手段は前記パッキンの一部を把持して固定するパッキン把持機構により構成されていることを特徴とする請求項3に記載のパッキン剥離装置。
【請求項5】 前記パッキンクランプ機構は前記パッキン積層体の積層方向の上端から2番目の前記パッキンを爪でクランプして2番目以降の前記パッキンが上昇しないように押さえる構成になっていることを特徴とする請求項2,3または4に記載のパッキン剥離装置。
【請求項6】 前記パッキン積層体昇降機構は前記パッキン積層体の周方向の一部で該パッキン積層体の昇降をガイドする内外のガイドポールを備えていることを特徴とする請求項2,3,4または5に記載のパッキン剥離装置。
【請求項7】 前記パッキン離し位置には前記パッキン剥離ドラムから離された前記パッキンを拡径方向に伸長して成形するパッキン整形機構が設けられていることを特徴とする請求項2,3,4,5または6に記載のパッキン剥離装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パッキンが積層された筒状のパッキン積層体からパッキンを1枚ずつ剥離するパッキン剥離方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、変圧器の容器とその開口部を閉塞する蓋との間に介在させてシールを行なうパッキンは、前記変圧器の組立て時に、該パッキンを多数枚積層した筒状のパッキン積層体から1枚ずつ剥離して供給されるようになっている。
【0003】図15乃至図17は、従来のパッキン剥離装置の構成を示したものである。このパッキン剥離装置は、環状のパッキン1を多数枚積層した筒状のパッキン積層体2を外周に挿入して該パッキン積層体2の上昇をガイドするパッキン積層体ガイド筒体3と、該パッキン積層体ガイド筒体3の外周のパッキン積層体2をその積層方向に上昇させるパッキン積層体昇降機構4と、パッキン積層体2の積層方向の上方に存在して該パッキン積層体2の積層方向の上端のパッキン1を吸着して上昇させることにより剥離するパッキン吸着体5とで構成されていた。この場合、パッキン積層体昇降機構4は、パッキン積層体ガイド筒体3の外周に放射状にあけられたスリット6に沿って昇降する放射状の昇降体7と、この昇降体7の中心に螺合して回転することにより該昇降体7を昇降させるボールネジ8と、パッキン積層体ガイド筒体3の外周で昇降体7に設けられた環状のパッキン積層体受け台9とで構成されていた。パッキン吸着体5は、その下面にパッキン1のサイズに応じて吸着ができるように同心状に複数条の吸着溝10が開口された構造になっていた。
【0004】このようなパッキン剥離装置は、パッキン積層体昇降機構4によりパッキン積層体2をパッキン積層体ガイド筒体3に沿って上昇させ、該パッキン積層体2の積層方向の上端のパッキン1がパッキン積層体ガイド筒体3の上端に臨んだ状態で、パッキン吸着体5を下降させてパッキン積層体2の積層方向の上端のパッキン1を吸着させて上昇することによりパッキン積層体2から分離する操作を行ない、該パッキン吸着体5を移動させて前記変圧器の組立て箇所に供給していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来のパッキン剥離装置では、次のような問題点があった。
【0006】(a)パッキン吸着体5は、パッキン1のサイズの変更毎に、そのサイズに応じた吸着溝10に段替えする必要があり、この際には真空ポンプとパッキン吸着体5のエア回路とを手作業で切換える必要があり、手間がかかっていた。
【0007】(b)パッキン積層体2に積層されているパッキン1が隣接相互間で密着しているので、パッキン積層体2の積層方向の上端のパッキン1をパッキン吸着体5で吸着した際に、2番目以降のパッキン1も一緒に上昇するので、手作業でパッキン1の両面に粉を塗ってから積層してパッキン積層体2を構成していたので、パッキン積層体2の構成に手間がかかっていた。
【0008】本発明の目的は、パッキンのサイズの変更に関係なくパッキン積層体からパッキンを分離できるパッキン剥離方法及び装置を提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、パッキンの両面に粉を塗って分離し易いように積層してパッキン積層体を構成しなくてもパッキンの分離を容易に行なえるパッキン剥離装置を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、パッキンのサイズの変更毎にパッキン積層体ガイド筒体及びパッキン積層受け体を交換する必要がないパッキン剥離装置を提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、パッキン剥離ドラムの外周にパッキンの少なくとも一部を容易に固定できるパッキン剥離装置を提供することにある。
【0012】本発明の他の目的は、パッキン積層体の積層方向の端部のパッキンと2番目のパッキンとの分離を容易に行なえるパッキン剥離装置を提供することにある。
【0013】本発明の他の目的は、パッキンのサイズが変更されてもパッキン積層体昇降機構の変更を行なう必要のないパッキン剥離装置を提供することにある。
【0014】本発明の他の目的は、パッキン剥離ドラムから離したパッキンの整形を行なえるパッキン剥離装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、パッキンが積層された筒状のパッキン積層体からパッキンを1枚ずつ剥離するパッキン剥離方法を改良することにある。
【0016】請求項1に記載のパッキン剥離方法においては、パッキン積層体の積層方向の端面にパッキン剥離ドラムの外周を配置し、該パッキン剥離ドラムの外周にパッキン積層体の積層方向の端面に存在するパッキンの少なくとも一部を固定して該パッキン剥離ドラムを回転させることによりパッキンを該パッキン剥離ドラムの外周に巻付けてパッキン積層体から剥離することを特徴とする。
【0017】このようにすると、パッキンのサイズの変更があっても、該パッキンはパッキン剥離ドラムの外周に巻付けてパッキン積層体から分離するので、該パッキン剥離ドラムを交換する必要がなく、手間がかからない。
【0018】本発明は、パッキンが積層された筒状のパッキン積層体からパッキンを1枚ずつ剥離するパッキン剥離装置を改良するものである。
【0019】請求項2に記載のパッキン剥離装置は、パッキン積層体をその積層方向が上向きになるようにして配置して昇降させるパッキン積層体昇降機構と、パッキン積層体の積層方向の上端から2番目以降のパッキンが上昇しないように押さえるパッキンクランプ機構と、パッキン積層体の積層方向の上端のパッキンの上に存在した際に該上端のパッキンの少なくとも一部を外周に固定して一方向の回転により外周に巻付けるパッキン剥離ドラムと、パッキン剥離ドラムをパッキン積層体の積層方向の上端のパッキン取り位置から該パッキン取り位置から離れたパッキン離し位置へ一方向に回転させつつパッキン剥離ドラムの外周にパッキンを巻き付かせつつ移動させると共にパッキン離し位置でパッキンをパッキン剥離ドラムの外周から離した後は逆方向に回転しつつパッキン取り位置に戻る往復移動を行なわせるドラム回転移動機構とを備えていることを特徴とする。
【0020】このようなパッキン剥離装置では、パッキン積層体昇降機構によりパッキン積層体をその積層方向に上昇させ、所定の位置でパッキンクランプ機構によりパッキン積層体の積層方向の上端から2番目以降のパッキンが上昇しないように押さえた状態で、パッキン剥離ドラムの外周にパッキン積層体の積層方向の上端のパッキンの少なくとも一部を固定した状態で該パッキン剥離ドラムをドラム回転移動機構により一方向に回転移動させることにより巻き付かせながら分離するので、パッキンのサイズの変更があっても、該パッキンはパッキン剥離ドラムの外周に巻付けてパッキン積層体から分離するゆえ、該パッキン剥離ドラムを交換する必要がなく、段替え時に手間がかからずに作業を行なうことができる。
【0021】また、この装置は、パッキン積層体の積層方向の上端から2番目以降のパッキンが上昇しないように押さえるパッキンクランプ機構を備えているので、パッキンの両面に粉を塗って分離し易いように積層してパッキン積層体を構成しなくてもパッキンの分離を容易に行なうことができる。
【0022】請求項3に記載のパッキン剥離装置は、請求項2において、パッキン剥離ドラムにはパッキン積層体の積層方向の上端のパッキンの少なくとも一部を固定するパッキン固定手段が設けられていることを特徴とする。
【0023】このようにパッキン剥離ドラムにパッキン固定手段が設けられていると、パッキン積層体の積層方向の上端のパッキンの少なくとも一部を固定することができて、該パッキン剥離ドラムを一方向に回転させることにより該パッキンを容易にパッキン剥離ドラムの外周に巻き付かせることができる。
【0024】請求項4に記載のパッキン剥離装置は、請求項3において、パッキン固定手段がパッキンの一部を把持して固定するパッキン把持機構により構成されていることを特徴とする。
【0025】このようなパッキン固定手段によれば、パッキン把持機構によりパッキンの一部を容易に把持してパッキン剥離ドラムに固定することができ、また把持部分を離すことによりパッキン剥離ドラムからパッキンを容易に離すことができる。
【0026】請求項5に記載のパッキン剥離装置は、請求項2,3または4において、パッキンクランプ機構がパッキン積層体の積層方向の上端から2番目のパッキンを爪でクランプして2番目以降のパッキンが上昇しないように押さえる構成になっていることを特徴とする。
【0027】このようなパッキンクランプ機構によれば、積層されているパッキンが隣接相互間でくっついていても、爪でクランプすることにより2番目以降のパッキンが上昇しないように押さえることができ、パッキンの両面に粉を塗って分離し易いように積層してパッキン積層体を構成しなくてもパッキンの分離を容易に行なうことができる。
【0028】請求項6に記載のパッキン剥離装置は、請求項2,3,4または5において、パッキン積層体昇降機構がパッキン積層体の周方向の一部で該パッキン積層体の昇降をガイドする内外のガイドポールを備えていることを特徴とする。
【0029】このようにパッキン積層体昇降機構が、パッキン積層体の周方向の一部で該パッキン積層体の昇降をガイドする内外のガイドポールを備えていると、パッキンのサイズが変更されても、同じ内外のガイドポールでパッキン積層体の昇降をガイドすることができ、交換する必要がない。
【0030】請求項7に記載のパッキン剥離装置は、請求項2,3,4,5または6において、パッキン離し位置にはパッキン剥離ドラムから離されたパッキンを拡径方向に伸長して成形するパッキン整形機構が設けられていることを特徴とする。
【0031】このようなパッキン整形機構を備えていると、パッキン剥離ドラムから離したパッキンを正しい形状に直してから次工程に渡すことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】図1〜図5は本発明に係るパッキン剥離装置における実施の形態の一例を示したもので、図1は本例のパッキン剥離装置の斜視図、図2は本例のパッキン剥離装置における概略構成を示す平面図、図3は本例のパッキン剥離装置におけるパッキン剥離ドラムとその回転支持手段との構成を示す正面図、図4は本例のパッキン剥離装置でパッキン剥離ドラム内に設けたパッキン固定手段の構成を示すパッキン剥離ドラムの横断面図、図5はパッキン固定手段がパッキンを固定した状態を示す正面図である。
【0033】本例のパッキン剥離装置は、パッキン1が積層された筒状のパッキン積層体2をその積層方向が上向きになるようにして配置して昇降させるパッキン積層体昇降機構4と、パッキン積層体2の積層方向の上端から2番目以降のパッキン1が上昇しないように押さえるパッキンクランプ機構11と、パッキン積層体2の積層方向の上端のパッキン1の上に存在した際に該上端のパッキン1の少なくとも一部を外周に固定して一方向の回転により外周に巻付けるパッキン剥離ドラム12と、該パッキン剥離ドラム12をパッキン積層体2の積層方向の上端のパッキン取り位置Aから該パッキン取り位置Aから離れたパッキン離し位置Bへ一方向に回転させつつパッキン剥離ドラム12の外周にパッキン1を巻き付かせつつ移動させると共にパッキン離し位置Bでパッキン1をパッキン剥離ドラム12の外周から離した後は逆方向に回転しつつパッキン取り位置Aに戻る往復移動を行なわせるドラム回転移動機構13と、パッキン離し位置Bに設けられてパッキン剥離ドラム12から離されたパッキン1を拡径方向に伸長して成形するパッキン整形機構14とを備えて構成されている。
【0034】パッキン積層体昇降機構4は、パッキン積層体2を載せて図示しない昇降手段により昇降させられるパッキン積層体昇降テーブル15と、パッキン積層体2の周方向の一部で該パッキン積層体2の昇降をガイドする内外2本ずつのガイドポール16とで構成されている。
【0035】パッキンクランプ機構11は、パッキン積層体2の積層方向の上端から2番目のパッキン1を爪17でクランプして2番目以降のパッキン1が上昇しないように押さえる構成になっている。このパッキンクランプ機構11は、ガイドポール16の設置位置でパッキン積層体2の内外に設置されたスタンド18と、これらスタンド18の上端に設けられていて爪17でパッキン積層体2の積層方向の上端から2番目のパッキン1をクランプする操作とアンクランプする操作とを行なう爪操作部19とを備えて構成されている。
【0036】パッキン剥離ドラム12は、大きなサイズのパッキン1でも小さなサイズのパッキン1でも巻き取れる筒状の構成になっていて、軸心方向の両端から突出された回転軸20が軸受具21によりそれぞれ回転自在に支持されている。
【0037】ドラム回転移動機構13は、各軸受具21をそれぞれ搭載しているスライダー22と、これらスライダー22の走行のガイドとなるようにしてパッキン剥離ドラム12をパッキン取り位置Aとパッキン離し位置Bとの間を往復移動させる1対のレール23と、一方のレール23に沿って設置されているラック24と、パッキン剥離ドラム12の外周に支持されていてラック24に噛み合うピニオン25と、このピニオン25に噛み合ってパッキン剥離ドラム12を一方向またはその逆方向に回転させる駆動歯車26と、ピニオン25が設けられている側のスライダー22に搭載されていて駆動歯車26を一方向またはその逆方向に回転させるモータ27とで構成されている。
【0038】パッキン剥離ドラム12には、パッキン積層体2の積層方向の上端のパッキン1の少なくとも一部を固定するパッキン固定手段28が設けられている。このパッキン固定手段28は、パッキン1の一部を把持して固定するパッキン把持機構29により構成されている。このパッキン把持機構29は、パッキン剥離ドラム12の長手方向のほぼ中央に周方向に沿って円弧状にあけられた窓30に対向させて設けられている。このパッキン把持機構29は、窓30から若干突出させてパッキン1の周方向の一部を把持する1対のパッキン把持片31と、これらパッキン把持片31を圧力エアーを用いて開閉させる把持片開閉操作部32と、この把持片開閉操作部32をパッキン剥離ドラム12内で保持するホルダー33と、1対のパッキン把持片31がパッキン1の周方向の一部を把持した際に該パッキン1が内方に撓むのを阻止するストッパー34とを備えて構成されている。把持片開閉操作部32に対する圧力エアーの供給は、回転軸20の一端の軸心に沿ってあけられた孔に回転継ぎ手35にエアーホース36を接続することにより行なわれるようになっている。
【0039】パッキン整形機構14は、パッキン離し位置Bに水平に設置されてパッキン剥離ドラム12から分離されたパッキン1を支持するパッキン支持テーブル37と、このパッキン支持テーブル37にその中心Sに対して放射方向にあけられた複数条のスリット38と、これらスリット38内に起立されていて図示しない拡縮操作手段により拡径方向と縮径方向とに移動するパッキン拡縮操作子39とで構成されている。
【0040】次に、このようなパッキン剥離装置を用いて行なうパッキン剥離方法について、これら図1〜図5と、図6に示すフローチャートと、図7〜図14に示す動作説明図を参照して説明する。
【0041】ステップST1 では、パッキン剥離ドラム12をドラム回転移動機構13の駆動により待機位置に移動する。
【0042】次のステップST2 では、パッキンクランプ機構11を操作してパッキン積層体2をクランプしない状態に指令する。
【0043】同時に、ステップST3 でパッキン剥離ドラム12側のパッキン把持機構29のパッキン把持爪31を開いた状態に指令する。
【0044】次のステップST4 では、パッキン積層体昇降機構4を操作してパッキン積層体昇降テーブル15を上昇させ、パッキン積層体2の積層方向の上端から2番目のパッキン1の側面が爪17に対向する位置でパッキン積層体昇降テーブル15の上昇を停止させる。
【0045】次のステップST5 では、パッキンクランプ機構11を操作して爪17でパッキン積層体2の積層方向の上端から2番目のパッキン1をクランプして2番目以降のパッキン1が上昇しないようにする。
【0046】次のステップST6 では、パッキン剥離ドラム12を図7に示すようにパッキン取り位置A側にドラム回転移動機構13により回転させながら移動し、該パッキン剥離ドラム12をパッキン積層体2の真上のパッキン取り位置Aに位置させる。
【0047】同時に、ステップST7 では、図示しない拡縮操作手段の操作により各パッキン拡縮操作子39を縮径状態にしてパッキン支持テーブル37の上に出ないように下降させておく。
【0048】次のステップST8 では、パッキン剥離ドラム12のパッキン把持機構29のパッキン把持爪31でパッキン1を図8及び図5に示すようにクランプする。
【0049】次のステップST9 では、ドラム回転移動機構13の駆動によりパッキン剥離ドラム12を図9に示すようにパッキン取り位置Aからパッキン離し位置B側に該パッキン剥離ドラム12を一方向(パッキン1をパッキン剥離ドラム12の外周に巻き付ける方向)に回転させつつ移動させる。このパッキン剥離ドラム12の一方向の回転移動で、図1に示すようにパッキン1がパッキン剥離ドラム12の外周に巻き付くことになる。
【0050】パッキン剥離ドラム12はその外周に巻いたパッキン1をパッキン支持テーブル37上に後で広げるために、図10に示すようにパッキン離し位置Bの末端側まで移動して停止する。
【0051】次のステップST10では、図11に示すようにパッキン剥離ドラム12を逆方向に回転させつつパッキン取り位置Aの方向に移動させる。この動作により、パッキン剥離ドラム12の外周のパッキン1がパッキン支持テーブル37上に広げられる。
【0052】次のステップST11では、パッキン1がパッキン支持テーブル37上に広げ終わった段階で、図12に示すようにパッキン把持機構29を操作してそのパッキン把持爪31を広げてパッキン1をパッキン剥離ドラム12から離す。
【0053】同時に、ステップST12では、パッキンクランプ機構11を操作して爪17を後退させアンクランプ状態にする。
【0054】次のステップST13では、ドラム回転移動機構13の駆動によりパッキン剥離ドラム12を図13に示すように待機位置に移動する。
【0055】次のステップST14では、図示しないカウンタを動作させてパッキン1を分離した枚数として1枚カウントアップする。
【0056】同時に、ステップST15では、各パッキン拡縮操作子39を上昇させてパッキン支持テーブル37上のパッキン1の中に挿入する。
【0057】次のステップST16では、パッキン積層体2を分離した枚数が規定枚数に達したか否かを判定し、規定枚数に達していない場合はステップST4 に戻って次のパッキン分離動作に入る。パッキン積層体2を分離した枚数が規定枚数に達していれば、パッキン分離動作を終了する。
【0058】一方、ステップST15の次に行なわれるステップST17では、各パッキン拡縮操作子39を拡径させてパッキン1の内径寸法まで広げる。これによりパッキン1は、図2に破線で示すようにパッキン支持テーブル37の中心Sに同心状に広げられて整形される。
【0059】次のステップST18では、パッキン支持テーブル37上のパッキン1をパッキン搬送装置で次工程に送って、容器の蓋に接着剤で固着する。
【0060】このようなパッキン剥離方法では、パッキン積層体2の積層方向の端面にパッキン剥離ドラム12の外周を配置し、該パッキン剥離ドラム12の外周にパッキン積層体2の積層方向の端面に存在するパッキン1の一部を固定して該パッキン剥離ドラム12を回転させることによりパッキン1を該パッキン剥離ドラム12の外周に巻付けてパッキン積層体2から剥離するので、パッキン1のサイズの変更があっても、該パッキン1はパッキン剥離ドラム12の外周に巻付けてパッキン積層体2から分離するゆえに、該パッキン剥離ドラム12を交換する必要がなく、手間がかからない。
【0061】また、このパッキン剥離装置では、パッキン積層体昇降機構4によりパッキン積層体2をその積層方向に上昇させ、所定の位置でパッキンクランプ機構11によりパッキン積層体2の積層方向の上端から2番目以降のパッキン1が上昇しないように押さえた状態で、パッキン剥離ドラム12の外周にパッキン積層体2の積層方向の上端のパッキン1の一部をパッキン把持機構29により固定した状態で該パッキン剥離ドラム12をドラム回転移動機構13により一方向に回転移動させることにより巻き付かせながら分離するので、パッキン1のサイズの変更があっても、該パッキン1はパッキン剥離ドラム12の外周に巻付けてパッキン積層体2から分離するゆえ、該パッキン剥離ドラム12を交換する必要がなく、段替え時に手間がかからずに作業を行なうことができる。
【0062】また、この装置では、パッキン積層体2の積層方向の上端から2番目以降のパッキン1が上昇しないように押さえるパッキンクランプ機構11を備えているので、パッキン1の両面に粉を塗って分離し易いように積層してパッキン積層体2を構成しなくてもパッキン1の分離を容易に行なうことができる。
【0063】また、この装置では、パッキン剥離ドラム12にパッキン固定手段28が設けられているので、パッキン積層体2の積層方向の上端のパッキン1の一部を固定することができて、該パッキン剥離ドラム12を一方向に回転させることにより該パッキン1を容易にパッキン剥離ドラム12の外周に巻き付かせることができる。
【0064】また、この装置では、パッキン固定手段28をパッキン把持機構29により構成しているので、このパッキン把持機構29によりパッキン1の一部を容易に把持してパッキン剥離ドラム12に固定することができ、また把持部分を離すことによりパッキン剥離ドラム12からパッキン1を容易に離すことができる。
【0065】また、この装置では、パッキンクランプ機構11はパッキン積層体2の積層方向の上端から2番目のパッキン1を爪17でクランプして2番目以降のパッキン1が上昇しないように押さえる構成になっているので、積層されているパッキン1が隣接相互間でくっついていても、爪17でクランプすることにより2番目以降のパッキン1が上昇しないように押さえることができ、パッキン1の両面に粉を塗って分離し易いように積層してパッキン積層体2を構成しなくてもパッキン1の分離を容易に行なうことができる。
【0066】また、この装置では、パッキン積層体昇降機構4が、パッキン積層体2の周方向の一部で該パッキン積層体2の昇降をガイドする内外のガイドポール16を備えているので、図2に示すようにパッキン1のサイズが変更されても、同じ内外のガイドポール16でパッキン積層体2の昇降をガイドすることができ、交換する必要がない。
【0067】また、この装置では、パッキン離し位置Bにはパッキン剥離ドラム12から離したパッキン1を拡径方向に伸長して成形するパッキン整形機構14が設けられているので、パッキン剥離ドラム12から離したパッキン1を正しい形状に直してから次工程に渡すことができる。
【0068】なお、パッキン固定手段28としては、本例のようにパッキン把持機構29で構成するものに限定されるものではなく、パッキン剥離ドラム12の外周の所定の位置に剥離が比較的容易な吸着パットあるいは両面テープを設けておいて、パッキン1の周方向の一部を持着すること等により固定するものであってもよい。この場合には、パッキン離し位置Bにパッキン剥離ドラム12の外周からパッキン1の持着部を剥離する手段を設けておけばよい。
【0069】また、パッキン積層体昇降機構4は、ガイドポール16でパッキン積層体2の昇降をガイドするものではなく、図15に示すようにパッキン積層体ガイド筒体3でパッキン積層体2の昇降をガイドさせることもできる。
【0070】
【発明の効果】請求項1に記載のパッキン剥離方法では、パッキン積層体の積層方向の端面にパッキン剥離ドラムの外周を配置し、該パッキン剥離ドラムの外周にパッキン積層体の積層方向の端面に存在するパッキンの少なくとも一部を固定して該パッキン剥離ドラムを回転させることにより該パッキンを該パッキン剥離ドラムの外周に巻付けてパッキン積層体から剥離するので、パッキンのサイズの変更があっても該パッキン剥離ドラムを交換する必要がなく、手間がかからない利点がある。
【0071】請求項2に記載のパッキン剥離装置では、パッキン積層体昇降機構によりパッキン積層体をその積層方向に上昇させ、所定の位置でパッキンクランプ機構によりパッキン積層体の積層方向の上端から2番目以降のパッキンが上昇しないように押さえた状態で、パッキン剥離ドラムの外周にパッキン積層体の積層方向の上端のパッキンの少なくとも一部をパッキン把持機構により固定した状態で該パッキン剥離ドラムをドラム回転移動機構により一方向に回転移動させることにより巻き付かせながら分離するので、パッキンのサイズの変更があっても該パッキン剥離ドラムを交換する必要がなく、段替え時に手間がかからずに作業を行なうことができる。また、このパッキン剥離装置では、パッキン積層体の積層方向の上端から2番目以降のパッキンが上昇しないように押さえるパッキンクランプ機構を備えているので、パッキンの両面に粉を塗って分離し易いように積層してパッキン積層体を構成しなくてもパッキンの分離を容易に行なうことができる。
【0072】請求項3に記載のパッキン剥離装置では、パッキン剥離ドラムにパッキン固定手段を設けているので、パッキン積層体の積層方向の上端のパッキンの一部を固定することができて、該パッキン剥離ドラムを一方向に回転させることにより該パッキンを容易にパッキン剥離ドラムの外周に巻き付かせることができる。
【0073】請求項4に記載のパッキン剥離装置では、パッキン固定手段をパッキン把持機構により構成しているので、このパッキン把持機構によりパッキンの一部を容易に把持してパッキン剥離ドラムに固定することができ、また把持部分を離すことによりパッキン剥離ドラムからパッキンを容易に離すことができる。
【0074】請求項5に記載のパッキン剥離装置では、パッキンクランプ機構がパッキン積層体の積層方向の上端から2番目のパッキンを爪でクランプして2番目以降のパッキンが上昇しないように押さえる構成になっているので、積層されているパッキンが隣接相互間でくっついていても、爪でクランプすることにより2番目以降のパッキンが上昇しないように押さえることができ、パッキンの両面に粉を塗って分離し易いように積層してパッキン積層体を構成しなくてもパッキンの分離を容易に行なうことができる。
【0075】請求項6に記載のパッキン剥離装置では、パッキン積層体昇降機構が、パッキン積層体の周方向の一部で該パッキン積層体の昇降をガイドする内外のガイドポールを備えているので、パッキンのサイズが変更されても、同じ内外のガイドポールでパッキン積層体の昇降をガイドすることができ、交換する必要がない。
【0076】請求項7に記載のパッキン剥離装置では、パッキン離し位置にパッキン剥離ドラムから離したパッキンを拡径方向に伸長して成形するパッキン整形機構が設けられているので、パッキン剥離ドラムから離したパッキンを正しい形状に直してから次工程に渡すことができる。
【出願人】 【識別番号】000000262
【氏名又は名称】株式会社ダイヘン
【出願日】 平成11年12月20日(1999.12.20)
【代理人】 【識別番号】100073450
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 英俊
【公開番号】 特開2001−173782(P2001−173782A)
【公開日】 平成13年6月26日(2001.6.26)
【出願番号】 特願平11−361375