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【発明の名称】 パイプシーリング装置
【発明者】 【氏名】上野 行一

【氏名】島田 世津子

【氏名】古田 健次

【氏名】草野 明浩

【氏名】岡田 晴雄

【要約】 【課題】抜け防止用のバックアップ装置を不要としつつ、パイプ内部が高圧になった場合でも十分にシール機能を発揮させる。

【解決手段】ベース部材2に対してクランプ基体3を軸方向一端側に移動させることによりパイプクランプ4を縮径させて、パイプクランプ4の圧接内周面4cをパイプ1の端部1aの外周面に圧接させる。ベース部材2に対する押さえ金具9の軸方向一方側への移動に伴って、ベース部材2及び押さえ金具9間でシール部材8を少なくとも軸方向に圧縮することにより、ベース部材2に対するシャフト部材5の軸方向一端側への抜けを規制するとともに、シール部材8を径方向内方及び外方に膨出させてシャフト部材5の外周面及びパイプ1の端部1aの内周面に圧接させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 パイプ端部に装着されて該パイプ端部を液密的に封止するパイプシーリング装置であって、上記パイプ端部の端面に対向して配設され、軸孔を有する略円盤状部材よりなるベース部材と、上記パイプ端部の外周面及び上記ベース部材の外周面に配設されるとともに、該パイプの軸方向外方側に相当する軸方向一端側が上記ベース部材の外周面に係合され、該パイプの軸方向内方側に相当する軸方向他端側の内周面に該パイプ端部の外周面に圧接される圧接内周面を有する略円筒状部材よりなるクランプ部材と、上記ベース部材の軸孔に挿通されるシャフト部材と、上記パイプ端部の内周面と上記シャフト部材の外周面との間に配設され、該シャフト部材が挿通される軸孔を有する略円盤状の弾性部材よりなるシール部材と、上記シール部材の上記軸方向他端側の端面に対向するように、上記シャフト部材の上記軸方向他端側の外周面から径方向外方に一体に又は別体に延設され、上記ベース部材に対して軸方向の相対移動可能とされた押さえ手段とを備え、上記軸方向一端側への上記押さえ手段の軸方向移動に伴って上記ベース部材及び該押さえ手段間で上記シール部材が少なくとも軸方向に圧縮されることにより、該ベース部材に対する上記シャフト部材の該軸方向一端側への抜けが規制されるとともに、該シール部材が径方向内方及び外方に膨出して該シャフト部材の外周面及び上記パイプ端部の内周面に圧接される構成とされていることを特徴とするパイプシーリング装置。
【請求項2】 前記クランプ部材は、前記軸方向一端側が軸方向の相対移動可能に前記ベース部材に係合され、前記軸方向他端側の内周面に該軸方向他端側に向かうに連れて縮径又は拡径されたテーパ内周面をもつクランプ基体と、該テーパ内周面に対向するテーパ外周面及び前記パイプ端部の外周面に圧接される前記圧接内周面をもち、周方向に少なくとも一個のスリットを有して縮径及び拡径可能な略リング状部材よりなるパイプクランプとからなることを特徴とする請求項1記載のパイプシーリング装置。
【請求項3】 前記クランプ部材は、略円筒状部材を周方向に少なくとも二分割した前記圧接内周面を有する少なくとも二個の分割体と、各該分割体の前記軸方向一端側を前記ベース部材の外周面に係合させつつ各該分割体を締め付けて一体化する締め付け手段とからなることを特徴とする請求項1記載のパイプシーリング装置。
【請求項4】 前記シール部材には、前記軸方向他端側の端面に、該軸方向他端側へ向かうに連れて拡径された被押圧テーパ内周面をもつ外周被押圧部及び該軸方向他端側へ向かうに連れて縮径された被押圧テーパ外周面をもつ内周被押圧部のうちの少なくとも一方が該軸方向他端側へ一体に突設されるとともに、前記押さえ手段には、該外周被押圧部の被押圧テーパ内周面と対向する押圧テーパ外周面及び該内周被押圧部の被押圧テーパ外周面と対向する押圧テーパ内周面のうちの少なくとも一方が設けられていることを特徴とする請求項1、2又は3記載のパイプシーリング装置。
【請求項5】 前記押さえ手段には、前記軸方向一端側の端面に、内周域から突設された内周押圧突起部及び外周域から突設された外周押圧突起部のうちの少なくとも一方が設けられていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のパイプシーリング装置。
【請求項6】 前記圧接内周面には、断面山形の歯部が少なくとも一条設けられていることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載のパイプシーリング装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パイプ端部に装着されてパイプ端部をシールするパイプシーリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、長手方向で断面形状が異なる異形断面のパイプを成形する方法として、金型内にパイプを保持した状態で、パイプ内部に水や油等の圧力媒体を封入するとともに圧力媒体に圧力を付加し、この圧力媒体の加圧力を利用してパイプ自身を膨出させて型面どおりに成形するハイドロフォーミング法が知られている。
【0003】この成形方法を実施するに際しては、パイプ端部をゴム弾性体やインサート金具等のシーリング装置で封止し、このシーリング装置に設けられた液圧導入孔を介して、パイプ内部に圧力媒体を充填するとともに、この圧力媒体に圧力を付加している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記ハイドロフォーミング法においては、パイプ内部に封入された圧力媒体の加圧力を利用してパイプを型面に沿うように成形するため、パイプ内部をかなり高圧にする必要がある。
【0005】しかしながら、従来のシーリング装置は、パイプ内部の圧力上昇に応じてシール性が向上する構造や、あるいはパイプ内部の圧力をシーリング装置自体で受け止め得る構造とはなっていなかったため、パイプ内部の圧力上昇に伴ってシール性が低下したり、あるいはパイプ端部からのシーリング装置の抜けを防止すべく、油圧シリンダ等を用いたバックアップ装置が別途必要となるといった問題点があった。
【0006】なお、図8に示すように、例えば、プレスラム91に固定された上型92にバックアップ用のプレート93を予め取り付けておくことにより、パイプ94のプレス加工時に、プレスラム91の下降と同時にパイプ94の端部に装着されたシーリング装置95の端面にプレート93を当接させれば、油圧シリンダ等を用いたバックアップ装置を別途設けることなく、シーリング装置94の抜けを防止することも可能である。しかし、この場合、シーリング装置94の端面とプレート93との摺接や当接により、両者間で摩耗等が発生し、シーリング装置94の寿命が低下する懸念がある。
【0007】本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、パイプ内部の圧力上昇に応じてシール性及びパイプに対するシーリング装置の抜け防止性を向上させて、抜け防止用のバックアップ装置を不要としつつ、パイプ内部が高圧になった場合でも十分にシール機能を発揮しうるパイプシーリング装置を提供することを解決すべき技術課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発明のパイプシーリング装置は、パイプ端部に装着されて該パイプ端部を液密的に封止するパイプシーリング装置であって、上記パイプ端部の端面に対向して配設され、軸孔を有する略円盤状部材よりなるベース部材と、上記パイプ端部の外周面及び上記ベース部材の外周面に配設されるとともに、該パイプの軸方向外方側に相当する軸方向一端側が上記ベース部材の外周面に係合され、該パイプの軸方向内方側に相当する軸方向他端側の内周面に該パイプ端部の外周面に圧接される圧接内周面を有する略円筒状部材よりなるクランプ部材と、上記ベース部材の軸孔に挿通されるシャフト部材と、上記パイプ端部の内周面と上記シャフト部材の外周面との間に配設され、該シャフト部材が挿通される軸孔を有する略円盤状の弾性部材よりなるシール部材と、上記シール部材の上記軸方向他端側の端面に対向するように、上記シャフト部材の上記軸方向他端側の外周面から径方向外方に一体に又は別体に延設され、上記ベース部材に対して軸方向の相対移動可能とされた押さえ手段とを備え、上記軸方向一端側への上記押さえ手段の軸方向移動に伴って上記ベース部材及び該押さえ手段間で上記シール部材が少なくとも軸方向に圧縮されることにより、該ベース部材に対する上記シャフト部材の該軸方向一端側への抜けが規制されるとともに、該シール部材が径方向内方及び外方に膨出して該シャフト部材の外周面及び上記パイプ端部の内周面に圧接される構成とされていることを特徴とするものである。
【0009】このパイプシーリング装置では、パイプ端面に対向して配設されたベース部材の外周面にクランプ部材が係合され、このクランプ部材の圧接内周面がパイプ端部の外周面に圧接される。また、ベース部材に対する軸方向一端側(パイプ端部の軸方向外方側)への押さえ手段の軸方向移動に伴って、シャフト部材の外周面とパイプ端部の内周面との間に配設されたシール部材が、ベース部材及び押さえ手段間で少なくとも軸方向に圧縮されることにより、ベース部材に対するシャフト部材の該軸方向一端側への抜けが規制されるとともに、該シール部材が径方向内方及び外方に膨出してシャフト部材の外周面及びパイプ端部の内周面に圧接される。
【0010】こうして、パイプ端部の外周面にクランプ部材の圧接内周面が圧接されるとともに、パイプ端部の内周面にシール部材の外周面が圧接されることにより、パイプ端部からのパイプシーリング装置の抜けが規制され、パイプ端部に対してこのパイプシーリング装置が確実に保持される。また、シール部材の外周面がパイプ端部の内周面に圧接されるとともに、シール部材の内周面がシャフト部材の外周面に圧接されることにより、シール部材の内・外周面におけるシール性が確実に確保される。
【0011】しかも、パイプ内部の圧力上昇により、押さえ手段が上記軸方向一端側へ軸方向移動すれば、これに伴ってベース部材及び押さえ手段間でシール部材が軸方向にさらに圧縮されることになるので、シール部材が径方向内方及び外方にさらに膨出してシャフト部材の外周面及びパイプ端部の内周面に強く圧接される。このため、パイプ内部の圧力上昇に応じてシール部材の内・外周面におけるシール性及びパイプ端部からのパイプシーリング装置の抜け防止性が向上する。
【0012】したがって、このパイプシーリング装置は、パイプシーリング装置の抜け防止用のバックアップ装置を不要としつつ、パイプ内部が高圧になった場合でも十分にシール機能を発揮しうる。
【0013】クランプ部材の好適な態様として、前記クランプ部材は、前記軸方向一端側が軸方向の相対移動可能に前記ベース部材に係合され、前記軸方向他端側の内周面に該軸方向他端側に向かうに連れて縮径又は拡径されたテーパ内周面をもつクランプ基体と、該テーパ内周面に対向するテーパ外周面及び前記パイプ端部の外周面に圧接される前記圧接内周面をもち、周方向に少なくとも一個のスリットを有して縮径及び拡径可能な略リング状部材よりなるパイプクランプとからなる構成とすることができる。
【0014】クランプ部材がこの態様のパイプシーリング装置では、ベース部材の外周面に軸方向の相対移動可能に係合されたクランプ基体が軸方向一端側又は他端側に移動することに伴って、パイプクランプのテーパ外周面がクランプ基体のテーパ内周面で押圧されることにより、パイプクランプが縮径されてパイプクランプの圧接内周面がパイプ端部の外周面に圧接される。このようにパイプクランプが縮径することによる締結力を利用して、パイプ端部の外周面にパイプクランプを保持させることができるので、かかる締結力を強くすることにより、パイプ端部の外周面に強固にパイプクランプを保持させて、パイプ端部からのパイプシーリング装置の抜け防止性をより向上させることが可能となる。
【0015】また、パイプ内部の圧力上昇により、パイプ端部に対してベース部材が軸方向一端側へ移動するようなことが仮にあったとしても、このベース部材の軸方向移動と同期してクランプ基体も軸方向一端側へ移動し、これに伴ってパイプクランプもさらに縮径されて縮径による締結力が増大することから、パイプ端部の外周面により強固にパイプクランプを保持させて、パイプ端部からのパイプシーリング装置の抜けを確実に防止することができる。
【0016】クランプ部材の他の好適な態様として、前記クランプ部材は、略円筒状部材を周方向に少なくとも二分割した前記圧接内周面を有する少なくとも二個の分割体と、各該分割体の前記軸方向一端側を前記ベース部材の外周面に係合させつつ各該分割体を締め付けて一体化する締め付け手段とからなる構成とすることができる。
【0017】クランプ部材がこの態様のパイプシーリング装置では、締め付け手段により、各分割体の軸方向一端側をベース部材の外周面に係合させつつ各該分割体を締め付けることに伴って、各該分割体が求心方向に移動することにより、各分割体により構成される略円筒状部材が縮径されて、各分割体の圧接内周面がパイプ端部の外周面に圧接される。このように各分割体が求心方向に移動して各分割体により構成される略円筒状部材が縮径することによる締結力を利用して、パイプ端部の外周面にクランプ部材を保持させることができるので、かかる締結力を強くすることにより、パイプ端部の外周面に強固にクランプ部材を保持させて、パイプ端部からのパイプシーリング装置の抜け防止性をより向上させることが可能となる。
【0018】シール部材及び押さえ手段の好適な態様として、前記シール部材には、前記軸方向他端側の端面に、該軸方向他端側へ向かうに連れて拡径された被押圧テーパ内周面をもつ外周被押圧部及び該軸方向他端側へ向かうに連れて縮径された被押圧テーパ外周面をもつ内周被押圧部のうちの少なくとも一方が該軸方向他端側へ一体に突設されるとともに、前記押さえ手段には、該外周被押圧部の被押圧テーパ内周面と対向する押圧テーパ外周面及び該内周被押圧部の被押圧テーパ外周面と対向する押圧テーパ内周面のうちの少なくとも一方が設けられている構成とすることができる。
【0019】シール部材及び押さえ手段がこの態様のパイプシーリング装置では、軸方向一端側への押さえ手段の軸方向移動に伴って、被押圧テーパ内周面及び被押圧テーパ外周面のうちの少なくとも一方が押圧テーパ外周面及び押圧テーパ内周面のうちの少なくとも一方で押圧されることにより、外周被押圧部及び内周被押圧部のうちの少なくとも一方が軸方向及び径方向に圧縮されて外周被押圧部の外周面及び内周被押圧部の内周面の少なくとも一方がパイプ端部の内周面及びシャフト部材の外周面の少なくとも一方に圧接される。このように軸方向一端側への押さえ手段の軸方向移動に伴って、外周被押圧部の外周面及び内周被押圧部の内周面の少なくとも一方がパイプ端部の内周面及びシャフト部材の外周面の少なくとも一方に圧接されるので、パイプ内部の圧力上昇により押さえ手段が軸方向一方側へ軸方向移動することにより、パイプ端部の内周面及びシャフト部材の外周面の少なくとも一方におけるシール性をより効果的に向上させることが可能となる。また、シール部材に外周被押圧部を設けるとともに押さえ手段に押圧テーパ外周面を設けた場合には、軸方向一端側への押さえ手段の軸方向移動に伴って、シール部材の外周被押圧部の被押圧テーパ内周面が押さえ手段の押圧テーパ外周面で押圧されて外周被押圧部の外周面がパイプ端部の内周面に圧接されるので、パイプ端部からのパイプシーリング装置の抜け防止性をより向上させることが可能となる。
【0020】押さえ手段の好適な態様として、前記押さえ手段には、前記軸方向一端側の端面に、内周域から突設された内周押圧突起部及び外周域から突設された外周押圧突起部のうちの少なくとも一方が設けられている構成とすることができる。
【0021】押さえ手段がこの態様のパイプシーリング装置では、軸方向一端側への押さえ手段の軸方向移動に伴って、シール部材の軸方向他端側の端面が内周押圧突起部及び外周押圧突起部のうちの少なくとも一方で局部的に軸方向に押圧されることにより、シール部材の内周面及び外周面のうちの少なくとも一方が径方向に膨らんでシャフト部材の外周面及びパイプ端部の内周面の少なくとも一方に圧接される。このように軸方向一端側への押さえ手段の軸方向移動に伴って、シール部材の内周面及び外周面のうちの少なくとも一方がシャフト部材の外周面及びパイプ端部の内周面の少なくとも一方に圧接されるので、パイプ内部の圧力上昇により押さえ手段が軸方向一方側へ軸方向移動することにより、シャフト部材の外周面及びパイプ端部の内周面の少なくとも一方におけるシール性をより効果的に向上させることが可能となる。また、押さえ手段に外周押圧突起を設けた場合には、軸方向一端側への押さえ手段の軸方向移動に伴って、シール部材の軸方向他端側の端面が外周押圧突起で押圧されてシール部材の外周面がパイプ端部の内周面に圧接されるので、パイプ端部からのパイプシーリング装置の抜け防止性をより向上させることが可能となる。
【0022】クランプ部材の圧接内周面の好適な態様として、前記圧接内周面には、断面山形の歯部が少なくとも一条設けられている構成とすることができる。
【0023】クランプ部材の圧接内周面がこの態様のパイプシーリング装置では、圧接内周面の歯部がパイプ端部の外周面に食い込むことにより、クランプ部材の圧接内周面とパイプ端部の外周面との機械的な結合力が増大する。このため、パイプ端部に対するクランプ部材の保持性がより向上し、パイプシーリング装置の抜け防止性がより向上する。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0025】(実施形態1)図1及び図2に示す本実施形態のパイプシーリング装置は、請求項1、2、4又は5に係る発明を具現化したものである。
【0026】このパイプシーリング装置は、パイプ1の軸方向一端側の端部1aに装着されてパイプ1の端部1aを液密的に封止するものであって、ベース部材2と、クランプ部材を構成するクランプ基体3と、クランプ部材を構成するパイプクランプ4と、シャフト部材5と、締めネジ6と、ナット7と、シール部材8と、シャフト部材5の外周面から径方向外方にシャフト部材5とは別体として延設された押さえ手段を構成する押さえ金具9とから構成されている。
【0027】なお、以下の説明において、軸方向一端側とは、パイプ1の軸方向一端側の端部1aにパイプシーリング装置が装着されている場合において、パイプ1の軸方向外方側(図1の右側)に相当する軸方向一端側を意味し、軸方向他端側とはパイプ1の軸方向内方側(図1の左側)に相当する軸方向他方側を意味する。
【0028】ベース部材2は、パイプ1の端部1aの外径よりも大きな外径をもち、軸孔2aを有する金属製の略円盤状部材よりなる。ベース部材2は、パイプシーリング装置がパイプ1の端部1aに装着された状態で、該端部1aの端面に対向して配設され、該端部1aの端面に対向する対向端面2bを軸方向他端側に有している。また、ベース部材2の外周面には雄ネジ部2cが設けられ、ベース部材2の軸方向一端側の端面にはボス部2dが設けられている。
【0029】クランプ基体3は、パイプ1の端部1aの外径よりも大きな内径をもち、金属製の略円筒状部材よりなる。クランプ基体3は、パイプシーリング装置がパイプ1の端部1aに装着された状態で、ベース部材2及びパイプ1の端部1aの外周に配設される。クランプ基体3の軸方向一端側の端部の内周面には、ベース部材2の雄ネジ部2cに螺合可能な雌ネジ部3aが設けられている。このクランプ基体3の雌ネジ部3aとベース部材2の雄ネジ部2cとの螺合を介して、クランプ基体3の軸方向一端側が軸方向の相対移動可能にベース部材2に係合されている。また、クランプ基体3の軸方向他端側の内周面には、軸方向他端側に向かうに連れて縮径されたテーパ内周面3bが形成されている。
【0030】パイプクランプ4は、周方向に一個のスリット4aを有して縮径及び拡径可能な金属製の略リング状部材(断面C形状のCリング状部材。図2(b)参照)よりなる。また、パイプクランプ4は、パイプシーリング装置がパイプ1の端部1aに装着された状態で、クランプ基体3のテーパ内周面3bに対向するテーパ外周面4bと、パイプ1の端部1aの外周面に圧接される圧接内周面4cとを有している。なお、パイプクランプ4は、外力が作用していない自然状態で、パイプ1の端部1aの外径と略同等又は端部1aの外径より若干大きい内径を有するとともに、クランプ基体3のテーパ内周面3bの内径と略同等の外径を有する。
【0031】シャフト部材5は金属製の軸部材よりなる。シャフト部材5は、軸方向一端側から順に大径部5a、中径部5b及び小径部5cを有し、パイプシーリング装置がパイプ1の端部1aに装着された状態で、ベース部材2の軸孔2aに中径部5bが軸方向の相対移動可能に挿通されている。シャフト部材5の大径部5aは、ベース部材2の軸孔2aの内径よりも大きな外径をもち、この大径部5aの外周面に第1雄ネジ部5dが設けられている。また、シャフト部材5の小径部5cの外周面には第2雄ネジ部5eが設けられている。なお、ポンプ等の液体供給手段(図示せず)からパイプ1の内部に液体を供給するとともに液体供給管(図示せず)を接続すべく、シャフト部材5の内部には供給通路5f及び接続口5gが設けられている。
【0032】締めネジ6は、パイプシーリング装置がパイプ1の端部1aに装着された状態で、シャフト部材5の第1雄ネジ部5dに螺合されている。なお、締めネジ6はベース部材2のボス部2dの内径より若干小さな外径をもち、締めネジ6の軸方向他端側の端部がボス部2d内に挿入されている。この締めネジ6とシャフト部材5の第1雄ネジ部5dとの螺合を介して、シャフト部材5はベース部材2に対して軸方向一端側又は他端側への相対移動が可能となされている。
【0033】シール部材8は、パイプシーリング装置がパイプ1の端部1aに装着された状態で、パイプ1の端部1aの内周面とシャフト部材5の中径部5bの外周面との間に配設され、シャフト部材5の中径部5bが挿通された軸孔8aを有する略円盤状のゴム弾性部材よりなる。シール部材8には、軸方向他端側の端面の外周域に、軸方向他端側へ向かうに連れて拡径された被押圧テーパ内周面8bをもつ外周被押圧部8cが軸方向他端側へ一体に突設されている。なお、このシール部材8は、外力が作用していない自然状態で、パイプ1の端部1aの内径と略同等又は端部1aの内径より若干小さい外径を有するとともに、シャフト部材5の中径部5bの外径と略同等又は中径部5bの外径より若干大きい内径を有する。
【0034】押さえ金具9は、シャフト部材5の中径部5bが挿通される軸孔9aを有する略円盤状部材よりなる。押さえ金具9は、パイプシーリング装置がパイプ1の端部1aに装着された状態で、シャフト部材5の中径部5bの外周面に配設されるとともに、シール部材8の軸方向他端側の端面に対向するように、シャフト部材5の中径部5bの外周面から径方向外方に別体として延設されている。押さえ金具9には、シール部材8の外周被押圧部8cの被押圧テーパ内周面8bと対向する押圧テーパ外周面9bが設けられている。また、押さえ金具9には、軸方向一端側の端面の内周域に内周押圧突起部9cが一体に突設されている。この押さえ金具9の軸方向他端側の端面には、シャフト部材5の小径部5cの第2雄ネジ部5eに螺合されたナット7が当接しており、これにより押さえ金具9は、シャフト部材5の軸方向一端側への軸方向移動に同期して軸方向移動可能となされており、ベース部材2に対してシャフト部材5と共に軸方向一端側への相対移動可能となされている。
【0035】上記構成を有するパイプシーリング装置は、以下のようにしてパイプ1の端部1aに装着することができる。
【0036】まず、第1雄ネジ部5dに締めネジ6を螺合したシャフト部材5の小径部5c及び中径部5bをベース部材2の軸孔2a内に軸方向一端側から挿入した後、シャフト部材5の中径部5bにシール部材8及び押さえ金具9を順にセットし、シャフト部材5の小径部5cの第2雄ネジ部5eにナット7を螺合して、シャフト部材5からのシール部材8及び押さえ金具9の抜けを規制するとともに、ベース部材2からのシャフト部材5の抜けを規制する。そして、ベース部材2の雄ネジ部2cにクランプ基体3の雌ネジ部3aを螺合するとともに、クランプ基体3のテーパ内周面3bにパイプクランプ4を保持させる。
【0037】こうしてパイプシーリング装置を組み立てた状態(図1に示す状態)で、パイプ1の端部1aをパイプクランプ4及びシール部材8間に挿入し、端部1aの端面をベース部材2の対向端面2bに当接させる。
【0038】この状態で、シャフト部材5の第1雄ネジ部5dと締めネジ6との螺合を介して締めネジ6を自転させることにより、ベース部材2に対してシャフト部材5を軸方向一端側へ軸方向に相対移動させる。これにより、シャフト部材5の軸方向移動に同期して押さえ金具9がベース部材2に対して軸方向一端側へ軸方向に相対移動する。この軸方向一端側への押さえ金具9の軸方向移動に伴って、シール部材8の外周被押圧部8cの被押圧テーパ内周面8bが押さえ金具9の押圧テーパ外周面9bで押圧されることにより、シール部材8の外周被押圧部8cが軸方向及び径方向に圧縮されて外周被押圧部8cの外周面がパイプ1の端部1aの内周面に圧接される。また、この軸方向一端側への押さえ金具9の軸方向移動に伴って、シール部材8の軸方向他端側の端面の内周域が押さえ金具9の内周押圧突起部9cで局部的に軸方向に押圧されることにより、シール部材8の内周面が径方向内方に膨らんでシャフト部材5の中径部5bの外周面に圧接される。
【0039】そして、ベース部材2の雄ネジ部2cとクランプ基体3の雌ネジ部3aとの螺合を介してクランプ基体3を自転させることにより、ベース部材2に対してクランプ基体3を軸方向一端側へ軸方向に相対移動させる。これにより、パイプクランプ4のテーパ外周面4bがクランプ基体3のテーパ内周面3bで押圧されてパイプクランプ4が縮径され、パイプクランプ4の圧接内周面4cがパイプ1の端部1aの外周面に圧接される。
【0040】こうして、このパイプシーリング装置では、パイプ1の端部1aの端面に対向して配設されたベース部材2の外周面にクランプ基体3が係合され、このクランプ基体3に保持されたパイプクランプ4の圧接内周面4cがパイプ1の端部1aの外周面に圧接されている。また、ベース部材2に対する軸方向一端側へのシャフト部材5の軸方向移動に同期する押さえ金具9の軸方向移動に伴って、シャフト部材5の外周面とパイプ1の端部1aの内周面との間に配設されたシール部材8が、ベース部材2及び押さえ金具9間で少なくとも軸方向に圧縮されることにより、ベース部材2に対するシャフト部材5の軸方向一端側への抜けが規制されているとともに、シール部材8が径方向内方及び外方に膨出してシャフト部材5の中径部5bの外周面及びパイプ1の端部1aの内周面に圧接されている。
【0041】したがって、このパイプシーリング装置では、パイプ1の端部1aの外周面にパイプクランプ4の圧接内周面4cが圧接されるとともに、パイプ1の端部1aの内周面にシール部材8の外周面が圧接されることにより、パイプ1の端部1aからのパイプシーリング装置の抜けが規制され、パイプ1の端部1aに対してこのパイプシーリング装置が確実に保持される。また、シール部材8の外周面がパイプ1の端部1aの内周面に圧接されるとともに、シール部材8の内周面がシャフト部材5の外周面に圧接されることにより、シール部材8の内・外周面におけるシール性が確実に確保される。
【0042】しかも、パイプ1内部の圧力上昇により、ベース部材2に対して押さえ金具9が単独で又はシャフト部材5と共に軸方向一端側へ軸方向移動すれば、これに伴ってベース部材2及び押さえ金具9間でシール部材8が軸方向にさらに圧縮されることになるので、シール部材8が径方向内方及び外方にさらに膨出してシャフト部材5の外周面及びパイプ1の端部1aの内周面に強く圧接される。このため、パイプ1の内部の圧力上昇に応じてシール部材8の内・外周面におけるシール性及びパイプ1の端部1aからのパイプシーリング装置の抜け防止性が向上する。
【0043】また、この実施形態のパイプシーリング装置では、ベース部材2に対してクランプ基体3が軸方向一端側に移動することに伴って、パイプクランプ4のテーパ外周面4bがクランプ基体3のテーパ内周面3bで押圧されることにより、パイプクランプ4が縮径されてパイプクランプ4の圧接内周面4cがパイプ1の端部1aの外周面に圧接される。このようにパイプクランプ4が縮径することによる締結力を利用して、パイプ1の端部1aの外周面にパイプクランプ4を保持させることができるので、かかる締結力を強くすることにより、パイプ1の端部1aの外周面に強固にパイプクランプ4を保持させて、パイプ1の端部1aからのパイプシーリング装置の抜け防止性をより向上させることが可能となる。そして、パイプ1内部の圧力上昇により、パイプ1の端部1aに対してシャフト部材5等と共にベース部材2が軸方向一端側へ移動するようなことが仮にあったとしても、このベース部材2の軸方向移動と同期してクランプ基体3も軸方向一端側へ移動し、これに伴ってパイプクランプ4もさらに縮径されて縮径による締結力が増大するため、パイプ1の端部1aの外周面により強固にクランプ部材を構成するパイプクランプ4を保持させることができる。したがって、パイプ1内部の圧力上昇によるパイプシーリング装置の抜けをより確実に防止することができる。
【0044】さらに、この実施形態のパイプシーリング装置では、パイプ1内部の圧力上昇等により押さえ金具9がベース部材2に対して軸方向一端側へ軸方向移動すれば、シール部材8の外周被押圧部8cの被押圧テーパ内周面8bが押さえ金具9の押圧テーパ外周面9bで押圧されて外周被押圧部8cの外周面がパイプ1の端部1aの内周面に圧接されるとともに、シール部材8の軸方向他端側の端面の内周域が押さえ金具9の内周押圧突起部9cで局部的に押圧されて径方向内方に膨らみ、シール部材8の内周面がシャフト部材5の中径部5bの外周面に圧接される。このため、パイプ1の内部の圧力上昇に応じてシール部材8の内・外周面におけるシール性及びパイプ1の端部1aからのパイプシーリング装置の抜け防止性をより効果的に向上させることが可能となる。
【0045】したがって、このパイプシーリング装置は、パイプシーリング装置の抜け防止用のバックアップ装置を不要としつつ、パイプ1内部が高圧になった場合でも十分にシール機能を発揮しうる。
【0046】(実施形態2)図3に示す本実施形態のパイプシーリング装置は、請求項1、2、4、5又は6に係る発明を具現化したものである。
【0047】このパイプシーリング装置は、クランプ部材を構成するパイプクランプ4の圧接内周面4cに、断面山形の歯部4dが複数条設けられている。
【0048】その他の構成は前記実施形態1と同様である。
【0049】したがって、このパイプシーリング装置では、圧接内周面4cの歯部4dがパイプ1の端部1aの外周面に食い込むことにより、クランプ部材を構成するパイプクランプ4の圧接内周面4cとパイプ1の端部1aの外周面との機械的な結合力が増大する。このため、パイプ1の端部1aに対するパイプクランプ4の保持性をより向上させて、パイプ1の端部1aからのパイプシーリング装置の抜け防止性をより効果的に向上させることが可能となる。
【0050】その他の作用効果は前記実施形態1と同様である。
【0051】したがって、このパイプシーリング装置は、パイプシーリング装置の抜け防止用のバックアップ装置を不要としつつ、パイプ1内部が高圧になった場合でも十分にシール機能を発揮しうる。
【0052】(実施形態3)図4、5及び図6に示す本実施形態のパイプシーリング装置は、請求項1、3、4、5又は6に係る発明を具現化したものである。
【0053】このパイプシーリング装置は、ベース部材2及びクランプ部材の構成を変更したこと以外は、前記実施形態1と同様の構成である。
【0054】すなわち、このパイプシーリング装置におけるベース部材20は、前記実施形態1に係るベース部材2において、ボス部2dを無くすとともに、周方向に連続して延在し、断面形状が矩形状の凹部及び凸部を有する係合凹凸部20cを雄ネジ部2cの代わりにベース部材20の外周面に設けたものである。なお、ベース部材20は、前記実施形態1に係るベース部材2と同様、シャフト部材5の中径部5bが挿通される軸孔20aと、パイプ1の端部1aの端面が対向する対向端面20bとを有している。
【0055】また、このパイプシーリング装置におけるクランプ部材30は、図6に示すように、略円筒状部材を周方向に均等に二分割した半略円筒形状の二個の分割体31、31と、各分割体31、31を締め付けて一体化する締め付け手段としての一対のボルト32、32及びナット33、33とから構成されている。
【0056】各分割体31、31は、このパイプシーリング装置をパイプ1の端部1aに装着した状態で、軸方向一端側の端部の内周面に、ベース部材20の係合凹凸部20cと係合可能な被係合凹凸部31a、31aが設けられ、軸方向他端側の内周面にパイプ1の端部1aの外周面に圧接される圧接内周面31b、31bが設けられている。また、各圧接内周面31b、31bには、断面山形の歯部31c、31cが複数条設けられている。
【0057】さらに、一方の分割体31には一対の締め付け段部31d、31dが径方向に対向して設けられており、各締め付け段部31d、31dには分割面に開口してボルト32の軸部が挿通される貫孔31e、31eがそれぞれ貫設されている。また、他方の分割体31にも同様に、一対の締め付け段部31d、31dが径方向に対向して設けられており、各締め付け段部31d、31dには分割面に開口してボルト32の軸部が挿通される貫孔31e、31eがそれぞれ貫設されている。そして、各分割体31、31の分割面を相互に合わせて周方向に位置合わすれば、各分割体31、31に設けられた締め付け段部31d、31dが相互に対向して貫孔31e、31eが相互に通じ合うため、この貫孔31e、31eにボルト32の軸部を挿通させるとともにナット33を螺合させることにより、各分割体31、31の締め付け段部31d、31dをボルト32の頭部及びナット33間で挟持、締め付けることができる。こうして各分割体31、31が一体化されることにより、略円筒状部材よりなるクランプ部材30が構成されるが、ボルト32及びナット33間で締め付けらて一体化された状態のクランプ部材30は、各分割体31、31の圧接内周面31b、31bにより構成され、パイプ1の端部1aの外径よりも所定量小さな内径をもつ孔を有している。
【0058】上記構成を有するこのパイプシーリング装置は、以下のようにしてパイプ1の端部1aに装着することができる。
【0059】まず、ベース部材20、シャフト部材5、締めネジ6、ナット7、シール部材8及び押さえ金具9を前記実施形態1と準ずる方法で組み付ける。そして、図4に示すように、パイプ1の端部1aにシール部材8の外周面を挿入した後、前記実施形態1と同様に、締めネジ6を自転させることにより、ベース部材2に対してシャフト部材5と共に押さえ金具9を軸方向一端側へ軸方向に相対移動させる。これにより、軸方向一端側への押さえ金具9の軸方向移動に伴って、シール部材8の外周被押圧部8cが軸方向及び径方向に圧縮されて外周被押圧部8cの外周面がパイプ1の端部1aの内周面に圧接されるとともに、シール部材8の内周面が径方向内方に膨らんでシャフト部材5の中径部5bの外周面に圧接される。
【0060】そして、各分割体31、31の被係合凹凸部31a、31aをベース部材20の係合凹凸部20cに係合させつつ、各分割体31、31を各ボルト32、32及び各ナット33、33で締め付けて一体化する。これにより、各分割体31、31が求心方向に移動することにより、各分割体31、31により構成される略円筒状のクランプ部材30が縮径されて、各分割体31、31の圧接内周面31b、31bがパイプ1の端部1aの外周面に圧接されるとともに、各圧接内周面31b、31bに設けられた歯部31c、31cがパイプ1の端部1aの外周面に食い込む。
【0061】こうして、このパイプシーリング装置では、各分割体31、31が求心方向に移動して各分割体31、31により構成される略円筒状部材よりなるクランプ部材30が縮径することによる締結力を利用して、パイプ1の端部1aの外周面にクランプ部材30を保持させることができるので、かかる締結力を強くすることにより、パイプ1の端部1aの外周面に強固にクランプ部材30を保持させて、パイプ1の端部1aからのパイプシーリング装置の抜け防止性をより向上させることが可能となる。
【0062】また、この実施形態のパイプシーリング装置では、各分割体31、31の圧接内周面31b、31bの歯部31c、31cがパイプ1の端部1aの外周面に食い込むことにより、クランプ部材30とパイプ1の端部1aの外周面との機械的な結合力が増大している。このため、パイプ1の端部1aに対するクランプ部材30の保持性をより向上させて、パイプ1の端部1aからのパイプシーリング装置の抜け防止性をより効果的に向上させることが可能となる。
【0063】その他の作用効果、すなわちパイプ1内部の圧力上昇に応じてシール部材8の内・外周面におけるシール性及びパイプ1の端部1aからのパイプシーリング装置の抜け防止性が向上するという作用効果は、前記実施形態1と同様である。
【0064】したがって、このパイプシーリング装置は、パイプシーリング装置の抜け防止用のバックアップ装置を不要としつつ、パイプ1内部が高圧になった場合でも十分にシール機能を発揮しうる。
【0065】(実施形態4)図7に示す本実施形態のパイプシーリング装置は、請求項1、3、4又は6に係る発明を具現化したものである。
【0066】このパイプシーリング装置は、ベース部材20及び押さえ金具9の構成を変更したこと以外は、前記実施形態3と同様の構成である。
【0067】すなわち、このパイプシーリング装置におけるベース部材20は、軸孔20aの内周面に環状凹部20dが設けられるとともに、この環状凹部20d内にOリング20eが配設されている。
【0068】また、このパイプシーリング装置における押さえ金具9は、内周押圧突起部9cが設けられていない。
【0069】したがって、実施形態のパイプシーリング装置では、シャフト部材5の中径部5bの外周面におけるシール性は、シール部材8がベース部材20及び押さえ金具9間で軸方向に圧縮されることにより、シール部材8の内周面が径方向内方に膨らんでシャフト部材5の外周面に圧接されることと、ベース部材20の環状凹部20d内に配設されたOリング20eとにより確保される。
【0070】その他の基本的な作用効果は前記実施形態3と同様である。
【0071】したがって、このパイプシーリング装置は、パイプシーリング装置の抜け防止用のバックアップ装置を不要としつつ、パイプ1内部が高圧になった場合でも十分にシール機能を発揮しうる。
【0072】なお、前述の実施形態1〜3では、シール部材8の外周域に被押圧テーパ内周面8bをもつ外周被押圧部8cを設けるとともに押さえ金具9に押圧テーパ外周面9b及び内周押圧突起部9cを設ける例について説明したが、1)シール部材8の内周域に被押圧テーパ外周面をもつ内周被押圧部を設けるとともに、押さえ金具9に押圧テーパ内周面及び外周押圧突起部を設けたり、2)シール部材8の外周域及び内周域に外周被押圧部及び内周被押圧部を設けるとともに、押さえ金具9に押圧テーパ外周面及び押圧テーパ内周面を設けたり、3)シール部材8に外周被押圧部及び内周被押圧部のいずれも設けることなく、押さえ金具9のみに外周押圧突起部及び内周押圧突起部の内の少なくとも一方を設けたり、4)シール部材8の内周域に内周被押圧部のみを設けるとともに、押さえ金具9に押圧テーパ内周面のみを設けたりすることも可能である。
【0073】また、前述の実施形態1〜3及び上記1)〜4)の態様において、前記実施形態4と同様に、Oリング20eを付加することも勿論可能である。
【0074】さらに、前述の実施形態1〜4では、押さえ手段としての押さえ金具9をシャフト部材5とは別体として設ける例について説明したが、この押さえ手段はシャフト部材5と一体に設けられていてもよい。この場合、ナット7が不要となる一方、大径部5aを無くして、押さえ手段が設けられていない側の端部からベース部材2(20)の軸孔2a(20a)内にシャフト部材5を挿入するとともに、当該端部に締めネジ6を螺合させること等の工夫が必要となる。
【0075】加えて、前述の実施形態1及び2では、クランプ基体3の軸方向他端側の内周面に該軸方向他端側に向かうに連れて縮径されたテーパ内周面3bを設けるとともに、パイプクランプ4にテーパ外周面4bを設ける例について説明したが、クランプ基体3の軸方向他端側の内周面に該軸方向他端側に向かうに連れて拡径されたテーパ外周面を設けるとともに、パイプクランプ4にこのテーパ外周面と対向するテーパ内周面を設けてもよい。この場合、クランプ基体3をベース部材2に対して軸方向他端側へ相対移動させることにより、パイプクランプ4が縮径されることになる。
【0076】また、前述の実施形態1及び2において、パイプクランプ4のスリット4aの数を2個以上としたり、前述の実施形態3及び4において、クランプ部材30を3分割以上に分割したりすることも可能である。
【0077】
【発明の効果】以上詳述したように本発明のパイプシーリング装置によれば、パイプシーリング装置の抜け防止用のバックアップ装置を不要としつつ、パイプ内部が高圧になった場合でも十分にシール機能を発揮しうるので、設備の省スペース化を図ることができるとともに、パイプシーリング装置の信頼性を向上させることが可能となる。
【出願人】 【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
【識別番号】000207816
【氏名又は名称】大豊精機株式会社
【識別番号】599121746
【氏名又は名称】株式会社 富士ワールド
【出願日】 平成11年11月12日(1999.11.12)
【代理人】 【識別番号】100081776
【弁理士】
【氏名又は名称】大川 宏
【公開番号】 特開2001−141060(P2001−141060A)
【公開日】 平成13年5月25日(2001.5.25)
【出願番号】 特願平11−322804