トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F16 機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段




【発明の名称】 シール材の接続構造
【発明者】 【氏名】橘 克彦

【氏名】田中 和雅

【要約】 【課題】接続部分の位置合わせが容易で隙間等のシール不良が発生し難く、接続による厚さや幅の変化も生じ難くて段差による隙間や局所的な圧縮応力増による被シール部材の撓みや変形、施工スペースによる被シール材の形状制約も発生し難く、表面に粘着層を設けた場合にもその粘着層を連続化できて接着密閉効果を充分に活かすことができるシール材の接続構造の開発。

【解決手段】独立気泡構造又は独立気泡と連続気泡の混合構造を有する発泡体(1、2)からなるリボン状シール材の長手方向における接続部において、接続するシール材の先施工側端部を仰角からなる傾斜面(11)とし、後施工側端部を俯角からなる傾斜面(21)としてその仰角傾斜面に対し俯角傾斜面を重畳接続(3)してなるシール材の接続構造。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 独立気泡構造又は独立気泡と連続気泡の混合構造を有する発泡体からなるリボン状シール材の長手方向における接続部において、接続するシール材の先施工側端部を仰角からなる傾斜面とし、後施工側端部を俯角からなる傾斜面としてその仰角傾斜面に対し俯角傾斜面を重畳接続したことを特徴とするシール材の接続構造。
【請求項2】 請求項1において、シール材が表面の全部又は一部に多層構造の粘着層を有し、その粘着層が式:−OROC(O)−(ただし、Rは炭素数が2〜20の直鎖又は分岐の炭化水素基である。)で表される繰返し単位を有するポリカーボネート構造をもつポリマーを含む粘着性組成物からなる層を最表面に有するものからなる接続構造。
【請求項3】 請求項2において、シール材が当該多層構造の粘着層を片面に有し、他面に当該ポリカーボネート構造をもつポリマーを含む粘着性組成物とは別種の粘着層を有して止水目的のものである接続構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の技術分野】本発明は、接続部でのシール性能の維持性に優れる施工容易なシール材の接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、所定幅の定型短冊物などとしたリボン状シール材を長さ不足のため施工現場で継ぎ足す場合や周回施工の際の端部処理でシール材の端部同士を接続するときの構造としては、直角カットの端面を突き合わせたものや、端部を厚さ方向や横方向に重ね合わせたものが知られていた。しかしながら直角端面の突き合わせ接続では、その接続端面に位置ズレ等による隙間が生じやすくて水漏れ等のシール不良が発生しやすい問題点があった。
【0003】また厚さ方向の重ね合わせ接続では、接続部の段差で隙間が生じやすく、隙間が生じないよう圧縮した場合には接続部での重ね合わせによる厚さ増で圧縮応力が2倍となりその局所的な応力増で被シール部材に撓みや変形が発生しやすく、他方、端部の並列配置による横方向の重ね合わせ接続では幅の拡大に対応したシール材の施工スペースが必要となり、被シール部材の形状が制約される問題点があった。
【0004】水シール用途の止水材においては、発泡体単独の圧縮配置では圧縮反発力の緩和で面圧低下を生じて漏水問題を発生しやすいことから発泡体の片面又は両面に粘着層を設けて接着処理できるようにする場合があり、その場合に前記の端面突き合わせ接続や重ね合わせ接続では粘着層が不連続となり、その部分が漏水個所となって粘着層による接着密閉効果が充分に活かされない難点もあった。
【0005】
【発明の技術的課題】本発明は、接続部分の位置合わせが容易で隙間等のシール不良が発生し難く、接続による厚さや幅の変化も生じ難くて段差による隙間や局所的な圧縮応力増による被シール部材の撓みや変形、施工スペースによる被シール部材の形状制約も発生し難く、表面に粘着層を設けた場合にもその粘着層を連続化できて接着密閉効果を充分に活かすことができるシール材の接続構造の開発を課題とする。
【0006】
【課題の解決手段】本発明は、独立気泡構造又は独立気泡と連続気泡の混合構造を有する発泡体からなるリボン状シール材の長手方向における接続部において、接続するシール材の先施工側端部を仰角からなる傾斜面とし、後施工側端部を俯角からなる傾斜面としてその仰角傾斜面に対し俯角傾斜面を重畳接続したことを特徴とするシール材の接続構造を提供するものである。
【0007】
【発明の効果】本発明によれば、接続部分を傾斜面としたことで大きな接続面積とすることができてシール性能を高めることができ、かつその場合に先施工の仰角傾斜面に対して俯角傾斜面を後施工で重畳接続する方式としたことにより、上側より施工できて視覚により確認しつつ接続面を容易に位置合わせでき隙間等のシール不良が発生し難く、また接続による厚さや幅の変化も防止できて段差による隙間の発生や局所的な圧縮応力増による被シール部材の撓みや変形の発生も防止でき、施工スペースによる被シール材の形状制約も受けにくい。しかも表面に粘着層を設けた場合にもその粘着層を連続化できて接着密閉効果を充分に活かすことができ、総じて接続部でのシール性能の維持性に優れる施工容易なシール材の接続構造を得ることができる。
【0008】前記において俯角傾斜面を先施工して仰角傾斜面を後施工する方式では、上側からの施工が困難で、俯角傾斜面により形成されたシール材下側の隙間に仰角傾斜面を装着する必要があり、その場合に俯角傾斜面が目隠しとなって接続面を位置合わせしずらくてシール不良が生じやすく、特に粘着層を設けた場合には滑らすことができないため俯角傾斜面に対して仰角傾斜面を装着することが困難となり不完全な接続処理となりやすい。
【0009】
【発明の実施形態】本発明によるシール材の接続構造は、独立気泡構造又は独立気泡と連続気泡の混合構造を有する発泡体からなるリボン状シール材の長手方向における接続部において、接続するシール材の先施工側端部を仰角からなる傾斜面とし、後施工側端部を俯角からなる傾斜面としてその仰角傾斜面に対し俯角傾斜面を重畳接続したものである。その例を図1に示した。1が先施工側のシール材で、11がその接続用端部としての仰角傾斜面、2が後施工側のシール材で、21がその接続用端部としての俯角傾斜面であり、3が接続部である。
【0010】発泡体としては、独立気泡構造又は独立気泡と連続気泡の混合構造を有するものが用いられる。これによりその独立気泡部分による気泡間の隔壁や圧縮反発性等に基づいて止水作用等の高いシール性能を発揮させることができる。また連続気泡部分も含む独立気泡部分との混合構造の場合には、変形性を高めることができ前記のシール性能に加え易変形性にも優れて施工性を高めることができる。従って発泡体は、シール材適用の場所や表面状態などによるシール性能や変形能の必要性などに応じて適宜に使い分けられる。
【0011】発泡体を形成する素材についても特に限定はなく、ガスシールや水シール、あるいはそのシール場所などに応じて適宜な素材からなるものを用いうる。ちなみにその例としては、ポリエチレン等からなるポリオレフィン系フォーム、ウレタン系フォーム、シリコーン系フォーム、ポリ塩化ビニル系フォーム、アクリル系フォーム、天然ゴムやブチルゴム、SBRやNR、NBRやクロロプレンゴム、エチレン・プロピレン共重合体やエチレン・プロピレン・ジエン共重合体(EPDM)等の各種ゴムからなるゴム系フォーム、それらのポリマーのブレンド物からなるフォームなどがあげられる。
【0012】前記した発泡体は、ポリマーを例えば発泡剤や充填剤、架橋剤ないし加硫剤等の必要成分と共にバンバリーミキサや加圧ニーダ等にて混合した後、その混合物をカレンダー方式や押出方式、コンベヤベルトキャスティング方式などにてシート状やロッド状等の適宜な断面形態物に成形し、それを加熱処理して発泡体を得る方式やその発泡体を所定の形状に裁断加工する方式、前記混合物を型に充填しそれを加熱処理して目的の形態を有する発泡体を得る方式などの適宜な方式で形成することができる。
【0013】発泡体の発泡状態は、圧縮装填の作業性や圧縮復元性(反発応力)、その復元力や外部環境に対する機能の維持性などにより適宜に決定しうるが、一般にはかかる性能等の点より比重に基づいて0.01〜0.5、就中0.02〜0.3、特に0.05〜0.2とされる。ちなみに発泡倍率に基づく場合、2〜100倍程度である。
【0014】シール材は、発泡体を所定幅の長尺短冊体からなるリボン状に成形することにより形成でき、その幅や長さについては使用目的などに応じて適宜に決定することができる。断面形態は通例、長方形や正方形、平行四辺形や菱形等の四辺形とされるが、楕円形や三角形などとすることもできシール箇所の大きさや形状、表面状態などに応じて適宜な形態とすることができる。
【0015】リボン状シール材を形成する発泡体の厚さは、適用対象の隙間や圧縮性、その復元性などに応じて適宜に決定しうるが一般には、適用対象の隙間の1.05倍以上、就中1.1倍以上、特に1.5倍以上の厚さとされ、また100mm以下、就中0.1〜50mm、特に1〜30mmの厚さが通例である。
【0016】シール材には、その発泡体の表面における全部又は一部に粘着層を設けることもできる。その例を図2に示した。12、13、14、22、23、24が粘着層である。かかる粘着層は、シール材をその粘着層を介し適用箇所に接着して密閉処理することによりシール性能を高めることを目的とし、水シールを目的とする止水材の場合に特に有効である。
【0017】前記の粘着層は、例えばアクリル系やゴム系、シリコーン系やウレタン系などの適宜な粘着剤にて形成することができるが、施工性などの点よりはリボン状発泡体の少なくとも片側における表面がノンタック性の粘着層にて形成されていることが好ましい。
【0018】前記によれば自着性等の粘着特性は示すもののタックをもたないノンタック性の粘着層による表面を介し良好な滑り性を示して部材間への装着時等にその部材に接着することを防止でき、容易に位置合せできてシール材の捩じれや位置狂い等の配置ミスを修正できて施工性に優れると共に、適用後は発泡体の反発応力(圧縮復元力)による押圧力で徐々に接着力が発現して被着部材における平滑や粗面の表面状態を問わずに良好に密着し水の浸入防止等の信頼性に優れる高性能のシール性能を長期に持続させることができる。
【0019】ノンタック性の粘着層、すなわちタックによる粘着力は示さないが押圧状態におくことで接着力が発現して粘着性を示す粘着層は、かかる特性を示す適宜な粘着性組成物にて形成することができる。ノンタック性や粘着性などの点より好ましく用いうる粘着性組成物は、式:−OROC(O)−(ただし、Rは炭素数が2〜20の直鎖又は分岐の炭化水素基である。)で表される繰返し単位を有するポリカーボネート構造をもつポリマー、より好ましくはその重量平均分子量が1万以上、就中3万以上、特に5〜30万の当該ポリマーを含むものである。
【0020】なお前記単位の繰返し数nについては特に限定はない。従ってそのnが1のもの、すなわち−OROC(O)−で表される繰返し単位を離れた状態で有するもの、又はnが2以上の数で当該繰返し単位を連続して、若しくは部分的に連続して有するもの、あるいはそれらの繰返し構造を複合して有するものなどの適宜な繰返し構造状態のポリマーであってよい。
【0021】ちなみに前記ポリマーの具体例としては、ポリカーボネートジオールやその誘導体とジカルボン酸とからなるポリエステル、ポリカーボネートジカルボン酸とジオールとからなるポリエステル、ポリカーボネートジオールやその誘導体とジイソシアネートとからなるポリウレタンなどがあげられ、それらの1種又は2種以上を用いうる。
【0022】ノンタック性や粘着性などの点よりはポリカーボネートジオールとジカルボン酸とからなるポリエステルが特に好ましく用いうる。かかるポリエステルは、例えばポリカーボネートジオールと必要に応じての他のジオール成分を、無触媒又は触媒の存在下にジカルボン酸と常法によりエステル化反応させる方式などにより調製することができる。
【0023】なお前記のポリカーボネートジオールとしては、式:−OROC(O)−(ただし、Rは炭素数が2〜20の直鎖又は分岐の炭化水素基である。)で表される繰返し単位を有するジオール、就中、数平均分子量が400以上、就中600以上、特に900〜1万のものの1種又は2種以上が上記した特性等の点より好ましく用いうる。
【0024】前記ポリカーボネートジオールの具体例としては、ポリヘキサメチレンカーボネートジオールやポリ(3−メチルペンテンカーボネート)ジオール、ポリプロピレンカーボネートジオール、それらの混合物や共重合物などがあげられ、PLACCEL CD205PL、同CD208PL、同CD210PL、同CD220PL、同CD205HL、同CD208HL、同CD210HL、同CD220HLなどの市販物(いずれもダイセル化学工業社製)もある。
【0025】一方、必要に応じて用いられる他のジオール成分としては、例えばエチレングリコールやプロピレングリコール、ブタンジオールやヘキサンジオール、オクタンジオールやデカンジオール、オクタデカンジオールなどの直鎖状又は分岐状のジオールの1種又は2種以上があげられる。ポリカーボネートジオール以外のジオール成分の使用量は、全ジオール成分の50重量%以下、就中40重量%以下、特に30重量%以下が好ましい。なおポリマーの調製に際しては、高分子量化を目的に3個以上の官能基を有するポリオールなども少量添加することができる。
【0026】他方、上記したジカルボン酸としては、脂肪族系や脂環式系等の炭素数が2〜20の直鎖又は分岐の炭化水素基を分子骨格とする1種又は2種以上を用いうる。その具体例としては、コハク酸やメチルコハク酸、アジピン酸やピメリック酸、アゼライン酸やセバシン酸、1,12−ドデカン酸や1,14−テトラデカン酸、テトラヒドロフタル酸やエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、それらの酸無水物や低級アルキルエステルなどがあげられる。
【0027】粘着性組成物は、それが含むポリカーボネート構造をもつポリマーを架橋処理した粘着層とすることが耐熱性等の耐久性やノンタック性などの点より好ましいことから、通例かかるポリマーを架橋できるように調製される。その架橋方式については、特に限定はなく従来の粘着剤の架橋方式に準じた適宜な方式を採ることができる。
【0028】一般には、架橋剤を添加して当該ポリマーが含有する水酸基やカルボキシル基等の官能基を介して架橋処理する方式などが採られる。その架橋剤には、例えばポリイソシアネート系やエポキシ系、アジリジン系や金属キレート物系、金属アルコキシド系の如き当該ポリマーが含有する官能基と反応しうる官能基等を有する、従来の粘着剤の架橋剤に準じた適宜な化合物を用いうる。就中、架橋処理性などの点よりポリイソシアネート系化合物が好ましく用いうる。
【0029】ちなみに前記のポリイソシアネート系化合物の具体例としては、エチレンジイソシアネートやブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートの如き低級脂肪族系ポリイソシアネート類、シクロペンチレンジイソシアネートやシクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートの如き脂環式系ポリイソシアネート類、2,4−トリレンジイソシアネートや4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートの如き芳香族系ポリイソシアネート類、トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物やヘキサメチレンジイソシアネート付加物などがあげられる。
【0030】架橋剤は、他成分と同様に1種又は2種以上を用いることができ、その使用量は上記したノンタック性等の粘着物性やシール材の使用目的などにより適宜に決定することができる。一般には、ノンタック性と装着後の接着力発現性などの点よりポリカーボネート構造をもつポリマー100重量部あたり、10重量部以下、就中0.1〜8重量部、特に0.5〜5重量部の使用量とされる。
【0031】粘着性組成物は、例えば配合成分を必要に応じ溶媒や分散媒を介して適宜な方式で混合する方式などにより調製することができる。その調製に際しては必要に応じて、例えば粘着付与剤や老化防止剤、無機系や有機系の充填剤や顔料、金属粉などの粉末や顆粒物や箔状物などの粘着剤に添加されることのある適宜な添加剤の1種又は2種以上を配合することができる。特に粘着付与剤や老化防止剤の配合は接着力と耐久性のバランス調節や耐久性の向上などに有効な場合もある。
【0032】ノンタック性の粘着層は、例えば既成の部材間や隙間に詰め込み式で圧入する施工方式を採ることなどを目的に発泡体の外周の全面ないし表裏両面にその単層物として設けることもできるが、接着力の発現性やそれによる密着シール性などの点よりは図2に例示した如く、タックを有する粘着層13、23の表面をノンタック性の粘着層12、22にて被覆してなる2層又は3層以上の多層構造の粘着層形態にて設けることが好ましい。
【0033】また図2に例示の如く、リボン状発泡体1、2の片面にノンタック性の粘着層を単層物や前記の多層構造物として設け、リボン状発泡体の他面にタックを有する粘着層14、24を設けてなるものの如く、ノンタック性の粘着層とタック性の粘着層を発泡体の表面に適宜に区分配置して設けたものなどとすることもできる。かかるシール材は、そのタック性粘着層側を仮固定などに利用でき、例えばそのタック性粘着層を介しシール材を部材に接着して位置決め固定した後、そのシール材を介在させて他の部材を配置する施工方式などに好ましく用いうる。従って前記した例の如くノンタック性の粘着層は、目的とする施工方式などに応じて発泡体の表面における全面又は一部の適宜な位置に設けることがきる。
【0034】発泡体への粘着層の付設は、例えば溶液等とした粘着剤を塗工する方式や、セパレータ上に前記に準じて塗工形成したものを発泡体上に移着する方式などの適宜な方式にて行うことができる。粘着層の厚さは、接着力などに応じて適宜に決定でき、一般には1〜500μm、就中5〜300μm、特に10〜100μmとされるが、これに限定されず1mm以上とすることもできる。
【0035】なお発泡体には、異種のノンタック性粘着層の組合せで2種以上を設けることもできる。また粘着層を設ける発泡体面にはコロナ放電処理や火炎暴露などの適宜な接着力向上処理を施すことができる。発泡体上に粘着層が露出する場合、シール材を実用に供するまでの間、必要に応じセパレータなどでその表面を仮着保護して汚染等を防止することもできる。
【0036】本発明によるシール材の接続構造は、図例の如く仰角傾斜面11とした先施工側端部に、俯角傾斜面21とした後施工側端部を重畳接続3することにより形成しうるが、その傾斜面の角度については特に限定はなく適宜に決定することができる。一般にはリボン状物長手方向の重畳接続であることより施工性や接続面積などの点より60度以下、就中20〜50度、特に30〜45度の傾斜角とすることが好ましい。
【0037】また前記の仰角と俯角は、接続面の一致性などの点より同じ傾斜角に形成されていることが好ましい。なお重畳接続部分については、シール機能の信頼性の向上などを目的に必要に応じ粘着層や両面粘着テープ等の適宜な接着層を介して接着処理することができ、その接着層は予めシール材の接続用傾斜面に付設しておくこともできる。
【0038】本発明によるシール材の接続構造は、発泡体による優れたクッション性等に基づいて例えば止水材等の各種のシール用途に適用することができ、その適用箇所について特に限定はない。ちなみに水シール用途では、例えば建築物の外壁材と下地材との間や基礎と土台との間、外壁材と換気口フードの周縁部との間の如き建築部材間や換気口等の開口部における開口形成材とそれへの取付け部材間、あるいは屋根板と屋根瓦等の間(屋根下地材)、サッシやドアとその枠等の間、室内におけるシンク等の台所用品や洗面化粧台、浴槽等の衛生用品とその支持部材の間などの水シール処理を要する適宜な箇所に、その箇所に応じた例えば継ぎ足し方式や周回施工の端部処理などの適宜な方式で適用でき、施工性よく容易に接続処理することができる。
【0039】
【実施例】実施例1比重0.15のEPDM系フォームからなる厚さ5mm、幅10mmのリボン状独立気泡発泡体の両面に上記したポリカーボネート構造をもつポリマーを含むポリエステル系粘着剤を塗工し厚さ50μmのノンタック性粘着層を設けてシール材を得、それを傾斜角45度で切断してその一方を仰角傾斜面として先施工し、その仰角傾斜面に対し他方のシール材の俯角傾斜面を重畳接続して接続構造を形成した。
【0040】実施例2片面の粘着層をアクリル系粘着層としたほかは実施例1に準じてシール材の接続構造を得た。
【0041】実施例3独立気泡と連続気泡の混合構造よりなる発泡体を用いたほかは実施例1に準じてシール材の接続構造を得た。なお仰角と俯角の傾斜面は、30度の傾斜角とした。
【0042】比較例1実施例2に準じたシール材を直角カットしてそれらを厚さ方向に重ね合わせた接続構造とした。
【0043】比較例2実施例2に準じたシール材を俯角傾斜面に対し仰角傾斜面を厚さ方向に重ね合わせた接続構造とした。
【0044】評価試験止水性、撓み実施例、比較例で得たシール材の接続構造を圧縮率30%でU字防水試験(水高さ100mm、30分間)に供して止水性能を調べると共に、厚さ1mmのアルミニウム板で接続部分を含むシール材を圧縮した場合におけるアルミニウム板の撓みを調べた。
【0045】前記の結果を次表に示した。

*1:接続部より漏水【0046】表より、実施例では部材の撓みも少なく優れた止水性能を発揮することがわかる。
【出願人】 【識別番号】000003964
【氏名又は名称】日東電工株式会社
【出願日】 平成11年11月8日(1999.11.8)
【代理人】 【識別番号】100088007
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 勉
【公開番号】 特開2001−132842(P2001−132842A)
【公開日】 平成13年5月18日(2001.5.18)
【出願番号】 特願平11−316631