| 【発明の名称】 |
蓋体係止構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】土井 義之
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| 【要約】 |
【課題】蓋体を取り付けるに必要な嵌合部分の幅が少しでよく、しかもネジ山のようにつぶれやすい部分のない丈夫な蓋体係止構造を提供することを目的とする。さらには、ロボット等を使用した場合でも、確実に蓋することができる蓋体係止構造を提供することを目的とする。
【解決手段】長軸方向と短軸方向との長さの差が僅かである楕円形の穴部2aの内周面に開口端の径よりも奥側が大径となったテーパー面を形成し、前記穴部2aより僅かに小さい相似形の輪郭形状を有する突出部3bを蓋体3に形成すると共に突出部3bの外周面に穴部2aのテーパー面に沿う傾斜角度のテーパー面を形成し、穴部2aに蓋体3の突出部3bを嵌め、蓋体3を回動させることにより、穴部2aの内周面と突出部3bの外周面を噛み合わせるようにした蓋体係止構造とした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 長軸方向と短軸方向との長さの差が僅かである楕円形の穴部(2a)の内周面に開口端の径よりも奥側が大径となったテーパー面を形成し、前記穴部(2a)より僅かに小さい相似形の輪郭形状を有する突出部(3b)を蓋体(3)に形成すると共に突出部(3b)の外周面に穴部(2a)のテーパー面に沿う傾斜角度のテーパー面を形成し、穴部(2a)に蓋体(3)の突出部(3b)を嵌め、蓋体(3)を回動させることにより、穴部(2a)の内周面と突出部(3b)の外周面を噛み合わせるようにしたことを特徴とする蓋体係止構造。 【請求項2】 長軸方向と短軸方向との長さの差が僅かである楕円形の穴部(2a)の内周面に開口端の径よりも奥側が大径となったテーパー面を形成し、前記穴部(2a)より僅かに小さい相似形の輪郭形状を有し、前記穴部(2a)のテーパー面に沿う傾斜角度のテーパー面を外周面に形成した蓋板(4)を穴部(2a)に嵌入し、蓋板(4)を回動させることにより、穴部(2a)の内周面と蓋板(4)の外周面を噛み合わせるようにしたことを特徴とする蓋体係止構造。 【請求項3】 長軸方向と短軸方向との長さの差が僅かである楕円形の輪郭形状を有する口部(5a)の外周面(5b)に端部の径よりも奥側が小径となったテーパー面を形成し、前記口部(5a)より僅かに大きい相似形の輪郭形状を有する窪み部(6a)を蓋体(6)に形成すると共に窪み部(6a)の内周面(6b)に口部(5a)の外周面(5b)に沿う傾斜角度のテーパー面を形成し、口部(5a)を蓋体(6)の窪み部(6a)に嵌め、蓋体(6)を回動させることにより、口部(5a)の外周面(5b)と窪み部(6a)の内周面(6b)を噛み合わせるようにしたことを特徴とする蓋体係止構造。 【請求項4】 テーパー面の傾斜角度(θ)が0.5 °〜5 °であることを特徴とする請求項1,2又は3記載の蓋体係止構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、空気中に浮遊する塵を吸引して集め、細菌量等を計測するダストサンプラーの吸気口を運搬時に外気にさらさないように蓋しておく蓋体の蓋体係止構造として開発されたものであるが、ボイラー等の覗き窓の蓋、各種機械の盲蓋、容器の蓋等の各種の蓋体に使用可能なものであり、特に蓋体を取り付けるために必要な嵌合部分を多く取れない部分を蓋するのに適したものである。 【0002】 【従来の技術】従来、開口部を蓋する蓋体には、内周面又は外周面にネジ部が形成されており、前記ネジ部により蓋体を係止するようにしたものであった。 【0003】しかし、前記従来の蓋体係止構造では、ネジ部の幅が多く必要になるという問題や、ネジ部どうしが旨く噛み合わなかったときにネジ山を潰すことがあるという問題点があった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】そこでこの発明では、上記の問題点を解決し、蓋体を取り付けるに必要な嵌合部分の幅が少しでよく、しかもネジ山のようにつぶれやすい部分のない丈夫な蓋体係止構造を提供することを目的とする。 【0005】さらには、ロボット等を使用した場合でも、確実に蓋することができる蓋体係止構造を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】そのため、請求項1に記載の発明では、長軸方向と短軸方向との長さの差が僅かである楕円形の穴部2aの内周面に開口端の径よりも奥側が大径となったテーパー面を形成し、前記穴部2aより僅かに小さい相似形の輪郭形状を有する突出部3bを蓋体3に形成すると共に突出部3bの外周面に穴部2aのテーパー面に沿う傾斜角度のテーパー面を形成し、穴部2aに蓋体3の突出部3bを嵌め、蓋体3を回動させることにより、穴部2aの内周面と突出部3bの外周面を噛み合わせるようにした蓋体係止構造とした。 【0007】蓋体3を回動させると、穴部2aの内周面と突出部3bの外周面との間の隙間がなくなって噛み合う。このとき、穴部2aの内周面と突出部3bの外周面がテーパー面であり、接合面が互いに傾斜しているので、締め込みが行われる。 【0008】請求項2記載の発明では、長軸方向と短軸方向との長さの差が僅かである楕円形の穴部2aの内周面に開口端の径よりも奥側が大径となったテーパー面を形成し、前記穴部2aより僅かに小さい相似形の輪郭形状を有し、前記穴部2aのテーパー面に沿う傾斜角度のテーパー面を外周面に形成した蓋板4を穴部2aに嵌入し、蓋板4を回動させることにより、穴部2aの内周面と蓋板4の外周面を噛み合わせるようにした蓋体係止構造とした。 【0009】蓋板4を穴部2aに嵌入して回動させると、穴部2aの内周面と蓋板4の外周面との間の隙間がなくなって噛み合う。このとき、穴部2aの内周面と蓋板4の外周面がテーパー面であり、接合面が互いに傾斜しているので、締め込みが行われる。 【0010】請求項3記載の発明では、長軸方向と短軸方向との長さの差が僅かである楕円形の輪郭形状を有する口部5aの外周面5bに端部の径よりも奥側が小径となったテーパー面を形成し、前記口部5aより僅かに大きい相似形の輪郭形状を有する窪み部6aを蓋体6に形成すると共に窪み部6aの内周面6bに口部5aの外周面5bに沿う傾斜角度のテーパー面を形成し、口部5aを蓋体6の窪み部6aに嵌め、蓋体6を回動させることにより、口部5aの外周面5bと窪み部6aの内周面6bを噛み合わせるようにした蓋体係止構造とした。 【0011】口部5aを蓋体6の窪み部6aに嵌め、蓋体6を回動させると、蓋体6の内周面と口部5aの外周面との間の隙間がなくなって噛み合う。このとき、蓋体6の内周面と口部5aの外周面がテーパー面であり、接合面が互いに傾斜しているので、締め込みが行われる。 【0012】前記テーパー面の傾斜角度θは、0.5 °〜5 °とすることが好ましい。 【0013】 【発明の実施の形態】図1は、この発明の蓋体係止構造を使用した容器の実施例を示す斜視図、図2は図1の蓋部を分解した分解斜視図、図3は図1の一部切欠拡大断面図である。 【0014】以下、この発明の実施の形態をこれらの図面に基づいて説明する。 【0015】尚、この実施例では説明を容易にするために容器に使用した例で使用するが、この発明の用途は容器に限定するものではない。 【0016】この発明の蓋体係止構造を使用した容器は、図1〜図3に示すように、容器本体1と、容器本体1の上端に螺合する蓋本体2と、蓋本体2の開口部上端を蓋する上蓋3と、蓋本体2の内部に設けた蓋板4からなるものである。 【0017】容器本体1は、上部開口の円筒容器であり、上部外周に蓋本体2と螺合する雄ネジ部が形成されている。 【0018】蓋本体2は、下部内側に容器本体1と螺合する雌ネジ部が形成されており、さらに上面の中央には蓋板4を嵌入可能な穴部2aを形成しており、その下部に蓋板4の鍔部4bの下面と接する段部2bを形成している。穴部2aは、長軸方向と短軸方向との長さの差が僅かである楕円形をしており、内周面は下方へいくに従って大径となったテーパー面となっている。 【0019】前記内周面のテーパーの傾斜角度は、図面上は誇張して描いてあるが、0.5 °〜5 °の間で形成され、最も好ましい傾斜角度は1.5 °である。 【0020】穴部2aの輪郭形状は、数学上でいう楕円形状(2点間の距離の和が一定となる点の軌跡)でも良いし、両端が半円形であり中央が矩形である所謂長円形でも良い。実施に際しては、加工が容易な長円形とすることが好ましい。尚、この実施例では、穴部2aの開口端の長軸方向の寸法が68.4mm、短軸方向の寸法が68mmとしている。 【0021】上蓋3は、円形の上蓋本体3aの下面に突出部3bを形成しており、突出部3bは穴部2aの開口端の輪郭形状より僅かに小さい相似形の輪郭形状をしている。さらに、側面には穴部2aと傾斜角度が同一のテーパー面を形成しており、下方にいくに従って大径となっている。 【0022】蓋板4は、周端部を除いて多数の通気穴4aが穿設されたものであり、上部外周に沿って鍔部4bが形成されており、鍔部4bが蓋本体2の段部2bの上に載るようになっている。さらに、鍔部4bは、穴部2aより僅かに小さい相似形の輪郭形状をしており、鍔部4bの外周面には穴部2aと傾斜角度が同一のテーパー面を形成しており、下方にいくに従って大径となっている。 【0023】この実施例の蓋本体2の穴部2aに蓋板4を入れ、鍔部4bを段部2bに添わせながら左右いずれかの方向に回動させると、穴部2aの内周面と蓋板4の外周面が噛み合い、蓋板4が固定される。 【0024】次に、上蓋3の突出部3bを穴部2aに入れ、上蓋本体3aを蓋本体2の上端面に添わせながら左右いずれかの方向に回動させると、穴部2aの内周面と上蓋3の突出部3bの外周面とが噛み合い、上蓋3が固定される。 【0025】前記蓋板4及び上蓋3の回動する角度は、好ましくは30°〜60°の間で行われるように穴部2aの内周面との隙間が設定される。 【0026】この発明の蓋体係止構造を図4〜図7に示したモデルを使用してさらに詳しく説明する。尚、実際の寸法では図面に表して説明することが困難であるので、図面上では誇張して表現してある。 【0027】符号10は、雄体側であり、中央に突出部11が形成されており、その外周面11aは上にいくに従って径の小さくなったテーパー面となっており、テーパー面の傾斜角度はθとなっている。雄体側10の突出部11の高さはHである。 【0028】符号12は、雌体側であり、雄体側10の突出部11が嵌入する穴13が形成されている。穴13の上端の輪郭形状は、図5に示すように、両端が半径rの半円形をした所謂長円形をしており、芯間の開きはLである。穴13の内周面は前記雄体10の突出部11と同様にテーパー面となっており、テーパー面の傾斜角度は雄体側10と同様にθとなっている。 【0029】このとき、穴13の上端の長軸方向の長さと短軸方向の長さを式で表すと次のようになる。 【0030】穴13の長軸方向の長さX=2r+L穴13の短軸方向の長さY=2rまた、噛み合い部分Aの長さは、図6に示すように、A=Htan θで表されるから、穴13に雄体側10の突起11を嵌脱自在とするために、突起11の寸法は次のようになっている。 【0031】 突起11の下端の長軸方向の長さx=X−2A−α突起11の下端の短軸方向の長さy=Y−2A−α(このとき、αは、嵌め合い公差であり、Xが68.4mm、Yが68mmであるときは、0.2 〜0.3mm 程度である。) 突起11の上部の長軸方向の長さは、突起11の下端の長さよりさらに噛み合い部分Aの長さだけ短いのであるから、突起11の上部の長軸方向の長さx’=x−2Aとなる。 【0032】穴13と突起11が互いに噛み合うためには、穴13と突起11の関係は、次式のようになっている。 【0033】x’(突起11の上部の長軸方向の長さ)>Y(穴13の短軸方向の長さ) そして、突起11を図7の図示矢印の方向に回動させると、x’>Yであるから、突起11の外周面が穴13の内周面に接する。このとき、突起11は、これ以上回動できなくなる。そして、互いにテーパー面同志で接合しているので、締め込みが行われる。 【0034】前記テーパー面の傾斜角度θは0.5 °〜5 °の間で設定される。 【0035】具体的には、突起11の高さHを4.5mm とした場合、傾斜角度を0.5 °にすると、Aが0.04mmになるので、それ以下になるとAが小さくなりすぎて締め込みが少なくなり、傾斜角度を5 °にすると、Aが0.39mmになり、締め込みが大きくなる。しかし、傾斜角度を5 °以上に大きくすると締め込みが大きくなる代わりに隙間が大きくなり緩みやすくなって締め込めない状態になる。また、Lは傾斜角度が0.5 °のとき0.2mm 、傾斜角度が5 °のとき1.Omm 前後で設定される雄体側10の突起11と雌体側12の穴13の長軸どうしの位置を合わせ、穴13に突起11を嵌入すると、図7の状態になる。そして、雄体側10を図7の図示矢印方向に回動させると、雄体側10の突起11と穴13の間の隙間がなくなる。さらに、互いの接合面どうしは傾斜しているので、締め込みが行われる。 【0036】以上が実施例であり、上蓋3及び雄体側10を鍋蓋状の蓋体とした例を示したが、図8に示すように、上蓋を瓶蓋のように容器の上部外周面と蓋体の内周面を噛み合わせるようにして実施することもできる。 【0037】前記構成とした場合の実施例を以下に説明する。 【0038】尚、テーパー面の傾斜角度は、説明上誇張して表現してあるが、0.5 °〜5 °の間で設定される。 【0039】この実施例の容器は、容器本体5と、容器本体5の上端を覆う蓋本体6と、容器本体5の内部に設けた蓋板7からなるものである。 【0040】容器本体5は、上部開口の有底円筒状の容器であり、口部5aの輪郭形状は長軸方向と短軸方向との長さの差が僅かである楕円形をしており、口部5aの外周面5bは下方の径が狭くなったテーパー面となっている。さらに、容器本体5の口部5aの内側の輪郭形状は前記外側の輪郭形状と相似形をしており、さらに内周面5cは下方の径が広くなったテーパー面となっている。さらに、容器本体5の口部5aの内側の下部には、段部5dが形成されており、そこに蓋板7の鍔部7bが載るようになっている。 【0041】蓋本体6は、前記口部5aより僅かに大きい相似形の輪郭形状を有する窪み部6aを形成すると共に、窪み部6aの内周面6bに口部5aの外周面5bに沿う傾斜角度のテーパー面を形成している。 【0042】蓋板7は、周端部を除いて多数の通気穴7aが穿設されたものであり、上部外周に沿って鍔部7bが形成されており、鍔部7bが容器本体5の段部5dの上に載るようになっている。さらに、鍔部7bは、口部5aの内側の輪郭形状より僅かに小さい相似形の輪郭形状をしており、鍔部7bの外周面には口部5aの内周面5cと傾斜角度が同一のテーパー面を形成しており、下にいくに従って大径となっている。 【0043】この実施例の容器本体5の口部5aの内側に蓋板7を嵌入し、鍔部7bを段部5dに添わせながら左右いずれかの方向に回動させると、口部5aの内周面5cと蓋板7の外周面が噛み合い、蓋板7が固定される。 【0044】次に、容器本体5の口部5aに蓋本体6を被せ、左右いずれかの方向に回動させると、口部5aの外周面5bと蓋本体6の内周面6bが噛み合い、蓋本体6が固定される。 【0045】以上が実施例の説明であり、要は係合部分の周面がテーパー状に形成された楕円形であり、一方を回動することにより互いの隙間が無くなり、さらに接合面どうしが噛み合わさって係止されるようになったものであり、その他の構成については任意に変更できる。 【0046】 【発明の効果】この発明では、上述のように構成されており、蓋体(蓋本体、蓋板)を回動させると、互いの隙間がなくなって噛み合い、且つテーパー面どうしが接合して締め込みが行われるので、確実に蓋体が係止される。 【0047】また、互いの嵌合部分の幅は少なくても、噛み合っているので、確実に蓋体が係止されるという効果を有する。 【0048】またさらに、ネジ部がないだけでなく、蓋体を回動する角度が90°以内であり、回す角度が少ないので、蓋体の着脱が容易であり、ロボット等を使用した場合でも蓋することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】399119550 【氏名又は名称】関西セイキ工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年11月5日(1999.11.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100072213 【弁理士】 【氏名又は名称】辻本 一義
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| 【公開番号】 |
特開2001−132841(P2001−132841A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月18日(2001.5.18) |
| 【出願番号】 |
特願平11−315091 |
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