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【発明の名称】 曲げ軸線型液圧ユニットにおけるサーボピストンアクチュエータのためのボール継手
【発明者】 【氏名】ジェイムス ディー.ライケン

【氏名】デイヴィッド ディー.ダークス

【氏名】ダグ カーデル

【氏名】ウイルヘルム ゴールナー

【要約】 【課題】揺動ヨーク型の曲がり軸線型液圧ユニットを提供すること。

【解決手段】曲げ軸線ユニットのサーボピストンを作動するための独特のボール継手。このボール継手は、一端に球状の外表面を、他端にサーボピストンを有するアクチュエータロッドと、シリンダーブロックを担持し、回転軸線の周りに回転するヨークを含む。ヨークとアクチュエータロッドの球状外表面との間に球状ソケットが介設され、サーボピストンに液圧が加えられたときアクチュエータロッドが力を少くとも2つの平面内に存在させるような態様でヨークを回転させる。ヨークを中立位置から±45°を越える角度にまで回転させるために2つのサーボピストンとボール継手を設けることができる。ロッドの外表面とソケットの外表面とは、360°の運動の自由度を与えるように嵌合させなければならない。ソケットは、ヨーク自体内に組み込むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 揺動ヨーク型の吐出量可変曲げ軸線液圧ユニットであって、ハウジングと、該ハウジング内にピボット軸線の周りに枢動自在に装着されたヨークと、該ヨークに連結されたピボット制御器とから成り、該ピボット制御器は、少くとも1つのサーボ孔を形成されている制御ハウジングと、該サーボ孔内に装着されたサーボピストンと、該サーボピストンを前記ヨークに前記ピボット軸線から偏倚した部位に連結する少くとも1つの機械的アクチュエータと、前記サーボピストン及び機械的アクチュエータを移動させて前記ヨークを枢動させるために液圧流体をポートを通して前記サーボ孔へ選択的に出し入れするために該サーボ孔に接続された液圧制御弁とから成り、前記機械的アクチュエータは、互いに対向した一端と他端を有するアクチュエータロッドと、ソケット部材を含み、該アクチュエータロッドの該一端は、前記ヨークに連結されており、球状の輪郭を有する外表面を有し、該アクチュエータロッドの該他端は、前記サーボピストンに連結されており、前記サーボ孔へポートを通して液圧流体が出し入れされたとき前記アクチュエータロッドが力を少くとも2つの平面内に存在させるような態様で前記ヨークを前記ピボット軸線の周りに枢動させるように、該ソケット部材は該アクチュエータロッドの前記外表面に旋回自在に嵌合していることを特徴とする液圧ユニット。
【請求項2】 前記アクチュエータロッドの前記一端は、球状のボール端であり、前記ソケット部材は、該ボール端に旋回自在に嵌合する凹状表面を有することを特徴とする請求項1に記載の液圧ユニット。
【請求項3】 前記アクチュエータロッドは、前記ボール端の直ぐ後方に減径部分を有することを特徴とする請求項2に記載の液圧ユニット。
【請求項4】 前記サーボピストンの周面に形成された溝内に装着された弾性O−リングと、該サーボピストン32から半径方向外方へ弾性的に押圧されるように該溝内で該弾性O−リング62上に装着されたシールリングを含む密封手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の液圧ユニット。
【請求項5】 前記サーボピストンは、前記サーボ孔に対して傾動されることを特徴とする請求項4に記載の液圧ユニット。
【請求項6】 前記制御ハウジングは、一体の剛性鋳造物であることを特徴とする請求項1に記載の液圧ユニット。
【請求項7】 前記制御ハウジングは、1対の互いに離隔したサーボ孔を有し、該1対のサーボ孔の間に配置された前記制御弁を受容するための制御孔を有していることを特徴とする請求項1に記載の液圧ユニット。
【請求項8】 揺動ヨーク型の吐出量可変曲げ軸線液圧ユニットであって、該ユニットの吐出量を変更するために該ユニットの固定フレームに制御トラニオンを介して回転自在に取り付けられており、該制御トラニオンを中心として枢動するヨークと、該ヨーク上に形成された一体のカム部材と、該ユニットの吐出量を変更するための閉ループ制御機構と、から成り、該制御機構は、前記フレームに対する前記ヨークの枢動位置、従って該ユニットの吐出量に関してフィードバックを該制御機構に供給するように前記一体のカム部材に係合するためのフィードバック部材を含むことを特徴とする液圧ユニット。
【請求項9】 揺動ヨーク型の吐出量可変曲げ軸線液圧ユニットであって、1対の互いに離隔したサーボ孔と、該1対のサーボ孔の間に配置された制御弁を受容するための制御孔を有するハウジングと、該1対のサーボ孔内にそれぞれ摺動自在に装着された1対のサーボピストンと、該サーボピストンを移動させ、それによって該ユニットの吐出量を変更するために液圧流体を前記1対のサーボ孔へポートを通して選択的に出し入れするための制御弁と、から成る液圧ユニット。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、曲げ軸線型液圧ユニット(以下、単に「曲げ軸線ユニット」とも称する)に関し、特に、揺動ヨーク型の曲げ軸線型液圧ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】曲げ軸線型液圧ユニットは、古くから知られている。曲げ軸線型構造のうちで最も一般に普及している構造は、米国特許第4,893,549号に開示されているような「傾動ブロック」を用いる型式のものである。回転自在の円筒形ドラム又はシリンダーブロックキットは、非回転の旋回キャリッジ上に回転自在に支持された複数の軸方向のピストンを有している。旋回キャリッジは、凹状旋回キャリッジ案内表面に当接して位置づけされた凸状端面を有する。凹状旋回キャリッジ案内表面は、フランジ連結によって機械のハウジングに取り付けられた旋回キャリッジハウジングの一部である。シリンダーブロックキットだけが、液圧ユニットの液圧流体の吐出量を変更するために傾動又は枢動する。
【0003】他の曲げ軸線型液圧ユニットとして、「揺動ヨーク」構造を用いるタイプのものがある。このタイプのシリンダーブロックキットは、ヨークによって担持されており、液圧ユニットの液圧流体の吐出量を変更するためにヨークと一緒に揺動する。斯界において、傾動ブロック型と揺動ヨーク型の両方の最善の特徴の幾つかを組み入れた揺動ヨーク曲がり軸線型液圧ユニットを求める要望がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、アクチュエータ(作動器)とヨークの間にボールアンドソケット継手(単に「ボール継手」とも称する)を設けたことにより少くとも±45°のサーボピストン作動をすることができる揺動ヨーク曲がり軸線型液圧ユニットを提供することである。
【0005】本発明の他の目的は、アクチュエータロッドが単一平面より多い複数の平面において移動することができるようにサーボピストンと揺動ヨークを連結するためのアクチュエータロッドとソケットを提供することである。
【0006】本発明の他の目的は、アクチュエータロッドと揺動ヨークを連結するための多自由度を有する球状ソケットを提供することである。
【0007】本発明の他の目的は、液圧ユニットから得られるパワーを最大限にするために90°を超える曲げ軸線の曲げ角度を可能にすることである。
【0008】本発明の他の目的は、多自由度を有するソケット継手と、その内孔内で係合自在のサーボピストンとの組み合わせを提供することである。
【0009】本発明の他の目的は、組み立てが容易であり、製造コストが安く、所要部品数を最少限にし、使用において耐久性及び信頼性が高い揺動ヨーク曲げ軸線構造を提供することである。
【0010】本発明のその他の目的、特徴及び利点は、以下の好ましい実施形態の説明及び添付図から当業者には明らかになろう。
【0011】
【課題を解決するための手段】発明の概要上記課題を解決するために、本発明は、曲げ軸線ユニットのサーボピストンを作動するための独特のボール継手を提供する。このボール継手は、一端に球状の外表面を有し、他端にサーボピストンを有する細長いアクチュエータロッドと、シリンダーブロックを担持し、回転軸線の周りに回転するように構成されたヨークを含む。このヨークとアクチュエータロッド(以下、単に「アクチュエータ」又は「ロッド」とも称する)の球状外表面との間に球状表面を有するソケットが介設され、サーボピストンに液圧が加えられたときアクチュエータロッドが力を少くとも2つの平面内に存在させるような態様でヨークを回転させる構成とされる。ヨークを中立位置から±45°を越える角度にまで回転させるためにこのようなサーボピストンとボール継手を2つ設けることができる。アクチュエータロッドの外表面とソケットの外表面とは、ほぼ360°の運動の自由度を可能にするように嵌合させなければならない。ソケットは、ヨーク自体内に組み込むことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】好ましい実施形態の説明図1は、本発明の吐出量可変曲げ軸線型液圧ユニット10を示す。曲げ軸線ユニット10は、支持フレーム又はハウジング12を備えているが、支持ハウジング12の大部分は、本発明に関与していないので、内部の部品を見えるようにするために切除されている。曲げ軸線ユニット10の吐出量は、一体構造の揺動ヨーク14によって変更される。揺動ヨーク14は、ハウジング12内に回転自在に支持された主軸104に駆動連結された慣用のシリンダーブロック又はシリンダーブロックキット16を担持している。ヨーク14は、電気−液圧制御器22によって1対の対向したピボットアーム又はトラニオン18,20の周りに揺動又は枢動せしめられる。トラニオン18,20は、共通の固定ピボット軸線即ち回転軸線24上に位置させることが好ましい。
【0013】図1、6及び7に明示されているように、ヨーク14には、そのトラニオン18のところに自在ボールアンドソケット継手26が係合されている。細長いアクチュエータロッド28は、一端に球状の、好ましくは外表面(「ボール端」とも称する)30を有し、他端にサーボピストン32を有する。図2〜5に示されるように、回転軸線24の他側にも同様なアクチュエータロッド28が設けられている。サーボピストン32は、制御ハウジング(制御部材収容ハウジング)38のサーボ孔34,36内にそれぞれ密封状態に摺動自在に、かつ、傾動自在に受容されている。
【0014】いろいろな構成が可能であるが、各サーボ孔34,36は、他方のサーボ孔に対して斜めに傾斜した中心軸線を有することが好ましい。孔34,36は、互いに平行である必要はない。従って、サーボ孔34,36の中心軸線は、トラニオン18に対していろいろな角度を形成する。吐出量の制御は、トラニオン18にではなく、あるいは、トラニオン18と共にトラニオン20に与えることもできる。制御のための力は、アクチュエータロッド28によって加えることができ、それによってヨーク14を中立位置又は中間位置から90°を超える角度に亘って揺動又は回転させることができる。換言すれば、中立位置又は中間位置から±少くとも45°の揺動又は回転を可能にする。ヨーク14に及ぼす制御力は、2平面より多い複数の平面内に存在させることができる。
【0015】図3〜5(制御ハウジング38は除去されている)及びず6〜7を参照して説明すると、揺動ヨーク14をサーボピストンで作動するのに必要とされる部品が示されている。アクチュエータロッド28の球状表面30とヨーク14の制御トラニオン本体フランジ42との間にソケット部材40が介設されている。ソケット部材40は、本体フランジ42に形成した単なる孔であってもよく、必ずしも別個の部品でなくてもよい。
【0016】アクチュエータ28は、サーボピストン32にほぼ対向してボール端又は球状表面30を有している。アクチュエータロッド28の両端間の中間部分は円筒形である。ロッド28は、頑健な断面を有し、予想される荷重及び応力に対処するのに十分な強度を有する剛性材料で形成される。アクチュエータロッド28は、そのボール端30の直ぐ後方に減径部分44を有し、減径部分44からアクチュエータロッド28の中間部分にまでテーパ部分46が延長している。
【0017】ボールアンドソケット継手の嵌合部分は、好ましくは真鍮のような展性材料で構成されるソケット48を含む。(ソケット部材40の一部としての)ソケット48は、その自重によってアクチュエータロッド28のボール端30の周りにほぼ360°自由に枢動するように、ボール端30に圧着(かしめ)又はその他の方法によって取り付けられる。減径部分44とテーパ部分46は、ボール30とソケット48は、ほぼ円筒形の外表面と、開放端と、閉鎖端を有する。ソケット48の外周面には、らせん溝49を形成することが好ましい。らせん溝49は、組み立ての際に捕捉される空気やその他の流体をソケット48の外周から逃がすことによって組み立て作業を容易にする。図1〜5に戻って参照して説明すると、制御器22は、制御ハウジング38内のサーボ孔34と36の間に形成された制御孔51内に配置されたステップモータ50を含む。ステップモータ50は、直線作動式液圧吐出量制御部材即ち制御弁52に係合する。制御部材52は、操作者からステップモータ50に与えられる電気的命令に基づいて圧油(液圧流体)をそれぞれサーボ孔34,36へ送るための慣用の適当なポートを有している。制御部材52は、吐出量制御部材52は、外周スリーブ56とその内部に摺動自在に装着されたスプール(滑り制御弁の可動部分)54を含む。スリーブ56の、ステップモータ50のある側とは反対側の端部は、ヨーク14に形成された一体のカム部材60に係合することによってフィードバック機構として機能する。
【0018】カム部材60は、好ましくは、ヨーク14の制御トラニオン18に設けた半径方向の偏心突部とすることが好ましい。一体カム部材60は、トラニオン18,20の回転軸線24に対してほぼ垂直な平面内に延長している。従って、ヨーク14がトラニオンの軸線24の周りに揺動又は枢動回転されると、スリーブ58の外端即ちフィードバック部材56は、カム部材60に沿って従動し、制御ハウジング38に向かう方向又はそれから離れる方向に移動される。その結果生じるスリーブ56とスプール54の間の相対移動が制御部材52にフィードバックを供給し、それに従ってサーボ孔34,36のポートの開閉を制御してポートを通しての圧油の流れを制御する。かくして、制御部材は、所与のヨーク位置を、従って流体吐出量を維持するために閉ループ態様で調整することができる。一体制御部材60は、ヨーク14の全揺動運動に対応するのに十分な円弧に亙って制御トラニオン18の周りに延長している。ヨーク14は少くとも90°揺動することが好ましいので、カム部材60はトラニオン18の周りに少くとも90°延設させる。
【0019】図1〜5は、本発明の制御器22の更なる特徴を示す。制御器22は、1対のサーボ孔34,36を形成された一体構造の制御ハウジング38を含む。サーボ孔34,36は、ほぼトラニオン18の方に向けられているが、好ましい実施形態では多少不規則な形状を有するハウジング38に対して必ずしも垂直でなくてもよい。制御器22の全体形状はほぼ直方形である。制御器22のハウジング38は、それぞれサーボ孔34,36を収容する2つの外側部分を有する。各アクチュエータロッド28の端部のサーボピストン32は、それぞれのサーボ孔34,36内に摺動自在に突入している。
【0020】各アクチュエータロッド28と本体フランジ42との連結部の位置によっては、サーボピストン32がサーボ孔34,36内で傾動する。通常、そのような傾動は摩耗と漏れの問題を惹起するが、本発明においては、図8に示されるように、ピストン32の周面に形成された溝内に弾性O−リング64が装着され、サーボピストン32から半径方向外方へ弾性的に押圧されるようにシールリング62が該溝内で弾性O−リング64上に装着されている。弾性O−リング64とシールリング62は、たとえサーボピストン32がサーボ孔34,36内で傾動しても、有効な密封を維持するとともに、サーボピストン32の摺動摩擦をも減少させる。シールリング62は、米国ウイスコンシン洲のT−Lon社から販売されているテフロンTM形の材料で形成するのが好ましい。O−リング64は、ビトンTMという登録商標名で販売されているいろいろな種類の製品から得られる標準フルオロカーボン/SPM材で形成することが好ましい。
【0021】図2〜5は、制御器22の中央部分がステップモータ50及び吐出量制御部材52を収容する制御孔51を備えていることを示す。ステップモータ50は、制御素子の1つ、好ましくはスプール54に連結される。もちろん、フィードバック部材は、スリーブ56の突出外端に設けられている。スリーブ56とスプール54は、斯界において慣用の複数のポートと密封ランドを有している。これらのポートは、サーボ孔34,36に圧油を供給するように制御ハウジング38内の内部通路66,68に接続されている。圧油が一方のポートを通して一方のサーボ孔34へ供給されると、対応する一方のアクチュエータロッド28が伸張され、他方のアクチュエータロッド28が引っ込められる。反対に、圧油が他方のポートを通して他方のサーボ孔36へ供給されると、対応する他方のアクチュエータロッド28が伸張され、一方のアクチュエータロッド28が引っ込められる。制御孔51、吐出量制御部材52及びステップモータ50は、サーボ孔34,36とそれぞれのアクチュエータロッド28との間に配置されている。
【0022】制御ハウジング38は、一体の鋳造物として一部片として形成されるので、制御及びサーボ通路を短くすることができる。通路が短いほど液圧流体の損失及び変動又はその他の減少を受けにくい。この制御ハウジングは、従来のハウジングよりコンパクトであることは明らかであろう。しかも、所要の接続を行うのに外部ホースやチューブを必要としない。制御部材52、従って、この液圧ユニットは、内部通路が短いのでストロークが迅速である。
【0023】更に、制御部材52は、ステップモータ50を含め、サーボ孔34,36内に配置されているので物理的に保護されている。又、スプール54、スリーブ56及びサーボ孔34,36の位置精度は、それらの部材の機械加工のために共通のデータを使用することと、継目をなくすことによって高められる。
【0024】以上、本発明を実施形態に関連して説明したが、本発明は、ここに例示した実施形態の構造及び形状に限定されるものではなく、いろいろな実施形態が可能であり、いろいろな変更及び改変を加えることができることを理解されたい。
【出願人】 【識別番号】593003385
【氏名又は名称】ソアー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】SAUER INC.
【出願日】 平成12年7月25日(2000.7.25)
【代理人】 【識別番号】100079980
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 伸行
【公開番号】 特開2001−116144(P2001−116144A)
【公開日】 平成13年4月27日(2001.4.27)
【出願番号】 特願2000−223243(P2000−223243)