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【発明の名称】 混合機における混合軸の軸封方法
【発明者】 【氏名】濱 俊佑

【氏名】竹下 聡

【要約】 【課題】本発明は、少ない潤滑油量でもって本来の潤滑作用のみならず、混練物の侵入を容易に、しかも確実に防止せしめることが出来る、混合機における混合軸の軸封方法を提供するものである。

【解決手段】混合軸3の軸封装置を構成するラビリンス状の第2オイル室19に液状潤滑油を圧縮空気に霧状に混合して圧入せしめ、第2オイル室19を構成する保持リング7やスリ−ブ4などの間を確実に潤滑せしめてスリ−ブ4など混合軸3の構成部材の回転をスム−ズに行わしめると共に、混合槽2の内側壁がわに位置する第2オイル室19の開口縁より侵入する混練物を確実に阻止せしめ、仮に混練物が侵入した場合においても潤滑油の注油圧力を調整して迅速、かつ確実に排出せしめる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】混合槽を貫通して回転自在に水平配設せしめた混合軸の貫通部位外周面上に第1オイル室を環状形成し、該第1オイル室を混合槽内に連通せしめるべく混合軸の構成部材と混合槽の構成部材との隙間をラビリンス状に設定して第2オイル室を形成すると共に、該第2オイル室と分離せしめるべく第1オイル室内には0−リング付き静止滑動リングと回動滑動リングとよりなる滑動リングユニットを内設し、第1および第2オイル室に各々注油せしめて軸封せしめる混合機における混合軸の軸封方法において、上記第2オイル室内には液状の潤滑油を圧縮空気に霧状に混合して圧入せしめることを特徴とする、混合機における混合軸の軸封方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリ−トミキサ−など所要の混合機における混合軸の軸封方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種混合機における混合軸の軸封方法としては、混合槽を貫通して回転自在に水平配設せしめた混合軸の貫通部位外周面上に第1オイル室を環状形成し、該第1オイル室を混合槽内に連通せしめるべく混合軸の構成部材と混合槽の構成部材との隙間をラビリンス状に設定して第2オイル室を形成すると共に、該第2オイル室と分離せしめるべく第1オイル室内には0−リング付き静止滑動リングと回動滑動リングとよりなる滑動リングユニットを内設し、第1および第2オイル室に各々グリ−スを注油せしめて軸封せしめる方法が開示されている(特公昭58−21146号公報参照)。
【0003】そして、上述の如く構成された従来例は、第1オイル室内に注油せしめた軟質な半固体状のグリ−スにより滑動リングユニットを構成する静止滑動リングと回動滑動リングとの接触面を潤滑せしめると共に、第2オイル室内に注油せしめた同種のグリ−スにより混合軸および混合槽の構成部材どうしを潤滑せしめつつ混合軸を軸封して混合槽内の混練物の侵入を防止せしめるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の如く構成された従来例は、単にラビリンス状とされた第2オイル室内に軟質な半固体状のグリ−スを充填して混練物の侵入を防止せしめるものとされているにすぎないものであるから、混合軸の強い混練力により混練物が第2オイル室内に侵入し、構成部材間における潤滑作用を阻害せしめるおそれがあるため、稼働時においては適宜グリ−スを第2オイル室内に注油し、侵入混練物を室外に強制的に排出せしめる必要があるものである。このため、稼働時における頻繁なグリ−スの注油作業は非常に面倒で煩しく、しかも、グリ−スを本来の潤滑目的のみならず侵入混練物の排出用としても費消するものとなり、ひいては、全体としてランニングコストのアップを招来せしめるものである。
【0005】本発明はかかる従来例の問題点を解決し、少ない潤滑油量でもって本来の潤滑作用のみならず、混練物の侵入を容易に、しかも確実に防止せしめることが出来る、混合機における混合軸の軸封方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、混合槽を貫通して回転自在に水平配設せしめた混合軸の貫通部位外周面上に第1オイル室を環状形成し、該第1オイル室を混合槽内に連通せしめるべく混合軸の構成部材と混合槽の構成部材との隙間をラビリンス状に設定して第2オイル室を形成すると共に、該第2オイル室と分離せしめるべく第1オイル室内には0−リング付き静止滑動リングと回動滑動リングとよりなる滑動リングユニットを内設し、第1および第2オイル室に各々注油せしめて軸封せしめる混合機における混合軸の軸封方法において、上記第2オイル室内には液状の潤滑油を圧縮空気に霧状に混合して圧入せしめることを特徴とする、混合機における混合軸の軸封方法を要旨とするものである。
【0007】そして、本発明における混合軸の軸封方法は、液状潤滑油を圧縮空気に霧状に混合せしめて第2オイル室内に連続的に圧入せしめつつ、混合軸および混合槽の構成部材どうしを潤滑せしめると共に、混合軸を軸封せしめ、混練物の侵入を容易に、しかも確実に防止せしめることが出来る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図1に示す装置に基づいて説明する。即ち、同図中、1はコンクリ−トなどを混練せしめる混合機、2は該混合機1を構成する略半截ひさご形状の混合槽、3は該混合槽2のほぼ中心を通って貫通状に水平配設された撹拌翼付き混合軸で、該混合軸3の両自由端部は所要の軸受(図示略)を介して軸支されると共に、減速機付きモ−タ(図示略)により所定方向に回転自在とされている。4は上記混合軸3の貫通部位に異径段部を介して外嵌状に嵌着されたスリ−ブ、5は該スリ−ブ4の基端がわに一体形成された肉厚状のフランジ、6は該フランジ5の基部裏面個所に切欠き形成された環状溝、7は外方に位置する該フランジ5およびスリ−ブ4の外周面上をカバ−すべく取付け部材8を介して混合槽2の外側壁に取付けられた保持リング、9は該保持リング7内周面とスリ−ブ4外周面および環状溝6との間に区画形成された環状の第1オイル室、10は該第1オイル室9に注油孔11を介して注油すべく保持リング7に付設されたグリ−スニップルである。12は後記する第2オイル室19と分離すべく上記第1オイル室9に内設された滑動リングユニットで、該滑動リングユニット12は保持リング7内周面に0−リング13を介して静止状に内設された静止滑動リング14と、フランジ5の環状溝6に0−リング15を介して内設された回動滑動リング16とを摺動自在に突合せることにより構成されている。
【0009】17は前記混合槽2の内側壁に取付けられたリングライナ−、18は該リングライナ−17の外表面に沿って摺動すべくフランジ5を介して混合軸3に取付けられた円形状のダストカバ−、19は前記第1オイル室9と混合槽2内とを連通せしめるラビリンス状の第2オイル室で、該第2オイル室19は保持リング7・スリ−ブ4・取付け部材8・リングライナ−17・ダストカバ−18間の隙間をラビリンス状に形成せしめることにより構成されている。20は上記第2オイル室19に注油孔21を介して注油せしめるべく保持リング7に付設されたグリ−スニップル、22は該グリ−スニップル20に配管系統23を介して接続されたコンプレッサ−で、該コンプレッサ−22は液状潤滑油を圧縮空気に霧状に混合せしめつつ所要の圧力でもってグリ−スニップル20に圧送せしめるものとされている。なお、上記配管系統23は圧力計24、スピ−ドコントロ−ラ25、圧力スイッチ26、分配器27、ルブリケ−タ28、レギュレ−タ29、シリンダ−バルブ30、エアフィルタ−31、及び玉形弁32を各々介在せしめることにより構成されている。
【0010】次に、上記の装置による軸封方法について説明する。まず、第1オイル室9内にグリ−スニップル10より軟質な半固体状のグリ−スを注油して充填せしめる。次いで、コンプレッサ−22より液体状の潤滑油を圧縮空気に霧状に混合せしめて圧送し、配管系統23およびグリ−スニップル20を介して第2オイル室19内に適正な圧力でもって連続的に注油せしめつつ、混合軸3を回転作動せしめて所要の混練り作業を行なわしめる。このさい、第1オイル室9内の静止滑動リング14と、混合軸3の回転に連動して回動する回動滑動リング16とはその突合せ面に沿って摺動し、かつ、主として第1オイル室9内のグリ−スにより摩擦の少ない運動を相互に浮動状態で行い、第1オイル室9より第2オイル室19を確実に分離せしめて第2オイル室19からの混練物の侵入を防止せしめる。また、第2オイル室19内には圧縮空気に霧状に混合せしめた潤滑油が所定の圧力でもって連続的に注油せしめられているから、第2オイル室19を区画形成する非回転の保持リング7・取付け部材8・リングライナ−17と回転するスリ−ブ4・フランジ5・ダストカバ−18との間を潤滑せしめてスリ−ブ4等の回転をスム−ズに行わしめると共に、混合槽2の内側壁がわに位置する第2オイル室19の開口縁より侵入する混練物を確実に阻止せしめ、仮に混練物が侵入した場合においてもグリ−スの注入圧力を適正に調整して迅速に排出せしめることが出来る。
【0011】以下同様に、第1オイル室9内の滑動リングユニット12を軟質な半固体状のグリ−スにより潤滑して作動せしめつつ第2オイル室19と分離せしめると共に、圧縮空気に霧状に混合せしめた液状の潤滑油を第2オイル室19に所定の圧力でもって連続的に注油せしめつつ潤滑してスリ−ブ4等の回転作動をスム−ズに行わしめ、かつ、第2オイル室19内に侵入する混練物を阻止せしめることにより混合軸3を軸封せしめる。
【0012】なお、本発明は混合機における混合軸の軸封のみならず、これに類した他の混合軸の軸封にも適用せしめることが出来るものである。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば以上の次第で、混合軸の軸封装置を構成する第2オイル室に液状潤滑油を圧縮空気に霧状に混合して圧入せしめるものであるから、第2オイル室を構成する保持リングやスリ−ブなどの間を確実に潤滑せしめてスリ−ブなど混合軸の構成部材の回転をスム−ズに行わしめると共に、混合槽の内側壁がわに位置する第2オイル室の開口縁より侵入する混練物を確実に阻止せしめ、仮に混練物が侵入した場合においても潤滑油の注油圧力を調整して迅速、かつ確実に排出せしめることが出来るものであって、ひいては、従来例に比して、軸封を簡単、かつ確実に、しかも少ない潤滑油でもって効率よく行うことが出来るものである。
【出願人】 【識別番号】000167233
【氏名又は名称】光洋機械産業株式会社
【出願日】 平成11年8月26日(1999.8.26)
【代理人】 【識別番号】100079625
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 正
【公開番号】 特開2001−65705(P2001−65705A)
【公開日】 平成13年3月16日(2001.3.16)
【出願番号】 特願平11−239574