| 【発明の名称】 |
回転体のエアシール装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】阿部 隆一
【氏名】津金 紀胤
|
| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 駆動源によって回転駆動される回転体と、その周囲に配置された固定部材とのエアシールを行う回転体のエアシール装置において、前記回転体の周囲に固定部材に連結して取付けられた取付部材および緊張手段付きのローラチェーンと、前記固定部材に、その一側が取付部材によりシール状態で取付けられ、他側はローラチェーンに固定され、しかも中間部が前記回転体の外周面に摺接させるべく押え力で摺接を調節可能にするよう、ローラチェーンに連結した押え金具で押えられたリング状の可撓性シール部材とを有することを特徴とする回転体のエアシール装置。 【請求項2】 可撓性シール部材と回転体の外周面が摺接する微少隙間に潤滑油脂を充填することを特徴とする請求項1記載の回転体のエアシール装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、産業廃棄物焼却炉に使用されるロータリキルン、石灰焼成炉又はセメントキルンに使用されるロータリキルン、合金鉄製造設備に使用されるロータリキルン、ロータリクーラ、ロータリドライヤ等の回転体と、その周囲に配置された固定部材とのガスシールを行う回転体のエアシール装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来のセメントキルンに使用するロータリキルンとその周囲の固定フードとの間のエアシールは、(1)ラビリンスシールを用いたものや、(2)例えば、実開昭57−63157号公報や、特開平10−300358号公報記載のようにシール部分に弾性を有するシールプレートを使用したものが提案されている。また(3)特公平5−71869号公報に記載のように、密封装置を多数のバネ部材を部分的に重ねて環状配置して構成したもの、(4)特開平9−79756号公報に記載のように、可撓性シール部材の中間部をローラチェーンで支持し、可撓性シール部材の一端側のシール部を押えるシール装置が提案されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、(1)は構造は単純であるがガスシールが不完全で且つ内圧変動に起因するガス漏洩量の変動幅が大きいし、(2)は回転体が大口径になるとともに、製造誤差や偏心回転のためにシールプレートの調整代が大きくなり、全周にわたって完全にシールができにくくなる。また構造も複雑で高価になる。(3)も(2)と同様の問題がある。一方(4)は可撓性シール部材に屈曲部があるため製作しにくい、取替え作業に長時間を要する、構造も複雑で高価になる等の問題がある。 【0004】 【発明の目的】本発明は、可撓性シール部材と回転体外表面との密接により高シール性を得るエアシール装置を提供するものであり、さらに密接部に給脂することにより密接圧力を過大にしなくても、リング状可撓性シール部材の両端を固定フードとローラチェーンで固定支持するため異常な捻れもなく、また摺動トルクの軽減も行われ、十分なシール性と高耐久性を可能とする装置を提供する。さらに可撓性シール部材の押え金具を押えボルトの締め付けで密接調整が容易であり、また可撓性シール部材は屈曲部をなくし筒状の一体構造であるため接合部は全周で最小1ケ所ですむので素材から必要寸法にカットした汎用の構造であるため特殊な製作は要せず、かつ取替えが容易である装置を提供するものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は、駆動源によって回転駆動される回転体と、その周囲に配置された固定部材とのシールを行う回転体のエアシール装置において、前記回転体の周囲に固定部材に連結して取付けられた取付部材および緊張手段付きのローラチェーンと、前記固定部材に、その一側が取付部材によりシール状態で取付けられ、他側はローラチェーンに固定され、しかも中間部が前記回転体の外周面に摺接させるべく押え力で摺接を調節可能にするよう、ローラチェーンに連結した押え金具で押えたリング状の可撓性シール部材とを有する回転体のエアシール装置であり、可撓性シール部材と回転体の外周面が摺接する微少隙間に潤滑油を充填することによりシール性の向上と摺動トルクの軽減を図る。 【0006】 【作用】本発明を図面に基いて説明し、併せて作用を説明する。図1で1は回転体、2は固定部材である。回転体1の外周面3に緊張手段付きローラチェーン4が取付けられている。緊張手段は種々の方式があるが、例えば図2には締込みチェーンブロック23でコンロッドを介してローラチェーンに緊張を与える。これにより回転体の外周面が真円度の精度が劣る場合や、偏心回転が生じる場合であっても、可撓性シール部材の摺接に影響はない。その他の緊張手段であっても差支えない。 【0007】一方回転体1の外周面3′に配置されたリング状の可撓性シール部材5は一側は固定部材2に連結した取付部材8によってシール状態で固定され、他側はローラチェーン4のボルト7により固定される。可撓性シール部材5は、例えばゴムを含浸したロックウール等の素材を必要寸法にカットした汎用の構造であり、特殊な製作を要しない。可撓性シール部材5は取付部材8とボルト7により両端が固定されるが、その中間部は押え金具で回転体1の外周面3′に摺接するようになっている。その機構は回転体1の外周面3に固定された部材、例えばL型鋼9、9′を1mm程度の間隙で背中合せに取付け形成された外周面3′と、外側より押えボルト6によって上下可動の押えプレート10との間に可撓性シール部材5を挟み回転体1の外周面3′に摺接させる。押えボルト6にはバネ弾性継手を用いて押え力を自力調整してもよい。この押えボルト、押えプレートおよび外周面3に固定されたL型鋼9、9′からなる部材を総称して本発明では押え金具と称する。これによって緊張手段付きローラチェーンと押え金具とから可撓性シール部材は外周面3及び3′の相対寸法が一定である限り、必ず可撓性シール部材と回転体の外周面が密接するし、過大な密接圧力が働かない。尚、図1で、回転体1の外周部と固定部材2の下端部との間に存在するダストシール14は、エアシールの空隙部にダストが侵入することを防ぐために設置されている。本発明で対象となる回転体が存在する状況は、粉塵が多く、これらがエアシールの空隙部に侵入すると、回転体の下側に堆積し運転に支障を生ずるおそれがあるため、これを防止している。ダストシール14には、耐熱性の海綿体、例えばスラグウール等が用いられる。 【0008】さらに外周面3に固定された部材9、9′間の微少隙間にグリース等の潤滑油を充填することによりシール性が向上するとともに、摺動トルクが減少し、可撓性シール部材の磨耗による消耗を軽減できる。図2で、1は回転体、22はローラチェーン、23はチェーンブロック等の揚重機、24は長さ調節用ターンバックルである。23、24を合わせて緊張装置という。ローラチェーン22は回転体1の外周面に巻き付けられ、緩みを防止するためチェーンブロック又はターンバックルで適当な張力を与えて、ローラチェーン22のローラと回転体1の外周面が隙間なく密着させる。また、可撓性シール部材5の一端は、ボルト7によりローラチェーンに固定された連結プレートに連結され、可撓性シール部材5に過大な摺接反力が働かないよう捩れを防止すると共に、ローラチェーン22のロータリーキルン軸方向の移動を抑制する作用も持たせている。ローラチェーンは上下2分割で、緊張装置23、24を2セット有する場合と、分割せずに緊張装置を1セットのみ有する場合がある。また、緊張チェーンの一部をバネ弾性継手を用いて緊張力を自力調整してもよい。 【0009】 【発明の効果】本発明により次のことが達成可能である。 (1)高シール性 可撓性シール部材と回転体外周面とを密接させ、また密接部に給脂し十分なシール性を有する。 (2)高耐久性 密接部に給脂するため、またローラチェーン面の変形に追随するため密接部の密接圧力はほぼ一定に調節が可能で密接圧力が過大にならず、さらにシール部材の両端を取付部材とローラチェーンで固定支持するため異常な捻れが可撓性シール部材に働かない。 (3)摺動トルクの軽減 密接圧力を過大にしなくてもシール性が保たれるので摺動トルクの軽減が図れる。 (4)密接調整の容易化 可撓性シール部材押え金具は押えボルトの締込みで、またローラチェーンの張力調整はチェーンブロック等で行うため操作が容易である。 (5)取替えの容易化 可撓性シール部材は屈曲部をなくし、筒状の一体構造であるため接合部は全周で最少1ケ所ですむ。また素材から必要寸法にカットした汎用の構造であるため特殊な製作を要しない。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】391018592 【氏名又は名称】日鉄化工機株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年7月8日(1999.7.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100069648 【弁理士】 【氏名又は名称】伊東 彰
|
| 【公開番号】 |
特開2001−21046(P2001−21046A) |
| 【公開日】 |
平成13年1月26日(2001.1.26) |
| 【出願番号】 |
特願平11−227862 |
|