| 【発明の名称】 |
トルクコンバータケースとドライブプレートとの締結構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】矢島 努
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| 【要約】 |
【課題】トルクコンバータケースの面振れを防止する。
【解決手段】ドライブプレートが、ドライブプレートに対向するトルクコンバータケースの端面に突出したボス52に固定されたトルクコンバータケースとドライブプレートとの締結構造において、ボス52は、トルクコンバータケースの軸直交面に対して半径方向外周側部分がトルクコンバータケース寄りになるよう所定角度で傾いた外側面64と、内側面66と、トルクコンバータケースの軸方向に対して直交し、ドライブプレートに当接する当たり面62と、ネジ部材54,56が挿通される長円形状の貫通孔70とを備え、外側面64と内側面66との間の肉厚がトルクコンバータケースの半径方向外周側に向かって薄肉となるよう形成され、外側面64にドライブプレートをネジ部材54,56で締結する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内燃機関のクランクシャフトと同期回転するドライブプレートが、該ドライブプレートに対向するトルクコンバータケースの端面に突出形成されたボスに、該トルクコンバータケースの外周側からネジ部材によって固定された、トルクコンバータケースとドライブプレートとの締結構造において、上記ボスは、上記トルクコンバータケースの軸直交面に対して半径方向外周側部分が該トルクコンバータケース寄りとなるよう所定角度で傾いた外側面と、内側面と、上記トルクコンバータケースの軸方向に対して直交し、上記ドライブプレートの一部に当接する当たり面と、長軸が上記トルクコンバータケースの軸方向に沿った長円形状を呈し、上記外側面と上記内側面との間に貫通形成された貫通孔と、を備え、上記外側面と上記内側面との間の肉厚が上記トルクコンバータケースの半径方向外周側に向かって薄肉となるよう形成されていると共に、上記貫通孔を通る締結ボルトとナットとからなるネジ部材によって、上記外側面に上記ドライブプレートが締結されていることを特徴とするトルクコンバータケースとドライブプレートとの締結構造。 【請求項2】 上記ボスは、該ボスの内側面を覆い、上記トルクコンバータケースの端面に接合された脚部を有し、該ボスの上記トルクコンバータケースの端面との接合面である接合端面が、該トルクコンバータケースの端面上で、該トルクコンバータケースの軸方向に延長するよう形成されていることを特徴とする請求項1に記載のトルクコンバータケースとドライブプレートとの締結構造。 【請求項3】 上記ネジ部材の軸心の延長線が、上記ボスの上記接合端面内を通過するよう形成されていることを特徴とする請求項2に記載のトルクコンバータケースとドライブプレートとの締結構造。 【請求項4】 上記締結ボルトは、上記トルクコンバータケースの外周側から上記貫通孔に挿入され、上記ボスの上記内側面側に配設された上記ナットに螺合して、かつ上記ナットの座面が、上記外側面に対する上記内側面の傾斜角度と同じ角度で、上記ナットの頂面に対して傾いていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のトルクコンバータケースとドライブプレートとの締結構造。 【請求項5】 上記ドライブプレートに、上記クランクシャフトに接続されたモータが隣接していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のトルクコンバータケースとドライブプレートとの締結構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、トルクコンバータとドライブプレートとの締結構造に関する。 【0002】 【従来の技術】自動車に搭載されたエンジンのクランクシャフトは、エンジン後端側で変速機に接続されている。このクランクシャフトと上記変速機との接続は、上記変速機のトルクコンバータを介して行われる。 【0003】まず、上記変速機を上記エンジンに組み付ける前に、略円板状のドライブプレートを上記クランクシャフトにボルトで固定する。そして、上記変速機を上記エンジンに固定した後、上記ドライブプレートと上記トルクコンバータのケーシングとが締結ボルトにより、エンジン側からソケットレンチ等の工具を用いて締結される。 【0004】上記ドライブプレートと上記トルクコンバータケーシングとの締結面は、上記トルクコンバータケースの軸直交面と平行となるよう形成されており、上記締結ボルトの締結は、トルクコンバータケースの軸方向に沿って行われる。 【0005】ところで、例えばハイブリッド型の電気自動車用では、エンジンンと変速機との間にモータが挟み込まれた構造を採用することが考えられる(例えば、特開平5−111215号公報等を参照)。 【0006】この場合、上述したように、トルクコンバータケースの軸方向に沿ってドライブプレートとトルクコンバータケースとを締結しようとすると、上記エンジンと変速機との間にあるモータが障害となり、締結ボルトによる締結作業が困難になるという問題がある。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】そこで、上記ドライブプレートと上記トルクコンバータケースの締結面を上記トルクコンバータケースの軸直交面に直交させ、上記トルクコンバータケースの軸方向からではなく、上記トルクコンバータケースの半径方向外周側から上記締結ボルトの締結を行う構成が考えられる。 【0008】しかし、このような構成では、上記締結ボルトの軸力が、トルクコンバータケースの軸方向に沿って作用しないため、クランクシャフトの軸方向に沿って、上記ドライブプレートを上記トルクコンバータケースに十分密着させることができず、ドライブプレートの軸心とトルクコンバータケースの軸心とがずれてしまい、トルクコンバータケースの面振れを上記ドライブプレートによって規制することができなくなってしまう。そのため、このトルクコンバータケースの面振れによってトルクコンバータ内のオイルポンプブッシュ等の摩耗が激しくなり、機械的不具合が発生してしまうという問題がある。 【0009】 【課題を解決するための手段】そこで、請求項1に記載の発明は、内燃機関のクランクシャフトと同期回転するドライブプレートが、該ドライブプレートに対向するトルクコンバータケースの端面に突出形成されたボスに、該トルクコンバータケースの外周側からネジ部材によって固定された、トルクコンバータケースとドライブプレートとの締結構造において、上記ボスは、上記トルクコンバータケースの軸直交面に対して半径方向外周側部分が該トルクコンバータケース寄りとなるよう所定角度で傾いた外側面と、内側面と、上記トルクコンバータケースの軸方向に対して直交し、上記ドライブプレートの一部に当接する当たり面と、長軸が上記トルクコンバータケースの軸方向に沿った長円形状を呈し、上記外側面と上記内側面との間に貫通形成された貫通孔と、を備え、上記外側面と上記内側面との間の肉厚が上記トルクコンバータケースの半径方向外周側に向かって薄肉となるよう形成されていると共に、上記貫通孔を通る締結ボルトとナットとからなるネジ部材によって、上記外側面に上記ドライブプレートが締結されていることを特徴としている。これによって、締結ボルトのトルクコンバータケース外周側からの締め付けにともない、上記ドライブプレートが、上記トルクコンバータケースとの遊びを吸収しながら、該トルクコンバータケース側へと移動し、該トルクコンバータケースに密着して締結される。 【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記ボスは、該ボスの内側面を覆い、上記トルクコンバータケースの端面に接合された脚部を有し、該ボスの上記トルクコンバータケースの端面との接合面である接合端面が、該トルクコンバータケースの端面上で、該トルクコンバータケースの軸方向に延長するよう形成されていることを特徴としている。 【0011】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、上記ネジ部材の軸心の延長線が、上記ボスの上記接合端面内を通過するよう形成されていることを特徴としている。上記ボスに作用する上記ドライブプレートからの反力は、締結ボルトの軸心方向に沿って発生する。これによって、上記ボスに曲げモーメントが発生することを防止することができる。 【0012】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、上記締結ボルトは、上記トルクコンバータケースの外周側から上記貫通孔に挿入され、上記ボスの上記内側面側に配設された上記ナットに螺合して、かつ上記ナットの座面が、上記外側面に対する上記内側面の傾斜角度と同じ角度で、上記ナットの頂面に対して傾いていることを特徴としている。上記締結ボルトを締め付けると、上記ナットは、上記基部の内側面の傾斜に沿ってトルクコンバータケース側に移動する。これによって、上記締結ボルトの締め付けにともない、上記ナットが基部の内側面に沿ってトルクコンバータケース側へ移動する。 【0013】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、上記ドライブプレートに、上記クランクシャフトに接続されたモータが隣接していることを特徴としている。ネジ部材の締め付けは、トルクコンバータケースの半径方向外周側から行われるので、上記ドライブプレートのエンジン側にモータ等の電動機が配置されている場合でも、該ドライブプレートと上記トルクコンバータケースとの締結作業は容易に行える。 【0014】 【発明の効果】本発明によれば、上記ボスに設けられた合わせ面に十分な押付力でもって上記ドライブプレートを当接させることができるので、トルクコンバータケースの軸心と上記ドライブプレートの軸心とを一致した状態で保持でき、上記トルクコンバータケースの面振れを確実に防止することができる。 【0015】また、請求項3のように、ネジ部材の軸心の延長線が上記ボスの上記接合端面内を通過するようにボスを形成すれば、このボスに曲げモーメントが作用することがなく、該ボスに作用する応力を最小限にすることができ、該ボスの強度を相対的に向上させることができる。 【0016】さらに、請求項4のようなナットを用いることにより、上記ドライブプレートと上記トルクコンバータケースとの間の遊びを吸収しながら、該ドライブプレートを該トルクコンバータケースに当接させることができる。 【0017】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 【0018】図1に示すように、整流器2を介しバッテリー4に接続されたモータ6が、自動車のエンジン8と変速機10との間に配設され、上記変速機10のトルクコンバータ12に接続されている。また、上記トルクコンバータ12のハウジング14は、上記モータ6の固定子22(後述)に固定されている。尚、上記モータ6の制御は、図示せぬコントロールユニットによって行われている。 【0019】図2に示すように、上記モータ6は、上記エンジン8のクランクシャフト16に直結されたものであって、上記クランクシャフト16に一体に連結された回転軸18の外周に固定された磁性材料からなる回転子20と、この回転子20に対向する固定子22とを有し、該固定子22に通電することにより発生する磁界の作用で上記回転軸18を回転させることができるようになっている。ここで、上記モータ6の上記回転軸18の軸心は上記クランクシャフトの軸心と一致するよう連結されている。 【0020】そして、上記モータ6の固定子22は、上記エンジン8を構成するシリンダヘッド24、シリンダブロック26及びオイルパン28に対して固定されている。 【0021】上記モータ6の回転軸18の端部30には、上記トルクコンバータ12のケース32から突出する支持軸34が保持されていると共に、ドライブプレート36が8つのボルト38によって締結されている。 【0022】上記支持軸34は、上記トルクコンバータケース32の端面の中心に設けられ、上記モータ6の回転軸18の端面に形成された凹部40に挿入されている。そして、上記凹部40と該凹部40に挿入される上記支持軸34の先端は、上記支持軸34の軸心と上記回転軸18の軸心が一致するはめあいの精度に形成されている。 【0023】上記ドライブプレート36は、略有底円筒状を呈し、上記クランクシャフト16の軸方向に対して直交する底壁42と、この底壁42の外周から上記トルクコンバータケース32に向かって延出し、略階段状に折曲された起立壁44とからなっている。 【0024】上記起立壁44は、上記底壁42と連続する基端部46と、上記クランクシャフト16の軸方向に対して直交するよう上記基端部46から折曲されたボス当接壁部48と、該ボス当接壁部48から折曲された先端壁部50と、を有している。この先端壁部48には、後述する締結ボルト54が挿通される穴が形成されている。 【0025】そして、上記ドライブプレート36の先端壁部50は、トルクコンバータケース32に設けられた4箇所のボス52にネジ部材である締結ボルト54及びナット56によって固定されている。 【0026】尚、上記ドライブプレート36の先端壁部50は、上記ボス52の後述する基部58の外側面64に対応する角度に折曲されている。 【0027】図3及び図4a〜図4bを用いて、上記ボス52の構造について詳述する。図3は、図2におけるA矢示方向から上記ボス52をみた図であって、上記ボス52の正面図である。また、図4aは、図3のB−B線に沿った断面図であり、図4bは、図4aのC矢示方向からみた図であって、上記基部58の平面図である。 【0028】上記ボス52は、上記エンジン8に対向する上記トルクコンバータケース32の端面の外周縁に沿って等間隔に設けられており、このトルクコンバータケース32の端面から該トルクコンバータケース32の内周側に向かって斜めに突出した基部58と、上記基部58よりも上記トルクコンバータケース32の中心側に位置する脚部60とから大略構成されている。 【0029】上記基部58は、略四角柱形状を呈し、図4aにおいて左側の端部61に、上記ドライブプレート36のボス当接壁部48に当接する当たり面62が設けられている。この当たり面62は、上記端部61から図4aにおける左側に向かって突出した三角柱の三角形の端面であって、上記トルクコンバータケース32の軸方向に対して直交するように形成されている。 【0030】上記トルクコンバータケース32の軸直交面に対して該トルクコンバータケース32の半径方向外周側部分となる上記基部58の外側面64は、上記ドライブプレート36の先端壁部50に当接し、該ドライブプレート36との締結面となっている。 【0031】この外側面64は、上記トルクコンバータケース32の軸方向に対して0°〜90°の範囲内の所定角度θ1で傾斜するよう形成されている。すなわち、上記外側面64は、上記トルクコンバータケース32寄りに傾いて形成されている。 【0032】そして、上記外側面64と対向する上記基部58の内側面66には、上記締結ボルト54に螺合する上記ナット56が配設されている。このナット56の座面68と当接する上記基部58の内側面66は、上記外側面64に対して所定角度θ2で傾斜するよう形成されている。 【0033】つまり、上記ボス52の上記基部58は、上記ドライブプレート36の先端壁部50との締結面となる上記外側面64と、上記ナット56との締結面となる上記内側面66と、によって挟まれた締結面間の肉厚が、上記トルクコンバータケース32の半径方向外周側に向かって徐々に薄肉となるよう形成されている。 【0034】上記基部58には、上記外側面64と上記内側面66との間に貫通形成され、上記締結ボルト54が挿通される長円形状の貫通孔70が形成されている。この貫通孔70は、該貫通孔70の軸心が、上記基部58の外側面64に対して直交するよう形成されていると共に、この貫通孔70の長軸が、上記トルクコンバータケース32の軸方向に沿うように形成されている。 【0035】また、この貫通孔70の長軸の長さは、上記ボス52の当たり面62に上記ドライブプレート36のボス当接壁部48が当接した際に、上記締結ボルト54のねじ部が該貫通孔70のトルクコンバータケース32側の端部内壁面と離間する長さとなるよう設定されている。 【0036】上記ナット56は、該ナット56との軸直角方向の断面が矩形のいわゆる四角ナットであり、上記トルクコンバータケース32の軸方向に沿って互いに対向する一対の側壁72,72にそれぞれ突起部74,74が設けられている。 【0037】この突起部74,74は、上記一対の側壁72,72の全長に亙って形成され、かつ該突起部74,74の底面が、上記ナット56の座面68の一部となっている。 【0038】そして、上記ナット56の座面68は、該ナット56の頂面76が上記基部58の外側面64と平行となるように、該ナット56の頂面76に対して所定角度θ2で傾斜するよう形成されており、上記エンジン8側から上記トルクコンバータケース32側、すなわち図4aにおける左側から右側に向かってその肉厚が徐々に厚肉となっている。 【0039】上記ボス52の上記脚部60は、上記ナット56を覆うように、上記基部58に一体に接続されている。 【0040】上記脚部60は、全体として、上記基部58の四角形の内側面66を底面とする略五面体で、上記基部58のトルクコンバータケース32側の端部と同一平面上に位置し、上記トルクコンバータケースに結合している四角形の背面78と、上記背面78に対向する四角形の前面80と、上記背面78、上記前面80及び上記底面によって囲まれた互いに対向する三角形の一対の側面82,82と、を有している。 【0041】上記脚部60には、断面略矩形の溝84が上記前面80から上記背面78に向かって形成されている。この溝84は、上記脚部60の底面に開口したものであって、上記基部60の内側面66と上記溝84とによって、上記ナット56を収容するナット収容部86が画成されている。このナット収容部86は、上記ナット56よりも広幅になっており、また上記ナット56の突起部74,74に対応する係合部88が、上記溝84の開口近傍の側壁を階段状にすることにより形成されている。つまり、上記ナット56は、上記基部58の内側面66に直交する方向に対しては移動が規制されているものの、上記ナット収容部86内を上記基部58の内側面66に沿って、エンジン8側からトルクコンバータケース32側へ、あるいはトルクコンバータケース32側からエンジン8側へのスライドは許容されている。そして、上記ナット56の上記ナット収容部86からの脱落防止のため、上記基部58には規制板90が設けられている。 【0042】ここで、上記基部58の外側面64の傾斜角度θ1について図5を用いて更に詳述する。 【0043】図5における92は、上記基部のトルクコンバータケース側の端部端面と上記脚部の背面とからなる、上記ボスの上記トルクコンバータケースに対する接続端面を示している。 【0044】本実施例においては、この接続端面92を表す線分の一端、すなわち上記脚部60の上記前面80の一辺と上記背面78の一辺とが接続されてなる上記脚部60の頂辺94が、上記締結ボルト54の軸心の延長線と交わるように、上記基部58の外側面64の傾斜角度θ1が設定されている。 【0045】上記ドライブプレート36のトルクコンバータケース32への締結は、上記トルクコンバータ12のハウジング14に設けられた孔に、上記トルクコンバータケース32の外周側から工具を挿入して行われる。 【0046】図6に示すように、まず、トルクコンバータケース32から最も離れた位置、すなわち上記貫通孔70のエンジン4側で、上記締結ボルト54と上記ナット56とを螺合させる。 【0047】上記締結ボルト54を締め込むにつれ、上記トルクコンバータケース32は、上記締結ボルト54及び上記ナット56とともに、図7に示すように、上記貫通孔70内をトルクコンバータケース32側へと移動する。 【0048】そして、図8に示すように、上記ドライブプレート36のボス当接壁部48が上記ボス52の基部58の当たり面62に当接するまで上記締結ボルト54が締め込まれる。 【0049】このようなトルクコンバータケース32とドライブプレート36との締結構造においては、上記基部58の肉厚が、該トルクコンバータケース32の半径方向外周側に向かって薄肉となるよう、上記ボス52の基部58の内側面66を、該ボス52の外側面64に対して所定角度θ2で傾斜させ、かつ上記ナットの肉厚が、上記ドライブプレート36側から上記トルクコンバータケース32側に向かって厚肉となるよう、上記ナット56の座面68を該ナット56の頂面76に対して所定角度θ2で傾斜させることによって、上記締結ボルト54を締め付けると、上記貫通孔70の長軸方向に沿って該締結ボルト54が移動する。つまり、締結ボルト54のスライドに伴い、上記ドライブプレート36も上記トルクコンバータケース32側に移動するのことになる。 【0050】そのため、上記基部58に設けられた上記当たり面62が、上記ドライブプレート36のボス当接壁部48に押し付けられ、この押付力によって、該ドライブプレート36の軸心と上記トルクコンバータケース32の軸心とを一致させた状態で保持でき、該トルクコンバータケース32の面振れを確実に防止することができる。 【0051】さらに、上記締結ボルト54の移動に伴って上記ドライブプレート36が、該ドライブプレート36と上記トルクコンバータケース32との間のあそびを吸収しつつスライド移動するので、該ドライブプレート36と上記トルクコンバータケース32の心出しを容易に行うことができる。 【0052】上記トルクコンバータケース32の内部には、上記クランクシャフト16の回転を上記変速機10に伝達するための媒体としてオイル等の作動流体が封入されている。この作動流体は、上記トルクコンバータケース32の回転による遠心力によって、上記トルクコンバータケース32の内壁面に押し付けられ、図9に示すように、上記トルクコンバータケース32を外側に凸となるように弾性変形させようとする。このようなトルクコンバータケース32の変形に伴う上記ボス52の位置変位(図9中の破線を参照)は、該ボス52に締結されたドライブプレート36によって拘束される。この拘束によって、上記締結ボルト54の軸心方向に沿って生じる反力が上記ボス52に作用する。この反力の大きさは、上記基部58の外側面64の傾斜角度θ1の大きさに比例する。すなわち、傾斜角度θ1が大きい程、この反力の上記基部58の接続端面92に平行な分力が小さくなる。 【0053】また、上記反力により、上記ボス52の接続端面には、図9中に矢示する曲げモーメントMが発生する。 【0054】一方、上記基部58の外側面64の傾斜角度θ1が大きくなると、上記トルクコンバータケース32の外周側から行う上記締結ボルト54の締付作業が困難となってしまう。 【0055】そこで、上述した実施例のように、上記基部58の外側面64を上記トルクコンバータケース32の軸方向に対して0°〜90°の範囲内の所定角度θ1で傾斜させ、上記締結ボルト54の軸心の延長線が上記ボス52の接合端面92の頂辺94を通過するよう形成することにより、上記ボス52に曲げモーメントMが発生することを防止することができ、上記ボス52の作用する応力を最小限に低減することができる。さらに、上記ドライブプレート36の先端壁部50が、上記基部58の外側面64の傾斜角度θ1に対応するようテーパ状に形成され、該先端壁部50の剛性が比較的小さくなっているので、上記ボス52に作用する反力を小さくすることができるので、該ボス52の強度を相対的に向上させることができる。 【0056】また、上記ボス52は、該ボス52の接続端面92を上記トルクコンバータケース32の中心方向に延長させる脚部60を有しているので、上記基部58の外側面64の傾斜角度θ1を小さく設定することができ、上記トルクコンバータケース32の外周側から行う上記締結ボルト54の締付作業を容易に行うことができる。 【0057】尚、上記ボス52に作用する曲げモーメントMは、上記締結ボルト54の軸心の延長線が上記ボス52の接続端面92内を通過するよう設定されていれば、その発生を防ぐことができるが、上記トルクコンバータケース32の外周側から行う上記締結ボルト54の締結作業性を考慮すると、上述した実施例のように、上記締結ボルト54の軸心の延長線が上記ボス52の接続端面92の頂辺94を通過するように上記基部58の外側面64の傾斜角度θ1を設定するのが好ましい。 【0058】また、上記ドライブプレート36は、必ずしもその底壁42の全周に亙って起立壁44を設ける必要はなく、上記ボス52に対応する間隔で、部分的に起立壁44を設けることもできる。 【0059】さらに、上記締結ボルトと上記ナットの位置関係は、本実施例に限定されるものではなく、ボス52に設けられたナット収容部86に締結ボルト54の頭部を収容し、基部58の外側面64から突出した締結ボルト54のネジ部にナットを螺号させるようにすることもできる。この場合のナットは座面と頂面が平行なものを使用し、締結ボルト54の座面と内側面66の間には、新たにテーパ座金を介装する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003997 【氏名又は名称】日産自動車株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年2月25日(2000.2.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062199 【弁理士】 【氏名又は名称】志賀 富士弥 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−241531(P2001−241531A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月7日(2001.9.7) |
| 【出願番号】 |
特願2000−48440(P2000−48440) |
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