| 【発明の名称】 |
ベルトテンショナー |
| 【発明者】 |
【氏名】問山 義郎
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| 【要約】 |
【課題】ベルトの張力設定が容易であるばかりでなく、可能な限りフラットでリニアーな特性が得られると共に、ベルトに生じた振動をも効果的に吸収して軽減することができるベルトテンショナーを提供する。
【解決手段】テンションプーリー4を装着した作動筒8を保持筒7に対し軸方向へと向って伸縮自在に挿通し、これら保持筒7と作動筒8との間に両者の伸縮動作に対して減衰作用を与える油圧ダンパー15と、初期撓みを加えた状態で伸長方向へと力を加えるコイルスプリング18を互に同軸状態に保って介装し、これら油圧ダンパー15とコイルスプリング18を通してテンションプーリー4をベルト3へと押し付ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 テンションプーリーを装着した作動筒を保持筒に対し軸方向へと向って伸縮自在に挿通し、これら保持筒と作動筒との間に両者の伸縮動作に対して減衰作用を与える油圧ダンパーと、初期撓みを加えた状態で伸長方向へと力を加えるコイルスプリングを互に同軸状態に保って介装したことを特徴とするベルトテンショナー。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、動力伝達用の駆動ベルトやベルトコンベヤーなどの各種機械の駆動に伴うベルトの伸び吸収と併せて、ベルトの振動をも軽減するベルトテンショナーに関する。 【0002】 【従来の技術】従来から用いられているこの種のベルトテンションナーaとしては、図7にみられるように、45度の位相差をもって互に嵌挿した角パイプ状の内筒bと外筒c間の四隅にそれぞれゴム等の材料からなる弾性棒dを挟み込み、外筒cを横に寝かせて所定の位置に固定すると共に、内筒bの端部から支持アームeを延ばして先端にテンションプーリーfを回転自在に取り付ける。 【0003】そして、これら内筒bと外筒cとの間に回転方向へと相対変位を与えて弾性棒dを変形しつつばね力を付与し、このばね力により支持アームeの先端に設けたテンションプーリーfを各種機械のベルトgに押し付けて伸びの吸収を行うと共に、内外筒b,cと弾性棒dとの間の内部摩擦でベルトgの振動をも抑えて軽減するようにしたものが知られている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来から知られているベルトテンショナーaでは、上記したように、弾性棒dの変形を利用してベルトテンショナーaとしてのばね特性を得るようにしているために、当該ばね特性が非線形特性となって支持アームeの揺動変位に対するトルク変化が大きく、ベルトgの張力設定が難しくなるという難点を有する。 【0005】また、そればかりでなく、ばね機構を構成する内外筒b,cと弾性棒dがテンションプーリーfをもつ支持アームeの揺動中心の部分に位置するために、振動するベルトgの振幅に対して弾性棒dの変形量が少なく、これら内外筒b,cと弾性棒dとの間の内部摩擦による緩衝作用だけでは緩衝効果が不足してベルトgの振動を充分に抑えることができない。 【0006】したがって、この発明の目的は、可能な限りフラットでリニアーなベルトの張力設定を行うことで、ベルトの伸び吸収と併せてベルトに生じた振動をも効果的に軽減することのできるベルトテンショナーを提供することである。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記したこの発明の目的は、テンションプーリーを装着した作動筒を保持筒に対し軸方向へと向って伸縮自在に挿通し、これら保持筒と作動筒との間に両者の伸縮動作に対して減衰作用を与える油圧ダンパーと、初期撓みを加えた状態で伸長方向へと力を加えるコイルスプリングを互に同軸状態に保って介装し、これら油圧ダンパーとコイルスプリングを通してテンションプーリーをベルトへと押し付けることによって達成される。 【0008】すなわち、上記のように構成することによって、テンションプーリーからベルトに加わる張力は、ベルトテンショナーに組み込んだコイルスプリングのばね特性によって一義的に決まり、可能な限りフラットでリニアーな特性をもつベルトの張力設定が容易に得られることから、ベルトの伸びを効果的に吸収することができる。 【0009】また、併せて、振動するベルトの振幅に対処しては、上記コイルスプリングと同軸状態に配設した油圧ダンパーが伸縮動作してベルトの振動を吸収し、当該ベルトに生じた振動をも効果的に抑えて軽減することが可能になるのである。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態であるベルトテンショナーを添付した図面に基いて説明する。 【0011】図1は、動力伝達用の駆動ベルトや荷物搬送用のベルトコンベヤーなどの各種機械において、一方のプーリー1から他方のプーリー2へと掛け渡したベルト3を外側から押圧し、ベルト3の伸び吸収と振動軽減とを行うテンションプーリー4を備えたこの発明に基づくベルトテンショナー5の一適用例を示したものである。 【0012】すなわち、上記ベルトテンショナー5は、図2にみられるように、取付部6を形成した保持筒7に対して作動筒8を摺動自在に挿通し、これら保持筒7と作動筒8とでテレスコープ状に伸縮動作する本体部分9を構成すると共に、保持筒7の取付部6を通して所定の部位に装着される。 【0013】保持筒7に対して摺動する作動筒8の上端からは、軸方向へと向ってさらに支持アーム10が延長して外方へと伸びており、この支持アーム10の上端部分に水平軸11を介してテンションプーリー4が回転自在に支架してある。 【0014】保持筒7からは、ピン12を作動筒8の側面に穿った長溝13内へと向って挿通し、これらピン12と長溝13との嵌合で保持筒7と作動筒8との軸方向への伸縮動作を許容しつつ回り止め機構14を構成し、当該回り止め機構14によってテンションプーリー4をベルト3に対して向きを変えることなく出し入れのみ可能にしている。 【0015】本体部分9を構成する保持筒7と作動筒8の内部には、同軸状態を保って油圧ダンパー15を収装し、この油圧ダンパー15の両端をねじ16,17で保持筒7と作動筒8に取り付け、これら保持筒7と作動筒8の伸縮動作に連動して油圧ダンパー15を伸縮動作させつつ減衰作用を加えるようにしている。 【0016】また、保持筒7と作動筒8の間には、油圧ダンパー15を取り巻いて図3のような所定のばね定数をもつコイルスプリング18を、全圧縮量yに対し所望の初期撓みxを加えた状態で介装し、当該コイルスプリング18のばね力で保持筒7から作動筒8を押し出しつつ適用機械におけるベルト3の下面にテンションプーリー4を押し付けるようにしたのである。 【0017】これにより、当該ベルトテンショナー5のテンションプーリー4を通して適用機械のベルト3に加えられる張力は、ベルトテンショナー5に組み込んだコイルスプリング18のばね特性によって一義的に決まることから、ばね定数を小さくして初期撓みを大きくとることにより直線的即ちフラットでリニアーなばね特性を得ることができ、したがって、安定した張力設定によりベルト3の伸びを効果的に吸収することになる。 【0018】しかも、ベルト3の振動に対処しては、コイルスプリング18と同軸状態に配設した油圧ダンパー15が伸縮動作してベルト3の振動をも吸収することになるので、当該ベルト3に生じた振動をも効果的に吸収して軽減することになるのである。 【0019】以上、図1および図2に示すベルトテンショナー5にあっては、取付部6を有する保持筒7を有底筒状に構成して作動筒8との間に油圧ダンパー15とコイルスプリング18を同軸状態に並べて介装し、当該コイルスプリング18のばね力でテンションプーリー4をベルト3の外側から外面へと押し付け、当該ベルト3の伸び吸収と振動の軽減とを図るようにしてきた。 【0020】それに対して、図4および図5に示したベルトテンショナー5aでは、本体部分9aである保持筒7aを貫いて作動筒8aを摺動自在に挿通し、かつ、油圧ダンパー15を倒立状態にして基端をピン12aにより作動筒8aの側面に穿った長溝13aから保持筒7aの内面に連結して保持筒7aと作動筒8aの間に介装したのである。 【0021】そして、この油圧ダンパー15を取り巻いて作動筒8aとの間にコイルスプリング18を介装し、当該コイルスプリング18のばね力でテンションプーリー4を先の図1および図2のベルトテンショナー5とは逆に、内側からベルト3の外面に押し付けて引き寄せ、当該ベルト3の伸び吸収と振動の軽減とを図るようにしている。 【0022】このようにして、図4および図5のベルトテンショナー5aにあっても、作動筒8aの動作に伴い油圧ダンパー15とコイルスプリング18が互に連動し、したがって、コイルスプリング18のばね定数を小さくして初期撓みを大きくとることにより、直線的でフラットなばね特性により安定した張力を用いてベルト3の伸び吸収が得られ、しかも、ベルト3の振動に対しても油圧ダンパー15が対処して当該振動を効果的に軽減することができるのである。 【0023】なお、上記したベルトテンショナー5,5aにおいて、各本体部分9,9aを構成する保持筒7,7aと作動筒8,8aを図6のように断面角状に構成して回り止めを行うことにより、特に、これら保持筒7,7aと作動筒8,8aの間に回り止め機構14,14aを施してやる必要もなくなるのである。 【0024】 【発明の効果】以上述べたように、請求項1の発明によれば、テンションプーリーを装着した作動筒を保持筒に対し軸方向へと向って伸縮自在に挿通し、これら保持筒と作動筒との間に両者の伸縮動作に対して減衰作用を与える油圧ダンパーと、初期撓みを加えた状態で伸長方向へと力を加えるコイルスプリングを互に同軸状態に保って介装したことにより、テンションプーリーを通して適用機械のベルトに加わる張力は、ベルトテンショナーに組み込んだコイルスプリングのばね特性によって一義的に決まることから、ばね定数を小さくして初期撓みを大きくとることにより直線的即ちフラットでリニアーなばね特性を得ることができ、したがって、安定した張力設定によりベルトの伸びを効果的に吸収することができる。 【0025】しかも、これに加えて、ベルトの振動に対処しては、コイルスプリングと同軸状態に配設した油圧ダンパーが伸縮動作してベルトの振動を吸収することになるので、当該ベルトに生じた振動をも効果的に吸収して軽減することが可能になるばかりでなく、油圧ダンパーとコイルスプリングを並列に置くことで防振効果も得られ、その結果、ベルトの負荷変動が軽減されることになってベルトの寿命が延びるという利点をも有することになるのである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000929 【氏名又は名称】カヤバ工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年2月29日(2000.2.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067367 【弁理士】 【氏名又は名称】天野 泉
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| 【公開番号】 |
特開2001−241521(P2001−241521A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月7日(2001.9.7) |
| 【出願番号】 |
特願2000−52969(P2000−52969) |
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