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【発明の名称】 自転車用ギアシフト装置
【発明者】 【氏名】ヴァレンティノ・カンパニョーロ

【要約】 【課題】変速装置と連結され、変速装置第2本体の絶対位置を示す電気信号を生み出すよう設計された絶対電気トランスデューサを検出手段とするという特徴も有する、ギアシフト装置を提供する。

【解決手段】変速装置(14)、ならびに変速装置(14)を制御するための、変速装置(14)に直接連結された電気モータ(27)、ならびに変速装置(14)の移動本体(17)の絶対位置を示す電気信号を生み出すよう設計された、やはり変速装置(14)に連結された絶対型の電気トランスデューサ(50、56)を含む、動力化された自転車ギアシフト装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 自転車のフレーム(2)に取付けるように設計された第1本体(16)、および自転車のチェーン(13)を複数のスプロケット(11、12)に選択的にかみ合わせるため第1本体(16)に対して移動することのできる第2本体(17)を有する、装置の多様なギア率を達成するための、少なくとも1つの変速装置と、該変速装置の第2本体(17)の移動を引き起こす電気アクチュエータ(27)と、該電気アクチュエータ(27)を制御するための電子制御手段(40)と、所望のギアを選択できるように該電子アクチュエータ(27)を起動させるための、該電子制御手段(40)に接続された手動式起動手段(43、44)と、変速装置の該第2本体(17)が所望の位置に達すると電気アクチュエータ(27)を自動的に無効化できるようにするために、該第2本体(17)の位置を検出し、その位置の信号を該制御手段に与えるための手段(50) とを含む自転車用ギアシフト装置で、該電気アクチュエータ(27)が該変速装置(14、15)に直接結合しており、該変速装置第2本体(17)の絶対位置を示す電気出力信号を生み出すよう設計されている、該変速装置(14、15)に連結された絶対電気トランスデューサ(50)が、該検出手段をなしている、という特徴を有する自転車用ギアシフト装置。
【請求項2】 該第2本体(17)と該第1本体(16)を接続する平行四辺形連動装置(18、19)を含む自転車の後部変速装置が該変速装置をなし、該電気アクチュエータ(27)の軸が平行四辺形連動装置の対角線沿いに配置され、平行四辺形の2対角間の相対的距離を変化させるという特徴を有する、請求項1に基づくギアシフト装置。
【請求項3】 該第2本体(17)と該第1本体(16)を接続する平行四辺形連動装置(18、19)を含む前部変速装置が該変速装置をなし、該電気アクチュエータ(27)が該第1本体(16)に付属しており、該平行四辺形連動装置(18、19)の一部をなすアーム(18)に接続されたレバー(60)を駆動するような設計となっているという特徴を有する、請求項1に基づくギアシフト装置。
【請求項4】 該電気アクチュエータ(27)が該第1本体(16)に取り付けられており、平行四辺形連動装置の関節の軸と平行な軸(90)の周りで回転できるようになっているという特徴を有する、請求項3に基づくギアシフト装置。
【請求項5】 少なくとも1つの導電性軌道(52、58)を含み、また、変速装置該第2本体(17)の第1本体(16)に対する移動の影響により該軌道(52、58)を移動する移動接触子(53、61)を含む電位差計が該トランスデューサ(50)をなすという特徴を有する、請求項2または3に基づくギアシフト装置。
【請求項6】 少なくとも1つの環状軌道(52)を含み、またその軌道とかみ合う1つの回転移動接触子(53)を含む回転型電位差計(50)が該トランスデューサをなすという特徴を有する、請求項5に基づくギアシフト装置。
【請求項7】 前述の軌道(58)を有するシリンダ(57)を含み、また、そのシリンダ内を滑動する移動接触子(61)を有するロッド(60)を含む滑動型電位差計(56)が、該トランスデューサをなすという特徴を有する、請求項5に基づくギアシフト装置。
【請求項8】 該電気アクチュエータ(27)に電気モータが含まれ、また、該絶対トランスデューサ(50)が該電気モータ(27)のシャフトに直接連結されているという特徴を有する、請求項2または3に基づくギアシフト装置。
【請求項9】 該絶対トランスデューサ(50)が、該第2本体(17)の第1本体(16)に対する移動の結果、互いの相対的位置を変化させる変速装置の2部分間に配置されているという特徴を有する、請求項2または3に基づくギアシフト装置。
【請求項10】 該回転型電位差計(50)が、平行四辺形連動装置のいずれかの関節に連結しているという特徴を有する、請求項6に基づくギアシフト装置。
【請求項11】 該滑動型電位差計(56)が、実質的に平行四辺形連動装置の対角線に沿って配置されているという特徴を有する、請求項7に基づくギアシフト装置。
【請求項12】 該電気アクチュエータ(27)に電気モータが含まれており、該滑動型電位差計(56)が、モータの本体(28)と、モータに制御されるねじボルト(30)とかみ合うナットねじ(31)の間に配置されているという特徴を有する、請求項7に基づくギアシフト装置。
【請求項13】 光学トランスデューサが該トランスデューサをなすという特徴を有する、請求項1に基づくギアシフト装置。
【請求項14】 磁気トランスデューサが該トランスデューサをなすという特徴を有する、請求項1に基づくギアシフト装置。
【請求項15】 該電気アクチュエータ(27)に電気モータが含まれており、該モータ(27)が、ねじボルト/ナットねじトランスミッション(30、31)によって該第2本体に接続されるアウトプット・シャフトを有するという特徴を有する、請求項2に基づくギアシフト装置。
【請求項16】 モータ(27)の本体(28)が、平行四辺形連動装置の関節(22)と調和して振動できるように取り付けられており、また、前述のナットねじ(31)が、平行四辺形連動装置の反対側関節(21)を中心として振動できるように取り付けられ、かつモータ(27)が駆動するねじボルト(30)とかみ合っているという特徴を有する、請求項15に基づくギアシフト装置。
【請求項17】 該電気アクチュエータ(27)に電気モータが含まれており、該モータ(27)が、ねじボルト/ナットねじトランスミッション(30、31)により該第2本体(17)に接続されたアウトプット・シャフトを有するという特徴を有する、請求項3に基づくギアシフト装置。
【請求項18】 装置の構成要素の少なくとも一部については構成要素間の電気接続が、無線接続によって行われるという特徴を有する、前述のあらゆる請求項に基づくギアシフト装置。
【請求項19】 電気モータのシャフトに取り付けられた回転型電位差計が該トランスデューサをなすいう特徴を有する、請求項8に基づくギアシフト装置。
【請求項20】 電位差計と電気モータ・シャフトの間に減速装置が挿入され、変速装置が2つの端位置間を移動する際の電位差計の回転を1回転未満にしているという特徴を有する、請求項19に基づくギアシフト装置。
【請求項21】 電位差計に減速装置が含まれるという特徴を有する、請求項19に基づくギアシフト装置。
【請求項22】 モータ・シャフト回転数のカウント手段が、電位差計と連結しているという特徴を有する、請求項19に基づくギアシフト装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自転車のフレームに取付けるべき第1本体、および自転車のチェーンを複数のスプロケットに選択的にかみあわせるため第1本体に対して移動することのできる第2本体を有する、装置の多様なギアを実現するための、少なくとも1つの変速装置と、該変速装置の第2本体の移動を駆動するための電気アクチュエータと、該電気アクチュエータを制御するための電子制御手段と、所望のギアを選択できるように該電子アクチュエータを起動させるための、該電子制御手段に連結された手動式起動手段と、変速装置の該第2本体が所望の位置に達すると電気アクチュエータを自動的に無効化できるように、該第2本体の位置を検出し、その位置を該制御手段に指示するための手段とを含むタイプの自転車用ギアシフト装置で、電気アクチュエータが該変速装置に直接連結されているタイプのものに関する。前述の種類のギアシフト装置は、同一出願者が保有する特許、US‐A‐5480 356において説明され、図解されている。
【0002】
【従来の技術】添付図面の図1は、競技用自転車を示している。参照番号1は全体を示している。そこには、既知の方法によって、筒状要素から組み立てられたフレーム〔車枠〕(2)があり、そのフレームには、後輪(4)を支えるための支柱(3)が含まれる。参照番号5で示すのは、前輪(6)を支えるためのフォークで、ハンドル(70)に連結している。フォークもやはり、筒状構造になっている。
【0003】フレーム(2)の下部には、本発明に基づき製造されるギアシフト装置によって後輪(4)を駆動するための、実質的には従来型のクランクセット(7)が付いている。ギアシフト装置全体は、参照番号8で示す。
【0004】ギアシフト装置(8)は、基本的に、後部組立体(9)と前部組立体(10)からなる。それらは、後輪(4)の車軸Aと同軸の、様々な直径を有するいくつかのスプロケット(11)、ならびに、自転車のクランクセット(7)の車軸Bと同軸の、やはり様々な直径を有するいくつかのクラウンホイール〔冠歯車〕(12)より、既知の方法によって構成されている。
【0005】ギアシフト装置(8)が可能にする様々なギア率を実現するためには、スプロケット(11)およびクラウンホイール(12)を、閉リングをなすチェーン・トランスミッション(13)と選択的にかみ合わせるとよい。それは、後部組立体(9)の一部をなす後部変速装置(14)ならびに前部組立体(10)に属する前部変速装置(15)を起動させることによって行われる。
【0006】添付図面の図2は、US‐A 480 356で提案された方法に従って製造された後部変速装置(14)を示す。後部変速装置(14)には、自転車のフレームに取り付けるよう設計された第1本体(16)と、2つのアーム(18、19)を有する平行四辺形連動装置〔平行四辺形リンク〕によって第1本体(16)に接続される第2本体(17)が含まれる。アームの両端は、(20)、(21)、(22)、および(23)において2つの本体(16、17)と連接されている.第2本体(17)には、チェーン・トランスミッション輪(25、26)を有するロッカーアーム(24)が、既知の方法で含まれる。
【0007】参照番号27で示すのは、電気モータ兼減速ギアという形式の電気アクチュエータである。それは、変速装置(14)に直接組み込まれ、第2本体(17)の移動を駆動し、また、その結果として、チェーン(13)とスプロケット(11)の多様なかみ合わせ位置を通じたロッカーアーム(24)の移動を駆動する。
【0008】添付図面の図3は、US‐A‐5 480 356で説明した装置の対象であったモーター兼減速ギア組立体(27)を示す。同図では、モータ減速ギア組立体(27)の本体(28)が、拡大寸法の断面図として示されている。その本体(28)には、モータ(27)ばかりでなく、電気モータ(27)からのシャフトに接続される外サイクロイド減速ギア(29)も含まれている。外サイクロイド減速ギア(29)は、ねじボルト(30)の回転を駆動する。図2で示すように、モータ減速ギア組立体の本体(28)は、軸(22)を中心として関節方式で変速装置の本体(16)に取り付けられており、その一方で、ねじボルト(30)と噛み合うナットねじ(31)の本体が、軸(21)を中心として、関節方式で変速装置の本体(17)に取り付けられている。その結果、モータ減速ギア組立体は、平行四辺形連動装置の対角線に沿う位置となり、モータの回転は、外サイクロイドギアリング(29)により、ねじボルト(30)の対応する回転を引き起こす。その結果、ナットねじ(31)がねじボルトに沿って移動し、それによって、平行四辺形連動装置の軸(21)と軸(22)の距離が伸長したり、縮小したりする。
【0009】図3で示すとおり、モータ減速ギア組立体の本体(28)の中には、エンコーダを含む装置(32)も含まれている。そのような装置には、ねじボルト(30)に付属するディスク(34)と共同で既知の方法により働く光学センサーまたは磁気センサーなどがある。
【0010】モータ減速ギア組立体(27)に対する電力供給は、自転車フレーム(2)筒状要素の1つの中、またはハンドル(70)の一方の中、または、マイクロプロセッサ制御装置(40)のコンテナ(図1では一部しか見えない)の中に便宜的に収納されたバッテリー(30)(図1)によって行われる。マイクロプロセッサ制御装置(40)は、例えば、クランクセット領域の自転車フレームに取り付けられることがあり、ブレーキ・レバー(41)(図1)と既知の方法で連結される2つの手動式制御レバー(43、44)(それは2つのボタンに置き換えることもできる)より発する信号に基づき電気モータ(27)を制御するのに使用される。マイクロセッサ装置(40)は、エンコーダ(32)とも接続される。そのエンコーダは、所望のトランスミッション・ギアに達した時に電気モータを停止できるようにするため、ねじボルト(30)の角位置を検出し、それに基づき後部変速装置の角位置を検出する。トランスミッション・ギアの選択は、レバー(43、44)を手動で操作することにより行われる(チェーンを上部ギアまたは下部ギアの中に移動させるにあたってそれぞれのレバーが操作される)。前述の既知の方法による場合、前述の電気構成要素間の接続は、自転車フレーム(2)の筒状要素内部に便宜的に設置されたワイヤ(図では示していない)によって行われる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前述の以前に作成された文書では、変速装置の第2本体の位置を検出する手段を提供するためあらゆる種類のエンコーダが利用できるということが説明されている。出願者がこれまで経験してきた中では、インクリメンタル・エンコーダが使用されていた。しかし、このタイプのトランスデューサでは、エンコーダへの電力供給が中断した場合に、エンコーダがゼロ基準として取った位置に変速装置を移動させることによってエンコーダの再較正を行う手順を用意する必要が生じる。また、バッテリー式システムによって自転車の自律性を高め、それにより電力消費を減少させることの必要性がますます認識されるようになっている点にも留意する必要がある。この目的のためには、要件を満たすのに必要な期間だけエネルギーの放出を可能にし、その後、低消費の状況に戻るような制御システムを利用することができる。確かに、インクリメンタル・トランスデューサを使用したとしても、検出された位置値を、制御装置のロジック・レベルに記憶させておく方式を採用することはできる。しかし、その方式は、トランスデューサの信頼性を保証するのには十分でないかもしれない。なぜならば、電力が与えられていない間に、変速装置第2本体の位置が、自転車の移動中に生じがちな振動のためにわずかに変動する可能性があるからである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、本説明の冒頭で述べたタイプのギアシフト装置を実現することにある。そのような装置では、例えば、電力供給に中断があっても、ギアの移動体の位置を検出する手段のおかげで、信頼性が高く正確な位置表示が常に保証される。
【0013】その目的を達成するための本発明の目標は、本説明の冒頭で示した変速装置の特徴すべてを有し、さらに、変速装置と連結され、変速装置第2本体の絶対位置を示す電気信号を生み出すよう設計された絶対電気トランスデューサを検出手段とするという特徴も有する、ギアシフト装置である。
【0014】そのような特徴があれば、トランスデューサは、電力供給中断後の再較正手順を必要とせずに、常に、変速装置第2本体の位置についての正確な情報を提供することができる。
【0015】そのようなトランスデューサを好ましい方法で具体化すると、少なくとも1つの導電性軌道を含み、また、変速装置第2本体が第1本体に対し相対的に移動する影響を受けてその軌道上を滑動する接触子を含む電位差計ということになる。そのような具体化のひとつめの例としては、回転型の電位差計が考えられる。それは、少なくとも1つの環状軌道と、その軌道上にかみ合う1つの回転移動接触子を含むものである。また、もうひとつ具体化例としては、前述のような軌道を有するシリンダと、シリンダ内部で滑動する移動接触子を有するロッドからなる、滑動型電位差計が考えられる。
【0016】絶対トランスデューサは、アクチュエータに直接連結することもできるし、また、第2本体の第1本体に対する相対的移動の結果、互いの位置関係を変化させる変速装置の2部分間に配置することもできる。例えば、変速装置が、第1本体と第2本体を接続する平行四辺形連動装置を有する場合、回転型電位差計を、平行四辺形連動装置のいずれかの関節と連結させて使用することができるし、また、滑動型電位差計を、互いの位置関係が変化する平行四辺形連動装置の2部分間に配置したり、モータ本体とナットねじ(モータで駆動されるねじボルトとかみ合う)の間に配置することもできる。
【0017】電位差計をアクチュエータのシャフトに取り付ける場合、それを減速装置よりも下流に配置することで、変速装置が2つの端位置間を移動する際の電位差計の回転を1回転未満にするのが望ましい。そのようにしない場合は、電位差計そのものの中で減速ギアを提供する方法や、電位差計設置先のシャフトの回転数をカウントする手段を電位差計と共に提供するといった方法が考えられる。絶対トランスデューサは、必ずしも電位差計でなくてもよい。例えば、光学タイプや磁気タイプ(ホール効果トランスデューサなど)のトランスデューサも有り得る。
【0018】添付図面を参照させた以下の説明から、本発明のその他の特徴および利点が浮かび上がるだろう。それらの図面は純粋に例として示したものであり、本発明の範囲を制限することは決してない。
【0019】
【発明の実施の形態】図4においては、図2のものに対応する部品が、同じ参照番号によって示されている。図4で示される後部変速装置の全般的配置は、図2で示される配置と実質的に同じである。この場合も、やはり、モータ減速ギア組立体は、(22)において変速装置の第1本体(16)と連接される本体(28)を有しており、また、そのモータ減速ギア組立体は、(21)においてその変速装置第2本体(17)と連接されるナットねじ(31)と噛み合うねじボルト(30)を制御している。しかし、図4の場合は、第2本体(17)の位置を検出する手段が、モータ(27)と結合するエンコーダではなく、平行四辺形連動装置の関節(21)に合わせて取り付けられたトランスデューサ(50)となっている。より明確に言うと、このトランスデューサ(50)は、絶対トランスデューサである。すなわち、第2本体(17)の絶対位置を示す電気出力信号を生み出すように設計されたトランスデューサである。図4の具体案では、トランスデューサ(50)は、ピン(51)に対する第2本体(17)の絶対角位置を検出することのできる回転型電位差計である(図5、6参照)。ピン(51)は、軸(21)を中心として連接される平行四辺形連動装置のアーム(18)上で本体(17)の連接を達成する。そのピン(51)は、本体(17)に対しては自由に回転し、平行四辺形連動装置のアーム(18)にはしっかりと接続されている。したがって、本体(17)に対するピン(51)の一定の相対的回転は、その本体(17)の一定位置と明確に対応している。図5および6で示すとおり、このトランスデューサ(50)には、いずれも軸(21)と同軸の位置にある本体(17)によって支えられる2つの環状電気軌道(52)があり、また、ピン(51)と共に動き、それぞれが2つの軌道(52)と滑動接触する2つの接触点(54)を有する回転接触子(53)(図6参照)がある。その2つの軌道(52)は、ケーブル(55)によって電源と電気接続されており、移動接触子(53)は、2つの軌道間の回路を閉じるのに利用される。移動接触子(53)の位置に変動があれば、電気抵抗に変動が生じる。その電気抵抗を既知の方法で測定することにより、移動本体(17)の絶対位置を示す信号を生み出すことができる。
【0020】図7は、第2の具体案を図解している。それが図4で示す具体案と異なる唯一の点は、回転型電位差計(54)が、関節(21)に合わせて配置されているのではなく、平行四辺形連動装置の別の関節(すなわち関節(23))に合わせて配置されている点である。その他の点では、変速装置および電位差計(50)の構造は、図4〜6を参照させて説明したものと同じである。
【0021】図8は、絶対トランスデューサが使用される別の具体案を示している。そこでは、トランスデューサが滑動シリンダ型電位差計(56)となっている。その電位差計(56)の構造を図9において図解する。その電位差計には、シリンダ(57)があり、そこには、向かい合って走る電気軌道が2つある。それらの電気軌道は、ケーブル(59)より電力供給を受ける。シリンダ(57)内部には、ピストンのように、シリンダー内要素(61)を有する滑動ロッド(60)があり、その内部要素が、2つの軌道(58)を接続することによって回路を閉じるよう設計された移動接触子として働くので、やはり組立体の電気抵抗は、ロッド(60)の位置によって左右されることになる。
【0022】図8で示すとおり、トランスデューサ(56)は、モータ(27)と同様、実質的に、平行四辺形連動装置の対角線に沿った位置にある(平行四辺形連動装置の外面上にあり、トランスデューサ(56)がモータに干渉することはない)。シリンダ(57)は、(62)において、固定本体(16)に連接されており、一方、ロッド(60)は、(63)において、平行四辺形連動装置のアーム(18)上の付属物(18a)(可とう制御ケーブルの連結のために従来型変速装置で一般に使用されるものと類似する)に連接されている。
【0023】図10〜12は、前部変速装置の場合に適用されるもうひとつの本発明実行例である。やはり、この前部変速装置は、なんらかの既知の方法によって自動車フレームに取り付けるよう設計された第1本体(16)、ならびに、クランクセットと連結したクラウンホイール(12)上でのチェーンの選択的かみ合わせを制御するための、従来の方法によりフォーク状となっている第2本体(17)から、既知の方法により構成されている。その第2本体(17)は、やはり既知の方法により、固定本体(16)とも接続されている。その接続は、それぞれ(20)、(21)、および(22)、(23)において2つのアーム(18、19)が固定本体(16)および移動本体(17)と連接されている平行四辺形連動装置によって行われる。さらに、本発明の場合、アーム(18)の先がレバー(60)となっており、そのレバーの動きが、すでに説明した種類のモータ減速ギア組立体(27)によって制御される。そのモータ減速ギア組立体は、固定本体(16)上に取り付けられ、平行四辺形連動装置の軸(20〜23)と平行な軸(90)を中心に振動できるようになっている。モータ減速ギア組立体(27)は、(61)においてレバー(60)に連接されているナットねじ(31)と噛み合うねじボルト(30)の回転を引き起こす。図11および12は、フォーク状の移動本体(17)が、2つの端位置それぞれにある図を示している。
【0024】後部変速装置の場合と同様、移動本体(17)の位置は、やはり、絶対トランスデューサによって検出される。図11および12の例では、トランスデューサは回転型電位差計となっている。それは、関節(20)と連結されているもので、アーム(18)およびレバー(60)と接続された回転接触子(53)が、固定本体(16)上のアーチ型軌道(52)の上を滑動するような構造になっている。
【0025】最後に、図13および14で示すのは、図11および12で示したのと実質的には同一の変形例である。ただ、この場合には、滑動型電位差計(56)が使用されており、そこでは、ロッド(60)が、ガイド要素(57)内部で滑動接触を行っている。トランスデューサ(56)の内部構造は、ガイド要素(57)内部面の2つの向かい合う軌道を接続するよう設計された移動接触子をそのロッド(60)に持たせることができるという意味で、図9の関連で示した構造と概ね同じにすることができる。
【0026】本発明の基礎にある原理が、変速装置と直接連結したモータ、ならびにモータで制御される移動本体の位置を検出するためのトランスデューサを使用して、電動ギアシフト装置を実現するというものであることは、これまでの説明から明白であるように思われる。そのトランスデューサは、絶対トランスデューサ、すなわち、移動本体の絶対位置を示す出力信号を生み出すよう設計されたトランスデューサである。電位差計という形でそのトランスデューサを実現するのがより望ましいが、他のタイプの絶対トランスデューサを使用することも可能だろう。
【0027】例えば、検出された要素の絶対位置を示す出力信号を生み出すのにふさわしい光学タイプ、もしくは磁気タイプ(例えばホール効果タイプ)の絶対トランスデューサも、よく知られている。
【0028】絶対トランスデューサを使用することにより、本発明に従って製造した装置が、電力供給の中断や、自転車の移動時に生じうる装置の振動に関わりなく、移動される要素の位置について信頼性が高く正確な表示を行うことができるようになるということも、これまでの説明から、同様に明白である。
【0029】また、絶対トランスデューサを、ここで例として説明し、図示したものとは大きく異なる位置に置くことができるということも明白である。平行四辺形連動装置を有する変速装置の例ですでに確認したとおり、そのようなトランスデューサは、平行四辺形連動装置の関節のいずれに合わせて配置することもできるし、変速装置の移動本体の移動の結果、互いの位置関係が変化する変速装置の2部分間に配置することもできる。また、トランスデューサを、制御モータ兼減速ギア組立体と直接連結することもできる。トランスデューサの取付け位置を、それが監視する要素に可能な限り近づけると、トランスデューサによる信号がより正確なものになり、その結果、信号が、なんらかの駆動要素や、それに対応するスラックの影響を受けなくなるということは明白である。
【0030】最後に、電気制御モータについては、既知のどんな方法によっても、製造可能だということは明白である。例えば、モータを、ブラッシング接触子を有する直流モータにすることもできるし、超音波モータにすることも、ステッピングモータにすることも、またブラシレスモータにすることもできる。
【0031】また、本発明に従って製造された装置の構成部分間の電気接続を、様々な構成要素に連結された送信機および受信機装置を利用して、無線タイプの技術で行うこともできる。
【0032】もちろん、本発明の原理には影響ないが、構造の詳細および実行のタイプは、ここで単に例として説明し、図示したバージョンとは大きく異なるものにすることができる。ただし、本発明の文脈から外れることはない。
【出願人】 【識別番号】592072182
【氏名又は名称】カンパニョーロ・ソシエタ・ア・レスポンサビリタ・リミタータ
【氏名又は名称原語表記】CAMPAGNOLO SOCIETA A RESPONSABILITA LIMITATA
【出願日】 平成12年11月22日(2000.11.22)
【代理人】 【識別番号】100062144
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 葆 (外1名)
【公開番号】 特開2001−200930(P2001−200930A)
【公開日】 平成13年7月27日(2001.7.27)
【出願番号】 特願2000−355802(P2000−355802)