| 【発明の名称】 |
自動変速機の操作装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】宇戸 正
【氏名】横打 敬人
【氏名】森山 尚宗
【氏名】池上 誠
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| 【要約】 |
【課題】操作装置全体を大型化することなく変速レンジを切換えることができる自動変速機の操作装置を提供する。
【解決手段】セレクトレバー5をP、R、N、Dの各レンジに対応するレンジ位置に案内する車両前後方向向きのメインゲート12と、メインゲート12のDレンジのレンジ位置から車幅方向に延びるサブゲートであってその端部付近の変速レンジ切換え用位置にセレクトレバー5を案内するサブゲート15を有する。セレクトレバー5が変速レンジ切換え用位置に切換えられた状態から、第1の検出スイッチ32がONされる毎に自動変速機の変速範囲を決定する変速レンジがより広い変速範囲の変速レンジに切換わり、第2の検出スイッチ33がONされる毎に前記変速レンジがより狭い変速範囲の変速レンジに切換わる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車両のシートの側方に支持されたセレクトレバーの操作により変速レンジを設定可能な自動変速機の操作装置において、前記セレクトレバーをP、R、N、Dの各レンジに対応するレンジ位置に案内するメインゲートと、前記メインゲートのDレンジのレンジ位置から車幅方向に延びるサブゲートであって、その端部付近の変速レンジ切換え用位置にセレクトレバーを案内するサブゲートと、ドライバーの操作によりONされる第1の検出スイッチ、及び、第1の検出スイッチと別体に構成された第2の検出スイッチと、前記メインゲート内におけるセレクトレバーの操作と第1,第2の検出スイッチに基づいて自動変速機を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、セレクトレバーが変速レンジ切換え用位置に切換えられた状態から、第1の検出スイッチがONされる毎に自動変速機の変速範囲を決定する変速レンジをより広い変速範囲の変速レンジに切換え、第2の検出スイッチがONされる毎に前記変速レンジをより狭い変速範囲の変速レンジに切換えるように、自動変速機を制御することを特徴とする自動変速機の操作装置。 【請求項2】 前記セレクトレバーが変速レンジ切換え用位置に切換えられた状態から第1の検出スイッチがONされる毎に前記変速レンジをより広い変速範囲の変速レンジに切換えると共に、第2の検出スイッチがONされる毎に変速レンジをより狭い変速範囲の変速レンジに切換える第1モードから、セレクトレバーが変速レンジ切換え用位置に切換えられた状態から第1の検出スイッチがONされる毎に自動変速機の変速段を一段シフトアップすると共に、第2の検出スイッチがONされる毎に変速段を一段シフトダウンする第2モードへ、前記制御手段の制御内容を変更するモード選択スイッチを設けたことを特徴とする請求項1に記載の自動変速機の操作装置。 【請求項3】 前記サブゲートが変速レンジ切換え用位置から更に車両前後方向に分岐して延び、セレクトレバーがサブゲートの一端付近に操作されたときに第1の検出スイッチがONされ、セレクトレバーがサブゲートの他端付近に操作されたときに第2の検出スイッチがONされることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動変速機の操作装置。 【請求項4】 前記第1の検出スイッチよりも第2の検出スイッチが操作され易いように構成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の自動変速機の操作装置。 【請求項5】 前記セレクトレバーにより選択した変速レンジにおいて切換え可能な変速段を表示する表示手段を設けたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の自動変速機の操作装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は自動変速機の操作装置に関し、特に、ドライバーの操作により、セレクトレバーをメインゲートから延びるサブゲートに沿って案内し変速レンジ切換え用位置に切換えた状態から、自動変速機の変速範囲を決定する変速レンジを切換え可能な操作装置に関する。 【0002】 【従来の技術】 一般に、自動車の自動変速機では、運転状態に応じて遊星歯車装置などにおける動力伝達経路を切換えて変速段を切換えるように構成されている。例えば、前進4速の自動変速機において、Dレンジを選択すると1速から4速間での変速が可能となり、2レンジを選択すると1〜3速間での変速が可能となり、1レンジを選択すると1、2速間での変速が可能となるように構成されている。ところで、前記自動変速機では、自動車の運転状態を検出してそれに応じて変速段を設定する関係上、運転者の要求に応じて速やかに変速段が切換わらないという問題がある。 【0003】そこで、例えば、特開平2−8545号公報に記載の自動変速機の操作装置では、メインゲートを介してP・R・N・D・3・2・1の各レンジに対応する位置へセレクトレバーを操作可能に構成するとともに、Dレンジから左側へ延び左端部が前後に分岐したサブゲートを設け、セレクトレバーをサブゲートの前側のシフトアップポジションと後側のシフトダウンポジションとに切換えることで、現在の変速段から1段シフトアップした変速段又は1段シフトダウンした変速段に変速操作できるように構成したものが記載されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 前記公報に記載の操作装置のように、P・R・N・D・3・2・1の各レンジに対応する位置へセレクトレバーを案内するメインゲートと、シフトアップポジションとシフトダウンポジションへセレクトレバーを案内するサブゲートとを設けた場合には、両ゲートの所要スペースが大きくなり操作装置全体が大型化するという問題がある。本発明の目的は、操作装置全体を大型化することなく変速レンジを切換えることができる自動変速機の操作装置を提供することである。 【0005】 【課題を解決するための手段】 請求項1の自動変速機の操作装置は、車両のシートの側方に支持されたセレクトレバーの操作により変速レンジを設定可能な自動変速機の操作装置において、前記セレクトレバーをP、R、N、Dの各レンジに対応するレンジ位置に案内するメインゲートと、前記メインゲートのDレンジのレンジ位置から車幅方向に延びるサブゲートであって、その端部付近の変速レンジ切換え用位置にセレクトレバーを案内するサブゲートと、ドライバーの操作によりONされる第1の検出スイッチ、及び、第1の検出スイッチと別体に構成された第2の検出スイッチと、前記メインゲート内におけるセレクトレバーの操作と第1,第2の検出スイッチに基づいて自動変速機を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、セレクトレバーが変速レンジ切換え用のレンジ位置に切換えられた状態から、第1の検出スイッチがONされる毎に自動変速機の変速範囲を決定する変速レンジをより広い変速範囲の変速レンジに切換え、第2の検出スイッチがONされる毎に前記変速レンジをより狭い変速範囲の変速レンジに切換えるように、自動変速機を制御することを特徴とするものである。 【0006】この自動変速機の操作装置では、ドライバーの操作により、セレクトレバーを変速レンジ切換え用位置に切換えた状態から、第1又は第2の検出スイッチをONする毎に、自動変速機の変速範囲を決定する変速レンジを、より広い変速範囲の変速レンジ又はより狭い変速範囲の変速レンジに迅速に切換えることができる。メインゲートに沿って設定されていた1レンジや2レンジ等のレンジ位置を省略でき、メインゲート及びサブゲートの所要スペースを小さくして操作装置全体を小型に構成することができる。サブゲートはメインゲートのDレンジのレンジ位置から車幅方向に延びるように構成したので、メインゲートに沿って車両前後方向に操作しているセレクトレバーを、誤ってサブゲートに沿って操作し変速レンジ切換え用位置に切換える誤操作を防止することができる。 【0007】請求項2の自動変速機の操作装置は、請求項1の発明において、前記セレクトレバーが変速レンジ切換え用位置に切換えられた状態から第1の検出スイッチがONされる毎に前記変速レンジをより広い変速範囲の変速レンジに切換えると共に、第2の検出スイッチがONされる毎に変速レンジをより狭い変速範囲の変速レンジに切換える第1モードから、セレクトレバーが変速レンジ切換え用位置に切換えられた状態から第1の検出スイッチがONされる毎に自動変速機の変速段を一段シフトアップすると共に、第2の検出スイッチがONされる毎に変速段を一段シフトダウンする第2モードへ、前記制御手段の制御内容を変更するモード選択スイッチを設けたことを特徴とするものである。 【0008】この自動変速機の操作装置では、第1モードのときには、第1又は第2の検出スイッチをONすることで、前記変速レンジをより広い変速範囲の変速レンジ又はより狭い変速範囲の変速レンジに迅速に切換えることができ、モード選択スイッチにより第1モードから第2モードに切換えた状態で、第1又は第2の検出スイッチをONすることで、自動変速機の変速段を現在の変速段から1段シフトアップした変速段又は1段シフトダウンした変速段に迅速に切換えることができる。このように、変速レンジの切換えと変速段の切換えを容易に行えるうえ、これらの切換えの為にサブゲート更には第1,第2の検出スイッチとモード選択スイッチ等を共通化できるため、操作装置全体の小型化を達成することができる。 【0009】請求項3の自動変速機の操作装置は、請求項1又は2の発明において、前記サブゲートが変速レンジ切換え用位置から更に車両前後方向に分岐して延び、セレクトレバーがサブゲートの一端付近に操作されたときに第1の検出スイッチがONされ、セレクトレバーがサブゲートの他端付近に操作されたときに第2の検出スイッチがONされることを特徴とするものである。セレクトレバーを変速レンジ切換え用のレンジ位置に切換えた状態から、サブゲートに沿ってその一端付近に操作して第1の検出スイッチをONし、他端付近に操作して第2の検出スイッチをONすることができ、セレクトレバーで変速レンジの切換えを簡単・確実に行うことができる。 【0010】請求項4の自動変速機の操作装置は、請求項1〜3の何れかの発明において、前記第1の検出スイッチよりも第2の検出スイッチが操作され易いように構成されていることを特徴とするものである。エンジンブレーキなどにおける操作性を向上できる。請求項5の自動変速機の操作装置は、請求項1〜4の何れかの発明において、前記セレクトレバーにより選択した変速レンジにおいて切換え可能な変速段を表示する表示手段を設けたことを特徴とするものである。セレクトレバーで選択した変速レンジを容易に確認することができる。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本実施形態は、前進5速の自動車用自動変速機の操作装置に本発明を適用した場合のものである。尚、本実施形態では、自動車の前後左右を基準に前後左右を定義して説明する。 【0012】図1〜図4に示すように、操作装置1に関しては、左右のフロントシート間においてシャフトトンネル上には規制プレート2が設けられ、規制プレート2の左右両端部には上方へ突出状に延びるブラケット部2a及び縦壁部2bが設けられ、縦壁部2bの下段部とブラケット部2a間には左右方向向きの軸部材3が回転自在に枢支され、軸部材3には球面受部4aを有するスリーブ4が回転自在に装着され、セレクトレバー5の下端部は上下1対の連結部材6,7を介して球面受部4aに前後方向及び左右方向に揺動自在に支持され、スリーブ4の右端近傍部には下方へ延びるレバー部材8が設けられ、レバー部材8の下端部はプッシュプルワイヤ9を介して自動変速機の入力部に連動連結されている。 【0013】前記規制プレート2を囲繞するようにコンソールボックス10が設けられ、セレクトレバー5はコンソールボックス10の上壁部に形成されたゲート11を貫通して上方へ延設されている。ゲート11は、セレクトレバー5をP・R・N・Dに対応するレンジ位置へ案内するための前後方向向きのメインゲート12と、メインゲート12のDレンジに対応する位置から略右方へ延びるサブゲート13であってその右端付近の図3に実線で示す中立位置(変速レンジ切換え用位置)にセレクトレバー5を案内すると共に、この中立位置から更に車両前後方向に分岐して延びてセレクトレバー5を前側(一端付近)の第1ポジションP1と後側(他端付近)の第2ポジションP2とに切換え可能に案内するための略T字状のサブゲート13とで構成されている。Dレンジから両ポジションP1,P2へセレクトレバー5を案内するサブゲート13の案内部13aは、Dレンジから第1ポジションP1へのセレクトレバー5の操作よりもDレンジから第2ポジションP2へのセレクトレバー5の操作の方が容易に行え得るように右側がやや後方へ向く湾曲状に形成されている。 【0014】前記セレクトレバー5の揺動操作に節度感を付与するため、図2、図3に示すように、メインゲート12の右端部及びサブゲート13の後端部に沿って板バネ14,15が夫々設けられ、セレクトレバー5は板バネ14によりP・R・Nのレンジに対応する位置に位置決め保持されるとともに、両板バネ14・15を介してDレンジと中立位置とに保持され、第1ポジションP1又は第2ポジションP2へセレクトレバー5を操作した状態で操作ノブ16から手を放すと、板バネ14,15の付勢力によりセレクトレバー5は中立位置に復帰する。 【0015】前記セレクトレバー5のP・R・N・Dにおけるレンジ切換え操作を規制して急発進などを防止するため、図1、図2に示すように、規制プレート2の縦壁部2bの上段部にはシフトロック孔17が形成され、シフトロック孔17の上部にはPレンジからRレンジへのシフト操作を規制する第1規制部17aと、NレンジからRレンジへのシフト操作を規制する第2規制部17bと、NレンジとDレンジ間におけるシフト操作を規制する第3規制部17cとが形成されている。 【0016】一方、前記セレクトレバー5の上端部には操作ノブ16が設けられ、操作ノブ16にはセレクトボタン18が右方へ向けて突出状に装着され、セレクトレバー5内には上下方向向きのロックロッド19が装着され、ロックロッド19の中段部はバネ部材20を介して上方へ付勢され、ロックロッド19の上端部にはセレクトボタン18の左端部に傾斜面を介して下方より当接する操作部材21が設けられ、ロックロッド19の下端部には左右方向向きの規制ピン22が設けられ、規制ピン22はセレクトレバー5に形成された上下方向に細長いガイド孔5aを介してシフトロック孔17に挿入されている。 【0017】セレクトボタン18を操作していない状態では、バネ部材20の付勢力により規制ピン22がシフトロック孔17の上端部に当接され、規制ピン22と規制部17a〜17cとの係合によりセレクトレバー5の特定レンジへのシフト操作が規制され、セレクトボタン18を押し操作すると、操作部材21及びロックロッド19を介して規制ピン22が規制部17a〜17cよりも下方へ移動し、シフト操作可能な状態になる。尚、セレクトレバー5をサブゲート13へ移動させた状態では、図2に仮想線で示すように、規制ピン22がシフトロック孔17から離れた状態となり、中立位置から両ポジションP1,P2へのセレクトレバー5の操作は規制されないようになっている。 【0018】次に、前記サブゲート13の2つのポジションP1,P2を、変速レンジ選択の為のポジションと、変速段選択の為のポジションとに切換える為の構成について説明する。図1〜図4に示すように、前記球面受部4aの左端近傍上部及び右端近傍下部に規制部4bが突出状に形成され、上下の連結部材6,7には規制部4bに係合離脱可能な切欠き部6a,7aが形成され、セレクトレバー5をメインゲート12に位置させた状態では切欠き部6a,7aが規制部4bに係合してセレクトレバー5の前後方向への回動操作がレバー部材8及びプッシュプルワイヤ9を介して自動変速機に伝達される。セレクトレバー5を右側へ回動させサブゲート13に位置させた状態では、切欠き部6a,7aが規制部4bから離脱してセレクトレバー5を回動操作してもレバー部材8が回動しないように構成され、サブゲート13においては自動変速機とセレクトレバー5の機械的な連結が解除される。 【0019】前記セレクトボタン18の下側にはサブゲート13における選択モードを変速レンジ選択モード(第1モード)と変速段選択モード(第2モード)とに切換える為のホールドスイッチ30が設けられ、コンソールボックス10の上壁部の下部には、セレクトレバー5がDレンジに操作されたときにON作動する第1検出スイッチ31と、セレクトレバー5が第1ポジションP1に操作されたときにON作動する第2検出スイッチ32(第1の検出スイッチに相当する)と、セレクトレバー5が第2ポジションP2に操作されたときにON作動する第3検出スイッチ33(第2の検出スイッチに相当する)とが設けられている。尚、前記ホールドスイッチ30は一般的な構成の押しボタンスイッチで構成され、検出スイッチ31〜33はマイクロスイッチで構成されている。また、ホールドスイッチ30と第1検出スイッチ31とがモード選択スイッチに相当する。 【0020】前記自動変速機の制御系について、図5のブロック図を参照して説明する。自動変速機のコントロールユニット40には、車速センサ34からの車速信号と、スロットル開度センサ35からのスロットル開度信号と、P・R・N・Dのシフト位置を検出するシフト位置センサ36からのシフト位置信号と、ホールドスイッチ30と3つの検出スイッチ31〜33からのスイッチ信号が入力され、コントロールユニット40からは自動変速機の油圧回路41に設けられた複数のソレノイドバルブに駆動信号が出力される。 【0021】前記コントロールユニット40のROMには、操作装置1からのスイッチ信号に基づいて変速レンジ及び変速段を設定する変速レンジ・変速段設定制御の制御プログラムと、設定された変速レンジ又は変速段に基づく変速制御と自動車の運転状態に基づいて変速段を自動変速する自動変速制御の制御プログラムやそれに付随する複数の変速マップなどが予め入力格納されている。尚、前記変速制御に関しては一般的な構成なのでその詳細な説明は省略する。 【0022】前記変速レンジ・変速段設定制御の概要について図9を参照して説明する。セレクトレバー5をサブゲート13へ移動させない状態では、ホールドスイッチ30を操作してもその操作は無効である。セレクトレバー5をDレンジからサブゲート13へ移動させた状態で、ホールドスイッチ30を操作しない状態では基本的には変速レンジ選択モードが設定されるが、ホールドスイッチ30を操作すると、変速段選択モードが設定される。 【0023】変速レンジ選択モードが設定された状態で、セレクトレバー5を第1ポジションP1へ操作すると、変速レンジが1速から現在の変速段よりも1段上の変速段までの範囲に設定され、セレクトレバー5を第2ポジションP2へ操作すると、変速レンジが1速から現在の変速段よりも1段下の変速段までの範囲に設定される。また、変速段選択モードが設定された状態で、セレクトレバー5を第1ポジションP1へ操作すると、変速段が1段だけシフトアップされ、第2ポジションP2へ操作すると、変速段が1段だけシフトダウンされる。こうして、変速レンジと変速段とを選択することができる。 【0024】次に、前記変速レンジ・変速段設定制御のルーチンについて図6〜図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。尚、図中Si(i=1、2、3、・・・)は各ステップを示すものである。イグニションスイッチの投入とともにこの制御が開始されると、先ず必要な初期設定が実行され(S1)、車速信号とスロットル開度信号とシフト位置信号とスイッチ30〜33のスイッチ信号などが読み込まれ(S2)、選択レンジがPレンジ又はRレンジ又はNレンジであるか否かが判定され(S3)、Yesの場合には選択レンジに応じて自動変速機の油圧回路41が制御される(S4)。 【0025】選択レンジがPレンジ又はRレンジ又はNレンジでない場合つまりDレンジが選択されている場合にはS5以降が実行される。最初に、第1検出スイッチがONか否かが判定され(S5)、ONの場合、即ちセレクトレバー5がDレンジの基準位置(メインゲートの後端の位置)に操作された場合にはホールドフラグHFがリセットされ(S6)、S4にてDレンジにおける油圧回路41の自動変速制御が実行される。 【0026】第1検出スイッチ31がOFFの場合、つまりセレクトレバー5がサブゲート13へ操作されている場合には、ホールドスイッチ30がONか否かが判定され(S7)、Yesの場合には、ホールドスイッチ30がOFFされるまで待ち(S8)、OFF状態になるとS9へ移行する。S9ではホールドフラグHFがセットされているか否かが判定され、セットされている場合にはリセットされ(S10)、リセットされている場合にはセットされる(S11)。即ち、ホールドスイッチ30を操作する毎にホールドフラグHFのセット/リセットが交互に切換えられる。 【0027】次に、ホールドフラグHFがセットされているか否かが判定され(S12)、セットされている場合には、S13〜S24においてセレクトレバー5の第1ポジションP1又は第2ポジションP2への操作により、変速段を1段シフトアップ又は1段シフトダウンする変速段設定制御が実行され、リセットされている場合には、S25〜S35においてセレクトレバー5の第1ポジションP1又は第2ポジションP2への操作により、変速レンジを拡大又は縮小する変速レンジ設定制御が実行される。 【0028】前記変速段設定制御について、図7に示すフローチャートと図9に基いて説明する。第2検出スイッチ32がONか否か、即ち、セレクトレバー5が第1ポジションP1へ操作されたか否かが判定され(S13)、Yesの場合には、セレクトレバー5が中立位置に復帰されて第2検出スイッチ32がOFF操作されるまで待ち(S14)、OFF操作されると現在の変速段IがI=5か否かが判定され(S15)、I=5の場合にはこれ以上シトフアップできないのでI=5に設定され(S16)、I=5でない場合には、変速段Iが1段シフトアップされる(S17)。例えば、現在の変速段Iが3速の場合には、変速段が4速に切換えられる。 【0029】第2検出スイッチ32がOFFの場合には、第3検出スイッチ33がONか否か、即ち、セレクトレバー5が第2ポジションP2へ操作されたか否かが判定され(S18)、Yesの場合には、セレクトレバー5が中立位置に復帰されて第3検出スイッチ33がOFF操作されるまで待ち(S19)、OFF操作されると現在の変速段IがI=1か否かが判定され(S20)、I=1の場合にはこれ以上シトフダウンできないのでI=1に設定され(S21)、I=1でない場合には、変速段Iが1段シフトダウンされる(S22)。例えば、現在の変速段Iが3速の場合には、変速段が2速に切換えられる。 【0030】第2検出スイッチ32及び第3検出スイッチ33がOFFの場合、即ち、セレクトレバー5が中立位置に保持されている場合には現在の変速段Iが次回の変速段Iとして設定される(S23)。こうして変速段Iが設定されると、S24において設定された変速段Iになるように自動変速機の油圧回路41が制御される。 【0031】次に、前記変速レンジ設定制御について、図8に示すフローチャートと図9に基いて説明する。第2検出スイッチ32がONか否か、即ち、セレクトレバー5が第1ポジションP1へ操作されたか否かが判定され(S25)、Yesの場合には、セレクトレバー5が中立位置に復帰されて第2検出スイッチ32がOFF操作されるまで待ち(S26)、OFF操作されると現在の変速段IがI=5か否かが判定され(S27)、I=5の場合にはシフト可能な変速レンジRをこれ以上大きく設定できないので変速レンジRがR=1〜5に設定され(S28)、I=5でない場合には、変速レンジRを拡大するためR=1〜(I+1)に設定される(S29)。例えば、現在の変速段Iが3速の場合には、1速から4速の範囲で変速段を自動変速制御できるようになる。 【0032】第2検出スイッチ32がOFFの場合には、第3検出スイッチ33がONか否か、即ち、セレクトレバー5が第2ポジションP2へ操作されたか否かが判定され(S30)、Yesの場合には、セレクトレバー5が中立位置に復帰されて第3検出スイッチ33がOFF操作されるまで待ち(S31)、OFF操作されると現在の変速段IがI=1か否かが判定され(S31)、I=1の場合にはシフト可能な変速レンジRをこれ以上小さく設定できないので変速レンジRがR=1に設定され(S32)、I=1でない場合には、変速レンジRを縮小するためR=1〜(I−1)に設定される(S33)。例えば、現在の変速段Iが3速の場合には、1速・2速間で変速段を自動変速制御できるようになる。 【0033】第2検出スイッチ32及び第3検出スイッチ33がOFFの場合、即ち、セレクトレバー5が中立位置に保持されている場合には現在の変速レンジRが次回の変速レンジRとして設定される(S34)。こうして変速レンジRが設定されると、自動変速制御により変速レンジR内において運転状態などに応じて変速段が設定され、自動変速機の油圧回路41が制御される(S35)。 【0034】次に、前記操作装置1の表示装置50について説明する。図1、図10、図11に示すように、コンソールボックス10の上壁部の右部には表示装置50が設けられ、この表示装置50は、上端開放の前後方向に細長いケーシング51と、ケーシング51の上端部に固定され下面にP・R・N・1・2・3・4・5の文字が前側から順々に裏文字で白抜き印刷された表示プレート52と、表示プレート52のP・R・N・1・2・3・4・5の各文字に対応させて設けられた8つのランプ53とを備え、これら8つのランプ53はコントロールユニット40に接続されている。 【0035】前記表示プレート52に印刷された文字のうちP・R・Nの文字は自動変速機のレンジを示すもので、セレクトレバー5がP・R・Nのレンジに操作されたときには対応するランプ53が点灯されて現在のレンジが表示され、1〜5の文字は自動変速機の変速段を示すものであり、Dレンジに操作されたときに、Dレンジにおいて切換え可能な変速段、即ち1〜5速の5つの文字に対応するランプ53が点灯される。 【0036】一方、変速レンジ選択モードが設定された状態で、セレクトレバー5が中立位置に操作されてもDレンジと同様に1〜5の文字に対応するランプ53が点灯され、中立位置から第1ポジションP1又は第2ポジションP2へ操作されると、設定された変速レンジRにおいて切換え可能な変速段のランプ53が点灯される。また、中立位置において変速段選択モードが設定されると、Dレンジにおける現在の変速段に対応するランプ53が点灯され、セレクトレバー5が第1ポジションP1又は第2ポジションP2へ操作されて変速段が切換えられると、設定された変速段に対応するランプ53が点灯される。これにより、セレクトレバー5で選択した変速レンジ又は変速段を容易に確認できるようになる。 【0037】次に、前記操作装置1の作用・効果について説明する。メインゲート12に沿ってセレクトレバー5を前後方向に回動操作することで、レバー部材8及びプッシュプルワイヤ9を介して自動変速機が機械的に操作され、自動変速の変速レンジがP・R・N・Dの所望のレンジに設定される。一方、Dレンジから案内部13aを介してセレクトレバー5を中立位置へ回動操作すると、切欠き部6a,7aと規制部4bとの係合が解除され、操作装置1と自動変速機との機械的な連結が解除される。 【0038】中立位置においてホールドスイッチ30を操作しないと、変速レンジ選択モードが設定された状態に保持されてDレンジが保持され、この状態でセレクトレバー5を中立位置から第1ポジションP1又は第2ポジションP2へ操作すると、第2検出スイッチ32又は第3検出スイッチ33がONされて、変速レンジRが切換えられる。一方、中立位置においてホールドスイッチ30を操作して変速段選択モードが設定されると、第1ポジションP1へのセレクトレバー5の操作により第2検出スイッチ32がONされて現在の変速段が1段シフトアップされ、第2ポジションP2へのセレクトレバー5の操作により第3検出スイッチ33がONされて現在の変速段が1段シフトダウンされる。 【0039】このように、ドライバーの操作により、変速レンジ選択モードのときには、セレクトレバー5を変速レンジ切換え用位置(中立位置)に切換えた状態から、第2又は第3検出スイッチ32,33をONさせる毎に、自動変速機の変速範囲を決定する変速レンジを、より広い変速範囲の変速レンジ又はより狭い変速範囲の変速レンジに迅速に切換えることができ、変速段選択モードのときには、第1又は第2の検出スイッチ32,33をONさせることで、Dレンジにおける変速段を現在の変速段から1段シフトアップした変速段又は1段シフトダウンした変速段に迅速に切換えることができる。 【0040】サブゲート13に沿って第1,第2ポジションP1,P2へセレクトレバー5を操作して変速レンジを切換えることができるため、メインゲート12に沿って設定されていた1レンジや2レンジ等のレンジ位置を省略でき、メインゲート12及びサブゲート13の所要スペースを小さくすることができる。しかも、前述のように、変速レンジの切換えと変速段の切換えを容易に行えるうえ、これらの切換えの為に、サブゲート13更には第1〜第3検出スイッチ31〜33とホールドスイッチ30等を共通化できるため、操作装置1を全体的に小型に構成することができる。 【0041】サブゲート13はメインゲート12のDレンジのレンジ位置から車幅方向に延びるように構成したので、メインゲート12に沿って車両前後方向に操作しているセレクトレバー5を、誤ってサブゲート13に沿って操作し変速レンジ切換え用位置に切換える誤操作を防止することができる。前記案内部13aがDレンジからの第1ポジションP1(第2検出スイッチ32)への操作よりも、Dレンジからの第2ポジションP2(第3検出スイッチ33)への操作の方が操作し易いように構成されているので、エンジンブレーキなどのシフトダウン操作を容易に行うことができる。 【0042】セレクトレバー5がDレンジに対応する位置に移動すると、第1検出スイッチ31がON作動して変速段選択モードがキャンセルされるので、セレクトレバー5がメインゲート12内に位置している間における誤操作で、ホールドスイッチ30が操作されて変速段選択モードが設定されても、Dレンジからサブゲート13へセレクトレバー5を操作するときに、第1検出スイッチ31が操作されて変速段選択モードがキャンセルされる。つまり、セレクトレバー5がサブゲート13内にある時に限り、モード選択スイッチの操作により変速レンジ選択モード又は速段選択モードに設定可能に構成したので、モード選択の誤操作を確実に防止することができる。 【0043】尚、前記メインゲート12及びサブゲート13を部分的に変更した変形例につい、図12に示すように、シフトロック孔17及びそれに係合する規制ピン22などを省略し、クランク状のメインゲート12Aを設けてもよい。また、前記表示装置50の構成を部分的に変更した別の変形例として、図13、図14に示す表示装置50Aでは、1〜5の文字に対応するケーシング51の部分に略円筒状の遮蔽筒55を設け、遮蔽筒55の内側及び外側に夫々ランプ56,57を設け、ランプ57を点灯させて変速レンジRを表示するとともに、ランプ56を点灯させて現在の変速段を表示するようにしてもよい。尚、本実施例では、前進5速の自動変速機の操作装置に本発明を適用したが、前進4速や前進3速の自動変速機の操作装置に本発明を同様に適用できる。 【0044】 【発明の効果】 請求項1の自動変速機の操作装置によれば、上述のように、メインゲート、サブゲート、第1,第2の検出スイッチ、制御手段を設けたので、ドライバーの操作により、セレクトレバーをメインゲートから延びるサブゲートに沿って案内し変速レンジ切換え用位置に切換えた状態から、第1又は第2の検出スイッチをONする毎に、自動変速機の変速範囲を決定する変速レンジを、より広い変速範囲の変速レンジ又はより狭い変速範囲の変速レンジに迅速に切換えることができる。それ故、メインゲートに沿って設定されていた1レンジや2レンジ等のレンジ位置を省略でき、メインゲート及びサブゲートの所要スペースを小さくして操作装置全体を小型に構成できる。サブゲートはメインゲートのDレンジのレンジ位置から車幅方向に延びるように構成したので、メインゲートに沿って車両前後方向に操作しているセレクトレバーを、誤ってサブゲートに沿って操作し変速レンジ切換え用位置に切換える誤操作を防止できる。 【0045】請求項2の自動変速機の操作装置によれば、第1モードのときには、第1又は第2の検出スイッチをONして、前記変速レンジをより広い変速範囲の変速レンジ又はより狭い変速範囲の変速レンジに迅速に切換えることができ、モード選択スイッチにより第1モードから第2モードに切換えた状態で、第1又は第2の検出スイッチをONして、自動変速機の変速段を現在の変速段から1段シフトアップした変速段又は1段シフトダウンした変速段に迅速に切換えることができる。このように、変速レンジの切換えと変速段の切換えを容易に行えるうえ、これらの切換えの為にサブゲート更には第1,第2の検出スイッチとモード選択スイッチ等を共通化できるため、操作装置全体の小型化を達成することができる。 【0046】請求項3の自動変速機の操作装置によれば、サブゲートが変速レンジ切換え用位置から更に車両前後方向に分岐して延び、セレクトレバーをサブゲートの一端付近に操作して第1の検出スイッチをONし、セレクトレバーをサブゲートの他端付近に操作して第2の検出スイッチをONすることができる。つまり、セレクトレバーで変速レンジの切換えを簡単・確実に行うことができる。 【0047】請求項4の自動変速機の操作装置によれば、第1の検出スイッチよりも第2の検出スイッチを操作し易いように構成したので、エンジンブレーキなどにおける操作性を向上できる。請求項5の自動変速機の操作装置によれば、セレクトレバーにより選択した変速レンジにおいて切換え可能な変速段を表示する表示手段を設けたので、セレクトレバーで選択した変速レンジを容易に確認することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003137 【氏名又は名称】マツダ株式会社
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| 【出願日】 |
平成4年9月10日(1992.9.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100089004 【弁理士】 【氏名又は名称】岡村 俊雄
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| 【公開番号】 |
特開2001−200929(P2001−200929A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月27日(2001.7.27) |
| 【出願番号】 |
特願2000−387328(P2000−387328) |
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