| 【発明の名称】 |
自動変速機の制御装置および制御方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】佐藤 一彦
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| 【要約】 |
【課題】下り又は上り勾配で、適正なエンジンブレーキ、車両駆動力を自動的に得ることができる自動変速機の制御装置及び制御方法を提供する。
【解決手段】走行中の路面勾配を算出する路面勾配推定部41と、走行中の路面勾配が予め設定されたしきい値より大きくなった場合に、走行中の路面勾配が当該しきい値を越えた時点での車速を基に目標車速を設定する目標車速決定部47を設ける。そして、走行中の路面勾配が当該しきい値を越えている間、車速が当該目標車速になるように変速比を制御する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】自動車に搭載された自動変速機の、エンジンから駆動力が伝達される入力側回転体と、出力した駆動力を駆動輪へ伝達する出力側回転体との回転数比を変化させ、当該自動変速機の変速比を制御する自動変速機の制御装置であって、前記自動車の車速を検出する車速検出部と、前記自動車の走行中の路面勾配を推定する路面勾配推定部と、前記路面勾配推定部で推定した走行中の路面勾配が予め設定されたしきい値を越えているか否かを判定する判定部と、前記判定部で走行中の路面勾配が前記しきい値を越えたと判定されたときに前記車速検出部で検出した車速に基づいて、目標車速を設定する車速設定部と、前記判定部で走行中の路面勾配がしきい値を越えていると判定されている場合に、車速が前記車速設定部で設定した目標車速となるように前記変速比を制御する制御部と、を備え、前記路面勾配推定部は、前記出力側回転体から出力された前記駆動輪を駆動するための車両駆動トルクを算出する車両駆動トルク算出手段と、前記車速検出部で検出した車速を基に走行抵抗トルクを求める走行抵抗トルク算出手段と、前記自動車の加速度を求め、当該加速度を基に加速トルクを求める加速トルク算出手段と、前記車両駆動トルク算出手段で算出した車両駆動トルクから前記走行抵抗トルク算出手段で算出した走行抵抗トルク及び前記加速トルク算出手段で算出した加速トルクを減じて勾配トルクを求め、当該勾配トルクを基に前記路面の勾配を求める勾配算出手段と、を有することを特徴とする自動変速機の制御装置。 【請求項2】前記車速設定部は、前記判定部で走行中の路面勾配が前記しきい値を越えたと判定されたときに前記車速検出部で検出した車速に、当該車速に応じた係数を掛けた値を目標速度として設定することを特徴とする請求項1記載の自動変速機の制御装置。 【請求項3】前記車速設定部は、前記判定部で走行中の路面勾配が前記しきい値を越えたと判定されたときに前記車速検出部で検出した車速に、前記路面勾配推定部で推定した走行中の路面勾配に応じた係数を掛けた値を目標速度として設定することを特徴とする請求項1記載の自動変速機の制御装置。 【請求項4】前記車速設定部は、前記判定部で走行中の路面勾配が前記しきい値を越えたと判定されたときに前記車速検出部で検出した車速に、当該車速に応じた係数と、前記路面勾配推定部で推定した走行中の路面勾配に応じた係数とを掛けた値を目標速度として設定することを特徴とする請求項1記載の自動変速機の制御装置。 【請求項5】前記加速トルク算出手段は、前記車速検出部で検出した車速を時間微分して前記加速度を求めることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の自動変速機の制御装置。 【請求項6】前記入力側回転体は、前記エンジンから出力された駆動力がトルクコンバータを介して入力されるものであり、前記車両駆動トルク算出手段は、前記エンジンの回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、前記入力側回転体の回転数を検出する入力回転数検出手段と、前記出力側回転体の回転数を検出する出力回転数検出手段と、前記入力回転体検出手段で検出した入力回転体回転数と前記出力回転体検出手段で検出した出力回転体回転数との比である変速比を求める変速比算出手段と、前記入力回転体検出手段で検出した入力回転体回転数と前記エンジン回転数検出手段で検出したエンジン回転数との比を算出して、前記トルクコンバータのスリップ比を求めるスリップ比算出手段と、予め用意された前記トルクコンバータのスリップ比と、ポンプトルク及びタービントルクのトルク比との関係を示すマップから、前記スリップ比算出手段で算出したスリップ比に応じたトルク比を求めるトルク比算出手段と、予め用意された前記トルクコンバータのスリップ比とポンプ容量係数との関係を示すマップから、前記スリップ比算出手段で算出したスリップ比に応じたポンプ容量係数を求めるポンプ容量係数算出手段と、を有し、前記エンジン回転数検出手段で検出したエンジン回転数と、前記変速比検出手段で求めた変速比と、前記トルク比算出手段で求めたトルク比と、前記ポンプ容量係数算出手段で求めたポンプ容量係数とを基に、車輪駆動トルクを算出することを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の自動変速機の制御装置。 【請求項7】自動車に搭載された自動変速機の、エンジンから駆動力が伝達される入力側回転体と、出力した駆動力を駆動輪へ伝達する出力側回転体との回転数比を変化させ、当該自動変速機の変速比を制御する自動変速機の制御方法であって、前記自動車の車速と前記出力側回転体から出力された駆動輪を駆動するための車両駆動トルクとを検出し、前記検出した車両駆動トルクから、前記検出した車速を基に求められる走行抵抗トルク及び加速トルクを減じて勾配トルクを求め、当該勾配トルクを基に前記自動車の走行中の路面勾配を推定し、前記推定した走行中の路面勾配が予め設定されたしきい値を越えているか否かを判定し、前記推定した走行中の路面勾配が前記しきい値を越えたと判定されたときの前記車速に基づいて、目標車速を設定し、前記推定した走行中の路面勾配が前記しきい値を越えていると判定されている場合に、車速が前記設定した目標車速となるように前記変速比を制御することを特徴とする自動変速機の制御方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、車両用自動変速機の制御装置及び制御方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より、無段階自動変速機(以下、CVTという)の制御方法として、例えば特開昭63ー57953号公報等に開示されているように、CVTの変速比を、車速とスロットル開度とから求められる目標変速比に一致するように制御する方法等が用いられている。 【0003】図9は従来のCVTの変速スケジュールを説明するための図であり、図9(a)はノーマルモードの変速スケジュールを、図9(b)はノーマルモードよりエンジン回転数を高めに設定したスポーツモードの変速スケジュールを示している。図9において、縦軸はプライマリ回転数Np(又はエンジン回転数Ne)を、横軸はセカンダリ回転数Ns(又は車速V)を示す。ここで、プライマリ回転数Npとはエンジンからの駆動力が入力されるCVTの入力側プーリの回転数、セカンダリ回転数Nsとは出力した駆動力を駆動輪へ伝達するCVTの出力側プーリの回転数である。また、図9において、直線Tvoはスロットル開度を示す。図中では、便宜上スロットル開度Tvoを5段階に分け、全閉状態をLevel1、全開状態をLevel5としている。 【0004】従来のCVTの制御方法では、図9に示す変速スケジュールに基づき、現時点でのスロットル開度Tvoとセカンダリ回転数Nsに対応するプライマリ回転数Npを求め、このプライマリ回転数Npに一致するようにCVTを制御する。 【0005】CVTがノーマルモードの場合、図9(a)に示すように、変速比Np/NsはA−B−C−D−Aによって囲まれる領域で表される。すなわち、A−B−C−D−A領域内であれば、変速比Np/Nsを無段階に変えることができる。また、CVTがスポーツモードの場合、図9(b)に示すように、変速比Np/NsはA−B−C−E−F−Aによって囲まれる領域で表される。すなわち、A−B−C−E−F−A領域内であれば、変速比Np/Nsを無段階に変えることができる。この点、図9(a)に示すように、変速比Np/Nsが原点Oを通る複数本の直線(o−a,o−b,o−c,o−d)で表され、変速比Np/Nsを段階的にしか変更することができない有段階の自動変速機と異なる。尚、図9に示すCVTの変速スケジュールでは、直線o−A−Bが最も変速比の大きな部分を示す。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来のCVTの制御方法では、目標変速比Np/Nsを決定する際に道路勾配を考慮していないため、以下のような問題が生じる。 【0007】■通常、運転者は、車両がある程度の下り坂にさしかかった時に、車速を落とす目的でアクセルペダルを戻す。このため、図9(a)に示すCVTの変速スケジュールによれば、車両が下り坂にさしかかる直前の動作点を(イ)点とすると、アクセルペダルを戻すことによりスロットル開度が閉じる方向に移動し、動作点が(ロ)点に移る。すなわち、変速比Np/Nsがトップ側に移動する。これにより、エンジンブレーキが効かなくなり、運転者の意図に反してよけい増速し、動作点が(ハ)点に移動する。このため、運転者が車速を落とすためにフットブレーキを多用してブレーキパットを摩耗させてしまい、フットブレーキが効かなくなることがある。 【0008】尚、動作点が(ハ)に移動したときに変速スケジュールをスポーツモードに切り換えることにより、十分なエンジンブレーキを得ることも可能である。すなわち、図9(b)に示すように、車速が増加して動作点が(ハ)点に移動したときに、運転者が積極的にレンジをノーマルモードからスポーツモードに切り換えた場合には、動作点が(ハ)点から(ニ)点へ移行し、変速比Np/Nsが大きくなり十分なエンジンブレーキを得ることができる。しかしながら、不慣れな運転者は、積極的なレンジ切り換えを行うことができないことが多い。 【0009】■上り坂がある程度続く場合、車速を維持するためにアクセルペダルを踏み増しして、スロットル開度Tvoを開く方向に移動させ、エンジン回転数Neを上げる必要がある。これが、急な登り勾配にいたっては、かなりの踏み増しをしなければならない。この場合、図9に示すように、アクセルペダルの踏み増しと同時に、変速比Np/Nsが徐々にロー側に変速していくが、急な勾配であると、やはりレンジをノーマルモードからスポーツモードに切り換える必要がある。すなわち、CVTといえども路面の勾配に応じて、運転者がレンジの切り換えをする必要があるため、運転者に煩わしさを感じさせることになる。 【0010】本発明は上記事情に基づいてなされたものであり、下り勾配では勾配に適したエンジンブレーキが得られ、また上り勾配ではその勾配に適した車両駆動力が得られるように、路面状況に応じて自動的に変速比を制御する自動変速機の制御装置及び制御方法を提供することを目的とするものである。 【0011】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、自動車に搭載された自動変速機の、エンジンから駆動力が伝達される入力側回転体と、出力した駆動力を駆動輪へ伝達する出力側回転体との回転数比を変化させ、当該自動変速機の変速比を制御する自動変速機の制御装置であって、前記自動車の車速を検出する車速検出部と、前記自動車の走行中の路面勾配を推定する路面勾配推定部と、前記路面勾配推定部で推定した走行中の路面勾配が予め設定されたしきい値を越えているか否かを判定する判定部と、前記判定部で走行中の路面勾配が前記しきい値を越えたと判定されたときに前記車速検出部で検出した車速に基づいて、目標車速を設定する車速設定部と、前記判定部で走行中の路面勾配がしきい値を越えていると判定されている場合に、車速が前記車速設定部で設定した目標車速となるように前記変速比を制御する制御部と、を備え、前記路面勾配推定部は、前記出力側回転体から出力された前記駆動輪を駆動するための車両駆動トルクを算出する車両駆動トルク算出手段と、前記車速検出部で検出した車速を基に走行抵抗トルクを求める走行抵抗トルク算出手段と、前記自動車の加速度を求め、当該加速度を基に加速トルクを求める加速トルク算出手段と、前記車両駆動トルク算出手段で算出した車両駆動トルクから前記走行抵抗トルク算出手段で算出した走行抵抗トルク及び前記加速トルク算出手段で算出した加速トルクを減じて勾配トルクを求め、当該勾配トルクを基に前記路面の勾配を求める勾配算出手段と、を有することを特徴とするものである。 【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記車速設定部が、前記判定部で走行中の路面勾配が前記しきい値を越えたと判定されたときに前記車速検出部で検出した車速に、当該車速に応じた係数を掛けた値を目標速度として設定することを特徴とするものである。 【0013】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記車速設定部が、前記判定部で走行中の路面勾配が前記しきい値を越えたと判定されたときに前記車速検出部で検出した車速に、前記路面勾配推定部で推定した走行中の路面勾配に応じた係数を掛けた値を目標速度として設定することを特徴とするものである。 【0014】請求項4記載の発明、請求項1記載の発明において、前記車速設定部が、前記判定部で走行中の路面勾配が前記しきい値を越えたと判定されたときに前記車速検出部で検出した車速に、当該車速に応じた係数と、前記路面勾配推定部で推定した走行中の路面勾配に応じた係数とを掛けた値を目標速度として設定することを特徴とするものである。 【0015】請求項5記載の発明は、請求項1、2、3又は4記載の発明において、前記加速トルク算出手段が、前記車速検出部で検出した車速を時間微分して前記加速度を求めることを特徴とするものである。 【0016】請求項6記載の発明は、請求項1、2、3、4又は5記載の発明において、前記入力側回転体が、前記エンジンから出力された駆動力がトルクコンバータを介して入力されるものであり、前記車両駆動トルク算出手段は、前記エンジンの回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、前記入力側回転体の回転数を検出する入力回転数検出手段と、前記出力側回転体の回転数を検出する出力回転数検出手段と、前記入力回転体検出手段で検出した入力回転体回転数と前記出力回転体検出手段で検出した出力回転体回転数との比である変速比を求める変速比算出手段と、前記入力回転体検出手段で検出した入力回転体回転数と前記エンジン回転数検出手段で検出したエンジン回転数との比を算出して、前記トルクコンバータのスリップ比を求めるスリップ比算出手段と、予め用意された前記トルクコンバータのスリップ比と、ポンプトルク及びタービントルクのトルク比との関係を示すマップから、前記スリップ比算出手段で算出したスリップ比に応じたトルク比を求めるトルク比算出手段と、予め用意された前記トルクコンバータのスリップ比とポンプ容量係数との関係を示すマップから、前記スリップ比算出手段で算出したスリップ比に応じたポンプ容量係数を求めるポンプ容量係数算出手段と、を有し、前記エンジン回転数検出手段で検出したエンジン回転数と、前記変速比検出手段で求めた変速比と、前記トルク比算出手段で求めたトルク比と、前記ポンプ容量係数算出手段で求めたポンプ容量係数とを基に、車輪駆動トルクを算出することを特徴とするものである。 【0017】請求項7記載の発明は、自動車に搭載された自動変速機の、エンジンから駆動力が伝達される入力側回転体と、出力した駆動力を駆動輪へ伝達する出力側回転体との回転数比を変化させ、当該自動変速機の変速比を制御する自動変速機の制御方法であって、前記自動車の車速と前記出力側回転体から出力された駆動輪を駆動するための車両駆動トルクとを検出し、前記検出した車両駆動トルクから、前記検出した車速を基に求められる走行抵抗トルク及び加速トルクを減じて勾配トルクを求め、当該勾配トルクを基に前記自動車の走行中の路面勾配を推定し、前記推定した走行中の路面勾配が予め設定されたしきい値を越えているか否かを判定し、前記推定した走行中の路面勾配が前記しきい値を越えたと判定されたときの前記車速に基づいて、目標車速を設定し、前記推定した走行中の路面勾配が前記しきい値を越えていると判定されている場合に、車速が前記設定した目標車速となるように前記変速比を制御することを特徴とするものである。 【0018】本発明は、前記構成により、走行中の路面勾配が所定のしきい値を越えている場合、車速が、走行中の路面勾配が所定のしきい値を越えたときの車速を基に設定された目標車速と一致するように、自動変速機の変速比を制御する。これにより、下り勾配では勾配に合わせたエンジンブレーキが自動的に得られ、また上り勾配では、勾配に対し適正な車両駆動力を自動的に得ることができる。 【0019】また、本発明において、走行中の路面勾配が所定のしきい値を越えたときの車速に、当該車速に応じた係数を掛けた値を目標車速として設定することにより、坂道進入時の車速が速すぎるような場合に、坂道走行中の車速を適正な速度に維持することができる。 【0020】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。 【0021】図1は本発明の一実施形態である自動変速機の制御装置が適用された自動車の駆動システムを示す概略ブロック図である。 【0022】本実施形態が適用された自動車の駆動システムは、図1に示すように、エンジン1と、エンジン1の出力軸に連結されているCVT2と、駆動輪8と、駆動輪8を回転駆動するドライブシャフト7と、CVT2の出力側から取り出されたエンジン1の駆動力をドライブシャフト7に伝えるデファレンシャルギア6と、エンジン1に空気を送り込む吸気管11と、エンジン1からの排気ガスを外部に導く排気管14と、エンジン1のシリンダーに燃料を噴射する燃料噴射弁15と、CVT2を操作する油圧回路17と、油圧回路17を制御する変速機制御弁18と、エンジンコントロールユニット30と、CVTコントロールユニット40と、図示していないサスペンションに設けられた車重Wを検出する車重センサ27と、を備えている。 【0023】エンジン1には、エンジン1の出力軸であるクランクシャフトの回転数Neを検出するクランク角センサ23が設けられている。 【0024】CVT2は、エンジン1のクランクシャフトに連結されているトルクコンバータ3と、トルクコンバータ3の出力軸に連結されている無段階変速機構4と、を有する。 【0025】トルクコンバータ3は、エンジン1のクランクシャフトに直結されているポンプ3aと、無段階変速機構4の入力軸に直結されているタービン3bと、ポンプ3a及びタービン3bの間にオイルを介して設けらたステータ3cと、を有する。 【0026】無断階変速機構4は、トルクコンバータ3からの駆動力を受けるプライマリプーリ19と、駆動輪8に駆動力を伝えるセカンダリプーリ20と、プライマリプーリ19が受けた駆動力をセカンダリプーリ20に伝えるための金属製のベルト9と、から成り立っている。本実施形態の無断階変速機構4は、油圧回路17によってプライマリプーリ19の径が変化する。これにより、プライマリプーリ19とセカンダリプーリ20との回転数比、すなわち変速比が変わる。また、無段階変速機構4には、プライマリプーリ19の回転数であるプライマリ回転数Npを検出するプライマリ回転センサ29と、セカンダリプーリ20の回転数であるセカンダリ回転数Nsを検出するセカンダリ回転センサ26とが設けられている。セカンダリ回転数Nsは、車速に比例する。 【0027】吸気管11には、空気を清浄化するエアクリーナ10と、吸気管11を通る空気量を調節するアイドルスピード弁13と、図示していないアクセルペダルの動きに応じて吸気管11を通る空気量を調節するスロットル弁12と、吸気管11を通過する空気量Qaを検出するエアフローセンサ21と、スロットル弁12の弁開度Tvoを検出するスロットル開度センサ22と、が設けられている。本実施形態では、スロットル弁12はアクセルペダルと機械的に連動するように設けられている。アクセルペダルの操作量とスロットル開度Tvoとは略1対1の関係にあり、アクセルペダルの操作量が0の時、スロットル開度Tvoも0(スロットル弁12が閉じた状態)となる。したがって、スロットル開度Tvoを検出することは、間接的にアクセルペダルの操作量を検出することになる。尚、吸気管11には、スロットル開度Tvoが0のときでもアイドリング状態を維持できるように、バイパス管(不図示)が設けられており、このバイパス管を介して空気がエンジン1に僅かに供給される。 【0028】エンジンコントロールユニット30は、図2に示すように、各種演算を実行するCPU71と、CPU71が演算を行うためのプログラムや各種データが記憶されているROM72と、一時的にデータが記憶されるRAM73と、各種センサからの信号を受信すると共に各種弁等に信号を出力する入出力インターフェース回路75と、ATコントロールユニット40との間でのデータの送受信を行うLAN制御回路76と、エンジンコントロールユニット30を構成する各デバイスを相互に信号の送受信ができるように接続するバス74と、を有している。エンジンコントロールユニット30は、エアーフローセンサ21、スロットル開度センサ22、クランク角センサ23、およびATコントロールユニット40からの情報を基に、燃料噴射弁15やアイドルスピード弁13、または、図示されていない点火回路の制御等を実行する。 【0029】ATコントロールユニット40は、プライマリ回転センサ29、セカンダリ回転センサ26、車重センサ27、AT油温センサ28、およびエンジンコントロールユニット30からの情報を基に、変速機操作弁18の制御を実行する。尚、ATコントロールユニット40のハードウエア構成は、図2に示すエンジンコントロールユニット30のハードウエア構成と基本的に同様である。 【0030】図3は、ATコントロールユニット40の構成を機能的に表した図である。ATコントロールユニット40は、図3に示すように、走行中の路面の勾配sinθを推定する路面勾配推定部41と、判定部100と、目標車速を決定する目標車速決定部47と、変速機操作弁18を制御する制御部50と、を有する。 【0031】路面勾配推定部41は、駆動輪8を駆動するドライブシャフト7に伝達された駆動軸トルクToを算出するトルク算出部42と、平地走行抵抗トルクTrを算出する走行抵抗算出部43と、車速微分演算部44と、加速抵抗トルクTαを算出する加速トルク算出部45と、勾配算出部46と、を有する。 【0032】トルク算出部42は、プライマリ回転センサ29から送られてくるプライマリ回転数Npと、セカンダリ回転数センサ26から送られてくるセカンダリ回転数Nsと、クランク角センサ23から遅れてくるエンジン回転数Neを特定する情報及びスロットル開度センサ22から遅れてくるスロットル開度Tvoと、に基づいて、駆動軸トルクToを算出する。 【0033】図4は、トルク算出部42の構成を機能的に表した図である。トルク算出部42は、図4に示すように、プーリ変速比ipを算出する除算部56と、トルクコンバータ3のポンプ3aに入力されたポンプトルクTpを算出するポンプトルク算出部80と、エンジン1の出力軸トルクであるエンジントルクTeを算出するエンジントルク算出部82と、選択部57と、乗算部58と、乗算部59と、乗算部83と、を有する。 【0034】除算部56は、プライマリ回転数Npをセカンダリ回転数Nsで割ってプーリ変速比ip(=Np/Ns)を算出する。 【0035】ポンプトルク算出部80は、除算部57と、トルクコンバータ3の入力(ポンプ3a)側のトルクと出力(タービン3b)側のトルクとのトルク比tを算出するトルク比算出部52と、トルクコンバータ3のポンプ容量係数Cpを算出するポンプ容量係数算出部53と、乗算部54と、乗算部55、とを有する。 【0036】除算部57は、プライマリ回転数Npをエンジン回転数Neで割ってトルクコンバータ3の速度(スリップ)比e(=Np/Ne)を算出する。 【0037】トルク比算出部52は、図7に示すような、トルクコンバータ3の速度比eとトルク比tとの関係を示すマップを用いて、除算部57で算出した速度比eに対応するトルク比tを求める。また、ポンプ容量係数算出部53は、図7に示すような、トルクコンバータ3の速度比eとポンプ容量係数Cpとの関係を示すマップを用いて、除算部57で算出した速度比eに対応するポンプ容量係数Cpを求める。 【0038】乗算部54は、エンジン回転数Neを2乗してNe2を算出する。乗算部55は、ポンプ容量係数算出部53で求めたポンプ容量係数Cpに乗算部54で算出したNe2を掛ける。これにより、ポンプトルクTp(=Cp・Ne2)を算出する。 【0039】エンジントルク算出部82は、図8に示すような、エンジン1のエンジン回転数Neとスロットル開度TvoとエンジントルクTeとの関係を示すマップを用いて、クランク角センサ23で検出したエンジン回転数Ne及びスロットル開度センサ22で検出したスロットル開度Tvoに対応するエンジントルクTeを求める。尚、ここでは、エンジントルクTeを求めるために、エンジン回転数Neとスロットル開度TvoとエンジントルクTeとの関係を示すマップを用いたが、このマップにおけるスロットル開度の代わりに、この値と相関関係のあるエアーフローセンサ21で検出した吸気管11を通過する空気量Qaや、エンジンコントロールユニット30によって制御される燃料噴射弁15からの燃料噴射量を用いてもよい。 【0040】選択部57は、ポンプトルク算出部80で算出したポンプトルクTp及びエンジントルク算出部82で算出したエンジントルクTeのいずれか一方を選択する。ここで選択した値は、駆動軸トルクToを算出するのに用いられる。尚、本実施形態では、除算部57で算出したトルクコンバータ3の速度比eが所定値(例えば0.9前後)より小さい場合にはポンプトルクTpを選択し、大きい場合にはエンジントルクTeを選択するように設定している。これは、以下の理由によるものである。 【0041】トルクコンバータ3の速度比eが大きいときは、トルクコンバータ3がロックアップしている場合等が考えられる。このような場合、速度比eからポンプ容量係数Cpを精度よく求めることができない。ところで、エンジン1の出力軸とトルクコンバータ3のポンプ3aとは直結されているので、ポンプトルクTpはエンジントルクTeと基本的に同様である。ただし、本実施形態が適用される車両にエアコン等が設置されており、これ等が作動している場合、ポンプトルクTpは、エアコン等を駆動するのに要するトルク分だけエンジントルクTeよりも小さくなる。そこで、本実施形態では、トルクコンバータ3の速度比eが所定値より小さい場合、すなわち、ポンプトルク算出部80で算出したポンプトルクTpに含まれる誤差がエアコン等を駆動するのに要するトルク分よりも小さいと考えられる場合は、ポンプトルク算出部80で算出したポンプトルクTpを用いて駆動軸トルクToを算出することとし、トルクコンバータ3の速度比eが所定値より大きい場合、すなわち、ポンプトルク算出部80で算出したポンプトルクTpに含まれる誤差がエアコン等を駆動するのに要するトルク分よりも大きいと考えられる場合は、エンジントルク算出部82で算出したエンジントルクTeを用いて駆動軸トルクToを算出することとしている。 【0042】乗算部58は、選択部57で選択したポンプトルクTp又はエンジントルクTeにトルク比算出部52で求めたトルクコンバータ3のトルク比tを掛ける。これにより、トルクコンバータ3のタービン3bから出力されたタービントルクTt(=Tp・t or Te・t)を算出する。このタービントルクTtは、CVT2の入力トルクに相当する。 【0043】乗算部59は、乗算部58で算出したタービントルクTtに乗算部56で算出した速度比ipを掛ける。これにより、CVT2の出力トルクを算出する。 【0044】乗算部83は、乗算部59で算出したCVT2の出力トルクにCVT2の最終減速比ifを掛ける。これにより、駆動軸トルクTo(=Tt・ip・if)が求まる。 【0045】走行抵抗算出部43は、セカンダリ回転センサ26から送られてくるセカンダリ回転数Nsと、車重センサ27から送られてくる車重Wとに基づいて、平地走行抵抗トルクTrを算出する。平地走行抵抗トルクTrは次式で表される。 Tr=(μr・W+ka・V2)・Rtここで、μrはタイヤの転がり摩擦係数、kaは空気抵抗係数、Rtはタイヤの動半径、Vは車速である。車速Vは、セカンダリ回転数Nsと相関関係があり、セカンダリ回転数Nsによって定まる値である。尚、ここでは車重センサ27を設けて車重Wを得るようにしているが、車重Wの変化が少ない乗用車等に関しては、車重センサ27で車重Wを検出する代わりに、当該乗用車の標準的な車重、例えば2名乗員時の車重等を用いてもよい。また、車重センサ27で車重Wを検出する代わりに、走行中の道路勾配θおよび駆動軸トルクToが変化していないことを条件として、ある時刻の車速Vと他の時刻の車速Vとの変化から、車重Wを推定するうようにしてもよい。 【0046】車速微分演算部44は、セカンダリ回転数Nsによって定まる車速Vを時間微分することにより加速度αを求める。加速トルク算出部45は、車速微分演算部44で求めた加速度αと、車重センサ27から送られてくる車重Wとに基づいて、加速抵抗トルクTαを算出する。加速抵抗トルクTαは次式で表される。 Tα=(W+Wk)・α・Rt/gここで、Wkは回転慣性重量、Rtはタイヤの動半径、gは重力加速度である。尚、ここでは、セカンダリ回転センサ26で検出したセカンダリ回転数を時間微分して加速度を得ているが、車体に加速度センサを設けて、このセンサから直接得るようにしてもよい。 【0047】勾配算出部46は、トルク算出部46で算出した駆動軸トルクTo、走行抵抗算出部43で算出した平地走行抵抗トルクTr、加速抵抗トルク算出部45で算出した加速抵抗トルクTα、および車重センサ27から送られてくる車重Wに基づいて、走行中の路面勾配sinθを算出する。 【0048】図5は、勾配算出部46の構成を機能的に表した図である。駆動軸トルクToと、平地走行抵抗トルクTrと、加速抵抗トルクTαと、路面勾配トルクTθとの間には、次式に示す関係がある。 To=Tr+Tα+Tθそこで、本実施形態の勾配算出部46では、図5に示すように、駆動軸トルクToから減算部46aで平地走行抵抗トルクTrを減算し、その後、減算部46bで加速抵抗トルクαを減算している。これにより、走行中の路面勾配トルクTθを算出している。 【0049】また、路面勾配トルクTθは次式で表される。 Tθ=W・sinθ・Rtそこで、本実施形態の勾配算出部46では、図5に示すように、乗算部46cで車重センサ27から送られてくる車重Wにタイヤの動半径Rtを掛け、除算部46dにおいて、乗算部46bで算出した路面勾配トルクTθを乗算部46cで算出したW・Rtで割ることにより、走行中の路面勾配sinθを算出している。尚、算出したsinθがプラスの場合は走行中の路面が登り坂であることを示し、マイナスの場合は下り坂であることを示す。 【0050】判定部100は、路面勾配推定部41で推定された走行中の路面勾配sinθの絶対値が予め設定されたしきい値(例えば|sin3.5゜|、約6%勾配に相当)を越えているか否かを判定する。そして、しきい値を越えている場合には、目標車速決定部47へ信号を出力する。尚、判定部100に、路面勾配推定部41から送られてきたsinθの符号を判定する符号判定部を設け、判定した符号がプラスであるか又はマイナスであるかによって、即ち走行中の路面が登り坂であるか又は下り坂であるかによって、異なるしきい値を用いるようにしてもよい。 【0051】目標車速決定部47は、判定部100から信号が入力されている間、勾配算出部46で算出した路面勾配sinθと、セカンダリ回転センサ26から送られてきたセカンダリ回転数Nsとに基づき、目標セカンダリ回転数Nstを決定する。尚、上述したように、セカンダリ回転数Nsは車速に比例するので、目標車両速度は目標セカンダリ回転数Nstによって特定される。 【0052】目標車速決定部47は、先ず、判定部100からの信号の入力開始時、すなわち、走行中の路面勾配sinθの絶対値がしきい値を越えたときのセカンダリ回転数Nsaを取得する。次に、このセカンダリ回転数Nsaを基に目標セカンダリ回転数Nstを求める。目標セカンダリ回転数Nsaは、次式で表される。 Nst=k・Nsaここで、kはセカンダリ回転数Nsaによって定まる定数であり、セカンダリ回転数Nsaが大きい程小さくなる。本実施形態では、0<k≦1となるように設定した。 【0053】制御部50は、図3に示すように、目標変速比算出部48と変速操作指令出力部49とを有する。 【0054】目標変速比算出部48は、判定部100において走行中の路面勾配sinθの絶対値がしきい値を越えていると判定されている場合、すなわち、目標車速決定部47で目標セカンダリ回転数Nstが算出されている場合、この目標セカンダリ回転数Nstと、プライマリ回転センサ29から送られてきた現在のプライマリ回転数Npとを基に、目標変速比ipt(=Np/Nst)を求める。また、判定部100において走行中の路面勾配sinθの絶対値がしきい値を越えていないと判定されている場合、すなわわち、目標車速決定部47で目標セカンダリ回転数Nstが算出されていない場合は、従来の技術で説明したような一般的なCVTの変速制御方法を用いる。先ず、図9に示す変速スケジュールに基づき、セカンダリ回転センサ26から送られてきた現在のセカンダリ回転数Nsと、スロットル開度センサ22から送られてきた現在のスロットル開度Tvoとに対応する目標プライマリ回転数Nptを求める。次に、この目標プライマリ回転数Nptと現在のセカンダリ回転数Nsから目標変速比ipt(=Npt/Ns)を求める。 【0055】変速操作指令出力部49は、目標変速比算出部48で算出された目標変速比iptを基に変速比制御弁18の操作量を決定し、変速比制御弁18を操作する。これにより、CVT2のプライマリプーリ19の径が油圧回路17によって変化し、変速比が目標変速比iptとなるように制御される。 【0056】次に、ATコントローラ40の動作について図6を参照して説明する。図6はATコントローラ40の動作を説明するためのフロー図である。 【0057】先ず、ステップ101では、路面勾配推定部41から送られてきた走行中の路面勾配sinθの絶対値が予めメモリに記憶されているしきい値より大きいか否かを判定する。走行中の路面勾配sinθがしきい値より大きいと判定された場合は、ステップ102へ移行し、フラグが0であるか否かを判定する。ここで、フラグが0であれば走行中の路面勾配θが初めてしきい値を越えたことを意味し、フラグが1であれば走行中の路面勾配θが既にしきい値を越えていることを意味する。 【0058】ステップ102において、フラグが0であると判定した場合は、ステップ103へ移行し、セカンダリ回転センサ26から送られてきた、走行中の路面勾配sinθの絶対値がしきい値を越えたときのセカンダリ回転数Nsaを基に、目標セカンダリ回転数Nstを求め、メモリに記憶する。次に、フラグを1にし(ステップ104)、その後、ステップ105へ移行する。一方、ブロック102において、フラグが0でないと判定した場合は、ステップ103、104を飛び越えてブロック105に移行する。 【0059】次に、ブロック105では、プライマリ回転センサ29から送られてきた現在のプライマリ回転数Npと、目標セカンダリ回転数Nsaとを基に、目標変速比iptを算出して、CVT2がこの目標変速比iptとなるように制御する。 【0060】上記のステップ102〜ステップ105の処理は、ステップ101において、走行中の路面勾配sinθの絶対値がしきい値以下であると判定されるまで繰り返し行われる。そして、ステップ101において、走行中の路面勾配sinθの絶対値がしきい値以下であると判定された場合は、フラグを0にリセットし(ステップ106)、図6に示すフローを終了する。 【0061】本実施形態では、走行中の路面勾配sinθの絶対値が予め設定されたしきい値よりも大きくなっている場合に、走行中の路面勾配sinθの絶対値が当該しきい値を越えた際に検出したセカンダリ回転数Nsaを基に、目標セカンダリ回転数Nstを設定している。そして、CVT2のセカンダリ回転数Nsが目標セカンダリ回転数Nstとなるように、CVTの変速比を制御している。したがって、本実施形態によれば、坂道走行中の車速を、坂道進入時の車速に応じて決定される速度に維持することができるので、下り勾配では勾配に合わせたエンジンブレーキが自動的に得られ、また上り勾配では、勾配に対し適正な車両駆動力を自動的に得ることができる。 【0062】また、本実施形態では、走行中の路面勾配sinθの絶対値がしきい値を越えた際に検出したセカンダリ回転数Nsaに、当該セカンダリ回転数Nsaに応じた係数kを掛けたものを、目標セカンダリ回転数Nstとしている。したがって、本実施形態によれば、坂道への進入速度が速すぎるような場合に、坂道走行中の車速を適正な速度に維持することができる。 【0063】さらに、本実施形態では、エンジン回転数Neと、プライマリ回転数Npと、セカンダリ回転数Nsとを基に車両駆動トルクToを求め、また、セカンダリ回転数Ns及び車重Wを基に、走行抵抗トルクTr及び加速トルクTαを求めている。そして、車両駆動トルクToから走行抵抗トルクTr及び加速トルクTαを減じて勾配トルクTθを求め、勾配トルクTθを基に路面勾配sinθを求めるている。ここで、プライマリ回転数Npおよびセカンダリ回転数Nsは、有段変速、無段変速にかかわらず、自動変速機の制御のために必要な情報である。また、エンジン回転数Neは、通常、車両の状態を示す情報の一つとして運転手等に提供されるものである。また、車重Wはセンサを設けて検出してもよいが、車重変化の少ない乗用車等においては、予め設定しておくこともできる。このように、本実施形態によれば、従来から用いられてきた車両の状態を示す情報を有効に利用して路面勾配を推定することができる。すなわち、本実施形態では、路面勾配を検出するための特別なセンサ(例えば車の前後の傾きを検出するセンサ)を設ける必要がなくなる。 【0064】尚、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形が可能である。たとえば、上記の実施形態では、走行中の路面勾配sinθの絶対値がしきい値よりも大きくなっている場合に、走行中の路面勾配sinθの絶対値が当該しきい値を越えた際に検出したセカンダリ回転数Nsaに、当該セカンダリ回転数Nsaに応じた係数を掛けた値を、目標セカンダリ回転数Nstに設定している。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。 【0065】たとえば、走行中の路面勾配sinθの絶対値がしきい値よりも大きくなっている場合に、走行中の路面勾配sinθの絶対値が当該しきい値を越えた際に検出したセカンダリ回転数Nsaに、現在走行中の路面勾配sinθの絶対値に応じた係数qを掛けた値を、目標セカンダリ回転数Nstに設定してもよい。ここで、係数qは勾配が急になるほど小さくなるように、また0<q≦1となるように設定することが好ましい。この場合、現在走行中の路面勾配の変化に応じて、車速を制御することができる。また、坂道の勾配が急な場合に、坂道走行中の車速を適正な速度に維持することができる。 【0066】また、たとえば、走行中の路面勾配sinθの絶対値がしきい値よりも大きくなっている場合に、走行中の路面勾配sinθの絶対値が当該しきい値を越えた際に検出したセカンダリ回転数Nsaに、当該セカンダリ回転数Nsaに応じた係数と、現在走行中の路面勾配sinθの絶対値に応じた係数とを掛けた値を、目標セカンダリ回転数Nstに設定してもよい。この場合、坂進入時の車両速度と現在走行中の路面勾配の変化とに応じて、車速を制御することができる。 【0067】また、上記の実施形態では、CVTの変速制御をするものについて説明したが、本発明は有段階、無段階にかかわらず、自動変速機の変速制御に適用できる。 【0068】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、車両走行中、下り勾配では勾配に合わせたエンジンブレーキが自動的に得られ、また上り勾配では、勾配に対し適正な車両駆動力を、運転者が自らレンジ切り換えを行うことなしに、自動的に得ることができるようになる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005108 【氏名又は名称】株式会社日立製作所 【識別番号】000232999 【氏名又は名称】株式会社日立カーエンジニアリング
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| 【出願日】 |
平成8年3月1日(1996.3.1) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087170 【弁理士】 【氏名又は名称】富田 和子
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| 【公開番号】 |
特開2001−200921(P2001−200921A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月27日(2001.7.27) |
| 【出願番号】 |
特願2000−383484(P2000−383484) |
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