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【発明の名称】 マニュアルトランスミッションの誤操作防止機構
【発明者】 【氏名】青木 芳明

【要約】 【課題】簡単な構成で誤操作が確実に防止でき、操作性及び耐久性に優れたマニュアルトランスミッションの誤操作防止機構を提供する。

【解決手段】マニュアルトランスミッションの誤操作防止機構において、セレクトロッド5と一体的に回転するストッパ部材32と、ストッパ部材32に当接してセレクトロッド5の回転を規制するロック位置とストッパ部材32との当接を回避してセレクトロッド5の回転を許容するアンロック位置とを移動するロック部材34とを備えたロック部31をトランスミッションケース2に設ける一方、変速操作装置20の操作ノブ22にロック解除ボタン38を取り付け、ロック解除ボタン38の押動操作に連動してロック部材31をロック解除用コントロールケーブル36を介してロック位置からアンロック位置に移動せしめられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 変速操作装置に設けられた操作レバー本体のセレクト操作に連動してマニュアルトランスミッションに設けられたセレクトロッドを回転して各シフタフォークレールを選択するマニュアルトランスミッションの誤操作防止機構において、上記誤操作防止機構は、マニュアルトランスミッションに設けられて上記各シフタフォークレールの内特定のシフタフォークレールを選択するセレクトロッドの回転及び該回転を規制するロック部と、上記変速操作装置の操作レバー本体に設けられた操作ノブに取り付けられた押動操作可能なロック解除ボタンと、該ロック解除ボタンと上記ロック部を連動せしめるロック解除用コントロールケーブルとを備えたことを特徴とするマニュアルトランスミッションの誤操作防止機構。
【請求項2】 上記ロック部は、上記セレクトロッドと一体的に回転するストッパ部材と、該ストッパ部材に当接して上記特定のシフタフォークレールを選択するセレクトロッドの回転を阻止するロック位置とストッパ部材との当接を回避して上記特定のシフタフォークレールを選択するセレクトロッドの回転を許容するアンロック位置とを移動するロック部材とを備え、上記ロック解除ボタンの押動操作に連動して上記ロック部材が上記ロック解除用コントロールケーブルを介してロック位置からアンロック位置に移動せしめられることを特徴とする請求項1に記載のマニュアルトランスミッションの誤操作防止機構。
【請求項3】 上記ロック部材は、トランスミッションケースに一体的に突設されたロック部材支持部に支持されてロック位置とアンロック位置との間で移動することを特徴とする請求項2に記載のマニュアルトランスミッションの誤操作防止機構。
【請求項4】上記ロック部は、トランスミッションケース内に配設されたことを特徴とする請求項1〜3に記載のマニュアルトランスミッションの誤操作防止機構。
【請求項5】 上記ストッパ部材は、セレクトロッドに設けられて選択された各シフタフォークレールと係合するセレクトアームであることを特徴とする請求項4に記載のマニュアルトランスミッションの誤操作防止機構。
【請求項6】 上記セレクトロッドは、上記操作レバー本体とジョイント部材及びコネクティングロッドを介して連結され、操作レバー本体のセレクト操作に連動して回動せしめられることを特徴とする請求項1〜5に記載のマニュアルトランスミッションの誤操作防止機構。
【請求項7】 上記セレクトロッドは、該セレクトロッドに設けられたセレクトレバーと変速操作装置との間を連結するセレクト用コントロールケーブルを介して操作レバー本体のセレクト操作に連動して回動せしめられ、上記ストッパ部材は、上記セレクトレバーであることを特徴とする請求項2に記載のマニュアルトランスミッションの誤操作防止機構。
【請求項8】 上記ロック部は、トランスミッションケース及び該トランスミッションケースに着脱可能なカバーによって被覆されて外部環境と遮断されたことを特徴とする請求項2、3、6または7に記載のマニュアルトランスミッションの誤操作防止機構。
【請求項9】 上記特定のシフタフォークレールは後退用のシフタフォークレールであることを特徴とする請求項1〜8に記載のマニュアルトランスミッションの誤操作防止機構。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マニュアルトランスミッションの誤操作防止機構に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にマニュアルトランスミッションの操作機構は、例えば車室フロア上に配設された変速操作装置の操作レバーの操作によってトランスミッションケース内のシフトフォークを移動させて変速ギヤのかみ合わせを換えるように構成されている。
【0003】一方、変速操作装置には、シフト操作の際、誤って後退位置にシフトする誤操作を防止するための誤操作防止機構が設けられているものが多く、種々の誤操作防止機構が提案されている。
【0004】この誤操作防止機構は、例えば下端部が車室フロアに設けられた支持部材等に前後方向及び左右方向に傾動可能に組み付けられる操作レバー本体の下端近傍外周にリング状のロック部材を摺動自在に配置し、このロック部材をスプリング等によって下方に付勢し、かつ操作レバー本体の上端に設けられた操作ノブの下方に摺動自在に設けたリング状の操作部の引上げ操作によってロック部材が上方に移動するように形成する一方、支持部材にストッパプレートを設けることによって構成される。
【0005】そして、操作レバー本体を中立位置から後退位置に操作する場合には、そのまま操作レバー本体を倒そうとすると、ロック部材がストッパプレートに当接して後退位置への誤操作が防止される。一方、操作部を引き上げることによってロック部材をスプリングに抗して上昇させて、ロック部材がストッパプレートを乗り越えることによって操作レバー本体を後退位置に移動可能にしている。
【0006】しかし、この誤操作防止機構によると、ロック部材とストッパプレートとの当接によって、変速操作の際に意に反して発生するおそれのある後退位置への誤操作が防止されるものの、後退操作に際して、操作ノブの下方に設けられた操作部を引き上げてロック部材とストッパプレートとの当接を回避した状態で操作レバー本体を後退位置側に操作しなければならず、操作が厄介であるばかりでなく、操作部の引き上げ操作のために操作ノブを握り直さなければならず操作性上好ましいものではなかった。特にこの操作は、前進と後退を繰り返し行う車庫入れ等において特に厄介である。
【0007】また、操作レバー本体の上端に設けられた操作ノブを引き上げ或いは押し下げ操作によって、スプリングによる付勢に抗してロック部材を引き上げ或いは押し下げて、ロック部材とストッパプレートとの当接を解除する誤操作防止機構がある。
【0008】しかし、スプリングに抗しての操作ノブの引き上げ及び押し下げ操作は、その操作力が比較的大きく、操作ノブを引き上げ或いは押し下げた状態で操作レバー本体を傾倒させるセレクト操作は厄介でかつ運転者に大きな負担が要求される。
【0009】この対策として、実開平3−77717号公報に開示される誤操作防止機構は、車体に設けられたブラケットに下端部が左右方向及び前後方向に回動可能に支持された操作レバー本体の下端部近傍に、横方向に出没可能にロック部材を設けると共に操作レバー本体の上端設けられた操作ノブに配設したロック解除ボタンの押動によってロック部材が引き込むように形成する一方、ブラケットにストッパプレートを形成している。
【0010】そして、操作レバー本体を中立位置から後退位置に移動する場合には、そのまま操作レバー本体を倒そうとすると、ロック部材の先端がストッパプレートに当接して後退位置への誤操作が防止される一方、操作ノブに設けられたロック解除ボタンを押動操作することによってロック部材が引き込まれ、ストッパプレートとロック部材の当接が回避されて操作レバー本体を後退位置への移動可能する誤操作防止機構が提案されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記実開平3−77717号公報の誤操作防止機構によると、ロック部材とストッパプレートとの当接が操作ノブに設けられたロック解除ボタンの押動操作によって解除されされることから、操作ノブを握った手の指によって操作ノブを握り直すことなくロック解除ボタン操作を行うことができ、後退位置へのセレクト操作及びシフト操作が容易になされる。
【0012】しかし、当接によって操作レバー本体の後退位置への移動を規制するロック部材とストッパプレートとからなるロック部が操作レバー本体の下端近傍に配設されている。換言すると回動中心となる操作レバー本体の下端に近接してロック部が配設され一方、操作ノブが回動中心から離れた操作レバー本体の上端に設けられることから、操作ノブをシフト方向に押動操作する操作力、即ち操作荷重を回動中心近傍に配設されたロック部材とストッパプレートとの当接によって受け止めることになり、増大された過大な操作荷重によって、ロック部材及びストッパプレートを変形させてロック部材がストッパプレートを乗り越えるおそれがあり、的確な誤操作防止機能が妨げられることが懸念される。
【0013】また、この対策としてロック部材の保持及びストッパプレート等の剛性を確保するためには、取り付けスペースが限定された操作レバー本体の下部に配設されるロック部の大型化は困難であり、かつ複雑化及び重量の増加を招くことになる。
【0014】従って、かかる点に鑑みなされた本発明の目的は、簡単な構成で誤操作が確実に防止できて信頼性が得られると共に、操作性及び耐久性に優れたマニュアルトランスミッションの誤操作防止機構を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する請求項1に記載されたマニュアルトランスミッションの誤操作防止機構の発明は、変速操作装置に設けられた操作レバー本体のセレクト操作に連動してマニュアルトランスミッションに設けられたセレクトロッドを回転して各シフタフォークレールを選択するマニュアルトランスミッションの誤操作防止機構において、上記誤操作防止機構は、マニュアルトランスミッションに設けられて上記各シフタフォークレールの内特定のシフタフォークレールを選択するセレクトロッドの回転及び該回転を規制するロック部と、上記変速操作装置の操作レバー本体に設けられた操作ノブに取り付けられた押動操作可能なロック解除ボタンと、該ロック解除ボタンと上記ロック部を連動せしめるロック解除用コントロールケーブルとを備えたことを特徴とする。
【0016】請求項1の発明によると、マニュアルトランスミッションにセレクトロッドの回転及び該回転を規制するロック部を設け、変速操作装置の操作レバー本体に取り付けられたロック解除ボタンの押動操作によって、ロック解除用コントロールケーブルを介してロック部を作動せしめることから、操作レバー本体の下端近傍にロック部を設けた従来の誤操作防止機構に比較してロック部に作用する操作荷重の軽減がもたらされてロック部の変形が回避されて誤操作防止が確実になり信頼性に優れたものである。
【0017】また、操作ノブに設けられたロック解除ボタンの押動による簡単な操作によってロックが解除されることから、操作ノブを握った手の指によってロック解除ボタンの操作がなされ、操作ノブを握り直すことなく、かつ小さな操作力でロック解除ボタンの操作がなされることと相俟ってレバー操作が極めて容易になり、優れた操作性がもたらされると共に、簡単な構造であることから、耐久性及び信頼性が確保できるものである。
【0018】請求項2に記載の発明は、請求項1のマニュアルトランスミッションの誤操作防止機構において、上記ロック部は、上記セレクトロッドと一体的に回転するストッパ部材と、該ストッパ部材に当接して上記特定のシフタフォークレールを選択するセレクトロッドの回転を阻止するロック位置とストッパ部材との当接を回避して上記特定のシフタフォークレールを選択するセレクトロッドの回転を許容するアンロック位置とを移動するロック部材とを備え、上記ロック解除ボタンの押動操作に連動して上記ロック部材が上記ロック解除用コントロールケーブルを介してロック位置からアンロック位置に移動せしめられることを特徴とする。
【0019】請求項2の発明によると、セレクトロッドと一体的に回動するストッパ部材と、ロック解除ボタンの押動操作に連動してロック解除用コントロールケーブルを介してロック位置とアンロック位置とに移動するロック部材とによる簡単な構成によってロック部が得られる。
【0020】請求項3に記載の発明は、請求項2のマニュアルトランスミッションの誤操作防止機構において、上記ロック部材は、トランスミッションケースに一体的に突設されたロック部材支持部に支持されてロック位置とアンロック位置との間で移動することを特徴とする。
【0021】請求項3の発明によると、ロック部材がトランスミッションケースに一体的に形成されたロック部材支持部によって支持され、ストッパ部材からロック部材に作用する当接荷重がロック部材支持部によって確実に受け止められて誤操作機構の作用がより確実になる。
【0022】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のマニュアルトランスミッションの誤操作防止機構において、上記ロック部は、トランスミッションケース内に配設されたことを特徴とする。
【0023】請求項4の発明によると、ロック部がトランスミッションケース内に配設されることから、雨水、砂、外力等の外部環境の影響から保護される。
【0024】請求項5に記載の発明は、請求項4のマニュアルトランスミッションの誤操作防止機構において、上記ストッパ部材は、セレクトロッドに設けられて選択された各シフタフォークレールと係合するセレクトアームであることを特徴とする。
【0025】請求項5の発明によると、請求項4に加え、セレクトアームをロック部のストッパ部材として機能せしめることによって、別個にストッパ部材を設ける必要がなくなり構成の簡素化が得られる。
【0026】請求項6の発明は、請求項1〜5のマニュアルトランスミッションの誤操作防止機構において、上記セレクトロッドは、上記操作レバー本体とジョイント部材及びコネクティングロッドを介して連結され、操作レバー本体のセレクト操作に連動して回動せしめられることを特徴とする。
【0027】請求項6の発明によると、セレクトロッドと操作レバー本体がコネクティングロッド等によって連結されることから、ストッパ部材がロック部材に当接することによって操作レバー本体のセレクト操作が規制され、操作レバー本体のセレクト操作を規制する規制手段を変速操作装置に配設する必要がなくなり、変速操作装置の簡素化が得られる。
【0028】請求項7に記載の発明は、請求項2のマニュアルトランスミッションの誤操作防止機構において、上記セレクトロッドは、該セレクトロッドに設けられたセレクトレバーと変速操作装置との間を連結するセレクト用コントロールケーブルを介して操作レバー本体のセレクト操作に連動して回動せしめられ、上記ストッパ部材は、上記セレクトレバーであることを特徴とする。
【0029】請求項7の発明は、操作レバー本体によるセレクト操作をセレクト用コントロールケーブルを介してマニュアルトランスミッショントに伝達してセレクトするいわゆる、ケーブル式操作機構のマニュアルトランスミッションの誤操作防止機構に適用したものであって、セレクトロッドに設けられるセレクトレバーをストッパ部材として機能せしめることによって容易、かつ確実に作動する誤操作防止機構が得られる。
【0030】請求項8に記載の発明は、請求項2、3、6または7のマニュアルトランスミッションの誤操作防止機構において、上記ロック部は、トランスミッションケース及び該トランスミッションケースに着脱可能なカバーによって被覆されて外部環境と遮断されたことを特徴とする。
【0031】請求項8の発明によると、ロック部がカバーによって外部環境から遮断され、雨水、砂、外力等の外部環境の影響から保護される。
【0032】請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のマニュアルトランスミッションの誤操作防止機構において、上記特定のシフタフォークレールは後退用のシフタフォークレールであることを特徴とする。
【0033】請求項9の発明は、特定のシフタフォークレールが後退用のシフタフォークレールであって、操作レバー本体を後退位置へ移動する誤操作が防止される。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるマニュアルトランスミッションの誤操作防止機構の実施の形態を図によって説明する。
【0035】(第1実施の形態)図1乃至図8によって本発明の第1実施の形態を説明する。
【0036】図1は、マニュアルトランスミッションの操作機構の概要を示す斜視図であり、符号1はマニュアルトランスミッションであって、マニュアルトランスミッション1のトランスミッションケース2の後方に隣接して変速操作装置20が配置されている。
【0037】トランスミッションケース2は、トランスミッションケース本体3と、トランスミッションケース本体3の後端に設けられたエクステンションケース4によって形成され、エクステンションケース4にセレクトロッド5が回転及び軸方向へのスライドが可能に支持されている。
【0038】セレクトロッド5のトランスミッションケース2内に位置する端部には、第2図に示すようにセレクトアーム6が固定されている。なお、トランスミッションケース2内には、図3に図2のI−I線断面を示すように第1速−第2速用、第3速−第4速用、第5速−第6速用及び後退用の各シフタフォークレール7、8、9、10(図2には第5速−第6速速用のシフタフォークレール9のみ図示)が平行に配設されている。
【0039】平行配置された各シフタフォークレール7、8、9、10の端部には、各々シフトヘッド7a、8a、9a、10aが一体的に取り付けられ、これら各シフトヘッド7a、8a、9a、10aに対してセレクトアーム6の先端6aが変速操作レバー装置20のセレクト操作に基づくセレクトロッド5の回転に伴って選択的に係合し得るように位置している。そしてシフト操作に基づくセレクトロッド5のスライド動作により選択されたシフタフォークレールがその軸方向にスライドし、シフタフォークレールに取り付けられたシフタフォーク(図示せず)によって所望の変速位置が得られる。
【0040】図1に示すようにエクステンションケース4の下部に、防振ブッシュ11を介して前後方向に延在するステー12の前端が連結され、ステー12の後端は防振ゴム14を介して車室フロア(図示せず)の下面に結合されている。
【0041】一方、変速操作装置20は、下端に球状体(図示せず)が形成され、その球状体がステー12の後端近傍に形成されたレバー支持部13に揺動自在に支持された操作レバー本体21を有し、操作レバー本体21が車室フロア(図示せず)に形成された開口部から車室内に突出して上端に操作ノブ22が取り付けられている。操作ノブ22の上面には図4に平面図を示すように変速位置(1速〜6速位置)及び後退位置(R位置)が付されている。
【0042】セレクトロッド5の後端に、セレクトロッド5の端部が嵌入してスプリングピン等によってセレクトロッド5と結合する円筒状の連結部23aと、上下方向に延在する軸23b、左右方向に延在する軸23cとを有するジョイント部材23を介してコネクティングロッド24の前端が揺動自在に連結され、コネクティングロッド24の後端は左右方向に延在する軸25aを有するジョイント部材25を介して操作レバー本体21の中間高さ位置に連結されている。
【0043】また、コネクティングロッド24の後部、ジョイント部材25及び操作レバー本体21は車室フロアの開口部を閉鎖するゴム製のブーツ26によって覆われ、操作ノブ22が取り付けられる操作レバー本体21の上端がブーツ26の上端から突出している。
【0044】そして、変速操作装置20の操作レバー本体21に設けられた操作ノブ22を左右方向に揺動するセレクト操作によって、操作レバー本体12がレバー支持部13を中心に左右方向に揺動してジョイント部材25、コネクティングロッド24、ジョイント部材23を介してセレクトロッド5を回動し、セレクトロッド5に固定されたセレクトアーム6の先端6aが選択されたシフタフォークレールのシフトヘッドに係合する一方、操作レバー本体21に設けられた操作ノブ22を前後方向に揺動するシフト操作によって、操作レバー本体21がレバー支持部13を中心に前後方向に揺動してジョイント部材25、コネクティングロッド24、ジョイント部材23等を介してセレクトロッド5がその軸方向にスライドし、セレクトアーム6を介して選択されたシフタフォークレールがその軸方向にスライドして、シフタフォークレールに取り付けられたシフタフォークによって所望のシフトが得られる。
【0045】更に、マニュアルトランスミッション1のエクステンションケース4に設けられたロック部31と操作ノブ22に設けられた操作部37を備えた誤操作防止機構30が設けられている。
【0046】ロック部31について、図5に示す図1のA部拡大図、図6に示す図5のB矢視図、図7に示す図5のII−II線要部断面図によって説明する。
【0047】ロック部31は、セレクトロッド5の端部が嵌合するジョイント部材23の連結部23aに延設されて略上方に突出するストッパ部材32と、エクステンションケース4に突設されたロック部材支持部33に移動可能に支持され、かつストッパ部材32に当接して連結部23aに結合されたセレクトロッド5の回動を規制するロック部材34とを有している。
【0048】ロック部材支持部33は、エクステンションケース4からセレクトロッド5の延在方向に沿って延設された板状であって、セレクトロッド5と対向する平面状の取付面33aを有している。
【0049】ロック部材34は取付面33a上を移動する略矩形のブロック状であって、ロック部材支持部33にケーブル固定ブラケット35によって支持されたプッシュプルケーブル等からなるロック解除用コントロールケーブル36のインナケーブル36aの先端に結合され、インナケーブル36aが引き込まれた際に、図6に実線で示すようにロック部材34がストッパ部材32と対向するロック位置に保持される一方、ロック解除用コントロールケーブル36のインナケーブル36aを押し出すことによってロック部材34を二点鎖線34aで示すようにストッパ部材32から偏倚したアンロック位置に移動するように形成されている。
【0050】ロック位置のロック部材34にストッパ部材32が当接することによって、ジョイント部材23を介してセレクトロッド5の後退位置への回転が防止され、かつロック部材34がアンロック位置に移動することによってストッパ部材32の当接が回避されてセレクトロッド5の後退位置への回動が許容される。
【0051】一方、操作部37は、図1及び図1のIII−III線断面図を図8に示すように操作ノブ22に設けられたロック解除ボタン38を有し、ロック解除ボタン38は、操作ノブ22に穿設された取付凹部22aに間隙をもって挿着された底部を有する筒状のガイド部39aと取付凹部22aとの間に摺動自在に嵌合する周壁38a及び頂部38bを有する断面略逆U字状であって、ガイド部39aの底部とロック解除ボタン38の頂部38bとの間にスプリング39bが弾装され、ブーツ26内から操作ノブ22に引き込まれたロック解除用コントロールケーブル36のインナケーブル36aの基端がガイド部39aの底部に穿孔された挿入口から挿入されてロック解除ボタン38の頂部38bに結合されている。
【0052】そして、ロック解除ボタン38をスプリング39bの付勢力に抗して押動することによってロック解除用コントロールケーブル36のインナケーブル36aが押し込まれ、インナケーブル36aの先端に結合されたロック部材34が図6に実線で示すロック位置から二点鎖線34aで示すアンロック位置に移動する。
【0053】一方、ロック解除ボタン38の押動操作を解除することによって、スプリング39bの付勢力によってロック解除ボタン38が復帰し、インナケーブル38aの基端が引き出されてロック部材34がアンロック位置からロック位置に移動する。
【0054】次に、このように構成されたマニュアルトランスミッションの操作機構の作用について説明する。
【0055】1速から6速位置の変速位置を選択する操作にあたっては、操作レバー本体21に設けられた操作ノブ22を左右方向に揺動するセレクト操作によって、ジョイント部材25、コネクティングロッド24、ジョイント部材23等を介してセレクトロッド5が回転し、セレクトアーム6の先端6aが選択された第1速−第2速用、第3速−第4速用、第5速−第6速用のシフタフォークレール7、8、9のシフトヘッド7a、8a、9aのいずれかに係合し、操作レバー本体21に設けられた操作ノブ22を前後方向に揺動するシフト操作によって、セレクトアーム6の先端6aが係合したシフタフォークレールがその軸方向にスライドし、シフタフォークレールに取り付けられたシフタフォークによって所望のシフトが得られる。
【0056】これらの変速位置を選択する操作の際に、操作レバー本体21を後退位置へのセレクト方向、即ち右側に傾倒すると、コネクティングロッド24とセレクトロッド5とを連結するジョイント部材23の連結部23aに突設されたストッパ部材32がロック部材34に当接してロック部材支持部33に受け止められる。その結果、ジョイント部材23に連結されたセレクトロッド5及びコネクティングロッド24の回動が規制されて後退位置へのセレクトが確実に防止される。
【0057】一方、後退位置を選択する操作にあたっては、操作ノブ22に設けられたロック解除ボタン38をスプリング39bの付勢力に抗して押動することによってロック解除用コントロールケーブル36のインナケーブル36aの基端が押し込まれ、インナケーブル36aの先端に結合されたロック部材34が図6に実線で示すロック位置から二点鎖線34aで示すアンロック位置に移動してストッパ部材32とロック部材34の当接が解除されてセレクトロッド5の回動が許容される。
【0058】そして、操作レバー本体21に設けられた操作ノブ22を右方向に揺動するセレクト操作によって、ジョイント部材25、コネクティングロッド24、ジョイント部材23を介してセレクトロッド5が回動し、セレクトアーム6の先端6aが後退用のシフタフォークレール10に設けられたシフトヘッド10aに係合し、操作レバー本体21の操作ノブ22を後方向に揺動する操作によって、シフタフォークレール10がその軸方向にスライドし、シフタフォークレール10に取り付けられたシフタフォークによって後退位置が選択される。
【0059】従って、本実施の形態によると、1速から6速位置の変速位置を選択する操作に際に、操作レバー本体21を後退位置に傾倒すると、ジョイント部材23に突設されたストッパ部材32がロック部材34に当接してロック部材支持部33によって受け止められてセレクトロッド5及びコネクティングロッド24の回動が規制されて、ジョイント部材23に突設形成したストッパ部材32をロック部材34を介してエクステンションケース4と一体に形成された強固なロック部材支持部33によって確実に受け止められ、後退位置へ移動させる誤操作が確実に防止されて信頼性が得られる。
【0060】一方、後退位置を選択する操作にあたっては、操作ノブ22に設けられたロック解除ボタン38をスプリング39cに抗して押動する簡単な操作によってロックが解除されることから、操作ノブ22を握った手の指によってロック解除ボタン38の操作がなされ、操作ノブ22を握り直すことなくロック解除ボタン38の操作を行うことができ、かつスプリング39bの付勢力を小さく設定し得ることにより小さな操作力でロック解除ボタン38の操作がなされることと相俟って後退位置へのレバー操作が極めて容易になり、優れた操作性がもたらされる。
【0061】更に、ロック解除用コントロールケーブル36を介してロック部材34をロック解除ボタン38の押動操作によってロック位置とアンロック位置との間で押動せしめる簡単な構造でかつ、操作レバー本体の下端近傍にロック部を設けた従来の誤操作防止機構に比較してロック部に作用する操作荷重の軽減がもたらされてロック部の変形が回避されて誤操作防止が確実になり、耐久性及び信頼性が確保される。
【0062】(第2実施の形態)次に、図9乃至図11によって本発明の第2実施の形態を説明する。なお、本実施の形態はロック部31及び操作部37が第1実施の形態と異なり、他の構成は同一構成であるので説明の便宜上対応する部分に同一符号を付することで該部の詳細な説明を省略し、異なる部分を主に説明する。
【0063】図9は、第1実施の形態における図5に対応するロック部31の要部斜視図であって、図10は図9のC矢視図である。
【0064】ロック部31は、セレクトロッド5の端部結合するジョイント部材23の連結部23aに延設されて略上方に突出するストッパ部材32と、エクステンションケース4に突設されたロック部材支持部33に支持されてストッパ部材32に当接してセレクトロッド5の回動を規制するロック部材34とを有している。
【0065】ロック部材34は、ロック部材支持部33にケーブル固定ブラケット35によって固定されたロック解除用コントロールケーブル36のインナケーブル36aの先端に結合され、インナケーブル36aの先端を押し出した際には、図9に実線で示すようにロック部材34がストッパ部材32と対向するロック位置に保持される一方、インナケーブル36aの先端を引き込むことによって二点鎖線34aで示すようにストッパ部材32から偏倚したアンロック位置に移動するように形成されている。
【0066】一方、操作部37は、図11に操作ノブ22の断面図を示すように、操作ノブ22に設けられたロック解除ボタン40を有し、ロック解除ボタン40は、操作ノブ22に穿設された取付凹部22bに嵌合するガイド部41に摺動可能に嵌入する柱状であって、取付凹部22bの底部とロック解除ボタン40との間に弾装されたスプリング42によって突出方向に付勢されると共に、スリーブ41及びロック解除ボタン40に各々形成されたストッパ(図示せず)の当接によってロック解除ボタン40の突出が規制されている。
【0067】更に、操作ノブ22に回動自在にピン43によって揺動自在に支持されて一端が44aがロック解除ボタン40の端部40aに係合すると共に他端44bにロック解除用コントロールケーブル36のインナケーブル36aの基端が結合された略L字状の方向変換レバー44が設けられている。
【0068】そして、ロック解除ボタン40をスプリング42の付勢力に抗して押動することによって、方向変換レバー44がピン43を中心に揺動してロック解除用コントロールケーブル36のインナケーブル36aが引き出され、コントロールケーブル36のインナケーブル36aの先端に結合されたロック部材34が図9に実線で示すロック位置から二点鎖線34aで示すアンロック位置に移動する一方、ロック解除ボタン40の押動操作を解除することによって、スプリング42の付勢力によってロック解除ボタン38が復帰し、方向変換レバー44が逆方向に揺動してインナケーブル38aの基端が押し込められてロック部材34がアンロック位置からロック位置に移動する。
【0069】従って、第1実施の形態と同様に、1速から6速位置の変速位置を選択する操作にあたっては、操作レバー本体21に設けられた操作ノブ22を左右方向に揺動する操作によって、ジョイント部材25、コネクティングロッド24、ジョイント部材23を介してセレクトロッド5が回動して所望の変速位置が得られる。
【0070】これらの変速位置を選択する操作の際に、操作レバー本体21を後退位に傾倒すると、ジョイント部材23の連結部23aに突設されたストッパ部材32がロック部材34に当接して後退位置への移動が確実に防止される。
【0071】一方、後退位置を選択する操作にあたっては、操作ノブ22に設けられたロック解除ボタン40をスプリング42に抗して押動することによって方向変換レバー44を介してロック解除用コントロールケーブル36のインナケーブル36aの基端が引き出され、インナケーブル36aの先端に結合されたロック部材34が図9に実線で示すロック位置から二点鎖線34aで示すアンロック位置に移動してストッパ部材32とロック部材34の当接が解除され、操作レバー本体21に設けられたノブ22を右方向に揺動する操作及び、後方向に揺動する操作によって後退位置が選択できる。
【0072】従って、本実施の形態によると、上記第1実施の形態に加え、後退位置を選択する際に、インナケーブル36aとストッパ部材32の干渉が確実に回避され、設計の自由度が拡大される。
【0073】(第3実施の形態)次に、第3実施の形態を図12乃至図14によって説明する。
【0074】なお、本実施の形態はロック部31をトランスミッションケース2内に配設すると共に、セレクトアーム6をロック部31のストッパ部材として機能せしめることを特徴とし、操作部37は上記第1実施の形態と同様の構成であるので、説明の便宜上図1乃至図7と対応する部分に同一符号を付することで該部の説明を省略すると共に、ロック部31を主に説明する。
【0075】図12は、第1実施の形態の図3に対応するトランスミッション1の要部断面図であり、図13は図12のIV−IV線断面図である。
【0076】図12及び図13に示すように、第5速−第6速用のシフタフォークレール9に取り付けられたシフトヘッド9aと後退用のシフタフォークレール10に取り付けられたシフトヘッド10aとの間にロック部31が配置されている。
【0077】ロック部31は、図13に示すようにトランスミッションケース2内に形成されたロック部材支持部(図示せず)に支持されてセレクトアーム6に当接してセレクトロッド5の回転を規制するロック部材52を有している。
【0078】ロック部材52は、トランスミッションケース2に一体形成されたロック部材支持部(図示せず)の取付面上を摺動する略矩形のブロック状であって、トランスミッションケース2に支持されたロック解除用コントロールケーブル36のインナケーブル36aの先端に結合され、図13に実線で示すようにロック部材52がセレクトアーム6と対向するロック位置に保持される一方、インナケーブル36aを突出することによってロック部材52が二点鎖線52aで示すようにセレクトアーム5から偏倚したアンロック位置に移動するように形成されている。
【0079】そして、第1実施の形態と同様に、1速から6速位置の変速位置を選択する操作にあたっては、操作レバー本体に設けられた操作ノブを左右方向に揺動する操作によって、セレクトロッド4を介してセレクトアーム5が回転し、操作ノブを前後方向に操作して所望の変速位置が得られる。
【0080】これらの操作の際に、意に反して操作レバー本体を後退位置への方向に傾倒すると、セレクトアーム6がロック部材52に当接して後退位置への移動が確実に防止される。
【0081】一方、後退位置を選択する操作にあたっては、操作ノブに設けられたロック解除ボタンを押動することによって、ロック解除用コントロールケーブル36のインナケーブル36aの先端に結合されたロック部材52が図13に実線で示すロック位置から二点鎖線52aで示すアンロック位置に移動してストッパ部材32とロック部材34の当接が解除され、操作レバー本体21に設けられた操作ノブを右方向に揺動する操作及び、後方向に揺動する操作によって後退位置が選択できる。
【0082】本実施の形態によると、セレクトアーム5がストッパ部材として機能することから、ストッパ部材を別個に配設する必要がなく、構造の簡素化が得られると共に、ロック部31がトランスミッションケース2内に配設されることから、上記第1及び第2実施の形態に加え、ロック部31が走行に伴う雨水や砂、或いは外力等外部環境の影響から保護される。
【0083】また、本実施の形態は、図14に図13に対応する断面図を示すように、トランスミッションケース2に筒状のガイド部53を配設し、このガイド部53内に基端54aが摺動自在に嵌合し、かつ先端54bがガイド部53の先端53aから突出してロック部材52が取り付けられたロッド54を配置すると共に、ガイド部53の先端53aとロッド54の基端54aとの間にリターンスプリング55を弾装し、ロッド54の基端54aにロック解除用コントロールケーブル36のインナケーブル36aを連結するよう形成することも可能である。
【0084】このように形成することによって、ロック部材52がロッド54を介してガイド部53によって安定的に保持されると共に、リターンスプリング55によって操作ノブ操作後のロック部材52の復帰は確実になり作動の安定性が向上する。
【0085】(第4実施の形態)次に、第4実施の形態を図15及び図16によって説明する。
【0086】図15は、本実施の形態におけるマニュアルトランスミッションの操作機構の概要を示す斜視図であり、図16は図15のD部拡大図である。
【0087】本実施の形態は、マニュアルトランスミッション60と変速操作装置70とが各々別個に形成され、変速操作装置70のセレクト操作及びシフト操作を各々セレクト用コントロールケーブル71及びシフト用コントロールケーブル72を介してマニュアルトランスミッション60に伝達して所望の変速位置が得られるケーブル式操作機構である。
【0088】このケーブル式操作機構は、変速操作装置70の操作レバー本体21の上端に設けられた操作ノブ22を左右に揺動する操作に基づいて押し引きされるセレクト用コントロールケーブル71のインナケーブル71aの先端が、トランスミッションケース61に軸支されたセレクトロッド62に基端が結合されたセレクトレバー63の先端63aに連結され、操作レバー本体21の操作によってセレクトレバー63を介してセレクトロッド62が回転することによってシフタフォークレールが選択される。
【0089】更に、操作ノブ22を前後方向に揺動する操作によって押し引きされるシフト用コントロールケーブル72のインナケーブル72aの先端が、トランスミッションケース61に軸支されたシフトロッド65に基端が結合されたシフトレバー66の先端66aに連結され、操作レバー本体21のシフト操作によってシフトレバー66を介してシフトロッド65が回動することによって選択されたシフタフォークレールがスライドして所望の変速位置が得られるように構成されている。
【0090】更に、セレクトレバー63に近接してトランスミッションケース61に設けられたロック部81と操作ノブ22に設けられた操作部37を備えた誤操作防止機構80が設けられている。なお、操作部37は第2実施の形態の操作部と同一構成であるので説明の便宜上ロック部81を主に説明する。
【0091】ロック部81は、図16に示すように、トランスミッションケース61に設けられたロック部材支持部82によって出没可能に支持されたブロック状のロック部材83を有し、ロック部材83はロック解除用コントロールケーブル36のインナケーブル36aの先端に結合されている。
【0092】そして、ロック部材83はロック部81のストッパ部材として機能し、実線で示すようにセレクトレバー63の先端部近傍に折曲形成されたストッパ部63Aと対向するロック位置と、インナケーブル36aの引き込みによって二点鎖線83aで示すようにストッパ部63Aから偏倚したアンロック位置に移動するように形成され、ロック位置おけるロック部材83にストッパ部63Aが当接することによってロック部材83を介してロック部材支持部33によって受け止められてセレクトレバー63の後退位置側への回動が規制され、かつロック部材83がアンロック位置に移動することによってロック部材83とストッパ部63Aとの当接が回避されてセレクトレバー63の後退位置への回動が許容される。なお、符号84はロック部材83をロック位置に付勢するリターンスプリングである。
【0093】次に、このように構成されたマニュアルトランスミッションの操作機構の作用について説明する。
【0094】1速から6速位置の変速位置を選択する操作にあたっては、操作レバー本体21に設けられた操作ノブ22を左右方向に揺動する操作によって、セレクト用コントロールケーブル71及びセレクトレバー63を介してセレクトロッド62が回動して所望の変速位置が得られ、操作ノブ22を前後方向に揺動する操作によって、シフト用コントロールケーブル72及びシフトレバー66を介してシフトロッド65が回動して選択された変速位置が選択される。
【0095】これらの変速位置を選択する操作の際に、操作レバー本体21を後退位置への方向、即ち右側に傾倒すると、セレクトレバー63がロック部材83に当接してロック部材支持部82によって受け止められてセレクトロッド65の回転が規制されて後退位置への移動が確実に防止される。
【0096】一方、後退位置を選択する操作にあたっては、操作ノブ22に設けられたロック解除ボタン38を押動することによってロック解除用コントロールケーブル36のインナケーブル36aの先端が引き込まれ、インナケーブル36aの先端に結合されたロック部材83が図16に実線で示すロック位置から二点鎖線83aで示すアンロック位置に移動してセレクトレバー63とロック部材83との当接が解除される。
【0097】そして、操作レバー本体21に設けられた操作ノブ22を右方向に揺動する操作によって、セレクト用コントロールケーブル71及びセレクトレバー63を介してセレクトロッド62が回転し、操作ノブ22を前後方向に揺動する操作によって、シフト用コントロールケーブル72及びシフトレバー66を介してシフトロッド65が回動して後退位置が選択される。
【0098】従って、本実施の形態によると、1速から6速位置の変速位置を選択する操作に際し、操作レバー本体21を後退位置方向に傾倒すると、セレクト用コントロールケーブル72によって回動するセレクトレバー63がロック部材83に当接してセレクトレバー63が受け止められてセレクトロッド62の回動が規制されて、ロック部材支持部82によって確実に受け止められ、後退位置へ移動する誤操作が確実に防止されて信頼性が得られる。
【0099】一方、後退位置を選択する操作にあたっては、操作ノブ22に設けられたロック解除ボタン38を押動する簡単な操作によってロックが解除されることから、操作ノブ22を握った手の指によってロック解除ボタン38を握り直すことなく操作することができ、リターンスプリング84の付勢力を小さく設定し得ることにより小さな操作力でロック解除ボタン38の操作がなされることと相俟って後退位置へのレバー操作が極めて容易になり、優れた操作性がもたらされる。
【0100】またロック解除用コントロールケーブル36を介してロック部材83をロック解除ボタン38の押動操作によってロック位置とアンロック位置との間で押動せしめる簡単な構造であることから、耐久性及び信頼性が確保できると共に、セレクトレバー63がストッパ部材として機能することから、ストッパ部材を別個に設ける必要がなく構成の簡素化が得られると共に、容易に誤操作防止機構を配設することができる。
【0101】なお、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば上記各実施の形態では1速から6速位置の変速位置及び後退位置を備えたマニュアルトランスミッションに適用した例について説明したが、1速から4速等他の変速位置を備えたマニュアルトランスミッションに適用することは勿論、1速より低変速比の微速ギヤ速、いわゆるエキストラローを備えたマニュアルトランスミッションにおいて、エキストラロー位置への誤シフト操作を防止するために本発明の誤操作防止機構を配設することも可能であり、また、第1実施の形態、第2実施の形態及び第4実施の形態に示されるようにトランスミッションケースの外部に配設されるロック部を覆うカバー等を配設してロック部を雨水、砂等の外部影響から保護することも可能である。
【0102】
【発明の効果】以上説明した本発明のマニュアルトランスミッショントランスミッションの誤操作防止機構によると、マニュアルトランスミッションにセレクトロッドの回転及び該回転を規制するロック部を設け、変速操作装置の操作レバー本体に取り付けられたロック解除ボタンの押動操作によって、ロック解除用コントロールケーブルを介してロック部を作動せしめることから、操作レバー本体の下端近傍にロック部を設けた従来の誤操作防止機構に比較してロック部に作用する操作荷重の軽減がもたらされてロック部の変形が回避され、確実な誤操作防止がもたらされる。
【0103】更に、操作ノブに設けられたロック解除ボタンの押動による簡単な操作によってロックが解除されることから、操作ノブを握った手の指によってロック解除ボタンの操作がなされ、操作ノブを握り直すことなく、かつ小さな操作力でロック解除ボタンの操作がなされることと相俟ってセレクト及び操作シフト操作が極めて容易になり、優れた操作性がもたらされると共に、簡単な構造であることから、耐久性及び信頼性が確保できるものである。
【出願人】 【識別番号】000005348
【氏名又は名称】富士重工業株式会社
【出願日】 平成11年12月8日(1999.12.8)
【代理人】 【識別番号】100100354
【弁理士】
【氏名又は名称】江藤 聡明
【公開番号】 特開2001−165311(P2001−165311A)
【公開日】 平成13年6月22日(2001.6.22)
【出願番号】 特願平11−348235