| 【発明の名称】 |
自動変速機のアップシフト制御方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】劉 平 煥
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| 【要約】 |
【課題】2速から3速へのアップシフトの際に発生するランアップに対してリアルタイムで補正する自動変速機のアップシフト制御方法を提供する。
【解決手段】2速から3速へのアップシフト実行段階と、タービン回転数と変速機出力回転数とギヤ比とによってランアップ発生の有無を判断するランアップ発生有無判断段階と、ランアップ発生と判断されると、タービン回転数の変化率が0未満か否かを判断するタービン回転数変化判断段階と、タービン回転数の変化率が0以上であれば設定した制御時間の間にデューティを減少させるデューティ減少制御段階と、タービン回転数の変化率が0未満であればフィードバック制御を行うフィードバック制御段階とを含む。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行中にスロットル開度量を感知して2速から3速へのアップシフト発生の有無を判断しアップシフトを実行するアップシフト実行段階と、2速から3速のアップシフト変速発生時、タービン回転数と変速機出力回転数とギヤ比とによってランアップ発生の有無を判断するランアップ発生有無判断段階と、前記ランアップ発生有無判断段階でランアップ発生と判断されると、タービン回転数の変化率が0未満か否かを判断するタービン回転数変化判断段階と、前記タービン回転数変化判断段階で、前記タービン回転数の変化率が0以上であれば設定した制御時間の間にデューティを減少させるデューティ減少制御段階と、前記タービン回転数変化判断段階で、タービン回転数の変化率が0未満であればフィードバック制御を行うフィードバック制御段階とを含むことを特徴とする自動変速機のアップシフト制御方法。 【請求項2】 前記ランアップ発生有無判断段階では、前記タービン回転数−(2速ギヤ比×変速機出力回転数)の演算値と第1基準値との大小を比較し、前記タービン回転数が(2速ギヤ比×変速機出力回転数)+基準値を超えていればランアップが発生したと判断することを特徴とする請求項1に記載の自動変速機のアップシフト制御方法。 【請求項3】 前記第1基準値が、100(rpm)であることを特徴とする請求項2に記載の自動変速機のアップシフト制御方法。 【請求項4】 前記ランアップ発生有無判断段階は、ランアップ非発生時にフィードバック時点を判断する非ランアップフィードバック時点判断段階をさらに含み、非ランアップフィードバック時点判断段階の後に、フィードバック制御を行う前記フィードバック制御段階に移行することを特徴とする請求項1に記載の自動変速機のアップシフト制御方法。 【請求項5】 前記非ランアップフィードバック時点判断段階では、タービン回転数−(2速ギヤ比×変速機出力回転数)の演算値と第2基準値との大小を比較することによって判断することを特徴とする請求項4に記載の自動変速機のアップシフト制御方法。 【請求項6】 前記第2基準値が、−35(rpm)であることを特徴とする請求項5に記載の自動変速機のアップシフト制御方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の自動変速機に係り、特に2速から3速へのパワーオンアップシフト時に発生するランアップ現象をリアルタイムで制御するための自動変速機のアップシフト制御方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】一般にランアップというのは、自動車の駆動力が増加するのに反して負荷側が瞬間的に連結されないためにエンジン回転数とタービン回転数とが急上昇する現象であり、エンジンは駆動力が増加するがクラッチなどが連結されなかった場合に発生し、自動変速機が装着された車両で、2速から3速へのパワーオンアップシフトの際に多く発生する。 【0003】図1は、従来のランアップの防止制御方法を適用した波形図である。図1で、点線■はエンジン回転数Neを示し、実線■はタービン回転数Ntを示しており、段階的に増加してから減少する実線■は設定されたデューティを示す。 【0004】図1に示したように、2速から3速にパワーアップシフトを行う際、従来ではランアップを防止するために、変速スタート時点S.Sのところからフィードバック制御を行う一定区間Aだけを基準としてその時間Tを計測して、目標時間との差にしたがって補正時間Tcを補正し、目標変速時間Tstと実際変速時間とを比較して係合デューティを補正していた。 【0005】しかしながら、図1に示した従来の技術は、目標変速時間Tstと実際変速時間との比較結果による係合デューティの補正を次回の2速から3速の変速時に行うため、リアルタイムで補正できないという問題点があった。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】したがって本発明は従来の問題点を解決するためのものであり、2速から3速へのアップシフト時に発生するランアップに対してリアルタイムで補正することにその目的がある。 【0007】 【課題を解決するための手段】前記の技術的課題を達成するため、本発明による自動変速機のアップシフト制御方法は、走行中にスロットル開度量を感知して2速から3速へのアップシフト発生の有無を判断しアップシフトを実行するアップシフト実行段階と;2速から3速のアップシフト変速発生時、タービン回転数と変速機出力回転数とギヤ比とによってランアップ発生の有無を判断するランアップ発生有無判断段階と;このランアップ発生有無判断段階でランアップ発生と判断されると、タービン回転数の変化率が0未満か否かを判断するタービン回転数変化判断段階と;このタービン回転数変化判断段階で、タービン回転数の変化率が0以上であれば設定した制御時間の間にデューティを減少させるデューティ減少制御段階と;タービン回転数変化判断段階で、タービン回転数の変化率が0未満であればフィードバック制御を行うフィードバック制御段階とを含むことを特徴とする。このアップシフト制御方法において、ランアップ発生有無判断段階では、タービン回転数−(2速ギヤ比×変速機出力回転数)の演算値と第1基準値との大小を比較し、前記タービン回転数が(2速ギヤ比×変速機出力回転数)+基準値を超えていればランアップが発生したと判断することが好ましく、ここで、第1基準値は、100(rpm)であることが好適である。また、ランアップ発生有無判断段階は、ランアップ非発生時にフィードバック時点を判断する非ランアップフィードバック時点判断段階をさらに含み、非ランアップフィードバック時点判断段階の後に、フィードバック制御を行うフィードバック制御段階に移行することが好ましく、さらに、非ランアップフィードバック時点判断段階では、タービン回転数−(2速ギヤ比×変速機出力回転数)の演算値と第2基準値との大小を比較することによって判断することが望ましく、ここで、第2基準値は、−35(rpm)であることが好適である。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、添付した図面に基づいて、本発明による自動変速機のアップシフト制御方法の一実施の形態について詳細に説明する。 【0009】図2は、本発明の一実施の形態に用いる自動変速機のランアップ制御装置のブロック構成図である。図2に示したように、この自動変速機のランアップ制御装置は、スロットルポジションセンサ100、タービン回転数センサ200、エンジン回転数センサ300、変速機出力センサ400、変速機コントロールユニット(TCU)500、及び液圧制御部600を含む。 【0010】ここでスロットルポジションセンサ100は、加速ペダルの駆動に連動するスロットルバルブの開度量を感知して、開度量に応じた所定の電気的信号を出力し、タービン回転数センサ200は、変速機の入力側と連結されているトルクコンバータのタービン側の回転数を感知して、回転数に応じた所定の信号を出力する。 【0011】また、エンジン回転数センサ300は、エンジンの動作状態によって可変するクランク軸の回転数を検出して回転数に応じた所定の信号を出力する。 【0012】変速機出力センサ400は、タービン軸から変速機に伝達された動力が変速機を介して可変し出力される回転数を感知して回転数に応じた所定の電気的信号を出力し、TCU500は、2速から3速へのアップシフト時にランアップ発生の時点を判断してランアップの発生時点でデューティ値を減少させた後、タービン回転数が最高値である時点にてフィードバック制御を行う。一方、液圧制御部600は、TCU500から出力されるデューティ制御信号によって2速から3速へのシフト変速のための液圧制御を行う。 【0013】以下、図3及び図4を参照して本発明の一実施の形態としての自動変速機のアップシフト制御方法(前記ランアップ制御装置使用)を詳細に説明する。 【0014】2速の走行中に運転者が加速ペダルを一定に継続して踏むと、スロットルポジションセンサー100は、運転者によって駆動した加速ペダルに連動するスロットルバルブの開度量を検出してこれを電気的信号にしてTCU500に出力する。 【0015】そうなるとTCU500は、スロットルポジションセンサ100から出力する信号の入力を受けて現在のスロットルバルブの開度量と車速を判断し、シフトパターンによって2速から3速へのアップシフトラインを横断すると、2速から3速へのパワーオンアップシフトを行うことを判断してアップシフトの変速スタート時点S.Sのところからシフト変換信号を出力するとともに、アップシフトの動作が行われるように液圧制御部600にデューティ制御信号を出力する(S100:アップシフト実行段階)。 【0016】液圧制御部600は、TCU500から出力する制御信号によりソレノイドバルブのライン圧を制御して2速から3速へ変速する変速バルブの作動を制御する。 【0017】ここでタービン及びエンジン回転数センサ200、300は、タービンの回転数Ntとエンジンの回転数Neとを継続的に感知してTCU500に入力する。 【0018】このとき、タービン回転数センサ200とエンジン回転数センサ300とから感知されるタービン及びエンジン回転数Nt、Neは、図4に示したとおりである。 【0019】図4は、本発明の一実施の形態としての自動変速機ランアップ制御装置を用いたアップシフト制御方法におけるランアップ制御の波形図である。図4に示したように、2速から3速へのアップシフトが行われるとエンジン回転数Ne及びタービン回転数Ntはシフトのスタート時点S.Sのところから継続して増加する。また、このときにTCU500から出力するデューティ制御信号Dは設定されたパターンによって制御されている。 【0020】このような状態で、TCU500はパワーアップシフト時にランアップが発生するか否かを判断するために、タービン回転数Ntと、変速機出力センサ400から出力する変速機出力回転数Noと、2速ギヤ比と、第1基準値と、から所定の計算式により演算し、この演算値とNtとを比較する。 【0021】すなわち、タービン回転数Ntが2速ギヤ比×No(変速機出力回転数)+100(rpm)の演算値より大きいかを判断する(S200:ランアップ発生有無判断段階)。 【0022】前記ランアップ発生有無判断段階S200で、TCU500は、タービン回転数Ntが2速ギヤ比×No(変速機出力回転数)+100(rpm)の演算値を超えていればランアップが発生したと判断し、デューティ制御のための条件を判断する。次に、TCU500がランアップ発生と判断した時点においてタービン回転数Ntが減少していれば、ランアップに伴う制御をする必要がないので、タービン回転数Ntが減少しているかそれとも徐々に増加しているかを判断する。ここで、TCU500は、ランアップが発生したと判断すると、図示されていない内部タイマーを作動させて時間をチェックする。 【0023】TCU500は、タービン回転数Ntが減少しているかそれとも増加しているかの判断のためにタービン回転数Ntの変化率NT(dNt/dt)を求めて、変化率が0以上の正の値であればタービン回転数Ntが増加していると判断し、負の値であればタービン回転数Ntが減少していると判断する(S300:タービン回転数変化判断段階)。 【0024】もし前記タービン回転数変化判断段階S300でタービン回転数Ntの変化率NTが正の値であると、TCU500はランアップの発生時点から経過した時間が1演算周期以上であるかを判断する(S400)。ここで、1演算周期とは、TCU500がある信号の入力を受け、演算して出力値を得るのに必要とする時間を意味する。 【0025】前記で、TCU500は、ランアップ発生時点からの経過時間が1演算周期より小さければ、タービン回転数Ntの変化率NTに等しいデューティ値(α%)が設定されたデューティ比で減算演算した後、その演算結果に該当するデューティでシフト変速を制御する(S500:デューティ減少制御段階)。 【0026】したがってTCU500から出力するデューティー減少制御段階S500における補正結果としてのデューティ制御信号は液圧制御部600に入力され、液圧制御部600は入力されるデューティ制御信号に応じてソレノイドライン圧を調整して2速から3速への変速を制御する。 【0027】一方、TCU500は、ランアップ発生時点からの経過時間が1演算周期より大きいと判断すると、自動変速機のアップシフト制御方法を適用するエンジンや自動変速機の特性に適合するように予め予設定され、かつ、各センサにより検知される車両の走行状態に応じて補正される設定時間aが1演算周期より大きいか否かを判断する(S600)。このときTCU500は、1演算周期が予設定時間aを超えていればデューティの補正動作を中止させてデューティ補正時間T1をリセットする(S800)。この段階S800に続いて、再度、タービン回転数Ntが2速ギヤ比×No(変速機出力回転数)+100(rpm)の演算値より大きいかを判断するランアップ発生有無判断段階S200ヘ戻る。しかし、1演算周期が予設定時間a以下であれば、TCU500は時間を継続して進行させる。 【0028】一方、前記タービン回転数変化判断段階S300で、タービン回転数Ntの変化率が0未満の場合には、TCU500は直ちに従来のフィードバック制御方法と同様のフィードバック制御F.Bを行う(S700:フィードバック制御段階)。 【0029】また、前記ランアップ発生有無判断段階S200で、タービン回転数Ntが2速ギヤ比×No(変速機出力回転数)+100(rpm)の演算値以下であれば、TCU500はタービン回転数Ntが2速ギヤ比×No+第2基準値(−35rpm)の演算値を超えているか否かを判断する(S210:非ランアップフィードバック時点判断段階)。この非ランアップフィードバック時点判断段階S210で、タービン回転数Ntが2速ギヤ比×No−35(rpm)を超える場合には、直ちにフィードバック制御(F.B)段階(S700)に移行する。また、タービン回転数Ntが2速ギヤ比×No−35(rpm)以下の場合には、ランアップ発生有無判断段階S200に戻って、再度ランアップ発生の有無を判断する。 【0030】ここでTCU500がNt−(2速ギヤ比×No)> ―35(rpm)の演算を行うのは、フィードバック制御F.B時点を求めるためである。 【0031】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の自動変速機のアップシフト制御方法によると、2速から3速へのパワーアップシフト時にランアップが発生するようになるとタービン回転数Ntと変速機出力回転数Noと2速ギヤ比によってランアップの発生有無を判断し、エンジン回転数が急激に増加するのを防止するために、ランアップの時点から一定の時点に至るまでデューティを減少させる制御を行うことにより、ランアップをリアルタイムで制御することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591251636 【氏名又は名称】現代自動車株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年10月30日(2000.10.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100093399 【弁理士】 【氏名又は名称】瀬谷 徹 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−165302(P2001−165302A) |
| 【公開日】 |
平成13年6月22日(2001.6.22) |
| 【出願番号】 |
特願2000−331206(P2000−331206) |
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