| 【発明の名称】 |
流体伝動装置のブレード連結体及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】五味 建児
【氏名】青木 敏英
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| 【要約】 |
【課題】流体伝動装置のブレード連結体1を、材料に無駄がなく軽量に作る。
【解決手段】厚さtの金属板から、バンド状の連結部2に枝部4を介してブレード3を多数連設したものを打ち抜き、ブレード3を立ち上げた後、枝部4の部分を屈曲して連結部2を直角に変向して曲り易くし、連結部2をリング状に曲げて両端を固着部2aで連結する。シェル5の内面にブレード3の外縁3aをろう付けする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 多数のブレードの外端を、等間隔で枝部を介してベルト状の連結部と一体に、連続部材として一枚の金属板に形成し、ブレードを連結部を含む平面から立ち上げ、枝部を屈曲して連結部の向きを変え、所要数のブレードを有する連結部を、その両端を固着してリング状にしたことを特徴とする、流体伝動装置のブレード連結体。 【請求項2】 帯状の金属板を長手方向に送りながら、ブレードと該ブレードの両端がつながる一対の連結部を有する連続部材を打ち抜き、ブレード内端につながる連結部を抜き落とし、ブレードを捻って連結部を含む平面から立ち上げ、連結部につながる枝部を屈曲して連結部の向きを変え、ブレードが所要数ある連結部をリング状に連結することを特徴とする、流体伝動装置のブレード連結体の製造方法。 【請求項3】 請求項1において、前記ブレード連結体の連結部を、ポンプとタービンの間の流路外周面を結んだ仮想線より外側でシェルに固着したことを特徴とする、流体伝動装置のブレード連結体。 【請求項4】 請求項3において、前記ブレード連結体をポンプ側に設け、該ブレード連結体の連結部は、タービンの外周部を僅かの間隙で囲繞していることを特徴とする、流体伝動装置のブレード連結体。 【請求項5】 請求項3又は4において、前記ブレード連結体は、連結部の外周面とブレードの外縁がシェルにろう付けされていることを特徴とする、流体伝動装置のブレード連結体。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、流体伝動装置のポンプまたはタービンの羽根車において、シェルに固定して羽根車を形成する金属板製のブレード連結体に関する。 【0002】 【従来の技術】流体伝動装置のブレード連結体を金属板から打ち抜いて作る手段は、特開平7−4496号公報、特開平9−42413号公報等によって知られている。このうち前記特開平7−4496号公報の手段は、外周側のリングと内周側のリングの間に多数のブレード部を設けたものを、1枚の金属板から打ち抜き、ブレード部を捻ってブレード連結体としたもので、該ブレード連結体を1枚、又は半ピッチずらせて2枚重ねたものをシェルに溶接している。この手段によれば、素材としてブレード連結体の直径を一辺の長さとする正方形の板が必要であり、その板の4隅に略3角形の屑板が生じ、中心に円形の屑板が生じるから、材料の無駄が多い。また2枚重ねのものは外周と内周のリングが2重になるので、重量が増加する。 【0003】また前記特開平9−42413号公報の手段は、帯板を素材として、帯板の両縁に沿う二つの平行の連結部と、両連結部とつながるブレード部を有するブレード部材を打ち抜き、ブレードとブレードの間の一方の連結部を、外周側ピッチを形成するように少し折り曲げてリング状にし、他方の連結部を、内周側ピッチを形成するように外周側より多く折り曲げてリング状にするものである。この手段によれば、連結部を折り曲げる工程に多くの手数を要し、折り曲げ部によって重量が増加する。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、ブレード連結体及びその製造方法について、材料の無駄が少なく、簡単に作ることができる手段を得ること、及び該ブレード連結体を、伝動効率を阻害しないようにシェルに取付ける手段を得ることを課題とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するための手段は、各請求項に記載したとおりであり、請求項1の流体伝動装置のブレード連結体は、多数のブレードの外端を、等間隔で枝部を介してベルト状の連結部と一体に、連続部材として一枚の金属板に形成し、ブレードを連結部を含む平面から立ち上げ、枝部を屈曲して連結部の向きを変え、所要数のブレードを有する連結部を、その両端を固着してリング状にしたことを特徴とする。この手段によれば、ブレード連結体が連続部材を構成するためのブレードと連結部とによって構成され、無駄な部分がないから軽量に作ることができる。 【0006】また請求項2の流体伝動装置のブレード連結体の製造方法は、帯状の金属板を長手方向に送りながら、ブレードと該ブレードの両端がつながる一対の連結部を有する連続部材を打ち抜き、ブレード内端につながる連結部を抜き落とし、ブレードを捻って連結部を含む平面から立ち上げ、連結部につながる枝部を屈曲して連結部の向きを変え、ブレードが所要数ある連結部をリング状に連結することを特徴とする。この手段によれば、連結部を枝部の所で屈曲することにより、連結部をリング状にすることが容易にでき、リング状につながったブレード連結体が容易に形成される。 【0007】請求項3の流体伝動装置のブレード連結体は、請求項1において、前記ブレード連結体の連結部を、ポンプとタービンの間の流路外周面を結んだ仮想線より外側でシェルに固着したことを特徴とする。この手段によれば、ブレード連結体の連結部が作動流体の流れを妨げないので、伝動効率を低下させることがない。 【0008】請求項4の流体伝動装置のブレード連結体は、請求項3において、前記ブレード連結体をポンプ側に設け、該ブレード連結体の連結部は、タービンの外周部を僅かの間隙で囲繞していることを特徴とする。この手段によれば、連結部はタービンの外周部を僅かの間隙で囲繞しているので、作動流体を外周方向への漏れを少なくしてタービン側へスムーズに流すことができ、伝動効率を上げることができる。 【0009】請求項5の流体伝動装置のブレード連結体は、請求項3又は4において、前記ブレード連結体は、連結部の外周面とブレードの外縁がシェルにろう付けされていることを特徴とする。この手段によれば、連結部の外周をブレードの外縁がシェルにろう付けされているから、ろう付け面積が大きく強度が高い。特に流体の遠心力が大きく加わるポンプ外周側は、ブレード外縁がろう付けされると共に連結部がろう付けされているから強度が高い。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の態様を説明する。図1、図2において、1は本発明のブレード連結体であり、リング状の連結部2に29枚のブレード3が、外端の枝部4を介して連設されている。このブレード連結体1は、図1に示すように連結部2、ブレード3などの部分の厚さがtであり、厚さtの金属板から作られている。ブレード3は、湾曲した外縁3a,内縁3bと、真直の刃先3c,3dを備え、外縁3aがシェル5の凹曲面にろう付けされ、内縁3bにコアがろう付けされる。なお、連結部2はシェル5にろう付けしてもよいししなくてもよい。 【0011】図3は、ブレード連結体1の製造工程を抜粋したもので、ブレード外端3eは、枝部4を介して連結部2につながり、ブレード内端3fは、連結部から切り離された状態であり、(a)でブレード3は湾曲した形状に成型されている。次の(b)でブレード3はブレード外端3eのところで屈曲されて平面視で略縦方向になる。(c)では枝部4を屈曲して連結部2を平面視で縦方向に向かせている。連結部2をこの方向に向かせると、図1に示すように連結部2をリング状に曲げることが容易にでき、所要のブレード3数を有する連結部2の両端を固着すればブレード連結体1が完成する。図中、3b1 は、コア連結用の爪である。 【0012】図4、図5は、帯状で板幅Wの金属板Aから、ブレード3と連結部2が一体になった連続部材6を打ち抜く工程を示し、金属板Aの両側にパイロット穴7とパイロット長穴8が等間隔のピッチPで穿孔され、これに送りピン9,10が嵌合して1ピッチずつの送りをかける。送りピン9,10は、図示を省略しているが、パイロット穴7とパイロット長穴8の部分が抜き落とされる少し前まで該パイロット穴7とパイロット長穴8に嵌合している。パイロット穴その他の抜き落とし予定部分は仮想線で示されている。パイロット穴のうち一方を丸穴とし他方を長穴としたのは、丸穴を送り方向の基準にし、長穴を板幅Wの変化に追従させるためである。 【0013】パイロット穴7とパイロット長穴8の穿孔の次に抜き穴11、12が打ち抜かれる。該抜き穴11、12は、ブレード3の刃先3c,3dになる部分を形成するためのもので、打ち抜きによって生じるバリは、次のプレス工程で行なうコイニング加工によって潰し、流体の流れに抵抗を与えないようにされる。図中13、14はコイニング部13、14を示すものであるが、バリ以外の部分には表面変化は実質上生じていない。 【0014】次に抜き穴15が抜き落とされる。該抜き穴15は、ブレード3の外縁3a,内縁3b,枝部4の輪郭を形成すると共に、パイロット穴枠7a,8aを残す形状を有する。そして加工位置16では、図3(a)に示されるブレード3の曲げ加工が行なわれ、加工位置17ではパイロット長穴8側のパイロット穴枠8aが抜き落とされる。なお、パイロット穴枠8aの抜き落としは、抜き穴15の抜き落しと同時に行なうことができる。加工位置18では、図3(b)に示されるように、ブレード3はブレード外端3eのところで屈曲されて平面視で略縦方向になる。加工位置19ではパイロット穴枠7aが抜き落とされてベルト状の連結部2が形成される。加工位置20では図3(c)に示すように枝部4が屈曲されて連結部2が略90度向きを変える。この変向角度は、シェルの形状に応じて決められる。 【0015】この実施の形態においては、ブレード3を29枚備えているから、ブレード3が29枚通過するたびに連結部2を切断し、切り口を突き合わせて溶接等で接合することにより、ブレード連結体1が得られる。そして、このブレード連結体1をシェル内に置き、ブレード内端3fをリテーナで位置決めし、ブレード3の外縁3aをシェル5にろう付けすれば流体伝動装置の一方の要素が得られる。 【0016】図6は、前記ブレード連結体1をシェル6に取り付けたポンプ31の正面図、図7は、該ポンプ31を組み付けた流体伝動装置30の断面図を示し、ブレード連結体1は、シェル6内に挿入され、連結部2はシェル6の少し拡径した外周部の内面に密接し、ブレード3の外縁3aはシェル6の側面部の内面に密接する。そして外縁3aと連結部2は、シェル6の内面にろう付けされ、内縁3bには、爪3b1が通る多数の穴が穿設されたリング状のインナコア32が嵌められ、該インナコア32と内縁3b,爪3b1の接触した部分がろう付けされて一体化すると共に気密性を保持する。31aはポンプ31のハブである。 【0017】タービン33は、被動軸Sと共回転するハブ33aとシェル34とブレード35を一体に備え、シェル34の外周側の端部34aは、ポンプ31側に対向して配置され、該端部34aの内面は、ポンプ31から流入する流れの外周面を示す仮想線36と略一致する面に形成され、端部34aの外径は、前記連結部2の内面との間に僅かの隙間37が生じる大きさとされている。 【0018】フロントカバー38は、ハブ38aが被動軸Sに遊嵌され、外周部が溶接部39でポンプ側のシェル6と接続されて装置30の容器を形成し、容器外周面に入力用のパワープレートを接続するためのナット40とリングギア41が溶接されている。 【0019】クラッチプレート42は、ハブ42aと摩擦板42bと数箇所のバネ保持部43を備え、該バネ保持部43にはコイルバネ44が挿入され、該コイルバネ44の両端は、リテーナ45で保持されている。またタービン33のシェル34には、コイルバネ44の両端に接触する一対の突片46が各バネごとに設けられており、該突片46からコイルバネ44を介してクラッチプレート42に回転を伝える。したがって、クラッチプレート42が圧力差で右行して摩擦板42bがフロントカバー38に接すると、フロントカバー38に加わる入力は、コイルバネ44と突片46を介してタービン33のシェル34に伝わり、ハブ33aから出力軸Sに伝達される。 【0020】なお、図中35aはタービンブレードのインナコア,47はステータで、該ステータはワンウエイクラッチ47a,ハブ47bを介して固定軸に接続されている。 【0021】 【発明の効果】以上説明のとおり、請求項1の手段によれば、ブレード連結体が連続部材を構成するためのブレードと連結部とによって構成され、無駄な部分がないから流体伝動装置を軽量に作ることができる効果がある。また請求項2の手段によれば、連結部を枝部の所で屈曲することにより、連結部をリング状に湾曲することが容易にでき、リング状につながったブレード連結体を容易に製造できる効果がある。 【0022】請求項3の手段によれば、ブレード連結体の連結部がシェル内の作動流体の流れの外側にあって流れを妨げないので、伝動効率を低下させることがない利点がある。 【0023】請求項4の手段によれば、作動流体がタービンのシェルの外側へ漏れるのを連続部によって減少させ、伝動効率を上げる利点がある。 【0024】請求項5の手段によれば、ブレードの外縁がシェルにろう付けされると共にブレードの外端が接続する連結部がシェルにろう付けされているので、外端側の固着強度が大きく外端側には流体の遠心力が最も大きく作用するが、これに充分に耐え得る強度が得られる利点がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000138521 【氏名又は名称】株式会社ユタカ技研
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| 【出願日】 |
平成12年8月9日(2000.8.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100060025 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 欣一 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−141028(P2001−141028A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月25日(2001.5.25) |
| 【出願番号】 |
特願2000−241197(P2000−241197) |
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