| 【発明の名称】 |
オートテンショナおよびベルトの張力調整装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】小池 孝誌
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| 【要約】 |
【課題】ベルトの交換時機を知ることができるようにしたオートテンショナを提供することである。
【解決手段】シリンダ11の上部開口を閉塞するオイルシール16の金属環16aの下端部を露出させる。プッシュロッド20にシリンダ11の内径面に沿ってスライド自在の案内フランジ24を取付ける。案内フランジ24と金属環16aの接触によってプッシュロッド20の前進ストロークの限界位置を検出してベルトの交換時機を知らせる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 シリンダ内に挿入されたプッシュロッドに調圧スプリングの弾性力を付与して外方向への突出性を付与し、そのプッシュロッドの軸方向への移動によってベルトの張力変化を吸収するようにしたオートテンショナにおいて、前記プッシュロッドが前進ストロークの限界位置に達したことを検出する検出手段を設けたことを特徴とするオートテンショナ。 【請求項2】 前記検出手段が、シリンダに絶縁材を介して取付けられた電極と、プッシュロッドに設けられた接点部とから成り、前記電極に対する接点部の接触によってプッシュロッドの前進ストロークの限界位置を検出するようにした請求項1に記載のオートテンショナ。 【請求項3】 前記電極が、シリンダの開口部を閉塞するオイルシールの補強金属環であり、接点部がプッシュロッドに嵌合されてシリンダの内径面により案内される案内フランジである請求項2に記載のオートテンショナ。 【請求項4】 前記プッシュロッドの先端部に小径部を設け、この小径部の付根に形成された肩部を接点部とし、その肩部の移動路に電極を設けた請求項2に記載のオートテンショナ。 【請求項5】 前記プッシュロッドの先端部外周に取付けられてプッシュロッドの半径方向に延びるピンを接点部とし、このピンの移動路に前記電極を設けた請求項2に記載のオートテンショナ。 【請求項6】 前記検出手段が、プッシュロッドと同心上に設けられた検出コイルをシリンダで支持し、プッシュロッドの先端部に、そのプッシュロッドと透磁率が異なる部分を設け、その透磁率が相違する境界位置をプッシュロッドの前進ストロークの限界位置で検出コイルに対応させて、検出コイルの出力変化からプッシュロッドの前進ストロークの限界位置を検出するようにした構成から成る請求項2に記載のオートテンショナ。 【請求項7】 前記検出手段が、プッシュロッドと共に移動するリング状の永久磁石と、シリンダの外周に取付けられた限界位置検出用のセンサとから成り、前記永久磁石によりセンサを作動させてプッシュロッドの前進ストロークの限界位置を検出するようにした請求項2に記載のオートテンショナ。 【請求項8】 前記限界位置検出用センサに至る永久磁石の移動範囲内に、その永久磁石により作動する位置検出センサを設けた請求項7に記載のオートテンショナ。 【請求項9】 前記限界位置検出用センサが、永久磁石の移動による磁力変化をアナログ値として出力するセンサから成る請求項7に記載のオートテンショナ。 【請求項10】 前記限界位置検出用センサから出力される検出信号を温度センサから出力される検出温度を基に温度補償してプッシュロッドの前進ストロークの限界位置を検出するようにした請求項7乃至9のいずれかに記載のオートテンショナ。 【請求項11】 前記温度センサを限界位置検出用センサに近接して取付けた請求項10に記載のオートテンショナ。 【請求項12】 前記温度センサが自動車に組込まれた既存の温度センサである請求項10に記載のオートテンショナ。 【請求項13】 前記永久磁石をプッシュロッドに嵌合され、シリンダの内径面によってスライド自在に案内される案内フランジで支持した請求項7乃至12のいずれかに記載のオートテンショナ。 【請求項14】 ベルト押圧用のテンションプーリを支持する揺動自在のプーリアームにプッシュロッドを有するオートテンショナの押圧力を付与してテンションプーリをベルトに押し付けるようにしたベルトの張力調整装置において、前記プーリアームが揺動運動する軌跡上に検出スイッチを設け、前記オートテンショナのプッシュロッドの前進ストロークの限界位置でプーリアームで検出スイッチを作動させてプッシュロッドの前進ストロークの限界位置を検出するようにしたことを特徴とするベルトの張力調整装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、自動車のカム軸駆動用ベルト等のベルトの張力を一定に保持するオートテンショナと、そのオートテンショナを使用したベルトの張力調整装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】図16はカム軸駆動用のベルト伝動装置を示す。このベルト伝動装置は、クランクシャフト1に取付けたプーリP1 と、カム軸2に取付けたプーリP2 およびオイルポンプの駆動軸3に取付けたプーリP3 間にタイミングベルト4をかけ渡し、前記クランクシャフト1の回転をカム軸2および駆動軸3に伝えるようにしている。 【0003】内燃機関に組込まれた上記カム軸駆動用ベルト伝動装置においては、運転時の内燃機関本体の熱膨張によるプーリ芯間距離の変化や経年変化によるベルトの伸びによってタイミングベルト4の張力が変化する。このため、普通、タイミングベルト4の弛み側に軸5を中心として揺動自在のプーリアーム6を設け、そのプーリアーム6をオートテンショナ7の突出性が付与されたプッシュロッド8で押圧して、プーリアーム6の揺動側端部に支持されたテンションプーリ9をタイミングベルト4に押し付け、前記タイミングベルト4の張力変化をオートテンショナ7のプッシュロッド8の移動により吸収してベルト張力を一定に保つようにしている。 【0004】ここで、ベルトの張力調整用に使用されるオートテンショナ7として、特許第1891868号公報、あるいは、特公平7−117130号公報に記載されたものが知られている。 【0005】上記オートテンショナ7におけるプッシュロッド8は、タイミングベルト4の張力変化により進退してタイミングベルト4の張力を一定に保つものであるため、タイミングベルト4が経年変化によって伸びが生じると、プッシュロッド8が前進してその伸びを吸収する。 【0006】一般に、カム軸駆動用のベルト伝動装置においては、オートテンショナ7が組付けられていない場合、走行10万kmを目安としてタイミングベルト4を交換しているが、オートテンショナ7を組付けたベルト伝動装置では、タイミングベルト4の張力が安定し、運転時のベルトのバタツキも少ないため、タイミングベルト4の耐久性が向上し、10万kmを超える保証も可能となってきている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】ところで、オートテンショナ7におけるプッシュロッド8のストロークは有限であり、有効ストロークを超えた位置までプッシュロッド8が前進すると、タイミングベルト4の張力を一定に保つことができなくなり、この場合には、タイミングベルト4は低張力になり、そのタイミングベルト4にバタツキが生じて歯飛びが生じたり、あるいは、バタツキのためにベルトが劣化して耐久性が低下し、タイミングベルト4が破損する恐れが生じる。 【0008】この発明の課題は、ベルトの交換時機を判別することができるようにしたオートテンショナおよびベルト張力調整装置を提供することである。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために、この発明に係るオートテンショナにおいては、シリンダ内に挿入されたプッシュロッドに調圧スプリングの弾性力を付与して外方向への突出性を付与し、そのプッシュロッドの軸方向への移動によってベルトの張力変化を吸収するようにしたオートテンショナにおいて、前記プッシュロッドが前進ストロークの限界位置に達したことを検出する検出手段を設けた構成を採用している。 【0010】上記のように構成すれば、経年変化によりベルトに伸びが生じると、プッシュロッドが外方向に移動し、そのプッシュロッドが前進ストロークの限界位置まで移動すると、検出手段がこれを検出するため、その検出信号によってオートテンショナが機能不能に陥ったことを知ることができると共に、ベルトが交換時機であることを知ることができる。 【0011】ここで、検出手段として、シリンダに絶縁材を介して電極を取付け、プッシュロッドに接点部を設け、前記電極に対する接点部の接触によってプッシュロッドの前進ストロークの限界位置を検出するようにしたものを採用することができる。 【0012】上記検出手段において、シリンダの開口部を閉塞するオイルシールの補強用金属環を電極とすることができる。この場合、その補強用金属環の一部をオイルシールから露出させ、プッシュロッドにはシリンダの内径面で案内される案内フランジを嵌合し、その案内フランジを補強用金属環の露出部に接触させてプッシュロッドの前進ストロークの限界位置を検出する。 【0013】また、上記検出手段において、プッシュロッドの先端部に小径部を設け、この小径部の付根に形成された肩部あるいはプッシュロッドの先端部外周に取付けられたピンを接点部としてもよい。その接点部の移動路に電極を設け、プッシュロッドの前進ストロークの限界位置で電極に前記接点部を接触させるようにする。 【0014】プッシュロッドの前進ストロークの限界位置を検出する他の検出手段として、プッシュロッドと同心上に設けられた検出コイルをシリンダで支持し、プッシュロッドの先端部に透磁率が異なる部分を設け、その透磁率が相違する境界位置をプッシュロッドの前進ストロークの限界位置で検出コイルに対応させて、検出コイルの出力変化からプッシュロッドの前進ストロークの限界位置を検出するようにしたものを採用することができる。 【0015】あるいは、プッシュロッドと共に移動するリング状の永久磁石を設け、シリンダの外周には限界位置検出用センサを取付け、プッシュロッドの前進ストロークの限界位置で永久磁石によりセンサを作動させるようにしたものを採用することができる。 【0016】ここで、前記限界位置検出用センサに至る永久磁石の移動範囲内に、その永久磁石により作動する位置検出センサを設けておくと、位置検出センサの作動によってプッシュロッドの位置を検出することができ、その位置検出センサの作動により注意等の警報信号等を出力することができる。 【0017】プッシュロッドの前進ストロークの限界位置を検出するセンサとして、アナログ出力のホールセンサを用いると、プッシュロッドの移動による永久磁石の位置の変化によってそのホールセンサから出力されるアナログ信号が変化するため、例えば、そのアナログ信号をアナログ/ディジタル変換器によりディジタル信号に変換し、この変換信号をコントロールユニットのCPUに出力して演算処理することにより、プッシュロッドの位置を連続的に検出することができる。 【0018】上記のようなプッシュロッドの位置の検出において、永久磁石は温度が高くなると磁力が減少し、一方、ホールセンサも温度変化に伴う出力オフセットを有しているため、温度変化に伴い、プッシュロッドの位置の検出に誤差を生じるおそれがある。そこで、限界位置検出用センサから出力される検出信号を温度センサから出力される検出温度を基に温度補償して、プッシュロッドの前進ストロークの限界位置を検出することにすれば、プッシュロッドの限界位置の検出を精度よく行なうことができる。この場合、温度センサは限界位置検出センサに近接してシリンダの外周に取付けるようにしてもよく、あるいは、自動車に予め組込まれた既存の温度センサ、例えば、ラジエータの水温計を用いるようにしてもよい。 【0019】また、この発明に係るベルトの張力調整装置においては、ベルト押圧用のテンションプーリを支持する揺動自在のプーリアームにプッシュロッドを有するオートテンショナの押圧力を付与してテンションプーリをベルトに押し付けるようにしたベルトの張力調整装置において、前記プーリアームが揺動運動する軌跡上に検出スイッチを設け、前記オートテンショナのプッシュロッドの前進ストロークの限界位置でプーリアームで検出スイッチを作動させてプッシュロッドの前進ストロークの限界位置を検出するようにした構成を採用したのである。 【0020】上記ベルトの張力調整装置においては、プッシュロッドが外方向に移動して前進ストロークの限界位置に達すると、プーリアームが検出スイッチを作動させるため、オートテンショナが機能不能に陥ったことを検出することができる。 【0021】 【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、図16に示すプーリアーム6に押圧力を付与する油圧式のオートテンショナ10を示す。 【0022】オートテンショナ10は下部が閉塞し、上部が開口するシリンダ11を有し、そのシリンダ11の内側下部に固定されたスリーブ12内にピストン13が摺動自在に組込まれている。 【0023】シリンダ11の内部は上記ピストン13の組込みによって圧力室14とリザーバ室15に仕切られ、ピストン13上に設けられたリザーバ室15の上部開口はシール部材としてのオイルシール16により閉塞され、このオイルシール16を抜け止めする止め輪17がシリンダ11の開口部内周に形成された係合溝18に取付けられている。 【0024】シリンダ11の内部にシリコーンオイル等の作動油が充填され、その油面とオイルシール16との間に空気層が設けられている。 【0025】前記ピストン13の上面にはロッド挿入孔19が形成され、そのロッド挿入孔19に下端部が挿入されたプッシュロッド20は前記オイルシール16をスライド自在に貫通して上部がシリンダ11の上方に臨んでいる。 【0026】ピストン13とプッシュロッド20は、圧力室14内に組込んだスプリング21によって接続状態に保持されている。ピストン13には、圧力室14とリザーバ室15を連通する通路22が形成され、その通路22はチェックバルブ23によって開閉されるようになっている。チェックバルブ23は、圧力室14内の圧力がリザーバ室15内の圧力より低くなったとき通路22を開放し、逆に、圧力室14内の圧力がリザーバ室15内の圧力より高くなると通路22を閉じるようになっている。 【0027】プッシュロッド20にはシリンダ11の内径面に沿って摺動可能な案内フランジ24が嵌合され、その案内フランジ24に上下に貫通する孔25が設けられている。案内フランジ24は、その下方に組込んだ調圧スプリング26により押圧されて、プッシュロッド20の外周に形成された段27に押し付けられており、上記調圧スプリング26の弾性力によってプッシュロッド20に外方向(上方向)への突出性が付与されている。 【0028】リザーバ室15におけるプッシュロッド20の外側にはセパレータ28が嵌合されている。セパレータ28は下端に設けたフランジ28aが前記調圧スプリング26によりスリーブ12の上端に押し付けられて軸方向に非可動とされている。 【0029】セパレータ28は上端に向けて内径が次第に小さくなる円錐形をなし、その小径端とプッシュロッド20の外周面間に微小間隙が設けられている。このセパレータ28は、エンジンの振動等によるリザーバ室15の作動油上面に発生した気泡の侵入を抑制するのに十分な高さとされ、かつ、作動油の上面より突出しない程度に短くされている。 【0030】上記の構成から成る油圧式オートテンショナを図16に示すベルト伝動装置に組込んだ状態において、タイミングベルト4の張力が増大し、そのタイミングベルト4によりプーリアーム6を介してプッシュロッド20が押し下げられると、そのプッシュロッド20と共にピストン13が下降する。 【0031】このとき、圧力室14内の作動油が圧縮されて圧力がリザーバ室15内の圧力より高くなるため、チェックバルブ23は通路22を閉じ、圧力室14内の作動油は、スリーブ12とピストン13の摺動面間に形成された微小な隙間からリザーバ室15内に流れ、プッシュロッド20に作用する押圧力が減衰される。 【0032】逆に、タイミングベルト4が弛むと、調圧スプリング26の弾性力によりプッシュロッド20およびピストン13が上方に移動する。 【0033】このとき、圧力室14内の圧力はリザーバ室15内の圧力より低くなるため、チェックバルブ23は通路22を開放する。このため、リザーバ室15内の作動油は上記通路22から圧力室14内に流れ、プッシュロッド20およびピストン13は迅速に上方に移動してタイミングベルト4の弛みを吸収し、タイミングベルト4の張力を一定に保持する。 【0034】このように、オートテンショナ10にはタイミングベルト4の張力を一定に保つ機能を有するが、タイミングベルト4は経年変化により伸びが生じ、その伸びはプッシュロッド20の外方向への移動によって吸収されるため、使用期間が長くなるに従ってプッシュロッド20はシリンダ11の上方に大きく突出することになる。 【0035】オートテンショナ10のプッシュロッド20のストロークは、これら要因を考慮した値にしているが、タイミングベルト4のメンテナンスまでの走行距離の増大、タイミングベルト4の異常な伸び等により、プッシュロッド20は前進ストロークの限界まで移動することが考えられる。 【0036】ここで、プッシュロッド20の前進ストロークの限界は、案内フランジ24がオイルシール16に接触する位置であり、その前進ストロークの限界位置までプッシュロッド20が移動すると、タイミングベルト4の張力を一定に保持することができなくなる。 【0037】そのような不都合を解消するため、オートテンショナ10にプッシュロッド20が前進ストロークの限界位置に達したことを検出する検出機構30を設けている。 【0038】以下、検出機構30を述べる。オートテンショナ10は図示省略したエンジンブロックに取付けられる。そこで、シリンダ11をアルミニウム合金で形成し、接点部としての案内フランジ24を鉄等の導電体で形成し、この案内フランジ24をアース側と同電位としている。 【0039】また、シリンダ11の上側開口を閉塞するオイルシール16の補強用金属環16aを電極とし、その金属環16aの下端部を図2に示すように、オイルシール16の下端より下方に突出させると共に、上記金属環16aに電線31を接続している。 【0040】プッシュロッド20が上昇して前進ストロークの限界に達すると、図3に示すように、案内フランジ24が金属環16aの下端と接触する。この時点で金属環16aはアースと同電位になる。この構造は、金属環16aと案内フランジ24により接点スイッチが形成されたことと同じであり、その等価回路を図4に示す。 【0041】そこで、金属環16aに接続された電線31にコネクタを取付け、案内フランジ24と金属環16aの接触時の信号を図示しないエンジンコントロールユニットに入力することにより、オートテンショナ機能の異常として処理することが可能となる。また、この信号で表示ランプを点灯させることにより、運転者にオートテンショナ10の機能が不能に陥ったこと、およびタイミングベルト4が交換時機であることを知らせることができる。 【0042】図5に示す検出機構30は、図2に示す電線31の代りに、コネクタ32を用いている。コネクタ32のハウジング33は合成樹脂等の絶縁材で形成され、そのハウジング33によってスライド自在に支持され、スプリング34によって押圧される金属製のコネクタピン35をオイルシール16の金属環16aに溶接した補助金属環36に弾性接触させている。ここで、補助金属環36はシリンダ11の内周に対する溝37の形成によってシリンダ11と非接触とされている。 【0043】なお、コネクタピン35を補助金属環36に弾性接触させずに、そのコネクタピン35を補助金属環36に刺通させるようにしてもよい。 【0044】上記検出機構30においても案内フランジ24と金属環16aとの接触時に、コネクタピン35から信号を出力させることができるため、プッシュロッド20が前進ストロークの限界位置に達したことを検出することができる。 【0045】図6に示す検出機構30においては、シリンダ11の上側開口部内に合成樹脂から成るキャップ状の電極ホルダ38を嵌合してピン39によりシリンダ11に取付け、上記電極ホルダ38にリング状の電極40をプッシュロッド20と同軸上に設け、その電極40とシリンダ11に絶縁材41を介して支持されたコネクタピン42とを導電体43で接続している。また、プッシュロッド20の先端に小径部44を形成し、この小径部44の付根に形成された接点部としての肩部45をプッシュロッド20の前進ストロークの限界位置で前記電極40に接触させるようにしている。 【0046】図6(II)はプッシュロッド20の肩部45が電極40に接触した状態を示し、その接触によってプッシュロッド20の前進ストロークの限界位置を検出することができる。 【0047】図7に示す検出機構30においては、合成樹脂の成形品から成るハウジング47の成形時に電極48を一体化したコネクタ46をシリンダ11の上部に取付け、プッシュロッド20の先端部外周にはロッドの半径方向に延びる金属製の接点部としてのピン49を突設し、プッシュロッド20の前進ストロークの限界位置でピン49を電極48に接触させてプッシュロッド20の前進ストロークの限界位置を検出するようにしている。 【0048】図8(I)に示す検出機構30においては、検出コイル50が巻回されたリング状のコア51をシリンダ11の上側の開口部内に嵌合して、シリンダ11の内周に取付けた一対の止め輪52、52によりコア51を軸方向に非可動に支持している。 【0049】また、プッシュロッド20の先端部に小径部53を形成し、その小径部53に筒体54を嵌合してプッシュロッド20に一体化している。ここで、筒体54はプッシュロッド20と透磁率が異なる材質、例えば、プッシュロッド20が鉄系の材料で形成されている場合、筒体54をアルミニウム系の材料で形成している。 【0050】上記検出機構30においては、タイミングベルト4の張力調整時に、検出コイル50内で筒体54を移動させ、プッシュロッド20の前進ストロークの限界位置で図8(II)に示すように、検出コイル50にプッシュロッド20が対応するようにして、透磁率の変化による検出コイル50の出力変化からプッシュロッド20の前進ストロークの限界位置を検出するようにしている。 【0051】図9(I)は透磁率の変化を検出する回路図の一例を示し、図9(II)はその出力例を示す。上記回路図においては、数10KHzで発信する発振器55および抵抗56を有する信号回路にコイル50の検出回路の一端を接続し、そのコイル50から出力される図9(II)の交流信号(I)をダイオード57およびコンデンサ58により図9(II)の信号(II)に示すように整流、平滑して、コンパレータ59に入力し、このコンパレータ59でインダクタンスの変化により振幅が変化した点を検出してプッシュロッド20の前進ストロークの限界位置を検出するようにしている。 【0052】図10(I)に示す検出機構30においては、プッシュロッド20に嵌合された非磁性材料から成る案内フランジ24にリング状の永久磁石66を接着による手段を介して取付け、一方、シリンダ11の外周にはプッシュロッド20の前進ストロークの限界位置において前記永久磁石66と対応する位置にセンサ67を固定し、前記永久磁石66の移動に伴う磁力の変化によりセンサ67の出力電圧を変化させ、その出力電圧の変化からプッシュロッド20の前進ストロークの限界位置を検出するようにしている。 【0053】ここで、センサ67としてアナログ出力のホールセンサを採用することができる。このホールセンサ67は、案内フランジ24に固着されたリング状の永久磁石66までの距離が変化すれば、ホールセンサ67を通過する磁束密度が変化し、ホールセンサ67からの検出信号も連続的に変化する。 【0054】したがって、ホールセンサ67からの検出信号をアナログ/ディジタル変換器に入力してディジタル信号に変換し、図示省略のエンジンコントロールユニットに入力して検出信号を位置に変換すれば、プッシュロッド20の位置を連続的に検出することができると共に、前進ストロークの限界位置を検出することができる。 【0055】また、プッシュロッド20の位置の検出信号に基づいてプッシュロッド20の移動ストロークの変化の各段階に対応する複数の基準値と比較する回路において、例えば、注意等の警報信号を上記検出信号の比較に基づいて出力することができ、メンテナンス時機を早期にとらえて対策を施すことができる。 【0056】ここで、永久磁石66は温度が高くなると磁力が弱くなり、一方、ホールセンサ67も温度変化に伴う出力オフセットを有し、このままで使用すると、温度変化に伴い、プッシュロッド20の位置の検出に誤差を生じるおそれがある。 【0057】そこで、図11および図12では、シリンダ11の温度を検出する温度センサ68をホールセンサ67に近接して取付け、その温度センサ68およびホールセンサ67から出力される検出信号を演算処理装置69内のアナログ/ディジタル変換器に入力してディジタル信号に変換したのち、CPUに入力してソフトウエア的に温度補償を加えてプッシュロッド20の位置を検出するようにしている。 【0058】このように、温度補償を加えることによって、高温状態においてもプッシュロッド20の位置を高精度に検出することができる。なお、温度センサとして、自動車に組込まれた既存の温度センサを代用してもよい。例えば、ラジエータの水温計の温度情報を使用することも可能である。 【0059】図13に示す検出機構30においては、プッシュロッド20に嵌合された案内フランジ24にリング状の永久磁石66を取付け、一方、シリンダ11の外周には、プッシュロッド22の前進ストロークの限界位置において、前記永久磁石66と対応する位置に限界位置検出用のセンサ67aと、そのセンサ67aに至る永久磁石66の移動範囲内に複数の位置センサ67b、67cとを取付けている。 【0060】ここで、センサ67a、67b、67cのそれぞれは磁力の変化によって出力電圧が変化する接点出力のホールセンサから成っている。 【0061】上記のように、シリンダ11の外周に複数のセンサ67a、67b、67cを取付けることにより、プッシュロッド20の位置により磁力を検出するセンサが異なるため、プッシュロッド20の位置を大まかに検出することができる。 【0062】図10乃至図13に示す検出機構30においては、案内フランジ24の上面側に永久磁石66を取付けたが、図14に示すように、案内フランジ24の外周に環状溝24aを形成し、その環状溝24a内に二つ割りされたリング状の永久磁石66を取付けるようにしてもよい。この場合、永久磁石66の外径は案内フランジ24の外径より小径として、永久磁石66の外周がシリンダ11の内径面と接触しないようにしておく。 【0063】図15はベルトの張力調整装置を示す。この張力調整装置においては、軸60を中心として揺動自在に支持されたプーリアーム61の揺動側端部にテンションプーリ62を設け、前記プーリアーム61をオートテンショナ10のプッシュロッド20で押圧してテンションプーリ62をタイミングベルト63に押し付けている。 【0064】また、プーリアーム61に検出片64を設け、この検出片64の揺動運動の軌跡上に検出スイッチ65を配置し、オートテンショナ10のプッシュロッド20の前進ストロークの限界位置で検出片64が検出スイッチ65を作動させるようにして、プッシュロッド20の前進ストロークの限界位置を検出するようにしている。 【0065】ここで、オートテンショナ10は、タイミングベルト63の張力変化に追従して移動してタイミングベルト63の張力変化を吸収するプッシュロッド20を有し、そのプッシュロッド20に前進ストロークの限界位置がある形式のオートテンショナを用いるようにしている。 【0066】 【発明の効果】以上のように、この発明においては、オートテンショナのベルト張力調整用のプッシュロッドの前進ストロークの限界位置を検出することができるため、オートテンショナが機能不能に陥ったことを知ることができると共に、ベルトの交換時機を知ることができ、ベルト伝動装置の安全性を向上させることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000102692 【氏名又は名称】エヌティエヌ株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年2月21日(2000.2.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100074206 【弁理士】 【氏名又は名称】鎌田 文二 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−141007(P2001−141007A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月25日(2001.5.25) |
| 【出願番号】 |
特願2000−42729(P2000−42729) |
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