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【発明の名称】 テンショニング装置
【発明者】 【氏名】マーク・エム・ウィグステン

【要約】 【課題】チェーンに連続して十分な緊張力を作用させるとともに、コストを低減する。

【解決手段】ブレードテンショナ20と、チェーン12の一部と係合する剛性テンショナアーム22とを設ける。ブレードテンショナ20は、枢支端24および自由端26を有するシュー102を備えており、シュー102の内部には、ブレードスプリング100が設けられている。剛性テンショナアーム22は、枢支端28および自由端30を有しており、自由端30は、ブレードテンショナ20の面32と係合している。この場合には、ブレードテンショナ20からの押付力が剛性テンショナアーム22の自由端30に作用しており、これにより、チェーン12に連続して緊張力が作用する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 チェーンに連続して緊張力を作用させるためのテンショニング装置であって、少なくとも一つのブレードテンショナと、チェーンの一部と係合する剛性テンショナアームとを備え、前記ブレードテンショナは、第1の端部が枢支可能に設けられかつ第2の端部が自由端になっているシューを有するとともに、該シューがブレードスプリングを内部を有しており、前記剛性テンショナアームは、第1の端部が枢支可能に設けられるとともに、前記ブレードテンショナの前記シューが前記剛性テンショナアームの第2の端部に作用しており、前記チェーンの運転が、前記剛性テンショナアームの前記チェーンに対する動きに帰着する前記ブレードテンショナの動きを生じさせている、ことを特徴とするテンショニング装置。
【請求項2】 請求項1において、前記シューが前記剛性テンショナアームの側に移動するようになっている、ことを特徴とするテンショニング装置。
【請求項3】 請求項1において、前記ブレードテンショナの前記シューの前記第1の端部が前記剛性テンショナアームに枢支可能に取り付けられている、ことを特徴とするテンショニング装置。
【請求項4】 請求項3において、前記シューが、前記剛性テンショナアームから離れる側に移動して支持構造物の側に移動するようになっている、ことを特徴とするテンショニング装置。
【請求項5】 チェーン近傍の支持構造物とともに使用される請求項1に記載のテンショニング装置において、前記ブレードテンショナの前記シューの前記第1の端部が、支持構造物に枢支可能に取り付けられている、ことを特徴とするテンショニング装置。
【請求項6】 請求項5において、前記剛性テンショナアームの前記第1の端部が前記支持構造物に枢支可能に取り付けられている、ことを特徴とするテンショニング装置。
【請求項7】 請求項1において、前記剛性テンショナアームの前記第2の端部が前記ブレードテンショナの前記シューに支持されている、ことを特徴とするテンショニング装置。
【請求項8】 請求項1において、第1のブレードテンショナが前記剛性テンショナアームの前記第1の端部に作用しており、第2のブレードテンショナが前記剛性テンショナアームの前記第2の端部に作用している、ことを特徴とするテンショニング装置。
【請求項9】 請求項8において、前記剛性テンショナアームの前記第1の端部が、前記第1のブレードテンショナに枢支可能に取り付けられている、ことを特徴とするテンショニング装置。
【請求項10】 請求項9において、前記第1のブレードテンショナの前記シューが前記剛性テンショナアームの側に移動するようになっている、ことを特徴とするテンショニング装置。
【請求項11】 チェーンに連続的に緊張力を作用させるためのテンショニング装置であって、第1の端部が枢支可能に設けられたテンショナアームと、前記テンショナアームの第2の端部において前記テンショナアームに作用するブレードスプリングと、を備えたテンショニング装置。
【請求項12】 請求項11において、シューをさらに備えており、前記ブレードスプリングがエンジンに取り付けられるとともに、前記シューが前記テンショナアームを押圧している、ことを特徴とするテンショニング装置。
【請求項13】 請求項11において、前記ブレードスプリングが前記テンショナアームに取り付けられており、前記ブレードスプリングが支持部に作用している、ことを特徴とするテンショニング装置。
【請求項14】 請求項11において、前記テンショナアームが、該テンショナアームの前記第1の端部において第2のブレードスプリングに枢支可能に取り付けられている、ことを特徴とするテンショニング装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テンショニング装置に関し、詳細には、少なくとも一つのブレード型スプリングによってチェーンを押圧する剛性アームを備えた機械式テンショナシステムに関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】最近のエンジンは、一般に、エンジンのクランクシャフトからカムシャフトを駆動するのに、チェーン駆動装置を用いている。チェーンをガイドするための一つまたはそれ以上のガイドと、チェーンに緊張力を作用させるために液圧による駆動力としてエンジンオイルを用い、液圧テンショナによってチェーンに押圧される剛性テンショナとを備えているのも一般的である。
【0003】液圧テンショナの使用は満足のいくものではあったが、液圧テンショナは高価である。したがって、チェーンに十分に緊張力を作用させる低コストの他の手段を見出す必要性が存在する。
【0004】本発明は、このような従来の実情に鑑みてなされたもので、チェーンに連続して十分な緊張力を作用させることができる低コストのテンショニング装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るテンショニング装置は、少なくとも一つのブレードテンショナと、チェーンの一部と係合する剛性テンショナアームとを備えている。前記ブレードテンショナは、第1の端部が枢支可能に設けられかつ第2の端部が自由端になっているシューを有するとともに、該シューがブレードスプリングを内部を有している。前記剛性テンショナアームは、第1の端部が枢支可能に設けられるとともに、前記ブレードテンショナの前記シューが前記剛性テンショナアームの第2の端部に作用している。そして、前記チェーンの運転は、前記剛性テンショナアームの前記チェーンに対する動きに帰着する前記ブレードテンショナの動きを生じさせていることを特徴としている。
【0006】請求項2の発明に係るテンショニング装置は、請求項1において、前記シューが前記剛性テンショナアームの側に移動するようになっていることを特徴としている。
【0007】請求項3の発明に係るテンショニング装置は、請求項1において、前記ブレードテンショナにおける前記シューの前記第1の端部が前記剛性テンショナアームに枢支可能に取り付けられていることを特徴としている。
【0008】請求項4の発明に係るテンショニング装置は、請求項3において、前記シューが、前記剛性テンショナアームから離れる側に移動して支持構造物の側に移動するこようになっているとを特徴としている。
【0009】請求項5の発明に係るテンショニング装置は、チェーン近傍の支持構造物とともに使用される請求項1に記載のテンショニング装置において、前記ブレードテンショナにおける前記シューの前記第1の端部が、支持構造物に枢支可能に取り付けられていることを特徴としている。
【0010】請求項6の発明に係るテンショニング装置は、請求項5において、前記剛性テンショナアームにおける前記第1の端部が前記支持構造物に枢支可能に取り付けられていることを特徴としている。
【0011】請求項7の発明に係るテンショニング装置は、請求項1において、前記剛性テンショナアームの前記第2の端部が前記ブレードテンショナの前記シューに支持されていることを特徴としている。
【0012】請求項8の発明に係るテンショニング装置は、請求項1において、第1のブレードテンショナが前記剛性テンショナアームの前記第1の端部に作用しており、第2のブレードテンショナが前記剛性テンショナアームの前記第2の端部に作用していることを特徴としている。
【0013】請求項9の発明に係るテンショニング装置は、請求項8において、前記剛性テンショナアームの前記第1の端部が、前記第1のブレードテンショナに枢支可能に取り付けられていることを特徴としている。
【0014】請求項10の発明に係るテンショニング装置は、請求項9において、前記第1のブレードテンショナの前記シューが前記剛性テンショナアームの側に移動するようになっていることを特徴としている。
【0015】請求項11の発明に係るテンショニング装置は、チェーンに連続的に緊張力を作用させるためのテンショニング装置であって、第1の端部が枢支可能に設けられたテンショナアームと、前記テンショナアームの第2の端部において前記テンショナアームに作用するブレードスプリングとを備えたことを特徴としている。
【0016】請求項12の発明に係るテンショニング装置は、請求項11において、シューをさらに備えており、前記ブレードスプリングがエンジンに取り付けられるとともに、前記シューが前記テンショナアームを押圧していることを特徴としている。
【0017】請求項13の発明に係るテンショニング装置は、請求項11において、前記ブレードスプリングが前記テンショナアームに取り付けられており、前記ブレードスプリングが支持部に作用していることを特徴としている。
【0018】請求項14の発明に係るテンショニング装置は、請求項11において、前記テンショナアームが、該テンショナアームの前記第1の端部において第2のブレードスプリングに枢支可能に取り付けられていることを特徴としている。
【0019】本発明に係るテンショニング装置の運転時には、ブレードスプリングによるばね力が剛性テンショナアームに作用しており、これにより、剛性テンショナアームがチェーンに緊張力を作用させている。したがって、本発明においては、高価な液圧テンショニング要素が不要になり、コストを低減できる。
【0020】
【発明の実施の形態】発明の要約本発明の一つの特徴にしたがって、チェーンに連続して緊張力を作用させるための装置が提供されている。本装置は、少なくとも一つのブレードテンショナと、チェーンの一部と係合するとともに、ブレードテンショナによってチェーンに緊張力を作用させる堅い(すなわち剛性)テンショナアームとを備えている。
【0021】ブレードテンショナは、剛性テンショナアームまたは周囲の構造物に取り付けられる。剛性テンショナアームは枢支可能に支持構造物に取り付けられるか、あるいは、一対のブレードテンショナが剛性テンショナアームを支持するのに用いられる。
【0022】好ましい実施態様の詳細な説明図1には、駆動スプロケット14および従動スプロケット16間でチェーン12に緊張力を作用させるのに使用されるチェーンテンショニング装置10が示されている。駆動スプロケット14は、たとえばエンジンのクランクシャフトに取り付けられており、従動スプロケット16は、たとえばエンジンのカムシャフトに取り付けられている。チェーンテンショニング装置10を取り付けるために、エンジンブロックのような支持構造物18が装置10の隣に設けられている。
【0023】チェーンテンショニング装置10は、ブレードテンショナ20と、堅い(剛性)テンショナアーム22とを備えている。ブレードテンショナ20は、支持構造物18に枢支される枢支端24と、支持構造物18に押圧される自由端26とを有している。ブレードテンショナ20は、緊張力の作用下で単一のシュー102(図4参照)と相互に係合してチェーンに緊張力を作用させるブレードスプリング100を用いている。
【0024】図4に示すように、ブレードスプリング100は弧状に形成されており、シュー102は相対的に平坦になっている。シュー102は、高温下で荷重を受けると通常変形する、すなわち「クリープ」を起こす半剛性材料から構成されている。ブレードスプリング100は、シュー102の形状に沿うように伸ばされてから、シュー102に係合している。ブレードスプリング100がより湾曲した元の形状に戻るのを半剛性のシュー102が防止しているので、ブレードスプリング100はシュー102に荷重を作用させている。
【0025】エンジン内での運転時には、エンジン内の温度が上昇すると、シュー102の温度が上昇して剛性が低下し、ブレードスプリング100からの荷重がシュー102をより湾曲した形状に変形させる。シュー102には、面32が形成されている。同様に、剛性テンショナアーム22は、支持構造物18に枢支可能に取り付けられた枢支端28と、自由端30とを有している。自由端30は、ブレードテンショナ20の面32と係合している。
【0026】このチェーンテンショニング装置10は、弾性材料から形成されたブレードテンショナ20が剛性テンショナアーム22の自由端30に面32で係合して、剛性テンショナアーム22の面34をチェーンの一部36に押圧してチェーンに緊張力を作用させるように、設計されている。
【0027】多くのブレードテンショナ構造が現在製作されている。このような構造の例は、米国特許第 4,921,472号および米国特許第 5,266,066号に開示されている。チェーンテンショニング装置10に適したテンショナアーム構造は、米国特許第 5,853,341号に開示されているような多層スプリングからなるテンショナアーム構造である。なお、当該米国特許の開示部分は、引用することによってすべて本件出願の中に含まれている。また、特許開示番号DKT99005(シドリー・アンド・オースチンの事件ファイル00940/85230)に開示されたBWAの多層スプリングブレードテンショナ構造もまた、チェーンテンショニング装置10に用いられ得る。
【0028】チェーンテンショニング装置10の重要な利点は、液圧テンショナを利用する剛性テンショナアームシステムにこれまで要求された液圧テンショニング要素が全く不要になる点である。これにより、チェーンテンショニング装置10のコストを、液圧テンショナを含むシステムのコストよりも低減できる。
【0029】図2には、チェーンテンショニング装置10の第1の変形例が示されており、この装置は、剛性テンショナアーム42に取り付けられたブレードテンショナ40を有している。ブレードテンショナ40の枢支端44は剛性テンショナアーム42に枢支連結されており、自由端46は剛性テンショナアーム42の面48を押圧している。
【0030】ブレードテンショナ40の面50は、剛性テンショナアーム42がチェーンの一部36を押圧するように、支持構造物18に外力を作用させている。もし必要であれば、一つ以上のブレードテンショナ40を採用することも可能である。剛性テンショナアーム42の枢支端52は、支持構造物18に枢支連結されている。
【0031】図3には、チェーンテンショニング装置の第2の変形例が示されている。この第2の変形例は、第1のブレードテンショナ60と、第2のブレードテンショナ62と、第1,第2のブレードテンショナ60,62の上に設けられた剛性テンショナアーム64とを利用している。
【0032】第1のブレードテンショナ60には、枢支端66および自由端68が設けられている。枢支端66は支持構造物18に取り付けられており、自由端68は支持構造物18と係合している。第1のブレードテンショナの面70は、剛性テンショナアーム64の背面72に作用している。
【0033】同様に、第2のブレードテンショナ62は、支持構造物18に枢支可能に連結された枢支端74と、支持構造物18と係合する自由端76とを有している。しかしながら、ブレードテンショナ62は、剛性テンショナアーム64の端部80の近くで剛性テンショナアーム64と枢支可能に係合する枢支連結部78を有している点で、第1のブレードテンショナ60と異なっている。
【0034】第2のブレードテンショナ62および剛性テンショナアーム64間の枢支連結は、剛性テンショナアーム64を支持している。各ブレードテンショナ60,62は、剛性テンショナアーム64の面82を押圧して該面82がチェーン部分36と係合するように作用する。
【0035】本発明が関連する分野の当業者は、上述の教示内容を考慮するとき、本発明の精神および本質的な特徴部分から外れることなく、本発明の原理を採用する種々の変形例やその他の実施態様を構築し得る。上述の実施態様はあらゆる点で単なる例示としてのみみなされるべきものであり、限定的なものではない。
【0036】それゆえ、本発明の範囲は、上記記述内容よりもむしろ添付の請求の範囲に示されている。したがって、本発明が個々の実施態様に関連して説明されてきたものの、構造、順序、材料その他の変更は、本発明の範囲内においてではあるが、当該技術分野の当業者にとって明らかであろう。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明に係るテンショニング装置によれば、チェーンに十分な緊張力を作用させることができるばかりでなく、高価な液圧テンショニング要素が不要になり、コストを低減できる効果がある。
【出願人】 【識別番号】500124378
【氏名又は名称】ボーグワーナー・インコーポレーテッド
【出願日】 平成12年11月13日(2000.11.13)
【代理人】 【識別番号】100103241
【弁理士】
【氏名又は名称】高崎 健一
【公開番号】 特開2001−141001(P2001−141001A)
【公開日】 平成13年5月25日(2001.5.25)
【出願番号】 特願2000−344670(P2000−344670)