| 【発明の名称】 |
車両のシフト操作機構の異常検出方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】鬼頭 昇三
|
| 【要約】 |
【課題】車両のシフト操作機構の異常検出方法を得る。
【解決手段】シフトレバー装置10には、シフトレバー12のシフト位置を検出するスライドスイッチが設けられている。このスライドスイッチによって検出したシフトレバー12のシフト位置と、自動変速機64のNSS66によって検出した現実のシフト位置との一致・不一致に基づいて、シフト操作機構の異常を判別できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 駐車シフトレンジ、後退走行シフトレンジ、中立シフトレンジ、及び前進走行シフトレンジを有すると共に、実際に前記駐車シフトレンジまたは中立シフトレンジにシフトされた際にこれを検出するニュートラル・スタート・スイッチが装備された変速機と、前記変速機に連結されたシフトレバーをシフト操作することにより前記複数のシフトレンジのうちの一つを選択して前記変速機をシフトすると共に、特定のシフト位置で前記シフトレバーのシフト作動を制限するシフトレバー装置と、を備えた車両のシフト操作機構に適用され、前記シフト操作機構の異常を検出するための車両のシフト操作機構の異常検出方法であって、前記シフトレバー装置に、前記シフトレバーの特定のシフト位置を検出するレバー位置検出手段を設け、前記レバー位置検出手段による検出信号と前記ニュートラル・スタート・スイッチによる検出信号との一致・不一致に基づいて前記シフト操作機構の異常を検出する、ことを特徴とする車両のシフト操作機構の異常検出方法。 【請求項2】 駐車シフトレンジ、後退走行シフトレンジ、中立シフトレンジ、及び前進走行シフトレンジを有する変速機に連結されたシフトレバーをシフト操作することにより前記複数のシフトレンジのうちの一つを選択して前記変速機をシフトすると共に、特定のシフト位置で前記シフトレバーのシフト作動を制限するシフトレバー装置を備えた車両のシフト操作機構に適用され、前記シフト操作機構の異常を検出するための車両のシフト操作機構の異常検出方法であって、前記シフトレバー装置に、前記シフトレバーの特定のシフト位置を検出するレバー位置検出手段を設け、前記レバー位置検出手段による検出信号と車速信号との一致・不一致に基づいて前記シフト操作機構の異常を検出する、ことを特徴とする車両のシフト操作機構の異常検出方法。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は車両のシフト操作機構の異常を検出するための車両のシフト操作機構の異常検出方法に関する。 【0002】 【従来の技術】車両の自動変速機に用いられるシフトレバー装置は、シフトレバーに設けられたディテントピンが、レバー軸方向へ移動することによってディテントプレートとの結合が外れてシフト作動が可能となる構成である。 【0003】このシフトレバーをブレーキ操作時等の特定の条件下でのみ作動可能とするシフトレバーロック機構として、ディテントピンを移動させるためのディテントロッドをロックプレートで拘束するものが知られている。このシフトレバーロック機構では、シフトレバーが駐車レンジ(Pレンジ)の位置にある場合に、ディテントロッドがロックプレートと係合してその移動が阻止されてシフトレバーのシフト作動が拘束され、また、キーをシリンダーに挿入しイグニッションスイツチがACC位置とされブレーキ操作が行われた場合にソレノイドが通電されてロックプレートが移動され、ディテントロッド(すなわち、ディテントピン)の移動が可能となってシフトレバーのシフト作動が可能となる構成である。 【0004】また、シフトレバー装置には各シフト位置を検出する手段が設けられたものもある。 【0005】一方、このようなシフトレバー装置が連結された自動変速機には、この自動変速機が前記駐車シフトレンジまたは中立シフトレンジにシフトされたことを検出するニュートラル・スタート・スイッチ(所謂、NSS)が装備されている。これにより、自動変速機が実際に前記駐車シフトレンジまたは中立シフトレンジにシフトされた場合にのみエンジンの始動が可能となっている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記シフト位置検出手段とニュートラル・スタート・スイッチは、それぞれ独立した機能を果たしていた。このため、互いの検出結果が異なっていたとしても、それを検出することができない。 【0007】本発明はこの点に着目し、車両のシフト操作機構の異常検出方法を得ることが目的である。 【0008】 【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の車両のシフト操作機構の異常検出方法は、駐車シフトレンジ、後退走行シフトレンジ、中立シフトレンジ、及び前進走行シフトレンジを有すると共に、実際に前記駐車シフトレンジまたは中立シフトレンジにシフトされた際にこれを検出するニュートラル・スタート・スイッチが装備された変速機と、前記変速機に連結されたシフトレバーをシフト操作することにより前記複数のシフトレンジのうちの一つを選択して前記変速機をシフトすると共に、特定のシフト位置で前記シフトレバーのシフト作動を制限するシフトレバー装置と、を備えた車両のシフト操作機構に適用され、前記シフト操作機構の異常を検出するための車両のシフト操作機構の異常検出方法であって、前記シフトレバー装置に、前記シフトレバーの特定のシフト位置を検出するレバー位置検出手段を設け、前記レバー位置検出手段による検出信号と前記ニュートラル・スタート・スイッチによる検出信号との一致・不一致に基づいて前記シフト操作機構の異常を検出する、ことを特徴としている。 【0009】請求項1記載の車両のシフト操作機構の異常検出方法では、シフトレバー装置に設けられたレバー位置検出手段によって、シフトレバーの特定のシフト位置が検出される。また、変速機に装備されたニュートラル・スタート・スイッチによって、この変速機が実際に駐車シフトレンジまたは中立シフトレンジにシフトされたか否かが検出される。さらに、レバー位置検出手段による検出信号とニュートラル・スタート・スイッチによる検出信号との一致・不一致に基づいて、シフト操作機構の異常が検出される。 【0010】例えば、シフトレバーのシフト作動が制限された特定のシフト位置にシフトレバーが位置していることが、レバー位置検出手段による検出信号によって検出されたにも拘わらず、変速機が駐車シフトレンジまたは中立シフトレンジ以外のシフトレンジにシフトされたことがニュートラル・スタート・スイッチによって検出されると、何れかの箇所に異常が発生していることが判別できる。 【0011】また例えば、変速機が駐車シフトレンジまたは中立シフトレンジにシフトされたことがニュートラル・スタート・スイッチによって検出されたにも拘わらず、シフトレバーのシフト作動が制限された特定のシフト位置以外にシフトレバーが位置していることが、レバー位置検出手段による検出信号によって検出されると、何れかの箇所に異常が発生していることが判別できる。 【0012】このように、請求項1記載の車両のシフト操作機構の異常検出方法では、更なる異常検出を図ることができる。 【0013】請求項2に係る発明の車両のシフト操作機構の異常検出方法は、駐車シフトレンジ、後退走行シフトレンジ、中立シフトレンジ、及び前進走行シフトレンジを有する変速機に連結されたシフトレバーをシフト操作することにより前記複数のシフトレンジのうちの一つを選択して前記変速機をシフトすると共に、特定のシフト位置で前記シフトレバーのシフト作動を制限するシフトレバー装置を備えた車両のシフト操作機構に適用され、前記シフト操作機構の異常を検出するための車両のシフト操作機構の異常検出方法であって、前記シフトレバー装置に、前記シフトレバーの特定のシフト位置を検出するレバー位置検出手段を設け、前記レバー位置検出手段による検出信号と車速信号との一致・不一致に基づいて前記シフト操作機構の異常を検出する、ことを特徴としている。 【0014】請求項2記載の車両のシフト操作機構の異常検出方法では、シフトレバー装置に設けられたレバー位置検出手段によって、シフトレバーの特定のシフト位置が検出される。さらに、レバー位置検出手段による検出信号と車速信号との一致・不一致に基づいて、シフト操作機構の異常が検出される。 【0015】例えば、シフトレバーのシフト作動が制限された特定のシフト位置にシフトレバーが位置していることが、レバー位置検出手段による検出信号によって検出されたにも拘わらず、車速が検出されると(車両が走行状態であると)、何れかの箇所に異常が発生していることが判別できる。 【0016】また例えば、車速が検出されない(車両が停止状態である)にも拘わらず、シフトレバーのシフト作動が制限された特定のシフト位置以外にシフトレバーが位置していることが、レバー位置検出手段による検出信号によって検出されると、何れかの箇所に異常が発生していることが判別できる。 【0017】このように、請求項2記載の車両のシフト操作機構の異常検出方法では、更なる異常検出を図ることができる。 【0018】 【発明の実施の形態】図1乃至図4には本発明の実施の形態に係るシフト操作機構の異常検出方法が適用されたシフトレバー装置10の構成が概略的な断面図にて示されている。また、図5にはこのシフトレバー装置10の配置状態が概略的な側面図にて示されている。 【0019】シフトレバー装置10は、互いに密閉状態で嵌合し合うカバーボックス19及びべースプレート20を備えており、さらに、カバーボックス19内にはシフトレバー12が配置されている。シフトレバー12は筒状に構成されており、その下端部には筒状リテーナ16が固着され、この筒状リテーナ16を介してべースプレート20に軸支されており、シフトレバー12の上部はカバーボックス19から上方へ突出して位置している。 【0020】このシフトレバー12は、上端部に取り付けられたシフトノブ22の操作で筒状リテーナ16を中心として車両前後方向へシフト作動可能となっており、「P」、「R」、「N」、「D」、「3」、「2」、及び「L」の各シフト位置を選択することができる。また、シフトレバー12のシフトノブ22にはディテント解除釦30が設けられており、このディテント解除釦30を押圧操作しないと、シフトレバー12の揺動操作ができないようにシフト動作位置が設けられている。例えば、「P」のシフト位置では上記操作を伴わないと「R」のシフト位置へのシフト操作ができないようになっている。 【0021】なお、カバーボックス19内には、ディテントピン、ディテントプレート、ロックプレート、及びソレノイド等(何れも図示省略)から成るシフトレバーロック機構が併設されている。このシフトレバーロック機構は、シフトレバー12が特定のシフト位置(「P」シフト位置)に選択された場合に、シフトレバー12のシフト作動を阻止したシフトロック状態とすることができるように構成されており、シフトレバー12が「P」のシフト位置に選択されイグニッションスイツチ(図示せず)が「ACC」の状態にあってフットブレーキの踏み込み操作がなされた場合にのみこれが解除されるようになっている。 【0022】シフトレバー12を支持する筒状リテーナ16の中央部分には、位置検出部32が設けられている。図2及び図3に示す如く、位置検出部32では、筒状リテーナ16にアーム34が固着されており、常に筒状リテーナ16すなわちシフトレバー12と連動する。また、アーム34の先端にはレバー位置検出手段を構成するスライダ36が取り付けられており、さらに、このスライダ36は、レバー位置検出手段を構成するスライドスイッチ40に係合している。これにより、アーム34と共にスライダ36が移動することで、アーム34の移動位置すなわちシフトレバー12のシフト位置(「P」、「R」、「N」、「D」、「3」、「2」、及び「L」の各シフト位置の何れか)を検出することができる構成である。 【0023】以上の構成のシフトレバー装置10は、シフトレバー12が固着された筒状リテーナ16に操作アーム46が固着されており、図5に示す如くこの操作アーム46が車両のフロアパネル60から下方に突出した状態で配置される。さらに、この操作アーム46に接続されたロッド62を介して車両の自動変速機64に連結されている。 【0024】自動変速機64には、この自動変速機64が「P」シフト位置または「N」シフト位置にシフトされたことを検出するニュートラル・スタート・スイッチ(NSS)66が装備されている。 【0025】次に、本実施の形態の作用を説明する。 【0026】シフトレバー12が特定のシフト位置(「P」シフト位置)に選択された場合において、イグニッションスイッチが「LOCK」の位置では、シフトレバーロック機構が作動しており、シフトレバー12はシフト操作を阻止される。 【0027】シフトレバー12をシフト操作する場合には、イグニッションスイッチを「ACC」操作し、フットブレーキを踏み込みこむ。これによって、シフトレバーロック機構が解除され、ディテント解除釦30を押圧操作して所望のシフト位置へシフトレバー12を操作することができる。 【0028】ここで、このシフトレバー装置10では、スライドスイッチ40によってシフトレバー12の特定のシフト位置(「P」シフト位置)が検出される。また、自動変速機64に装備されたニュートラル・スタート・スイッチ(NSS)66によって、この自動変速機64が実際に「P」シフト位置または「N」シフト位置にシフトされたか否かが検出される。さらに、スライドスイッチ40による検出信号(換言すれば、シフトレバー12の現実のシフト位置)とニュートラル・スタート・スイッチ(NSS)66による検出信号(換言すれば、自動変速機64の現実のシフト位置)との一致・不一致に基づいて、シフト操作機構の異常が検出される。 【0029】例えば、シフトレバー12のシフト作動が制限された(シフトレバーロック機構が作動した)「P」シフト位置にシフトレバー12が位置していることが、スライドスイッチ40による検出信号によって検出されたにも拘わらず、自動変速機64が「P」シフト位置または「N」シフト位置以外のシフトレンジにシフトされたことがニュートラル・スタート・スイッチ(NSS)66によって検出されると、何れかの箇所に異常が発生していることが判別できる。 【0030】また例えば、自動変速機64が「P」シフト位置または「N」シフト位置にシフトされたことがニュートラル・スタート・スイッチ(NSS)66によって検出されたにも拘わらず、シフトレバー12のシフト作動が制限された(シフトレバーロック機構が作動した)「P」シフト位置以外にシフトレバー12が位置していることが、スライドスイッチ40による検出信号によって検出されると、何れかの箇所に異常が発生していることが判別できる。 【0031】なお、前述した実施の形態においては、シフトレバー12のシフト位置をスライドスイッチ40によって検出し、このスライドスイッチ40にる検出信号と自動変速機64に装備されたニュートラル・スタート・スイッチ(NSS)66による検出信号との一致・不一致に基づいて前記シフト操作機構の異常を検出する構成としたが、これに限らず、車速信号との一致・不一致に基づいて前記シフト操作機構の異常を検出するように構成してもよい。 【0032】例えば、シフトレバー12のシフト作動が制限された(シフトレバーロック機構が作動した)「P」シフト位置にシフトレバー12が位置していることが、スライドスイッチ40による検出信号によって検出されたにも拘わらず、車速が検出されると(車両が走行状態であると)、何れかの箇所に異常が発生していることが判別できる。 【0033】また例えば、車速が検出されない(車両が停止状態である)にも拘わらず、シフトレバー12のシフト作動が制限された(シフトレバーロック機構が作動した)「P」シフト位置以外にシフトレバー12が位置していることが、スライドスイッチ40による検出信号によって検出されると、何れかの箇所に異常が発生していることが判別できる。 【0034】このように、スライドスイッチ40にる検出信号と車速信号との一致・不一致に基づいて前記シフト操作機構の異常を検出することができる。 【0035】また、前述した各実施の形態においては、シフトレバー12のシフト位置を検出するために、所謂機械式のスライドスイッチ40を用いた構成としたが、これに限らず、フォトカプラや磁力を用いた無接点式のスイッチを適用して構成することもできる。 【0036】さらに、前述した各実施の形態においては、スライドスイッチ40によってシフトレバー12のシフト位置(「P」、「R」、「N」、「D」、「3」、「2」、及び「L」の各シフト位置の何れか)を検出する構成としたが、このように全てのシフト位置を検出する必要はなく、例えば、「D」、「3」、「2」、及び「L」の各シフト位置を一つの位置信号としてニュートラル・スタート・スイッチ(NSS)66による検出信号との矛盾を確認するように構成してもよい。 【0037】 【発明の効果】本発明は上記構成としたので、異常検出を図ることができるという優れた効果を有する。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000003551 【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
|
| 【出願日】 |
平成11年11月4日(1999.11.4) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079049 【弁理士】 【氏名又は名称】中島 淳 (外3名)
|
| 【公開番号】 |
特開2001−132836(P2001−132836A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月18日(2001.5.18) |
| 【出願番号】 |
特願平11−313933 |
|