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【発明の名称】 アクチュエータ
【発明者】 【氏名】小川 勝史

【氏名】中村 秀和

【要約】 【課題】構成の複雑化、部品点数の増大等を誘発することなく、移動体の移動量に対する全体の軸方向長さを短縮させることが可能なアクチュエータを提供すること。

【解決手段】ロータを中空状に形成し、ナットが上記ロータの中空部内にまで移動できるようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ステータ及び該ステータ内に回転可能に収容されたロータとからなる駆動モータと、上記ロータの回転によって回転されるネジ及び該ネジにその回転を規制された状態で螺合するナットとからなる駆動伝達手段と、上記ナットに取り付けられる移動体と、を具備してなるアクチュエータにおいて、上記ロータを中空状に形成し、上記ナットが上記ロータの中空部内にまで移動できるようにしたことを特徴とするアクチュエータ。
【請求項2】 請求項1記載のアクチュエータにおいて、上記移動体は中空状ロッドであることを特徴とするアクチュエータ。
【請求項3】 請求項1記載のアクチュエータにおいて、上記移動体はスライダであることを特徴とするアクチュエータ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、例えば、サーボモータによってボールネジを回転させ、ボールナットを介して移動体を移動させるアクチュエータに係り、特に、サーボモータのロータ内を中空状にしてそこに上記ボールナットを収容可能とすることにより、移動体の移動量に対するアクチュエータの軸方向長さの短縮化を図ることができるように工夫したものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のアクチュエータは、例えば、図6に示すような構成になっている。まず、ベース部301があり、このベース部301の図6中右側上にはサーボモータ303が設置されている。このサーボモータ303の回転軸303aには、カップリング305を介してボールネジ307が連結されている。このボールネジ307は、ベース部301より立設された支持部材309、311に軸受313、315、317を介して回転可能に支持されている。
【0003】上記ボールネジ307にはボールナット319がその回転を規制された状態で螺合しており、ボールネジ307が適宜の方向に回転することにより、ボールナット319が図6中左右方向に移動するようになっている。又、このボールナット319にはスライダ321が取付・固定されていて、このスライダ321もボールナット319の移動によって同時に移動するようになっている。スライダ321はその下部を介して直動ガイド320にガイドされていて、この直動ガイドに沿って移動するものである。そして、このスライダ321には図示しない各種の機器が搭載されることになる。
【0004】上記構成のアクチュエータの場合には、スライダ321の移動量に対して、アクチュエータ全体としての軸方向長さが長くなってしまうという問題があった。そこで、アクチュエータ全体としての軸方向長さを短縮させるために、図7に示すようなアクチュエータがある。これは、サーボモータ303をボールネジ307の側方に配置して軸方向長さを短縮させたものである。
【0005】すなわち、支持部材311を側方に延長し、そこにサーボモータ303を取付・固定する。そして、サーボモータ303の回転軸303aにプーリ323を固着すると共に、ボールネジ307側にも別のプーリ325を固着する。これら両プーリ323、325間にベルト327を巻回したものである。
【0006】しかしながら、このような構成の場合には、サーボモータ303をボールネジ307の側方に配置したことにより、その分軸方向長さを短縮させることはできるものの、部品点数が増大してしまって組立が困難になると共に、幅方向に装置が大型化してしまうという問題があった。
【0007】そこで、さらに、図8に示すような構成のアクチュエータが提案されている。これは、図6に示すアクチュエータにおいて、カップリング305を省略して、回転軸303aとボールネジ307を直結(一体化)したものである。これによって、部品点数を減少させると共にカップリング305の分だけ軸方向長さを短縮させることができる。尚、図8中符号329はサーボモータ303のステータであり、符号331はロータである。又、符号333は位置検出器である。
【0008】
【発明が解決しようとする問題点】上記従来の構成によると次のような問題があった。すなわち、回転軸303aとボールネジ307を直結してカップリング305を省略することにより、ある程度の軸方向長さの短縮を図ることはできるが、それでも、スライダ321の移動量に対して、アクチュエータ全体の軸方向長さは長く、さらなる短縮化が要求されていた。又、別の問題として、回転軸303aとボールネジ307を一体化した場合には、仮に、サーボモータ303或いはボールネジ307を交換しようとした場合、これらを同時に交換しなければならないという問題もあった。
【0009】本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、構成の複雑化、部品点数の増大等を誘発することなく、移動体の移動量に対する全体の軸方向長さを短縮させることが可能なアクチュエータを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するべく本願発明の請求項1によるアクチュエータは、ステータ及び該ステータ内に回転可能に収容されたロータとからなる駆動モータと、上記ロータの回転によって回転されるネジ及び該ネジにその回転を規制された状態で螺合するナットとからなる駆動伝達手段と、上記ナットに取り付けられる移動体と、を具備してなるアクチュエータにおいて、上記ロータを中空状に形成し、上記ナットが上記ロータの中空部内にまで移動できるようにしたことを特徴とするものである。又、請求項2によるアクチュエータは、請求項1記載のアクチュエータにおいて、上記移動体は中空状ロッドであることを特徴とするものである。又、請求項3によるアクチュエータは、請求項1記載のアクチュエータにおいて、上記移動体はスライダであることを特徴とするものである。
【0011】すなわち、本願発明によるアクチュエータは、ロータを中空状に形成し、上記ナットが上記ロータの中空部内にまで移動できるようにしたものである。ロッドを中空状にしてナットをそこまで移動可能に構成することにより、それだけナットひいては移動体の移動量を長くすることができ、結局、アクチュエータ全体の軸方向長さを短くすることができる。又、その際、部品点数を増大させたり、幅方向に大幅な寸法拡大を招くこともない。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図4を参照して本発明の第1の実施の形態を説明する。図1は本実施の形態によるアクチュエータの全体の構成を示す断面図であり、まず、シリンダ1がある。このシリンダ1内であって図1中右側には、サーボモータ3が収容・配置されている。このサーボモータ3は、ステータ5と、このステータ5の内周側に回転可能に配置されたロータ7とから構成されている。上記ロータ7は中空状をなしていて、図1中左側端は開口部7aとなっていると共に、図1中右側端には鍔部7bが設けられている。
【0013】上記シリンダ1及びロータ7の内周側には、移動体としての中空状のロッド9が図1中左右方向に移動可能に配置されている。又、シリンダ1の図1中左端には端部材11が取り付けられていて、上記ロッド9はこの端部材11に軸受13を介して移動可能に支持されている。
【0014】上記ロッド9の内周側にはボールネジ15が配設されていて、このボールネジ15は、図1中その右端部を介して、既に述べたロータ7の鍔部7bに楔結合機構17を介して連結・固定されている。よって、ロータ7が適宜の方向に回転することにより、ボールネジ15も同方向に回転するようになっている。
【0015】上記ロッド9の内周側であって、図1中右端にはボールナット19が内装されていて、このボールナット19は上記ボールネジ15に螺合していると共に、ロッド9に対しては固定された状態で設けられている。よって、ロータ7の回転によりボールネジ15が回転することにより、ボールナット19は図1中左右方向に移動することになり、それによって、ロッド9も同方向に移動する。そして、このロッド9の移動により、例えば、ロッド9に取り付けられた図示しない各種機器を移動させるものである。
【0016】又、上記ロータ7は、軸方向両端部において、それぞれ軸受21、23を介して、回転可能に支持されている。又、上記シリンダ1の図1中右端にはカバー25が取付・固定されていて、このカバー25の内部にはサーボモータ3の回転位置等を検出する検出器27が内装されている。尚、図2は図1のII−II矢視図であり、図3は図1のIII−III矢視図であり、図4はアクチュエータの分解図である。
【0017】上記構成によると、サーボモータ3のロータ7を中空状とし、そこに、ロッド9とボールナット19を収容可能な構成とし、その分についてもロッド9の移動量とすることができるので、ロッド9の移動量に対して、アクチュエータ全体の軸方向長さを短縮することができる。又、その際、部品数を大幅に増大させたり、幅方向の寸法を大幅に拡大するといったこともなく、全体として、アクチュエータのコンパクト化を図ることができる。又、ボールネジ15とロータ7は楔結合機構17を介して着脱可能に連結されており、よって、ボールネジ15とサーボモータ3をそれぞれ別個に交換することができる。
【0018】次に、図5を参照して本発明の第2の実施の形態を説明する。図5は本実施の形態によるアクチュエータの全体の構成を示す断面図であり、まず、ベース部51がある。このベース部51上であって図5中右側には、サーボモータ53が収容・配置されている。このサーボモータ53は、ステータ55と、このステータ55の内周側に回転可能に配置されたロータ57とから構成されている。上記ロータ57は中空状をなしていて、図5中左側端は開口部57aとなっていると共に、図5中右側端には鍔部57bが設けられている。
【0019】上記ベース部51上であってロータ57の内周側には、移動体としてのスライダ59の基部が図5中左右方向に移動可能に配置されている。上記スライダ59は図示しない直動ガイドに沿って移動するように構成されている。上記スライダ59の内周側にはボールネジ61が配設されていて、このボールネジ61は、図5中その右端部を介して、既に述べたロータ57の鍔部57bに楔結合機構69を介して連結・固定されている。よって、ロータ57が適宜の方向に回転することにより、ボールネジ61も同方向に回転するようになっている。
【0020】上記スライダ59の内周側にはボールナット63が内装されていて、このボールナット63は上記ボールネジ61に螺合していると共に、スライダ59に対しては固定された状態で設けられている。よって、ロータ57の回転によりボールネジ61が回転することにより、ボールナット63は図5中左右方向に移動することになり、それによって、スライダ59も同方向に移動する。そして、このスライダ59の移動により、例えば、スライダ59に取り付けられた図示しない各種機器を移動させるものである。
【0021】又、上記ベース部51の図5中右端にはカバー71が取付・固定されていて、このカバー71の内部にはサーボモータ53の回転位置等を検出する検出器73が内装されている。
【0022】この実施の形態の場合にも、スライダ59及びボールナット63が、ロータ57の内部に収容可能な構成になっているので、その分だけスライダ59の移動量が長くなり、結局、スライダ59の移動量に対してアクチュエータの軸方向長さを短縮させることができる。又、その際、部品点数が大幅に増大したり、幅方向に寸法が大幅に拡大されるといったこもない。又、ボールネジ61側とサーボモータ53側をそれぞれ別個に交換できることは前記第1の実施の形態の場合と同じである。
【0023】尚、本発明は前記第1及び第2の実施の形態に限定されるものではない。例えば、移動体の構成としては図示したものに限定されず様々な構成のものが想定される。
【0024】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によるアクチュエータによると、サーボモータのロータを中空状とし、そこに、移動体とナットを収容可能な構成とし、その分についても移動体の移動量とすることができるので、移動体の移動量に対して、アクチュエータ全体の軸方向長さを短縮することができる。又、その際、部品数を大幅に増大させたり、幅方向の寸法を大幅に拡大するといったこともなく、全体として、アクチュエータのコンパクト化を図ることができる。又、ネジ側とサーボモータ側をそれぞれ別個に交換することができる。
【出願人】 【識別番号】391008515
【氏名又は名称】株式会社アイエイアイ
【出願日】 平成11年11月4日(1999.11.4)
【代理人】 【識別番号】100092842
【弁理士】
【氏名又は名称】島野 美伊智
【公開番号】 特開2001−132810(P2001−132810A)
【公開日】 平成13年5月18日(2001.5.18)
【出願番号】 特願平11−313241