トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F16 機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段




【発明の名称】 トランスミッション
【発明者】 【氏名】オスヴァルト フリートマン

【氏名】イフォ アグナー

【要約】 【課題】自動トランスミッションにおいて充分な冷却及び潤滑が行われるようにする。

【解決手段】変速手段(7)から出ている作業媒体のための戻し回路(8)と、この戻し回路(8)から作業媒体を供給される冷却及び又は潤滑箇所(27〜29,36)と、変速手段(7)への供給回路(5)内に配置されている体積流調節装置(14)と、この体積流調節装置(14)から出ている作業媒体の減調節量のための排流回路(13)とを有しているトランスミッションである。戻し回路(8)及び排流回路(13)が合流部(12)に開口しており、この合流部(12)は還流回路に(11)続いている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 変速手段と、変速手段のためのトランスミッション制御装置と、搬送装置により作業媒体を供給される変速手段のための供給回路と、変速手段及び又はトランスミッション制御装置から出ている作業媒体のための戻し回路と、この戻し回路から作業媒体を供給されるトランスミッションの少なくとも1つの冷却及び又は潤滑箇所と、供給回路内に配置されている体積流調節装置と、この体積流調節装置から出ている作業媒体の減調節量のための排流回路とを有している形式のトランスミッションにおいて、戻し回路及び排流回路が合流部に開口しており、この合流部は還流回路に続いていることを特徴とする、トランスミッション。
【請求項2】 還流回路からチャージ回路が搬送装置の吸い込み範囲に通じていることを特徴とする、請求項1記載のトランスミッション。
【請求項3】 還流回路から少なくとも1つの冷却及び又は潤滑回路が分岐していることを特徴とする、請求項1記載のトランスミッション。
【請求項4】 戻し回路内にクーラ及び又は変換器が配置されており、合流部がクーラ若しくは変換器の下流側に位置していることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載のトランスミッション。
【請求項5】 少なくとも2つの冷却及び又は潤滑箇所がそれぞれ1つの潤滑回路を介して作業媒体を供給されることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載のトランスミッション。
【請求項6】 冷却及び又は潤滑箇所が還流回路から並列に作業媒体を供給されることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載のトランスミッション。
【請求項7】 チャージ回路が少なくとも1つの冷却及び又は潤滑箇所に対して並列に位置していることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載のトランスミッション。
【請求項8】 合流部の下流側に切り替え装置が設けられており、これにより還流回路の少なくとも1つの部分流が選択的に1つの冷却若しくは潤滑箇所にあるいは搬送装置の吸い込み範囲に接続されていることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載のトランスミッション。
【請求項9】 少なくとも1つの冷却及び又は潤滑箇所が発進クラッチであることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載のトランスミッション。
【請求項10】 各潤滑回路内及びチャージ回路内に液力抵抗が位置していることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載のトランスミッション。
【請求項11】 発進クラッチのための潤滑回路内の液力抵抗と吸い込み範囲のためのチャージ回路内の液力抵抗とが同じ大きさにされていることを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項記載のトランスミッション。
【請求項12】 並列に接続されている液力抵抗が、全液力抵抗が作業媒体の最低限必要なシステム圧力を超えないように、大きさを定められていることを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項記載のトランスミッション。
【請求項13】 切り替え装置が切り替え弁を介して制御されていることを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項記載のトランスミッション。
【請求項14】 合流部の下流側に圧力制限弁が配置されており、この圧力制限弁は還流回路内の作業媒体の圧力をわずかな圧力の範囲へ逃がすことを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項記載のトランスミッション。
【請求項15】 切り替え装置が付加的に圧力制限機能を有していることを特徴とする、請求項1から14までのいずれか1項記載のトランスミッション。
【請求項16】 切り替え装置が比例弁を介して制御されていることを特徴とする、請求項1から15までのいずれか1項記載のトランスミッション。
【請求項17】 トランスミッションが無段階の自動トランスミッションであることを特徴とする、請求項1から16までのいずれか1項記載のトランスミッション。
【請求項18】 変速手段が円すい円板巻き掛けトランスミッションとして構成されていることを特徴とする、請求項1から17までのいずれか1項記載のトランスミッション。
【請求項19】 吸い込み範囲のためのチャージ回路内に最低圧力弁が配置されており、この最低圧力弁はあらかじめ定めることのできる圧力においてチャージ回路を開放することを特徴とする、請求項1から18までのいずれか1項記載のトランスミッション。
【請求項20】 最低圧力弁が座着弁として構成されていることを特徴とする、請求項1から19までのいずれか1項記載のトランスミッション。
【請求項21】 最低圧力弁が、弁孔内で案内されていてばね装置の力に抗して変位可能な制御ピストンを有していることを特徴とする、請求項1から20までのいずれか1項記載のトランスミッション。
【請求項22】 制御ピストンが段ピストンとして、かつ弁孔が段孔として構成されていることを特徴とする、請求項1から21までのいずれか1項記載のトランスミッション。
【請求項23】 最低圧力弁の弁座が弁孔の段の移行範囲に位置しており、制御ピストンの段が座面を有していることを特徴とする、請求項1から22までのいずれか1項記載のトランスミッション。
【請求項24】 制御ピストンがその座面に耐摩耗性の挿入部分を有していることを特徴とする、請求項1から23までのいずれか1項記載のトランスミッション。
【請求項25】 弁座が切り欠きによって形成されていることを特徴とする、請求項1から24までのいずれか1項記載のトランスミッション。
【請求項26】 弁座及び座面が斜めに構成されていることを特徴とする、請求項1から25までのいずれか1項記載のトランスミッション。
【請求項27】 挿入部分がリングとして構成されていることを特徴とする、請求項1から26までのいずれか1項記載のトランスミッション。
【請求項28】 制御ピストンがその弁座に向いた側において弁座とは逆の側におけるよりも大きな直径を有しており、かつ弁座とは逆の側における制御ピストンの直径がリングの内径よりも幾分か小さいことを特徴とする、請求項1から27までのいずれか1項記載のトランスミッション。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、請求項1の上位概念に記載した特徴を有するトランスミッション、特に無段階に調整可能なトランスミッションのような自動トランスミッションに関する。
【0002】
【従来の技術】ここに記載した形式の自動トランスミッションは公知である。このような自動トランスミッションは、変速手段と、変速手段のためのトランスミッション制御装置と、搬送装置により作業媒体を供給される変速手段のための供給回路とを有している。この供給回路によって、搬送装置により搬送される作業媒体がトランスミッション制御装置を介して変速手段に供給され、これにより種々の変速比を調整することができる。変速手段若しくはトランスミッション制御装置から作業媒体のための戻し回路が出ており、この戻し回路は例えば作業媒体のためのタンクに通じている。戻し回路から少なくとも1つの分岐回路が出ていて、これによりトランスミッションの少なくとも1つの冷却及び又は潤滑箇所に作業媒体を供給する。更にトランスミッションは体積流調節装置を有しており、この体積流調節装置は供給回路内に配置されていて、例えば搬送装置の後方に接続されている。体積流調節装置から作業媒体の減調節量のための排流回路が出ている。この排流回路はタンク又はポンプの吸い込み範囲内に開口して、ポンプをチャージすることができる。このようなトランスミッションは例えば DE 198 26 747 A1 に記載されている。戻し回路内には切り替え弁が配置されており、この切り替え弁は変速手段から戻されてくる作業媒体をポンプの吸い込み範囲か、あるいは冷却のためにクラッチに供給することを可能にする。DE 198 26 747 A1 に記載されているトランスミッションは有利には無段階に調整可能なトランスミッションとして構成されている。別の無段階に調整可能なトランスミッションは例えば DE 195 46 293 A1 から公知である。
【0003】これらの自動トランスミッションにおいては、トランスミッション制御装置に流れて変速手段に導くことのできる最大の体積流を体積流調節装置によって制限する必要がある。これにより過度に高いせき止め圧力及び出力損失が回避される。更に、特にトランスミッション制御装置の弁をわずかな体積流範囲のために構成することができる。これによって弁の調節性質が高められる。体積流調節装置において分岐せしめられる作業媒体の減調節量は−既に述べたように−搬送装置の吸い込み範囲のチャージに利用することができ、このことは搬送装置の騒音特性を改善する。要するに体積流調節装置は搬送装置から供給される全体積流を変速手段に導かれる減調節量と、タンク又は搬送装置の吸い込み範囲に戻される減調節量とに分割する。高圧回路(トランスミッション制御装置及び変速手段)から流れ戻る作業媒体は戻し回路から優先的に冷却及び潤滑目的のために分岐せしめられる。したがって潤滑及び冷却媒体としては、単に、作業媒体の減調節量からトランスミッション制御装置の漏えい量及び変速手段の動的な体積流要求量を差し引いたものが役立てられるに過ぎない。
【0004】これにより、公知のトランスミッションにおいては目的のコンフリクトが生ずる。一面では充分に多量の潤滑及び冷却媒体を準備して、最悪の場合でもトランスミッションの熱制御の不安定な状態が回避されるようにしなければならない。要するにこのことは多量の作業媒体を要求する。しかしながら他面では、トランスミッション制御装置はそのエレメントが単にわずかな圧力損失しか生ぜしめないようにし、小型にかつコンパクトに構成しなければならない。このことは比較的にわずかな量の作業媒体を必要とする。要するに目的のコンフリクトが生ずる。それは、トランスミッション制御装置のためには、潤滑及び冷却のためよりもわずかな作業媒体量しか必要でないからである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の課題は、最初に述べた形式の自動トランスミッションにおいてこの欠点が生じないようにすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題は、請求項1に記載した特徴を有している自動トランスミッションにいより解決される。本発明によればこの自動トランスミッションにおいては、変速手段及び又はトランスミッション制御装置から分岐している作業媒体のための戻し回路と、体積流調節装置から分岐して作業媒体の減調節量を導く排流回路とが合流部に開口しており、この合流部は共通の還流回路に続いている。
【0007】
【発明の効果】要するに、高圧回路から戻される作業媒体の減調節量と体積流調節装置からの減調節量とは合流せしめられる。これにより漏えい量、使用量などを差し引いた作業媒体の減調節量と減調節量自体とが潤滑及び冷却箇所に供給される。戻し回路内の全作業媒体量は一次近似式で、自動トランスミッションが接続されている機関の回転数に関連している。冷却及び潤滑媒体の所要量は出力を伝達するエレメント、例えば変速手段、においてやはり機関回転数に関連している。それは伝達すべき最大の出力は機関回転数が増大するにつれて、ほぼ直線的に増大するからである。この理由から役立てられる作業媒体量は冷却及び潤滑箇所の作業媒体所要量と調和し、したがって高い機関回転数においても発生する熱を潤滑及び冷却媒体で導出することができる。換言すれば、トランスミッション制御装置及び変速手段のために機関の全回転数範囲にわたってコンスタントな体積流を準備し得るにもかかわらず、潤滑及び冷却箇所には機関回転数に関連してより多量の作業媒体を供給することができる。それは、搬送装置は機関回転数で駆動されており、回転数が増大するとより多量の作業媒体を搬送するが、しかしながらこれは体積流調節において排流回路内に導かれるからである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の有利な1実施形態では、還流回路からチャージ回路が搬送装置の吸い込み範囲に通じている。要するに高圧範囲からくる作業媒体と減調節量とを導く還流回路から、作業媒体が、冷却及び又は潤滑箇所のほかに搬送ポンプの吸い込み範囲にも供給され、したがって吸い込み範囲がチャージされて、搬送装置の騒音特性が改善される。
【0009】更に有利には、還流回路から少なくとも1つの冷却及び又は潤滑回路が分岐して、少なくとも1つの冷却及び又は潤滑箇所に通じている。要するに還流回路を介して少なくとも1つの冷却及び又は潤滑箇所にも、また搬送装置の吸い込み箇所にも作業媒体が供給される。
【0010】特に有利な1実施形態では、戻し回路内にクーラ及び又は変換器が配置されており、戻し回路と排流回路との合流部がクーラ若しくは変換器の下流側に位置している。これによって、変換器若しくはクーラを通して過度に大きな作業媒体量が導かれることが阻止される。特に作業媒体が低温の場合には、高められたせき止め圧力が変換器若しくはクーラの損傷をもたらすことがある。しかしながら変換器若しくはクーラが単に、戻し回路、すなわち制御装置漏えい量及び動的な体積流要求量を差し引いた減調節量だけが流れる戻し回路内に配置されているに過ぎないので、変換器若しくはクーラは、過度に高い作業媒体圧力に対して保護される。
【0011】もちろん、戻し回路を介して、複数の冷却及び又は潤滑箇所にそれぞれ1つの潤滑回路を介して作業媒体を供給することが可能である。この場合、すべての冷却及び又は潤滑箇所が還流回路から並列に作業媒体を供給されるようにすると、有利である。また、別の1実施形態では、チャージ回路が少なくとも1つの冷却及び又は潤滑箇所に対して並列に位置している。冷却及び又は潤滑箇所とチャージ回路とを並列に接続することによって、その都度必要な量の作業媒体を当該の潤滑箇所に準備することができる。
【0012】特に有利な1実施形態では、合流部の下流側に、つまり還流回路内に、切り替え装置が配置されており、これにより還流回路の少なくとも1つの部分流を選択的に1つの冷却若しくは潤滑箇所にあるいは搬送装置の吸い込み範囲に接続することができる。これにより、単に短時間特定の量の作業媒体を必要とする潤滑箇所に切り替え装置を介して作業媒体を供給することが可能である。この潤滑箇所において、もはや作業媒体が必要でなくなると、チャージ回路に切り替えて、搬送装置の吸い込み範囲を再びチャージすることができる。
【0013】1実施形態では、少なくとも1つの冷却及び又は潤滑箇所が発進クラッチである。この場合特に、切り替え装置が選択的に、発進クラッチあるいは搬送装置の吸い込み範囲に潤滑媒体を供給するようにする。これにより発進クラッチに短時間潤滑媒体を供給することができる。発進クラッチに必要な潤滑媒体量は、伝達すべきトルク及び発進クラッチの駆動側と被駆動側との間の滑りに一次比例している。しかしながら、クラッチが完全に閉じられると直ちに、必要とされる冷却媒体所要量がゼロになる。この場合特に有利には切り替え装置によって、クラッチにおいて必要とされる時点においてだけ潤滑媒体量が供給され、そのほかの時点においては搬送装置のチャージに潤滑媒体量が利用される。
【0014】本発明の別の1実施形態では、各潤滑回路内及びチャージ回路内に液力抵抗が位置している。液力抵抗、例えば絞りあるいは類似のもの、を選択することによって、各潤滑箇所に必要な潤滑媒体量を供給することができる。
【0015】切り替え装置が設けられている場合には、有利には発進クラッチのための潤滑回路内の液力抵抗と吸い込み範囲のためのチャージ回路内の液力抵抗とが同じ大きさにされる。これにより全液力抵抗は、切り替え装置の接続位置に無関係である。これによって各接続位置において、潤滑箇所に必要な潤滑剤量が供給されることが保証されている。
【0016】有利な1実施形態では、並列に接続されている液力抵抗が、全液力抵抗が作業媒体の最低限必要なシステム圧力を超えないように、大きさを定められている。換言すれば、全液力抵抗は、システム内に最低のシステム圧力も達成することができるように、定められている。このことを実現するために、例えば、圧力制限弁弁を還流回路内に配置し、この圧力制限弁が還流回路内の圧力をわずかな圧力の範囲に逃がすようにすることができる。特にこの場合、圧力の逃しはチャージ回路内に行われ、したがって圧力制限弁を介して排流される作業媒体は搬送装置のチャージのために使用することができる。
【0017】有利な1実施形態では、切り替え装置は切り替え弁を介して制御されて、発進クラッチか又はチャージ回路に作業媒体が供給される。
【0018】特に有利な1実施形態では、切り替え装置が付加的に圧力制限機能を有している。これにより、潤滑媒体量若しくはチャージ量を必要に応じて調整することが可能である。この場合、切り替え装置が比例弁を介して制御されていると有利であり、これにより切り替え装置において可変の圧力制限値を生ぜしめることができる。特に切り替え装置若しくは圧力制限機能の制御は、機関回転数、発進クラッチの滑り及び又は自動トランスミッションを有している自動車の速度に関連して行われる。圧力制限値の調整は無段階にあるいは段階的に行うことができる。圧力制限機能を内蔵している切り替え弁は有利には DE 199 22 232.0 に種々の構造のものが記載されている圧力制限機能を有する切り替え弁として構成することができる。圧力制限機能を内蔵した切り替え弁の種々の構造は DE 199 22 232.0 の図8〜14に記載されている。
【0019】有利な1実施形態では、トランスミッションは無段階の自動トランスミッションであり、特にいわゆる円すい円板巻き掛けトランスミッションとして構成されている変速手段を有している。切り替え装置が自動車の停止の際に、搬送装置の吸い込み範囲が潤滑箇所に直接に接続している切り替え位置にある場合には、場合によっては、特に周囲温度が低温である場合に、搬送装置が運転せしめられる場合に、つまり自動車がスタートせしめられて動かされる場合に、この潤滑箇所を介して空気が吸い込まれることがある。このことを回避するために、吸い込み範囲のためのチャージ回路内に最低圧力弁が配置されており、この最低圧力弁は還流回路とチャージ回路との間のあらかじめ定めることのできる圧力差から初めてチャージ回路を開放する。
【0020】有利な実施形態では、最低圧力弁は座着弁として構成されており、これにより搬送装置の吸い込み範囲は潤滑箇所に対して緊密に閉じることができる。
【0021】別の実施形態では、最低圧力弁は、弁孔内で案内されていてばね装置の力に抗して変位可能な制御ピストンを有しており、この制御ピストンは弁孔の内部で次のように、すなわち1つの制御ピストン位置において吸い込み範囲が閉じられ、かつ別の弁位置においてはチャージ回路が開放されているように、変位可能である。
【0022】有利には、最低圧力弁は段ピストンとして構成されている制御ピストンを備えている。これに相応して弁孔は段孔として構成されている。これにより、簡単な形式で、最低圧力弁の弁座は弁孔の段の移行範囲に位置することができ、弁孔の段に制御ピストンの段が当接し、その際制御ピストンの段は座面を有している。座面つまりシール面が制御ピストンの段に設けられていることによって、このシール面を、例えば段研削ディスクにより極めて容易に研磨することができ、これによって制御ピストン軸線に関して極めて良好な端面形状が生じる。
【0023】弁座あるいは座面における高い面圧によって必要な場合には、少なくとも座面を耐摩耗性の挿入部分によって形成しておくことができる。この場合、制御ピストンと、弁孔を有するケーシングとの材料は、有利には次のような熱膨張率、すなわちピストンが弁孔内で作業温度が種々異なる場合でもシール作用をもって案内されるような熱膨張率を有しており、これにより漏えい損失が避けられ、少なくともわずかにとどめられる。
【0024】有利な1実施形態では、弁座は切り欠きによって形成されている。換言すれば弁孔の段に環状に回る切り欠きが形成され、要するにリング段が形成されており、このリング段は制御ピストンに向かって縁が開いている。これにより円筒状の弁孔に関して弁座縁の良好な端面形状性質が達成される。
【0025】有利な1実施形態では挿入部分はリングとして構成されており、これによりピストンに差しはめることができる。この場合特に有利な制御ピストンの構造においては、制御ピストンがその弁座に向いた側において弁座とは逆の側におけるよりも大きな直径を有しており、かつ弁座とは逆の側における制御ピストンの直径がリングの内径よりも幾分か小さくなっている。これにより挿入部分はこのピストン範囲に容易に差しはめて、段若しくは座面に取り付けることができる。これにより挿入部分は、単に制御ピストンに差しはめられるだけの閉じたリングとして準備することができる。特に挿入部分を有する制御ピストンを製作する場合に、まず挿入部分を段に、つまり制御ピストンの座面に取り付け、次いで挿入部分をピストンの端面と一緒に精密加工することができる。
【0026】
【実施例】以下においては図面によって本発明の実施例を詳細に説明する。
【0027】以下の記載においては、純粋に例として、自動トランスミッションは無段階のトランスミッションであり、変速手段は有利にはいわゆる円すい円板巻き掛けトランスミッションとして構成されているものとする。このような変速手段は最初に述べた文献 DE 198 26 747 A1 及び DE 195 46 293 A1 においても詳細に記載されている。もちろん別の変速手段を使用することもできる。
【0028】図1は自動トランスミッション1を示しており、この自動トランスミッションについては、図面を簡単にするために本発明にとって重要な部分だけが、部分的に著しく簡単化されて、示されている。自動トランスミッション1は搬送装置2を有しており、この搬送装置はフィルタ3を介して作業媒体をタンク4から吸い込んで、供給回路5を介してトランスミッション制御装置6に搬送し、このトランスミッション制御装置は変速手段7を制御する。変速手段7から戻し回路8が、高圧範囲(トランスミッション制御装置6及び変速手段7)からの作業媒体を、後述するコンポーネントを介してタンク4に戻す。変速手段7の後方において戻し回路8内に有利には変換器9が接続されており、この変換器の下流側には作業媒体のためのクーラ10を接続しておくことができる。クーラ10若しくは戻し回路8には還流回路11が接続しており、この還流回路は合流部12を有しており、この合流部は戻し回路8と排流回路13とを合流させる。排流回路13は体積流調節装置14から出ており、この体積流調節装置は供給回路5内の作業媒体の体積流をあらかじめ定めることのできる値に調整し、したがって搬送量に無関係に、トランスミッション制御装置6及び変速手段7にほぼコンスタントな減調節された作業媒体の体積流を供給することができる。このために、体積流調節弁15として構成しておくことのできる体積流調節装置14は供給回路5への接続導管16を有している。供給回路5内にはなお液力抵抗17が配置されており、その際この液力抵抗17の上流側及び下流側からそれぞれ1つの接続導管16及び16′が分岐しており、これらの接続導管は体積流調節弁15の体積流調節ピストン20の圧力戻し面18及び19に通じている。圧力戻し面18を負荷する接続導管16′は更にいわゆるパイロット圧力弁装置21に通じており、このパイロット圧力弁装置は供給回路5内の最大の作業媒体圧力を制限し、要するに圧力制限弁として構成されている。パイロット圧力弁装置21が応動すると、そのばね負荷された弁体22が開口22′を開き、したがって作業媒体が搬送装置2の吸い込み範囲23に戻される。しかしながら全体積流がパイロット圧力弁装置21を経て流れるのではなく、むしろパイロット圧力弁装置21の応動によって圧力戻し面18に作用する作業媒体の圧力が減少せしめられ、したがって体積流調節ピストンがばね24の力に抗して動かされ、これによって排流回路13が開放され、要するに作業媒体が供給回路5から排流回路13を経て導かれる。
【0029】変速手段7はなお、概略的に示した力導入に役立つ駆動軸7′と被駆動軸7″とを有しており、その際駆動軸及び被駆動軸は調整されている変速比に応じて互いに異なった回転数を有することができる。更に被駆動軸7″の後方には有利には、自動トランスミッション1が有することができる自動車の前進及び後進のためのクラッチが接続されている。
【0030】なお供給回路5には減圧弁25が接続されており、この減圧弁はその出口26において前制御圧力を生ぜしめ、この前制御圧力は自動トランスミッション1内の磁石弁を調整するために使用される。
【0031】戻し回路8からの作業媒体と排流回路13からの作業媒体が合流せしめられる還流回路から自動トランスミッション1の少なくとも1つの、この場合には3つの、冷却及び又は潤滑箇所27,28及び29が作業媒体を供給され、したがって作業媒体は冷却及び又は潤滑のためにも使用される。冷却及び又は潤滑箇所27は例えば変速手段7を冷却する。冷却及び又は潤滑箇所28は例えば自動トランスミッション1の1つの平歯車に通じている。冷却及び又は潤滑箇所29はいわゆる飛沫油フードに通じている。還流回路11から分岐している潤滑回路30,31及び32は並列に接続されている。各潤滑回路30,31及び32内には液力抵抗33,34及び35が配置されている。液力抵抗33〜35は、各冷却及び又は潤滑箇所が必要な作業媒体量を受け取るように、選ばれている。
【0032】還流回路11には別の冷却及び又は潤滑箇所36が接続されており、この冷却及び又は潤滑箇所は有利には自動トランスミッション1のここでは示されていない発進クラッチのクラッチディスクによって形成されている。冷却及び又は潤滑箇所36は別の潤滑回路37を介して還流回路11に接続されている。潤滑回路37内にはやはり液力抵抗38が設けられている。最後に還流回路11は、搬送装置2の吸い込み範囲23に通じているチャージ回路39に作業媒体を供給する。チャージ回路39内にはやはり液力抵抗40が配置されている。図1から分かるように、全ての潤滑回路30〜32及び37及びチャージ回路39は並列に接続されており、その際液力抵抗33〜35,38及び40によって、作業媒体の流過量は要求に相応して調整されている。並列に接続されている液力抵抗22〜35,38及び40は有利には、それら全体の液力抵抗が最低の必要とされる作業媒体システム圧力を可能にするように、大きさを定められている。
【0033】更に図1から分かるように、合流部12はクーラ10若しくは変換器9の下流側に位置しており、これによって変換器9及びクーラ10を通って流れ戻る作業媒体量は、供給回路5からトランスミッション制御装置6及び変速手段7を経て流れてきたものに過ぎず、要するに最大で供給回路5内の減調節された作業媒体量であって、体積流調節装置14を介して調整される作業媒体量である。
【0034】明らかなように、戻し回路8と排流回路13とを合流部12において合わせることによって形成することのできる還流回路11内では、高圧範囲から流れ戻る作業媒体量と作業媒体の減調節量とが一緒に存在し、これらの作業媒体量及び減調節量を自動トランスミッション1内に存在する部品の冷却及び又は潤滑のために及び搬送装置2の吸い込み範囲23のチャージのために使用することができる。これにより、全ての冷却及び又は潤滑箇所27〜29及び36並びに吸い込み範囲23に充分に作業媒体を供給することができる。
【0035】図2は自動トランスミッション1の第2実施例を示す。図1と同じ部品若しくは同じ作用をする部品には同じ符号が使用されており、前述の説明を援用する。
【0036】図1の自動トランスミッション1と異なって、図2の自動トランスミッション1は合流部12の後方に接続された切り替え装置41を有しており、これは有利には3ポート2位置弁として構成されている。この切り替え装置41は入口側を還流回路11に接続されている。切り替え装置41の一方の出口42には冷却及び又は潤滑箇所36、要するに有利には発進クラッチが接続されており、要するに潤滑回路37に作業媒体を供給することができる。他方の出口43にはチャージ回路39が接続されている。要するに切り替え装置41の運転位置に応じて、作業媒体が潤滑回路37あるいはチャージ回路39に供給される。切り替え装置41は切り替え弁44を介して制御される。特に切り替え装置41は弁孔内で案内されている切り替えピストン45によって構成されており、この切り替えピストンはばね装置49の力に抗して切り替え弁44によって制御することができる。要するに切り替え装置41によって、その都度の要求に応じて還流回路11にチャージ回路39あるいは潤滑回路37を接続することができる。特にこの場合、自動車が発進運転状態にある場合、要するに発進滑りを有していて、したがってクラッチディスクの冷却を行わなければならない場合、潤滑回路に作業媒体が供給される。発進過程が終了すると、切り替え弁44は切り替え装置41を切り替え、したがって還流回路11がチャージ回路39と接続されて、搬送装置2の吸い込み範囲23がチャージされる。発進過程は短時間行われるに過ぎないので、この短い時間においてだけ発進クラッチに冷却及び又は潤滑媒体を供給すればよい。
【0037】有利には図2の実施例においては、液力抵抗38及び40は同じ大きさの抵抗値を有している。これにより還流回路11内の全液力抵抗は−切り替え装置41の切り替え位置に無関係に−コンスタントである。これにより、潤滑回路30,31及び32内の潤滑媒体量も、潤滑回路37が接続されているか、あるいはチャージ回路39が接続されているかに無関係に、同じである。還流回路11からは潤滑回路30〜32にも作業媒体が供給されるので、単に還流回路11の部分流が潤滑回路37又はチャージ回路39に供給されるに過ぎない。
【0038】図3に示した自動トランスミッション1の実施例では、図1及び2におけるように、同じ部品若しくは同じ作用をする部品には同じ符号を付けてある。
【0039】図3に示した自動トランスミッション1の実施例が図2に示した実施例と異なる点は、還流回路11が圧力制限弁46を介してチャージ回路39と接続可能であることだけである。要するに、相応する圧力において、圧力制限弁46は還流回路11からチャージ回路39への接続を開く。有利には、チャージ回路39における導入部は液力抵抗40の下流側に配置されており、これにより圧力制限弁46を介して導かれる作業媒体は直接にタンク若しくは搬送装置2の吸い込み範囲23内に弛緩することができる。
【0040】図4には自動トランスミッション1の第4実施例が示されている。図4においては、同じかあるいは同じ作用をする部品には、図1〜3と同じ符号を付けてある。
【0041】図4は、戻し回路8がトランスミッション制御装置6から変換器9に通じていることを示す。この構成においては、戻し回路8は有利には高圧回路の最後の圧力制限弁に接続している。図1〜3においては、最後の圧力制限弁は、円すい円板巻き掛けトランスミッションにおいて使用されて、円すい円板における巻き掛け手段の圧着力を調整するいわゆるトルク感知器である。トルク感知器(図示せず)は図1〜3に示した自動トランスミッションにおいては圧力制限弁として作用し、したがって戻し回路8はトルク感知器に接続している。しかしながら図4に示した実施例では、最後の圧力制限弁はトランスミッション制御装置6内に配置されていて、例えば組み合わされた切り替え及び圧力制限弁として構成されている。変速手段7のトルク感知器はこの構成では減圧弁として作用する。したがって戻し回路8はトランスミッション制御装置6に接続している。
【0042】切り替え機能を有しているに過ぎない切り替え装置41の代わりに、図4に示した自動トランスミッション1においては内蔵された圧力制限機能を有している切り替え装置41′が使用されている。このような圧力制限機能を有している切り替え弁は DE 199 22 232.0において複数の実施例により記載されており、本発明において切り替え装置41′を形成することができる。切り替え装置41′は比例弁46′を介して制御される。切り替えピストン45′が図4に示した位置にある場合、還流回路11は潤滑回路37に接続されている。圧力制限機能は、切り替えピストン45′がその縦方向に対してほぼ横方向に貫通する横孔を有していることによって、生ぜしめられる。これにより還流回路11内の圧力は制御面47に作用し、したがって還流回路内の作業媒体の圧力は切り替えピストン45′を負荷するばね装置49のばね力の方向に作用する。圧力があらかじめ定めることのできる値に達すると、切り替えピストン45′は図4において左に向かってしゅう動せしめられ、したがってその制御縁は還流回路11とチャージ回路39との接続を生ぜしめ、これによって圧力が還流回路からチャージ回路39内に逃がされる。
【0043】比例弁46′が切り替え装置41′の制御のために設けられていることによって、圧力制限値を可変に調整することができる。代替的に、比例弁46′を介して圧力制限値をコンスタントに保つこともできる。切り替え装置41′の組み合わされた切り替え及び圧力制限機能によって、圧力制限機能を潤滑回路37のためか、あるいはチャージ回路39のために生ぜしめることができる。もちろん、各切り替え位置において作用する圧力制限機能を生ぜしめることもできる。要するに圧力制限機能は選択的に両方の切り替え方向で作用することができる。
【0044】図4のチャージ回路39内にはなお、いわゆる最低圧力弁50が配置されており、これは座着弁として構成されている。最低圧力弁50はばね51の力に抗して変位可能な制御ピストン52を有しており、この制御ピストンは弁孔53内で案内されている。制御ピストン52の制御面54は、切り替え装置41′が還流回路11をチャージ回路39と接続する切り替え位置にある場合、緩衝ノズル54′を介して還流回路の作業媒体で負荷される。
【0045】最低圧力弁はいわゆる差圧弁として働き、両方の部分導管T内の圧力差が、ばね51のプレストレス力を越える値になると、出口43と吸い込み範囲23との間の作業媒体接続路を開く。最低圧力弁50をチャージ回路39内に設けておくのは、搬送装置2の運転開始時に、切り替え装置41′が相応する切り替えピストン位置にある場合に、空気が冷却及び又は潤滑箇所27〜29を介して吸い込まれないようにするためである。要するに最低圧力弁は切り替え装置41′と搬送装置の吸い込み範囲23との間に配置されており、したがって1barの最大の可能な負圧の場合に冷却及び潤滑箇所を介して空気が吸い込まれないことが保証されている。
【0046】図5は最低圧力弁50の第1実施例を示す。弁孔53はプラグ56により閉じられており、このプラグは環状のシールエレメント57により弁孔53内に挿入されている。弁孔53は段状に構成されていて、異なった直径の3つの範囲を有している。第1の範囲は直径d1を有しており、第2の範囲は直径d2を有しており、第3の範囲は直径d3を有している。更に弁孔の回りにリング通路58及び59が形成されており、その際リング通路58は切り替え装置41′の出口43に通じており、リング通路59は搬送装置2の吸い込み範囲23と接続されている。リング通路59に接して直径d2の範囲に弁座60が形成されており、この弁座は−弁孔53の縦中心軸線61に対して−斜めに延びている。要するに弁座60はリング通路59の側壁によって形成される。要するに弁孔53の直径d1から出発して、弁座60は段若しくは直径d2への移行部にある。弁座60は切り欠きによって形成されている。換言すればリング通路59の側壁に環状の切り欠き61′が形成されており、この切り欠きは縦中心軸線61の方向に縁を開いて構成されている。
【0047】制御ピストン52はやはり段付きに構成されている。制御ピストン52の第1の直径d4は、制御ピストンが弁孔53の第1の直径d1の範囲内で緊密に案内されているように、選ばれている。直径d4の範囲には、制御ピストン52の別の範囲が接続しており、この範囲は直径d5を有している。この範囲には段62を介して直径d6を有している制御ピストン範囲が接続しており、直径d6は、この範囲が弁孔53の直径d3の範囲内で緊密に案内されているように、選ばれている。制御ピストン52の段62は斜めに減径するように構成されている。段62の傾斜は、特に弁座60の斜面が段62の斜面に対して平行に延びるように、選ばれている。要するに段62は弁座60に対して平行な範囲において座面63を構成しており、この座面は弁座60と緊密に協働する。弁座若しくは座面63は、直径d3又はd2若しくはd6よりも大きく、直径d1若しくはd5よりも小さい直径を有している。これにより、制御ピストンの端面64と段62のリング65とから形成されている分割された圧力戻し面54が生じる。
【0048】更に制御ピストン52はなお横孔66を有しており、この横孔はリング通路59を、プラグ56と弁孔53と制御ピストン52とによって取り囲まれている圧力室67に接続している。これによって制御ピストンの第2の圧力戻し面68には−最低圧力弁50が閉じられている場合に−搬送装置2により生ぜしめられる負圧が作用する。最低圧力弁が開かれていると、要するに座面63が弁座60から離されていると、第2の圧力戻し面68には還流回路11の圧力が作用する。
【0049】その底が第2の圧力戻し面68の一部を形成している軸方向孔内にばね51が位置しており、このばねはその一方の端部を軸方向孔の底に支えられており、かつその他方の端部をプラグ56の内面に支えられている。調整装置55を介してばねのプレストレス力を調整可能である。これにより差圧弁が生じ、この差圧弁は特定の調整可能な圧力から初めて開き、要するにリング室58からリング室59への流体接続を可能にする。したがってこの最低圧力弁50によって、吸い込み範囲23と還流回路11との間の差圧があらかじめ定めることのできる値に達したときに、搬送装置2の吸い込み範囲23を還流回路11に接続することが可能である。
【0050】図6は、弁孔53を有するケーシング69を示す。図6から分かるように、このケーシングは複数の薄壁70を有しており、これらの薄壁は互いに間隔をおいて位置していて、縦中心軸線61に対してほぼ垂直に延びている。これらの薄壁内には、互いに異なった直径d1〜d3を有する弁孔53が形成され、そのために有利には段工具が設けられており、これにより全ての直径を1行程で形成することができる。図5に示した実施例と異なって、制御ピストン52はその直径d5の範囲に内径diの環状の溝を有しており、この溝内に挿入部分71が挿入されている。この挿入部分は有利には耐摩耗性の材料から製作されていて、リング形に構成されている。挿入部分の内径diは制御ピストン52の直径d6よりも幾分か大きく選ばれており、これによりリング形の挿入部分71を制御ピストン52に差しはめて、リング形の溝内に挿入することができる。
【0051】図示のように、直径d6から出発して、制御ピストン52はその長手方向で直径を順次に大きくされている。これにより、制御ピストンは段工具によって容易に製作することができる。直径d3から出発して、弁孔53は直径を順次に小さくされており、したがって弁孔53も段工具により容易に製作することができる。全体として最低圧力弁50を製作する場合に、生じる製作誤差若しくは形状誤差はわずかであり、したがって最低圧力弁50は極めて良好なシール作用を有している。特に座面63及び弁座60は適当な研削手段によって製作することができ、これにより座着弁として構成されている最低圧力弁50のシール作用は極めて良好である。
【0052】本発明は、変速手段と、変速手段のためのトランスミッション制御装置と、搬送装置により作業媒体を供給される変速手段のための供給回路と、変速手段及び又はトランスミッション制御装置から出ている作業媒体のための戻し回路と、この戻し回路から作業媒体を供給されるトランスミッションの少なくとも1つの冷却及び又は潤滑箇所と、供給回路内に配置されている体積流調節装置と、この体積流調節装置から出ている作業媒体の減調節量のための排流回路とを有している形式のトランスミッションに関し、戻し回路及び排流回路が合流部に開口しており、この合流部は還流回路に続いていることを特徴とするものである。
【0053】本願の特許請求の範囲は広い範囲の特許保護を受けるための偏見のない提案である。本出願人は、本明細書及び又は図面に開示されているだけの特徴についても保護を請求する権利を留保するものである。
【0054】従属請求項は独立請求項の種々の実施形態を示したものであるが、独立請求項にすることを放棄したものではない。
【0055】本発明は図示の実施例に限定されるものではなく、更に種々の態様で実施することができるものである。
【出願人】 【識別番号】390009070
【氏名又は名称】ルーク ラメレン ウント クツプルングスバウ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】LUK LAMELLEN UND KUPPLUNGSBAU GESELLSCHAFT MIT BESCHRANKTER HAFTUNG
【出願日】 平成12年10月3日(2000.10.3)
【代理人】 【識別番号】100061815
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 敏雄 (外4名)
【公開番号】 特開2001−124186(P2001−124186A)
【公開日】 平成13年5月8日(2001.5.8)
【出願番号】 特願2000−303889(P2000−303889)