| 【発明の名称】 |
リニアモータを用いた駆動装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】稲葉 善治
【氏名】伊藤 進
【氏名】方 榮鳳
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| 【要約】 |
【課題】リニアモータを用いた機械可動部をリニアモータで駆動する場合に加減速時に生じる直線方向の反力を駆動機構内部でキャンセルする。
【解決手段】両側に磁石板48,50が取り付けられた可動子フレーム49には、機械可動部であるスクリュ12が取り付けられている。磁石板48,50に対面して固定子47、51が設けられている。対面する磁石板48,50と固定子47,51で正方向駆動リニアモータを構成する。可動子フレーム43の両側に磁石板42,44を固着し、これら磁石板42,44と対面する位置に固定子41,45を配置され、対面する磁石板42、44と固定子41,45で逆方向リニアモータを構成する。正、逆リニアモータの可動子フレーム49と43間に運動方向変換機構を連結する。可動子フレーム49と43は互いに逆方向に移動し、これによりモータ加減速時に発生する慣性力による反力をキャンセルしている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 リニアモータを用いて機械の可動部を直線運動させるための駆動機構であって、リニアモータで駆動される直線可動部材を少なくとも2以上設け、一方の直線可動部材を機械可動部に連結し、該一方の直線可動部材と他方の直線可動部材間を運動方向変換機構で連結し、前記一方の直線可動部材と他方の可動部材は互いに逆方向に移動するようにしたリニアモータを用いた駆動装置。 【請求項2】 1台以上のリニアモータで構成し、各リニアモータの固定子及び可動子を共に可動子移動方向に移動可能に機械ベースに取り付け、前記一方の直線可動部材を前記可動子又は固定子の一方とし、他方の直線可動部材を前記可動子又は固定子の他方とした請求項1記載のリニアモータを用いた駆動装置。 【請求項3】 前記一方の直線可動部材は1台以上の正方向駆動用リニアモータの可動子で構成し、前記他方の直線可動部材は前記正方向駆動用リニアモータの可動子の移動方向とは反対方向へ駆動される1台以上の逆方向駆動用リニアモータ可動子で構成している請求項1記載のリニアモータを用いた駆動装置。 【請求項4】 リニアモータ2台を1組とし、各組のリニアモータをそれぞれ対向して配置し、1以上の組を正方向駆動用リニアモータとし、残りの1以上の組を逆方向駆動用リニアモータとした請求項3記載のリニアモータを用いた駆動装置。 【請求項5】 リニアモータ2台を1組とし、各組のリニアモータをそれぞれ対向して配置し、正方向駆動用リニアモータの組、逆方向駆動用リニアモータの組、正方向駆動用リニアモータの組、あるいは、逆方向駆動用リニアモータの組、正方向駆動用リニアモータの組、逆方向駆動用リニアモータの組の順に配置したリニアモータを用いた請求項3記載のリニアモータを用いた駆動装置。 【請求項6】 前記運動方向変換機構の一方の直線可動部材側の連結点と他方の直線可動部材側の連結点との速度比は、前記一方の直線可動部材と共に移動する正方向移動部材の質量と他方の直線可動部材と共に移動する逆方向移動部材の質量比の逆比になっている請求項1乃至5の内1項記載のリニアモータを用いた駆動装置。 【請求項7】 前記運動方向変換機構機はリンク機構、ラック−ギア−ラック機構、てこ機構、ベルト機構の中の1つである請求項1乃至6の内1項記載のリニアモータを用いた駆動装置。 【請求項8】 前記運動方向変換機構機としてリンク機構を少なくとも1つ有しており、その、1つのリンク機構は3つのリンクから構成されている請求項1乃至6の内1項記載のリニアモータを用いた駆動装置。 【請求項9】 前記リニアモータの固定子または可動子の一方に励磁コイルが配設され、他方に磁石板が配設されている請求項1乃至6の内1項記載のリニアモータを用いた駆動装置。 【請求項10】 前記機械は射出成形機である請求項1乃至8の内1項記載のリニアモータを用いた駆動装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械、産業機械、ロボット、射出成形機等の機械における可動部をリニアモータで駆動する駆動装置に関する。 【0002】 【従来の技術】工作機械、産業機械、ロボット、射出成形機等の各種機械の直線移動する可動部の駆動源としては、従来、油圧装置や回転モータが用いられている。油圧装置を用いる場合、エネルギ効率が悪く、作動油が必要であり、制御性もあまりよくなかった。そこで、従来駆動源として油圧を多く用いられていたロボットや射出成形機においても、回転式の電気モータを駆動源として用いる場合が多くなって来ている。 【0003】回転式の電気モータを用いた場合、エネルギ効率がよく、作動油を必要とせず、制御性もよいが、回転式モータの出力をボールネジ等の変換機構で直線運動に変換して機械可動部を駆動するようにしていることから、可動部の高速移動を得ることは難しい。例えば、超薄肉成形品を射出成形機で成形する場合、射出機構の駆動源に回転式電気モータを用いたときは高射出速度が得られず成形することが難しい。そのため、油圧式の超高速射出成形機を使用せざるを得ない。そこで、リニアモータを用いた電動式射出成形機も種々開発されている(特開平11−58468号公報参照)。しかし、実用化に至ったものは見あたらない。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】機械の直線運動する可動部の駆動源に電気式であるリニアモータを用いれば、エネルギ効率がよく、制御もしやすく、かつ高速移動も可能であるが、モータの加減速時に大きな慣性力が機械に作用し、機械各部を破損させたり、制御特性を悪くするという問題がある。 【0005】回転式モータで機械可動部を直線移動させる場合、回転式モータの回転運動をボールネジ等で直線運動に変換して可動部を駆動している。この場合、可動部の直線運動による慣性力は、モータ回転子とボールネジなどの回転による慣性力に比べ無視できる程度であり、モータの加減速時の主な反力はモータハウジングからモータが取り付けられた部材(機械ベース等)に加わる回転させようとする力である。このモータ取付部材を直線運動させようとする反力は小さい。そのため、例えば、射出成形機の射出機構の駆動源に回転式電気モータを用い、ボールネジ等を介してスクリュやプランジャを軸方向に駆動したとしても、直線方向の反力は小さい。モータを駆動してスクリュやプランジャを金型方向に駆動する際のモータの加減速時には、モータが取り付けられている射出ユニットにモータ加減速によって発生する反力が加わるが、この反力は小さいので、射出ユニットを後退させ、射出ユニットの加熱シリンダ先端であるノズルを金型から離脱させることや、逆に射出ユニットが前進ノズルが金型に大きな力で押され破損するようなことはない。 【0006】しかし、このスクリュやプランジャ等の可動部の駆動源にリニアモータを用いた場合には、回転力で慣性力を受けるということがないので、リニアモータの大部分の推力は加減速時には慣性力として作用し、数tonfの直線運動の慣性力がリニアモータ取付部材に作用することになる。この慣性力により機械の一部を破損させる恐れがある。上述した射出機構の場合、ノズルが金型から離れたり、ノズルが金型に強圧され破損するという問題がある。 【0007】 【課題を解決するための手段】機械の直線移動する可動部の駆動源としてリニアモータを使用するものにおいて、上記課題を解決するために、本発明は、リニアモータで駆動される直線可動部材を少なくとも2以上設け、一方の直線可動部材を機械可動部に連結し、該一方の直線可動部材と他方の直線可動部材間を運動方向変換機構で連結し、前記一方の直線可動部材と他方の可動部材は互いに逆方向に移動するようにした。特に、1台以上のリニアモータで構成し、各リニアモータの固定子及び可動子を共に可動子移動方向に移動可能に機械ベースに取り付け、前記一方の直線可動部材を前記可動子又は固定子の一方とし、他方の直線可動部材を前記可動子又は固定子の他方とした。又、前記一方の直線可動部材は1台以上の正方向駆動用リニアモータの可動子で構成し、前記他方の直線可動部材は前記正方向駆動用リニアモータの可動子の移動方向とは反対方向へ駆動される1台以上の逆方向駆動用リニアモータ可動子で構成するようにした。更に、リニアモータ2台を1組とし、各組のリニアモータをそれぞれ対向して配置し、1以上の組を正方向駆動用リニアモータとし、残りの1以上の組を逆方向駆動用リニアモータとした。その組み合わせも、リニアモータ2台を1組とし、各組のリニアモータをそれぞれ対向して配置し、正方向駆動用リニアモータの組、逆方向駆動用リニアモータの組、正方向駆動用リニアモータの組、あるいは、逆方向駆動用リニアモータの組、正方向駆動用リニアモータの組、逆方向駆動用リニアモータの組の順に配置するようにした。 【0008】又、前記運動方向変換機構の一方の直線可動部材側の連結点と他方の直線可動部材側の連結点との速度比を、前記一方の直線可動部材と共に移動する正方向移動部材の質量と他方の直線可動部材と共に移動する逆方向移動部材の質量比の逆比になるように構成した。又、この運動方向変換機構機の構成を、リンク機構、ラック−ギア−ラック機構、てこ機構、ベルト機構のいずれかで構成した。特に、リンク機構で構成する場合には、3つのリンクから構成する。なお、前記リニアモータの固定子または可動子の一方に励磁コイルが配設され、他方に磁石板を配設し、励磁コイル、磁石板の配設側を固定子側、可動子側どちら側でも良いものとした。特に、前記機械を射出成形機とした。 【0009】 【発明の実施の形態】直線移動する機械可動部として射出成形機のスクリュを例にとり、以下、本発明のリニアモータを用いた駆動機構の実施の形態を説明する。図1は、本発明の第1の実施形態における射出部構造の説明図である。射出ユニットフレーム(図示せず)に固定された射出シリンダ11内には射出スクリュ12が嵌装され、該射出スクリュ12の軸13はベアリングブロック20で回転自在で軸方向移動不能に軸支されている。該ベアリングブロック20にはロードセル21を介して第1、第2の正方向駆動リニアモータの可動子フレーム49が固着されている。スクリュ回転軸13は該第1、第2の正方向駆動リニアモータの可動子フレーム49を貫通しており、その後端部にはスプライン加工が施され、ベルトプーリ82がスプライン結合している。該ベルトプーリ82はタイミングベルト81を介してスクリュ回転用モータ80によって駆動される。なお83はベルトプーリ支持用ベアリングであり、このベルトプーリ支持用ベアリング83及びスクリュ回転用モータ80は射出ユニットフレームに固定されている。 【0010】第1、第2の正方向駆動リニアモータの可動子フレーム49の両側には第1の正方向駆動リニアモータの可動子の磁石板48,第2の正方向駆動リニアモータの可動子の磁石板50が固着されている。該第1の正方向駆動リニアモータの可動子の磁石板48、第2の正方向駆動リニアモータの可動子の磁石板50には、それぞれ対面して第1の正方向駆動リニアモータの固定子47、第2の正方向駆動リニアモータの固定子51が配置されている。これら固定子47,51には励磁コイルが配設され射出ユニットフレームに固着されている。この、第1の正方向駆動リニアモータの可動子の磁石板48と第1の正方向駆動リニアモータの固定子47によって第1の正方向駆動リニアモータを構成し、第2の正方向駆動リニアモータの可動子の磁石板50と第2の正方向駆動リニアモータの固定子51で、第2の正方向駆動リニアモータを構成している。そして、可動子フレーム49は磁石板48,50を連結し、共通の可動子を形成して、本実施形態における直線可動部材を形成している。 【0011】第1の正方向駆動リニアモータの固定子47は、射出ユニットフレームに固定された固定子固定板46に固着されており、この固定子固定板46の反対側面には、第2の逆方向駆動リニアモータの固定子45が固定されている。該第2の逆方向駆動リニアモータの固定子45に対して、第2の逆方向駆動リニアモータの可動子の磁石板44が対面している。この第2の逆方向駆動リニアモータの固定子45と第2の逆方向駆動リニアモータの可動子の磁石板44で第2の逆方向駆動リニアモータを構成している。前記磁石板44は、第1、第2の逆方向駆動リニアモータの可動子を構成するフレーム43の一方の面に設けられており、この可動子フレーム43の他方の面には、第1の逆方向駆動リニアモータの可動子の磁石板42が固定されている。該第1の逆方向駆動リニアモータの可動子の磁石板42に対面して第1の逆方向駆動リニアモータの固定子41が配置され、該固定子41は射出ユニットフレームに固定されている。この、固定子41と磁石板42によって第1の逆方向駆動リニアモータを構成している。可動子フレーム43は、第1、第2の逆方向駆動リニアモータの磁石板42,44を連結し共通の可動子として直線可動部材を構成している。 【0012】第1、第2の逆方向駆動リニアモータの可動子フレーム43と、第1、第2の正方向駆動リニアモータの可動子フレーム49は運動方向変換機構60で連結されている。なお、可動子フレーム43、可動子フレーム49とそれぞれ一体的に移動する部材にこの運動方向変換機構60を連結してもよい。運動方向変換機構60は3つのリンク66,67,68とリンクピン61,62,63,64,65で構成されている。射出ユニットフレームに固定されたリンクピン63を中心に概略対称形状になっており、リンクピン63に回動自在に取り付けられたリンク67の両端に設けられたリンクピン62,64にはそれぞれリンク66,68が回動自在に軸支されている。又リンク66,68の他端は、第1、第2の逆方向駆動リニアモータの可動子フレーム43、第1、第2の正方向駆動リニアモータの可動子フレーム49に設けられたリンクピン61,65にそれぞれ回動自在に軸支されている。 【0013】図2(a)〜(c)は、この第1の実施形態における動作状態を示す図である。図2(a)は図1と同様に射出スクリュー12がストロークの中間位置にある時の状態を示している。樹脂の計量混練りのために射出スクリュ12を回転させる場合には、スクリュ回転用モータ80を駆動しタイミングベルト81、ベルトプーリ82を介してスプライン結合されているスクリュ回転軸13を駆動し、射出スクリュ12を回転させる。 【0014】又、射出時の場合には、各リニアモータを駆動して、射出スクリュ12を前進(図2において左方向)させるが、第1の逆方向駆動リニアモータ及び第2の逆方向駆動リニアモータを逆方向に駆動し、可動子フレーム43を図2(b)に示すように後退(図2において右方向)させ、かつ、第1の正方向駆動リニアモータ及び第2の正方向駆動リニアモータを正方向に駆動して、図2(b)に示すように、可動子フレーム49を前進させ、ベアリングブロック20を介して射出スクリュ12を前進させて射出を行う。この場合、第1、第2の逆方向駆動リニアモータによる可動子フレーム43を後退させる推力は、運動変換機構60の各リンクを介して、第1,第2の正方向駆動リニアモータの可動子フレーム49を前進させる推力となり、射出スクリュ12は、第1、第2の正方向駆動リニアモータ及び、第1、第2の逆方向駆動リニアモータの4つのモータの推力によって駆動されることになる。 【0015】又、図2(c)は、図2(b)の状態とは逆方向に正方向駆動リニアモータ及び逆方向駆動リニアモータを駆動したときの状態を示す図である。通常、計量混練り工程で射出スクリュ12が回転され、樹脂が混練りされて溶融し、この溶融圧によって射出スクリュ12は後退方向に力を受けるが、各リニアモータによって射出スクリュ12を前進させる方向に設定背圧を与え、溶融樹脂圧が設定背圧以上となることにより射出スクリュ12は後退する。そして、設定計量位置に達し、図2(c)のような状態から、図2(b)の状態になるように各リニアモータを駆動することによって射出を行う。 【0016】以上の通り、第1、第2の正方向駆動リニアモータで駆動される可動子フレーム49の直線可動部材と、第1、第2の逆方向駆動リニアモータで駆動される可動子フレーム43の直線可動部材は、互いに逆方向に駆動されるものである。以下、正方向駆動リニアモータで駆動される可動子フレーム49と該可動子フレーム49と共に移動する磁石板48,50、射出スクリュ12,スクリュ回転軸13、ベアリングブロック20、ロードセル21等を正方向移動部材という。又、逆方向駆動リニアモータで駆動される可動子フレーム43と該可動子フレーム43共に移動する磁石板42,44等を逆方向移動部材という。 【0017】図3は、運動方向変換機構60の説明図である。図3に示すように、リンクピン65とリンクピン64中心軸間の距離をr、リンクピン63とリンクピン64の中心軸間の距離をL、リンクピン63とリンクピン62の中心軸間の距離をkL、リンクピン61とリンクピン62の中心軸間の距離をkrとし、リンクピン63とリンクピン65の中心軸をそれぞれ通りスクリュ回転軸13の軸心と並行な線間の距離をh、リンクピン63とリンクピン61の中心軸をそれぞれ通りスクリュ回転軸13の軸心と並行な線間の距離をkhとする。なお、kは比例係数である。 【0018】そして、各リニアモータが駆動され、図3(a)の状態からリンクピン65がx1変位し、リンクピン61がx2変位して図3(b)となったとする。のときの各変位x1,x2は次のようになる。 x1=Lsinθ+(r2−(Lcosθ−h)2)1/2−(r2−(L−h)2)1/2x2=kLsinθ+(k2r2−(kLcosθ−kh)2)1/2−(k2r2−(kL−kh)2)1/2=k{Lsinθ+(r2−(Lcosθ−h)2)1/2−(r2−(L−h)2)1/2}=kx1となる。つまり、変位x2とx1は比例係数kで比例する線形関係にあることを意味する。これは、このkの値をリンクピン65と共に移動する正方向移動部材の等価全質量m1とリンクピン61と共に移動する逆方向移動部材の等価全質量m2の比とすることで、加減速時の慣性力から生じる反力をキャンセルすることができる。 【0019】即ち、k=m1/m2=x2/x1よって、m1・x1=m2・x2ここで、x1,x2を加速度とみれば、m1・x1は正方向移動部材の慣性力であり、m2・x2は逆方向移動部材の慣性力である。この正、逆の慣性力が等しいということは、互いに慣性力がうち消され、射出ユニットフレームには加減速時の反力が加わらないことを意味する。又、x1,x2を速度とみれば、正方向移動部材の速度と逆方向移動部材の速度の比(x1/x2)を正方向移動部材と逆方向移動部材の質量の逆比(m2/m1=1/k)とするようにすればよいことを意味する。 【0020】以上のことから、正方向移動部材及び逆方向移動部材のそれぞれの全質量m1、m2と、リンク67を枢着するリンクピン63の位置を調整することによって上記比例係数kを調整して、k=m1/m2とすればよい。 【0021】又、本実施形態では、リンクピン63とリンクピン65の中心軸をそれぞれ通りスクリュ回転軸13の軸心と並行な線間の距離hよりリンクピン63とリンクピン64の中心軸間の距離Lが少し大きくなるようにしている。これにより、各リニアモータの駆動による推力がリンクピン61,リンクピン65に加わった場合に発生する垂直方向の力の最大値を最小化しているものである。 【0022】図4は、この運動方向変換機構60における前進動作、後退動作による可動部であるスクリュの全ストローク状態を表す説明図で、図4(a)は前進最大位置の状態を示し、図4(e)は後退最大位置を示す状態を示す。図4(a)、(e)に示すこのストロークの両端とすると、図4(c)に示すストロークの中央で、リンク66,リンク68とリニアモータの推力方向(図4において水平方向)となす角度が等しい値で最大となる。即ち、この運動方向変換機構60のリンク機構は、リンク66、リンク68とリニアモータの推力方向との角度の最大値を最小化するようになっている。 【0023】上述した実施形態では、可動子側に磁石板を取り付け、固定子側に励磁コイルを配置するようにしたが、逆に、固定子側に磁石板を配置し、可動子側に励磁コイルを配置しても良い。又、上述した実施形態では、リニアモータの可動子を中心に配置し、その両側に固定子を配置して、可動子を共用する2つのリニアモータを2組設け、一方の組の可動子を機械可動部であるスクリュを駆動する直線可動部材とし、この直線可動部材と共に移動する部材を正方向移動部材としている。又、この正方向移動部材とは逆方向に移動する他方の組のリニアモータの可動子(直線可動部材)を含めた部材を逆方向移動部材としたものである。しかし、リニアモータの固定子も可動子も固定せず、長手方向(可動子の移動方向)に移動可能にベース(射出ユニットフレーム)に取り付け、固定子か可動子かの一方を正方向の直線可動部材とし、他方を逆方向の直線可動部材としてもよい。この例を第2の実施形態として図5に示す。 【0024】射出シリンダ11,射出スクリュ12,スクリュ回転軸13,ベアリングブロック20,ロードセル21、スクリュ回転用モータ80,タイミングベルト81,ベルトプーリ82,ベルトプーリ支持用ベアリング83は、図1に示した第1の実施形態と同一構成である。この第2の実施形態では、リニアモータ1台で構成し、その可動子側を正方向の直線可動部材(正方向移動部材)、固定子側を逆方向の直線可動部材(逆方向移動部材)としている。そして、この固定子と可動子間を運動方向変換機構60で連結している。 【0025】ベアリングブロック20にロードセル21を介して正方向移動部材を構成するリニアモータ可動子のフレーム33が取り付けられている。該リニアモータ可動子のフレーム33の中心部に設けられた孔にスクリュ回転軸13が貫通している。このリニアモータ可動子のフレーム33の長手方向の一方の面にはリニアモータ可動子の磁石板32が取り付けられており、この磁石板32に対面してリニアモータ固定子31が配置されている。なお、リニアモータ固定子31は固定子といっても、ベースである射出ユニットフレームに移動不能に固着されるのではなく、可動子であるリニアモータ可動子のフレーム33の移動方向と並行に移動できるように射出ユニットフレームに摺動自在に取り付けられている。 【0026】又、リニアモータ固定子31とリニアモータ可動子のフレーム33間(又はこれら固定子31と一体的な部材とフレーム33と一体的な部材間)は、運動方向変換機構60で連結されている。この運動方向変換機構60の構成は第1の実施形態で述べた構成と同一である。この実施形態においては、正方向移動部材は、スクリュ回転軸13、射出スクリュ12,ベアリングブロック20,ロードセル21,リニアモータ可動子のフレーム33,リニアモータ可動子の磁石板32等で構成され、逆方向移動部材はリニアモータ固定子31で構成されている。この正方向移動部材の全質量m1と逆方向移動部材の全質量m2の比kによって、運動方向変換機構60のリンクピン61,リンクピン62,リンクピン63,リンクピン64,リンクピン65の配設位置が決められている点は、第1の実施形態と同様であるが、この第2の実施形態では、更に、リンクピン65の配設位置が射出スクリュ12の中心軸線、リニアモータの推力線との関係によって決められている。 【0027】図6(a)は、この第2の実施形態における運動方向変換機構60の拡大図である。リンクピン65は射出スクリュ12の中心軸線よりも下側(反リニアモータ固定子31側)に配置されており、リニアモータ固定子31とリニアモータ可動子の磁石板32で構成されるリニアモータの推力線と射出スクリュ12の中心軸線間の距離をaとすると、リンクピン65は、射出スクリュ12の中心軸線からa/k(kは前述した質量比)の距離の位置に配設されている。これによって、射出スクリュ12の中心線付近に、正方向移動部材に加わるリニアモータの推力の合力が加わることになる。図6(b)は、この合力の説明図で、リニアモータの推力をFとすると、リンクピン63とリンクピン61間、及びリンクピン63とリンクピン65間の垂直方向の距離がそれぞれkh、hであるから、リンクピン65にはkFの力が加わる。一方、射出スクリュ12の中心線からリニアモータの推力線までの距離をa、リンクピン65の中心までの距離をa/kとしているから、射出スクリュ12の中心線近傍にリニアモータの推力の合力(1+k)Fが発生することになる。 【0028】この第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、射出シリンダ11、リンクピン63、ベルトプーリ支持用ベアリング83はベースである射出ユニットフレームに固定されており、スクリュ回転用モータ80を駆動することによって、タイミングベルト81,ベルトプーリ82及びベルトプーリ82とスクリュ回転軸13のスプライン結合を介して、スクリュ回転軸13及び射出スクリュ12を回転させる。又、リニアモータ固定子31とリニアモータ可動子の磁石板32で構成されるリニアモータの駆動によって、リニアモータ固定子31とリニアモータ可動子のフレーム33は互いに逆方向に移動し、射出スクリュ12を前後進させる。図5(b)は、射出スクリュ12を前進させたときの状態を示し、正方向移動部材であるリニアモータ可動子のフレーム33及び射出スクリュ12は前進(図5において左方向)し、逆方向移動部材であるリニアモータ固定子31は後退している。又、図5(c)は、射出スクリュ12を後退させるようにリニアモータを駆動したときの状態を示し、リニアモータ固定子31が前進し、リニアモータ可動子のフレーム33,射出スクリュ12が後退している。 【0029】上記第2の実施形態では、リニアモータを1台のみ設けたが、更にリニアモータを追加してもよい。例えば、射出スクリュ12の中心軸線と対称リニアモータを設けてもよい。図5におけるリニアモータ可動子のフレーム33の下側にも磁石板を設け、かつこの磁石板と対面して固定子を摺動自在に配置して、リニアモータを構成してもよい。さらには、複数のリニアモータを設け各リニアモータの可動子を連結しロードセル21を介してベアリングブロック20に結合するようにし、かつ各リニアモータの固定子は、摺動自在に射出ユニットフレーム(ベース)に取り付けるようにすればよい。なお、これらの場合にも、スクリューと共に移動する正方向移動部材側の部材の全質量と逆方向移動部材側の全固定子の全質量の比kによって、運動方向変換機構60のピン位置等を設計することは上記実施形態で述べた通りである。なお、前述した第2の実施形態では、可動子側に機械可動部である射出スクリュ12を取り付けたが、この第2の実施形態では、固定子も可動子も共に移動するものであるから、固定子側に射出スクリュ12を取り付けてもよいものである。即ち、リニアモータを構成するコイル側、磁石側のどちらの側に機械可動部を取り付けてもよいものである。 【0030】図7は、本発明の第3の実施形態の説明図である。この第3の実施形態では、スクリュ中心軸線に対して対称にリニアモータが配設されているものである。射出シリンダ11、射出スクリュ12,スクリュ回転軸13,ベアリングブロック20,ロードセル21,第1、第2の正方向駆動リニアモータの可動子フレーム49,スクリュ回転用モータ80,タイミングベルト81,ベルトプーリ82,ベルトプーリ支持用ベアリング83の構成は、図1に示す第1の実施形態と同様である。 【0031】第1、第2の正方向駆動リニアモータの可動子フレーム49の一方の面には第1の正方向駆動リニアモータの可動子の磁石板48がとりつけられ、該磁石板48と対面して固定子固定板46に取り付けられた第1の正方向駆動リニアモータの固定子47が配置され、第1の正方向駆動のリニアモータを構成している。又、固定子固定板46の反対側の面には第1の逆方向駆動リニアモータの固定子41が取り付けられこの第1の逆方向駆動リニアモータの固定子41に対面して、第1の逆方向駆動リニアモータの可動子フレーム52に取り付けられた第1の逆方向駆動リニアモータの可動子の磁石板42が配置されている。この第1の逆方向駆動リニアモータの固定子41と可動子の磁石板42によって第1の逆方向駆動のリニアモータを構成している。 【0032】更に、第1、第2の正方向駆動リニアモータの可動子フレーム49の他方の面には、第2の正方向駆動リニアモータの可動子の磁石板50が取り付けられ、該磁石板50に対して固定子固定板53に固着された第2の正方向駆動リニアモータの可動子の固定子51が対面するよう配置され、第2の正方向駆動のリニアモータを構成している。固定子固定板53の反対側面には、第2の逆方向駆動リニアモータの固定子54が設けられ、該固定子54に対して第2の逆方向駆動リニアモータの可動子フレーム56に取り付けられた磁石板55が対面するよう配置されている。この固定子54と磁石板55、可動子フレーム56で第2の逆方向駆動のリニアモータを構成している。 【0033】第1の逆方向駆動リニアモータの可動子フレーム52と第1、第2の正方向駆動リニアモータの可動子フレーム49間には運動方向変換機構60が設けられ、第2の逆方向駆動リニアモータの可動子フレーム56と第1、第2の正方向駆動リニアモータの可動子フレーム49間にも運動方向変換機構60’が設けられている。なお、運動方向変換機構60と運動方向変換機構60’は同一構成であり運動方向変換機構60’の詳細は省略する。この第3の実施形態においても、射出シリンダ11、リンクピン63,リンクピン63’(リンクピン63に対応する運動方向変換機構60’のピン)、固定子固定板46,固定子固定板53,ベルトプーリ支持用ベアリング83,スクリュ回転用モータ80はベースである射出ユニットフレームに固定されている。又、スクリュ回転用モータ80を駆動することによって、射出スクリュ12を回転させる点も第1の実施形態と同一である。 【0034】図7(b)は、機械可動部である射出スクリュ12を前進(図7中左方向)駆動させたときの状態を示し、射出スクリュ12に連結された第1、第2の正方向駆動リニアモータの可動子フレーム49は前進し、逆方向移動部材を構成する第1の逆方向駆動モータの磁石板42,可動子フレーム52及び第2の逆方向駆動モータの可動子フレーム56,磁石板55は後退している。又、図7(c)は射出スクリュ12が後退しているときの状態を示しており、第1、第2の正方向駆動リニアモータの可動子フレーム49は後退し、第1の逆方向駆動リニアモータの可動子の磁石板42,可動子フレーム52,第2の逆方向駆動リニアモータの可動子の磁石板55,可動子フレーム56は前進している。 【0035】この第3の実施形態においても、スクリュ12と共に移動するスクリュ回転軸13,ベアリングブロック20、ロードセル21,可動子フレーム49,磁石板48,50で正方向移動部材が構成され、この正方向移動部材とは逆方向に移動する逆方向移動部材は、第1、第2逆方向駆動リニアモータの可動子フレーム52,56,磁石板42,55で構成される。運動方向変換機構60,運動方向変換機構60’の構成を前述したように、スクリュと共に移動する正方向移動部材の質量と、それとは逆方向に移動する逆方向移動部材の質量の比kによって、各ピン位置等を構成しておく。これにより、正方向移動部材と逆方向移動部材の相対運動によって、可動部の加減速時の反力をキャンセルしている。 【0036】図1に示した第1の実施形態においては、射出スクリュ12の軸線方向の反力はキャンセルすることはできるが、射出ユニットを回転させるような反力は射出ユニットの支持部(図示せず)で受けざるを得ない。しかしこの第3の実施形態においては、射出スクリュ12の中心軸に対して対称にリニアモータが配置されているから、この回転方向の反力もキャンセルさせることができる。 【0037】この第3の実施形態と同様に、第1の実施形態において、射出スクリュ12の中心軸線に対して対称に第3、第4の逆方向駆動リニアモータを加えて配設し、逆方向駆動リニアモータを4台としてもよい。即ち、図1において、第1の逆方向駆動リニアモータの固定子41,第1の逆方向駆動リニアモータの可動子の磁石板42,第1、第2の逆方向駆動リニアモータの可動子フレーム43,第2の逆方向駆動リニアモータの可動子の磁石板44,第2の逆方向駆動リニアモータの固定子45、固定子固定板46を射出スクリュ12の中心軸線に対して対称に下側に配置し、この下側に配置した、第3、第4の逆方向駆動リニアモータの可動子(第1、第2の逆方向駆動リニアモータの可動子フレーム43に対応するもの)と第1、第2の正方向駆動リニアモータの可動子フレーム49間に運動方向変換機構60’を設けるようにすればよい。 【0038】図8は、本発明の第4の実施形態である。この第4の実施形態と第1の実施形態との相違点は、運動変換機構が相違するのみで、他の構成は第1の実施形態と同一である。即ちリンク機構からなる運動方向変換機構60の代わりに、ラック−ギア−ラックからなる運動方向変換機構70を設けたものである。ギア71回転自在に軸支するギア軸72は機械ベースである射出ユニットフレームに固定され、ギア71に噛み合うラック73,74がそれぞれ第1、第2の正方向駆動リニアモータの可動子フレーム49,第1、第2の逆方向駆動リニアモータの可動子フレーム43に固定されている。ギア71のラック74と噛み合っている部分のピッチ円半径とラック73に噛み合っている部分のピッチ半径との比を正方向移動部材と逆方向移動部材の質量比とすることによって、この第4実施形態における射出スクリュ12の移動方向への反力をキャンセルさせることができる。 【0039】図8(b)は、射出スクリュ12を前進させた状態を表す図で、図8(c)は射出スクリュ12を後退させたときの状態を表す図である。 【0040】図9は、本発明の第5の実施形態である。この第5の実施形態と第1図に示す第1の実施形態と相違する点は、リンク機構で構成された運動方向変換機構60がプーリとベルト機構で構成された運動方向変換機構90となっている点であり、他の構成は図1に示す第1の実施形態と同一である。運動方向変換機構90を構成するスチールベルトプーリ93を回転自在に軸支するスチールベルトプーリ軸95及びスチールベルトプーリ94を回転自在に軸支するスチールベルトプーリ軸96は、射出ユニットフレームに固定されており、スチールベルトプーリ93,スチールベルトプーリ94は同一の構成で、それぞれ半径の異なる2つの半周面を備えている。スチールベルトプーリ93の一方の半周面(図9では半径の小さい方の半周面)の一端にはスチールベルト91の一端が固着され、スチールベルト91はこの半周面の一部に沿い、かつ、スチールベルトプーリ94の一方の半周面(図9では半径の小さい方の半周面)の一部に沿い、この半周面の一端に他方の端が固定されている。このスチールベルト91は第1、第2の正方向駆動リニアモータの可動子フレーム49に固定されたスチールベルト固定軸97に固定されている。 【0041】また、スチールベルトプーリ93の他方の半周面(図9では半径の大きい方の半周面)の一端にはスチールベルト92の一端が固着され、スチールベルト92はこの半周面の一部に沿い、かつ、スチールベルトプーリ94の他方の半周面(図9では半径の大きい方の半周面)の一部に沿い、この半周面の一端に他方の端が固定されている。このスチールベルト92は第1、第2の逆方向駆動リニアモータの可動子フレーム43に固定されたスチールベルト固定軸98に固定されている。 【0042】スチールベルトプーリ93とスチールベルトプーリ94において、スチールベルト92の回っている部分の半径(図9では大きい方の半径)とスチールベルト91が回っている部分の半径(図9では小さい方の半径)の比を正方向移動部材と逆方向移動部材の質量比とすることによって、射出方向(射出スクリュ12の軸方向)への反力をキャンセルすることができる。 【0043】図9(b)は、各リニアモータを駆動して射出スクリュ12を前進させた状態を示し図9(c)は、射出スクリュ12を後退させたときの状態を示している。 【0044】図10は、本発明の第6の実施形態である。この第6の実施形態と第1図に示す第1の実施形態と相違する点は、リンク機構で構成された運動方向変換機構60が、てこ構成された運動方向変換機構100となっている点であり、他の構成は図1に示す第1の実施形態と同一である。 【0045】てこ軸103,104は射出ユニットフレームに固着され、該てこ軸103,104にそれぞれてこ101,102が回動自在に取り付けらている。てこ101,102は同一形状に構成され、一方の面にカム面が形成されている。そしてカム面が形成された面が互いに対面するように前記てこ軸103,軸104にそれぞれ枢着されている。てこ101におけるてこ軸103の両側(図10における上側、下側)に設けたカム面の一方の面(図10における上側のカム面)には第1、第2の逆方向駆動リニアモータの可動子フレーム43に固定されているカムフォロア107が当接し、かつ他方の面(図10における下側のカム面)には第1、第2の正方向駆動リニアモータの可動子フレーム49に固定されたカムフォロア105が当接するように配置されている。又、てこ102におけるてこ軸104の両側に設けたカム面の一方の面(図10における上側のカム面)には第1、第2の逆方向駆動リニアモータの可動子フレーム43に固定されているカムフォロア108が当接し、かつ他方の面(図10における下側のカム面)には第1、第2の正方向駆動リニアモータの可動子フレーム49に固定されたカムフォロア106が当接するように配置されている。 【0046】図10(b)に示すように、射出スクリュ12を前進させるように各リニアモータが駆動すると、カムフォロア107,カムフォロア108は第1、第2の逆方向駆動リニアモータの可動子フレーム43と共に後退し、カムフォロア108がてこ102をてこ軸104を中心に時計方向に駆動し、カムフォロア106を前進方向に駆動する。又、正方向駆動リニアモータの駆動によりカムフォロア105、106も駆動され前進する。このカムフォロア105の前進でてこ101をてこ軸103を中心に時計方向に回動させるが、カムフォロア107は第1,第2の逆方向リニアモータの駆動で該第1、第2の逆方向駆動リニアモータの可動子フレーム43と共に後退方向に駆動されているから、てこ101の回転を阻止することはなく、カムフォロア105,カムフォロア107は、てこ101のカム面に当接した状態を保持している。 【0047】一方、各リニアモータが射出スクリュ12を後退させる方向に駆動されたときは、図10(c)に示すように、第1、第2の逆方向駆動リニアモータの可動子フレーム43が前進し、第1、第2の正方向駆動リニアモータの可動子フレーム49が後退させられるから、カムフォロア107が、てこ101を反時計方向に駆動し、カムフォロア105を後退方向に駆動すると共に、第1、第2の正方向駆動リニアモータの駆動により可動子フレーム49を後退方向に駆動する。又、カムフォロア106が後退してもカムフォロア108が前進するから、てこ102とカムフォロア106,カムフォロア108は当接した状態を常に保持する。 【0048】この第6の実施形態においても、てこ軸103,てこ軸104からカムフォロア107,108とカムフォロア105,106との鉛直距離比を正方向移動部材と逆方向移動部材の質量比とすることによって、射出方向(射出スクリュ12の軸方向)への反力をキャンセルすることができる。 【0049】図11は上記第6の実施形態で使用した、てこに関する説明図である。この図11に示されるように、てこ102(てこ101)が回転しても、カムフォロア106,カムフォロア108(カムフォロア105,カムフォロア107)からの接触力の方向が変わらないように、てこ102(てこ101)のカム面が形成されているから、リニアモータの推力に垂直方向の力を発生しない。これにより可動部と可動部支持ガイドに不必要な力を与えることが防止できる。 【0050】上述した各実施形態では、機械可動部を射出成形機のスクリュとして、該射出スクリュをリニアモータを用いて駆動する駆動装置の例を説明したが、工作機械、産業機械、ロボット等の各種機械の直線移動する可動部の駆動源とリニアモータを用いる際の駆動装置として本発明は適用できるものである。 【0051】 【発明の効果】本発明は、リニアモータを用いて機械可動部を駆動する際に、モータの加減速時に生じる直線方向の反力を駆動機構内部でキャンセルするようにしたので、この駆動機構を備える機械に大きな力が加わらず、不用意な機械の破損を防止でき、機械の寿命を長くすることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390008235 【氏名又は名称】ファナック株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年10月26日(1999.10.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082304 【弁理士】 【氏名又は名称】竹本 松司 (外4名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−124169(P2001−124169A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月8日(2001.5.8) |
| 【出願番号】 |
特願平11−304308 |
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