| 【発明の名称】 |
駆動力伝達機構 |
| 【発明者】 |
【氏名】鷲川 軍夫
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| 【要約】 |
【課題】チェーンを必要とせず、コンパクト化が可能な自転車,サイクリング・マシン,ボート,魚釣り用リール等に使用される駆動力伝達機構を提供する。
【解決手段】駆動軸と、駆動軸に軸支され内歯歯車からなる円環状の駆動歯車と、駆動軸に回転自在に嵌合する筒状の動力伝達軸と、動力伝達軸に軸支された従動歯車と、外周側で駆動歯車と噛合し内周側で従動歯車と噛合する円環状の伝達歯車と、動力伝達軸が軸承された開口部及び伝達歯車を回転自在に支承する伝達歯車支持部が設けられた伝達歯車支持板とを備える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 駆動軸と、前記駆動軸に軸支され内歯歯車からなる円環状の駆動歯車と、前記駆動軸に回転自在に嵌合する筒状の動力伝達軸と、前記動力伝達軸に軸支された従動歯車と、外周側で前記駆動歯車と噛合し内周側で前記従動歯車と噛合する円環状の伝達歯車と、前記動力伝達軸が軸承された開口部及び前記伝達歯車を回転自在に支承する伝達歯車支持部が設けられた伝達歯車支持板と、を備えていることを特徴とする駆動力伝達機構。 【請求項2】 前記伝達歯車がピン歯車により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の駆動力伝達機構。 【請求項3】 固定部と、前記固定部に回動自在に軸支された回動部と、前記回動部の回動軸に対し偏心して前記回動部に回転自在に支承された駆動歯車と、前記固定部に回転自在に軸支され前記回動部の所定の回動角において前記駆動歯車に内周側から噛合するよう配設された従動歯車と、を備えたことを特徴とする駆動力伝達機構。 【請求項4】 前記回動部に固設され前記回動部の所定の回動角において前記従動歯車又は前記従動歯車と一体に前記従動歯車の回転軸に軸支された摺動板に接触する位置に配設されたブレーキ用ディスクを備えたことを特徴とする請求項3に記載の駆動力伝達機構。 【請求項5】 前記回動部を前記回動軸を中心として前記駆動歯車が前記従動歯車に接近する方向に付勢するスプリングと、前記回動軸を中心として前記駆動歯車が前記従動歯車に接近する回動方向と同方向の回転方向にのみ前記回動部に配設され前記駆動歯車を回転可能とするラチェット機構と、を備えたことを特徴とする請求項3又は4に記載の駆動力伝達機構。 【請求項6】 前記固定部に軸支された駆動クランクと、前記駆動クランクに形設された駆動力伝達ピン摺動溝と、前記駆動歯車に突設され前記駆動力伝達ピン摺動溝に摺動自在に嵌合する駆動力伝達ピンと、を備えたことを特徴とする請求項3乃至5の何れか一項に記載の駆動力伝達機構。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、自転車、サイクリング・マシン,ボート等のペダルから車輪やスクリュ,回転水車に駆動力を伝達する機構や、魚釣り用のリールにおいてハンドルからスプールに駆動力を伝達する機構などとして使用される駆動力伝達機構に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より、自転車,サイクリング・マシン,ボート等では、ペダルによって主動側大スプロケットを回転させ、その回転力をチェーンにより従動側小スプロケットに伝達することによって、従動側小スプロケットの回転軸に軸支された車輪を回転させるチェーン伝達機構が用いられてきた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来のチェーン伝達機構では、主動側大スプロケットと従動側小スプロケットを一平面上に並列に配置する必要があり、更に両スプロケット間にチェーンを掛架するため間隔を開けて配置する必要がある。また、両スプロケットにはそれらを軸支するための回転軸をそれぞれ備える必要があり、駆動力伝達機構自体を小型化するには限界があった。 【0004】特に、折り畳み自転車のようなコンパクトであることを要求される自転車においては、チェーン伝達機構の小型化に一定の限界があるため、それによりサイズが制限されていた。 【0005】また、チェーン伝達機構では、チェーンのゆるみや外れを生じることがあるという問題も有していた。 【0006】本発明は上記従来の課題を解決するもので、チェーンを必要とせず、コンパクト化が可能な自転車,サイクリング・マシン,ボート等の駆動力伝達機構及び魚釣り用のリール等にも適用することが可能な駆動力伝達機構を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明の駆動力伝達機構は、駆動軸と、駆動軸に軸支され内歯歯車からなる円環状の駆動歯車と、駆動軸に回転自在に嵌合する筒状の動力伝達軸と、動力伝達軸に軸支された従動歯車と、外周側で駆動歯車と噛合し内周側で従動歯車と噛合する円環状の伝達歯車と、動力伝達軸が軸承された開口部及び伝達歯車を回転自在に支承する伝達歯車支持部が設けられた伝達歯車支持板と、を備えている構成より成る。 【0008】この構成により、チェーンを必要とせず、コンパクト化が可能な自転車,サイクリング・マシン,ボート等の駆動力伝達機構及び魚釣り用のリール等にも適用することが可能な駆動力伝達機構を提供することができる。 【0009】 【発明の実施の形態】上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の駆動力伝達機構は、駆動軸と、駆動軸に軸支され内歯歯車からなる円環状の駆動歯車と、駆動軸に回転自在に嵌合する筒状の動力伝達軸と、動力伝達軸に軸支された従動歯車と、外周側で駆動歯車と噛合し内周側で従動歯車と噛合する円環状の伝達歯車と、動力伝達軸が軸承された開口部及び伝達歯車を回転自在に支承する伝達歯車支持部が設けられた伝達歯車支持板と、を備えている構成としたものである。 【0010】この構成により、以下のような作用が得られる。 (1)駆動軸は自転車,サイクリング・マシン,ボート等のペダル等の回転により加えられる外力により回転し、それに伴い駆動歯車が回転する。 (2)駆動歯車の回転により伝達歯車が駆動歯車と同方向に回転し、伝達歯車の回転に伴い従動歯車が同方向に回転し、それに伴い動力伝達軸が回転する。 (3)駆動軸の回転速度は増速され動力伝達軸に伝達される。従って、一般のチェーン伝達機構を用いた自転車,サイクリング・マシン,ボート等と同様に、ペダルを回転させることにより動力伝達軸に固定された車輪を回転させることができる。 (4)チェーンを必要とせず、駆動軸と動力伝達軸とが同心であるためコンパクトに構成することが可能であり、小型化を可能とする。 【0011】ここで、駆動歯車としては、平歯車,ピン歯車,はすば歯車等からなる内歯歯車が使用される。伝達歯車を伝達歯車支持板に回転自在に支持する構成としては、伝達歯車の外周に沿って、伝達歯車支持板に突起状又は溝状の伝達歯車支持部を形設し、この伝達歯車支持部に伝達歯車を回転自在に嵌合させた構成や、伝達歯車が回転自在に嵌合する凹部を伝達歯車支持板に形設し、この凹部に伝達歯車が回転自在に嵌合した構成などが使用される。従動歯車としては、平歯車,ピン歯車,はすば歯車等の外歯歯車が使用される。また、伝達歯車としては、駆動歯車及び従動歯車の歯車形状に合わせて、駆動歯車及び従動歯車に噛合可能な形状に構成される。例えば、ピン歯車や、円環状の基礎輪の内周側及び外周側に平歯車,ピン歯車,はすば歯車等の内歯歯車及び外歯歯車を備えたものである。 【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の駆動力伝達機構であって、伝達歯車がピン歯車により構成されていることとしたものである。 【0013】この構成によって、請求項1の作用の他、以下のような作用が得られる。 (1)駆動歯車は伝達歯車であるピン歯車の外周側から当該ピン歯車を同方向に回転させる。また、従動歯車は当該ピン歯車の内周側から当該ピン歯車に噛合し、当該ピン歯車と同方向に回転される。これにより、駆動歯車の回転に伴い従動歯車が回転駆動され、それに伴い動力伝達軸が回転する。 (2)伝達歯車の構造が簡単であり軽量化が可能である。 【0014】本発明の請求項3に記載の駆動力伝達機構は、固定部と、固定部に回動自在に軸支された回動部と、回動部の回動軸に対し偏心して回動部に回転自在に支承された駆動歯車と、固定部に回転自在に軸支され回動部の所定の回動角において駆動歯車に内周側から噛合するよう配設された従動歯車と、を備えたものである。 【0015】この構成によって、以下のような作用が得られる。 (1)駆動歯車の中心と回動部の回動軸とは偏心しているため、固定部に対して回動部を回動させることにより、駆動歯車の中心と従動歯車の回転軸との間の距離が変化する。 (2)回動部を従動歯車に駆動歯車が噛合する位置に回動させた状態では、駆動歯車に加えた回転動力が従動歯車に伝達される。回動部を従動歯車と駆動歯車とが噛合しない位置に回動させた状態では、従動歯車は自由に回転可能となる。従って、回動部を回動させることにより、従動歯車への動力伝達を自在に切り替えることが可能となる。 (3)チェーンを必要とせず、従動歯車は駆動歯車の内側に配設されるためコンパクトに構成することが可能であり、自転車,サイクリング・マシン,ボート等の駆動力伝達機構の小型化が可能となる。 (4)自転車等をこぐ場合には、回動部を駆動歯車と従動歯車とが噛合する位置に回動させることにより、自転車等をこぐ際の駆動歯車に加える回転駆動力を従動歯車に伝達させ、自転車等を惰性で走行させる場合には、駆動歯車と従動歯車とが離間する位置に回動部を回動させることにより、従動歯車を自由に回転させることができる。 (5)魚釣り用のリールの駆動力伝達機構として使用する場合、駆動歯車をハンドルにより回転駆動し、従動歯車によりフライラインの巻回されたスプールを回転駆動するように構成する。スプールにフライラインを巻き取る場合には、回動部を駆動歯車と従動歯車とが噛合する位置に回動させることにより、駆動歯車に加える回転駆動力を従動歯車に伝達させ、フライラインを巻き取ることができ、逆に、フライラインを繰出する場合には、回動部を駆動歯車と従動歯車とが噛合しない位置に回動させることにより、スプールを自由に回転させフライラインを繰出することができる。従って、回動部を回動させるだけでフライラインの巻回及び繰出を切り替えることができ、且つコンパクトの構成することが可能となる。 【0016】ここで、固定部は一側面において回動部が回動可能な形状のものであればよく、板状、フレーム状等の部材により構成される。また、回動部は、駆動歯車を回転自在に支承し固定部上を回動可能な形状のものであればよく、板状、フレーム状等の部材により構成される。 【0017】回動部は回動軸やボスにより固定部に軸支される。回動軸やボスの形状は円柱状(又は円筒状)のものなどが使用される。 【0018】駆動歯車は、平歯車,ピン歯車,はすば歯車等からなる内歯歯車が使用される。駆動歯車を回動部に回転自在に支承する構成としては、駆動歯車の外輪の円周に沿って突起状又は溝状の駆動歯車側支承部を形設しこの駆動歯車側支承部が回転自在に嵌合する支承部を回動部に形設又は固設した構成や、駆動歯車が回転自在に嵌合する凹部を回動部に形設した構成などが使用される。 【0019】従動歯車は、平歯車,ピン歯車,はすば歯車等の外歯歯車が使用される。また、従動歯車に駆動歯車が内周側から噛合する所定の回動角とは、従動歯車のピッチ円に駆動歯車のピッチ円が内接する時の回動部の回動角をいう。 【0020】尚、回動部を回動させる際に回動部に外力を加えるためのボス(回動軸部)を突設したり回動部に開口部を形成しておくことが好ましい。 【0021】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の駆動力伝達機構であって、回動部に固設され回動部の所定の回動角において従動歯車又は従動歯車と一体に従動歯車の回転軸に軸支された摺動板に接触する位置に配設されたブレーキ用ディスクを備えたものである。 【0022】この構成によって、請求項3の作用の他、以下のような作用が得られる。 (1)回動部を従動歯車とブレーキ用ディスクとが接触するように回動させることにより、従動歯車の回転にブレーキをかけることが可能となる。 (2)駆動歯車の内周にブレーキを収納することが可能であり、駆動力伝達機構をコンパクトに構成することが可能となる。 (3)魚釣り用のリールの駆動力伝達機構として使用する場合、回動部を回動させるだけでフライラインの巻回及び繰出並びにロックを切り替えることができ、且つコンパクトの構成することが可能となる。 【0023】ここで、ブレーキ用ディスクとしては、大きな摩擦力を得るため、従動歯車の歯底輪や摺動板と面的に接触するような形状の部材を用いることが好ましい。また、接触部に合成ゴム等の摩擦係数の大きい部材を配設してもよい。 【0024】請求項5に記載の発明は、請求項3又は4に記載の駆動力伝達機構であって、回動部を回動軸を中心として駆動歯車が従動歯車に接近する方向に付勢するスプリングと、回動軸を中心として駆動歯車が従動歯車に接近する回動方向と同方向の回転方向にのみ回動部に配設され駆動歯車を回転可能とするラチェット機構と、を備えたものである。 【0025】この構成によって、請求項3又は4の作用の他、以下のような作用が得られる。 (1)駆動歯車に対し、回動軸を中心として駆動歯車が従動歯車に接近する回動方向と同方向の回転方向に回転駆動力を加えた場合、駆動歯車は従動歯車と噛合した状態で回転し、回転駆動力は従動歯車に伝達される。 (2)駆動歯車に対し、回動軸を中心として駆動歯車が従動歯車に接近する回転方向と逆方向の回転方向に回転駆動力を加えた場合、駆動歯車はラチェット機構により回動部に係止され、回動部に対して、回動軸を中心として駆動歯車と従動歯車とが離間する回動方向のトルクが加わり、スプリングの弾性力に抗して駆動歯車と従動歯車とが離間する。これにより、従動歯車は自由に回転できるようになる。 【0026】ここで、ラチェット機構としては、例えば、ピン歯車又は鋸歯歯車と、係止爪と、係止爪をピン歯車又は鋸歯歯車に押圧する方向に付勢するスプリングとからなるラチェット機構などが使用される。 【0027】請求項6に記載の発明は、請求項3乃至5の何れか一項に記載の駆動力伝達機構であって、固定部に軸支された駆動クランクと、駆動クランクに形設された駆動力伝達ピン摺動溝と、駆動歯車に突設され駆動力伝達ピン摺動溝に摺動自在に嵌合する駆動力伝達ピンと、を備えたものである。 【0028】この構成によって、請求項3乃至5の何れか一項の作用の他、以下のような作用が得られる。 (1)駆動クランクと駆動力伝達ピン摺動溝と駆動力伝達ピンと駆動歯車とからなるスライダクランク機構が構成され、駆動クランクを回転させることにより、駆動力伝達ピンが駆動力伝達ピン摺動溝内を摺動しながら駆動歯車に回転駆動力を伝達し、駆動歯車が回転駆動される。 (2)自転車,サイクリング・マシン,ボート等の駆動力伝達機構として使用する場合、駆動クランクの先端にペダルを取付ければ、ペダルをこぐことにより駆動歯車に回転駆動力を伝達させることができ、コンパクトに構成することが可能となる。 (3)魚釣り用のリールの駆動力伝達機構として使用する場合、駆動クランクの先端にハンドルグリップを取付ければ、ハンドルグリップを回転させることにより駆動歯車に回転駆動力を伝達させることができ、コンパクトに構成することが可能となる。 【0029】以下に本発明の一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の実施の形態1における駆動力伝達機構の分解斜視図であり、図2は実施の形態1における駆動力伝達機構の平面図であり、図3は図2のX−X線の矢視要部断面図である。 【0030】図1乃至図3において、1は回転動力を入力する円柱状の駆動軸、2は駆動軸1に軸支された円板状の駆動板、2aは駆動板2の外周全体に渡って駆動板2の板面に等間隔で複数個穿設された固定孔、3は駆動板2の片面に固設され内側に内歯歯車を有する円環状の駆動歯車、3aは駆動歯車3の外輪、3bは外輪3aの片面の固定孔2aに対応する位置に複数個設けられたネジ孔、3cは外輪3aの内周側に形成された内歯歯車、3dは固定孔2aとネジ孔3bとに螺着され駆動板2に駆動歯車3を固定するネジである。尚、駆動軸1は、自転車,サイクリング・マシン,ボート等のペダルや魚釣り用のリールのハンドルアーム等の駆動力入力機構により、直接又は動力伝達機構を介して回転駆動される。 【0031】4は駆動板2及び駆動歯車3を回転自在に支持する円板状の伝達歯車支持板、4aは中心が伝達歯車支持板4の中心線に対し一側方に偏位し駆動歯車3と対向する伝達歯車支持板4の板面に突設された円環状の突起からなる伝達歯車支持部、4bは伝達歯車支持板4の外周側面に突設され伝達歯車支持板4を外部の自転車等の車体の固定部材(図示せず)に固定するためのネジ孔4cが設けられた取付部、4dは伝達歯車支持板4の中心と同心に伝達歯車支持板4に貫設された開口部、4eは開口部4dの内周に配設されボールベアリング等で構成される軸受けである。 【0032】5は伝達歯車支持部4aの内周に回転自在に支持された円環状の伝達歯車、5aは伝達歯車5の円環板状の伝達歯車基礎輪、5bは伝達歯車基礎輪5aの駆動歯車3と対向する側面に伝達歯車基礎輪5aの全周に渡り等間隔で複数本突設され駆動歯車3の内歯歯車と噛合する歯車ピン、5cは伝達歯車基礎輪5aと伝達歯車支持部4aとの間に全周に渡り配設されたボールベアリングで構成される軸受けである。 【0033】6は伝達歯車基礎輪5aの円環内径よりも小さい径を有し駆動軸1に回転自在に嵌着された従動歯車、6aは駆動軸1が回転自在に嵌合され従動歯車6が軸支された円筒状の動力伝達軸、6bは動力伝達軸6aの駆動板2に対向する側の開口縁部に配設されたボールベアリングからなる軸受けである。動力伝達軸6aは、開口部4dに回転自在に嵌合される。また、従動歯車6は伝達歯車5の歯車ピン5bに内周側から噛合する。 【0034】また、本実施の形態における駆動力伝達機構が組み立てられた状態においては、図3に示すように、駆動軸1は、動力伝達軸6aの円筒内に挿入されている。また、駆動軸1が動力伝達軸6aから抜脱するのを防止するため、駆動軸1の伝達歯車支持板4側にストッパ7が嵌着又は固着されている。尚、動力伝達軸6aには自転車,サイクリング・マシン等のスプリケットや車輪、ボートのスクリュ又は回転水車,魚釣り用のリールのスプールやベルト、チェーン等の回転動力出力機構が軸着や係着される。 【0035】以上のように構成された本実施の形態の駆動力伝達機構について、以下その動作を説明する。 【0036】まず、ペダル等により、駆動軸1に図1及び図2のA方向に回転力が加えられると、駆動軸1に軸支された駆動板2及び駆動板2に固定された駆動歯車3が回転する。伝達歯車5の歯車ピン5bは駆動歯車3に噛合するため、伝達歯車5は、駆動歯車3の回転により、図2のB方向に回転駆動される。この際、軸受け5cにより伝達歯車支持部4aとの間の摩擦が減少されており、伝達歯車基礎輪5aは、伝達歯車支持部4aの内側を滑らかに回転する。従動歯車6は、伝達歯車5の歯車ピン5bと噛合しているため、伝達歯車5が回転することにより回転駆動され、図1及び図2のC方向に回転する。これにより、動力伝達軸6aは回転駆動される。動力伝達軸6aの回転により、動力伝達軸6aに軸着された自転車の車輪等の回転動力出力機構は回転駆動される。 【0037】駆動歯車3の内歯歯車3cの歯数をN1、従動歯車6の歯車の歯数をN2とすると、本実施の形態の駆動力伝達機構の歯数比はN1:N2である。従って、ペダル等の駆動力により回転される駆動軸1の回転数は、N1/N2倍に増速されて動力伝達軸6aに伝達され、車輪等に伝達される。 【0038】以上のように、本実施の形態の駆動力伝達機構によれば、ペダル等の駆動力入力機構から車輪等の回転動力出力機構に一定の増速比により駆動力を伝達することが可能であり、かつ、コンパクトに構成することが可能となる。 【0039】(実施の形態2)図4は本発明の実施の形態2における駆動力伝達機構の分解斜視図であり、図5は実施の形態2における駆動力伝達機構の平面図であり、図6は実施の形態2における駆動力伝達機構の要部断面図である。 【0040】図4乃至図6において、10は回転動力を入力する円柱状の駆動軸、11は駆動軸10に軸支された円板状の駆動板、12は駆動板11の裏面側に突設された環状の内歯歯車からなる駆動歯車、13は駆動歯車12に対向して配設された円環板状の伝達歯車支持板、13aは駆動歯車12と対向する伝達歯車支持板13の側面に円環状に突設された伝達歯車支持部、13bは伝達歯車支持板13の外周側面の2カ所に突設された伝達歯車支持板13を自転車等の車体に固定するための取付部、13cは取付部13bに貫設され伝達歯車支持板13を自転車に固定するためのネジを通すためのネジ穴、13dは伝達歯車支持板13に設けられた円形開口部である。 【0041】伝達歯車支持部13aは、その円環の中心線が伝達歯車支持板13の中心と同心となるように形設されている。また、円形開口部13dの中心線は伝達歯車支持板13の中心線から一側方に偏位した位置に形設されている。尚、駆動軸1は、自転車,サイクリング・マシン,ボート等のペダルや魚釣り用のリールのハンドルアーム等の駆動力入力機構により、直接又は動力伝達機構を介して回転駆動される。 【0042】14は駆動板11と伝達歯車支持板13との間に回転自在に配設された伝達歯車、14aは伝達歯車支持部13aの内周側に回転自在に嵌設され伝達歯車14の基板をなす円板状の伝達歯車基板、14bは伝達歯車基板14aの中央に設けられた円形の開口である中央開口部、15は駆動板11と対向する伝達歯車基板14aの表面側に突設され駆動歯車12と噛合する外歯歯車からなる駆動側伝達歯車、16は駆動側伝達歯車15と逆側の伝達歯車基板14aの裏面に突設され円環状の内歯歯車からなる従動側伝達歯車である。 【0043】中央開口部14bは、その中心線が伝達歯車基板14aの中心と同心に形設されており、駆動側伝達歯車15及び従動側伝達歯車16も、各々の中心が伝達歯車基板14aの中心と同心となるように形設されている。 【0044】17は駆動軸10に回転自在に嵌合する円筒状の動力伝達軸、18は伝達歯車基板14aと伝達歯車支持板13との間に配設され動力伝達軸17に軸支され従動側伝達歯車16に噛合する外歯歯車からなる従動歯車である。 【0045】動力伝達軸17は、伝達歯車支持板13の円形開口部13dに回転自在に挿設されている。従動歯車18に対向する側の円形開口部13dの縁部にはボールベアリング19が配設されており、また、駆動板11に対向する側の動力伝達軸17の円筒の開口縁部にはボールベアリング20が配設されており、動力伝達軸17は円形開口部13d内で滑らかに回転する。また、伝達歯車支持部13aの内周に沿ってボールベアリング21が配設されており、伝達歯車14は、ボールベアリング21を介して伝達歯車支持部13aの内周側に回転自在に支承されている。これにより、伝達歯車14は伝達歯車支持部13aの内側を滑らかに回転する。 【0046】22は駆動軸10に鍔状に周設され駆動軸10が動力伝達軸17から抜脱しないように駆動軸10を係止するストッパ、23はストッパ22に対向する動力伝達軸17の円筒開口縁部に配設されたボールベアリングである。尚、動力伝達軸17には自転車,サイクリング・マシン等の車輪やボートのスクリュ又は回転水車,魚釣り用のリールのスプール等前述の回転動力出力機構が軸着される。 【0047】本実施の形態の動力伝達機構においては、自転車,サイクリング・マシン,ボート等のペダル等の駆動力入力機構により駆動軸10が回転駆動されることにより、駆動板11及び駆動歯車12が回転される。これにより、駆動歯車12に噛合する駆動側伝達歯車15が回転され、伝達歯車14が回転される。更に、伝達歯車14の従動側伝達歯車16の回転により、従動側伝達歯車16と噛合する従動歯車18及び動力伝達軸17が回転される。これにより、回転動力出力機構が回転駆動される。 【0048】(実施の形態3)図7は本発明の実施の形態3における駆動力伝達機構の分解斜視図であり、図8は実施の形態3における駆動力伝達機構の駆動歯車と従動歯車とが噛合した状態を表す平面透視図であり、図9は図8のY−Y線矢視断面図である。 【0049】図7乃至図9において、30は円板状のめくら板、31はめくら板30の一側面の中心線と同心となるように突設された円柱状の駆動軸、32は一端がめくら板30を介して駆動軸31に垂直に連設された駆動クランク、33は駆動クランク32の駆動軸31と連設された端部と逆端側に駆動軸31と平行に突設された作動桿、34は駆動クランク32の円板状のめくら板30側の側面に形設された長溝状の駆動力伝達ピン摺動溝である。 【0050】尚、駆動軸31は、自転車,サイクリング・マシン,ボート等のペダルや魚釣り用のリールのハンドルアーム等の駆動力入力機構により、直接又は他の動力伝達機構を介して回転駆動される。本実施の形態の場合、例えば、作動桿33に、直接ペダルやハンドルを取り付けてもよい。 【0051】35は平板状の固定部、36は固定部35に設けられ駆動軸31が挿通される円形孔状の動力伝達軸挿通孔、37は固定部35の外周縁部に双方が対向して2つ突出形成された取付部、37aは取付部37に貫設され固定部35を自転車等のフレームに固定するためのネジが螺嵌されるネジ穴、38は固定部35に貫設された回動軸挿通孔、39は固定部35に貫設され回動軸挿通孔38を中心とする円弧状の長孔からなる回動軸部回動孔である。 【0052】40は回動桿、40aは回動桿40の一端部に貫設された回動軸挿通孔、40bは回動桿40の回動軸挿通孔40aと逆側端部付近に貫設された回動軸部挿通孔、41は回動桿40の回動軸挿通孔40aと逆側端部に貫設されたワイヤ取付孔、43は固定部35の板面に突設されたスプリング固定突起部、45は一端がスプリング固定突起部43に固定され他端が回動桿40に固定されており、回動桿40を所定の位置に戻す方向に付勢する回動桿戻しスプリングである。 【0053】46はめくら板30と固定部35との間に配設され周部が回動部47に回転自在に支承された円環状の駆動歯車、46aは駆動歯車46の外輪、46bは外輪46aの内周側に形設された内歯歯車、46cはめくら板30に対向する外輪46aの側面に円周に沿って複数本突設された歯車ピン、46dは外輪46aの外周縁部に突出形成された外周突縁部、46eはめくら板30に対向する外周突縁部46dの側面に突設され駆動フランク32の駆動力伝達ピン摺動溝34に摺動自在に嵌合する駆動力伝達ピン、46fは固定部35に対向する駆動歯車46の側面に突設された円環状の突起からなる駆動歯車側支承部である。駆動力伝達ピン46eは駆動力伝達ピン摺動溝34に摺動自在に嵌合しており、駆動クランク32を回転させることにより、駆動歯車46は回転させられる。 【0054】47は駆動歯車46とめくら板30との間に回動自在に配設された円板状の回動部、47aは回動部47の外縁の駆動歯車46に対向する側面に環状に突設された外周突起部、47bは回動部47に貫設され駆動軸31が挿通される駆動軸挿通穴、48は駆動歯車46に対向する回動部47の側面に突設された三日月板状のブレーキ取付用突起部、48a,48bはブレーキ取付用突起部48上に穿設されたネジ孔、48cはブレーキ取付用突起部48の外周側に円弧状に切り欠き形成された係止爪収納部、48dは係止爪収納部48cの内周に突設された係止爪ストッパ、49はブレーキ取付用突起部48の固定部35に対向する側面に突設され回動軸挿通孔38及び回動軸挿通孔40aに回動自在に嵌合する回動軸、50はブレーキ取付用突起部48の固定部35に対向する側面に突設され回動軸部回動孔39を挿通し回動軸部挿通孔40bに回動自在に嵌合する回動軸部、51は係止爪収納部48c内に回動自在に軸支された係止爪、51aは係止爪51を回動部47上に軸支する回動軸、51bは歯車ピン46cと当接する係止爪51のスライド側当接面、51cは歯車ピン46cと当接する係止爪51の係止側当接面、53は係止爪51を所定の方向に回動付勢するスプリングである。 【0055】54はブレーキ取付用突起部48の固定部35に対向する側面に配設された弧板状のブレーキ基部、54aはブレーキ基部54の一端部に貫設され回動軸49が挿通する回動軸挿通孔、54bはブレーキ基部54に貫設され回動軸部50が挿通する回動軸部挿通孔、54c,54dはネジ孔48a,48bに対向してブレーキ基部54に貫設されたネジ孔、55はブレーキ基部54の内周側側面に配設され断面がブレーキ基部54の内周側に開口するコの字状に形設されたブレーキ用ディスクである。 【0056】56は駆動歯車46と固定部35との間に配設された円板状の駆動歯車挟み板、56aは駆動歯車挟み板56に貫設され回動軸49が挿通する回動軸挿通孔、56bは駆動歯車挟み板56に貫設され回動軸部50が挿通する回動軸部挿通孔、56cはネジ孔54cに対向して駆動歯車挟み板56に貫設されたネジ孔、56dはネジ孔54dに対向して駆動歯車挟み板56の板面に貫設されたネジ孔、56eは中心が駆動歯車挟み板56にその中心から偏位して駆動歯車挟み板56の板面に貫設され駆動軸31が挿通する駆動軸挿通孔、57はネジ孔56c,54cを通してネジ孔48aに螺嵌され駆動歯車挟み板56,ブレーキ基部54をブレーキ取付用突起部48上に固定するネジ、58はネジ孔56d,54dを通してネジ孔48bに螺嵌され駆動歯車挟み板56,ブレーキ基部54をブレーキ取付用突起部48上に固定するネジである。尚、駆動軸挿通孔56eの径は、従動歯車46の径よりも大きい径に形設されている。 【0057】59は駆動歯車46と回動部47との間に配設され駆動軸31に回転自在に軸支されたピン歯車からなる従動歯車、60は従動歯車59の回転軸をなし駆動軸31に回転自在に外嵌し駆動軸挿通孔56eを通して動力伝達軸挿通孔36に挿通される円筒状の駆動力伝達軸である。 【0058】回動部47は回動軸49を軸として回動するが、その回動範囲は回動軸部50と回動軸部回動孔39とから構成される回動範囲制限部により制限されている。回動桿戻しスプリング45は、駆動クランク32に何も外力の加わっていない状態においては、従動歯車59と駆動歯車46とが噛合する位置(図8参照)に向かって、回動桿40を付勢する。 【0059】作動桿33より加えられる回転動力により、駆動力伝達ピン摺動溝34に嵌合された駆動力伝達ピン46eを介して駆動歯車46が回転され、その回転動力は内歯歯車46bに噛合する従動歯車59に伝達され、駆動力伝達軸60が回転駆動される。例えば、本実施の形態の駆動力伝達機構を自転車,サイクリング・マシン,ボート等に適用する場合、作動桿33にはペダルが取り付けられ、固定部35は自転車のフレームに固定され、駆動力伝達軸60の回転が車輪,スクリュ,回転水車等の回転動力出力機構に伝達され回転動力出力機構を回転させる。また、本実施の形態の駆動力伝達機構を魚釣り用のリールに適用する場合には、作動桿33にはハンドルグリップが取り付けられ、固定部35は釣り竿に固定され、駆動力伝達軸60にはフライラインの巻回されたスプールが外嵌される。 【0060】図9において、46gは駆動歯車46の回動部47と対向する側面に形設され外周突起部47aが摺動自在に嵌合する円形状の凹部、55aはブレーキ用ディスク55の溝内側面両縁部に傾斜状に形成されたブレーキ摺動面、56fは駆動歯車挟み板56の外縁部付近の駆動歯車46と対向する側面に突設され駆動歯車側支承部46fの内側に摺動回転自在に嵌合する円環状の突起からなる挟み板側支承部、59a,59bは円板状に形成された従動歯車59の基底輪、59cは基底輪59a,59bの間に円周に沿って等間隔で複数本配設された従動歯車59の歯車ピン、59d,59eは基底輪59a,59bの外縁部側面に傾斜状に形設された傾斜部、61は駆動軸31の一端に環装され駆動軸31が駆動力伝達軸60から抜脱するのを防止するストッパである。 【0061】外周突起部47aは凹部46gに摺動自在に嵌合しており、挟み板側支承部56fは駆動歯車側支承部46fの内周側に摺動自在に嵌合しているため、駆動歯車46は回動部47及び駆動歯車挟み板56に対して回転自在となっている。駆動歯車46,回動部47,ブレーキ取付用突起部48,ブレーキ基部54,駆動歯車挟み板56は一体の組立体(以下、駆動歯車組立体と呼ぶ。)として回動軸49を軸として固定部35に対して回動自在であり、何も外力が加えられていない状態においては、駆動歯車組立体は回動桿戻しスプリング45の弾性力により、図8及び図9に示したような位置(従動歯車59と内歯歯車46bとが噛合する位置)に位置する。駆動歯車挟み板56はネジ57及びネジ58によりブレーキ取付用突起部48及び回動部47に固定され、その間に駆動歯車46を回転自在に挟持している。係止爪51はその先端部が駆動歯車46の歯車ピン46cに当接し、図8に示す矢印Cの方向には駆動歯車46を回転可能とし、矢印Dの方向に駆動歯車46が回転した場合には駆動歯車46の歯車ピン46cと係合し回転を止めるラチェット機構を構成している。 【0062】尚、ストッパ61の固定部35との当接部、固定部35の基底輪59aとの当接部、駆動力伝達軸60の円板状のめくら板30との当接部、回動軸挿通孔56aの駆動歯車側支承部46fとの当接部、外周突起部47aの外輪46aとの当接部には、それぞれ回転の際の摩擦を減少させるため、ベアリングが配設されている(図9参照)。 【0063】以上のように構成された本実施の形態3の駆動力伝達機構について、以下その動作について説明する。 【0064】駆動クランク32に外力が加わっていない状態においては、駆動歯車組立体は、図8に示したような位置(従動歯車59と内歯歯車46bとが噛合する位置)に位置する。図8の状態において、駆動クランク32に矢印Eの方向の回転駆動力を与えた場合、駆動歯車46は、駆動力伝達ピン46eを介して矢印Cの方向に回転駆動される。このとき、駆動クランク32の回転中心である駆動軸31と駆動歯車46の回転中心とは偏心しているので、駆動クランク32の回転に伴い駆動力伝達ピン46eが駆動力伝達ピン摺動溝34内を摺動するとともに駆動歯車46に回転動力を伝達するスライダクランク機構が構成されている。一方、駆動歯車46に矢印Cの方向の回転力が加わると、駆動歯車組立体には、回動軸49を中心として矢印Iの方向に回動させる回動力が働く。しかしながら、回動軸部回動孔39に挿通された回動軸部50は、回動軸部回動孔39により回動範囲が規制されており、回動軸部50が回動軸部回動孔39の孔端に当接し駆動歯車組立体は矢印Iの方向には回動できず駆動歯車46の回転中心は図8の位置に固定される。 【0065】図10は実施の形態3における駆動力伝達機構の動作を表す模式図である。 【0066】図10において、Oは駆動クランク32の回転中心(即ち、駆動軸31の中心)の位置、Rは駆動歯車組立体の回動中心(即ち、回動軸49の中心)の位置、Q1,Q2は駆動歯車組立体の内歯歯車46bの回転中心の位置、S1,S2は回動軸部50の中心の位置、T1,T2は駆動力伝達ピン46eの中心の位置、Uは作動桿33の位置を表し、PG1,PG2は駆動歯車46bの位置、DB1,DB2はブレーキ用ディスク55の位置、59は従動歯車、円C1は点T1の回転による軌跡、円C2は点T2の回転による軌跡、円C3は点Uの回転による軌跡を表す。 【0067】回動軸部50は点Rを中心に回動自在とされているが、回動軸部回動孔39によりその回動範囲は規制されており、点S1と点S2とを結ぶ円弧の範囲内で回動可能である。従って、駆動歯車組立体は点Rを中心として上記規制された範囲内で回動可能であり、内歯歯車46bの回転中心は点Q1と点Q2とを結ぶ円弧の範囲内で回動可能である。 【0068】図8の状態においては、駆動歯車46の回転中心は点Q1にあり、回動軸部50の中心は点S1にある。駆動クランク32に図8及び図10の矢印Eの方向の回転駆動力を与えた場合、駆動歯車組立体には図8及び図10の矢印Iの方向にトルクが働くが、回動軸部50の回動範囲が規制されているため、回動軸部50の中心は点S1に押し止められる。このとき、駆動歯車46はPG1に位置し従動歯車59と噛合した状態となる(図8,図10参照)。作動桿33を矢印Eの方向に回転させると、点Uは円C3上を回転し、これに伴い、直線OU上を摺動する駆動力伝達ピン46eの中心T1は円C1上を回転し駆動歯車46を回転駆動する。これに伴い、駆動歯車46に噛合する従動歯車59は矢印Kの方向に回転駆動される。 【0069】尚、このとき歯車ピン46cは矢印Cの方向に回転し、係止爪51のスライド側当接面51bに当接し、係止爪51を矢印G(図8参照)の方向に回動させる。スライド側当接面51bに当接した歯車ピン46cがスライド側当接面51bと係止側当接面51cとの連設点を通過すると、歯車ピン46cは係止爪51から離れ、係止爪51はスプリング53の弾性力により矢印H(図8参照)の方向に戻される。従って、駆動歯車46はほとんど係止爪51による抵抗が殆どなく矢印C方向に滑らかに回転することが可能である。 【0070】次に、図8の状態において、駆動クランク32に矢印Fの方向の回転駆動力を与えた場合について説明する。この場合、駆動歯車46は、駆動力伝達ピン46eを介して矢印Dの方向に回転駆動力を受ける。これに伴い歯車ピン46cは矢印Dの方向に回転し、係止爪51の係止側当接面51cに当接し、係止爪51を矢印Hの方向に回動させる。係止爪51は係止爪ストッパ48dにより回動範囲が規制されており、矢印Hの方向には僅かな距離しか回動できず、駆動歯車46は矢印D方向に僅かに回転するとすぐに歯車ピン46cが係止側当接面51cに当接した状態で係止される。これにより、歯車ピン46c,係止爪51を介して回動部47には矢印Jの方向にトルクが働き、駆動歯車組立体は回動軸49を中心として矢印Jの方向に回動される。 【0071】図10を用いて説明すると、点Uに矢印Fの方向に回転力が加えられると、点T1を介してPG1の位置にある駆動歯車46には矢印Dの方向に回転力が加わる。これにより、内歯歯車46bは回転しようとするが、係止爪51によりその回転が係止されるため、内歯歯車46b,係止爪51を介して駆動歯車組立体には点Rを中心として矢印J方向のトルクが加わり、駆動歯車組立体は回動する。このとき、回動軸部50の中心は弧S1S2に沿って矢印J方向に回動し、内歯歯車46bは位置PG1から位置PG2に向かって回動し、ブレーキ用ディスク55は位置DB1から位置DB2に向かって回動する。 【0072】駆動歯車46が図10の位置PG1と位置PG2との間の位置にまで回動すると、内歯歯車46bは従動歯車59から分離し、従動歯車59は自由に回転することが可能となる。 【0073】更に駆動歯車組立体が回動し、駆動歯車46が図10に示す位置PG2(内歯歯車46bの回転中心が点Q2,回動軸部50の中心が点S2,ブレーキ用ディスク55が位置DB2となる位置)まで回動すると、ブレーキ用ディスク55は従動歯車59に当接し、従動歯車59の傾斜部59d,59eとブレーキ用ディスク55のブレーキ摺動面55aとの間に働く摩擦力により、従動歯車59に回転を停止させる力が加わり、従動歯車59の回転が停止される。 【0074】尚、本実施の形態の駆動力伝達機構を自転車等に適用する場合においては、回動桿40の先端のワイヤ取付孔41にワイヤやリンク桿等を接続しておき、回動桿40の回動に伴い、ワイヤやリンク桿等を介して市販のバンドブレーキやディスクブレーキを連動させ、これらのブレーキを用いて自転車等の車輪の回転を制動させる構成としてもよい。 【0075】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、以下のような効果が得られる。 【0076】請求項1に記載の発明によれば、チェーンを必要とせず、駆動軸と動力伝達軸とが同心であるためコンパクトに構成することが可能であり、小型化が可能な動力伝達機構を提供することができる。 【0077】請求項2に記載の発明によれば、伝達歯車の構造が簡単で軽量化が可能な駆動力伝達機構を提供することが可能となる。 【0078】請求項3に記載の発明によれば、(1)回動部を従動歯車に駆動歯車が噛合する位置に回動させた状態では、駆動歯車に加えた回転動力が従動歯車に伝達され、回動部を駆動歯車が従動歯車と噛合しない位置に回動させた状態では、従動歯車は自由に回転可能となるため、回動部を回動させることにより、従動歯車への動力伝達を自在に切り替えることが可能な駆動力伝達機構を提供することができる。 (2)チェーンを必要とせず、従動歯車は駆動歯車の内側に配設されるためコンパクトに構成することが可能であり、小型化を可能な駆動力伝達機構を提供することができる。 (3)魚釣り用のリールの駆動力伝達機構として使用する場合、回動部を回動させるだけでフライラインの巻回及び繰出を切り替えることができ、コンパクトに構成することが可能な駆動力伝達機構を提供することができる。 【0079】請求項4に記載の発明によれば、(1)回動部を従動歯車とブレーキ用ディスクとが接触するように回動させることにより、従動歯車の回転にブレーキをかけることが可能な駆動力伝達機構を提供することができる。(2)駆動歯車の内周にブレーキを収納することが可能であり、駆動力伝達機構をコンパクトに構成することが可能な駆動力伝達機構を提供することができる。(3)魚釣り用のリールの駆動力伝達機構として使用する場合、回動部を回動させるだけでフライラインの巻回及び繰出並びにロックを切り替えることができ、且つコンパクトに構成することが可能な駆動力伝達機構を提供することができる。 【0080】請求項5に記載の発明によれば、駆動歯車に対し回動軸を中心として駆動歯車が従動歯車に接近する回動方向と同方向の回転方向に回転駆動力を加えた場合、駆動歯車は従動歯車と噛合した状態で回転し回転駆動力は従動歯車に伝達され、駆動歯車に対し回動軸を中心として駆動歯車が従動歯車に接近する回転方向と逆方向の回転方向に回転駆動力を加えた場合、駆動歯車はラチェット機構により回動部に係止され、回動部に対して、回動軸を中心として駆動歯車と従動歯車とが離間する回動方向のトルクが加わり、スプリングの弾性力に抗して駆動歯車と従動歯車とが離間し、従動歯車は自由に回転できる駆動力伝達機構を提供することができる。 【0081】請求項6に記載の発明によれば、(1)自転車,サイクリング・マシン,ボート等の駆動力伝達機構として使用する場合、クランクの先端にペダルを取付ければ、ペダルをこぐことにより駆動歯車に回転駆動力を伝達させることができ、コンパクトに構成することが可能な駆動力伝達機構を提供することができる。 (2)魚釣り用のリールの駆動力伝達機構として使用する場合、クランクの先端にハンドルグリップを取付ければ、ハンドルグリップを回転させることにより駆動歯車に回転駆動力を伝達させることができ、コンパクトに構成することが可能な駆動力伝達機構を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】596087890 【氏名又は名称】鷲川 軍夫
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| 【出願日】 |
平成11年10月26日(1999.10.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100095603 【弁理士】 【氏名又は名称】榎本 一郎
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| 【公開番号】 |
特開2001−124154(P2001−124154A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月8日(2001.5.8) |
| 【出願番号】 |
特願平11−304714 |
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