| 【発明の名称】 |
変速機能付の軸継手構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】峯岸 清次
【氏名】為永 淳
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| 【要約】 |
【課題】軸継手構造において、本来有する機能を維持・発揮しつつ、周囲の無駄な空きスペースを有効活用して軸継手自体に変速機能を備えるようにする。
【解決手段】第1軸及び第2軸が対向して同軸的に配置され、第1軸の軸端近傍、及び第2軸の軸端近傍が挿入される軸挿入穴を内部に備えた部材により、各軸との間で回転動力の伝達を行う軸継ぎ手構造において、前記部材を第1軸側と第2側に分割して、これらを第1伝達部材68及び第2伝達部材70とする。この第1伝達部材68の周囲には、複数の遊星ローラ72と、複数の遊星ローラ72が自身の内周面に転接すると共に外部の非回転部材と係合して回転が規制されたリングローラ76と、を配置し、更に、第2伝達部材70が複数の遊星ローラ72を回転自在に支持するように構成する。第2伝達部材70が、遊星ローラ72の第1伝達部材68周りの公転運動と一体となって回転するようになる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】第1軸及び第2軸が対向して同軸的に配置され、前記第1軸の軸端近傍、及び第2軸の軸端近傍が挿入される軸挿入穴を内部に備えた部材により、前記第1軸と第2軸との間で回転動力の伝達を行う軸継ぎ手構造において、前記部材を第1軸側と第2側に分割することで、これらを各軸と一体的に回転する第1伝達部材及び第2伝達部材とし、該第1伝達部材の周囲に、該第1伝達部材の外周面に転接する複数の遊星ローラと、該複数の遊星ローラが自身の内周面に転接すると共に外部の非回転部材と係合して回転が規制されたリングローラと、を配置し、前記第2伝達部材によって、前記複数の遊星ローラが回転自在に保持されることで、該第2伝達部材が、該複数の遊星ローラの前記第1伝達部材周りの公転運動と一体となって回転し得る構成にしたことを特徴とする変速機能付きの軸継ぎ手構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、対向して同軸的に配置される2つの回転軸を連結することで、一方の回転軸の回転動力を他方の回転軸に伝達する軸継手構造に関する。 【0002】 【従来の技術】動力を伝達する回転軸は、材料取りや分解修理等の関係で長くすることができない場合がある。このような場合は、軸を分割しなければならないが、その分割された2軸間を連結する機械要素として軸継手が広く用いられている。 【0003】図9に、従来から広く用いられている軸継手構造1を示す。この軸継手構造1は、回転動力の伝達を行う第1軸2及び第2軸4が対向して同軸的に配置され、この第1軸2の軸端近傍、及び第2軸4の軸端近傍が挿入される軸挿入孔6を内部に備えた円柱状部材8によって、第1軸2と第2軸4との間で回転動力の伝達を行う構造である。 【0004】具体的には、軸挿入孔6は円柱状部材8の内部を貫通して形成されているため、この円柱状部材8は実際は円筒状になっている。この軸挿入孔6にはキー溝10が凹設されており、第1軸2及び第2軸4も同様にキー溝12が凹設されている。従って、第1軸2及び第2軸4は、それぞれ打ち込みキー14によって円柱状部材8と回転方向に係合している。 【0005】なお、円柱状部材8の両端には短円筒状の安全カバー16が取付けられており、打ち込みキー14の頭部が外部に露出するのを防止している。 【0006】この軸継手構造1は、第1軸2と第2軸4が、この円柱状部材8を介して一体的に回転方向に連結されていることになる。従って、例えば第1軸2に入力された回転動力は、打ち込みキー14及び円柱状部材8を介して第2軸4に同一回転速度で伝達するようになっている。 【0007】この軸継手構造1においては、軸挿入孔6が円柱状部材8の内部を貫通形成されている場合を示したが、完全に貫通せずに、円柱状部材8の両端側から2つの軸挿入穴がそれぞれ独立して形成されている場合もある。 【0008】次に、図10を参照して、従来広く採用されている他の軸継手構造20について説明する。この軸継手構造20はフランジタイプのものであり、第1軸2及び第2軸4が対向して同軸的に配置され、第1軸2の軸端近傍が挿入される軸挿入孔23を内部に備えた第1円柱状部材22と、第2軸4の軸端近傍が挿入される軸挿入穴25を内部に備えた第2円柱状部材24とによって、第1軸2と第2軸4との間で回転動力の伝達を行う構造となっている。 【0009】具体的には、第1及び第2円柱状部材22、24の対向側(第1軸2及び第2軸4の軸端側)には、径方向外側に広がる第1フランジ部22A及び第2フランジ部24Aがそれぞれ一体的に形成され、各フランジ部22A、24Aには周方向に一定の間隔を空けて、中心軸線L方向に貫通する複数のボルト孔26が形成されている。 【0010】第1軸2、及び第1円柱状部材22の軸挿入孔23には、キー溝10、12が凹設されており、平行キー28によってこれらが回転方向に係合するようになっている。又、第2軸4と第2円柱状部材24との関係もこれと同様である。 【0011】第1フランジ部22Aと第2フランジ部24Aは、ボルト孔26を貫通するボルト30及びこのボルト30に螺合するナット32によって連結されており、一体となって回転するようになっている。 【0012】従って、例えば第1軸2に入力された回転動力は、平行キー28、第1円柱状部材22、ボルト30及びナット32、第2フランジ部24A、平行キー28をこの順に介して第2軸4に同一回転速度で伝達されるようになっている。 【0013】なお、第1円柱状部材22と第2円柱状部材24とは形式上別部材であるけれども、実質的にはボルト30及びナット32によって一体構造となっているため、図9において示した軸継手構造1とほとんど同様である。しかし、このフランジタイプの軸継手構造20においては、第1円柱状部材22と第2円柱状部材24とを別々の部材で構成することができるので、特に、第1軸2と第2軸4の軸径が異なる場合に便利である。 【0014】次に、図9に示した軸継手構造1を、回転機械用の駆動装置に適用した例について説明する。 【0015】図11に示される回転機械用の駆動装置34は、モータ軸36Aを備えるモータ36と、入力軸38及び出力軸40を平行に備えた減速機42と、このモータ36と減速機42を一体的に組合せる継ケーシング44と、を備えており、モータ軸36Aと入力軸38を連結するために図8で示したものと同様の軸継手構造1が適用されている。 【0016】即ち、図9と図11との関係としては、第1軸2がモータ軸36Aに対応し、第2軸4が入力軸38に対応することになり、モータ軸36Aの回転動力がこの軸継手構造1によって入力軸38に同一回転速度で伝達するようになっている。 【0017】継ケーシング44は、モータ36と減速機42が相対的に回転しないように一体的に連結するものであり、一般的には、円筒又は四角筒状の部材が用いられている。なお、この駆動装置34においては、モータ36が減速機42にこの継ケーシング44を介して直接取付けられる構造であるが、モータ36及び減速機42が、それぞれ別途独立したモータベース、減速機ベース等に固定される場合もあり、この際には、軸継手構造1が露出することを防止するために、安全カバー等が別途取付けられることもある。 【0018】又、時に、軸継手構造は接続される各種装置の破壊を防止する役目も果たしている。例えば、図11において、減速機42側の回転がトラブルにより突然ロックされた場合においても、この軸継手構造1における円柱状部材8や打ち込みキー14等が先に破断することで、モータ36等に過負荷が生じることを防止することができる。 【0019】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図11からも明らかなように、軸継手構造1を取り囲む周囲の空間(継ケーシング44の内部空間及び継ケーシング44自体も含む)が大変広いスペースを有するにも拘らず、全く有効活用されていない状態であった。 【0020】この理由は、モータ36や減速機42等のように回転軸(入力軸38、モータ軸36A)を有する各種装置はある程度の大きさを有するのに対し、その回転軸を連結する軸継手構造1は大変コンパクトに構成されるためである。即ち、この軸継手構造1の両側に配置される各種装置に挟まれた空間は、これといって有益な利用目的がないのが実情であり、単なる継ケーシング44が配置されたり、軸継手構造1を覆う安全カバーが設けられる程度であった。 【0021】一方、上記の空間を有効活用するとしても、そのためにこの軸継手構造1が軸線方向に長大化したり、大きな騒音を発生したりすることは、軸継手の機能からも本末転倒である。 【0022】本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、軸継手構造が本来有する機能を維持・発揮すると共に、連結される2つの回転軸の周囲の空スペースを利用して、更に変速機能を持たせた軸継手構造を提供することを目的とする。 【0023】 【課題を解決するための手段】本発明は、第1軸及び第2軸が対向して同軸的に配置され、第1軸の軸端近傍、及び第2軸の軸端近傍が挿入される軸挿入穴を内部に備えた部材により、第1軸と第2軸との間で回転動力の伝達を行う軸継手構造において、この部材を第1軸側と第2軸側に分割することで、これらを各軸と一体的に回転する第1伝達部材及び第2伝達部材とし、この第1伝達部材の周囲に、第1伝達部材の外周面に転接する複数の遊星ローラと、この複数の遊星ローラが自身の内周面に転設すると共に外部の非回転部材と係合して回転が規制させたリングローラと、を配置し、第2伝達部材によって複数の遊星ローラを回転自在に保持させることで、この第2伝達部材が複数の遊星ローラの第1伝達部材回りの公転運動と一体となって回転し得る構成にしたことにより、上記目的を達成するものである。 【0024】即ち、図1及び図2に示されるように、(図8、9において示したような)円柱状部材を、第1軸2側と第2軸4側に分割することで、これらを各軸(第1軸2、第2軸4)と一体的に回転する第1伝達部材A及び第2伝達部材Bとし、この第1伝達部材Aの周囲に、複数の遊星ローラCを第1伝達部材Aの外周面A1に転設するように配置し、且つ、この複数の遊星ローラCが自身の内周面D1に転設するリングローラDを、外部の非回転部材Fにより回転が規制されるようにして配置している。 【0025】更に、複数の遊星ローラCは第2伝達部材Bによってそれぞれ回転自在に支持されており、その結果、第2伝達部材Bが、遊星ローラCの第1伝達部材A回りの公転運動と一体となって回転し得る構成となっている。 【0026】このようにすると、第1伝達部材Aを太陽ローラ、第2伝達部材Bをキャリアととらえることができ、この軸継手構造が摩擦ローラによる単純遊星ローラ機構を兼ね備えたものになり、従って、第1伝達部材Aを回転動力の入力要素とした場合には、第2伝達部材Bが出力要素となる減速機構として、又、第2伝達部材Bを回転動力の入力要素とした場合には、第1伝達部材Aが出力要素となる増速機構として機能することになる。 【0027】一方、この変速機能を有するようにした軸継手構造は、以上のように構成したことにも拘らず、本来の軸継手としての機能を全く失っていない。 【0028】以下その理由について、具体的に説明する。 【0029】まず第1に、第1伝達部材A及び第2伝達部材B共に軸挿入孔が形成されており、且つ第1伝達部材A及び第2伝達部材Bが同軸上に配置されるため、「対向、且つ同軸的に配置される第1軸2及び第2軸4を連結して回転動力を伝達する」という軸継手としての本質的機能を失っていない。 【0030】第2に、回転動力の伝達は、摩擦ローラとしての遊星ローラCやリングローラDの接触面を介して伝達されるため、特に大きな騒音を発生することがなく、「静粛性」という軸継手に要求される特性を失っていない。 【0031】第3に、この変速機能付の軸継手構造は、所定値以上の回転トルクが生じた場合には各ローラの接触面が滑る構造となっているため、一方の回転軸に突然過負荷が生じたとしても、他方の回転軸側の装置の破壊を、ある程度防止することができる。即ち、軸継手に必要とされる「安全性」という機能も備えている。 【0032】又、この変速機能付の軸継手構造は、遊星ローラCやリングローラDの存在のために径方向に多少大きな構造となっているが、これは既に説明したように、もともと無駄であった(有効活用されてなかった)軸継手の周囲のスペースを有効活用するものであり、連結された装置全体の大きさには何ら影響を及ぼすものではない。 【0033】以上のことからも明らかなように、この変速機能付の軸継手構造は、従来の軸継手としての機能を全く失うことなく、大きな変速比を有する変速機能を備えたものである。従って、例えば、この軸継手構造が、モータと変速機を連結する場合に適用されるとすれば、この軸継手構造自体である程度の変速を達成することができるため、連結される変速機の変速比を小さく抑えることができ、装置全体としてのコンパクト化が図られる。 【0034】なお、リングローラDが外部の非回転部材と係合して回転が規制される状態は、図1ではその機能に着目して、この軸継手構造を収容するケーシングに直接圧入固定されるように表現していたが、これに限定されず、例えばボルトによって固定したり、リングローラDに突起を設けて外部の非回転部材と係合させたりして、リングローラDの回転を規制することも可能である。要は、リングローラDの回転が、何らかの形で規制されている状態であればよい。 【0035】又、第2伝達部材Bに関しては内部に軸挿入穴を有すれば十分であり、円柱状の部材に限定されるものではない。 【0036】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の例について、図面を参照しながら詳細に説明する。 【0037】図3は、第1実施形態に係る変速機能付の軸継手構造を適用したギヤドモータ50の部分断面図である。このギヤドモータ50は、回転動力を発生するモータユニット52と、内部に揺動内接噛合歯車減速構造を備える減速機ユニット54と、この減速機ユニット54とモータユニット52とを本発明に係る軸継手構造によって連結するカップリングユニット56と、を備えてる。 【0038】減速機ユニット54は、回転動力が入力される入力軸58と、この入力軸58により偏心揺動回転自在に支持される外歯歯車60と、ケーシング66に一体的に設けられ、この外歯歯車60が内接噛合する内歯歯車62と、この内歯歯車62に内接噛合しながら、自転及び公転を行う前記外歯歯車60の、該自転成分のみを取り出して伝達する出力軸64と、を備えてる。 【0039】カップリングユニット56は、図4及び図5に拡大して示されるように、モータ軸52A(図1における第1軸2に対応する)、及び入力軸58(図1における第2軸4に対応する)が対向して同軸的に配置されており、モータ軸52Aと一体的に回転する第1伝達部材68と、入力軸58と一体的に回転する第2伝達部材70と、を備えている。 【0040】この第1伝達部材68の周囲には、該第1伝達部材68の外周面に転接する3つの遊星ローラ72と、この遊星ローラ72が自身の内周面に転接すると共に外部のケーシング74と係合して回転が規制されたリングローラ76と、が配置されている。 【0041】そして、遊星ローラ72は第2伝達部材70によって回転自在に支持されており、この結果、第2伝達部材70が、遊星ローラ72の第1伝達部材68周りの公転運動と一体となって回転するようになっている。 【0042】具体的に、第1伝達部材68には、モータ軸52Aを挿入可能な軸挿入孔68Aが形成されており、このモータ軸52Aと第1伝達部材68とがキーによって回転方向に係合し、共に一体となって回転するようになっている。又、第2伝達部材70には、入力軸58を挿入可能な軸挿入孔70Bが形成されており、スプライン結合によって入力軸58と第2伝達部材70が一体となって回転するようになっている。 【0043】なお、第1伝達部材68の軸挿入孔68A及び第2伝達部材70の軸挿入孔70Bは、共に各伝達部材68、70を貫通して形成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、完全に貫通していない「穴」の場合も含むものである。 【0044】第2伝達部材70は、中心軸線方向の3本のピン70Aを、周方向に一定の間隔で備えており、このピン70Aによって、遊星ローラ72をそれぞれ回転自在に支持している。リングローラ76には、周方向に一定の間隔でボルト孔76Aが形成されており、このボルト孔76を貫通するボルト78によってケーシング74の突起部74Aに直接固定されている。 【0045】なお、符号80A及び80Bは、遊星ローラ72の軸方向の移動を規制するリング状の遊星ローラ規制部材であり、一方(80B)はボルト78によってリングローラ76の端面に同軸的に固定され、他方(80A)はケーシング74のくぼみに設けられている。 【0046】これらの変速機能付の軸継手構造を収容するケーシング74には、中心軸線L方向両端側において、径方向外側に広がるフランジ部74B、74Cが一体的に形成され、一方のフランジ部74Bがモータユニット52のモータフランジ52Bに連結されると共に、他方のフランジ部74Cが減速機ユニット54のケーシング66に一体的に連結されている。 【0047】このカップリングユニット56では、モータ軸52Aによって第1伝達部材68が回転駆動される。この第1伝達部材68とリングローラ76の間に挿入される遊星ローラ72は、リングローラ76と接触して自転させられながら、第1伝達部材68の周囲を公転する。その結果、この遊星ローラ72を回転自在に保持する第2伝達部材70は、前記遊星ローラ72の公転運動のみを取り出し、この公転運動を入力軸58に伝達する。 【0048】従って、このカップリングユニット56は、モータ軸52Aの回転動力を入力軸58に伝達するという軸継手としての基本機能を備えながらも、モータ軸52Aの回転に対して入力軸58を一定の変速比でもって相対回転させるという変速機としての機能も兼ね備えている。 【0049】又、通常のカップリング(モータ軸52Aと入力軸58とが一体的に連結されるカップリング)によって両軸間が連結される場合と比較して、このカップリングユニット56に変速機能の一部を負担させることができるため、これに連結される減速機ユニット54をコンパクトにすることが可能となる。一方で、このカップリングユニット56は、減速機ユニット54とモータユニット52との間の(従来存在していた)空スペースを有効活用するだけであり、中心軸線L方向にギヤドモータ50全体を長大化したり、径方向に大型化することはほとんどない。 【0050】更に、発明者の試験によれば、このカップリングユニット50は、複数の遊星ローラ72、リングローラ76及び第1伝達部材68との接触面の摩擦によって回転動力を伝達するものであり、且つ、遊星ローラ72の自転と公転を利用した特有の伝達形態であるためか、詳細には不明であるが、減速機ユニット54における外歯歯車60の揺動による振動や、モータユニット52の振動等を一般的な予測を大きく越えて大幅に吸収することができることが確認されている。又、入力軸58又はモータ軸52Aの一方に衝撃トルクが加わった場合においても、各ローラの接触面の滑りにより吸収されるため、他方の軸に伝達し得る衝撃の一部をカップリングユニット56によって緩和することができるので、減速機ユニット54やモータユニット52の破壊を防止することができる。 【0051】次に、図6によって、第2実施形態に係る変速機能付の軸継手構造を適用した回転機械用の駆動装置90について説明する。 【0052】この駆動装置90は、モータユニット92と減速機ユニット94とを変速機能付の軸継手構造によって連結したものであり、この軸継手構造を達成するためにカップリングユニット96が間に介入されている。 【0053】このカップリングユニット96は、第1実施形態で示したカップリングユニット56とほぼ同様であるが、図7に示されるように、リングローラ176の固定方法が異なっている。具体的には、リングローラ176の外周面には、径方向外側に向かって軸方向の係合部98が凸設されている。一方、ケーシング174の内周側には、前記係合部98と嵌合可能な凹部100がやはり軸方向に形成されており、この凹部100と係合部98が嵌合することでリングローラ176の回転が規制されるようになっている。 【0054】又、このリングローラ176の固定方法が異なったことに伴って、遊星ローラ172を周方向に案内する遊星ローラ規制部材180A、180Bは、リングローラ176の両端面にボルト178及びナット178Aによって同軸的に固定されている(図6参照)。 【0055】なお、このカップリングユニット96のその他の構成については、第1実施形態のカップリングユニット56とほぼ同様であるため、同一部分又は類似の部分にはこのカップリングユニット56と下2桁が同一符号を付することで、構造・作用等の詳細な説明は省略する。 【0056】減速機ユニット94は、一端が第2伝達部材70とスプライン結合し、他端側にはハイポイドピニオン102Aが一体的に形成される入力軸102と、このハイポイドピニオン102Aと噛合するハイポイドギヤ104と、このハイポイドギヤ104と同軸的且つ一体的に回転する第1ピニオン106と、この第1ピニオン106と噛合する第1ギヤ108と、この第1ギヤ108と同軸的且つ一体的に回転する第2ピニオン110と、この第2ピニオン110と噛合する出力軸ギヤ112と、この出力軸ギヤ112の中心を貫通して該出力軸ギヤ112を支持するホロー型の出力軸114と、を備えている。 【0057】従って、モータユニット92の回転動力はカップリングユニット96を介して、所定の変速比(減速比)でもって入力軸102に伝達される。入力軸102の回転動力は、減速機ユニット94における各ピニオン及びギヤを介して、回転軸が直角となる出力軸114に所定の減速比で伝達されることになる。 【0058】このカップリングユニット96においては、リングローラ76の固定方法がケーシングの凹部100とリングローラ76の係合部98とを嵌合させるシンプルな構造であるので、従来用いている継ケーシングに多少の改良を施すだけで、この継ケーシングを流用することも可能になる。 【0059】なお、上記第1及び第2実施形態においては、カップリングユニットにおける変速機能付の軸継手構造が、第1伝達部材を入力要素、第2伝達部材を出力要素とした減速機能を達成するもののみを示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2伝達部材側を入力要素、第1伝達部材を出力要素とした増速機能としても適用することが可能である。 【0060】更に、上記実施形態では、カップリングユニットのケーシングが両フランジ構造のものだけを示したが、本発明はこれに限定されず、例えば図8に示されるギヤドモータ250のように、ケーシング274の両端面がフランジ構造ではなく、(貫通していない)ボルト穴274Dが形成されている場合もある。なお、このギヤドモータ250におけるその他の構成については、図3に示したギヤドモータ50とほぼ同様であるため、同一又は類似の部分にはこのギヤドモータ50と下2桁が同一符号を付することで、構造・作用等の詳細な説明は省略する。 【0061】又、上記実施形態においてはカップリングユニットがモータユニットと減速機ユニットを連結する場合のみを示したが、本発明はそれに限定されず、減速機同士や減速機と相手側機械(回転動力を必要とする各種装置)、モータと相手側機械等を連結するあらゆる状況に適用することが可能である。更に、リングローラの固定方法も上記実施形態に示したものに限定されるものではなく、要は、回転軸と一体となって回転しない部材(ケーシング以外のものも含む)と何らかの形で係合して回転が規制される状況であればよい。 【0062】 【発明の効果】本発明によれば、軸継手構造が本来有する機能を維持・発揮しつつ、連結される2つの回転軸の周囲の空スペースを利用して、更に変速機能を有するようにした軸継手構造を得ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002107 【氏名又は名称】住友重機械工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年10月4日(1999.10.4) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100089015 【弁理士】 【氏名又は名称】牧野 剛博 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−108028(P2001−108028A) |
| 【公開日】 |
平成13年4月20日(2001.4.20) |
| 【出願番号】 |
特願平11−283015 |
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