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【発明の名称】 プラネタリキャリア
【発明者】 【氏名】加藤 博

【氏名】早渕 正宏

【氏名】西田 正明

【氏名】糟谷 悟

【氏名】平本 幸生

【要約】 【課題】ショートピニオンとロングピニオンを組み合わせ支持するプラネタリギヤセットのキャリアの剛性を向上させ、プラネタリギヤの耐久性を向上させる。

【解決手段】プラネタリキャリアは、複数のショートピニオンP1とロングピニオンP2を支持する。各ショートピニオンとロングピニオンの一端を支持する第1の支持壁11と、各ショートピニオンの他端を支持する第2の支持壁21と、各ロングピニオンの他端を支持する第3の支持壁22について、第1の支持壁と第2の支持壁を第1の連結壁23で連結し、第2の支持壁と第3の支持壁を各ロングピニオンを径方向に挟んで対を成す第2の連結壁24で連結し、キャリア中心軸に関して各ロングピニオンの径方向内・外周側のいずれか一方で第2の連結壁を第3の連結壁25で相互に連結した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数のショートピニオンと複数のロングピニオンを支持するプラネタリキャリアにおいて、各ショートピニオンとロングピニオンの一端を支持する第1の支持壁と、各ショートピニオンの他端を支持する第2の支持壁と、各ロングピニオンの他端を支持する第3の支持壁と、第1の支持壁と第2の支持壁を連結する第1の連結壁と、各ロングピニオンを径方向に挟んで対を成し、第2の支持壁と第3の支持壁を連結する第2の連結壁と、キャリア中心軸に関して各ロングピニオンの径方向内・外周側のいずれか一方で前記対を成す第2の連結壁を相互に連結する第3の連結壁とを有することを特徴とするプラネタリキャリア。
【請求項2】 前記第2の支持壁から第3の支持壁方向に延び、前記第3の連結壁に連結され、該第3の連結壁と協働して連続する環状壁を構成する第4の連結壁が設けられた、請求項1記載のプラネタリキャリア。
【請求項3】 前記第3の連結壁と第4の連結壁で構成される環状壁は、キャリアの外周壁を構成し、該外周壁の外周面にスプラインが形成された、請求項2記載のプラネタリキャリア。
【請求項4】 前記第2の支持壁の内周部に連結し、かつ前記第2の連結壁を相互に連結する第5の連結壁が設けられた、請求項2又は3記載のプラネタリキャリア。
【請求項5】 前記第1の連結壁は、ショートピニオンの外周面と、ロングピニオンの外周面と、自身の外周面とで囲まれる空間をほぼ満たす壁を構成する、請求項1〜4のいずれか1項記載のプラネタリキャリア。
【請求項6】 前記第1の支持壁と第3の支持壁は、それぞれ他の回転部材への支持部を有する、請求項1〜5のいずれか1項記載のプラネタリキャリア。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラネタリキャリアに関し、特に、ショートピニオンとロングピニオンを備えるプラネタリギヤセットのキャリアの剛性を向上させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】自動変速機等に用いられるプラネタリギヤにおいて、各ギヤの歯は、噛合いの進行が連続して円滑に行われるようにはす歯とされることが多い。このように噛合歯をはす歯とすると、ピニオンを支持するキャリアには噛合いの反力による捩じりモーメントが作用する。したがって、プラネタリキャリアの剛性が低いと、キャリアの変形によりギヤのかみ合いが適正に行われなくなるので、ギヤの耐久性の低下、ギヤノイズの発生等の問題が生じる。通常のシンプルプラネタリギヤの場合には、ピニオンを支持するキャリアの支持スパンが短いため、こうした捩じり力に対するプラネタリキャリアの剛性の確保は比較的容易であるが、ラビニョタイプのプラネタリギヤのように、ピニオンの軸長が長くなり、しかもピニオンの数(通常3〜5セットで6〜10個)が多くなると、キャリアの両端を軸方向に繋ぐブリッジ部材を通すスペースが著しく制約されるため、捩じり剛性を確保するに足る部材断面積の確保が難しくなる。
【0003】こうしたタイプのプラネタリキャリアにおいて、キャリアの剛性を確保するに有効と考えられる従来技術として、特許第2852816号公報に開示の技術がある。この技術では、外周にフランジ部を有するカップ状の第2支持部材にカップ状の第1支持部材を2階建状に溶接連結したキャリア構造が採られており、第1支持部材の基壁が両ピニオンの一方の支持部とされ、第2支持部材の基壁がショートピニオンの他方の支持部とされ、第2支持部材の周壁を部分的に内側に切り起こしてロングピニオンの他方の支持部が形成されており、第1支持部材の周壁を部分的に切除して、ロングピニオンの外周がリングギヤとの噛合いのためにキャリアの外周側に露出させられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術のラビニョプラネタリキャリアは、カップ状の両支持部材を連結した構成であり、キャリアが全体としてボックス形の構造となるため、剛性の確保に有効と考えられる。しかしながら、ロングピニオンの支持部は、周壁部を切起した舌片状部であるため、その構造上、舌片状部はその一端側のみをフランジ部に支持された片持構造である。そのため、ロングピニオンの支持剛性が低いと推測され、高容量のプラネタリギヤセットには必ずしも適しないといえる。
【0005】更に、カップ状部材の周壁の一部を切除してロングピニオンを露出させ、それによりかみ合いを確保する構成は、ピニオン径が小さい場合には採用可能のものであるが、特に、高出力、高回転化に合わせて、プラネタリギヤセットの容量、耐久性を確保するために、ピニオンギヤ径を大径化すると、第1支持部材の周壁の切除部分を大きくする必要があり、キャリアの剛性確保が難しくなる。また、キャリアの剛性確保のため、キャリアの外径を大きくすることも考えられるが、その場合、プラネタリギヤセットが全体に大型化し、軽量、コンパクト化を阻害することになる。
【0006】そこで、本発明はピニオン径の如何に関わりなく、ショートピニオンとロングピニオンを組み合わせ支持するプラネタリギヤセットのキャリアの剛性を向上させ、それによりプラネタリギヤの耐久性を向上させることができるピニオンキャリアを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、本発明は、複数のショートピニオンと複数のロングピニオンを支持するプラネタリキャリアにおいて、各ショートピニオンとロングピニオンの一端を支持する第1の支持壁と、各ショートピニオンの他端を支持する第2の支持壁と、各ロングピニオンの他端を支持する第3の支持壁と、第1の支持壁と第2の支持壁を連結する第1の連結壁と、各ロングピニオンを径方向に挟んで対を成し、第2の支持壁と第3の支持壁を連結する第2の連結壁と、キャリア中心軸に関して各ロングピニオンの径方向内・外周側のいずれか一方で前記対を成す第2の連結壁を相互に連結する第3の連結壁とを有することを特徴とする。
【0008】上記の構成において、更に、前記第2の支持壁から第3の支持壁方向に延び、前記第3の連結壁に連結され、該第3の連結壁と協働して連続する環状壁を構成する第4の連結壁が設けられた構成とするのが有効である。
【0009】この場合において、前記第3の連結壁と第4の連結壁で構成される環状壁は、キャリアの外周壁を構成し、該外周壁の外周面にスプラインが形成された構成を採ることができる。
【0010】また、前記の構成において、前記第2の支持壁の内周部に連結し、かつ前記第2の連結壁を相互に連結する第5の連結壁が設けられた構成とするのが有効である。
【0011】また、前記の構成において、前記第1の連結壁は、ショートピニオンの外周面と、ロングピニオンの外周面と、自身の外周面とで囲まれる空間をほぼ満たす壁を構成するものとするのが有効である。
【0012】更に、前記第1の支持壁と第3の支持壁は、それぞれ他の回転部材への支持部を有する構成とするのも有効である。
【0013】
【発明の作用及び効果】前記請求項1記載の構成では、第2の支持壁と第3の支持壁を第2、第3の連結壁でロングピニオンの周囲の大部分を取り巻くように連結したボックス構造となるため、第2の支持壁から第3の支持壁までの剛性を向上させることができる。また、第2の支持壁については、隣合うショートピニオンの間にロングピニオンを通すための欠如部分を設けることを必須とするため剛性の保持が一般に難しいのに対して、その欠如部分に沿う第2、第3の連結壁で第2の支持壁を第3の支持壁に連結した構成により、欠如部分を第2、第3の連結壁と第3の支持壁からなるボックス構造で連結した構成となるため、第2の支持壁の剛性も向上する。このようにして第2の支持壁と第3の支持壁との間の剛性を向上させることで、第1の支持壁と第2の支持壁を連結するブリッジ部としての第1の連結壁による支持スパンを、実質的にショートピニオンの軸長まで短縮することができるので、キャリア全体としての剛性も向上する。
【0014】次に、請求項2記載の構成では、第3の連結壁と第4の連結壁を連結し、周方向に一体の環状壁を構成したため、第2の支持壁から第3の支持壁までの剛性を更に向上させることができ、それによりキャリア全体の剛性も向上する。また、第4の連結壁より内径側の部分のうち、ロングピニオンの支持部以外を空間にすることができるので、キャリアの強度向上を図りながら、軽量化も達成できる。
【0015】また、請求項3記載の構成では、第3の連結壁と第4の連結壁の外周面にスプラインを設けることで、キャリアの剛性向上のために連続させたこれらの壁をクラッチ又はブレーキのハブとして兼用することができるため、部材の共通化による変速機構の軽量、コンパクト化も可能となる。
【0016】更に、請求項4記載の構成では、第5の連結壁を設けることによって、ショートピニオンの他端を支持する第2の支持壁と、ロングピニオンを他端を支持する第3の支持壁とを連結する第2の連結壁を内周側でも連結した構造となるので、キャリアの剛性が更に向上する。
【0017】更に、請求項5記載の構成では、ショートピニオンとロングピニオンの間の制約された空間を最大限に利用して第1の連結壁の断面積を確保することができるため、第1の支持壁と第2の支持壁とを連結するブリッジ部としての第1の連結壁の剛性を高めることができ、それによりキャリア全体としての剛性を向上させることができる。また、この構成により、ピニオン径が大きい場合でも第1の連結壁の断面積の確保が隣合うピニオンの間の空間を利用して可能となるため、剛性向上のためキャリアを大径化する必要がなくなる。
【0018】更に、請求項6記載の構成では、第1の支持壁と第3の支持壁への支持部の形成により、両支持壁の剛性を更に向上させながら、キャリアの支持剛性を向上させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明を適用したプラネタリキャリアを分解した斜視図で示し、図2は該キャリアを図1に対して背面方向から見た組立て状態で示す。この形態においてショートピニオンP1とロングピニオンP2は、図1に示すようにそれぞれ3個ずつとされている。なお、両ピニオンの外周面には、はす歯が形成されているが、その図示は省略されている。また、ショートピニオンP1に噛合する小径サンギヤ、ロングピニオンP2に噛合する大径サンギヤとリングギヤの図示も省略されている。
【0020】プラネタリキャリアは、各ショートピニオンP1とロングピニオンP2の一端を支持する径方向壁からなる第1の支持壁11と、各ショートピニオンP1の他端を支持する同じく径方向壁からなる第2の支持壁21と、各ロングピニオンP2の他端を支持する径方向壁からなる第3の支持壁22と、第1の支持壁11と第2の支持壁21を軸方向に連結する第1の連結壁23と、各ロングピニオンP2を径方向に挟んで対を成し、第2の支持壁21と第3の支持壁22を軸方向に連結する第2の連結壁24と、キャリア中心軸に関して各ロングピニオンP2の径方向外周側で前記対を成す第2の連結壁24の外端を周方向に相互に連結する第3の連結壁25とを有する構成とされている。
【0021】更に、プラネタリキャリアには、第2の支持壁21から第3の支持壁22方向に延び、幅方向の両端を第3の連結壁25に連結され、該第3の連結壁25と協働して連続する環状壁を構成する第4の連結壁26が設けられている。すなわち、第3の連結壁25と第4の連結壁26は、キャリアの周方向に交互に連結されて円筒状の環状壁を構成している。
【0022】このように、第3の連結壁25と第4の連結壁26で構成される環状の連結壁は、キャリアの連続した外周壁を構成することから、この実施形態では、この外周壁を、キャリアを変速機ケース等に固定するブレーキ又はキャリアを他の変速部材に連結するクラッチのハブとして利用すべく、外周壁の外周面に、多板ブレーキ又は多板クラッチの摩擦材を支持する全周50歯程度のスプライン29(図にその一部分のみを具体的形状で示す)が形成されている。
【0023】更に、キャリアには、第2の支持壁21の内周部に直交するように連結し、かつ第2の連結壁24の径方向内側の端部を相互に周方向に連結する第5の連結壁27が設けられている。
【0024】第1の連結壁23は、十分な断面剛性を確保すべく、ショートピニオンP1の外周面と、ロングピニオンP2の外周面と、自身の外周面とで囲まれる空間をほぼ満たす壁を構成している。具体的には、第1の連結壁23は、軸方向に延びる3つの面を持ち、それらの中の第1の面は、第2の連結壁24の面の延長とされ、第2の面は、ショートピニオンP1の外周面に沿う凹状の部分円筒面とされ、第3の面は、キャリアの外周面に沿う凸状の部分円筒面とされ、全体として三角柱状に構成されている。
【0025】プラネタリキャリアの両端に位置する第1の支持壁11と第3の支持壁22は、それぞれ他の回転部材への支持部12,28を有する。具体的には、これらの支持部12,28は、両支持壁11,22からキャリア軸方向に延び出すボス部とされている。
【0026】更に細部について詳述すると、この形態の場合、プラネタリキャリアは、本体2とカバー1とで構成されている。そして本発明の思想が、カバー1を第1の支持壁11とし、本体2を他の全ての壁として適用されている。
【0027】カバー1で構成される第1の支持壁11は、中心孔10を有する円板状とされ、中心孔10の径を内径とするボス部12が、例えば変速機の入力軸とされる他の回転部材への支持部として板面の一方側に張り出した構成とされている。カバー1の内外径の概ね中間径部には、各ショートピニオンP1のピニオン軸S1(図1に中心線のみを示す)を支持する3個の小径の孔13と、各ロングピニオンP2のピニオン軸S2(図に中心線のみを示す)を支持する3個の大径の孔14が形成され、中心孔10から見て大径の孔14の外側に位置する支持壁11の周面3箇所は、他の周面に対して拡径されている。これら拡径部と他の周面との間の段差の一側は、本体2に対するカバー1の周方向位置決めとして機能する。
【0028】次に、他の全ての壁を構成する本体2は、全体として環状のボックス部と、ボックス部の外径側から軸方向一方側に延び出した3本のブリッジ部と、ボックス部の内径側からブリッジ部とは反対方向に張り出すボス部28が、例えば大径サンギヤの軸部からなる他の回転部材への支持部として、ブリッジ部とは反対方向に第3の支持壁22から張り出した構成とされている。ボックス部は、第2の支持壁21を底壁として、外周側を第4の連結壁26、内周側を第5の連結壁27、径方向両側を第2の連結壁24で囲われた扇形のボックス構造と、第3の支持壁22を底壁とし、外周側を第3の連結壁25、径方向両側を第2の連結壁24で囲われたU字上のボックス構造とされ、第2の連結壁24を共通の壁として、両ボックス構造が周方向に交互に逆向きに並んだ構造とされている。そして、3本のブリッジ部23は、底壁を第2の支持壁21とするボックス構造の底壁から軸方向に張り出した構成とされ、その先端の外周側に円弧状のフランジが延設されている。これらのフランジは、カバー1の径方向位置決めとして機能する。各ボックス構造の底壁における内外径の概ね中間径部には、各ショートピニオンP1のピニオン軸S1を支持する3個の小径の孔30と、各ロングピニオンP2のピニオン軸S2を支持する3個の大径の孔31が形成されている。
【0029】こうした構成からなる本体2とカバー1は、本体2のブリッジ部の端面をカバー1の板面に当接させてボルト締め等で相互に固定され、必要に応じて溶接等で強固に一体化されて、先に説明した各壁が連結された図2の示すようなピニオンキャリアを構成する。
【0030】図3は、本体2とカバー1に時計回り方向の捩じり力が作用した場合のプラネタリキャリアの変形をモデルによりシミュレートして、100倍に拡大して示す。図上でブリッジ部としての第1の連結壁23の変形挙動をみると、第1の連結壁23の剛性を高めた結果、それ自体の変形はほとんど生じずに、キャリア中心軸に対する捩じれ方向への傾き変位が生じ、その力が両端の第1の支持壁11と第2の支持壁21に伝達され、板状のカバー1と本体2にキャリア軸周回方向の波状の変形が生じることが解わかる。したがって、このように第1の連結壁23の剛性が高い場合、それが連結された少なくも一方の支持壁の剛性を高めれば、両支持壁11,21の波打ち変形を小さくすることができるのが解かる。本形態では、一方の支持部を構成する第2の支持壁21の剛性を第3の支持壁22との協働、要すれば本体1のボックス構造による補強で向上させることで、その波打ち変形を小さくし、それにより第1の連結壁23の倒れを小さくし、その結果として、強度保持が困難なカバー1の波打ち変形を小さくしている。ちなみに、カバー1の板厚を種々変更して変形をみた場合、板厚の変化が変形に与える影響が小さいことが検証されている。このことは、逆にいえば、本体2の剛性を高めることで、カバー1の板厚を薄くすることができることを意味する。
【0031】かくして上記実施形態のプラネタリキャリア構造によれば、各ロングピニオンの貫通空間を設けることで強度の保持が困難な第2の支持壁21のロングピニオン貫通部が、連続する第2及び第3の連結壁24,25で第3の支持壁に連結補強された構造となり、しかも外周側と内周側を第4の連結壁と第5の連結壁で補強された構造となるため、第2の支持壁21は、その背後を完全なボックス構造で補強された形態となる。したがって、第2の支持壁は、それに必須の各ロングピニオンの貫通空間を設けたにも拘わらず、極めて剛性強度の高いものとなる。
【0032】また、第3の支持壁22については、各ロングピニオンPの支持に必要な部分のみが径方向に延びる壁として設けられているにも拘わらず、上記各部分が前記第2の支持壁21を補強するボックス構造により相互に連結補強された構造となるため、第3の支持壁22の剛性も極めて高いものとなる。
【0033】そして、このように第2及び第3の支持壁21,22の剛性が向上するため、両者を実質上一体の中実体に匹敵する強度のものとすることができる結果、第1の支持壁11と第2の支持壁21を連結するブリッジ部としての第1の連結壁23による支持スパンを、実質的にショートピニオンP1の軸長まで短縮することができる。しかも、第1の連結壁23は、その断面積の確保により十分な強度が確保されるため、それによる支持スパンが上記のように短いことと相まって、捩じりに対する傾きが小さくなり、結果として板状の第1の支持壁11の変形も小さくなる。このようにして、全体として剛性強度の高いピニオンキャリアが実現される。
【0034】以上、本発明を両ピニオンP1,P2がサンギヤに噛合する場合について説明したが、ロングピニオンP2がリングギヤ噛合とされる場合、第3の連結壁25は、キャリア中心軸に関してロングピニオンP2の径方向内周側で、対を成す第2の連結壁24を相互に連結する構成とすることもできる。
【出願人】 【識別番号】000100768
【氏名又は名称】アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
【出願日】 平成11年10月8日(1999.10.8)
【代理人】 【識別番号】100095108
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 英幸
【公開番号】 特開2001−108027(P2001−108027A)
【公開日】 平成13年4月20日(2001.4.20)
【出願番号】 特願平11−288824