| 【発明の名称】 |
車両用自動変速機 |
| 【発明者】 |
【氏名】後藤 健次
【氏名】西田 正明
【氏名】早渕 正宏
【氏名】塚本 一雅
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| 【要約】 |
【課題】多段の車両用自動変速機において、最少の係合要素の追加で大幅な多段化を図る。
【解決手段】車両用自動変速機は、入力軸11の回転に対して、固定の第1の速度比を持つ第1の入力経路T1と、第1の速度比と異なる固定の第2の速度比を持つ第2の入力経路T2と、複数のプラネタリギヤの組み合わせからなる4要素のプラネタリギヤセットGと、プラネタリギヤセットの4要素を、速度線図上での各要素の並び順に従い第1〜第4要素として、第2の入力経路からの回転を第1要素S3と第4要素S2とにそれぞれ伝達する第1クラッチ(C−1)及び第3クラッチ(C−3)と、第1の入力経路からの回転を第3要素C2(C3)と第1要素とにそれぞれ伝達する第2クラッチ(C−2)及び第4クラッチ(C−4)と、第4要素を係止する第1ブレーキ(B−1)及び第3要素を係止する第2ブレーキ(B−2)と、第2要素R2(R3)に連結された出力軸33とを有する。この構成により前進10段を達成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 入力軸の回転に対して、固定の第1の速度比を持つ第1の入力経路と、第1の速度比と異なる固定の第2の速度比を持つ第2の入力経路と、複数のプラネタリギヤの組み合わせからなる4要素のプラネタリギヤセットと、該プラネタリギヤセットの4要素を、速度線図上での各要素の並び順に従い第1〜第4要素として、第2の入力経路からの回転を第1要素と第4要素とにそれぞれ伝達する第1クラッチ及び第3クラッチと、第1の入力経路からの回転を第3要素と前記第1要素とにそれぞれ伝達する第2クラッチ及び第4クラッチと、第4要素を係止する第1ブレーキ及び第3要素を係止する第2ブレーキと、第2要素に連結された出力軸とを有する車両用自動変速機。 【請求項2】 入力軸からの回転を減速して出力する減速プラネタリギヤを有し、該減速プラネタリギヤからの入力経路が前記第2の入力経路とされ、減速プラネタリギヤを介さない入力軸からの入力経路が前記第1の入力経路とされたことを特徴とする、請求項1記載の車両用自動変速機。 【請求項3】 入力軸からの回転を増速して出力する増速プラネタリギヤを有し、該増速プラネタリギヤからの入力経路が前記第1の入力経路とされ、増速プラネタリギヤを介さない入力軸からの入力経路が前記第2の入力経路とされたことを特徴とする、請求項1記載の車両用自動変速機。 【請求項4】 入力軸からの回転を前記第1の速度比で出力する第1のカウンタギヤ列と、入力軸からの回転を前記第2の速度比で出力する第2のカウンタギヤ列とを有し、前記第1カウンタギヤ列からの入力経路が前記第1の入力経路とされ、前記第2カウンタギヤ列からの入力経路が前記第2の入力経路とされたことを特徴とする、請求項1記載の車両用自動変速機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、車両に搭載される多段の自動変速機に関し、特に、そのギヤトレインに関する。 【0002】 【従来の技術】車両に搭載させる自動変速機には、ドライバビリティの確保と、省エネルギに不可欠な燃費の向上のために、多段化の要請がある。こうした要請に応えるには、ギヤトレインの変速段数当たりの変速要素数と係合要素数の一層の削減が必要となる。そこで、最小限の要素からなるプラネタリギヤセットを、3つのクラッチと2つのブレーキとからなる5つの係合要素で操作して、前進6速・後進1速を達成するコンパクトなギヤトレインが特開平4−219553号公報において提案されている。この提案に係るギヤトレインによれば、前進6段を達成することにより、ワイドなギヤ比幅とクロスレシオの両立が可能となり、駆動力、燃費において、高い性能を得ることができる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、考えられる様々な走行状態において、最適な駆動力を得、かつ最良の燃費を確保するためには、6段の変速段でも必ずしも十分とは言えず、更なる多段化が望ましい。他方、そのために自動変速機が大型化し重量が増加することは、逆に燃費の悪化を招くので避けなければならない。 【0004】そこで、本発明は、多段の自動変速機において、装置の大型化を最小限に抑えながら更なる多段化を達成することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、本発明の車両用自動変速機は、入力軸の回転に対して、固定の第1の速度比を持つ第1の入力経路と、第1の速度比と異なる固定の第2の速度比を持つ第2の入力経路と、複数のプラネタリギヤの組み合わせからなる4要素のプラネタリギヤセットと、該プラネタリギヤセットの4要素を、速度線図上での各要素の並び順に従い第1〜第4要素として、第2の入力経路からの回転を第1要素と第4要素とにそれぞれ伝達する第1クラッチ及び第3クラッチと、第1の入力経路からの回転を第3要素と前記第1要素とにそれぞれ伝達する第2クラッチ及び第4クラッチと、第4要素を係止する第1ブレーキ及び第3要素を係止する第2ブレーキと、第2要素に連結された出力軸とを有する。 【0006】上記の構成において、入力軸からの回転を減速して出力する減速プラネタリギヤを有し、該減速プラネタリギヤからの入力経路が前記第2の入力経路とされ、減速プラネタリギヤを介さない入力軸からの入力経路が前記第1の入力経路とされた構成とするのが有効である。 【0007】あるいは、上記の構成において、入力軸からの回転を増速して出力する増速プラネタリギヤを有し、該増速プラネタリギヤからの入力経路が前記第1の入力経路とされ、増速プラネタリギヤを介さない入力軸からの入力経路が前記第2の入力経路とされた構成を採るのが有効である。 【0008】また、上記の構成において、入力軸からの回転を前記第1の速度比で出力する第1のカウンタギヤ列と、入力軸からの回転を前記第2の速度比で出力する第2のカウンタギヤ列とを有し、前記第1カウンタギヤ列からの入力経路が前記第1の入力経路とされ、前記第2カウンタギヤ列からの入力経路が前記第2の入力経路とされた構成とするのも有効である。 【0009】 【発明の作用及び効果】上記請求項1記載の構成では、第1〜第4クラッチと第1及び第2ブレーキからなる6つの係合要素により最高で前進10段を得ることができる。よって、少ない係合要素により大幅な多段化が可能となるので、自動変速機の大型化を最小限に抑えながら、様々な走行状態において、最適なギヤ比の選択が可能となる。 【0010】次に、請求項2記載の構成では、入力経路の回転が、入力回転に対して直結及び減速回転となることで、プラネタリギヤセットで作られる変速段のギヤ比を全体的に低いギヤ比とすることができるので、特に、FF車やRR車用のトランスアクスルのように、変速機部にディファレンシャル装置を備える場合には、それへの入力部で設定される最終減速比を比較的小さくすることができ、変速機部を小さくすることができる。 【0011】また、請求項3記載の構成では、入力経路の回転が、入力回転に対して直結及び増速回転となることで、プラネタリギヤセットへの両入力経路で伝達されるトルクの増幅がなくなり、各クラッチ、ブレーキ及びプラネタリギヤセットをコンパクトに構成でき、変速機部を小さくすることができる。 【0012】次に、請求項4記載の構成では、プラネタリギヤセットが、入力軸とは異なる軸、即ち、エンジンの軸とは異なる軸に配置されることになるので、エンジンの軸上での部材の集中を妨止でき、レイアウトの自由度が増す。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、図面に沿い、本発明の実施形態を説明する。図1〜図4は本発明を具体化した車両用自動変速機の第1実施形態を示す。図1にそのギヤトレイン構成を軸間を共通平面内に展開してスケルトンで示すように、この自動変速機は、互いに並行する主軸X、カウンタ軸Y、デフ軸Zの各軸上に各要素が配設された3軸構成の横置式トランスアクスルを構成している。 【0014】このギヤトレインは、主軸Xの入力側に配置されたロックアップクラッチ付の3要素のトルクコンバータ4と、出力側に配置された変速機構1と、変速機構に対して並列配置とされたカウンタ軸Y上のカウンタギヤ機構2と、更にカウンタギヤ機構に対して並列配置とされたデフ軸Z上のディファレンシャル装置3とで構成されている。トルクコンバータ4は、ポンプインペラ41とタービンランナ42とステータ43を備える構成とされている。また、カウンタギヤ機構2は、カウンタ軸20に固定されたカウンタドリブンギヤ21とデフドライブピニオンギヤ22とを備える構成とされている。更に、ディファレンシャル装置3は、デフケース30と、それに固定のデフリングギヤ31と、デフケース30内に配置された差動歯車32と、デフサイドギヤに連結された出力軸33とを備える構成とされている。これら相互の連結関係は、トルクコンバータ4のタービンランナ42が変速機構1の入力軸11に連結され、変速機構の出力部材を構成するカンタドライブギヤ19が噛合によりカウンタギヤ機構2のカウンタドリブンギヤ21に連結され、デフドライブピニオンギヤ22が噛合によりデフリングギヤ31に連結された構成とされている。 【0015】主軸X上の変速機構1は、入力軸11の回転に対して、固定の第1の速度比(本形態では、直結の速度比1)を持つ第1の入力経路T1と、第1の速度比と異なる固定の第2の速度比(本形態において、減速比)を持つ第2入力経路T2と、複数のプラネタリギヤの組み合わせからなる4要素のプラネタリギヤセット(本形態において、ラビニョタイプのプラネタリギヤセット)Gと、プラネタリギヤセットGの4要素を、速度線図(図3参照)上での各要素の並び順に従い第1〜第4要素として、第2の入力経路T2からの回転を第1要素S3と第4要素S2とにそれぞれ伝達する第1クラッチ(C−1)及び第3クラッチ(C−3)と、第1の入力経路T1からの回転を第1要素S3と第3要素C2(C3)とにそれぞれ伝達する第4クラッチ(C−4)及び第2クラッチ(C−2)と、第4要素S2を係止する第1ブレーキ(B−1)及び第3要素C2(C3)を係止する第2ブレーキ(B−2)と、第2要素R2(R3)に連結された出力軸(本形態において、出力軸は、カウンタギヤ機構2とデファレンシャル装置3を介して第2要素に連結)33とを有する。 【0016】このギヤトレインは、入力軸11からの回転を減速して出力する減速プラネタリギヤG1を有し、減速プラネタリギヤからの入力経路が第2の入力経路T2とされ、減速プラネタリギヤを介さない入力軸11からの入力経路が第1の入力経路T1とされている。 【0017】プラネタリギヤセットGを構成する4要素は、第1要素S3が小径サンギヤ、第2要素R2(R3)がリングギヤ、第3要素C2(C3)が2つのピニオンギヤP2,P3を支持するキャリア、第4要素S2が大径サンギヤとされ、2つのピニオンギヤP2,P3は、互いに噛合するロングピニオンP2とショートピニオンP3とで構成され、ショートピニオンP3が小径サンギヤS3に噛合し、ロングピニオンP2が大径サンギヤS2とリングギヤR2に噛合する関係にある。 【0018】減速プラネタリギヤG1は、3要素のシンプルプラネタリタイプとされ、サンギヤS1、それに外接噛合するピニオンギヤP1を支持するキャリアC1、ピニオンギヤP1が内接噛合するリングギヤR1を有する。この形態では、リングギヤR1を入力要素とすべく、該ギヤR1が入力軸11に連結され、キャリアC1は出力要素としてクラッチ(C−1)のドラム側に連結され、サンギヤS1が反力要素として変速機ケース10に固定されている。 【0019】第1クラッチ(C−1)は多板構成とれ、そのドラム側を前記のように減速プラネタリギヤG1のキャリアC1に連結され、ハブ側は動力伝達部材12を介して小径サンギヤS3に連結されている。 【0020】第2クラッチ(C−2)も多板構成とれ、そのドラム側を第4クラッチ(C−4)のドラムを介して入力軸11に連結され、ハブ側はプラネタリギヤセットGのキャリアC2(C3)に連結されている。 【0021】第3クラッチ(C−3)も同様に多板構成とれ、そのハブ側が第1クラッチ(C−1)のドラムを介して減速プラネタリギヤG1のキャリアC1に連結され、ドラム側はプラネタリギヤセットGの大径サンギヤS2に動力伝達部材13を介して連結されている。 【0022】第4クラッチ(C−4)も同様に多板構成とれ、そのドラム側が入力軸11に連結され、ハブ側はプラネタリギヤセットGの小径サンギヤS3に連結されている。 【0023】第1ブレーキ(B−1)は、第3クラッチ(C−3)のドラムをブレーキドラムとするバンドブレーキ構成とされ、第3クラッチ(C−3)とプラネタリギヤセットGの連結関係から、その大径サンギヤS2を変速機ケース10に係止するものとされている。 【0024】第2ブレーキ(B−2)は、そのハブ側を後記するワンウェイクラッチ(F−1)のインナレースを介してプラネタリギヤセットGのキャリアC2(C3)に連結された多板構成のブレーキとされている。 【0025】なお、図に示すギヤトレインでは、第2ブレーキ(B−2)に並列させてワンウェイクラッチ(F−1)を配しているが、これは、1→2変速時の第2ブレーキ(B−2)と第1ブレーキ(B−1)の掴み替えのための複雑な油圧制御を避け、第2ブレーキ(B−2)の解放制御を単純化すべく、第1ブレーキ(B−1)の係合に伴って自ずと係合力を解放する回転方向に対して係合・解放に方向性を持つワンウェイクラッチ(F−1)を用いたものであり、第2ブレーキ(B−2)と同等のものである。 【0026】こうした構成からなる自動変速機は、図示しない電子制御装置と油圧制御装置とによる制御で、運転者により選択されたレンジに応じた変速段の範囲で車両負荷に基づき、変速を行う。図2は図に略号で示す各クラッチ及びブレーキの係合及び解放(○印で係合、無印で解放を表す)で達成される変速段と、各変速段のギヤ比を図表化して示す。この図表におけるギヤ比は、減速プラネタリギヤG1のサンギヤS1とリングギヤR1の歯数比λ1=0.625、プラネタリギヤセットGの大径サンギヤS2とリングギヤR2(R3)すなわちラビニョのシンプル側の歯数比λ2=0.397、小径サンギヤS3とリングギヤR3すなわちラビニョのダブルプラネタリ側の歯数比λ3=0.384に設定したもので、この場合の入出力ギヤ比は、第1速(1ST):(A+B)/AC=4.237第2速(2ND):(A+B)/A=2.607第3速(3RD):(1+A+B)/(1+A)C=2.368第4速(4TH):1/C=1.625第5速(5TH):(1+A+B)/(1+A)=1.457第6速(6TH):(A+B)/(B+AC)=1.173第7速(7TH):(1+A+B)/(1+A+BC)=1.137第8速(8TH):1/1=1.000第9速(9TH):1/(1+A(1−C))=0.867第10速(10TH):1/(1+A)=0.716後進(REV):−1/AC=−4.091となる。 【0027】また、図3は各クラッチ及びブレーキの係合(●印でそれらの係合を表す)により達成される変速段と、そのときの各要素の速度比との関係を速度線図で示す。速度線図における縦軸は、それぞれ減速プラネタリギヤG1及びプラネタリギヤセットGの各要素を示し、それら各軸間の横方向幅がギヤ比の関係、縦方向位置が速度比を示す。ちなみに、減速プラネタリギヤG1のサンギヤS1を固定(速度比0)とし、リングギヤR1に入力(速度比1)を与えることで、キャリアC1に減速回転(サンギヤS1の速度比0の点とリングギヤR1の速度比1の点とを結ぶ直線とキャリアC1を表す縦線との交点の速度比)が出力され、この減速回転を第1クラッチ(C−1)の係合でプラネタリギヤセットGの小径サンギヤS3に入力させ、かつ、第2ブレーキ(B−2)の係止でキャリアC2(C3)を係止(速度比0)した場合に、リングギヤR3(R2)に第1速(1ST)の減速回転が出力され、サンギヤS2はサンギヤS3とリングギヤR3(R2)に対して逆回転(速度比−)で空転する。 【0028】両図を併せ参照してわかるように、第1速(1ST)は、第1クラッチ(C−1 )と第2ブレーキ(B−2)の係合(本形態において、作動図表を参照してわかるように、この第2ブレーキ(B−2)の係合に代えてワンウェイクラッチ(F−1)の自動係合が用いられているが、この係合を用いている理由及びこの係合が第2ブレーキ(B−2)の係合に相当する理由については前記のとおりである。)により達成される。この場合、図1を参照して、入力軸11から減速プラネタリギヤG1を経て減速された回転が第1クラッチ(C−1)経由で小径サンギヤS3に入力され、ワンウェイクラッチ(F−1)の係合により係止されたキャリアC2(C3)に反力を取って、リングギヤR2(R3)の最大減速比の減速回転がカウンタドライブギヤ19に出力される。 【0029】次の第2速(2ND)〜第7速(7TH)は、一般には、プラネタリギヤセットGの各要素間のギヤ比設定次第で、達成される変速段と変速段の達成関与する要素との関係が入れ替わる可能性のあるものであるが、これらの変速段については、前記のギヤ比設定の場合を例として説明する。 【0030】上記の前提の下に、第2速(2ND)は、第4クラッチ(C−4)とワンウェイクラッチ(F−1)の係合により達成される。この場合、入力軸11からの非減速回転が第4クラッチ(C−4)経由で小径サンギヤS3に入力され、ワンウェイクラッチ(F−1)の係合により係止されたキャリアC2(C3)に反力を取って、リングギヤR2(R3)の減速回転がカウンタドライブギヤ19に出力される。このときの減速比は、入力回転が非減速回転であるため、ギヤ比の設定に関わりなく入力回転が減速回転である第1速(1ST)より小さくなる。 【0031】次に、第3速(3RD)は、第1クラッチ(C−1)と第1ブレーキ(B−1)の係合により達成される。この場合、減速プラネタリギヤG1経由の減速回転が第1クラッチ(C−1)経由で小径サンギヤS3に入力され、第1ブレーキ(B−1)の係合により係止された大径サンギヤS2に反力を取って、リングギヤR2(R3)の減速回転がカウンタドライブギヤ19に出力される。この場合の速度比は図3の速度線図を参照して解かるように第2速(2ND)と接近したものであり、ギヤ比設定によっては、第2速(2ND)と減速比が逆転する可能性のあるものである。 【0032】次の第4速(4TH)は、第1クラッチ(C−1)と第3クラッチ(C−3)の同時係合により達成される。この場合、一方で入力軸11から減速プラネタリギヤG1を経て減速された回転が第1クラッチ(C−1)経由で小径サンギヤS3に入力され、他方で入力軸11から第3クラッチ(C−3)経由で入力された減速回転が大径サンギヤS2に入力され、プラネタリギヤセットGは直結状態となって、減速プラネタリギヤG1により減速された回転がそのままリングギヤR2(R3)の回転としてカウンタドライブギヤ19に出力される。したがって、この場合の減速比は、減速入力を更に減速して出力する第3速(3RD)とはギヤ比設定の如何に関わらず入れ替わらない。 【0033】次に、第5速(5TH)は、第4クラッチ(C−4)と第1ブレーキ(B−1)の係合により達成される。この場合、入力軸11からの回転が第4クラッチ(C−4)経由で小径サンギヤS3に入力され、第1ブレーキ(B−1)の係合で係止された大径サンギヤS2に反力を取るリングギヤR2(R3)の回転がカウンタドライブギヤ19に出力される。この場合の減速比は、第4速(4TH)のものと入れ替わる可能性がある。 【0034】そして、第6速(6TH)は、第1クラッチ(C−1)と第2クラッチ(C−2)の同時係合により達成される。この場合、一方で減速プラネタリギヤG1を経て減速された第1クラッチ(C−1)経由の回転が小径サンギヤS3に入力され、他方で入力軸11から第3クラッチ(C−2)経由の非減速回転がキャリアC2(C3)に入力されて、キャリアC2(C3)と小径サンギヤS3の回転に対する中間の回転がリングギヤR2(R3)からカウンタドライブギヤ19に出力される。この第6速(6TH)の減速比は第5速(5TH)の減速比と入れ替わることはない。 【0035】次の第7速(7TH)は、第3クラッチ(C−3)と第4クラッチ(C−4)の同時係合により達成される。この場合、一方で減速プラネタリギヤG1を経て減速された第3クラッチ(C−3)経由の回転が大径サンギヤS2に入力され、他方で入力軸11から第4クラッチ(C−4)経由の非減速回転が小径サンギヤS3に入力されて、大径サンギヤS2と小径サンギヤS3の回転に対する中間の回転がリングギヤR2(R3)からカウンタドライブギヤ19に出力される。この第7速(7TH)の減速比も第6速(6TH)の減速比と入れ替わる可能性がある。 【0036】第8速(8TH)は、第2クラッチ(C−2)と第4クラッチ(C−4)の同時係合により達成される。この場合、両クラッチとも入力軸11の回転をそのまま入力するクラッチであるので、プラネタリギヤセットGは直結状態となり、入力軸11の回転がそのままリングギヤR2(R3)からカウンタドライブギヤ19に出力される。この第8速(8TH)の速度比は、他の変速段に対して絶対的なものであり、それらと入れ替わることはない。 【0037】第9速(9TH)は、第2クラッチ(C−2)と第3クラッチ(C−3)の同時係合により達成される。この場合、第3クラッチ経由の大径サンギヤS2への入力は減速回転となるのに対して、第2クラッチ経由のキャリアC2(C3)への入力は非減速回転となるため、リングギヤR2(R3)出力はオーバドライブとなってカウンタドライブギヤ19に出力される。このときの速度比も他の変速段に対して絶対的なものであり、それらと入れ替わることはない。 【0038】第10速(10TH)は、第2クラッチ(C−2)と第1ブレーキ(B−1)の係合により達成される。この場合、第2クラッチ経由のキャリアC2(C3)への非減速回転入力に対して、第1ブレーキ(B−1)の係合により大径サンギヤS2が係止されるため、リングギヤR2(R3)出力は更にオーバドライブとなってカウンタドライブギヤ19に出力される。このときの速度比も同様に他の変速段に対して絶対的なものであり、それらと入れ替わることはない。 【0039】なお、後進(REV)は、第3クラッチ(C−3)と第2ブレーキ(B−2)の係合により達成される。この場合、入力軸11から減速プラネタリギヤG1を経て減速された回転が第3クラッチ(C−3)経由で大径サンギヤS2に入力され、ブレーキ(B−2)の係合により係止されたキャリアC2(C3)に反力を取るリングギヤR2(R3)の逆転がカウンタドライブギヤ19に出力され、リバースが達成される。なお、この場合の大径サンギヤS2にかかる反力は、エンジンドライブ状態での第1速(1ST)や第2速(2ND)とは逆回転方向となるため、これらの変速段のようにワンウェイクラッチ(F−1)の係合を代用することはできない。この点は、同様に大径サンギヤS2にかかる反力が逆向きとなるエンジンコースト状態においても同様である。したがって、図2の係合図表にみるように、図に括弧付きで係合を示すエンジンブレーキ状態では、これらの変速段においても、エンジンブレーキ達成のためには、ワンウェイクラッチ(F−1)の係合による第2ブレーキ(B−2)係合の代用はできない。 【0040】かくして、上記第1実施形態のギヤトレインによれば、6つの係合要素により前進10段を得ることができる。したがって、従来の5つの係合要素により前進6段を達成するものに対して、1つの係合要素の増加だけの少ない係合要素により自動変速機の大型化を最小限に抑えながら、大幅な多段化が可能となる。しかも、このようにして達成される各変速段は、図3の速度線図上で、リングギヤR2(R3)の速度比を示す○印の上下方向の間隔を参照して定性的にわかるように、特にアンダドライブ側の第1速(1ST)〜第8速(8TH)間で極めて間隔の詰まった速度ステップとなるため、様々な走行状態において、エンジン特性に応じた最適な駆動力を得るギヤ比の選択が可能となる。 【0041】また、入力経路T1,T2の回転が、直結及び減速回転となるので、プラネタリギヤセットGで作られる変速段のギヤ比を全体的に低いギヤ比とすることができ、最終減速比を小さくすることができるため、該減速比を設定するデフリングギヤ31径を小さくすることで、3軸間の距離を縮めて変速機全体を小さくすることができる。 【0042】ところで、上記実施形態のような係合関係から各変速段を達成する場合、図2の係合図表を参照して解かるように、第4速(4TH)〜第7速(7TH)間で、2つずつの係合要素の一方を解放し、他方を同時に係合させる変速操作、いわゆる2係合要素同士の掴み替えを必要とすることになる。こうした操作は、不可能ではないにしても、複雑な制御を要するため、コストパフォーマンスの点で実現性に乏しいものである。そこで、こうした変速操作を経ることなく、1つの係合要素の追加係合又は1つずつの係合要素の掴み替えにより達成可能な変速のシーケンスを図4に模式化して示す。この場合、各変速段を示すブロック(それらの上下位置で速度比の大小関係を表す)間を結ぶ線がアップダウンシフトのシーケンスを示す。 【0043】ちなみに、アップシフトの場合、第1速(1ST)からは、第2速(2ND)、第3速(3ED)、第4速(4TH)又は第6速(6TH)への直接変速が可能であり、それより上位の一方の変速系列として、第2速(2ND)からは、第5速(5TH)、第7速(7TH)又は第8速(8TH)への直接変速が可能であり、第5速(5TH)からは、第7速(7TH)、第8速(8TH)又は第10速(10TH)への変速、第7速(7TH)からは第8速(8TH)又は第9速(9TH)、第8速(8TH)からは第9速(9TH)又は第10速(10TH)への変速が可能である。また、他の系列として、第3速(3RD)からは、第4速(4TH)、第5速(5TH)、第6速(6TH)又は第10速(10TH)への跳び変速が可能であり、第4速(4TH)からは、第6速(6TH)、第7速(7TH)又は第9速(9TH)への変速、第6速(6TH)からは、第8速(8TH)、第9速(9TH)又は第10速(10TH)への変速が可能である。またダウンシフトの場合、上記と逆の系統を辿る変速が可能である。 【0044】この変速関係から明らかように、このギヤトレインでは、最小の3段(1ST→3RD→10TH、1ST→6TH→10TH)から、4段(1ST→2ND→5TH→10TH、1ST→2ND→8TH→10TH、1TH→3RD→5TH→10TH、1ST→4TH→9TH→10TH、1ST→6TH→8TH→10TH)、5段(1ST→2ND→7TH→8TH→10TH、1ST→4TH→7TH→8TH→10TH、1ST→3RD→4TH→6TH→10TH、1ST→3RD→4TH→9TH→10TH)、最大の6段(1ST→2ND→5TH→7TH→8TH→10TH、1ST→2ND→5TH→7TH→9TH→10TH、1ST→3RD→4TH→7TH→8TH→10TH、1ST→3RD→5TH→7TH→8TH→10TH、1ST→3RD→5TH→7TH→9TH→10TH、1ST→3RD→4TH→6TH→8TH→10TH、1ST→3RD→4TH→6TH→9TH→10TH)まで、各段数に対応して複数のシーケンスが成立する。したがって、これらのシーケンスから運転状況や所期の変速特性に適したものをマップ等で状況に応じて選択することにより、エンジン特性への適合のための微細な設定や、所望とする変速モードへのきめ細かなギヤ比ステップの適合が可能となる。 【0045】なお、他の変速段の設定方法として、運転者のアクセルペダルやブレーキペダルの操作状況、車両の車速や加速度などの走行状況、更には、車両の走行している道路の勾配などの道路状況等から、最適なギヤ比を求め、現在の変速段から2係合要素同士の掴み替えを必要としない変速を行うことができる変速段の中で、求められる最適なギヤ比に一番近い変速段を設定することも可能である。 【0046】ところで、上記第1実施形態では、減速プラネタリギヤG1をシンプルプラネタリタイプとしたが、ギヤ比ステップをより良好なものとする上では、減速プラネタリギヤG1が若干大型化するものの、それをダブルピニオンタイプとするのも有効である。図5〜図8はこのようにした第2実施形態を示す。この場合の第1実施形態に対する相違点のみ説明すると、図5のスケルトンを参照して、第1実施形態において出力要素とされていたキャリアC1が反力要素として変速機ケース10に固定され、入力要素とされていたリングギヤR1が出力要素として第1クラッチ(C−1)のドラムに連結され、反力要素とされていたサンギヤS1が入力要素として入力軸11に連結されている。こうした連結関係を採ると、減速プラネタリギヤG1の内周側のサンギヤS1をより内周側の入力軸11に自然に連結し、キャリアC1をその直前の変速機ケース10に固定することで、出力を後側に無理な引回しなく自然な形態で導くことができるため、減速プラネタリギヤG1周りの取回しを簡素化することができる。 【0047】この第2実施形態においては、図6の作動図表に示すように、減速プラネタリギヤG1のギヤ比λ1=0.542、プラネタリギヤセットGのラビニョのシンプル側のギヤ比λ2=0.500、同じくダブルプラネタリ側のギヤ比=0.458に設定した場合、図6と図2との対比で解かるように、第2速(2ND)と第3速(3RD)が第1実施形態に対して逆転する。したがって、この場合の第2速(2ND)は、図7の速度線図を参照して、第1クラッチ(C−1)と第1ブレーキ(B−1)の係合で達成され、第3速(3RD)は、第4クラッチ(C−4)と第2ブレーキ(B−2)(ただし、実際にはワンウェイクラッチ(F−1))の係合で達成される。 【0048】そして、この第2、第3速の入れ替わりで、アップダウンシフトのシーケンスは図8に示すようなものとなる。具体的には、アップシフトの場合、第1速(1ST)からは、第2速(2ND)、第3速(3ED)、第4速(4TH)又は第6速(6TH)への直接変速が可能である点は同様であり、一方の系列として、第2速(2ND)からは、第4速(4TH)、第5速(5TH)又は第6速(6TH)への直接変速が可能となり、他の系列として、第3速(3RD)からは、第5速(5TH)、第7速(7TH)又は第8速(8TH)への跳び変速が可能となる。これより上位の第4速(4TH)と第5速(5TH)からのアップシフトについては、第1実施形態の場合と同様となる。またダウンシフトの場合、上記と逆の系統を辿る変速が可能となる。 【0049】この第2実施形態においては、各変速段のギヤ比を図6の係合図表に具体的数値で例示し、また図7の変速線図に○印で示すように設定することができ、これらを参照して解かるように、比較的等間隔の良好なギヤ比ステップが得られる。 【0050】前記両実施形態では、プラネタリギヤセットGをラビニョタイプとしたが、これをより単純なシンプルプラネタリタイプの組み合わせとすることもできる。図9〜図11は第1実施形態に対して上記のようにプラネタリギヤセットを変更した第3実施形態を示す。この場合、図9にスケルトンで示すように、プラネタリギヤセットGは、3要素のシンプルプラネタリギヤG2と同じく3要素のシンプルプラネタリギヤG3との組み合わせで構成されている。そして、この形態におけるプラネタリギヤセットの4要素は、図11に示す速度線図の順番で、第1要素が互いに連結されたサンギヤS3とリングギヤR2、第2要素が同じく互いに連結されたキャリアC2とキャリアC3、第3要素がリングギヤR3、そして第4要素がサンギヤS2となる。したがって、第1要素S3,R2と第4要素S2に第2の入力経路T2からの回転をそれぞれ伝達する第1クラッチ(C−1)及び第3クラッチ(C−3)は、図9のスケルトンに示すように、それぞれサンギヤS3とリングギヤR2に連結され、第1要素S3,R2と第3要素R3に第1の入力経路T1からの回転をそれぞれ伝達する第4クラッチ(C−4)及び第2クラッチ(C−2)は、それぞれサンギヤS3とリングギヤR3に連結され、第4要素S2と第3要素R3をそれぞれ係止する第1ブレーキ(B−1)及び第2ブレーキ(B−2)は、サンギヤS2とリングギヤR3に連結され、第2要素としてのキャリアC2,C3がカウンタドライブギヤ19経由で出力軸33に連結された構成となる。 【0051】この第3実施形態においては、図10に係合図表を示すように、減速プラネタリギヤG1のギヤ比λ1=0.597、プラネタリギヤセットのシンプルプラネタリギヤG2側のギヤ比λ2=0.431、シンプルプラネタリギヤG3側のギヤ比=0.569に設定した場合、各変速段について図10の係合図表に示すようなギヤ比が得られる。そして、図10と図2との対比及び図11と図3の対比で解かるように、各係合要素とそれにより達成される変速段の関係は、第1実施形態と同様となる。したがって、この場合の変速のアップダウンシフトのシーケンスは第1実施形態の場合と全く同様となるので、第1実施形態におけるアップダウンシフトのシーケンスを示す図4及びそれに関連する説明の参照をもって説明に代える。 【0052】以上の各実施形態は、固定の第1の速度比を1とし、第1の速度比とは異なる固定の第2の速度比を減速側としたものであるが、第1の速度比を増速側とし、第2の速度比を1とする選択により本発明を具体化することもできる。この場合、入力軸からの回転を増速して出力する増速プラネタリギヤを用いたものが、図12に示す第4実施形態である。この形態では、図にスケルトンで示すように、増速プラネタリギヤG1’を経た入力経路が第1の入力経路T1、増速プラネタリギヤG1’を介さずに入力軸11に直結した入力経路が第2の入力経路T2とされる。 【0053】この形態においても、プラネタリギヤセットGは第1実施形態の場合と同様にラビニョタイプとされているので、以下第1実施形態との相違点を主として説明する。増速プラネタリギヤG1’は、この例では3要素のシンプルプラネタリタイプとされ、変速機構1の最後部に配置されている。増速プラネタリギヤG1’のサンギヤS1’は反力要素として変速機ケース10に固定され、キャリアC1’が入力要素として入力軸11に連結され、リングギヤR1’が出力要素として第4クラッチ(C−4)と第2クラッチ(C−2)のドラム側に連結されている。一方、第1クラッチ(C−1)のドラム側と第3クラッチ(C−3)のハブ側は、入力軸11に直結の第2の入力経路T2に連結されている。この場合の各係合要素とプラネタリギヤセットGの4要素との連結関係及び出力側への連結関係は、第1実施形態の場合と同様である。 【0054】こうした形態を採ると、入力経路T1,T2の回転が、入力回転に対して直結及び増速回転となることで、プラネタリギヤセットGへの両入力経路T1,T2で伝達されるトルクの増幅がなくなり、各クラッチ、ブレーキ及びプラネタリギヤセットGをコンパクトに構成でき、変速機構を小さくすることができる。 【0055】最後に、図13はこれまでの各実施形態と異なり、変速機構1をカウンタ軸Y上に配置した第5実施形態を示す。こうした形態を採っても、本発明の基本とする概念である、固定の第1の速度比を持つ第1の入力経路と、第1の速度比と異なる固定の第2の速度比を持つ第2の入力経路と、プラネタリギヤセットの4要素と、各係合要素との関係は貫かれる。この形態では、第1の速度比と第2の速度比は、主軸X上の両カウンタドライブギヤ14,15と、それらに噛合するカウンタ軸Y上の両カウンタドリブンギヤ23,24との歯数比の設定により実現される。 【0056】この形態では、入力軸11からの回転を第1の速度比で出力する第1のカウンタギヤ列14,23からの入力経路が第1の入力経路T1とされ、入力軸11からの回転を第2の速度比で出力する第2のカウンタギヤ列15,24からの入力経路が第2の入力経路T2とされている。 【0057】この形態について、若干詳しく説明すると、図示しないエンジンのクランク軸と同軸とされる主軸X上には、ロックアップクラッチ付のトルクコンバータ4と、そのタービンランナ42に連結された入力軸11と、入力軸に固定した2つのカウンタドライブギヤ14,15が配置されている。 【0058】カウンタ軸Y上には、カウンタ軸20と、第1実施形態における変速機構と同様の変速機構1が減速プラネタリギヤを除いた形態で配置され、カウンタ軸20の軸端に固定してカウンタドリブンギヤ24がカウンタドライブギヤ15と噛合させて配置され、カウンタ軸20に対して回転自在にカウンタドリブンギヤ23がカウンタドライブギヤ14に噛合させて配置されている。この場合、前記のように第1のカウンタギヤ列14,23からの入力経路が第1の入力経路T1を構成することから、この入力経路に第4クラッチ(C−4)と第2クラッチ(C−2)の両ドラム側が連結され、同様に第2のカウンタギヤ列15,24からの入力経路が第2の入力経路T2を構成することから、この入力経路にカウンタ軸20を介して第1クラッチ(C−1)のドラム側と第3クラッチ(C−3)のハブ側が連結されている。この場合も各係合要素とプラネタリギヤセットGの4要素との連結関係は、第1実施形態の場合と同様である。なお、この形態では、変速機構1がカウンタ軸Y上に配置されたことから、プラネタリギヤセットGの出力要素としてのリングギヤR2(R3)に連結したカウンタギヤは、直接デフリングギヤ31に噛合するデフドライブピニオンギヤ25の形態を採っている。 【0059】こうした形態を採っても、第1実施形態の場合と同様の効果を達成することができる。そして、特にこの形態の特徴として、プラネタリギヤセットGが、入力軸11とは異なる軸20、すなわち、エンジンの軸とは異なる軸に配置されることになるので、エンジンの軸上での部材の集中を妨止でき、レイアウトの自由度が増す利点が得られる。 【0060】なお、以上の各実施形態では、前進10段をすべて使用するものとして説明したが、ギヤ比の設定によっては、達成可能な前進10段すべてを使用するのではなく、例えば、それら変速段のうちの前進9段や8段のみを使用する形態を採ることも可能である。 【0061】以上、本発明をトランスアクスルの形態を基として、各構成要素の形式及び配置並びに連結関係を変更した実施形態を挙げて詳説したが、これらは、代表例の例示であって、本発明は、これら実施形態に限定されるものではなく、ディファレンシャル装置を備えないFR車用の変速機にも当然に適用可能なものであり、特許請求の範囲の個々の請求項に記載の事項の範囲内で種々に具体的な構成を変更して実施することができるものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000100768 【氏名又は名称】アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年9月9日(1999.9.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100095108 【弁理士】 【氏名又は名称】阿部 英幸
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| 【公開番号】 |
特開2001−82555(P2001−82555A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月27日(2001.3.27) |
| 【出願番号】 |
特願平11−256354 |
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