| 【発明の名称】 |
車両の前後進切り替え装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】成田 識
【氏名】窪田 俊行
【氏名】荏原 克己
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| 【要約】 |
【課題】リバースストッパ部材とリバース検出スイッチ間のワイヤー接続を廃止する。
【解決手段】リバースストッパー軸85には別にスイッチ作動アーム90を一体に設け、その先端側である接触子91の回動軌跡内へプッシュロッド93が突出するようにリバース検出スイッチ92を配置し、後ケースカバー12へ取付ける。リバースストッパー軸85はワイヤーを介してブレーキレバー側のリバースセレクトレバーによりリバースストッパーアーム83がリバース用カム溝84から脱出する方向へ回動され、リバースストッパーアーム83がシフトドラム80のロックを解除したとき、スイッチ作動アーム90の接触子91はプッシュロッド93をリバース検出スイッチ92内へ押し込んでリバース検出スイッチ92をオンにし、リバース解除信号をチェンジ機構の制御装置へ出力する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】車両を後進させるとき、後進切り替え操作子のロックを解除を要する車両の前後進切り替え装置において、シフトドラムの後進側回転をロックするリバースストッパ部材と、このリバースストッパ部材のロック解除を検出するリバース検出スイッチとを備え、このリバース検出スイッチをエンジンのケース側面のリバースストッパ部材近傍に設けたことを特徴とする車両の前後進切り替え装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、共通のシフトドラムを用いて前進及び後進の切り替えを行うようにした車両の前後進切り替え装置に関する。 【0002】 【従来の技術】このようなものの一例として、特公平2−55668号がある。この例では、前進用と後進用のスピンドルを別々に設けて操作するようになっている。一方、後進切り替え操作子を操作することにより行うようにしたものもあり、例えば電動チェンジシステムを搭載した4輪バギー車等の車両におけるリバース操作は、ブレーキレバーを握る際にリバースセレクターレバーを作動させるためのシェアーピンを押し込み、ブレーキレバーと同時にリバースセレクターレバーを作動させ、シフトドラムのリバース側回転を抑制するアームを解除した上で、リバース実行ボタンを押すようにしたものがある。このようにして、リバースセレクターレバーが確実に作動したことをブレーキレバーの根元に配置されているリバース検出スイッチが感知しなければリバース実行ボタンを押してもコントロールモーターは作動しないようになっている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記リバース検出スイッチは、ブレーキレバーの根元付近に配置されているため、木の枝、先行車からの泥、小石の飛散等から保護する必要がある。また、ゴムのカバーをめくるなどすると、容易にリバース検出スイッチが見えるため、間違えて分解されたりいたずらされる恐れもある。さらにリバース検出スイッチと前記シフトドラムの回転抑制用アームの間にワイヤーを連結し、ワイヤーの弛緩によりアームの解除状態と判定するようになっているため、このワイヤーが何らかの原因で切れた場合には、シフトドラムのロックが解除されていない状態でリバース検出スイッチが入ることになり、その結果、制御モーターは後進側へ切り替わるよう作動しようとするが、シフトドラムが前記アームに干渉してシフトができなくなる。本願発明は、係る問題点の解決を目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、本願発明に係る車両の前後進切り替え装置は、車両の後進時に後進切り替え操作子のロックを解除してこれを行う車両の前後進切り替え装置において、シフトドラムの回転をロックするリバースストッパシャフトとリバースストッパシャフトの回転を検出するニュートラルスイッチとからなり、前記ニュートラルスイッチはクランクケース側面のリバースストッパシャフト近傍に設けたことを特徴とする。 【0005】 【発明の効果】リバース検出スイッチをリバースストッパ部材の近傍に配置したので、リバースストッパ部材のロック解除動作によりリバース検出スイッチを直接作動させることができる。このため、従来のようにリバースストッパ部材との間にワイヤーを連結する必要がなくなり、ワイヤー切断時における後進側切り替え不能の事態が発生せず、かつシフトドラムやリバースストッパ部材の耐久性を損なうこともない。また、リバース検出スイッチをクランクケース等のエンジンのケースに取付けたので、誤分解やいたずらされにくくなり、かつ、不整地走行時等における木の枝、泥、飛石等からの保護も容易になる。 【0006】 【発明の実施の形態】以下図面に基づいて4輪バギー車へ適用された一実施例を説明する。まず図2により4輪バギー車の全体構造を概説する。この4輪バギー車は、車体フレーム1の前後へそれぞれ左右一対づつの前輪2及び後輪3を備え、車体フレーム1の中央部にエンジンと変速機を一体に備えたパワーユニット4が支持されている。パワーユニット4はクランク軸5を車体の前後方向へ向けて配置する縦置き形式である。 【0007】この4輪バギー車は4輪駆動式であり、パワーユニット4の下部にクランク軸5と平行に設けられている出力軸6により、前輪プロペラ軸7を介して前輪2を駆動し、後輪プロペラ軸8を介して後輪3を駆動する。 【0008】パワーユニット4を構成するクランクケース10の前側は前ケースカバー11で覆われ、後部側は後ケースカバー12で覆われ、これらで本願におけるエンジンのケースに相当する。パワーユニットケースを構成している。クランクケース10はさらに前ケース10aと後ケース10bとに前後へ分割されている。また、クランクケース10の上部にはシリンダブロック13、シリンダヘッド14及びシリンダヘッドカバー15が取付けられ、シリンダヘッド14の吸気口へは気化器16が接続され、さらにこの気化器16には後方からエアクリーナー17が接続されている。シリンダヘッド14の排気口には排気管18が接続されている。 【0009】パワーユニット4の前方にはオイルクーラー20がその冷却面を進行方向へ向けて配置され、送り側ホース21を介してクランクケース10に設けられたオイルポンプと通じ、戻り側ホース22を介してクランクケース10内に設けられたオイルポンプと通じている。図中の符号23は冷却ファン、24はハンドル、25は燃料タンク、26は鞍乗り型シートである。 【0010】図3はパワーユニット4の伝動機構部分につき、その構成各軸を結んで平行に切断した縦断面を概略表示するものであり、図中の符号40はクランク軸5の一端に設けられた公知の遠心クラッチ機構からなる発進クラッチ、41は他端側に設けられたACG、42はコンロッド、43はピストンである。 【0011】変速機44は公知の常時噛み合い式変速機であり、クランク軸5と平行に配設されるメイン軸45とカウンタ軸46を備え、メイン軸45の一端に変速クラッチ47を設けてクランク軸5から伝達される駆動力をメイン軸45へ断続させるとともに、メイン軸45とカウンタ軸46の間に常時噛み合う多数の変速ギヤ列48を設け、その変速出力をカウンタ軸46の一端に設けられたファイナル駆動ギヤ49から出力軸6上のファイナル被動ギヤ50へ出力するようになっている。 【0012】この変速機44は、前進5段、後進1段の切り替え構造であり、電動チェンジ機構によりシフトされる。図4は前進側の構造を示している。この図において、メイン軸45上には、1速ギヤ51、2速ギヤ52が一体に形成され、3速ギヤ53は第1シフター56の外周部に形成され、4速ギヤ54及び5速ギヤ55はメイン軸45上を遊転自在になっている。 【0013】第1シフター56はスプライン結合により軸方向移動自在であり、両側にドグクラッチを構成する突起57,58を備え、突起57は4速ギヤ54の突起54aと係合し、突起58は5速ギヤ55の係合穴55aと係合する。 【0014】カウンタ軸46上には、リバースギヤ60、1速ギヤ61、2速ギヤ62、3速ギヤ63が遊転自在に支持され、4速ギヤ64は、第3シフター70の外周上に形成され、5速ギヤ65とファイナル駆動ギヤ49はそれぞれ固定されている。 【0015】リバースギヤ60と2速ギヤ62の間には第2シフター66がスプライン結合により軸方向移動自由に設けられ、その両端の突起67と68はそれぞれドグクラッチを構成し、突起67は2速ギヤ62の係合穴62aと係合し、突起68はリバースギヤ60の係合穴68aと係合する。 【0016】第3シフター70もスプライン結合により軸方向移動自在であり、両側の突起71と72はドグクラッチを構成し、突起71は1速ギヤ61の係合穴61aと係合し、突起72は3速ギヤ63の63aと係合する。 【0017】カウンタ軸46上の各ギヤ60,61,62,63,及び65はそれぞれメイン軸45上の対応するギヤと常時噛み合い関係にあるので、第3シフター70により1速ギヤ61と係合すれば、ファイナル駆動ギヤ49から1速で出力し、同様に第2シフター66を2速ギヤ62と係合すれば2速、第3シフター70を3速ギヤ63と係合すれば3速でそれぞれ出力する。 【0018】また、カウンタ軸46と一体回転する4速ギヤ64と5速ギヤ65は、第1シフター56により切り替え、第1シフター56を4速ギヤ54と係合したとき4速ギヤ64から4速出力、第1シフター56を5速ギヤ55と係合したとき燃料タンク25から5速出力する。 【0019】また、リバースギヤ60は、後進側の構造を示す図5で明らかなように、リバースアイドル小歯車75と噛み合っている。このリバースアイドル小歯車75は、メイン軸45及びカウンタ軸46と平行なアイドル軸76上に支持され、2速ギヤ52と噛み合うリバースアイドル大歯車77と一体の同心ギヤになっている。 【0020】したがって、リバースギヤ60はカウンタ軸46上で、常時他のギヤと逆回転しており、第2シフター66をリバースギヤ60と係合することにより、カウンタ軸46を逆回転させて、ファイナル駆動ギヤ49からファイナル被動ギヤ50へ後進回転を出力する。 【0021】図1は、シフト切り替え機構を示し、シフトドラム80は、チェンジ機構81を電動で駆動することにより回動し、カム溝82に一端を係合した図示しないシフトクォークが対応するシフター(56,66,70)を軸方向へ移動又は停止することによりシフト切り替えを行う。 【0022】チェンジ機構81は、所定の条件に適合したときのみ制御モーター(図示せず)が後進駆動し、シフトドラム80を逆回転させて第2シフター66による前記切り替えを行う。但し、この条件に適合しない状態では、リバースストッパーアーム83がシフトドラム80のリバース用カム溝84に係合し、シフトドラム80の逆回転を阻止している。 【0023】リバースストッパーアーム83の一端は、シフトドラム80と平行なリバースストッパー軸85へ溶接され、リバースストッパー軸85は一端を後ケース10bの一部に形成されたボス部86に支持され、他端を後ケースカバー12から外方へ突出して回動自在に支持され、コイルスプリング87により、リバースストッパーアーム83がリバース用カム溝84へ嵌合する方向へ回動付勢されている。 【0024】リバースストッパー軸85の他端には後ケースカバー12の外でリバースストッパーレバー88が取付けられ、これと図示しないリバースセレクトレバーとの間をワイヤー89で連結されている。リバースセレクトレバーはハンドル24のハンドルレバー近傍に設けられている後進の意思確認用部材であり、シェアピンの押し込みにより作動し、ワイヤー89を介してリバースストッパー軸85をコイルスプリング87の付勢力に反して回動させ、リバースストッパーアーム83をリバース用カム溝84から脱出させるようになっている。 【0025】リバースストッパー軸85には、リバースストッパーアーム83と別にスイッチ作動アーム90の一端が一体に取付けられ、他端の接触子91がリバースストッパー軸85の回動に伴って、その回動軌跡内へ突出しているリバース検出スイッチ92のプッシュロッド93を進退させてリバース検出スイッチ92をオン・オフさせる。すなわち、リバースストッパーアーム83がリバース用カム溝84へ嵌合しているとき、接触子91はプッシュロッド93を解放し、プッシュロッド93はリバース検出スイッチ92から突出してスイッチオフとなっている。なお、リバースストッパーアーム83及びリバースストッパー軸85は、本願発明における後進切り替え操作子並びにリバースストッパ部材に相当する。 【0026】リバースストッパーアーム83が回動して、リバース用カム溝84から外れるとスイッチ作動アーム90もリバースストッパーアーム83及びリバースストッパー軸85と一体に回動し、その回動軌跡内へ突出しているプッシュロッド93に接触してこれをリバース検出スイッチ92内へ押し込むことによりリバース検出スイッチ92がオンとなり、リバースストッパ解除の信号を電動チェンジ機構の制御部(図示せず)へ入力する。 【0027】リバース検出スイッチ92は後ケースカバー12に形成されたボス94へネジ込みで取付けられ、自動2輪車で使用されているニュートラルスイッチと同じものを使用している。但し、別の専用スイッチを設けることは任意であり、かつプッシュロッド93の進退とリバース検出スイッチ92のオン・オフ関係bを逆にすることも自由にできる。 【0028】図6は、シフトドラム80を軸方向から示す図であり、リバース用カム溝84はほぼシフトドラム80の全周に及び円弧溝であるが、周方向端部に形成されない部分があり、この部分がストッパー段部95をなしている。リバースストッパーレバー88の先端96はリバース用カム溝84内へ嵌合する方向へ付勢され、シフトドラム80が前進方向(F矢示方向)へ回動することを許容し、後進方向(R矢示方向)へ逆回転しようとするとストッパー段部95を突き当ててこれを阻止する。 【0029】次に、本実施例の作用を説明する。後進に切り替える場合、ハンドルのブレーキレバーを握るとともに、シェアーピンを押してリバースセレクトレバーを作動させる。これにより、ワイヤー89を介してリバースストッパー軸85がコイルスプリング87の付勢力に抗して回動し、リバースストッパーアーム83をリバース用カム溝84から脱出させる。すると同時にスイッチ作動アーム90がリバースストッパー軸85と一体回動して接触子91がプッシュロッド93を押し込むことによりリバース検出スイッチ92をオンにして、リバースストッパ解除信号を電動チェンジ機構の制御部へ出力する。 【0030】電動チェンジ機構の制御部は、このリバースストッパ解除信号の入力を条件とし、その後乗貢がリバース実行ボタンを押すことにより制御モーターを作動させ、チェンジ機構を介してシフトドラム80を後進側へ駆動させてシフトを後進側へ切り替える。 【00031】このように、リバース検出スイッチ92の設置場所を後ケースカバー12にしたので、乗員等から見えにくくなり、誤分解やいたずらされにくくなる。また、不整地走行などに伴う、木の枝、先行車からの泥、小石の飛散等に対しても保護が容易になり高い信頼性を確保できる。さらにセレクターレバーとリバースストッパー軸85の間に設けたワイヤー89が切れても、リバース検出スイッチ92が入ることがない。そのうえ、リバース検出スイッチ92としてニュートラルランプを点灯するのに使用し多数の量産実績のあるニュートラルスイッチを用いたので、高信頼性かつ低コストになる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005326 【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年9月5日(1999.9.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100089509 【弁理士】 【氏名又は名称】小松 清光
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| 【公開番号】 |
特開2001−74139(P2001−74139A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月23日(2001.3.23) |
| 【出願番号】 |
特願平11−291419 |
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