| 【発明の名称】 |
変速機操作装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】前田 克寛
【氏名】渡辺 幸也
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| 【要約】 |
【課題】軸方向の長さの増加を抑制し出力軸に加わる衝撃を緩和する。
【解決手段】ブースタ装置の出力軸20を緩衝するダンパ装置70は、出力軸20が挿入された左側ダンパ室75に軸架され出力軸中空部20aに挿入されたロッド76、外周が中空部内周に摺接されたピストン78、中空部内周に支持されロッド76に外嵌されたスリーブ82、スリーブ82とピストン78の間に形成された右側ダンパ室80、スリーブ82に開設され両ダンパ室75と80を連通させた連通路83、リザーバ85から左側ダンパ室75への流通を許容する逆止弁87、リザーバ85と左側ダンパ室75を連通させる迂回路89、連通孔92、93、94を有しロッド76に開設された弁路91、弁路91に介設され迂回路側から右側ダンパ室側への流通を許容する逆止弁95を備えている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 変速機の変速操作力を補助するブースタ装置(10)と、このブースタ装置(10)の出力軸(20)の急激な移動を緩和させるダンパ装置(70)とを備えている変速機操作装置において、前記ダンパ装置(70)は、前記出力軸(20)の一端部が進退自在に挿入された第一のダンパ室(75)と、この第一のダンパ室(75)内に軸架されて前記出力軸(20)の中空部(20a)内に挿入されたロッド(76)と、このロッド(76)の前記出力軸(20)の挿入端部に設けられて外周が前記出力軸(20)の中空部(20a)内周に摺接されたピストン(78)と、前記出力軸(20)の中空部(20a)内周に摺動自在に支持され前記ロッド(76)の外周に摺動自在に嵌合されたスリーブ(82)と、前記出力軸(20)の中空部(20a)内における前記スリーブ(82)と前記ピストン(78)との間に形成された第二のダンパ室(80)と、前記スリーブ(82)に開設され前記第一のダンパ室(75)と前記第二のダンパ室(80)とを連通させた連通路(83)と、前記第一のダンパ室(75)の外部に形成されたリザーバ(85)と、このリザーバ(85)と前記第一のダンパ室(75)との間に介設され前記リザーバ(85)から前記第一のダンパ室(75)への流通だけを許容する第一の逆止弁(87)と、前記リザーバ(85)と前記第一のダンパ室(75)とを連通させる迂回路(89)と、前記ロッド(76)に開設され前記迂回路(89)に連通した第一の連通孔(92)、前記第一のダンパ室(75)に連通する第二の連通孔(93)および前記第二のダンパ室(80)に連通する第三の連通孔(94)が開設された弁路(91)と、この弁路(91)に介設され前記迂回路(89)側から前記第二のダンパ室(80)側への流通だけを許容する第二の逆止弁(95)と、を備えていることを特徴とする変速機操作装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、車両に使用される変速機の操作力を軽減するための変速機操作装置に関し、ブースタ装置の出力軸の急激な移動を緩和させるダンパ装置の改良に係り、例えば、バスやトラック等の大型車両に搭載される変速機の操作装置に利用して有効な技術に関する。 【0002】 【従来の技術】バスやトラック等の大型車両に搭載された変速機の変速操作に際しては大きな力が必要になる。このため、チェンジレバーにブースタ装置を連携させて運転手の操作力を補助するように構成した変速機操作装置が使用されることがある。すなわち、ブースタ装置は出力軸を駆動するエアシリンダ装置と、このエアシリンダ装置の開閉を入力軸の操作に応答して制御する制御弁とを備えており、入力軸がチェンジレバーに連結され、出力軸がシフトアンドセレクト用シャフトに連結されている。そして、変速時に運転手によってチェンジレバーに加えられた操作力に応答する入力軸によって制御弁がエアシリンダ装置にエアを供給し、エアシリンダ装置の駆動力によって出力軸を移動させることにより、シフトアンドセレクト用シャフトを操作するように構成されている。 【0003】一般に、この種の変速機操作装置においては、駆動側ギヤに従動側ギヤが噛み合った所謂シンクロ時にブースタ装置の出力軸に加わった負荷が急激に減少するため、出力軸の移動速度が急激に大きくなりシフト動作が瞬間的に完了することによって出力軸に衝撃が加わる現象が発生する。その結果、運転手のシフト操作感に違和感を与えたり、操作装置のリンク機構や変速機に衝撃が加わって衝撃音が発生するという問題がある。 【0004】そこで、従来からこの種の変速機操作装置においては、出力軸の急激な移動を緩和するダンパ装置を設けることが提案されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】従来のダンパ装置を備えた変速機操作装置においては、一対のダンパ室が出力軸の延長線上に左右対称形に配置されているため、ダンパ装置およびブースタ装置の軸方向の長さが長くなってしまうという問題点がある。 【0006】本発明の目的は、軸方向の長さの増加を抑制し出力軸に加わる衝撃を緩和することができる変速機操作装置を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】課題を解決するための手段は、変速機の変速操作力を補助するブースタ装置(10)と、このブースタ装置(10)の出力軸(20)の急激な移動を緩和させるダンパ装置(70)とを備えている変速機操作装置において、前記ダンパ装置(70)は、前記出力軸(20)の一端部が進退自在に挿入された第一のダンパ室(75)と、この第一のダンパ室(75)内に軸架されて前記出力軸(20)の中空部(20a)内に挿入されたロッド(76)と、このロッド(76)の前記出力軸(20)の挿入端部に設けられて外周が前記出力軸(20)の中空部(20a)内周に摺接されたピストン(78)と、前記出力軸(20)の中空部(20a)内周に摺動自在に支持され前記ロッド(76)の外周に摺動自在に嵌合されたスリーブ(82)と、前記出力軸(20)の中空部(20a)内における前記スリーブ(82)と前記ピストン(78)との間に形成された第二のダンパ室(80)と、前記スリーブ(82)に開設され前記第一のダンパ室(75)と前記第二のダンパ室(80)とを連通させた連通路(83)と、前記第一のダンパ室(75)の外部に形成されたリザーバ(85)と、このリザーバ(85)と前記第一のダンパ室(75)との間に介設され前記リザーバ(85)から前記第一のダンパ室(75)への流通だけを許容する第一の逆止弁(87)と、前記リザーバ(85)と前記第一のダンパ室(75)とを連通させる迂回路(89)と、前記ロッド(76)に開設され前記迂回路(89)に連通した第一の連通孔(92)、前記第一のダンパ室(75)に連通する第二の連通孔(93)および前記第二のダンパ室(80)に連通する第三の連通孔(94)が開設された弁路(91)と、この弁路(91)に介設され前記迂回路(89)側から前記第二のダンパ室(80)側への流通だけを許容する第二の逆止弁(95)と、を備えていることを特徴とする。 【0008】前記した手段によれば、第二のダンパ室(80)が出力軸(20)の中空部(20a)内に配設されているため、ダンパ装置(70)の軸方向の長さを短縮することができる。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面に即して説明する。 【0010】本実施形態において、本発明に係る変速機操作装置は、バスやトラック等の大型車両に搭載される変速機操作装置として構成されている。図1に示されているように、変速機操作装置はチェンジレバー1によって操作されるシフトアンドセレクト用シャフト(以下、シャフトという。)2を備えている。このシャフト2は軸方向Aのような作動によってセレクト動作を実行し周方向Bのような回動によってシフト動作を実行するように構成されており、チェンジレバー1にリンク機構を介して接続されている。シャフト2の近傍には変速機の所定の変速ギヤにそれぞれ対応した複数本のシフトロッド6がシャフト2と直交する方向に配置され、かつ、シャフト2の軸方向に整列されて図示しないトランスミッションケースに摺動自在に軸架されている。各シフトロッド6にはシフトフォーク5および係合部4が取り付けられており、係合部4にはシャフト2に固着されたシフト部材3が選択的に係合し得るようになっている。シャフト2はシフト部材3を係合部4に係合した状態で周方向Bのように回動することにより、シフト動作を実行するようになっている。 【0011】シャフト2の一端部にはダンパ装置付きのブースタ装置(以下、ブースタ装置という。)10がシャフト2と直交する方向に配置されて据え付けられており、ブースタ装置10の出力軸20はシャフト2の一端部に第一コネクティングロッド7、第二コネクティングロッド8およびボールジョイント9を介して連結されている。他方、チェンジレバー1の操作はリンクバー23および入力軸21を介して図3に示されているブースタ装置10のロッド25に伝達される。そして、ロッド25に伝えられたチェンジレバー1の操作に追従してブースタ装置10が作動し、出力軸20が軸方向Cのように作動すると、シャフト2が周方向Bのように回動して、既に選択したシフトロッド6を軸方向Dのように作動させることにより、シフト動作が実行される。 【0012】図2および図3に示されているように、ブースタ装置10は略円筒形状に形成されたボデー11を備えており、ボデー11はブラケット12によって車両のトランスミッションケースに据え付けられるようになっている。ボデー11の筒中空部にはシリンダ室13が略全長にわたって形成されており、シリンダ室13にはピストン14が筒心方向(図2および図3において左右方向。以下、左右方向とする。)に摺動自在に嵌入されている。ピストン14の左端部と右端部とには左ピストン部14aと右ピストン部14bとがそれぞれ突設されており、シリンダ室13は左ピストン部14aと右ピストン部14bとによって左圧力室13aと右圧力室13bと中央圧力室13cとに仕切られている。ボデー11の中央部には供給ポート15が中央圧力室13cに連通するように開設されており、供給ポート15の先端部には絞り16が形成されている。 【0013】ボデー11の左端部には軸受部17が形成され、ボデー11の右端部には軸受部材18が嵌入されてストッパ19によって固定されており、ボデー11の中心線上には円筒形状に形成された出力軸20が挿通されて軸受部17および軸受部材18によって左右方向に摺動自在に支承されている。出力軸20の右端部にはボールジョイント9が直交する方向(以下、上下方向とする。)に挿入されて連結されており、ボールジョイント9の上端部には第二コネクティングロッド8(図1参照)が螺着されるようになっている。 【0014】出力軸20の右端部の筒中空部内には入力軸21が左右方向に摺動自在に挿入されており、入力軸21は右端部に形成された取付孔22にリンクバー23(図1参照)を取り付けられることによってチェンジレバー1に連結されるようになっている。入力軸21の左端部には出力軸20の筒中空部の中心線上に配置されたロッド25が左方から挿入されて連結ピン24によって連結されており、ロッド25は連結ピン24、入力軸21、リンクバー23を介してチェンジレバー1によって操作されるようになっている。そして、出力軸20にはピストン14が左右で一対のストッパ26、26によって位置決めされている。 【0015】ロッド25と出力軸20との間には左右で一対の制御弁30、30Rによって構成された制御弁装置が組み込まれており、左右の制御弁30、30Rは同一に構成されて左右対称形に配置されている。したがって、その構成は図4に拡大して示されている左の制御弁30を代表にして説明する。なお、左右の制御弁を区別する必要がある場合には右の制御弁については「30R」というように各構成要素の符号にRを付して表すこととする。 【0016】図4に示されているように、制御弁30は固定ブロック31を備えており、固定ブロック31は出力軸20の筒中空部20aの中間部内に嵌入されてピン32によって出力軸20に一体移動するように固定されている。固定ブロック31の中間部外周には環帯溝33が没設されており、環帯溝33によって固定ブロック31と出力軸20の筒中空部22aとの間にアキュームチャンバ34が形成されている。固定ブロック31の左端部のロッド25の周りには反力室35が同心円に形成されており、固定ブロック31の中間部位にはアキュームチャンバ34と反力室35とを連通させる通路(以下、第一通路という。)36が開設されている。出力軸20の筒壁のアキュームチャンバ34に対向した部位にはアキュームチャンバ34と左圧力室13aとを連通させる通路(以下、第二通路という。)37が開設されている。 【0017】固定ブロック31の右脇には弁箱38が隣接して配置されており、弁箱38の右端部には弁室39がロッド25の周りに同心円に形成されている。弁箱38の左端部には弁室39の内外を連通させる弁口40が左右方向に開設されており、弁口40の周りの弁室39側の端部には弁座41が形成されている。弁室39内には弁体42が左右方向に摺動自在に嵌入されており、弁体42の左端面には弁座41に離着座するシート部材43が固着されている。左の弁体42と右の弁体42Rとの間にはスプリング44が蓄力状態で介設されており、左の弁体42および右の弁体42Rはスプリング44によって左の弁口40および右の弁口40Rを閉じる方向に付勢されている。 【0018】出力軸20の筒壁における左の弁箱38と右の弁箱38Rとの間に対向する部位には通路(以下、第三通路という。)45が径方向に貫通するように開設されており、出力軸20の外周における第三通路45と対向する部位には環帯溝46が没設されている。ピストン14の筒壁における環帯溝46と対向する部位には通路(以下、第四通路という。)47が径方向に貫通するように開設されている。つまり、左の弁室39および右の弁室39Rは第三通路45、環帯溝46、第四通路47および絞り16を介して供給ポート15に連通されている。 【0019】弁体42の左脇には弁体42を押す円筒形状のリフタ48が隣接して配置されており、リフタ48は固定ブロック31の内周およびロッド25の外周に左右方向に摺動自在に嵌合している。リフタ48の右端部にはシート部材43に押接して弁体42を押すプッシュ部49が形成されている。リフタ48の左端部が挿入された固定ブロック31の反力室35には反力ピストン50が左右方向に摺動自在に嵌入されており、反力ピストン50の右端面に形成された嵌合部51にはリフタ48の左端部が左右方向に摺動自在に嵌入されている。ロッド25の左端部外周には反力ピストン50の左端面を受けるストッパ52が固定されており、反力ピストン50は反力ピストン50の右端面と反力室35の左端面との間に介設されたスプリング53によってストッパ52に押接されている。 【0020】ロッド25には排気路54が左端面から右のリフタ48Rにわたって開設されており、排気路54は左端開口において筒中空部20aを通じて大気に連通されている。ロッド25の弁体42に略対向する部位には通路(以下、第五通路という。)55が排気路54に連通するように径方向に開設されている。ロッド25の中間部外周には内側スリーブ56が左右方向に摺動自在に嵌合されており、内側スリーブ56は左のリフタ48と右のリフタ48Rとの間に略挟まれた状態になっている。内側スリーブ56の第五通路55と対向する部位には通路(以下、第六通路という。)57が第五通路55と連通するように径方向に開設されている。内側スリーブ56の外側には外側スリーブ58が同心円に配置されており、外側スリーブ58は左の弁体42および右の弁体42Rにシール状態で嵌入されている。 【0021】他方、固定ブロック31と弁箱38との境目には通路(以下、第七通路という。)59が弁口40に連通するように径方向に開設されており、出力軸20の筒壁における第七通路59に対向する部位には通路(以下、第八通路という。)60が第七通路59とシリンダ室13の左圧力室13aとを連通させるように開設されている。出力軸20の筒壁外周における第八通路60の部位にはゴムバルブによって構成された逆止弁61が配設されており、逆止弁61は第七通路59側からシリンダ室13側への流通だけを許容するように構成されている。出力軸20の筒壁における逆止弁61の片脇には絞り62が径方向に開設されており、絞り62は逆止弁61を迂回してシリンダ室13側と第七通路59側との流通を許容するように構成されている。 【0022】なお、図2中、63はボデー11の右端部と出力軸20の右端部とボールジョイント9と入力軸21との間に被せ付けられた防塵カバーである。 【0023】図7および図8に示されているように、ブースタ装置10のボデー(以下、ブースタボデーという)11の左端にはダンパ装置70のボデー(以下、ダンパボデーという。)71が同心に配置されてボルト72によって固定されている。ダンパボデー71の右端部73は液密を維持するシール部材74を右端に有する。ダンパボデー71の中央部には第一のダンパ室(以下、左側ダンパ室という。)75が円柱形状の中空室に形成されており、左側ダンパ室75には出力軸20が右方から進退自在に挿入されている。 【0024】左側ダンパ室75の筒心線上にはロッド76が軸架されており、ロッド76の左端部はピン77によってダンパボデー71に固定されている。ロッド76の右端部は出力軸20の筒中空部20aの左端部内に挿入されており、その右端部にはピストン78が固定されている。ピストン78の外周にはシール部材79が嵌着されており、ピストン78はシール部材79によってシール状態を維持しつつ出力軸20の筒中空部20aの左端部内を相対的に左右方向に摺動するようになっている。 【0025】出力軸20の筒中空部20aにおける左端部内周には円形リング形状のガイド部材81が同心円に嵌着されており、ガイド部材81には右端外周に係合部82aを有した円筒形状のスリーブ82が左右方向に摺動自在に支承されている。出力軸20の筒中空部20aにおけるガイド部材81およびスリーブ82とピストン78との間の空間によって第二のダンパ室(以下、右側ダンパ室という。)80が形成されている。スリーブ82の筒中空部はロッド76の中間部外周に摺動自在に嵌入されており、スリーブ82のロッド76周りには右側ダンパ室80と左側ダンパ室75とを連通させる連通路83が開設されている。スリーブ82とピストン78との間にはスプリング100が蓄力状態で介設されている。 【0026】ダンパボデー71の上部にはオイル84を貯留したリザーバ85が形成されており、リザーバ85の頂部開口に螺着されたプラグ86には第一の逆止弁87の弁筒88が垂直方向下向きに嵌着されている。弁筒88の下端部に装備された逆止弁87はオイル84がリザーバ85から左側ダンパ室75へ流通するのを許容し、左側ダンパ室75からリザーバ85へ流通するのを阻止するように構成されている。弁筒88の上部には通気口88aが、下部には通油口88bがそれぞれ弁筒88の内外を連通させるように開設されている。また、ダンパボデー71の左端部には迂回路89がリザーバ85と左側ダンパ室75とを連絡するように開設されている。 【0027】ロッド76の中心線上には弁路91が開設されている。弁路91の左端部には弁路91と迂回路89とを連通させた第一の連通孔(以下、左側連通孔という。)92が開設されており、弁路91の中央部には弁路91と連通路83とを適時に連通させる第二の連通路(以下、中央連通孔という。)93が開設されている。弁路91の右端部には弁路91と右側ダンパ室80とを連通させた第三の連通孔(以下、右側連通孔という。)94が開設されている。弁路91の中央連通孔93と右側連通孔94との間の位置には、迂回路89側から第二ダンパ室80側への流通だけを許容する第二の逆止弁95が介設されている。すなわち、弁路91の右端部には弁座96が形成されており、弁座96にはボールからなる弁体97が離着座自在に装着されている。弁体97は弁路91の右端に螺入のプラグ99に反力をとったスプリング98によって弁座96に着座される方向に常時付勢されている。 【0028】以下、前記構成に係る変速機操作装置の作用を説明する。なお、以下のブースタ装置に関する説明では出力軸が右方向に移動されるシフト動作について説明するが、左方向に移動されるシフト動作においても同様に作用する。 【0029】図1において、チェンジレバー1がセレクト操作されると、シャフト2が軸方向Aに移動されて、シフト部材3が所望のシフトロッド6の係合部4に係合される。続いて、チェンジレバー1がシフト操作されると、ブースタ装置10のロッド25がリンクバー23および入力軸21を介して軸方向Cに移動される。 【0030】図2、図3および図4において、ロッド25がチェンジレバー1のシフト操作に追従して右方向に移動すると、左の制御弁30のリフタ48がストッパ52、反力ピストン50を介して右方向に移動されるため、プッシュ部49が弁体42のシート部材43に押接して弁体42が右方向に移動される。 【0031】図5および図6に示されているように、弁体42が右方向に移動すると、シート部材43が弁座41から離れるため、弁口40が開く。弁口40が開くと、供給ポート15に供給されているエアは、図5および図6に破線矢印で示されているように、シリンダ室13の中央圧力室13c→ピストン14の第四通路47→出力軸20の第三通路45→弁室39→弁口40→固定ブロック31と弁箱38の第七通路59→出力軸20の第八通路60→逆止弁61を経由してシリンダ室13の左圧力室13aに導入される。 【0032】図5に示されているように、右の制御弁30Rにおいてはシート部材43Rは弁座41Rに着座した状態のままであるため、シリンダ室13の右圧力室13bのエアは出力軸20の絞り62R→第七通路59R→第六通路57R→ロッド25の第五通路55R→排気路54を経由して外部に排気される。 【0033】したがって、ピストン14はシリンダ室13において右方向に移動されることになる。ピストン14が右方向に移動すると、ピストン14にストッパ26によって固定された出力軸20も右方向に移動する。図1において、この出力軸20の右方向の移動がボールジョイント9、第二コネクティングロッド8、第一コネクティングロッド7によってシャフト2に伝えられることにより、シャフト2は周方向Bに回動される。このシャフト2の回動がシフト部材3および係合部4によってシフトロッド6に伝えられ、シフトロッド6が軸方向Dに移動されることよりシフト動作が実行されることになる。つまり、チェンジレバー1のシフト動作はブースタ装置10によって増力されたことになる。 【0034】次に、ダンパ装置70の作動について説明する。 【0035】図7(a)に示されているように、ブースタ装置10のギヤ入れのシフト動作によって出力軸20が中立位置(図2参照)から右方向に移動すると、出力軸20の左端部に固定されたガイド部材81がスリーブ82をその係合部82aに係合して引っ張りながら右方向に移動することによって右側ダンパ室80が収縮される。このため、実線矢印で示されているように、右側ダンパ室80内のオイル84は連通路83を流通して左側ダンパ室75に徐々に移って行く。この右側ダンパ室80から左側ダンパ室75へのオイル84の移行に伴う減衰効果によって、出力軸20の右方向への急激な移動は緩和されることになる。つまり、出力軸20の急激な移動に伴う衝撃や衝突の発生が未然かつ確実に防止されることになる。 【0036】反対に、図7(b)に示されているように、ブースタ装置10のギヤ入れのシフト動作によって出力軸20が中立位置(図2参照)から左方向に移動すると、出力軸20の左端部に固定したガイド部材81がスリーブ82をその係合部82aから離れるように摺動しながら左方向に移動することによって右側ダンパ室80が拡張される。このため、実線矢印で示されているように、左側ダンパ室75内のオイル84は連通路83を流通して右側ダンパ室80に徐々に移って行く。この左側ダンパ室75から右側ダンパ室80へのオイル84の移行に伴う減衰効果によって、出力軸20の左方向への急激な移動は緩和されることになる。 【0037】また、図8(a)に示されているように、ブースタ装置10のギヤ抜き動作によって出力軸20がシフト完了位置(右側)から中立方向(左方向)に移動すると、出力軸20の左端部に固定されたガイド部材81とスリーブ82とがスプリング100により押され、一体となって左方向に移動することによって左側ダンパ室75が収縮される。このとき、実線矢印で示されているように、左側ダンパ室75内のオイル84は連通路83を流通して右側ダンパ室80に徐々に移って行くものと、逆止弁95が開きオイルが弁路91から右側ダンパ室80へ流入するものとに分かれる。この左側ダンパ室75から右側ダンパ室80へのオイル84の移行に伴う減衰効果はシフト入れ時より小さくなる。 【0038】反対に、図8(b)に示されているように、ブースタ装置10のギヤ抜き動作によって出力軸20がシフト完了位置(左側)から中立方向(右方向)に移動すると、出力軸20の左端部に固定されたガイド部材81のみが摺動しながら右方向に移動することによって右側ダンパ室80が収縮する。このとき、実線矢印で示されているように、右側ダンパ室80内のオイル84は連通路83を流通して左側ダンパ室75に徐々に移って行くものと、通路93から弁路91→左側連通孔92→迂回路89に流入するものとがある。この右側ダンパ室80から左側ダンパ室75へのオイル84の移行に伴う減衰効果はシフト入れ時より小さくなる。 【0039】ところで、図2に示されている中立から左または右に移動する時の出力軸の受圧面積は同一である必要がある。なぜならば、受圧面積が相違している場合には、出力軸の中立から左方向への移動時の作用力と、出力軸の中立から右方向への移動時の作用力との間に差が発生し、出力軸の各シフト作動に相違が発生してしまうためである。 【0040】本実施形態においては、出力軸20の内周とロッド76の外周との間にスリーブ82を介設することにより、図7(a)に示されている受圧面積Saと、図7(b)に示されている受圧面積Sbとが等しく設定されている。すなわち、出力軸20の外径の半径をR、出力軸20の内径の半径をr、ロッド76の外径の半径をO、スリーブ82の外径の半径をPとした場合、それらは次式を満足するようにそれぞれ設定されている。 【0041】Sa=Sbπr2 −πO2 =πR2 −πP2r2 −O2 =R2 −P2【0042】また、本実施形態においては、出力軸20の移動に伴う行程容積が左側ダンパ室75と右側ダンパ室80とでは異なるため、左側ダンパ室75および右側ダンパ室80においてオイル84を増減させるためのリザーバ85や迂回路89等が設けられている。これらにより、次のような作用および効果が奏されることになる。 【0043】図7(a)に示されているように、ブースタ装置10のギヤ入れのシフト動作による出力軸20の中立位置から右方向への移動に伴って左側ダンパ室75が拡張されて行く場合においては、右側ダンパ室80内のオイル84が連通路83を流通して左側ダンパ室75へ移行するだけでは左側ダンパ室75のオイル84が不足する。しかし、本実施形態においては、この左側ダンパ室75におけるオイル84の不足分はリザーバ85のオイル84が迂回路89および第一の逆止弁87を通じて補給されるため、拡張して行く左側ダンパ室75に負圧が発生することはなく、出力軸20は右方向にスムーズに移動することができる。 【0044】図7(b)に示されているように、ブースタ装置10のギヤ入れのシフト動作による出力軸20の中立位置から左方向への移動に伴って左側ダンパ室75が収縮されて行く場合においては、左側ダンパ室75内のオイル84が連通路83を流通して右側ダンパ室80へ移行するだけでは左側ダンパ室75のオイル84が過剰となる。しかし、本実施形態においては、左側ダンパ室75における過剰のオイル84は中央連通孔93→弁路91→左側連通孔92→迂回路89を経由してリザーバ85に排出されるため、右側ダンパ室80の内圧が過度に上昇することはなく、出力軸20は左方向にスムーズに移動することができる。 【0045】図8(a)に示されているように、ブースタ装置10のギヤ抜きのシフト動作による出力軸20の中立位置から左方向への移動に伴って右側ダンパ室80が拡張されて行く場合においては、左側ダンパ室75内のオイル84が連通路83を流通して右側ダンパ室80へ移行するだけでは右側ダンパ室80のオイル84が不足する。しかし、本実施形態においては、この右側ダンパ室80におけるオイル84の不足分は左側ダンパ室75およびリザーバ85のオイル84が迂回路89→左側連通孔92→弁路91→第二の逆止弁95→右側連通孔94を経由して右側ダンパ室80に補給されるため、拡張して行く右側ダンパ室80に負圧が発生することはなく、出力軸20は左方向にスムーズに移動することができる。 【0046】図8(b)に示されているように、ブースタ装置10のギヤ抜きのシフト動作による出力軸20の中立位置から右方向への移動に伴って右側ダンパ室80が収縮されて行く場合においては、右側ダンパ室80内のオイル84が連通路83を流通して左側ダンパ室75へ移行するだけでは右側ダンパ室80のオイル84が過剰となる。しかし、本実施形態においては、右側ダンパ室80における過剰のオイル84は中央連通孔93→弁路91→左側連通孔92→迂回路89を経由してリザーバ85に排出され、さらに、必要に応じてリザーバ85から第一の逆止弁87を通じて左側ダンパ室75に排出されるため、右側ダンパ室80の内圧が過度に上昇することはなく、出力軸20は右方向にスムーズに移動することができる。 【0047】以上説明したように、本実施形態によれば、出力軸20に加わる衝撃を緩和することができるとともに、出力軸20の作動をスムーズに行わせることができる。そして、右側ダンパ室80が出力軸20の筒中空部20a内に配置されているため、ダンパ装置70の軸方向の長さを短縮することができる。 【0048】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、軸方向の長さの増加を抑制しつつ出力軸に加わる衝撃を緩和することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000177276 【氏名又は名称】三輪精機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年9月3日(1999.9.3) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085637 【弁理士】 【氏名又は名称】梶原 辰也
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| 【公開番号】 |
特開2001−74136(P2001−74136A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月23日(2001.3.23) |
| 【出願番号】 |
特願平11−249528 |
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