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【発明の名称】 アンチバックラッシュギア
【発明者】 【氏名】河野 兼三

【氏名】衣川 和秀

【要約】 【課題】ギア間の摩擦軽減のためのバネ力調整を簡易に行えるようにする。

【解決手段】第1のバックラッシュギア12に突設された支持軸16に第2のバックラッシュギア13が挿通軸支され、バックラッシュギア13がネジリコイルバネ14によりバックラッシュギア12に対して回転方向に付勢される構造とされているアンチバックラッシュギアにおいて、支持軸16の先端に軸回りに回転可能に調整ブッシュ(調整部材)31を取り付け、この調整ブッシュ31にネジリコイルバネ14の一端を係止する。調整ブッシュ31を回すことによりネジリコイルバネ14のバネ力を調整できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1のバックラッシュギアの軸上に突設された支持軸に第2のバックラッシュギアが挿通軸支され、その第2のバックラッシュギアがネジリコイルバネにより第1のバックラッシュギアに対して回転方向に付勢される構造とされているアンチバックラッシュギアにおいて、上記支持軸の先端に調整部材が取り付けられ、一端が上記第2のバックラッシュギアに係止されている上記ネジリコイルバネの他端が上記調整部材に係止され、上記調整部材は上記支持軸回りに回転可能とされていることを特徴とするアンチバックラッシュギア。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はバックラッシュ除去機構を備えたアンチバックラッシュギアに関する。
【0002】
【従来の技術】図3はアンチバックラッシュギアの従来構造の一例を示したものであり、図4はそれを各部に分解して示したものである。アンチバックラッシュギア11はこの例では第1のバックラッシュギア12と第2のバックラッシュギア13とネジリコイルバネ14とEリング15とによって構成されており、第1のバックラッシュギア12は図4に示したように、その軸上、一側面側に支持軸16が突設されたものとなっている。一方、第2のバックラッシュギア13はその一側面に小径部17を有しており、中心には取り付け穴18が貫通形成されたものとなっている。なお、バックラッシュギア12の他側面側には回転軸と連結される連結部19が構成されている。
【0003】バックラッシュギア13は支持軸16に挿通軸支されてバックラッシュギア12と図3に示したように重ね合わされ、Eリング15によって抜け止めされる。ネジリコイルバネ14の両端にはアーム部14a,14bがそれぞれ設けられており、一方のアーム部14aがバックラッシュギア13の小径部17に設けられた溝21に嵌め込まれて係止され、他方のアーム部14bが支持軸16の先端に設けられた溝22に嵌め込まれて係止されて、図3に示したようにネジリコイルバネ14が取り付けられる。なお、図において23はアンチバックラッシュギア11とかみあうメインギアであり、このメインギア23とかみあった状態で、ネジリコイルバネ14は所要量ねじられた状態となっており、つまりネジリモーメントを受けている状態となっている。
【0004】バックラッシュギア12と13には、このネジリコイルバネ14の弾性復元力が作用するため、バックラッシュギア13はバックラッシュギア12に対して回転方向に付勢され、よってバックラッシュギア12と13の歯でメインギア23の歯を挟む構造となるため、バックラッシュが除去される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えばカメラスタビライザ等において使用されるギアにおいては、ギア同士に摩擦があると、回転摩擦力によってギアが動き、つまり回転軸が回転してしまうといった問題が生じることから、バックラッシュを除去すると共に、ギア間の摩擦を極力軽減することが要求される。
【0006】しかるに、上述したアンチバックラッシュギア11において、メインギア23との摩擦を軽減すべく、ネジリコイルバネ14によって付加される力を調整するためにはバックラッシュギア13をメインギア23に対して1歯ずつずらしていくか、またはネジリコイルバネ14のアーム部14bを少しずつ曲げて調整するかのいずれかであり、どちらの方法も調整作業はやりにくく、また微調は困難なものとなっていた。
【0007】この発明の目的はこの問題に鑑み、ネジリコイルバネによって付加される力の調整を簡易に行えるようにし、かつ微調可能として、摩擦を極力軽減できるようにしたアンチバックラッシュギアを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、第1のバックラッシュギアの軸上に突設された支持軸に第2のバックラッシュギアが挿通軸支され、その第2のバックラッシュギアがネジリコイルバネにより第1のバックラッシュギアに対して回転方向に付勢される構造とされているアンチバックラッシュギアにおいて、上記支持軸の先端に調整部材が取り付けられ、一端が第2のバックラッシュギアに係止されている上記ネジリコイルバネの他端が上記調整部材に係止され、上記調整部材は上記支持軸回りに回転可能とされる。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を図面を参照して実施例により説明する。図1はこの発明の一実施例を示したものであり、図2はそれを各部に分解して示したものである。なお、図3及び4と対応する部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0010】この例ではバックラッシュギア12の支持軸16の先端に、ネジリコイルバネ14のバネ力を調整する部材として調整ブッシュ31が取り付けられる。調整ブッシュ31は図2に示したように略円筒状とされて支持軸16と嵌合する取り付け穴32を有しており、その先端面には溝33が径方向に形成されている。調整ブッシュ31の取り付けはバックラッシュギア12の支持軸16にバックラッシュギア13を挿通軸支させた後、支持軸16に挿通することによって行われ、周面に形成されたネジ穴34に止めネジ35をねじ込むことによって支持軸16に固定される。
【0011】ネジリコイルバネ14はその一端側のアーム部14aが図3に示した従来のアンチバックラッシュギア11と同様に、バックラッシュギア13の溝21に嵌め込まれて係止され、他端側のアーム部14bはこの例では調整ブッシュ31に形成されている溝33に嵌め込まれて係止される。調整ブッシュ31は止めネジ35をゆるめることによって支持軸16回りに回転可能とされており、従ってこの例によれば調整ブッシュ31を回すことによってネジリコイルバネ14のバネ力(弾性復元力)を調整することができる。
【0012】なお、この例では調整ブッシュ31によってバックラッシュギア13は抜け止めされるため、従来使用していたEリングは不要となる。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば調整ブッシュ(調整部材)を回すことによって、ネジリコイルバネのバネ力の強弱を簡易に調整することができ、かつ微調も容易に行えるため、バックラッシュを除去すると共に、ギア間に働く摩擦力を極力軽減させることができる。
【0014】従って、この発明によればギア間における回転摩擦力の発生をきらう用途に用いて好適なアンチバックラッシュギアを得ることができる。
【出願人】 【識別番号】000231073
【氏名又は名称】日本航空電子工業株式会社
【出願日】 平成11年9月7日(1999.9.7)
【代理人】 【識別番号】100066153
【弁理士】
【氏名又は名称】草野 卓 (外1名)
【公開番号】 特開2001−74126(P2001−74126A)
【公開日】 平成13年3月23日(2001.3.23)
【出願番号】 特願平11−253362