| 【発明の名称】 |
軸受アセンブリと、軸受調整リングとの組合せ、自動車ディファレンシャル・ユニット及びデフ軸受アセンブリの調整法 |
| 【発明者】 |
【氏名】アール、ジェィムズ、アーウィン
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| 【要約】 |
【課題】調整シムを使用することなく、ディファレンシャル・ユニットの内部の軸受予荷重及びバックラッシの調整可能な軸受アセンブリを提供することにある。
【解決手段】各デフ・ケース軸受アセンブリ24、26は、ディファレンシャル・ユニットのデフ・キャリア10内にデフ・ケース・アセンブリ18を回転できるように支える。調整リング44は、デフ・キャリアの内部に、支えられる。各調整リングは、各軸受アセンブリに対し選択的に付勢されて、ディファレンシャル・ユニット内に所望の軸受予荷重及びバックラッシを生ずる。調整リングを、調整シムの代りに使いデフ・ケース・アセンブリ18を、必ずしもはずさないで調整が行えるように操作できる。各調整リングに車軸スプライン32にはまるように寸法を定めた内歯スプライン46を設けディファレンシャル・ユニットの便宜有効な軸受調整を可能にする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 軸受アセンブリと、ハウジングに対する前記軸受アセンブリの位置を軸線方向に沿い調整する軸受調整リングとの組合せにおいて、軸受アセンブリを形成する内レース及び外レースと、調整リングとを包含し、この調整リングを、外面と、回転軸を受入れるようように寸法を定めた中心穴を形成する内周辺とを持つ環状体と、前記ハウジングに形成しためねじにかみ合うように前記外面に形成したおねじと、前記内周辺に形成したキーみぞと、前記軸線方向に向き前記外レースに係合する係合面とにより構成し、前記キーみぞを、前記中心穴内に挿入される調整工具に組合うのに適するようにすることにより、前記めねじと、前記おねじとに沿う、前記調整リングの回転によって前記外レースの位置の調整ができるようにして成る、軸受アセンブリと、軸受調整リングとの組合せ。 【請求項2】 前記キーみぞを1連のスプラインにより構成した請求項1の組合せ。 【請求項3】 前記調整リングを前記ハウジングに対して鎖錠し、前記調整リングが前記外レースに対し前もって選定した相対位置から回転しないように、前記調整リング上に配置された鎖錠手段をさらに備えた請求項1の組合せ。 【請求項4】 前記鎖錠手段を、前記外面に形成した1連の穴と、これ等の穴の少なくとも1つ内に延び軸受予荷重の増分調整ができるようにした鎖錠ピンとにより構成し、前記軸受予荷重の調整を、前記鎖錠手段を取りはずすことにより行い、前記調整リングを前記ハウジングの外部から操作し調整できるようにし、前記調整リングの位置を前記外レースに対して変えることができるようにした請求項3の組合せ。 【請求項5】 前記環状体に形成した複数個の軸線方向に延びる穴をさらに備え、これ等の穴により、前記調整リングの重量を低減し、前記軸受アセンブリの潤滑用の通路を形成するようにした請求項1の組合せ。 【請求項6】 前記調整工具を、前記外歯スプラインを形成した軸により構成した請求項1の組合せ。 【請求項7】 内部にデフ・ケース・アセンブリを取付けたデフ・ハウジングであって、前記デフ・ケース・アセンブリを前記デフ・ハウジングの内部に回転できるように支え心合せする軸線方向に互いに間隔を置いた少なくとも1対のデフ・ケース減摩軸受アセンブリを支えるデフ・ハウジングを備え、このデフ・ハウジングにさらに、前記減摩軸受アセンブリの少なくとも一方に隣接するねじ付き内面を設け、前記減摩軸受アセンブリに、前記デフ・ケースに協働して取付けた軸受内レースと、前記デフ・ハウジング上に支えた軸受外レースとを設けて成る、自動車ディファレンシャル・ユニットにおいて、前記デフ・ハウジングの前記ねじ付き内面にかみ合うおねじを形成した外周面と、中心穴を形成する内周面と、前記軸受外レースに作用する半径方向に延びる接触面とを持ち、前記デフ・ハウジング内に位置し、軸受予荷重を調整する少なくとも1個の調整リングと、前記デフ・ハウジングに協働して前記少なくとも1個の調整リングを選択的に鎖錠し、この調整リングが前記軸受外レースに対して前もって選定した相対位置から回転しないようにする鎖錠手段と、をさらに備えて成る自動車ディファレンシャル・ユニット。 【請求項8】 前記内周面に形成した1連の内歯スプラインをさらに備えた請求項7の自動車ディファレンシャル・ユニット。 【請求項9】 前記調整手段に、相互に間隔を置いて形成した複数個の穴を設け、前記鎖錠手段が、前記デフ・ハウジングを貫いて前記各穴のうちの少なくとも1個の穴内に延び、軸受予荷重の増分調整ができようにし、軸受予荷重の調整を、前記鎖錠手段をはずすことによって行い、前記調整リングを前記デフ・キャリアの外部から操作し調整できるようにして、前記調整リングの位置を前記軸受外レースに対して変えることができるようにした請求項7の自動車ディファレンシャル・ユニット。 【請求項10】 駆動ピニオン・ギヤにかみあうように前記デフ・ケース・アセンブリに同心に取付けたリング・ギヤを備え、前記デフ・ケース・アセンブリの位置を、前記各デフ・ケース・軸受アセンブリの相対位置により定め、前記リング・ギヤと前記駆動ピニオン・ギヤとのかみあいを、前記各軸受アセンブリに対し前記各調整リングを選択的に位置決めすることにより調整し、前記リング・ギヤと前記駆動ピニオン・ギヤとの間に所定のバックラッシが生ずるようにした請求項7のディファレンシャル・ユニット。 【請求項11】 前記少なくとも1個の調整リング上に設けた前記接触面を、外方に延びるフランジ上に形成し、前記接触面を前記軸受テーパ付き外レースの端面に係合するように前記フランジの外周縁部に形成した請求項7のディファレンシャル・ユニット。 【請求項12】 前記調整リングを前記デフ・ケース・アセンブリの外部から操作可能にして、前記調整リングの回転による調整を前記デフ・ケース・アセンブリを取りはずさないで行えるようにした請求項7のディファレンシャル・ユニット。 【請求項13】 外歯スプラインを形成した少なくとも1本の車軸を備え、前記外歯スプラインを、前記調整リングの前記内歯スプラインと、前記デフ・ケース内に配置したサイド・ギヤに形成した別個の組の内歯スプラインとのいずれかに選択的にかみあうように寸法を定めた請求項7のディファレンシャル・ユニット。 【請求項14】 調整リングを、デフ・キャリアに形成したスプラインにねじ込む段階と、デフ・アセンブリを納めるデフ・ケースを前記キャリアに取付ける段階と、調整工具に形成した外歯スプラインが前記調整リングに形成した内歯スプラインに組合う深さまで、前記調整工具を挿入する段階と、前記調整工具を回転することにより軸受予荷重を調整する段階と、前記調整リングを、前記デフ・キャリアに対し固定の位置に鎖錠する段階と、を包含するデフ軸受アセンブリを調整する方法。 【請求項15】 前記調整工具が、前記デフ・アセンブリにより駆動される車軸を備えた請求項14の方法。 【請求項16】 前記鎖錠する段階が、前記キャリアを貫いて鎖錠ピンを前記調整リングに形成した穴内に挿入する段階を含む請求項14の方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、一般に、調整できるデフ・キャリア及び軸受取付けアセンブリを持つ自動車ディファレンシャル・ユニット(automotive differential unit)に関する。 【0002】 【従来の技術】自動車用又は類似用途用のディファレンシャル・ユニットは、当業界にはよく知られ、一般に互いに間隔を置いた軸受アセンブリによりデフ・キャリア(differential carrier)内に回転できるように取付けたデフ・ケース(differential case)を備え各軸受アセンブリによりデフ・ケースをデフ・キャリア内に正確に心合わせしリング・ギヤを駆動ピニオンに対し正確に位置決めするようにしてある。このようなディファレンシャル・ユニットでは、デフ・ギヤ・アセンブリのピニオン及びリング・ギヤの間に所望量のバックラッシを生じ又はロータの端部遊びをなくすようにするのにデフ・ケース又はロータに対する軸受の取付けに関して問題が残っている。デフ・ケースに支えたリング・ギヤの駆動ピニオンに対する適正なかみあいは適正な運転のために必要であり、ギヤ又は軸受の引続く摩耗によりバックラッシの誤調整を生ずるので軸受の調整を必要とする。一般に従来のデフ・ケース軸受は、デフ・ケース軸受に予荷重を加えるのに使う調整シムによって調整できるようにしてある。このような調整シムの使用の場合にバックラッシ又は軸受予荷重を調整するのにデフ・ケース・アセンブリを取除く必要のあることが多く、この場合付加的な労力が加わり、このような調整手順に費用が加わる。 【0003】調整できる軸受アセンブリを備えるディファレンシャル・ユニットを提供するのに複数の提案が行われているがこれ等は比較的複雑であった。このような構造は、複数個のシムの調整を行うように種種の工具及びギヤ・アセンブリを備えている。他の構造では、自動車の車軸に協働するディファレンシャル・ユニットの構造上の保全性及び剛性を弱めることが分っている。一般にディファレンシャル・ユニットの軸受アセンブリに対して、とくに重負荷条件のもとで適当な剛さ又は剛性を与えることが必要である。 【0004】さらに調整機構を備えた従来の軸受取付けアセンブリでは一般に各部品又はそのアセンブリの製造に伴う費用がディファレンシャル・ユニットで増大するようになる。 【0005】 【発明の要約】以上述べた所に基づいて、軸受アセンブリの調整を容易にする、ディファレンシャル・ユニットに協働する軸受取付けアセンブリを提供する必要のあることが分っている。従って本発明の目的は、従来の欠点を除き、調整シム(adjustment shim)を使用しないでディファレンシャル・ユニット内部の軸受予荷重及びバックラッシの調整のできるディファレンシャル・ユニット用調整可能軸受アセンブリを提供することにある。 【0006】好適とする構造では本発明ディファレンシャル・ユニットは、協働するデフ・ケース軸受を備えたデフ・ケース・アセンブリを支えるようにしたデフ・キャリアを備える。デフ・ケース軸受アセンブリは、ディファレンシャル・ユニットのキャリア及びギヤに対してデフ・ケース・アセンブリに回転できるように支えてある。調整リングは、デフ・キャリアの内部にねじ込んで支えてある。デフ・ケース・アセンブリはキャリア内に取付けてある。各調整リングは軸受アセンブリに対し選択的に付勢されディファレンシャル・ユニット内に所望の軸受予荷重及びバックラッシを加える。調整リングは、調整シムの代りに使われ、デフ・ケース・アセンブリを必ずしも除かないで必要に応じ調整できるように操作できる。ディファレンシャル・ユニットの構造により製造が簡単になり一層高い剛性が得られリング・ギヤ及びピニオン・ギヤの適正な、かみあい状態を保つようにする。 【0007】明らかに車軸自体は調整リングの調整に使われ車軸を、軸スプラインが調整リングの内歯スプラインにはまる深さまで取付けるようにする。軸フランジにスパナ・レンチを使い、調整リングを移動させることによりギヤ位置及び軸受予荷重を調整する。正確な位置が得られると、調整リングの穴の1つを貫いてロック・ピンをキャリアに取付ける。この場合軸受キャップ継手をトルクを加えることにより確実に整合したアセンブリが得られるようにする。 【0008】本発明の前記の又別の目的及び利点は添付図面による本発明の好適な実施例についての以下の詳細な説明から明らかである。 【0009】 【実施例】添付図面においてとくに図1に明らかなように本発明自動車ディファレンシャル・ユニットは、後車輪車輪管12に連結するように組付けたデフ・ハウジング(differential housing)すなわちデフ・キャリア(differential carrier)10を備える。デフ・キャリア10は自動車の下側に固定するようにしてある。このディファレンシャルには、駆動軸(図示してない)の端部に固定した入力ピニオン・ギヤ14を経て原動力を送給する。入力ピニオン・ギヤ14は、デフ・ロータ又はデフ・ケース18の周辺に固定したリング・ギヤ16にかみあうようにしてある。リング・ギヤ16とリング・ギヤ16を取付けたデフ・ケース18とは、ピニオン・ギヤ14により固定のデフ・キャリア10内で回転する。デフ・ケース18の回転運動は各駆動車軸及び各車輪(図示してない)に加わる。この場合各駆動車軸は、これ等の駆動車軸を互いに異なる速度で駆動することのできる出力ベベル・ギヤ20に結合してある。デフ・ケース18は、実質的に普通の構造を持ち、又互いに対向する出力ギヤ20にかみあうようにした複数個のプラネタリ・ギヤ22を備える。このディファレンシャルの有効な作用は、ピニオン・ギヤ14に対するリング・ギヤ16の適正なかみあいのためのデフ・キャリア10内のデフ・ケース18の精密な心合わせに依存する。このためにデフ・ケース18は、著しく調整できる軸受アセンブリ24、26によりデフ・キャリア10内に回転できるように支える。軸受アセンブリ24、26は、デフ・キャリア10を軸受ブロックにボルト締めするようにした協働する軸受キャップ28を持つ前もって組立てた減摩軸受ユニットとして形成するのがよい。 【0010】図2には本発明による軸受アセンブリの一方を明示してある。図2に明らかなように複数個のプラネタリ・ギヤ22はそれぞれ、車軸管12内に配置した車軸30に固定した互いに対向する出力ギヤ20にかみあう。各出力ギヤ20とデフ・ケース18の隣接する環状の半径方向壁19との間に、一方の駆動車輪の他方の車輪に対する過度の滑りを最少にするように作用する普通の予荷重ばね形のリミテッド・スリップ・クラッチ32を挿入してある。デフ・ケース18は、前もって組立てた減摩軸受アセンブリ24の内レース36にはまるようにした円筒形ハブ34を持つ各横方向端部に終る。テーパ付きの又はくさび形の軸受外レース38は半円筒形軸受キャップ・リテーナ28により支えてある。 【0011】後車輪車軸管12に隣接して調整リング44を配置してある。調整リング44には、キャリア10に形成しためねじ11にはまるようにしたおねじ45を形成してある。調整リング44はさらに、車軸30に形成したスプライン31に組合うようにした内歯スプライン46を備える。 【0012】調整環44はキャリア10にねじ込んである。デフ・ケース18及びそのディファレンシャルは次いでキャリア10内に取付ける。次いで軸受キャップ28及びボルトを取付けるがトルクは加えない。次いで車軸30を、車軸スプライン32が調整リング44の内歯スプライン46に組合う深さまで取付ける。各車軸フランジ(図示してない)を組合わせるようにスパナ・レンチを使うと、リング・ギヤ位置及び軸受予荷重を調整リング44を移動させることにより調整する。正確な位置が得られると、ロック・ピン49をキャリアに調整リング44の周辺の各穴47の1つを貫いて組付ける。 【0013】軸受予荷重を調整するのに車軸スプラインを使うとディファレンシャル・ユニットの製造が簡単になることが分った。本発明ではデフ・キャリア10内のめねじ形成は容易に行われる。この構造により焼入れ鋼製調整リング44をキャリア10と協働して使うことができる。この場合、所望の構造的保全性を保持するのに製造が簡単になり調整リング44の適正な荷重支持が容易になる。調整のために調整リング44を回転しデフ・キャリア10に対する位置の選択的調整のためにキャリア10にねじ込み又はキャリア10からねじをはずす。調整リング44は、テーパ付き軸受レース38に係合するようにした接触面50を協働させた外部フランジ部分48を備える。調整リング44は従って、キャリア10内にデフ・ケース18を支える荷重支持構造を形成する。 【0014】調整リング44は図3及び図4に明示してある。これ等の図に明らかなようにリング44は、自動車駆動車軸が貫いて延びる中心穴52を持つ円筒形部材である。ねじ付き外面45は前記したように調整リング44をキャリア10の内部に固定する係合面を形成する。 【0015】鋳造公差及び機械加工公差の組合せによってデフ・ロータ又はデフ・ケース18の軸線方向の場所は適正には位置決めしにくい。このようにして種種の問題が生ずる。各軸受アセンブリを定置するように軸受保持キャップ28にはめると、デフ・キャリア10内のデフ・ケース18の端部遊びがピニオン・ギヤ14に対するリング・ギヤ16の不適正なかみあいを生ずるデフ・ケースの生じやすい不正確な軸線方向位置決めと共に認められる。この理由でディファレンシャル・ユニットの各減摩軸受アセンブリ(anti−friction bearingassembly)24、26は適正な心合わせとデフ・ケース軸受に対する前もって選定した予荷重の付加とができるように調整できる。各軸受アセンブリは又、予荷重力が摩耗により低下し始めると必要に応じ調整できる。好適な実施例では両軸受アセンブリ24、26は調整リング44及び協働する構造により調整することができるが、所望により軸受アセンブリ24、26の一方だけ調整してもよい。 【0016】調整リング44の接触面50により、テーパ付き軸受レース38の場所はディファレンシャル・ユニットに所望の軸受予荷重及びバックラッシが生ずるようにかなり調整できる。又図3に明らかように調整リング44は複数個の軽減穴又は油穴54を形成してある。穴54により調整リング44の重量を減らし軸受24,26及び車軸30に又これ等から油を流すことができる。さらに調整リング44は複数個の穴47(図3には12個を示してある)を備え調整リング44を調整し所望の位置に鎖錠できるようにしてある。各穴47は互いに間隔を隔て調整リング44の位置の任意所望の増分変化ができるようにする。 【0017】調整リング44を車軸管12から外方にキャリア10にねじ込むときは軸受外レース38に付加的な荷重力が加わるのは明らかである。軸受外レース38のテーパ付き構造は、アセンブリの各軸受を支える傾斜台を実質的に形成する。テーパ付き軸受外レース38を内向きに付勢すると、デフ・ケース軸受予荷重及びバックラッシの調整ができる。各軸受アセンブリ24、26の内レース36はデフ・ケース18の細くした端部部分にスラスト肩部に対し押圧され軸受アセンブリがデフ・ケースのスラスト荷重を単一方向に支える。調整リング44は軸受アセンブリに加わるスラスト荷重を強く支える。キャリア10内の調整リング44のめねじのはまり合い部に焼入れ鋼部品を使うことができるから、これ等の荷重はこの構造で一層よく適応できる。図2に明らかなようにデフ・ケース18の反対側端部のデフ・ケース軸受アセンブリはこの軸受アセンブリが所望に応じスラスト荷重を反対方向に支えるように逆にしてあることを除いて前記したような軸受アセンブリと同じであるのはもちろんである。各軸受アセンブリをディファレンシャル・ユニット内に適正に位置決めすることによりデフ・ケース18及びデフ・キャリア10の間の端部の遊びがなくなり、又デフ・ケース18のデフ・キャリア10への組付け中にリング・ギヤ16のピニオン・ギヤ14に対する適正なかみあわせのためにデフ・ケース18をキャリア10に心合わせする。 【0018】組立て作業では、自動車の駆動車軸30は作業中に通常サイド・ギヤ20にはまるようにした軸30の外歯スプライン31が調整リング44の内歯スプライン46にはまる調整深さに取付ける。調整リング44はディファレンシャル・ユニットの両側でキャリア10に沿い初めに十分に後退させデフ・ケース18のデフ・キャリア10内への組付けができるようにする。キャリア10内にデフ・ケース18を入れその両側にテーパ付きデフ・ケース軸受を組付ける。次いで軸受キャップ28を取付けボルトを取付けるが十分には締付けないでデフ・ケース18及びキャリア10の間に各軸受アセンブリを定置させる。次いで調整リング44を回転し、ピニオン・ギヤ14及びリング・ギヤ16間にバックラッシがなくなるまでデフ・ケース18のリング・ギヤ16の側の減摩軸受アセンブリ24に対し締付けようにする。次いで反対側の調整リング44をピニオン・ギヤ14及びリング・ギヤ16間に所要のバックラッシが得られるまで対向するデフ・ケース軸受アセンブリに対し締付ける。次いで軸受キャップ28をデフ・キャリア10に対するデフ・ケース18の心合わせ位置を保持するように所要のトルクに達するまで締付ける。デフ・ケース18の適正な位置決め及び心合わせのできた後、軸受キャップ28に十分に回転力を加え、そして締付けボルト49を調整リング44の適当な穴47を貫いてキャリア10内に取付ける。この場合軸受予荷重及びバックラッシの調整を行い、デフ・ケース18及びデフ・キャリア10間の端部遊びをなくす。リング・ギヤ16に対するピニオン・ギヤ14の適正なかみあいにより自動車の駆動車軸及び車輪に対し回転原動力の最高の伝達ができる。 【0019】調整できる軸受アセンブリを備えたディファレンシャル・ユニットの構造の利点は、デフ・ケース18をはずさないで軸受アセンブリに加わる予荷重を調整できることにあることが分った。たとえばピニオン・ギヤ14又はリング・ギヤ16の摩耗によりバックラッシが増すと、又デフ・ケース軸受に加わる予荷重力が減小しディファレンシャルの適正な機能が得られるようにするのに調整が必要である。こののような調整を行うには、締付けボルト49又はピンをはずし、車軸30を中間位置に抜き出し車軸スプライン32を調整リング44の内歯スプライン46にはめる。車軸30を回転することにより、次いでリング・ギヤ16の反対側の調整リング44は、キャリア10に対するねじ込みによりこの調整リング44を回転することによってわずかにゆるめられる。次いでデフ・ケース18のリング・ギヤ16の側の調整リング44をデフ・ケース18の軸受アセンブリ24に対し締付ける。このような調整は、デフ・キャリア10に対するデフ・ケース18の初期の組付けと同様にピニオン・ギヤ14及びリング・ギヤ16間のバックラッシがなくなるまで続ける。次いで軸受アセンブリ26に協働する反対側の調整リング44を、ピニオン・ギヤ14及びリング・ギヤ16間に所要のバックラッシが得られるまで軸受アセンブリ26に対し締付ける。次いで軸受キャップ28を所要のトルクになるまで締付け、締付けボルト49を調整リング44の穴47にはまり合う位置に戻す。 【0020】以上述べた所から明らかなように本発明により自動車のディファレンシャル・ユニットのデフ・ケース・アセンブリをデフ・ハウジングに対し適正な軸線方向位置に迅速、簡便かつ正確に取付け、デフ・ケース・アセンブリの端部遊びをなくしディファレンシャル・ユニットに所望の軸受予荷重を加えることができる。このようにしてデフ・ケース・アセンブリに取付けたリング・ギヤの入力ピニオン・ギヤに対する適正な相互かみあいを生じさせると共に、これ等のギヤ間に所望量のバックラッシを導入することができる。本発明の構造によりデフ・ケース・アセンブリを取りはずさないで軸受予荷重及びバックラッシの調整を行い各軸受アセンブリの初期調整と共に引続く調整を著しく簡略化することができる。 【0021】本発明を好適な1実施例だけについて述べたが本発明はその範囲を逸脱しないで種種の変化変型を行うことができるのは当業者には明らかである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591045518 【氏名又は名称】デーナ、コーポレイション 【氏名又は名称原語表記】DANA CORPORATION
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| 【出願日】 |
平成12年8月10日(2000.8.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100073841 【弁理士】 【氏名又は名称】真田 雄造 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−74124(P2001−74124A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月23日(2001.3.23) |
| 【出願番号】 |
特願2000−242449(P2000−242449) |
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