| 【発明の名称】 |
トランスミッションリンケージ装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】大 場 浩 司
|
| 【要約】 |
【課題】操作性がよく、軽量で、構造簡単なリヤエンジンバス用トランスミッションリンケージ装置を提供すること。
【解決手段】運転席のチェンジデバイス(2)とトランヅミッション(11)のコントロール部とを2本のケーブル(3、4)を一体的に配置し、ホイルベース間はフレーム(1)に固定し、リアサスペンションの前でシフトケーブルとセレクトケーブルとに分離して、トランスミッションコントロール部に接続している。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 リヤエンジンバスのトランスミッションを運転席から遠隔操作するトランスミッションリンケージ装置において、運転席の操作手段とトランスミッションのコントロール部とがシフト操作を伝達するシフトケーブルとセレクト操作を伝達するセレクトケーブルとが配置されており、シフトケーブル及びセレクトケーブルは運転席からスペアタイヤ取付位置の投影箇所を避ける様に配置され且つ反対側のフレーム内側に沿って一体的に配置されており、後車軸懸架装置の前側で分離され、セレクトケーブルは運転席側フレーム内側に配置され且つサスペンションのリンケージ近傍を避ける様に配置されてトランスミッションのセレクトコントロール部に接続され、シフトケーブルは前記運転席と反対側フレーム内側に配置され且つフレームの接続箇所を避ける様に配置されてシフトコントロール部に接続されていることを特徴とするトランスミッションリンケージ装置。 【請求項2】 バスのサスペンション装置がエアサスペンションである場合に、前記ケーブルがエアサスペンション装置の前輪ベローズの上部と後輪ベローズの上部を避ける様に配置されている請求項1記載のトランスミッションリンケージ装置。 【請求項3】 バスのサスペンション装置がリーフサスペンションである場合に、前記ケーブルはフレーム内部に配置されている請求項1記載のトランスミッションリンケージ装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、リヤエンジンバスのトランスミッションを運転席から遠隔操作するトランスミッションリンケージ装置に関する。 【0002】 【従来の技術】リヤエンジンバスのトランスミッション変速操作は前部に配置されている運転席に設けられた運転席の操作手段であるチェンジデバイスからトランスミッション変速部に接続されたリンケージを介して操作される技術は知られている。 【0003】しかし、上記の技術はその接続に長大なリンケージを要し、例えば図3を参照して、フレーム1の間のスペース、重量等の問題からシフト操作とセレクト操作とを1本のロッド22の長手方向移動と回転とで行うため、大型バスの場合、複数に分割(図示の例は5分割)されたロッドを用い、必要に応じジョイント23とベアリング24を介して取り付けられているため、重量が大となり、取付作業も面倒で多くの工数を要するという問題がある。猶、符号24はチェンジデバイス、24aはレバー、25はシート、26はステアリングハンドルをそれぞれ示している。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、重量が軽く、車両レイアウトの自由度が大であり、取付作業が容易で、操作性もよいバスのトランスミッションリンケージ装置の提供を目的としている。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明のトランスミッションリンケージ装置は、リヤエンジンバスのトランスミッションを運転席から遠隔操作するトランスミッションリンケージ装置において、運転席の操作手段とトランスミッションのコントロール部とがシフト操作を伝達するシフトケーブルとセレクト操作を伝達するセレクトケーブルとが配置されており、シフトケーブル及びセレクトケーブルは運転席からスペアタイヤ取付位置の投影箇所を避ける様に配置され且つ反対側のフレーム内側に沿って一体的に配置されており、後車軸懸架装置の前側で分離され、セレクトケーブルは運転席側フレーム内側に配置され且つサスペンションのリンケージ近傍を避ける様に配置されてトランスミッションのセレクトコントロール部に接続され、シフトケーブルは前記運転席と反対側フレーム内側に配置され且つフレームの接続箇所を避ける様に配置されてシフトコントロール部に接続されている。 【0006】かかる構成を具備する本発明のトランスミッションリンケージ装置は、シフトケーブル及びセレクトケーブルは運転席から反対側のフレーム内側に沿って一体的に配置されているので、比較的剛性が強いケーブルの配置(或いは配索)に必要な曲率半径を確保して、ケーブルの剛性上の要請に応えることが出来る。そして、シフトケーブル及びセレクトケーブルを一体的に配置しているので、別個に配置する場合に比較して、レイアウトに対する対応性が向上し、ケーブル配設の労力を軽減出来るのである。 【0007】ここで、ケーブルをスペアタイヤ取付位置の投影箇所に配置(配索)すれば、スペアタイヤ取付構造と干渉して悪影響を及ぼす恐れがある。しかし、上述した構成を具備する本発明では、シフトケーブル及びセレクトケーブルは、スペアタイヤ取付位置の投影箇所を避ける様に配置されているので、シフトケーブル及びセレクトケーブルとスペアタイヤ取付構造との干渉が完全に防止され、当該干渉に伴う悪影響の心配も無くなる。 【0008】また、バスのフレームの外側には、荷物室が配置されているのが一般的であるので、ケーブルを配置することが不可能である。これに対して本発明では、シフトケーブル及びセレクトケーブルは、運転席とは反対側のフレーム内側に沿って一体的に配置されているので、シフトケーブル及びセレクトケーブルが荷物室内に配置されてしまう事態が完全に防止される。 【0009】さらに本発明によれば、シフトケーブル及びセレクトケーブルは後車軸懸架装置の前側で分離しているので、セレクトケーブルをバスの運転席側にあるトランスミッションのセレクトコントロール部に接続するに際して、当該セレクトケーブルの剛性に対して必要とされる曲率半径を確保して配置することが出来る。またセレクトケーブルは、サスペンションのリンケージ近傍を避ける様に配置されてトランスミッションのセレクトコントロール部に接続されているので、レイアウト上の制約が多い領域を横切ること無く配置される。したがって、セレクトケーブルがレイアウト上の問題を発生する可能性を可能な限り小さくすることが出来る。それと共に、サスペンションのリンケージ近傍を避ける様に配置されているため、セレクトケーブルはレベリングバルブを避けて配置されるので、両者の干渉による不都合(例えばレベリングバルブの誤作動等)を防止出来るのである。 【0010】これに加えて本発明によれば、シフトケーブルは前記運転席と反対側フレーム内側に配置され且つフレームの接続箇所を避ける様に配置されてシフトコントロール部に接続されている。そのためシフトケーブルは、構造が非常に複雑な部分であるフレームの接続箇所を避けて配置することが出来るので、フレーム接続箇所のレイアウトの自由度を向上して、組立効率を改善することが出来る。そして、フレームの接続箇所を避ける様に配置されている結果として、シフトケーブルはアッパーロッドとロアーロッドの接続部分を回避して配置することが出来る。アッパーロッドとロアーロッドの接続部分も構造が非常に複雑であり、シフトケーブルがこれを避けて配置される結果、当該接続部分との干渉を防止して、当該接続部分のレイアウトの自由度を向上出来るのである。同様に、フレームの接続箇所を避ける様に配置したので、シフトケーブルはレベリングバルブを避けて配置される事となり、両者の干渉とそれに伴う不都合が防止される。 【0011】本発明のトランスミッションリンケージ装置の実施に際して、バスのサスペンション装置がエアサスペンションである場合に、前記ケーブルがエアサスペンション装置の前輪ベローズの上部と後輪ベローズの上部を避ける様に配置されているのが好ましい。この様に構成される結果、シフトケーブル或いはセレクトケーブルが、エアサスペンションに高圧エアを供給する配管と干渉することが防止される。 【0012】一方、バスのサスペンション装置がリーフサスペンションである場合には、前記ケーブルはフレーム内部に配置されているのが好ましい。 【0013】 【発明の実施の形態】図1は、エアサスペンション装置を装備したバスに本発明にかかるトランスミッションリンケージ装置を取り付けたフレーム1(全体を符号1、左フレーム1L、右フレーム1Rと記載)を示し、車体に取り付けられた公知のケーブル用チェンジデバイス2(図1の例ではトラック用を流用)には、シフトケーブル3とセレクトケーブル4とが取り付けられ、それらのケーブル3、4は2本が一体的にまとめて、図2をも参照して、下方に配置しながら剛性の高いケーブルを考慮して大きな曲率半径(以下、Rと言う)となるよう運転席と反対側(図における左側)のフレームに取り付けられている。 【0014】次いで、フロントサスペンションのベローズ5を回避するよう車両センタよりを迂回して、前後の車輪間はフレーム1Lの内側に固定して配置する。図示はされていないが、フレーム1Lの内側にケーブル3、4を固定して配置するに際しては、コ字状断面を有するフレーム1Lの内側にアーム部を固定し、当該アーム部上に2本のケーブル3と4とをまとめて載置し、複数箇所において例えばボルト・ナット締結によりクランプ等をケーブル3、4と共にアームへ取り付け、以って、ケーブル3、4をフレーム1Lのウエブ部内側に固定すれば良い。 【0015】そして、リヤサスペンションの左側アッパアーム18とロアアーム19とが枢着されるフレーム1Lに設けられたブラケット17の前側付近で、2本まとめて配置されていたシフトケーブル3とセレクトケーブル4とを分離する。そしてシフトケーブル3は、左側フレーム1L側で、ベローズ6、7の上部を避けて迂回するように配置し、従来公知のフレーム1Lに設けられたリンク装置12を介してトランスミッション11のシフトコントロール部13に接続されている。 【0016】またセレクトケーブル4は、前記ブラケット17の前側付近で(シフトケーブル3と)分離されて、大きいRで右フレーム1R側に移動し、さらに右側のベローズ8と9の上部を避けて迂回するように配置され、従来公知のフレーム1Rに設けられたリンク装置14を介して、トランスミッション11のセレクトコントロール部15に接続されている。 【0017】以下、作用について図1および図2を参照して説明する。トランスミッション11の変速に際し、チェンジデバイス2のチェンジレバー2aを操作すると、シフト操作の場合、チェンジデバイス2はレバー2aを前後方向(シフト方向)に移動するとケーブル3を前後方向に移動するよう構成されているので、トランスミッション11はフレームに設けられているリンク装置12を介してシフトコントロール部13に伝達される。 【0018】また、レバー2aを左右方向{セレクト方向}に動かすと、ケーブル4を前後方向に移動するよう構成されているため、トランスミッション11はフレームに設けられているリンク装置14を介してセレクトコントロール部15に伝達される。 【0019】そして、ケーブル3と4とは中央部でフレーム1Lに固定され、途中も所定個所で固定されており、大部分が2本一体的に配置されているため剛性が高く、曲げ部は大きいRで配置されているのでケーブルは前後方向にスムーズに移動でき、操作は軽く、正確で操作の節度感も十分である。 【0020】また、上記はエアサスペンション装置を装備した車両について説明しているが、通常のリーフスプリング式サスペンションの場合は、エアサスペンション装置のベローズに対するエア配管等がなく、リンクも単純であるため車軸部を含めフレーム内側に沿ってケーブルを配置すればよい。 【0021】 【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されているので、以下の優れた効果を奏することができる。 (1) 構造簡単であり、ジョイント、ベアリング等がないため、軽量であり、車両への組み付けが容易である。 (2) ロッドに比しレイアウトの自由度が大であり、フレーム設計の自由度が増大する。 (3) したがって、効率がよく、より安全なバスを提供できる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000003908 【氏名又は名称】日産ディーゼル工業株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年8月30日(1999.8.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100071696 【弁理士】 【氏名又は名称】高橋 敏忠 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2001−65688(P2001−65688A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月16日(2001.3.16) |
| 【出願番号】 |
特願平11−242716 |
|