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【発明の名称】 変速機操作装置
【発明者】 【氏名】渡辺 幸也

【要約】 【課題】ギヤ抜き時のゴツゴツ感やギヤ入れ時のギヤ抜けを防止する。

【解決手段】変速操作力を補助するブースタ装置はシリンダ室13のピストン14に固定されシャフトに連結される出力軸20と、チェンジレバーに連結されるロッド25と、ロッド25の操作で開閉される制御弁30とを備え、制御弁30はシリンダ室13に連通する弁口40が開設された弁箱38と、弁口40を開閉する弁体42と、弁体42を操作するロッド25に連動のリフタ48とを備えている。リフタ48には反力室35に嵌入の反力ピストン50が嵌合されスプリング53でロッド25のストッパ52に押接され、出力軸20の通路60にはシリンダ室13から弁口40への流れを止める逆止弁61が設けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 変速機の変速操作力を補助するブースタ装置(10)を備えた変速機操作装置であって、前記ブースタ装置(10)は、ボデー(11)に形成されたシリンダ室(13)と、前記シリンダ室(13)に摺動自在に嵌入されたピストン(14)と、前記ピストン(14)に固定されて変速機操作装置のシフトアンドセレクト用シャフト(2)に連結される出力軸(20)と、前記出力軸(20)の内側に軸方向に移動自在に配設されて前記変速機操作装置のチェンジレバー(1)に入力軸(21)によって連結されるロッド(25)と、前記ロッド(25)と前記出力軸(20)との間に配設されて前記ロッド(25)の操作によって開閉される一対の制御弁(30)、(30R)とを備えており、前記制御弁(30)は、前記シリンダ室(13)に連通する弁口(40)が開設され前記出力軸(20)に軸方向に摺動自在に配設された弁箱(38)と、前記弁箱(38)に配設されて前記弁口(40)を開閉する弁体(42)と、前記ロッド(25)に連動されて前記弁体(42)を操作するリフタ(48)とを備えている変速機操作装置において、前記リフタ(48)に反力ピストン(50)が軸方向に摺動自在に嵌合されており、この反力ピストン(50)は前記出力軸(20)と一体移動する固定ブロック(31)に形成された反力室(35)に軸方向に摺動自在に嵌入されているとともに、前記反力室(35)に介設されたスプリング(53)によって付勢されて前記ロッド(25)に固定されたストッパ(52)に押接されていることを特徴とする変速機操作装置。
【請求項2】 変速機の変速操作力を補助するブースタ装置(10)を備えた変速機操作装置であって、前記ブースタ装置(10)は、ボデー(11)に形成されたシリンダ室(13)と、前記シリンダ室(13)に摺動自在に嵌入されたピストン(14)と、前記ピストン(14)に固定されて変速機操作装置のシフトアンドセレクト用シャフト(2)に連結される出力軸(20)と、前記出力軸(20)の内側に軸方向に移動自在に配設されて前記変速機操作装置のチェンジレバー(1)に入力軸(21)によって連結されるロッド(25)と、前記ロッド(25)と前記出力軸(20)との間に配設されて前記ロッド(25)の操作によって開閉される一対の制御弁(30)、(30R)とを備えており、前記制御弁(30)は、前記シリンダ室(13)に連通する弁口(40)が開設され前記出力軸(20)に軸方向に摺動自在に配設された弁箱(38)と、前記弁箱(38)に配設されて前記弁口(40)を開閉する弁体(42)と、前記ロッド(25)に連動されて前記弁体(42)を操作するリフタ(48)とを備えている変速機操作装置において、前記出力軸(20)には前記シリンダ室(13)と前記弁口(40)とを連通させる通路(60)が開設されており、この通路(60)には前記弁口(40)側から前記シリンダ室(13)側だけの流通を許容する逆止弁(61)が配設されており、前記出力軸(20)には前記逆止弁(61)を迂回して前記弁口(40)側と前記シリンダ室(13)側とを連通させる絞り(62)が開設されていることを特徴とする変速機操作装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に使用される変速機の操作力を軽減するための変速機操作装置に関し、例えば、バスやトラック等の大型車両に搭載される変速機の操作装置に利用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】バスやトラック等の大型車両に搭載された変速機の変速操作に際しては大きな力が必要になる。このため、チェンジレバーにブースタ装置を連携させて運転手の操作力を補助するように構成した変速機操作装置が使用されることがある。すなわち、ブースタ装置は出力軸を駆動するエアシリンダ装置と、このエアシリンダ装置の開閉を入力軸の操作に応答して制御する制御弁とを備えており、入力軸がチェンジレバーに連結され、出力軸がシフトアンドセレクト用シャフトに連結されている。そして、変速時に運転手によってチェンジレバーに加えられた操作力に応答する入力軸によって制御弁がエアシリンダ装置にエアを供給し、エアシリンダ装置の作動力によって出力軸を移動させることにより、シフトアンドセレクト用シャフトを駆動するように構成されている。
【0003】従来のこの種の変速機操作装置においては、チェンジレバーの操作時に運転手に適切な操作感を伝えるために、入力軸に操作力に対応した反力を加えることができる構造が採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、入力軸に操作力に対応した反力を加えるように構成された変速機操作装置においては、ギヤ抜き時にゴツゴツ感が発生したり、ギヤ入れ時にシフト操作が中断された場合にギヤ抜けが発生したりすることがある。
【0005】本発明の目的は、ギヤ抜き時のゴツゴツ感やギヤ入れ時のギヤ抜けを防止することができる変速機操作装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】課題を解決するための第一の手段は、変速機の変速操作力を補助するブースタ装置(10)を備えた変速機操作装置であって、前記ブースタ装置(10)は、ボデー(11)に形成されたシリンダ室(13)と、前記シリンダ室(13)に摺動自在に嵌入されたピストン(14)と、前記ピストン(14)に固定されて変速機操作装置のシフトアンドセレクト用シャフト(2)に連結される出力軸(20)と、前記出力軸(20)の内側に軸方向に移動自在に配設されて前記変速機操作装置のチェンジレバー(1)に入力軸(21)によって連結されるロッド(25)と、前記ロッド(25)と前記出力軸(20)との間に配設されて前記ロッド(25)の操作によって開閉される一対の制御弁(30)、(30R)とを備えており、前記制御弁(30)は、前記シリンダ室(13)に連通する弁口(40)が開設され前記出力軸(20)に軸方向に摺動自在に配設された弁箱(38)と、前記弁箱(38)に配設されて前記弁口(40)を開閉する弁体(42)と、前記ロッド(25)に連動されて前記弁体(42)を操作するリフタ(48)とを備えている変速機操作装置において、前記リフタ(48)に反力ピストン(50)が軸方向に摺動自在に嵌合されており、この反力ピストン(50)は前記出力軸(20)と一体移動する固定ブロック(31)に形成された反力室(35)に軸方向に摺動自在に嵌入されているとともに、前記反力室(35)に介設されたスプリング(53)によって付勢されて前記ロッド(25)に固定されたストッパ(52)に押接されていることを特徴とする。
【0007】課題を解決するための第二の手段は、変速機の変速操作力を補助するブースタ装置(10)を備えた変速機操作装置であって、前記ブースタ装置(10)は、ボデー(11)に形成されたシリンダ室(13)と、前記シリンダ室(13)に摺動自在に嵌入されたピストン(14)と、前記ピストン(14)に固定されて変速機操作装置のシフトアンドセレクト用シャフト(2)に連結される出力軸(20)と、前記出力軸(20)の内側に軸方向に移動自在に配設されて前記変速機操作装置のチェンジレバー(1)に入力軸(21)によって連結されるロッド(25)と、前記ロッド(25)と前記出力軸(20)との間に配設されて前記ロッド(25)の操作によって開閉される一対の制御弁(30)、(30R)とを備えており、前記制御弁(30)は、前記シリンダ室(13)に連通する弁口(40)が開設され前記出力軸(20)に軸方向に摺動自在に配設された弁箱(38)と、前記弁箱(38)に配設されて前記弁口(40)を開閉する弁体(42)と、前記ロッド(25)に連動されて前記弁体(42)を操作するリフタ(48)とを備えている変速機操作装置において、前記出力軸(20)には前記シリンダ室(13)と前記弁口(40)とを連通させる通路(60)が開設されており、この通路(60)には前記弁口(40)側から前記シリンダ室(13)側だけの流通を許容する逆止弁(61)が配設されており、前記出力軸(20)には前記逆止弁(61)を迂回して前記弁口(40)側と前記シリンダ室(13)側とを連通させる絞り(62)が開設されていることを特徴とする。
【0008】前記した第一の手段によれば、反力ピストン(50)と別体に構成されたリフタ(48)はシリンダ室(13)内のエア圧による受圧面積の関係によって弁体(42)に押し付けられることにより、シリンダ室(13)の圧力室の圧力作用によるピストン(14)の移動に伴って出力軸(20)が移動しても、弁体(42)とリフタ(48)とが離れることは防止されるため、シリンダ室(13)の圧力室のエアが保持される。その結果、ギヤ抜きのシフト操作時にゴツゴツ感を防止し、ギヤ入れのシフト操作時にギヤが入る前にシフト操作が中断された場合でもシフトエンドまでストローク可能となり、シフトの途中でクラッチが繋がれた場合でもシフトエンドまでストロークしているため、ギヤが抜けるのを防止することができる。
【0009】前記した第二の手段によれば、弁口(40)とシリンダ室(13)の間に逆止弁(61)と、絞り(62)とを設けたので、シリンダ室(13)にエアが供給されるときは逆止弁(61)が開いて急速にエアが供給され、他方、シリンダ室(13)のエアが排気されるときは、逆止弁(61)が閉じて絞り(62)のみの通路となって排気時間を遅らせるので、チェンジレバー(1)をストロークの途中で停止させることはなくなり、シフトエンドまで確実に作動させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面に即して説明する。
【0011】本実施形態において、本発明に係る変速機操作装置は、バスやトラック等の大型車両に搭載される変速機操作装置として構成されている。図1に示されているように、変速機操作装置はチェンジレバー1によって操作されるシフトアンドセレクト用シャフト(以下、シャフトという。)2を備えている。このシャフト2は軸方向Aへの作動によってセレクト動作を実行し周方向Bへの回動によってシフト動作を実行するように構成されており、チェンジレバー1にリンク機構を介して接続されている。シャフト2の近傍には変速機の所定の変速ギヤにそれぞれ対応した複数本のシフトロッド6がシャフト2と直交する方向に配置され、かつ、シャフト2の軸方向に整列されて図示しないミッションケースに摺動自在に軸架されている。各シフトロッド6にはシフトフォーク5および係合部4が取り付けられており、係合部4にはシャフト2に固着されたシフト部材3が選択的に係合し得るようになっている。シャフト2はシフト部材3を係合部4に係合した状態で周方向Bに回動することによって、シフト動作を実行するようになっている。
【0012】シャフト2の一端部にはブースタ装置10がシャフト2と直交する方向に配置されて据え付けられており、ブースタ装置10の出力軸20はシャフト2の一端部に第一コネクティングロッド7、第二コネクティングロッド8およびボールジョイント9を介して連結されている。他方、図2に示されているように、ブースタ装置10のロッド25はチェンジレバー1に入力軸21およびリンクバー23を介して連結されている。そして、ロッド25に伝えられたチェンジレバー1の操作に追従してブースタ装置10が作動し、出力軸20が図1において軸方向Cに作動すると、シャフト2が周方向Bに回動して、既に選択したシフトロッド6を軸方向Dに作動させることにより、シフト動作が実行される。
【0013】図2および図3に示されているように、ブースタ装置10は略円筒形状に形成されたボデー11を備えており、ボデー11はブラケット12によって車両のトランスミッションケースに据え付けられるようになっている。ボデー11の筒中空部にはシリンダ室13が略全長にわたって形成されており、シリンダ室13にはピストン14が筒心方向(図2および図3において左右方向。以下、左右方向とする。)に摺動自在に嵌入されている。ピストン14の左端部と右端部とには左ピストン部14aと右ピストン部14bとがそれぞれ突設されており、シリンダ室13は左ピストン部14aと右ピストン部14bとによって左圧力室13aと右圧力室13bと中央圧力室13cとに仕切られている。ボデー11の中央部には供給ポート15が中央圧力室13cに連通するように開設されており、供給ポート15の先端部には絞り16が形成されている。
【0014】ボデー11の左端部には軸受部17が形成され、ボデー11の右端部には軸受部材18が嵌入されてストッパ19によって固定されており、ボデー11の中心線上には円筒形状に形成された出力軸20が挿通されて軸受部17および軸受部材18によって左右方向に摺動自在に支承されている。出力軸20の右端部にはボールジョイント9が直交する方向(以下、上下方向とする。)に挿入されて連結されており、ボールジョイント9の上端部には第二コネクティングロッド8(図1参照)が螺着されるようになっている。
【0015】出力軸20の右端部の筒中空部内には入力軸21が左右方向に摺動自在に挿入されており、入力軸21は右端部に形成された取付孔22にリンクバー23(図1参照)を取り付けられることによってチェンジレバー1に連結されるようになっている。入力軸21の左端部には出力軸20の筒中空部の中心線上に配置されたロッド25が左方から挿入されて連結ピン24によって連結されており、ロッド25は連結ピン24、リンクバー23、入力軸21を介してチェンジレバー1によって操作されるようになっている。そして、出力軸20にはピストン14が左右で一対のストッパ26、26によって位置決めされている。
【0016】ロッド25と出力軸20との間には左右で一対の制御弁30、30Rによって構成された制御弁装置が組み込まれており、左右の制御弁30、30Rは同一に構成されて左右対称形に配置されている。したがって、その構成は図4に拡大して示されている左の制御弁30を代表にして説明する。なお、左右の制御弁を区別する必要がある場合には右の制御弁については「30R」というように各構成要素の符号にRを付して表すこととする。
【0017】図4に示されているように、制御弁30は固定ブロック31を備えており、固定ブロック31は出力軸20の筒中空部20aの中間部内に嵌入されてピン32によって出力軸20に一体移動するように固定されている。固定ブロック31の中間部外周には環帯溝33が没設されており、環帯溝33によって固定ブロック31と出力軸20の筒中空部20aとの間にアキュームチャンバ34が形成されている。固定ブロック31の左端部のロッド25の周りには反力室35が同心円に形成されており、固定ブロック31の中間部位にはアキュームチャンバ34と反力室35とを連通させる通路(以下、第一通路という。)36が開設されている。出力軸20の筒壁のアキュームチャンバ34に対向した部位には、アキュームチャンバ34と左圧力室13aとを連通させる通路(以下、第二通路という。)37が開設されている。
【0018】固定ブロック31の右脇には弁箱38が隣接して配置されており、弁箱38の右端部には弁室39がロッド25の周りに同心円に形成されている。弁箱38の左端部には弁室39の内外を連通させる弁口40が左右方向に開設されており、弁口40の周りの弁室39側の端部には弁座41が形成されている。弁室39内には弁体42が左右方向に摺動自在に嵌入されており、弁体42の左端面には弁座41に離着座するシート部材43が固着されている。左の弁体42と右の弁体42Rとの間にはスプリング44が蓄力状態で介設されており、左の弁体42および右の弁体42Rはスプリング44によって左の弁口40および右の弁口40Rを閉じる方向に付勢されている。
【0019】出力軸20の筒壁における左の弁箱38と右の弁箱38Rとの間に対向する部位には通路(以下、第三通路という。)45が径方向に貫通するように開設されており、出力軸20の外周における第三通路45と対向する部位には環帯溝46が没設されている。ピストン14の筒壁における環帯溝46と対向する部位には通路(以下、第四通路という。)47が径方向に貫通するように開設されている。つまり、左の弁室39および右の弁室39Rは第三通路45、環帯溝46、第四通路47および絞り16を介して供給ポート15に連通されている。
【0020】弁体42の左脇には弁体42を押す円筒形状のリフタ48が隣接して配置されており、リフタ48は固定ブロック31の内周およびロッド25の外周に左右方向に摺動自在に嵌合している。リフタ48の右端部にはシート部材43に押接して弁体42を押すプッシュ部49が形成されている。リフタ48の左端部が挿入された固定ブロック31の反力室35には反力ピストン50が左右方向に摺動自在に嵌入されており、反力ピストン50の右端面に形成された嵌合部51にはリフタ48の左端部が左右方向に摺動自在に嵌入されている。ロッド25の左端部外周には反力ピストン50の左端面を受けるストッパ52が固定されており、反力ピストン50は反力ピストン50の右端面と反力室35の左端面との間に介設されたスプリング53によってストッパ52に押接されている。
【0021】ロッド25には排気路54が左端面から右のリフタ48Rにわたって開設されており、排気路54は左端開口において筒中空部20aを通じて大気に連通されている。ロッド25の弁体42に略対向する部位には通路(以下、第五通路という。)55が排気路54に連通するように径方向に開設されている。ロッド25の中間部外周には内側スリーブ56が左右方向に摺動自在に嵌合されており、内側スリーブ56は左のリフタ48と右のリフタ48Rとの間に略挟まれた状態になっている。内側スリーブ56の第五通路55と対向する部位には通路(以下、第六通路という。)57が第五通路55と連通するように径方向に開設されている。内側スリーブ56の外側には外側スリーブ58が同心円に配置されており、外側スリーブ58は左の弁体42および右の弁体42Rにシール状態で嵌入されている。
【0022】他方、固定ブロック31と弁箱38との境目には通路(以下、第七通路という。)59が弁口40に連通するように径方向に開設されており、出力軸20の筒壁における第七通路59に対向する部位には通路(以下、第八通路という。)60が第七通路59とシリンダ室13の左圧力室13aとを連通させるように開設されている。出力軸20の筒壁外周における第八通路60の部位にはゴムバルブによって構成された逆止弁61が配設されており、逆止弁61は第七通路59側からシリンダ室13側への流通だけを許容するように構成されている。出力軸20の筒壁における逆止弁61の片脇には絞り62が径方向に開設されており、絞り62は逆止弁61を迂回してシリンダ室13側と第七通路59側との流通を許容するように構成されている。
【0023】なお、図2中、63はボデー11の右端部と出力軸20の右端部とボールジョイント9と入力軸21との間に被せ付けられた防塵カバーであり、64はボデー11の左端部と出力軸20の左端部とに被せ付けられた防塵カバーである。
【0024】次に、前記構成に係る変速機操作装置の作用を説明する。なお、以下の説明では出力軸が右方向に移動されるシフト動作について説明するが、左方向に移動されるシフト動作においても同様に作用することになる。
【0025】図1において、チェンジレバー1がセレクト操作されると、シャフト2が軸方向Aに移動されて、シフト部材3が所望のシフトロッド6の係合部4に係合される。続いて、チェンジレバー1がシフト操作されると、リンクバー23および入力軸21に伝達されて軸方向Cで示されているように移動され、図2に示されているブースタ装置10のロッド25に伝達される。
【0026】図2、図3および図4において、ロッド25がチェンジレバー1のシフト操作に追従して右方向に移動すると、左の制御弁30のリフタ48がストッパ52、反力ピストン50を介して右方向に移動されるため、プッシュ部49が弁体42のシート部材43に押接して弁体42が右方向に移動される。
【0027】図5および図6に示されているように、弁体42が右方向に移動すると、シート部材43が弁座41から離れるため、弁口40が開く。弁口40が開くと、供給ポート15に供給されているエアは、図5および図6に破線矢印で示されているように、シリンダ室13の中央圧力室13c→ピストン14の第四通路47→出力軸20の第三通路45→弁室39→弁口40→固定ブロック31と弁箱38の第七通路59→出力軸20の第八通路60→逆止弁61を経由してシリンダ室13の左圧力室13aに導入される。
【0028】図5に示されているように、右の制御弁30Rにおいてはシート部材43Rは弁座41Rに着座した状態のままであるため、シリンダ室13の右圧力室13bのエアは出力軸20の絞り62R→第七通路59R→第六通路57R→ロッド25の第五通路55R→排気路54を経由して外部に排気される。
【0029】したがって、ピストン14はシリンダ室13において右方向に移動されることになる。ピストン14が右方向に移動すると、ピストン14にストッパ26によって固定された出力軸20も右方向に移動する。図1において、この出力軸20の右方向の移動がボールジョイント9、第二コネクティングロッド8、第一コネクティングロッド7によってシャフト2に伝えられることにより、シャフト2は周方向Bに回動される。このシャフト2の回動がシフト部材3および係合部4によってシフトロッド6に伝えられ、シフトロッド6が軸方向Dに移動されることよりシフト動作が実行されることになる。つまり、チェンジレバー1のシフト動作はブースタ装置10によって増力されたことになる。
【0030】以上のブースタ装置10のシフト動作において、弁口40がリフタ48によって開かれると、圧力室13aの圧力が直ちに上昇するため、シフト動作の応答性は良好なものとなる。また、供給ポート15からのエアはピストン14の中央圧力室13cを介して供給されることにより、出力軸20の軸方向の圧力作用は相殺されため、一方向に偏った圧力作用は回避されることにより、操作のフィーリングも良好なものとなる。
【0031】また、図6に破線矢印で示されているように、圧力室13aに流入したエアが出力軸20の第二通路37を通じてアキュームチャンバ34に流入し、さらに、固定ブロック31の第一通路36を通じて反力室35に流入することにより、チェンジレバー1に出力軸20によって付勢された増力作用の反力(左方向の力)が伝達されるため、運転手はシフト操作の反応を感知することができる。
【0032】ところで、リフタと反力ピストンとが一体に形成された従来例の場合には、圧力室13aの圧力作用によるピストン14の移動に伴って出力軸20が移動すると、弁体42とリフタ48とが離れてしまうため、圧力室13aのエアが排気されてしまう。このため、ギヤ抜きのシフト操作時にはゴツゴツ感が発生し、ギヤ入れのシフト操作時にはギヤが入る前にシフト操作が中断された場合にギヤ抜けが発生する。
【0033】しかし、本実施形態においては、リフタ48と反力ピストン50とが別体に構成され、リフタ48はシリンダ室13の圧力によって弁体2に押し付けられているため、圧力室13aの圧力作用によるピストン14の移動に伴って出力軸20が移動しても、弁体42とリフタ48とが離れることは防止され、圧力室13aのエアが排気されてしまうことはない。そして、内側スリーブ56によってリフタ48が押し戻されるまでは、圧力室13aのエアの圧力は維持されることになる。このため、ギヤ抜きのシフト操作時にゴツゴツ感が発生したり、ギヤ入れのシフト操作時にギヤが入る前にシフト操作が中断された場合にギヤ抜けが発生したりするのを防止することができる。
【0034】また、本実施形態においては、出力軸20の第八通路60には弁口40側からシリンダ室13側への流通だけを許容する逆止弁61が配設されていることにより、シフト動作時に弁口40側からシリンダ室13の圧力室13aに流入したエアの排気を防止することができるため、ゴツゴツ感やギヤ抜けをより一層確実に防止することができる。
【0035】ここで、シフト動作時にエアが供給される圧力室13aと反対側の圧力室13bにおいてはピストン14の移動に追従してエアを抜く必要があるが、本実施形態においては、シリンダ室13側から弁口40側への流通を許容する絞り62が出力軸20に設けられているため、図5に示されているように、シリンダ室13の圧力室13bのエアはピストン14の移動に追従して徐々に抜かれて行くことになる。
【0036】なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。
【0037】例えば、リフタと反力ピストンとを別体にする構成と、逆止弁と絞りとの構成との双方を組み込むに限らず、いずれか一方を組み込んでもよい。
【0038】弁箱は固定ブロックと一体に形成してもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、ギヤ抜き時のゴツゴツ感やギヤ入れ時のギヤ抜けを防止することができる。
【出願人】 【識別番号】000177276
【氏名又は名称】三輪精機株式会社
【出願日】 平成11年8月31日(1999.8.31)
【代理人】 【識別番号】100085637
【弁理士】
【氏名又は名称】梶原 辰也
【公開番号】 特開2001−65687(P2001−65687A)
【公開日】 平成13年3月16日(2001.3.16)
【出願番号】 特願平11−244508