| 【発明の名称】 |
自動変速機の変速制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】湯浅 弘之
【氏名】田中 芳和
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| 【要約】 |
【課題】摩擦係合要素の掛け替えによって変速を行う自動変速機において、パワーオン変速とパワーオフ変速とに判別して、制御特性を最適に切り換える。
【解決手段】変速要求に基づいて準備フェーズ(S7)で解放側摩擦係合要素の解放を開始させる。そして、前記解放に伴うタービン回転速度Ntの変化方向を、変速前のギヤ比と出力軸回転速度とに基づき算出される基準タービン回転速度と、実際のタービン回転速度Ntとを比較することで判別し(S8,S10)、タービン回転速度Ntの増大変化時にはパワーオン変速を判定し(S9)、タービン回転速度Ntの減少変化時にはパワーオフ変速を判定する(S11)。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】異なる摩擦係合要素の締結制御と解放制御とを同時に行う摩擦係合要素の掛け替えによって変速を行うよう構成された自動変速機の変速制御装置であって、解放側摩擦係合要素の解放開始に伴う変速機構の入力軸回転速度の変化方向に基づいてパワーオン変速とパワーオフ変速とのいずれかに判別するよう構成されたことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。 【請求項2】前記入力軸回転速度が増大変化するときにパワーオン変速と判断し、前記入力軸回転速度が減少変化するときにパワーオフ変速と判断することを特徴とする請求項1記載の自動変速機の変速制御装置。 【請求項3】変速前の変速段と変速機構の出力軸回転速度とに基づいて基準入力軸回転速度を算出し、入力軸回転速度が前記基準入力軸回転速度よりも大きくなる場合にパワーオン変速と判断し、入力軸回転速度が前記基準入力軸回転速度よりも小さくなる場合にパワーオフ変速と判断することを特徴とする請求項1記載の自動変速機の変速制御装置。 【請求項4】変速後の変速段と変速機構の出力軸回転速度とに基づいて基準入力軸回転速度を算出し、入力軸回転速度が前記基準入力軸回転速度に近づく方向に変化するときに、アップ変速であればパワーオフ変速と判断し、ダウン変速であればパワーオン変速と判断し、入力軸回転速度が前記基準入力軸回転速度から離れる方向に変化するときに、アップ変速であればパワーオン変速と判断し、ダウン変速であればパワーオフ変速と判断することを特徴とする請求項1記載の自動変速機の変速制御装置。 【請求項5】異なる摩擦係合要素の締結制御と解放制御とを同時に行う摩擦係合要素の掛け替えによって変速を行うよう構成された自動変速機の変速制御装置であって、変速機構の入力軸回転速度と出力軸回転速度とに基づいてギヤ比(ギヤ比=入力軸回転速度/出力軸回転速度)を算出し、解放側摩擦係合要素の解放開始に伴う前記ギヤ比の変化方向に基づいてパワーオン変速とパワーオフ変速とのいずれかに判別するよう構成されたことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。 【請求項6】前記ギヤ比が増大変化するときにパワーオン変速と判断し、前記ギヤ比が減少変化するときにパワーオフ変速と判断することを特徴とする請求項5記載の自動変速機の変速制御装置。 【請求項7】前記ギヤ比が変速前の変速段におけるギヤ比よりも大きくなる場合にパワーオン変速と判断し、前記ギヤ比が変速前の変速段におけるギヤ比よりも小さくなる場合にパワーオフ変速と判断することを特徴とする請求項5記載の自動変速機の変速制御装置。 【請求項8】前記ギヤ比が変速後の変速段におけるギヤ比に近づく方向に変化するときに、アップ変速であればパワーオフ変速と判断し、ダウン変速であればパワーオン変速と判断し、前記ギヤ比が変速後の変速段におけるギヤ比から離れる方向に変化するときに、アップ変速であればパワーオン変速と判断し、ダウン変速であればパワーオフ変速と判断することを特徴とする請求項5記載の自動変速機の変速制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は自動変速機の変速制御装置に関し、詳しくは、異なる摩擦係合要素の締結制御と解放制御とを同時に行う摩擦係合要素の掛け替えによって変速を行うよう構成された車両用の自動変速機の変速制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来から、摩擦係合要素の締結・解放を油圧によって制御するよう構成すると共に、2つの摩擦係合要素の締結制御と解放制御とを同時に行う摩擦係合要素の掛け替えによって変速を行わせる構成の自動変速機が知られている(特開平6−341526号公報、特開平9−133205号公報等参照)。 【0003】また、特開平6−011028号公報には、パワーオン状態におけるアップシフトに適する変速制御の開示がある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、同じアップシフト時或いはダウンシフト時であっても、前記特開平6−011028号公報に開示されるように、パワーオン状態での変速であるか、パワーオフ状態での変速であるかによって変速制御の特性や変速時のエンジントルク制御要求などを変化させることが望まれ、従来では、アクセルペダルの踏み込み量(スロットル開度)に応じて、パワーオン状態とパワーオフ状態とを判別する構成としていた。 【0005】ここで、パワーオン状態とは、変速機構を介してエンジンによって駆動輪が回転駆動される状態であり、パワーオフ状態とは、エンジンによって駆動輪が駆動されない状態を示すものとする。 【0006】しかし、アクセルペダルの踏み込み量に基づいてエンジントルクを概略推定できるものの、実際のエンジントルクとに隔たりが生じることがあり、精度の良い判別を安定的に行うことが困難であるという問題があると共に、種々の運転条件に対して踏み込み量の判定基準を変化させる必要があり、判定基準の適合工数を要すると共に、判定基準の誤設定によって誤判別が生じてしまうという問題があった。 【0007】本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、パワーオン状態での変速であるか、パワーオフ状態での変速であるかを、簡便かつ精度良く判別できるようにして、変速制御の特性等を的確に切り替えられるようにすることを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】そのため請求項1記載の発明は、異なる摩擦係合要素の締結制御と解放制御とを同時に行う摩擦係合要素の掛け替えによって変速を行うよう構成された自動変速機の変速制御装置であって、解放側摩擦係合要素の解放開始に伴う変速機構の入力軸回転速度の変化方向に基づいてパワーオン変速とパワーオフ変速とのいずれかに判別する構成とした。 【0009】かかる構成によると、解放側の摩擦係合要素を解放させたことによって入力軸回転速度(タービン回転速度)が変化するときの方向によって、エンジンで駆動輪を回転駆動しているパワーオン状態(駆動状態)での変速であるか、エンジンで駆動輪を回転駆動していないパワーオフ状態(非駆動状態)での変速であるかを判別する。 【0010】請求項2記載の発明では、前記入力軸回転速度が増大変化するときにパワーオン変速と判断し、前記入力軸回転速度が減少変化するときにパワーオフ変速と判断する構成とした。 【0011】かかる構成によると、解放側摩擦係合要素の解放開始に伴って、入力軸回転速度が増大変化するときには、エンジンによる駆動状態でエンジンの駆動負荷が小さくなったためにエンジン回転が上昇した(空吹けした)ものと推定してパワーオン変速と判断する。逆に、入力軸回転速度が減少変化するときには、エンジンによる駆動状態ではないと判断して、パワーオフ変速と判断する。 【0012】請求項3記載の発明では、変速前の変速段と変速機構の出力軸回転速度とに基づいて基準入力軸回転速度を算出し、入力軸回転速度が前記基準入力軸回転速度よりも大きくなる場合にパワーオン変速と判断し、入力軸回転速度が前記基準入力軸回転速度よりも小さくなる場合にパワーオフ変速と判断する構成とした。 【0013】かかる構成によると、解放側摩擦係合要素が締結状態に保持するときの入力軸回転速度が、変速前の変速段と変速機構の出力軸回転速度とに基づき基準速度として求められ、この基準入力軸回転速度よりも実際の回転速度が大きくなるか小さくなるかによって、解放側摩擦係合要素の解放開始に伴う入力軸回転速度の変化方向を判別する。 【0014】請求項4記載の発明では、変速後の変速段と変速機構の出力軸回転速度とに基づいて基準入力軸回転速度を算出し、入力軸回転速度が前記基準入力軸回転速度に近づく方向に変化するときに、アップ変速であればパワーオフ変速と判断し、ダウン変速であればパワーオン変速と判断し、入力軸回転速度が前記基準入力軸回転速度から離れる方向に変化するときに、アップ変速であればパワーオン変速と判断し、ダウン変速であればパワーオフ変速と判断する構成とした。 【0015】かかる構成によると、変速後の変速段と変速機構の出力軸回転速度とに基づいて変速後の状態における入力軸回転速度を予測し、これを基準入力軸回転速度とする。ここで、ダウン変速であれば入力軸回転速度が変速に伴って増大し、アップ変速であれば入力軸回転速度が変速に伴って減少するので、ダウン変速であれば、基準入力軸回転速度は変速前の入力軸回転速度よりも高い速度になり、アップ変速であれば、基準入力軸回転速度は変速前の入力軸回転速度よりも低い速度になる。従って、ダウン変速で基準速度に近づく変化は、入力軸回転速度の上昇変化であってパワーオン変速となり、アップ変速で基準速度に近づく変化は、入力軸回転速度の減少変化であってパワーオフ変速となり、逆に、ダウン変速で基準速度から離れる変化は、入力軸回転速度の減少変化であってパワーオフ変速となり、アップ変速で基準速度から離れる変化は、入力軸回転速度の増大変化であってパワーオン変速となる。 【0016】請求項5記載の発明では、異なる摩擦係合要素の締結制御と解放制御とを同時に行う摩擦係合要素の掛け替えによって変速を行うよう構成された自動変速機の変速制御装置であって、変速機構の入力軸回転速度と出力軸回転速度とに基づいてギヤ比(ギヤ比=入力軸回転速度/出力軸回転速度)を算出し、解放側摩擦係合要素の解放開始に伴う前記ギヤ比の変化方向に基づいてパワーオン変速とパワーオフ変速とのいずれかに判別する構成とした。 【0017】かかる構成によると、ギヤ比の変化方向を判別することで、間接的に入力軸回転速度の変化方向を判別し、パワーオン変速とパワーオフ変速とのいずれであるかを判別する。 【0018】請求項6記載の発明では、前記ギヤ比が増大変化するときにパワーオン変速と判断し、前記ギヤ比が減少変化するときにパワーオフ変速と判断する構成とした。 【0019】かかる構成によると、ギヤ比(ギヤ比=入力軸回転速度/出力軸回転速度)の増大変化は、入力軸回転速度の増大変化を示すからパワーオン変速と判断され、ギヤ比の減少変化は、入力軸回転速度の減少変化を示すからパワーオフ変速と判断される。 【0020】請求項7記載の発明では、前記ギヤ比が変速前の変速段におけるギヤ比よりも大きくなる場合にパワーオン変速と判断し、前記ギヤ比が変速前の変速段におけるギヤ比よりも小さくなる場合にパワーオフ変速と判断する構成とした。 【0021】かかる構成によると、ギヤ比が解放側摩擦係合要素の解放開始に伴って変速前のギヤ比よりも大きくなったことに基づいてギヤ比の増大変化が判断され、逆に変速前のギヤ比よりも小さくなった場合に、ギヤ比の減少変化が判断される。 【0022】請求項8記載の発明では、前記ギヤ比が変速後の変速段におけるギヤ比に近づく方向に変化するときに、アップ変速であればパワーオフ変速と判断し、ダウン変速であればパワーオン変速と判断し、前記ギヤ比が変速後の変速段におけるギヤ比から離れる方向に変化するときに、アップ変速であればパワーオン変速と判断し、ダウン変速であればパワーオフ変速と判断する構成とした。 【0023】かかる構成によると、変速後のギヤ比は、アップ変速時であれば変速前よりも小さくなり、ダウン変速であれば変速前よりも大きくなるから、アップ変速時に変速後のギヤ比に近づく動きは、ギヤ比(入力軸回転速度)の減少変化を示し、ダウン変速時に変速後のギヤ比に近づく動きは、ギヤ比(入力軸回転速度)の増大変化を示し、逆に、アップ変速時に変速後のギヤ比から遠ざかる動きは、ギヤ比(入力軸回転速度)の増大変化を示し、ダウン変速時に変速後のギヤ比から遠ざかる動きは、ギヤ比(入力軸回転速度)の減少変化を示すことになる。 【0024】 【発明の効果】請求項1記載の発明によると、入力軸回転速度の変化方向からパワーオン変速・パワーオフ変速を判別するので、エンジントルクの大小を判別する必要がなく、また、判定基準の適合が不要であり、パワーオン変速・パワーオフ変速を精度良くかつ簡便に判別できるという効果がある。 【0025】請求項2記載の発明によると、エンジンの駆動負荷の軽減による回転の吹け上がりに基づいてパワーオン変速を判別でき、また、回転の落ち込みに基づいてパワーオフ変速を判別できるという効果がある。 【0026】請求項3又は4記載の発明によると、変速前又は変速後の入力軸回転速度を基準として、この基準速度と最新の入力軸回転速度とを逐次比較してパワーオン変速・パワーオフ変速を判別するので、エンジンの加減速とは異なる変速動作に伴う入力軸回転速度の変動を捉えて、パワーオン変速・パワーオフ変速を精度良く判別できるという効果がある。 【0027】請求項5記載の発明によると、ギヤ比の変化方向からパワーオン変速・パワーオフ変速を判別するので、エンジントルクの大小を判別する必要がなく、また、判定基準の適合が不要であり、パワーオン変速・パワーオフ変速を精度良くかつ簡便に判別できるという効果がある。 【0028】請求項6記載の発明によると、エンジンの駆動負荷の軽減による回転の吹け上がりをギヤ比の増大変化として検出してパワーオン変速を判別でき、また、回転の落ち込みをギヤ比の減少変化として検出してパワーオフ変速を判別できるという効果がある。 【0029】請求項7又は8記載の発明によると、変速前又は変速後のギヤ比を基準として、この基準ギヤ比と最新のギヤ比とを逐次比較してパワーオン変速・パワーオフ変速を判別するので、エンジンの加減速とは異なる変速動作に伴う入力軸回転速度の変動をギヤ比変化として捉えて、パワーオン変速・パワーオフ変速を精度良く判別できるという効果がある。 【0030】 【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明する。図1は、実施の形態における自動変速機の変速機構を示すものであり、エンジンの出力がトルクコンバータ1を介して変速機構2に伝達される構成となっている。 【0031】前記変速機構2は、2組の遊星歯車G1,G2、3組の多板クラッチH/C,R/C,L/C、1組のブレーキバンド2&4/B、1組の多板式ブレーキL&R/B、1組のワンウェイクラッチL/OWCで構成される。 【0032】前記2組の遊星歯車G1,G2は、それぞれ、サンギヤS1,S2、リングギヤr1,r2及びキャリアc1,c2よりなる単純遊星歯車である。前記遊星歯車組G1のサンギヤS1は、リバースクラッチR/Cにより入力軸INに結合可能に構成される一方、ブレーキバンド2&4/Bによって固定可能に構成される。 【0033】前記遊星歯車組G2のサンギヤS2は、入力軸INに直結される。前記遊星歯車組G1のキャリアc1は、ハイクラッチH/Cにより入力軸Iに結合可能に構成される一方、前記遊星歯車組G2のリングギヤr2が、ロークラッチL/Cにより遊星歯車組G1のキャリアc1に結合可能に構成され、更に、ロー&リバースブレーキL&R/Bにより遊星歯車組G1のキャリアc1を固定できるようになっている。 【0034】そして、出力軸OUTには、前記遊星歯車組G1のリングギヤr1と、前記遊星歯車組G2のキャリアc2とが一体的に直結されている。上記構成の変速機構2において、1速〜4速及び後退は、図2に示すように、各クラッチ・ブレーキの締結状態の組み合わせによって実現される。 【0035】尚、図2において、丸印が締結状態を示し、記号が付されていない部分は解放状態とすることを示すが、特に、1速におけるロー&リバースブレーキL&R/Bの黒丸で示される締結状態は、1レンジでのみの締結を示すものとする。 【0036】前記図2に示す各クラッチ・ブレーキの締結状態の組み合わせによると、例えば、4速から3速へのダウンシフト時には、ブレーキバンド2&4/Bの解放を行う共にロークラッチL/Cの締結を行い、3速から2速へのダウンシフト時には、ハイクラッチH/Cの解放を行うと共にブレーキバンド2&4/Bの締結を行うことになり、2速から3速へのアップシフト時には、ブレーキバンド2&4/Bの解放を行うと共にハイクラッチH/Cの締結を行い、3速から4速へのアップシフト時には、ロークラッチL/Cの解放を行うと共にブレーキバンド2&4/Bの締結を行うことになり、上記のように、クラッチ・ブレーキ(摩擦係合要素)の締結と解放とを同時に制御して摩擦係合要素の掛け替えを行う変速を掛け替え変速と称するものとする。 【0037】前記各クラッチ・ブレーキ(摩擦係合要素)は、供給油圧によって動作するようになっており、各クラッチ・ブレーキに対する供給油圧は、図3に示すソレノイドバルブユニット11に含まれる各種ソレノイドバルブによって調整される。 【0038】前記ソレノイドバルブユニット11の各種ソレノイドバルブを制御するA/Tコントローラ12には、A/T油温センサ13,アクセル開度センサ14,車速センサ15,タービン回転センサ16,エンジン回転センサ17,エアフローメータ18等からの検出信号が入力され、これらの検出結果に基づいて、各摩擦係合要素における係合油圧を制御する。 【0039】尚、図3において、符号20は、前記自動変速機と組み合わされるエンジンを示す。ここで、前記A/Tコントローラ12による掛け替え変速の様子を、図4〜図19のフローチャートに従って説明する。 【0040】図4のフローチャートは、アップ変速又はダウン変速の要求を判別すると共に、変速をパワーオン変速とパワーオフ変速とのいずれかに判別して変速制御を行うメインルーチンを示す。 【0041】ステップS1では、現在の変速段Cur#GRと、アクセル開度と車速とに基づき変速マップから検索した変速段NEXT#GRとを比較することで変速の必要があるか否かを判別する。 【0042】Cur#GR=NEXT#GRであって、変速の必要がないときには、ステップS2へ進み、各摩擦係合要素の係合油圧を、非変速時の制御仕様に従って制御する。一方、Cur#GR≠NEXT#GRであって、変速が必要であるときには、ステップS3へ進み、現在の変速段Cur#GRよりもマップから求めた変速段NEXT#GRが高速段側であるか否かを判別することで、アップ変速とダウン変速とのいずれかに判別する。 【0043】現在の変速段Cur#GRよりも変速マップから求めた変速段NEXT#GRが高速段側であれば、ステップS4へ進んでアップ変速と判断し、それ以外は、ステップS5へ進んでダウン変速と判断する。 【0044】ステップS6では、変速機構の出力軸回転速度Noと変速前の変速段におけるギヤ比(入力軸回転速度/出力軸回転速度)とから得られる基準タービン回転速度(基準入力軸回転速度)と、実際の変速機構のタービン回転速度Nt(入力軸回転速度)とが略一致しているか否かを判別する。 【0045】前記の略一致とは、詳細には、基準タービン回転速度−ヒステリシス値HYS2と基準タービン回転速度+ヒステリシス値HYS1とで挟まれる範囲内に、そのときのタービン回転速度Ntが含まれる場合を示す。 【0046】解放側摩擦係合要素の解放が開始されるまでは、前記基準タービン回転速度と実際のタービン回転速度Ntとは略一致するはずであり、そのときには、ステップS7へ進み、準備フェーズ処理を行わせる。 【0047】前記準備フェーズ処理は、後に詳細に説明するが、解放側摩擦係合要素の係合油圧を非変速時の油圧から臨界圧に向けて徐々に低下させる一方、締結側摩擦係合要素の係合油圧をスタンバイ圧に制御して保持させる処理である(図20参照)。 【0048】上記準備フェーズ処理における解放側摩擦係合要素の係合油圧の低下によって、解放側摩擦係合要素が滑り出し、その結果、タービン回転速度Ntと基準タービン回転速度Ntとが異なるようになると、ステップS8へ進む。 【0049】ステップS8では、基準タービン回転速度とヒステリシス値HYS1(例えば10rpm)との加算値よりも、実際のタービン回転速度Ntが高いか否かを判別する。 【0050】基準タービン回転速度とヒステリシス値HYS1との加算値よりも、実際のタービン回転速度Ntが高い場合には、解放側摩擦係合要素の解放開始に伴って、タービン回転速度Ntが増大変化したものと判断される。そして、この場合には、ステップS9へ進んで、パワーオン変速と判断し、前記準備フェーズ処理に続けてパワーオンアップ変速制御又はパワーオンダウン変速制御を行わせる。 【0051】実際のタービン回転速度Ntが、基準タービン回転速度とヒステリシス値HYS1との加算値以下であるときには、ステップS10へ進み、基準タービン回転速度からヒステリシス値HYS2を減算した値よりも、実際のタービン回転速度Ntが低いか否かを判別する。 【0052】基準タービン回転速度からヒステリシス値HYS2を減算した値よりも、実際のタービン回転速度Ntが低い場合には、解放側摩擦係合要素の解放開始に伴って、タービン回転速度Ntが減少変化したものと判断される。そして、この場合には、ステップS11へ進んで、パワーオフ変速と判断し、前記準備フェーズ処理に続けてパワーオフアップ変速制御又はパワーオフダウン変速制御を行わせる。 【0053】即ち、解放側摩擦係合要素の解放開始に伴って、タービン回転速度Ntが増大変化するときには、エンジンによる駆動状態(パワーオン状態)でエンジンの駆動負荷が小さくなったために回転が上昇した(空吹けした)ものと推定され、また、解放側摩擦係合要素の解放開始に伴って、タービン回転速度Ntが減少変化するときには、エンジンによる駆動状態ではないもの(パワーオフ状態)と推定されるものである。 【0054】上記のように変速をパワーオン変速とパワーオフ変速とに判別し、同じアップ変速又はダウン変速であっても、パワーオン変速とパワーオフ変速とで異なる変速制御を実行させるようにしてある。 【0055】ところで、上記では、変速前のギヤ比に基づく基準タービン回転速度と実際のタービン回転速度Ntとを比較させることで、タービン回転速度Nt(入力軸回転速度)の変化方向を判別し、以って、パワーオン変速とパワーオフ変速とのいずれかに判別する構成としたが、タービン回転速度Nt(入力軸回転速度)と出力軸回転速度Noとに基づいてギヤ比(ギヤ比=タービン回転速度Nt(入力軸回転速度)/出力軸回転速度No)を算出し、該ギヤ比と基準のギヤ比とを比較して、パワーオン変速とパワーオフ変速とのいずれかに判別する構成とすることもできる。 【0056】図5のフローチャートは、前記ギヤ比に基づくパワーオン変速・パワーオフ変速の判別を示すものであり、ステップS6A,S8A,S10A以外の各ステップは、図4のフローチャートと同様な処理を行うので、処理内容が異なるステップS6A,S8A,S10Aの部分についてのみ説明する。 【0057】ステップS6Aでは、変速前の変速段におけるギヤ比と、タービン回転速度Nt及び出力軸回転速度Noから算出されるギヤ比とが略一致するか否かを判別し、略一致するときには、ステップS7の準備フェーズ処理を行わせる。 【0058】前記準備フェーズ処理における解放側摩擦係合要素の解放開始に伴って、タービン回転速度Ntが変化し、これによってギヤ比が変化して変速前のギヤ比と異なるようになると、ステップS8Aへ進み、変速前のギヤ比とヒステリシス値RAHYS1との加算値よりも、実際のギヤ比が大きいか否かを判別する。 【0059】変速前のギヤ比とヒステリシス値RAHYS1との加算値よりも、実際のギヤ比が大きい場合には、解放側摩擦係合要素の解放開始に伴って、タービン回転速度Ntが増大変化した結果、ギヤ比が増大変化したものと判断し、ステップS9へ進んで、パワーオン変速を判定する。 【0060】一方、実際のギヤ比が、変速前のギヤ比とヒステリシス値RAHYS1との加算値以下であるときには、ステップS10Aへ進み、変速前のギヤ比からヒステリシス値RAHYS2を減算した値よりも、実際のギヤ比が小さいか否かを判別する。 【0061】変速前のギヤ比からヒステリシス値RAHYS2を減算した値よりも、実際のギヤ比が小さい場合には、解放側摩擦係合要素の解放開始に伴って、タービン回転速度Ntが減少変化した結果、ギヤ比が減少変化したものと判断し、ステップS11へ進んで、パワーオフ変速を判定する。 【0062】上記パワーオン変速・パワーオフ変速の判別においては、いずれも変速前の変速段でのギヤ比に基づいて基準(基準タービン回転速度又は基準ギヤ比)を設定したが、変速後の変速段でのギヤ比に基づいて基準(基準タービン回転速度又は基準ギヤ比)を設定して、パワーオン変速・パワーオフ変速の判別を行わせることができ、かかる判別の様子を図6のフローチャートに示してある。 【0063】図6のフローチャートにおいて、ステップS121〜S125の部分は、前記図4のフローチャートのステップS1〜S5と同様であり、ステップS126以降について説明する。 【0064】ステップS126では、変速機構の出力軸回転速度Noと変速後の変速段におけるギヤ比(入力軸回転速度/出力軸回転速度)とから得られる基準変速後タービン回転速度と、実際の変速機構のタービン回転速度Ntとの偏差が一定しており、タービン回転速度Ntが基準変速後タービン回転速度に近づく方向及び離れる方向のいずれにも変化していない状態であるか否かを判別する。 【0065】ここで、前記判別においては、前記偏差の単位時間当たりの変化量を演算する構成としても良いし、また、出力軸回転速度Noと変速後の変速段におけるギヤ比とから得られる基準変速後タービン回転速度と、出力軸回転速度Noと変速前の変速段におけるギヤ比とから得られる基準変速前タービン回転速度との偏差の絶対値を基準偏差ΔNtsとして求め、基準変速後タービン回転速度と実際のタービン回転速度Ntとの偏差の絶対値ΔNtと、前記基準偏差ΔNtsとが略一致しているか否かを判別するようにすると良い。 【0066】そして、前記タービン回転速度Ntが基準変速後タービン回転速度に近づく方向及び離れる方向のいずれにも変化していない状態であるときには、ステップS127へ進んで準備フェーズ処理を行わせる。 【0067】一方、前記準備フェーズ処理に伴う前記タービン回転速度Ntの変化が認められたときには、ステップS128へ進み、基準変速後タービン回転速度に、実際のタービン回転速度Ntが近づきつつあるか否かを判別する。 【0068】具体的には、基準変速後タービン回転速度と実際のタービン回転速度Ntとの偏差の絶対値が減少変化しているか否かに基づいて、基準変速後タービン回転速度に実際のタービン回転速度Ntが近づきつつあるか否かを判別する。 【0069】基準変速後タービン回転速度に実際のタービン回転速度Ntが近づきつつある場合には、ステップS129へ進み、そのときの変速がアップ変速であるか否かを判別する。 【0070】そして、アップ変速であるときには、ステップS130へ進み、パワーオフアップ変速を判定し、アップ変速でないとき、即ち、ダウン変速であるときには、ステップS131へ進み、パワーオンダウン変速を判定する。 【0071】アップ変速であるときには、基準変速後タービン回転速度は、変速前のタービン回転速度Ntよりも低い値となり、タービン回転速度Ntが基準変速後タービン回転速度に近づくということは、タービン回転速度Ntの減少変化を示すので、パワーオフ変速と判断される。 【0072】また、ダウン変速では、基準変速後タービン回転速度は、変速前のタービン回転速度Ntよりも高い値となり、タービン回転速度Ntが基準タービン回転速度に近づくということは、タービン回転速度Ntの増大変化を示すので、パワーオン変速と判断される。 【0073】一方、ステップS128で、基準変速後タービン回転速度に実際のタービン回転速度Ntが近づく状態ではないと判断されたときには、ステップS132へ進み、基準変速後タービン回転速度から実際のタービン回転速度Ntが離れつつあるか否かを判別する。 【0074】具体的には、基準変速後タービン回転速度と実際のタービン回転速度Ntとの偏差の絶対値が増大変化しているか否かに基づいて、基準変速後タービン回転速度から実際のタービン回転速度Ntが離れつつあるか否かを判別する。 【0075】基準変速後タービン回転速度から実際のタービン回転速度Ntが離れつつある場合には、ステップS133へ進み、そのときの変速がアップ変速であるか否かを判別する。 【0076】そして、アップ変速であるときには、ステップS134へ進み、パワーオンアップ変速を判定し、アップ変速でないとき、即ち、ダウン変速であるときには、ステップS135へ進み、パワーオフダウン変速を判定する。 【0077】アップ変速であるときには、基準変速後タービン回転速度は、変速前のタービン回転速度Ntよりも低い値となり、タービン回転速度Ntが基準タービン回転速度から離れるということは、タービン回転速度Ntの増大変化を示すので、パワーオン変速と判断される。 【0078】また、ダウン変速では、基準変速後タービン回転速度は、変速前のタービン回転速度Ntよりも高い値となり、タービン回転速度Ntが基準変速後タービン回転速度から離れるということは、タービン回転速度Ntの減少変化を示すので、パワーオフ変速と判断される。 【0079】ここで、変速後の変速段におけるギヤ比と、出力軸回転速度Noとタービン回転速度Ntとに基づいて逐次算出されるギヤ比とを比較して、パワーオン変速・パワーオフ変速の判別を行わせることができ、かかる判別の様子を図7のフローチャートに示してある。 【0080】図7のフローチャートは、前記図6のフローチャートに対してステップS126A,S128A,S132Aの部分のみが異なるので、この処理内容が異なるステップを中心に以下に説明する。 【0081】ステップS126Aでは、変速後の変速段におけるギヤ比(変速後ギヤ比)と、出力軸回転速度Noとタービン回転速度Ntとから逐次算出されるギヤ比との偏差が一定しており、ギヤ比が変速後ギヤ比に近づく方向及び離れる方向のいずれにも変化していない状態であるか否かを判別する。 【0082】そして、ギヤ比が変速後ギヤ比に近づく方向及び離れる方向のいずれにも変化していない状態であるときには、ステップS127へ進んで準備フェーズ処理を行わせる。 【0083】一方、前記準備フェーズ処理に伴う前記タービン回転速度Ntの変化によりギヤ比の変化が認められたときには、ステップS128Aへ進み、ギヤ比が変速後ギヤ比に近づきつつあるか否かを判別する。 【0084】具体的には、そのときのギヤ比と変速後ギヤ比との偏差の絶対値が減少変化しているか否かに基づいて、変速後ギヤ比に実際のギヤ比が近づきつつあるか否かを判別する。 【0085】変速後ギヤ比に実際のギヤ比が近づきつつある場合には、ステップS129へ進み、そのときの変速がアップ変速であるか否かを判別する。そして、アップ変速であるときには、ステップS130へ進み、パワーオフアップ変速を判定し、アップ変速でないとき、即ち、ダウン変速であるときには、ステップS131へ進み、パワーオンダウン変速を判定する。 【0086】アップ変速であるときには、変速後のギヤ比は、変速前のギヤ比よりも低い値となり、ギヤ比が変速後のギヤ比に近づくということは、タービン回転速度Ntの減少変化を示すので、パワーオフ変速と判断される。 【0087】また、ダウン変速では、変速後のギヤ比は、変速前のギヤ比よりも高い値となり、ギヤ比が変速後のギヤ比に近づくということは、タービン回転速度Ntの増大変化を示すので、パワーオン変速と判断される。 【0088】一方、ステップS128Aで、変速後のギヤ比に実際のギヤ比が近づく状態ではないと判断されたときには、ステップS132Aへ進み、変速後のギヤ比から実際のギヤ比が離れつつあるか否かを判別する。 【0089】具体的には、変速後ギヤ比と実際のギヤ比との偏差の絶対値が増大変化しているか否かに基づいて、変速後ギヤ比から実際のギヤ比が離れつつあるか否かを判別する。 【0090】変速後ギヤ比から実際のギヤ比が離れつつある場合には、ステップS133へ進み、そのときの変速がアップ変速であるか否かを判別する。そして、アップ変速であるときには、ステップS134へ進み、パワーオンアップ変速を判定し、アップ変速でないとき、即ち、ダウン変速であるときには、ステップS135へ進み、パワーオフダウン変速を判定する。 【0091】アップ変速であるときには、変速後のギヤ比は、変速前のギヤ比よりも低い値となり、ギヤ比が変速後のギヤ比から離れるということは、タービン回転速度Ntの増大変化を示すので、パワーオン変速と判断される。 【0092】また、ダウン変速では、変速後のギヤ比は、変速前のギヤ比よりも高い値となり、ギヤ比が変速後のギヤ比から離れるということは、タービン回転速度Ntの減少変化を示すので、パワーオフ変速と判断される。 【0093】ここで、アップ・ダウン変速及びパワーオン変速・パワーオフ変速において共通に実行される準備フェーズ処理(ステップS7,ステップS127)を以下に説明する。 【0094】図8のフローチャートは、解放側摩擦係合要素の準備フェーズ処理を示すものであり、ステップS31では、変速判断から所定時間TIMER1だけ経過したか否かを判別する。 【0095】前記所定時間TIMER1内であれば、ステップS32へ進み、初期解放制御を行う。前記初期解放制御は、非変速時の油圧から解放初期油圧(>臨界圧)まで、前記所定時間TIMER1内で低下させるものである(図20参照)。 【0096】本実施の形態において各摩擦係合要素の指示圧は、変速機構の入力軸トルク推定値と、解放側摩擦係合要素が滑りを生じる臨界伝達トルク容量を求めるための解放臨界トルク比とから求められる臨界トルク容量に、所定の余裕代を付加して求められる伝達トルク容量を油圧に変換して求められるようになっており、前記解放初期油圧は予め設定された余裕代に基づき算出される。 【0097】上記所定時間TIMER1内で解放初期油圧まで低下させた後、ステップS33へ進み、タービン回転速度Ntと、基準タービン回転速度(出力軸回転速度No×変速前のギヤ比)とが略一致していると判断される間において、ステップS34の解放側臨界制御を実行する。 【0098】尚、前記ステップS33の判別は、前記ステップS6の処理に相当するものであり、前記ステップS6A,S126,S126Aの処理内容に置き換えても良い。 【0099】前記ステップS34の解放側臨界制御は、前記解放初期油圧から臨界トルク容量よりも小さい伝達トルク容量まで所定時間TIMER2内で低下させる制御であり、前記解放初期油圧から余裕代をマイナス(余裕代を補正係数として与える場合には、該補正係数を1以下の値とすることを示す。)として演算される目標圧(<臨界圧)まで所定時間TIMER2内で徐々に低下させる(図20参照)。 【0100】前記解放側臨界制御により解放側の係合油圧を徐々に減少させると、臨界トルク容量付近になった時点で、タービン回転速度Ntが変化して基準タービン回転速度(No×変速前ギヤ比)と一致しなくなることで、解放側の伝達トルク容量が臨界付近にまで低下したことを間接的に知ることができ、このときのタービン回転速度Ntの変化方向から前述のようにしてパワーオン変速とパワーオフ変速とが判別される。 【0101】一方、締結側の準備フェーズ処理は、図9のフローチャートに示される。図9のフローチャートは、締結側の準備フェーズ処理を示すものであり、ステップS41で、タービン回転速度Ntと、基準タービン回転速度(出力軸回転速度No×変速前のギヤ比)とが略一致しているか否かを判別し、略一致している間においては、ステップS42へ進む。 【0102】尚、前記ステップS41の判別は、前記ステップS6の処理に相当するものであり、前記ステップS6A,S126,S126Aの処理内容に置き換えても良い。 【0103】ステップS42では、変速判断から所定時間TIMER0内であるか否かを判別し、前記所定時間TIMER0内であれば、ステップS43へ進み、締結側摩擦係合要素の係合油圧を所定のプリチャージ圧までステップ的に増大させ、前記所定時間TIMER0内で前記プリチャージ圧を保持させるようにする。 【0104】そして、前記所定時間TIMER0が経過すると、ステップS44へ進み、締結側摩擦係合要素の係合油圧を前記プリチャージ圧よりも低いスタンバイ圧までステップ的に低下させ、該スタンバイ圧を保持させるようにする。 【0105】次に、前記準備フェーズに続く、パワーオン変速・パワーオフ変速の判別結果に基づく変速制御の詳細、即ち、ステップS9,S11の詳しい処理内容を、図10のフローチャートに従って説明する。 【0106】図10のフローチャートにおいては、前記パワーオンアップ変速・パワーオフアップ変速・パワーオンダウン変速・パワーオフダウン変速の別に基づいて、変速を行わせるときのメインの制御要素(解放側又は締結側)が決定される。 【0107】ステップS201では、アップ変速であるか否かを判別し、アップ変速であれば、ステップS202へ進む。ステップS202では、パワーオン変速であるか否かを判別し、パワーオンアップ変速であるときには、ステップS203へ進んで、メイン制御要素として締結側の摩擦係合要素を選択し、締結側摩擦係合要素の係合油圧の制御によってギヤ比を変速後の変速段のギヤ比にまで変化させる設定を行う。 【0108】また、パワーオンアップ変速でないとき、即ち、パワーオフアップ変速であるときには、ステップS204へ進み、前記入力軸トルク推定値Ttから変速(回転減少変化)によるイナーシャトルクTinrを減算した値が所定値よりも大きいか否かを判別する。 【0109】尚、前記イナーシャトルクTinrは、目標変速時間に対応するテーブル値として予め記憶されている。そして、Tt−Tinrが所定値よりも大きい場合、即ち、変速時の伝達トルク容量が大きいと判断されるときには、ステップS205へ進み、パワーオン変速時と同様に、メイン制御要素として締結側の摩擦係合要素を選択する。 【0110】一方、Tt−Tinrが所定値以下の場合には、ステップS206へ進み、メイン制御要素として解放側の摩擦係合要素を選択し、解放側摩擦係合要素の係合油圧の制御によってギヤ比を変速後の変速段のギヤ比にまで変化させるようにする。 【0111】また、ステップS201で、アップ変速でなくダウン変速であると判別されると、ステップS207へ進む。ステップS207では、パワーオンダウン変速であるか否かを判別し、パワーオンダウン変速であるときには、ステップS208へ進んでメイン制御要素として解放側の摩擦係合要素を選択し、パワーオンダウン変速でないとき、即ち、パワーオフダウン変速であるときには、ステップS209へ進んでメイン制御要素として締結側の摩擦係合要素を選択する。 【0112】上記メイン制御要素の決定が行われるステップS203,S205,S206,S208,S209に続けて、ステップS211〜S215において準備フェーズに続く変速制御(イナーシャフェーズ又はトルクフェーズ)が行われることになるが、ここでは、メイン制御要素を締結側摩擦係合要素とするパワーオンアップ変速(ステップS211)を、図20のタイムチャートを参照しつつ、図11のフローチャートに従って説明する。 【0113】尚、パワーオンアップ変速と同様にメイン制御要素として締結側が選択される、パワーオフダウン変速、及び、パワーオフアップ変速であるがTt−Tinrが所定値よりも大きい場合(以下、パワーオフアップ変速(1)という)は、解放側摩擦係合要素の解放開始に基づく回転変化の方向の違いに対応するための処理が異なるだけで、基本的な制御はパワーオンアップ変速と共通にしてある。図21には、パワーオフダウン変速におけるトルクフェーズにおけるタービン回転変化の特性及び油圧制御特性を示してある。 【0114】そこで、パワーオフダウン変速、及び、パワーオフアップ変速(1)(ステップS215,S212)については、以下のパワーオンアップ変速(ステップS211)の説明において、異なる部分についてのみ説明し、個別の説明は省略する。 【0115】図11のフローチャートは、パワーオンアップ変速における変速制御(ステップS211)の概略を示すものであり、前述の準備フェーズ処理に伴うタービン回転速度Ntの変化があってから、予め設定されるフィードバック(F/B)開始ギヤ比までギヤ比が変化したか否かをステップS1001で判別し、F/B開始ギヤ比までギヤ比が変化するまでの間、ステップS1002へ進んで、トルクフェーズ処理を行う。 【0116】そして、F/B開始ギヤ比までギヤ比が変化すると、ステップS1003へ進み、予め設定されるフィードバック(F/B)終了ギヤ比までギヤ比が変化したか否かを判別し、F/B終了ギヤ比までギヤ比が変化するまでの間、ステップS1004へ進んで、イナーシャフェーズ処理を行う。 【0117】F/B終了ギヤ比までギヤ比が変化すると、ステップS1005へ進み、イナーシャフェーズ終了から所定時間TIMER7だけ経過したか否かを判別し、所定時間TIMER7内であれば、ステップS1006へ進んで、終了フェーズ処理を行わせ、所定時間TIMER7が経過した時点で変速制御を終了させる。 【0118】図12のフローチャートは、前記トルクフェーズ処理(ステップS1002)における解放側の制御を示すものであり、ステップS51では、タービン回転速度Ntと基準タービン回転速度(No×変速前ギヤ比)との偏差の時間微分値が負であるか否かを判別する。 【0119】ここで、前記タービン回転速度Ntとそのときの出力軸回転速度とに基づいてギヤ比を算出すると共に、該ギヤ比の変化速度(時間微分値)を演算し、前記タービン回転速度Ntの変化速度に代えて、前記ギヤ比の変化速度を判別することで、間接的にタービン回転速度Ntの変化速度を判別させるようにしても良い。 【0120】そして、d/dt(Nt−No×変速前ギヤ比)≧0である間、即ち、タービン回転速度Ntと基準タービン回転(No×変速前ギヤ比)との偏差が増大変化している間(入力軸回転速度が増大変化している間)は、ステップS52へ進み、トルク分担比保持制御を行う。 【0121】前記トルク分担比保持制御は、解放側摩擦係合要素が臨界状態になったときの余裕代を保持させて、そのときの入力軸トルクに応じて解放側摩擦係合要素の係合油圧を算出させることを示す。 【0122】パワーオンアップ変速においては、解放側摩擦係合要素が臨界状態になることで、タービン回転速度Ntの増大変化(空吹け)が生じるから、d/dt(Nt−No×変速前ギヤ比)≧0である間は、前記解放開始に伴う回転変化が収束していない状態を示し、解放側を臨界状態に保持することでそれ以上の回転上昇の抑制を図る。 【0123】一方、ステップS51でd/dt(Nt−No×変速前ギヤ比)<0である(入力軸回転速度が減少変化している)と判別されると、ステップS53へ進み、解放トルク補正制御を行う。 【0124】前記解放トルク補正制御は、d/dt(Nt−No×変速前ギヤ比)の大きさに応じて、油圧演算に用いる入力軸トルクの補正トルクを設定するものであり、タービン回転速度Ntの減少速度が大きいほど、入力軸トルクを大きく減少補正し、解放側摩擦係合要素の伝達トルク容量を減少させるようにする。 【0125】これは、解放側摩擦係合要素の解放に並行して締結側摩擦係合要素の締結制御が進行し、解放側摩擦係合要素をそのまま臨界状態に保持すると、回転の急激な低下を招くことになるため、解放を進めることで、回転の落ち込みを防止するものである。 【0126】そして、解放側の油圧は、ギヤ比がF/B開始ギヤ比を超えてアップシフト方向に変化した時点で、そのときの解放油圧から油圧=0にまでステップ変化させる。 【0127】尚、パワーオフダウン変速及びパワーオフアップ変速(1)では、解放開始に伴って回転低下が生じるので、d/dt(Nt−No×変速前ギヤ比)がマイナスである間において解放側を臨界圧に保持させる一方、前記補正トルクをd/dt(Nt−No×変速前ギヤ比)がプラスであるときにその絶対値が大きくなるほど絶対値の大きな負の値に設定させるようにして、締結制御の進行に伴う回転の回復に応じて徐々に解放側の油圧を低下させるようにする。 【0128】一方、パワーオンアップ変速における締結側のトルクフェーズ処理(ステップS1002)は、図13のフローチャートに示すようにして行われる。ステップS61では、基準タービン回転速度(No×変速前ギヤ比)とタービン回転速度Ntとが略一致しているか否かを判別し、解放側摩擦係合要素の解放開始に伴ってタービン回転速度Ntが変化して、前記基準タービン回転と異なるようになると、ステップS62へ進む。 【0129】ステップS62では、タービン回転速度Ntの変化(解放の開始)が判定されてから所定時間TIMER3が経過したか否かを判別する。そして、前記所定時間TIMER3内であると判別されると、ステップS63へ進み、締結側の準備油圧制御を行う。 【0130】前記準備油圧制御は、締結側摩擦係合要素の指示圧を、所定時間TIMER3で前記スタンバイ圧から締結初期圧まで上昇させるものであり、前記締結初期圧として、臨界トルク容量よりも小さい容量となるように、そのときの入力軸トルクと予め設定された余裕代とから算出される。 【0131】前記ステップS62で、所定時間TIMER3が経過したと判別されると、ステップS64へ進む。ステップS64では、ギヤ比がF/B開始ギヤ比よりも小さくなったか否かを判別し、ギヤ比がF/B開始ギヤ比よりも大きい場合には、ステップS65へ進んで、分担比ランプ制御を行う。 【0132】前記分担比ランプ制御は、締結側摩擦係合要素の油圧を、臨界トルク容量に相当する油圧よりも小さい値から臨界トルク容量を越えるトルク容量に相当する油圧にまで一定速度で上昇させる制御である。 【0133】前記分担比ランプ制御の次は、ステップS66の空吹け補正制御を行う。上記空吹け補正制御は、解放開始に伴って発生する空吹けを、締結を促進させることで抑制するための制御であり、油圧演算に用いる入力軸トルクの補正値を、d/dt(Nt−No×ギヤ比)がプラスであるときに、d/dt(Nt−No×ギヤ比)が大きいほど大きなプラスの値に設定し、実際よりも大きな入力軸トルクに対応する油圧の設定によって締結を進め、以って、空吹けの抑制を図る。 【0134】尚、パワーオフダウン変速、及び、パワーオフアップ変速(1)では、逆に回転落ちが発生し、かかる回転落ちが締結制御を促進させることで抑制されることになるので、d/dt(Nt−No×ギヤ比)マイナスであるときに、その絶対値が大きくなるほど大きなプラスの値となるように補正トルクを設定する。 【0135】次に、前記図11のフローチャートのステップS1004におけるイナーシャフェーズ処理を説明する。解放側のイナーシャフェーズ処理は、トルクフェーズ終了時の油圧(油圧=0)を、イナーシャフェーズ中に保持させる制御を行う。 【0136】また、締結側のイナーシャフェーズ処理は、図14のフローチャートに示される。図14のフローチャートにおいて、ステップS81では、イナーシャトルクTinrを算出する。前記イナーシャトルクTinr(変速トルク)は、目標変速時間に対応するテーブル値として予め記憶されており、目標変速時間が短いときほど大きな値に設定される。 【0137】ステップS82では、入力軸トルクに応じて算出される臨界トルク容量に相当する油圧に、前記イナーシャトルクTinrに対応する油圧を加算して、これを基本圧Pc7とする。 【0138】尚、パワーオフダウン変速においては、前記イナーシャトルクTinrが回転上昇させるために使われるトルクとなるため、入力軸トルクに応じた臨界トルク容量相当の油圧を、イナーシャトルクTinrに対応する油圧で減少補正するようにする。 【0139】ステップS83では、目標のタービン回転速度を算出する。前記目標のタービン回転速度は、目標変速時間で変速前のギヤ比から変速後のギヤ比に一定速度で変化させるとした場合の時々刻々の目標ギヤ比と、出力軸回転速度Noとの乗算値として求められる。 【0140】ステップS84では、前記目標のタービン回転速度に実際のタービン回転速度を一致させるようにフィードバック補正分PIDを比例・積分・微分制御し、次のステップS85では、前記フィードバック補正分PIDで基本制御における指示圧Pc7を補正して、締結側指示圧Pc8を設定する。 【0141】このようにして、締結側摩擦係合要の係合油圧の制御によって変速後のギヤ比にまで制御する。そして、ギヤ比がF/B終了ギヤ比よりも小さくなると、ギヤ比がF/B終了ギヤ比よりも初めて小さくなった時点から所定時間TIMER7内であれば、終了フェーズ処理を行う。 【0142】解放側摩擦係合要素についての終了フェーズ処理は、イナーシャフェーズ終了時の油圧を保持する。一方、締結側摩擦係合要素の終了フェーズ処理は、図15のフローチャートに示してあり、ステップS111では、臨界トルク容量に相当する臨界油圧から臨界油圧の所定倍(例えば1.2倍)に相当する油圧まで、前記所定時間TIMER7内で上昇させるための油圧勾配を設定し、次のステップS112では、前記油圧勾配に従って締結側の油圧を上昇させ、前記所定時間TIMER7が経過した時点で最大圧にまでステップ的に増大させる。 【0143】次に、前記図10のフローチャートにおけるステップS214のパワーオンダウン変速について、図22のタイムチャートを参照しつつ以下に説明する。図16のフローチャートは、メインの制御要素を解放側とするパワーオンダウン変速における変速制御の概略を示すものであり、前述の準備フェーズ処理に伴うタービン回転速度Ntの変化があってから、フィードバック(F/B)終了ギヤ比までギヤ比が変化したか否かをステップS1011で判別し、F/B終了ギヤ比までギヤ比が変化するまでの間、ステップS1012へ進んで、イナーシャフェーズ処理を行う。 【0144】そして、F/B終了ギヤ比までギヤ比が変化すると、ステップS1013へ進み、F/B終了ギヤ比に達してから所定時間TIMER4+所定時間TIMER6が経過したか否かを判別し、所定時間TIMER4+所定時間TIMER6が経過するまではステップS1014へ進んで、トルクフェーズ処理を行わせる。 【0145】前記所定時間TIMER4+所定時間TIMER6が経過すると、ステップS1015へ進み、トルクフェーズ処理の終了時点から所定時間TIMER7が経過したか否かを判別する。そして、所定時間TIMER7内であれば、ステップS1016へ進んで終了フェーズ処理を行わせ、所定時間TIMER7が経過した時点でパワーオンダウン変速を終了する。 【0146】ここで、パワーオンダウン変速における解放側のイナーシャフェーズ処理を、図17のフローチャートに従って説明する。ステップS131では、パワーオンダウンによる回転の増大変化に伴うイナーシャトルク(変速トルク)Tinrを算出する。 【0147】そして、ステップS132では、入力軸トルクの推定値を前記イナーシャトルク(変速トルク)Tinrに基づいて減少補正して、臨界トルク容量に相当する油圧を求める。 【0148】更に、ステップS133では、臨界トルク容量に相当する油圧を基本値として、タービン回転速度Ntを、変速開始からの経過時間に応じた目標タービン回転速度に一致させるためのタービン回転フィードバック制御を行う。 【0149】具体的には、変速開始からの経過時間に応じて目標ギヤ比を設定し、該目標ギヤ比と出力軸回転速度Noとから目標タービン回転速度を算出する。そして、実際のタービン回転速度と前記目標タービン回転速度との偏差から、例えば比例・積分・微分制御(PID制御)によってフィードバック補正分を算出し、前記基本圧を前記フィードバック補正分で補正する。 【0150】一方、締結側のイナーシャフェーズ処理は、図18のフローチャートに示される。ステップS161では、予め設定された締結開始ギヤ比にまでギヤ比が変化したか否かを判別し、締結開始ギヤ比に到達するまでは、ステップS162へ進み、スタンバイ圧に保持させる。 【0151】そして、締結開始ギヤ比に到達すると、ステップS163へ進み、準備油圧制御を行う。該準備油圧制御は、前記パワーオンアップ変速の準備油圧制御と同様に、前記スタンバイ圧から締結初期圧まで所定時間TIMER3で上昇させる処理である。前記締結初期圧は、予め設定された余裕代(1)と入力軸トルクとに基づいて設定される。 【0152】解放側におけるトルクフェーズ処理は、所定時間TIMER4で解放側の油圧を0にまで減少させるランプ制御を実行する。一方、締結側のトルクフェーズ処理は、図19のフローチャートに示される。 【0153】ステップS171では、トルクフェーズ処理の開始から所定時間TIMER4内であるか否かを判別し、所定時間TIMER4内であれば、ステップS172へ進み、前記所定時間TIMER4内で、前記余裕代(1)から余裕代(2)まで一定速度で変化させ、該余裕代の上昇に伴って締結側の指示圧を増大させる設定を行う。 【0154】また、ステップS173では、イナーシャトルク分に相当する油圧を求め、ステップS174では、前記所定時間TIMER4で前記余裕代(1)から余裕代(2)まで一定速度で変化させるように設定される基本圧に前記イナーシャトルク分に相当する油圧を加算して、前記所定時間TIMER4内における最終的な締結側の油圧を決定する。 【0155】前記イナーシャトルク分に相当する油圧を加算するのは、イナーシャフェーズ中に、解放側の油圧が、回転上昇に用いられるトルクを見込んで、入力軸トルクの推定値に対応する油圧(伝達トルク容量)よりも低く制御されるが、変速が終了することで、回転上昇に用いられるトルクが無くなり、その分に対応する伝達トルク容量を締結側で確保する必要が生じるためである。 【0156】前記所定時間TIMER4が経過すると、ステップS175へ進み、前記所定時間TIMER4が経過した時点から所定時間TIMER6が経過したか否かを判別する。 【0157】前記所定時間TIMER4が経過した時点から所定時間TIMER6内であれば、ステップS176へ進み、前記所定時間TIMER4が経過した時点の締結側油圧を保持させる処理を行う。 【0158】前記所定時間TIMER6が経過すると、終了フェーズに移行し、所定時間TIMER7内で、前記所定時間TIMER6が経過した時点における油圧の所定倍の油圧にまで徐々に増大させ、所定時間TIMER7が経過した時点で最大圧までステップ変化させる。 【0159】一方、パワーオフアップ変速であって、かつ、Tt−Tinrが所定値以下であって、メインの制御要素として解放側が選択されるとき(パワーオフアップ変速(2))には、上記パワーオンダウン変速制御と同様に、解放側摩擦係合要素の制御によって変速させた後、締結側摩擦係合要素を締結させるが、変速時の回転低下に伴ってイナーシャトルクが発生するので、イナーシャフェーズ中の解放側油圧をイナーシャトルク分だけ嵩上げし、逆に、トルクフェーズにおける締結側の油圧をイナーシャトルク分だけ下げるようにする。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000167406 【氏名又は名称】株式会社ユニシアジェックス
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| 【出願日】 |
平成11年8月25日(1999.8.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100078330 【弁理士】 【氏名又は名称】笹島 富二雄
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| 【公開番号】 |
特開2001−65681(P2001−65681A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月16日(2001.3.16) |
| 【出願番号】 |
特願平11−238231 |
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