| 【発明の名称】 |
動圧軸受と動圧軸受を用いたスピンドルモータ |
| 【発明者】 |
【氏名】岸 勇祐
【氏名】金井澄雄
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| 【要約】 |
【課題】簡単な構造で、常に安定した動圧効果を確保出来る動圧軸受およびスピンドルモータを提供する。
【解決手段】回転軸(4)の外周または軸受部(9)の内周に動圧圧力を生成するための多数のV字状凹凸を重畳形成してなるの動圧軸受を備えたスピンドルモータにおいて、動圧軸受は重畳形成するV字状凹凸の本数を一周8〜12本とし、前記V字状凹凸の溝の部分の幅と山の部分の幅との比を1:2にし、前記V字状凹凸の開角度を50°〜55°とし、軸受ハウジングの、軸受以外の部分と軸との間隙(C2)を、軸受部分のクリアランス(C1)の10倍以上設けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 回転軸の外周または軸受部の内周に動圧圧力を生成するための多数のV字状凹凸を重畳形成してなるスピンドルモータの動圧軸受において、重畳形成するV字状凹凸の本数を一周8〜12本とした動圧軸受。 【請求項2】 前記V字状凹凸は回転軸の外周にV字状溝を所定の間隔で重畳形成することにより凹部を構成し凹凸としたことを特徴とする請求項1記載の動圧軸受。 【請求項3】 前記V字状凹凸の溝の部分の幅と山の部分の幅との比を1:2にしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の動圧軸受。 【請求項4】前記V字状凹凸の開角度を50°〜55°としたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の動圧軸受。 【請求項5】 軸受ハウジングの、軸受以外の部分と軸との間隙(C2)を、軸受部分のクリアランス(C1)の10倍以上設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の動圧軸受。 【請求項6】 前記、軸受部分のクリアランス(C1)と前記、V字状凹凸の溝の部分の深さ(D)との関係を、1:1〜1:10の間に設定したことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の動圧軸受。 【請求項7】 回転軸の外周または軸受部の内周に動圧圧力を生成するための多数のV字状凹凸を重畳形成してなる動圧軸受を備えたスピンドルモータにおいて、前記動圧軸受は請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の動圧軸受を備えたことを特徴とするスピンドルモータ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、スピンドルモータに係り、特にスピンドルモータの動圧軸受構造において、良好な動圧効果を提供する動圧軸受構造に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来から、CDーROM等の媒体を回転駆動するスピンドルモータの軸受構造として動圧型流体軸受構造を用いたものが種々提案されている。 【0003】図5は、従来のスピンドルモータの軸受構造を示すものである。同図において1はベース、2はこのベース1に植設された軸受ハウジング、3はこの軸受ハウジング2に圧入された軸受部、4はこの軸受部3に挿通されたシャフトで、外周に動圧を生成するための多数のV字状凹凸を重畳形成してなる一対の動圧発生部5a,5bを備えている。6はこのシャフト4に固着された逆カップ型のロータケース、7はこのロータケース6の側壁内周に固着されたリングマグネットである。8は前記軸受ハウジング2の外周に固着されたステータコア、9はこのステータコア8に巻回されたステータコイルである。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】このように構成されているスピンドルモータにおいて、軸受ハウジング2の内部に動圧用オイルを入れて駆動するが、必ずしも安定した動圧効果が得られなかった。 【0005】そこで、本発明は、上記の欠点を解決して、簡単な構造で、常に安定した動圧効果を確保出来る動圧軸受およびスピンドルモータを提供しようというものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するには、請求項1に記載の発明のように、回転軸の外周または軸受部の内周のいずれか一方に動圧圧力を生成するための多数のV字状凹凸を重畳形成してなるスピンドルモータの動圧軸受において、重畳形成するV字状凹凸の本数を一周8〜12本としたことにより達成出来る。また、請求項2に記載の発明のように、前記V字状凹凸は回転軸の外周にV字状溝を所定の間隔で重畳形成することにより凹部を構成し凹凸としたことにより達成出来る。さらに、請求項3に記載の発明のように、前記V字状凹凸の溝の部分の幅と山の部分の幅との比を1:2にしたことにより達成出来る。さらに、請求項4に記載の発明のように、前記V字状凹凸の開角度を50°〜55°としたことにより達成出来る。さらに、請求項5に記載の発明のように、軸受ハウジングの、軸受以外の部分と軸との間隙(C2)を、軸受部分のクリアランス(C1)の10倍以上設けたことにより達成出来る。請求項6に記載の発明のように、回転軸の外周または軸受部の内周に動圧圧力を生成するための多数のV字状凹凸を重畳形成してなる動圧軸受を備えたスピンドルモータにおいて、前記動圧軸受は請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の動圧軸受を備えたことにより達成出来る。出願人は繰り返し実験した結果、上記の通り構成することにより安定した動圧効果が得られることを確認した。 【0007】 【発明の実施の形態】図1は、本発明の第一の実施の形態を示すスピンドルモータの断面図である。図2は図1の要部拡大断面端図である。図1,図2において、1はベース、2はこのベース1に植設された軸受ハウジング、3はこの軸受ハウジング2に圧入された略円筒形の軸受部材で内周に所定の間隔を設けて上下に2つの軸受部3a、3bを有し、この2つの軸受部3a、3bの中間部は凹部(溝)となり、軸受部よりも広径となっている。4はこの軸受部材3に挿通されたシャフトである。中間部とシャフト4とのクリアランスC2は、前述の軸受部3a、3bとシャフト4とのクリアランスC1の10倍以上となっている。5はこのシャフト4の外周に前記軸受部3a、3bと対応して所定の間隔で上(5a)下(5b)2個設けられた動圧発生部で、動圧を生成するための多数のV字状凹部5Tを所定の間隔で重畳形成してなる。V字状凹部5Tは一周で8〜12本ほぼ等間隔に設けられ、V字の開角度αを50°〜55°に加工してある。また、V字状凹部5Tの溝の深さは溝の幅の略2分の1に設定してある。さらに、軸受部3a、3bとシャフト4とのクリアランスC1とV字状凹部5Tの溝の深さ(D)との関係は、C1:Dが、1:1から1:10の間に設定することが望ましい。5Yは該、V字状凹部5Tの間に残されたV字状凸(平面または山)部で、このV字状凸部5Yの幅は、前記V字状凹部5Tの幅の約2倍前後(1.9〜2.3倍)に設定されている。すなわち、V字状凸部5YとV字状凹部5Tとは交互に繰り返して設けられ、V字状凹部5Tは一周で8〜12本ほぼ等間隔に設けられ、V字状凸部5Yは一周で9〜13本ほぼ等間隔に設けられている。 【0008】したがって、シャフト4の太さ(外周)が特定されるとV字状凹部5TおよびV字状凸部5Yの幅もほぼ特定されることになる。なお、ここでは、円柱状のシャフト4の外周にV字状凹部5Tを形成するように説明しているが、逆に凸部を形成しても同様の効果があることは勿論である。6はこのシャフト4に固着された逆カップ型のロータケース、7はこのロータケース6の側壁内周に固着されたリングマグネットである。8は前記軸受ハウジング2の外周に固着されたステータコア、9はこのステータコア8に巻回されたステータコイルである。なお回転軸であるシャフト4と軸受部3a、3b(軸受ハウジング2の中)の間には動圧発生オイルが注入されて回転をなめらかにしている。 【0009】図3は、シャフト4の一周に設ける動圧発生用V字状凹部の数と軸振れの度合いとを表すグラフである。実験の結果、一周に設ける動圧発生用V字状凹部の数が8本以下になると急激に軸振れが大きくなる。また、一周に設ける動圧発生用V字状凹部の数が12本を越えてもやはり、溝幅の減少によるオイル圧力の低下により急激に軸振れが大きくなることが分かった。すなわち、V字状凸部の数で言えば、一周に設ける動圧発生用V字状凸部の数が9〜13本の間で構成されるのが良い。また、加工精度の面からも、一周に設ける動圧発生用V字状凹部の数が12本を越えると急激に加工が困難になる。 【0010】図4は動圧発生用V字状凹部の幅を基準とし、該、V字状凹部の幅を1としたときの、V字状凸部の幅と軸振れの度合との関係を表すグラフである。実験の結果、V字状凸部の幅をV字状凹部の幅の略2倍前後(1.9〜2.3倍)にしたときが、軸振れは最も小さくなり、略2倍より幅狭(1.9倍以下)にしても幅広(2.3倍以上)にしても軸振れは大きくなることが確認された。すなわち、動圧発生用V字状凹部の幅を1としたとき、V字状凸部の幅を1.9〜2.3の間に設定すると良い。 【0011】 【発明の効果】以上説明したように請求項1に示す発明によれば、回転軸の外周または軸受部の内周のいずれか一方に動圧圧力を生成するための多数のV字状凹凸を重畳形成してなるスピンドルモータの動圧軸受において、重畳形成するV字状凹凸の本数を一周8〜12本としたので軸振れの無い回転精度の良い軸受けを提供する事が出来る。また、請求項2に示す発明によれば、前記V字状凹凸は回転軸の外周にV字状溝を所定の間隔で重畳形成することにより凹部を構成し凹凸としたので軸振れの無い回転精度の良い軸受けを提供する事が出来る。さらに、請求項3に示す発明によれば、前記V字状凹凸の溝の部分の幅と山(または平面)の部分の幅との比を1:2にしたので軸振れの無い回転精度の良い軸受けを提供する事が出来る。さらに、請求項4に示す発明によれば、前記V字状凹凸の開角度を50°〜55°としたので軸振れの無い回転精度の良い軸受けを提供する事が出来る。さらに、請求項5に示す発明によれば、軸受ハウジングの、軸受以外の部分と軸との間隙(C2)を、軸受部分のクリアランス(C1)の10倍以上設けたので軸振れの無い回転精度の良い軸受けを提供する事が出来る。さらに、請求項6に示す発明によれば、回転軸の外周または軸受部の内周に動圧圧力を生成するための多数のV字状凹凸を重畳形成してなる動圧軸受を備えたスピンドルモータにおいて、前記動圧軸受を前述のように構成したので回転時に軸振れのないスピンドルモータを提供する事が出来る。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000220125 【氏名又は名称】東京パーツ工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年5月19日(2000.5.19) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−330026(P2001−330026A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月30日(2001.11.30) |
| 【出願番号】 |
特願2000−148120(P2000−148120) |
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