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【発明の名称】 3軸以上の多軸リンクを一点で連結する球形ジョイント
【発明者】 【氏名】宋世經

【氏名】權東秀

【氏名】金完洙

【要約】 【課題】一点で3個以上のリンクを連結して動作領域内において相互干渉なしにシ゛ョイントの機能を遂行できる3軸以上の多軸リンクを一点で連結する球形シ゛ョイントを提供することにその目的がある。

【解決手段】3軸以上の多軸リンクを一点で連結する球形シ゛ョイントにおいて、中心球10と、前記中心球10から離脱しないながらその周りを囲むように配置されており、上部及び下部に多数のホール31、32が形成された球形体30と、上部に形成された前記ホール31を貫通して前記中心球10の上部面に結合される上部連結リンク20と、下部に形成された前記ホール32などから離脱しないながら前記中心球10と球形体30との間に配置される多数の支持円板40、及び下部に形成された前記ホール32などをそれぞれ貫通して前記多数の支持円板40にそれぞれ結合される多数の下部連結リン32とを含む。そして、前記球形体30の下部に形成されるホール32などが120°の間隔をおいて形成されており、前記支持円板40にそれぞれ結合される3個の前記下部連結ンク50の延長線などが前記中心球10の中心と正確に一致する地点で交わることになる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 3軸以上の多軸リンクを一点で連結する球形ジョイントにおいて、中心球と、前記中心球から離脱しないながらその周りを囲むように配置されており、上部及び下部に多数のホールが形成された球形体と、上部に形成された前記ホールを貫通して前記中心球の上部面に結合される上部連結リンクと、下部に形成された前記ホールなどから離脱しないながら前記中心球と球形体との間に配置される多数の支持円板、及び下部に形成された前記ホールなどをそれぞれ貫通して前記多数の支持円板にそれぞれ結合される多数の下部連結リンクとを含むことを特徴とする3軸以上の多軸リンクを一点で連結する球形ジョイント。
【請求項2】 前記球形体の下部に形成されるホールなどは120°の間隔をおいて形成されており、前記支持円板にそれぞれ結合される3個の前記下部連結リンクの延長線などが前記中心球の中心と正確に一致する地点で交わることを特徴とする請求項1に記載の3軸以上の多軸リンクを一点で連結する球形ジョイント。
【請求項3】 前記球形体は2個の半球形体から形成され、締結部材によって結合されることを特徴とする請求項1、または2に記載の3軸以上の多軸リンクを一点で連結する球形ジョイント。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は球形ジョイントに関し、特に、3個以上のリンクを一点で連結し、多軸リンクなどが動作領域内において互いに干渉なしに相対運動できる、3軸以上の多軸リンクを一点で連結する球形ジョイントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、産業界、医学界と遺伝子工学界において、精密部品の製作及び加工、半導体の製造、微細手術(microsurgery)、遺伝子操作、細胞整合などの分野の需要と重要性が高められることによって精密作業用ロボットの開発及び活用のための研究が活発になされている。
【0003】現在まで産業界において多く使用されているマニプレータ(manipulator)は開回路構造(open link)である直列ロボット(serial robot)である。このような直列ロボットは作業空間(workspace)が広く、作業性(manipulability)が良い反面、直列に連結された駆動機による末端装置(end-effector)に累積誤差が発生して精密度(accuracy)が悪いという短所がある。また、このような直列ロボットは高速作業とか作業物荷重の変化が激しい作業などで動力学的な効率が劣る短所がある。
【0004】それで、このような直列機構の短所を克服するための対案として並列機構が80年代から活発に研究されている。このような並列機構は閉回路(closed chain)構造であるため、作業空間は相対的に狭いが、各駆動機による末端装置の累積誤差が発生せず、構造鋼性が高くて高速作業とか動力学的な荷重の変化が激しい作業でも優れた動作特性を有する。従って、精密作業用として並列機構を使用するのが直列機構より優れた長所を有する。
【0005】このような並列機構の特徴のため、最近、娯楽産業と、航空機と自動車用シミュレータ及び精密作業用機構での6自由度並列機構の需要と重要性が高められている。
【0006】そして、6自由度並列機構は上板(moving platform)と下板(base platform)とに連結された6個の線形駆動機(linear actuator)の作動として動作される。また、一般的に、線形駆動機は上板と下板とで万能ジョイントとかボールソケットジョイントと連結される。しかし、活用分野と動作特性を極大化させるために並列機構は2個以上のジョイント連結が必要である。そして、多軸に連結されるジョイントは並列機構を駆動させる線形駆動機の動作に干渉や制限を最小化する構造として開発されなければならない。
【0007】しかし、今まで開発された多くの多軸連結ジョイントを有した並列機構は多軸連結ジョイントの具現の難しさによって機構的な解釈とデザインにのみ留まり、具現までは至らなかった場合がほとんどである。
【0008】上記で説明したように、従来の並列機構は上板のジョイント固定部に連結されるジョイントの個数が2個以上である構造が多いが、この時、この部分を連結するジョイントとして多く使用しているボールソケットジョイント(ball and socket joint)とか万能ジョイント(universal joint)は2軸だけを連結するため、多軸連結が不可能である。そして、多軸を連結する連結ジョイントは軸間に連結される連結部位の円滑な動作と大きさがジョイントの性能と直接的な関連がある。
【0009】図面で、図1は従来の技術による6個のリンクを連結する積層ピンジョイントの斜視図であり、図2a及び図2bは従来の技術による3個のリンクを連結するトラス構造のジョイントの斜視図及び一部分を拡大した部分拡大図である。
【0010】図1に示すように、1994年 Kourosh E. Zanganeh, Jorge Angelesは上板と下板とを連結する6個のリンクを連結するためにピンジョイントを積層形態から構成した多軸連結ジョイントを開発した(Kourosh E. Zanganeh, Jorge Angeles, “Mobility and Position Analyses of a Novel Redundant Parallel Manipulator," IEEE, IROS, pp. 3043〜3048, 1994)。
【0011】しかし、図1に示すように、このような構造の積層ピンジョイントは6個のピンジョイントと2個のボールソケットジョイントとを使用する積層形態であるため、大きさが肥大であり、連結部品が多くて製作が難しいばかりでなく、多い部品などによるバックラッシ(backlash)が大きく作用する問題がある。それで、積層ピンジョイントを実際並列機構に使うとジョイントの大きさが肥大であって、相互干渉と動作の制限などの問題が発生する。
【0012】そして、図2a及び図2bに示すように、1994年、Gregory J.HamlinとA.C. Sandersonは並列機構の多軸連結ジョイントで集中多軸リンク球形ジョイント(concentric multilink spherical joint)を使用した(Gregory J.Hamlin, A.C.Sanderson, “A Novel Concentric Multilink Spherical Joint with ParallelRobotics Applications," IEEE, IROS, pp. 1267〜1272, 1994)。このような構造は、4節リンクを平板ヒンジ(hinge)形態で連結した3軸ジョイントを構成してトラス構造の多軸連結ジョイントとして使用したものである。
【0013】しかし、図2a及び図2bに示すように、このような構造は4節リンクを6個使用し、これを連結するための追加的な締結部をおいてあるため製作が極めて難しいばかりでなく、多い部品などと締結部が何個も存在するため組立機構物の大きさが大きくなる。それで、このような構造として実際に製作して使用するにはかなりの難しさが随伴される。
【0014】従って、多軸連結ジョイントはリンクなどの連結線などが一点で交わって正確な点接触をするように作って初めて理想的な連結ジョイントとしての機能を遂行することができるようになる。しかし、前述した従来の技術などは多軸リンクを連結するジョイントとしての機能を充実に遂行できないばかりでなく、構造の複雑性と具現の難しさがかなり存在し、機構物としての実用性がないという短所がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は前述したような従来の技術の問題点を解決するために案出されたものであって、一点で3個以上のリンクを連結して動作領域内において相互干渉なしにジョイントの機能を遂行できる、3軸以上の多軸リンクを一点で連結する球形ジョイントを提供することにその目的がある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成するための本発明は、3軸以上の多軸リンクを一点で連結する球形ジョイントにおいて、中心球と、前記中心球から離脱しないながらその周りを囲むように配置されており、上部及び下部に多数のホールが形成された球形体と、上部に形成された前記ホールを貫通して前記中心球の上部面に結合される上部連結リンクと、下部に形成された前記ホールなどから離脱しないながら前記中心球と球形体との間に配置される多数の支持円板、及び下部に形成された前記ホールなどをそれぞれ貫通して前記多数の支持円板にそれぞれ結合される多数の下部連結リンクとを含む。また、本発明によれば、前記球形体の下部に形成されるホールなどが120°の間隔をおいて形成されており、前記支持円板にそれぞれ結合される3個の前記下部連結リンクの延長線などが前記中心球の中心と正確に一致する地点で交わることになる。なお、本発明によれば、前記球形体は2個の半球形体から形成され、締結部材によって結合される。本発明は中心球の外径で支持円板に締結された3個の下部連結リンクと、中心球に締結された上部連結リンクとを囲って支持する球形体から構成された、3軸以上の多軸リンクを一点で連結する球形ジョイントに対する発明である。
【0017】以下、本発明による3軸以上の多軸リンクを一点で連結する球形ジョイントの望ましい実施例を添付した図面を参照して詳細に説明する。図面で図3は本発明の一実施例による3軸以上の多軸リンクを一点で連結する球形ジョイントの構成要素などを説明するための斜視図であり、図4a及び図4bは図3に図示された球形ジョイントの球形体の平面図及び断面図である。そして、図5は図3に図示された球形ジョイントの支持円板の平面図であり、図6a及び図6bは図3に図示された球形ジョイントの中心球の平面図及び断面図である。
【0018】図3に示すように、本発明の3軸以上の多軸リンクを一点で連結する球形ジョイントは中心球10と、このような中心球10の上部面に結合される上部連結リンク20と、中心球10から離脱しないながらその周りを囲むように配置されており、多数のホールが形成された球形体30と、このような球形体30のホールからの離脱を防止する支持円板40、及びこのような支持円板40に結合される下部連結リンク50とから構成されている。
【0019】そして、図3、図4a及び図4bに示すように、球形体30の上部には上部連結リンク20が挿入され得うような大きさの上部リンク用ホール31が形成されている。この時、上部連結リンク用ホール31は中心球10よりも小さく形成されており、中心球10が球形体30から離脱されないようになっている。また、このような上部連結用ホール31は上部連結リンク20の動作領域を考慮して作られたものであり、その上部連結用溝31を介して下部連結リンク20が相対運動する。
【0020】また、球形体30の下部には120°の間隔をおいて3個の下部連結リンク用ホール32が形成されている。この時、下部連結リンク用ホール32は中心球10よりも小さく形成されており、中心球10が球形体30から離脱されないようになっている。なお、このような下部連結用ホール32は3個の下部連結リンク50の動作領域を考慮して作られたものであり、その下部連結用ホール32を介して下部連結リンク50が相対運動する。
【0021】なお、球形体30は2個の半球形態(上部半球形体、下部半球形体)から形成されたものであって、このような2個の半球形体をボルトなどを用いて結合することにより完全な球形体30をなす。このような形態で球形体30を構成することは、その内部に中心球10を挿入するためである。
【0022】また、図3及び図5に示すように、支持円板40は中心球10と球形体30との間に配置されるものであって、このような支持円板40は球形体30の下部連結リンク用ホール32より大きく形成されており、球形体30から離脱されないようになっている。このような大きさで形成された支持円板40の中心には下部連結リンク50が結合され得るネジ山41が形成されている。
【0023】そして、図3、図6a及び図6bに示すように、中心球10の上部面は一部分が切断されていて平板面を形成し、その平板面の中央には上部連結リンク20が結合され得るネジ山11が形成されている。
【0024】以下、前述したような本発明の構成要素などの結合関係について説明する。図3乃至図6bに示すように、2個の半球形体の内部に中心球10と3個の支持円板40とを配置する。その後、ボルトなどの締結部材を使用し、2個の半球形体を結合して球形体30を形成する。そして、中心球10の上部面に形成されたネジ山11に上部連結リンク20を結合し、支持円板40に形成されたネジ山41に下部連結リンク50をそれぞれ結合する。そうすると、3個の下部連結リンク50の延長線などが中心球10の中心と正確に一致する地点で交わる理想的な本発明の球形ジョイントが形成される。
【0025】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の3軸以上の多軸リンクを一点で連結する球形ジョイントは、一点で3個以上のリンクを連結して動作領域内において相互干渉なしにジョイントの機能を遂行することができる。また、本発明の球形ジョイントは従来の技術に比べて使用される締結部品の個数が少なく、ジョイントの製作及び組立が容易であり、コンパクトで、最適化されたジョイントとしての機能を遂行できるばかりでなく、構造が簡単であるという長所がある。なお、従来のボールソケットジョイントとか万能ジョイントが2個のリンクを連結するジョイントである反面、本発明の球形ジョイントは2軸から4軸以上の多軸を連結するジョイントとして活用が可能である。さらに、本発明の球形ジョイントは連結されるジョイントの個数だけ球形体に溝を作ってくれれば、連結ジョイントの数を増加させることができる。さらにまた、本発明の球形ジョイントは3軸以上のリンクが一点で連結されるべきジョイントの場合でも、球形体の連結リンク用溝の位置と個数の変更により簡単に具現できるので、多軸連結ジョイントが必要な分野に広範囲に活用されることができる。以上から、本発明の3軸以上の多軸リンクを一点で連結する球形ジョイントに対する技術思想を添付図面と共に叙述したが、これは本発明の一番望ましい実施例を例示的に説明しただけであり、本発明を限定することではない。また、この技術分野の通常の知識を持つ者であれば誰でも、本発明の技術思想の範疇を離脱しない範囲内で多様な変形及び模倣が可能なことは明白な事実である。
【出願人】 【識別番号】592127149
【氏名又は名称】韓国科学技術院
【出願日】 平成12年12月4日(2000.12.4)
【代理人】 【識別番号】100072338
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 孝一 (外1名)
【公開番号】 特開2001−214924(P2001−214924A)
【公開日】 平成13年8月10日(2001.8.10)
【出願番号】 特願2000−368481(P2000−368481)