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【発明の名称】 密閉型冷凍装置および密閉型冷凍装置の部分負荷における性能の改善方法
【発明者】 【氏名】ヴィシュヌ エム.シシュラ

【要約】 【課題】密閉型冷凍装置の可変速スクリュー型圧縮機の部分負荷における性能を改善する。

【解決手段】密閉型冷凍装置10は、冷却器22の上層に形成される油に富んだ層を、ロータ12−1、12−2を潤滑し、シールするために、冷却器22から抜き出し、ライン40を介して、必要とされる潤滑剤の最大量を供給するのに適した大きさのエゼクタ50に供給する。ライン52−1は、全負荷条件においてロータ12−1、12−2に適切な潤滑剤の流れを供給するように大きさを合わせた、制限装置60を備える。ライン52−2は、通常は閉まっている電磁弁62を備える。モータ26の速度が十分に遅くなると、制御装置34により電磁弁62が開いて、ロータ12−1、12−2に、潤滑し、シールするために、より多量の油が供給される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 冷媒と油を備える密閉型冷凍装置であって、前記冷凍装置は、直列に、可変速スクリュー型圧縮機、吐出ライン、凝縮器、膨張装置、冷却器、吸入ラインを備え、前記圧縮機は、複数のロータ、吸入口、吐出口を備え、モータにより駆動され、前記吐出ラインは、前記吐出口から前記凝縮器に延びており、前記吸入ラインは、前記吸入口に接続しており、さらに前記冷凍装置は、ポンプ手段と、前記ポンプ手段に接続した潤滑剤分配装置と、油に富んだ混合物を、前記冷却器から前記ポンプ手段に供給する手段と、前記ロータをシールし、潤滑するために、前記圧縮機の全負荷運転時に、前記ポンプ手段が前記潤滑剤分配装置に第1の速度において前記油に富んだ混合物を供給するように、前記ポンプ手段を作動させ、かつ、前記圧縮機の部分負荷運転時に、前記ポンプ手段が前記潤滑剤分配装置に第1の速度より速い第2の速度において、前記油に富んだ混合物を供給するように、前記ポンプ手段を作動させる手段と、を備えることを特徴とする密閉型冷凍装置。
【請求項2】 前記ポンプ手段は、エゼクタポンプであり、前記作動させる手段は、最後の密閉ローブの圧力において、前記エゼクタポンプに高圧の冷媒を供給することを特徴とする請求項1記載の密閉型冷凍装置。
【請求項3】 前記冷却器と作動的に結合した第2のエゼクタポンプと、前記第2のエゼクタポンプに高圧の冷媒を供給する手段と、前記第2のエゼクタポンプに高圧の冷媒が供給されたときに、潤滑し、シールするために、前記冷却器から前記ロータに、冷媒−油混合物を供給する、前記第2のエゼクタポンプに結合した手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項2記載の密閉型冷凍装置。
【請求項4】 冷媒と油を備える密閉型冷凍装置であって、前記冷凍装置は、直列に、可変速スクリュー型圧縮機、吐出ライン、凝縮器、膨張装置、冷却器、吸入ラインを備え、前記圧縮機は、複数のロータ、吸入口、吐出口を備え、モータにより駆動され、前記吐出ラインは、前記吐出口から前記凝縮器に延びており、前記吸入ラインは、前記吸入口に接続している、前記冷凍装置において、部分負荷における性能を改善する方法であって、前記圧縮機が全負荷の場合、潤滑し、シールするために、第1の速度において、前記ロータに潤滑剤を供給し、前記圧縮機が60%負荷を下回る場合、潤滑し、シールするために、前記第1の速度より速い第2の速度において、前記ロータに潤滑剤を供給する、ことからなることを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密閉型冷凍装置に関し、特に密閉型冷凍装置の部分負荷における性能を改善した可変速スクリュー型圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】水冷式の冷蔵設備に使用されるスクリュー型圧縮機は、油を浸す型式(oilflooded type)の圧縮機である。油によって、圧縮過程においてトラップされた隣接する気体と気体の間のシールが得られ、油分離器によって、圧縮過程の下流側における高温の圧縮された気体から油が取り除かれる。高速運転においては、ロータ、ハウジング、インタローブ(ローブの噛み合い)の間から洩れる気体の割合は、吸入する流量に比較すると少ない。これは一つには、ロータとハウジングの間に油膜が形成されるからである。さらに、抵抗による損失を低減するために、注入する油の量は最低限に抑えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】スクリュー型圧縮機においては、負荷量すなわち流量は、速度に正比例する。しかしながら、低速運転においては、チップやインタローブの間のシールが不十分であり、圧縮機の容積効率が低下する。
【0004】
【課題を解決するための手段】低速における不十分なシールを補うために、低負荷における油の流量を増やすことにより、低速における容積効率を改善する。冷却器すなわち蒸発器からの油を、シールのためにロータの入口に注入する。冷却器の上部において油に富んだ層が形成する傾向があり、冷却器の上部表面から油を抜き出すために、エゼクタを使用する。エゼクタのための駆動流体すなわち作動流体は、吐出圧力を使用することも可能であるが、好ましくは、最後の密閉ローブから取り出す。吐出圧力は装置条件により決まるが、一方、最後の密閉ローブの圧力は圧縮機の運転により決まるので、最後の密閉ローブの圧力が好ましい。注入する油の量は、全負荷運転に対して、適切な大きさのエゼクタを選択することにより、最適化する。低負荷においては、容積効率を改善するために油の供給量を増やす必要があるので、油の補助供給装置を設ける。1つの方法は、モータの速度に応答する電磁弁により制御する、エゼクタから並列する供給通路を設けることである。別の方法は、第2のエゼクタと、モータの速度に応答する電磁弁を備える、ロータに続く第2の供給通路を設けることである。
【0005】本発明の目的は、可変速スクリュー型圧縮機の部分負荷における性能を改善することである。
【0006】本発明の別の目的は、低速におけるロータへの油の流量を増やすことにより、低速における容積効率を改善することである。これらの目的と他の目的は、以下に明らかになるように、本発明により実現される。
【0007】基本的に、可変速スクリュー型圧縮機のロータへの潤滑剤の供給を、全負荷に対して最適化し、かつ、低速運転において開く補助供給通路を設ける。
【0008】本発明をより十分に理解するために、添付図面と併せて以下の実施の形態が参照されるであろう。
【0009】
【発明の実施の形態】図1において、参照番号10は、概ね密閉型冷凍装置あるいは空調装置を示す。従来のように、閉回路は、直列に、圧縮機12、吐出口に結合した吐出ライン14、凝縮器16、膨張装置20を備えるライン18、蒸発器すなわち冷却器22、吸入口に続く吸入ライン24、を備える。圧縮機12は、複式ロータ密閉型のスクリュー型圧縮機である。圧縮機12は、マイクロプロセッサあるいは制御装置30を通してインバータ28によって制御される電気式のモータ26により駆動する。
【0010】油に富んだ層が冷却器22の上層を形成するが、この油に富んだ層を、ロータ12−1、12−2を潤滑し、シールするために、使用する。この潤滑剤は、冷却器22から抜き出し、ライン40を介して、必要とされる潤滑剤の最大量を供給するのに適した大きさのエゼクタ50に供給する。ライン51によって、最後の密閉ローブの圧力における冷媒ガスをエゼクタ50に供給することにより、冷媒と油の混合物中の油を、冷却器22からライン40を介して抜き出し、ロータ12−1、12−2を潤滑し、シールするために、圧縮機12に供給する。ライン52は、エゼクタ50の下流において、ライン52−1、52−2に分岐する。ライン52−1は、全負荷条件においてロータ12−1、12−2に適切な潤滑剤の流れを供給するように大きさを合わせた、制限装置60を備える。ライン52−2は、通常は閉まっている電磁弁62を備え、インバータ28の出力を介してモータ26の速度に応答するマイクロプロセッサあるいは制御装置34により制御する。制御装置30は、冷却された水の出口の温度を検出する温度検出器32から温度入力を受け取り、この温度入力に応じてインバータ28を制御し、それによって圧縮機12を制御する。モータ26の速度が十分に遅くなると、制御装置34により電磁弁62が開いて、ロータ12−1、12−2に、潤滑し、シールするために、より多量の油が供給される。通常、電磁弁が開かれる時には、モータ26の速度は、全負荷における速度の50〜60%になっている。
【0011】さて、図2を参照すると、密閉型冷凍装置あるいは空調装置10’は、ライン40が分かれており、かつ、エゼクタ50を並列する2つのより小さなエゼクタ50−1、50−2で置き換えている点が、前述した密閉型冷凍装置あるいは空調装置10と異なる。詳細には、ライン40は、ライン40−1、40−2に分かれており、それぞれ、エゼクタ50−1、50−2に接続している。ライン51は、ライン52−1、52−2に分かれており、それぞれ、最後の密閉ローブの圧力における冷媒ガスをエゼクタ50−1、50−2に供給した後で、再び結合してライン52になる。エゼクタ50−1は、冷却器22からライン40−1を介して抜き出した冷媒と油の混合物が、全負荷においてロータ12−1、12−2をシールし、潤滑するのに適した量になるような大きさにする。ライン52−2は、エゼクタ50−2に加えて、通常閉まっている電磁弁62を備える。モータ26の速度が、制御装置30の制御によってインバータ28により十分に遅くなると、制御装置34により電磁弁62が開いて、ロータ12−1、12−2に、シールし、潤滑するために、より多量の油が供給される。通常、電磁弁が開かれる時には、モータ26の速度は、全負荷における速度の50〜60%になっている。
【0012】本発明の好ましい実施態様を図示し説明したが、当業者にはその他の変更が可能であろう。従って、本発明の範囲は、特許請求の範囲によってのみ限定されるものとされる。
【出願人】 【識別番号】591003493
【氏名又は名称】キャリア コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】CARRIER CORPORATION
【出願日】 平成12年9月27日(2000.9.27)
【代理人】 【識別番号】100062199
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 富士弥 (外2名)
【公開番号】 特開2001−132676(P2001−132676A)
【公開日】 平成13年5月18日(2001.5.18)
【出願番号】 特願2000−293378(P2000−293378)