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【発明の名称】 密閉型ロータリー圧縮機
【発明者】 【氏名】村松 繁

【氏名】椎崎 啓

【氏名】堀畑 秀幸

【氏名】福岡 弘嗣

【要約】 【課題】密閉型圧縮機の高さを低く押さえる十分な防振機能を備え、圧縮機構部への影響の少ない支持構造を提供する。

【解決手段】電動機側の主軸受け9外周部を密閉容器2に固着することにより圧縮機構部4を密閉容器2内に保持する構造の密閉型ロータリー圧縮機において、前記円筒状の密閉容器外周に溶接固定した支持脚23を、前記主軸受け9の固着点24より下方のシリンダー11の中心線近傍に位置させる。更に、支持脚23の溶接点23bと主軸受け9の固着点24を円周方向でずらす。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 円筒状の密閉容器と、この密閉容器内に電動機と圧縮機構部を収納し、前記圧縮機構部をシリンダと、このシリンダ内で偏心回転するローラと、このローラに先端を接しながら往復運動を行い前記シリンダを高圧室と低圧室に区切るベーンと、前記ローラを駆動する回転軸と、前記シリンダーの軸方向両端を挟持して前記回転軸を回転自在に支承する電動機側の主軸受け及び反電動機側の副軸受けから構成し、前記主軸受け外周部を前記密閉容器に固着することにより前記圧縮機構部を密閉容器内に保持する構造の密閉型ロータリー圧縮機において、前記円筒状の密閉容器外周に溶接固定した支持脚を前記主軸受けの固着点より下方の前記シリンダーの中心線近傍に位置させた密閉型ロータリー圧縮機。
【請求項2】 円筒状の密閉容器と、この密閉容器内に電動機と圧縮機構部を収納し、前記圧縮機構部をシリンダと、このシリンダ内で偏心回転するローラと、このローラに先端を接しながら往復運動を行い前記シリンダを高圧室と低圧室に区切るベーンと、前記ローラを駆動する回転軸と、前記シリンダーの軸方向両端を挟持して前記回転軸を回転自在に支承する電動機側の主軸受け及び反電動機側の副軸受けから構成し、前記主軸受け外周部を前記密閉容器に溶接固定することにより前記圧縮機構部を密閉容器内に保持する構造の密閉型ロータリー圧縮機において、前記円筒状の密閉容器外周の複数箇所に溶接固定した支持脚を前記主軸受けの溶接点円周方向において異なる位置とした密閉型ロータリー圧縮機。
【請求項3】前記主軸受けの前記脚溶接部分に相当する円周方向の位置に、密閉容器との間に逃げ部を設けた請求項1または2の密閉型ロータリー圧縮機。
【請求項4】脚の数を3とした請求項1から3いずれかの密閉型ロータリー圧縮機。
【請求項5】 脚の溶接点を円周方向において吸入管挿入位置と異なる位置とした請求項1から4いずれかの密閉型ロータリー圧縮機。
【請求項6】2つの圧縮機構部を持つ請求項1から5いずれかの密閉型ロータリー圧縮機。
【請求項7】 請求項6における密閉型ロータリー圧縮機の上部圧縮機構部のシリンダに吸入管を挿入し、脚の溶接点を軸方向において前記吸入管挿入位置と下部圧縮機構シリンダとの間とした密閉型ロータリー圧縮機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密閉ケース内にロータリー型圧縮機構とこれを駆動する電動機とを収容する密閉型ロータリー圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は従来の密閉型ロータリー圧縮機である。この密閉型ロータリー圧縮機は、密閉ケース内に収容されるロータリー型圧縮機構をシリンダー103と、このシリンダ内で偏心回転するローラ104と、このローラ104に先端を接しながら往復運動を行い前記シリンダを高圧室と低圧室に区切るベーンと、前記ローラ104を駆動する回転軸105と、前記シリンダー103の軸方向両端を挟持して前記回転軸105を回転自在に支承する電動機106側の主軸受け107及び反電動機側の副軸受け108から構成ししている。圧縮機を支持する支持脚109は密閉容器の底部101bに取り付けられ、この支持脚部109にマウントゴムを介して空調機等の基板におかれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来の密閉型ロータリー圧縮機では、支持部から圧縮機上部までの高さが高く、従ってこれを収納する空調機等の大きさも大きくなるという欠点を有していた。また、圧縮機の振動は圧縮機構部の不釣り合いによって生じ、この振動を圧縮機構部から離れた底部で支えるとバランスが悪く、振動を吸収しきれない欠点を持っていた。
【0004】このような欠点を除去するため、脚部を圧縮機密閉容器の外周部に配置することも考えられるが、支持脚部を固定するための溶接歪みが密閉容器101a、ひいては内部の圧縮機構部に影響を及ぼし、困難であった。そこで本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、密閉型圧縮機の高さを低く押さえる十分な防振機能を備え、圧縮機構部への影響の少ない支持構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために本発明は、円筒状の密閉容器と、この密閉容器内に電動機と圧縮機構部を収納し、圧縮機構部をローリングピストンタイプとし、その電動機側主軸受け外周部を前記密閉容器に固着することにより前記圧縮機構部を密閉容器内に保持する構造の密閉型ロータリー圧縮機において、前記円筒状の密閉容器外周に溶接固定した支持脚を、前記主軸受けの固着点より下方の前記シリンダーの中心線近傍に位置させた前記主軸受けの固着点と前記シリンダの中心線の間に位置させたもので、圧縮機構部の密閉容器への溶接固着部を上部の主軸受けに持っていき、脚部を圧縮機構部から生じるベーン等の不釣り合い慣性力の作用線(シリンダの中心線)の近傍位置させたので、密閉型圧縮機の高さを低く押さえると共に十分な防振機能を備える支持構造を提供することができる。更に、脚部の溶接点と主軸受けの固着点を円周方向でずらすことにより、圧縮機構部への影響の少ない支持構造を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】上記課題を解決するために請求項1記載の発明は、円筒状の密閉容器と、この密閉容器内に電動機と圧縮機構部を収納し、圧縮機構部をローリングピストンタイプとし、その電動機側主軸受け外周部を前記密閉容器に固着することにより前記圧縮機構部を密閉容器内に保持する構造の密閉型ロータリー圧縮機において、前記円筒状の密閉容器外周に溶接固定した支持脚を、前記主軸受けの固着点より下方の前記シリンダーの中心線近傍に位置させた前記主軸受けの固着点と前記シリンダの中心線の間に位置させたもので、圧縮機構部の密閉容器への溶接固着部を上部の主軸受けに持っていき、脚部を圧縮機構部から生じるベーン等の不釣り合い慣性力の作用線(シリンダの中心線)の近傍位置させたので、密閉型圧縮機の高さを低く押さえると共に十分な防振機能を備える支持構造を提供することができる。更に、脚部の溶接点と主軸受けの固着点を円周方向でずらすことにより、圧縮機構部への影響の少ない支持構造を提供するものである。
【0007】請求項2記載の発明は、円筒状の密閉容器と、この密閉容器内に電動機と圧縮機構部を収納し、前記圧縮機構部をシリンダと、このシリンダ内で偏心回転するローラと、このローラに先端を接しながら往復運動を行い前記シリンダを高圧室と低圧室に区切るベーンと、前記ローラを駆動する回転軸と、前記シリンダーの軸方向両端を挟持して前記回転軸を回転自在に支承する電動機側の主軸受け及び反電動機側の副軸受けから構成し、前記主軸受け外周部を前記密閉容器に溶接固定することにより前記圧縮機構部を密閉容器内に保持する構造の密閉型ロータリー圧縮機において、前記円筒状の密閉容器外周の複数箇所に溶接固定した支持脚を前記主軸受けの溶接点円周方向において異なる位置としたものである。これにより、支持脚溶接時に生じる密閉容器の歪みと主軸受け溶接時に生じる密閉容器の歪みが重なり合い、主軸受けを変形させ圧縮機構部に歪みを生じることを防止できる。
【0008】請求項3記載の発明は、前記主軸受けの前記脚溶接部分に相当する円周方向の位置に、密閉容器との間に逃げ部を設けたもので、支持脚溶接時に生じる密閉容器の歪みを逃げているので、主軸受けを変形させ圧縮機構部に歪みを生じることを防止できる。
【0009】請求項4の発明は請求項1から3の発明において、脚の数を3としたもので、脚の支持のバランス、溶接点、逃げ部の配置が最も適切にできる。
【0010】請求項5の発明は請求項1から4の発明において、脚の溶接点を円周方向において吸入管挿入位置と異なる位置としたもので、吸入管のロー付け溶接時の歪みの影響を相乗させない効果を有する。
【0011】請求項6の発明は請求項1から5の発明を、2つの圧縮機構部を持つ2ピストンロータリー圧縮機に適用したもので、特に脚の上下方向の支持点がかなり上部に配置でき、密閉型圧縮機の高さを低く押さえると共に十分な防振機能を備える支持構造を提供することができる。
【0012】請求項7の発明は2ピストンロータリーにおいて、上部圧縮機構部のシリンダに吸入管を挿入し、脚の溶接点を軸方向において前記吸入管挿入位置と下部圧縮機構シリンダとの間としたもので、脚の上下方向の支持点がかなり上部に配置でき、密閉型圧縮機の高さを低く押さえると共に十分な防振機能を備える支持構造を提供することができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0014】図1は本発明の一実施例である密閉型ロータリー圧縮機の縦断面図である。図2は本発明の一実施例である密閉型ロータリー圧縮機の主軸受け付近の横断面図である。図3は本発明の一実施例である密閉型ロータリー圧縮機のシリンダ付近の横断面図である。これらの図において、密閉型ロータリー圧縮機1は例えば縦型の密閉ケース2内に、電動機3と、この電動機3により駆動されるロータリー式圧縮機構4とを上下にそれぞれ収容している。
【0015】電動機3は密閉ケース2内に圧入して固定されるステータ5とこのステータ5内に収容されるロータ6とを有する。ロータ6はその中心孔内に、出力シャフトである回転シャフト7を同心状に固着している。電動機3は電源端子8に電気的に接続され、この電源端子8を電源に接続し、通電することにより回転駆動される。
【0016】ロータリー式圧縮機構4は電動機3の回転シャフト7を回転自在に支持する図中上下一対の主軸受け9及び副軸受け10と、これら軸受け9,10により上下から挟持されるシリンダ(シリンダブロック)11とを締付ボルト12等の固定具で一体に組み立てている。
【0017】ロータリー式圧縮機構4はそのシリンダー11内に、ローラピストン13を収容している。ローラピストン13は回転シャフト7のクランク部7aの外周に外嵌され、回転シャフト7の回転駆動に伴い、シリンダ室14内を転動しつつ偏心回転して、冷媒等の気体のコンプレッサ作用を行なうようになっている。
【0018】ロータリー式圧縮機構4は、シリンダ室14の内周面より半径方向外方に延びるベーン溝16を穿設している。このベーン溝16にはベーン17を、その内端がローラピストン13の外周面を摺動自在に押圧するようにばね付勢させて収容し、このベーン17によりシリンダ室14内を吸込側と圧縮側のチャンバ14a,14bに区画している。上記シリンダー11にはベーン溝16を挟んだ両側に吸込口18と吐出口19とをそれぞれ形成している。
【0019】吸込口18は吸入管20を介して冷凍サイクルの蒸発器に接続されている。この吸入口18から吸い込まれた冷媒ガスはシリンダ内14で圧縮され、吐出口19から密閉容器内21に吐出され、電動機3を冷却した後、吐出管22を経由して冷凍サイクルに吐き出される。
【0020】次に、支持脚23の上下方向の位置について説明する。図1に示すように本実施例において支持脚23は主軸受け9の固着点24の下方で前記シリンダー11の中心線付近に溶接固定している。支持脚23はエル型形状をし、密閉容器2に沿う方23aに複数個の突起23bを設け、プロジェクション溶接している。他方の円周方向に延出する部分23cには穴23dがあけられ、この部分に防振ゴム25を挿入し、圧縮機2を弾性支持する構成になっている。
【0021】従来圧縮機2では、後で述べるように、支持脚23の溶接部は圧縮機構部の固定部分の悪影響を起こしやすいので、上下方向にはできる限りはなした方がよい。従って、圧縮機構部の固定部分は主軸受け9の比較的上方に配置するのが適切である。
【0022】本実施例のロータリー圧縮機を運転すると圧縮機構部に存在する偏心質量により、圧縮機が振動を起こす。偏心運動をするローラ13及び回転軸7のクランクピン部7aの偏心質量は電動機のロータ6に設けたバランスウエート25a,bにより、完全バランスがとれるが、ベーン17の往復運動による振動は完全バランスをとる方法がなく、圧縮機の振動の原因となる。このベーン17の往復運動慣性力はシリンダー11の中心に作用し、圧縮機をベーン17の往復する方向に揺する力を発生させる。
【0023】従来圧縮機では、支持脚23の支持点が圧縮機底部に設けられ、このベーンの往復運動慣性力の作用線から離れていたため、回転モーメントが発生しやすく連成振動を起こし、適切な防振効果が得られにくかった。本発明においては支持脚23の位置をシリンダ11近傍にすることにより、このベーン17の往復運動慣性力の作用線近傍に防振ゴム26の支持点を配置でき、回転モーメントが発生せず、連成振動を起こしにくく、適切な防振効果が得らる。更に、圧縮機底部にあった防振ゴムが圧縮機の横に配置でき、空調機等圧縮機を収納する機器の高さを低くすることができる。
【0024】本実施例は防振ゴムの例で説明したが、金属製のコイルスプリングでもよい。
【0025】図2に示すように、主軸受け9は、密閉容器2内周の径よりわずかに小さい径まで張り出しており、密閉容器9の内周に栓溶接24等で固着されている。支持脚23は密閉容器の外周の3カ所に溶接固定されており、図2に示すように、主軸受け9の溶接点24、及び吸入管20とは異なる位置に配されており、支持脚23付近の主軸受け9は3カ所の逃げ部9aを設けている。
【0026】続いて、この圧縮機の圧縮機構部4の密閉容器2への組立について述べる。
【0027】まず、最初に密閉容器2の円筒形胴部2aに支持脚23が3カ所プロジェクション溶接等で溶接固定される。このとき、円筒形の胴部2aは溶接部分が外側から押され、内側に変形する。次に、吸入外管20aがロー付け等で溶接される。このとき、吸入外管付近の密閉容器胴部2aもロー付けの過熱と冷却により内側に変形する。吸入管20の位置を支持脚23と同じ位置に配置すると内側への変形は相乗され、より大きな変形量となるが、脚の中間に位置すると、変形は若干相殺される。
【0028】この状態で、次に電動機3のステータ5が焼きバメ固定される。ステータ5が焼きバメされた状態で、組み立てられた圧縮機構部4がステータ5と反対側から挿入され、密閉容器2aに栓溶接24で固定される。この栓溶接24により溶接部分は内側に変形し、主軸受け9を強く押す。この時、支持脚溶接の歪みにより密閉容器の胴部2aがあらかじめ変形していると内側に押す力が相乗されて、主軸受け9を変形させ、回転軸7との摺動部26の油膜切れの原因になったり、シリンダ11の上部蓋の平坦度が悪くなり、ローラ13の端面の摺動異常を起こしたりする。
【0029】本実施例では円筒状の密閉容器2a外周に溶接固定した支持脚23を前記主軸受け9の溶接点24と円周方向において異なる位置としたので、逆にやや広がったところで、主軸受け9と密閉容器胴部2aが溶接されるので、支持脚溶接時に生じる密閉容器2aの歪みと主軸受け9溶接時に生じる密閉容器2aの歪みが重なり合い、主軸受け9を変形させ圧縮機構部4に摺動異常等の悪影響を発生させることを防止できる。
【0030】更に、前記主軸受け9の前記支持脚溶接部分23bに相当する円周方向の位置に、密閉容器との間に逃げ部9aを設けているので、支持脚23溶接時に生じる密閉容器2aの歪みを完全に逃げ、主軸受け9を変形させ圧縮機構部4に歪みを生じることを防止できる。
【0031】本実施例は逃げ部9aを設けたもので説明したが、逃げ部のない円形の主軸受け9でも、円周方向の溶接点を異ならせる効果は生じる。
【0032】また、本実施例では支持脚の数を3としたもので説明したが、4本脚でも同様な構成が可能である。しかしながら支持脚の支持のバランス、溶接点、逃げ部の配置等においては3本脚がが最も適切にできる。
【0033】また、本実施例は主軸受け9と密閉容器2とを栓溶接24で固定する例で説明したが、焼きバメ、圧入等内側に力が働く固定方法では同様な現象が生じ、本発明と同じ作用効果が生じる。(実施例2)図4は本発明の他の実施例である圧縮機構部4が2ピストンのロータリー圧縮機の実施例である。圧縮機構部4の主要部は図1と同様であるので、異なる部分だけ説明する。主軸受け下部には2つのシリンダが中板31を挟んで固定させており、その下部には副軸受け10が固定されている。回転軸7には180度異なるクランク部7bがあり、それぞれローラ13a,bが挿入され、偏心運動を行い、180度位相がずれた圧縮を上下の圧縮室で行う。従ってベーン17の往復運動もそれぞれ逆方向に運動する。
【0034】圧縮機構部は主軸受け9で固定され、吸入管20は上部のシリンダ11bに入り、シリンダ内で下方の圧縮機構4aに分岐している。密閉容器2の外側に固定された支持脚23は上部と下部のシリンダ11a,bのほぼ中央に位置している。
【0035】2ピストンロータリー圧縮機の場合ベーン17の不釣り合い慣性力は上下のベーン17a,bが逆方向に運動するため往復慣性力は相殺されるが上下シリンダ11a、b中心を腕の長さとするモーメントが不釣り合い慣性力として残る。従って、支持点は上下シリンダの中央部が最良であるが、上下のシリンダ11a,b近傍であれば連成振動が起きにくい支持が可能である。
【0036】支持脚23の溶接歪みの影響を圧縮機構に与えないようにするためには2ピストンの場合も吸入管20及び圧縮機構部4の溶接点からできる限り離すことがよい。従って、図1の実施例で述べたことは2ピストンのロータリー圧縮機についてもいえる。更に吸入管20を下部のシリンダ11aに入れた場合または両方に入れた場合に比べて、支持脚23と吸入管20の取り付けによる密閉容器胴部2aの歪みを上部のシリンダ11bに取り付けた方が小さくできる。
【0037】
【発明の効果】上記実施例から明らかのように、請求項1の発明は、密閉型ロータリー圧縮機において、円筒状の密閉容器外周に溶接固定した支持脚を主軸受けの固着点の下方でシリンダーの中心線近傍に位置させたので、脚部を圧縮機構部から生じるベーン等の不釣り合い慣性力の作用線(シリンダの中心線)近傍位置させたので、密閉型圧縮機の高さを低く押さえると共に十分な防振機能を備える支持構造を提供することができる。
【0038】請求項2記載の発明は、円筒状の密閉容器と、この密閉容器内に電動機と圧縮機構部を収納し、前記圧縮機構部をシリンダと、このシリンダ内で偏心回転するローラと、このローラに先端を接しながら往復運動を行い前記シリンダを高圧室と低圧室に区切るベーンと、前記ローラを駆動する回転軸と、前記シリンダーの軸方向両端を挟持して前記回転軸を回転自在に支承する電動機側の主軸受け及び反電動機側の副軸受けから構成し、前記主軸受け外周部を前記密閉容器に溶接固定することにより前記圧縮機構部を密閉容器内に保持する構造の密閉型ロータリー圧縮機において、前記円筒状の密閉容器外周の複数箇所に溶接固定した支持脚を前記主軸受けの溶接点円周方向において異なる位置としたものである。これにより、支持脚溶接時に生じる密閉容器の歪みと主軸受け溶接時に生じる密閉容器の歪みが重なり合い、主軸受けを変形させ圧縮機構部に歪みを生じることを防止できる。
【0039】請求項3記載の発明は、前記主軸受けの前記脚溶接部分に相当する円周方向の位置に、密閉容器との間に逃げ部を設けたもので、支持脚溶接時に生じる密閉容器の歪みを逃げているので、主軸受けを変形させ圧縮機構部に歪みを生じることを防止できる。
【0040】請求項4の発明は請求項1から3の発明において、脚の数を3としたもので、脚の支持のバランス、溶接点、逃げ部の配置が最も適切にできる。
【0041】請求項5の発明は請求項1から4の発明において、脚の溶接点を円周方向において吸入管挿入位置と異なる位置としたもので、吸入管のロー付け溶接時の歪みの影響を相乗させない効果を有する。
【0042】請求項6の発明は請求項1から5の発明を、2つの圧縮機構部を持つ2ピストンロータリー圧縮機に適用したもので、特に脚の上下方向の支持点がかなり上部に配置でき、密閉型圧縮機の高さを低く押さえると共に十分な防振機能を備える支持構造を提供することができる。
【0043】請求項7の発明は2ピストンロータリーにおいて、上部圧縮機構部のシリンダに吸入管を挿入し、脚の溶接点を軸方向において前記吸入管挿入位置と下部圧縮機構シリンダとの間としたもので、脚の上下方向の支持点がかなり上部に配置でき、密閉型圧縮機の高さを低く押さえると共に十分な防振機能を備える支持構造を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成11年11月4日(1999.11.4)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
【公開番号】 特開2001−132674(P2001−132674A)
【公開日】 平成13年5月18日(2001.5.18)
【出願番号】 特願平11−313410