| 【発明の名称】 |
スクロール型圧縮機 |
| 【発明者】 |
【氏名】山田 均
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| 【要約】 |
【課題】ピンアンドリングカップリングを備えるスクロール型圧縮機であって、高速回転時や潤滑オイルが少ない時でも、リングとハウジングとの摺接部の潤滑が良好に行われるスクロール型圧縮機を提供する。
【解決手段】固定渦巻体と可動渦巻体とを互いにかみ合わせてこれらの間に複数の作動空間を形成し、可動渦巻体を固定渦巻体に対して公転運動させて作動空間内の流体を圧縮するスクロール型圧縮機であって、可動渦巻体に固定された可動側ピンと、固定渦巻体と可動渦巻体とを収容するハウジングに固定された固定側ピンと、可動側ピンと固定側ピンとが挿入されたリングとを有する可動渦巻体自転防止用のピンアンドリングカップリングを備え、ハウジングに形成されたリング収容凹部の底面にオイル溜溝が形成されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 固定渦巻体と可動渦巻体とを互いにかみ合わせてこれらの間に複数の作動空間を形成し、可動渦巻体を固定渦巻体に対して公転運動させて作動空間内の流体を圧縮するスクロール型圧縮機であって、可動渦巻体に固定された可動側ピンと、固定渦巻体と可動渦巻体とを収容するハウジングに固定された固定側ピンと、可動側ピンと固定側ピンとが挿入されたリングとを有する可動渦巻体自転防止用のピンアンドリングカップリングを備え、ハウジングに形成されたリング収容凹部の底面にオイル溜溝が形成されていることを特徴とするスクロール型圧縮機。 【請求項2】 リング収容凹部の底面に狭幅の複数のオイル溜溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスクロール型圧縮機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はスクロール型圧縮機に関するものである。 【0002】 【従来の技術】固定渦巻体と可動渦巻体とを互いにかみ合わせてこれらの間に複数の作動空間を形成し、可動渦巻体を固定渦巻体に対して公転運動させて作動空間内の流体を圧縮するスクロール型圧縮機であって、図1に示すように、可動渦巻体2′に固定された可動側ピン16a′と、固定渦巻体と可動渦巻体とを収容するハウジング6′に固定された固定側ピン16b′と、可動側ピン16a′と固定側ピン16b′とが挿通されたリング16c′とを有する可動渦巻体自転防止用のピンアンドリングカップリング16′を備えるスクロール型圧縮機が知られている。ピンアンドリングカップリング16′を備えるスクロール型圧縮機においては、可動側ピン16a′が固定側ピン16b′の回りを公転するのが許容され、可動側ピン16a′がリング16c′を超えて固定側ピン16b′から遠ざかるのが阻止されることにより、可動渦巻体2′の公転が許容され且つ自転が阻止される。リング16c′は、図1、2に示すように、ハウジング6′に形成されたリング収容凹部6a′内に収容されており、リング収容凹部6a′の底面に摺接しつつ可動渦巻体2′の公転運動に伴って運動する。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】図1、2に示すピンアンドリングカップリング16′を備える従来のスクロール型圧縮機には、高速回転時や潤滑オイルが少ない時に、リング16c′とリング収容凹部6a′の底面との摺接部の潤滑が不十分になって磨耗粉が発生し、或いは摺接面が焼き付く等の問題点があった。本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、ピンアンドリングカップリングを備えるスクロール型圧縮機であって、高速回転時や潤滑オイルが少ない時でも、リングとハウジングとの摺接部の潤滑が良好に行われるスクロール型圧縮機を提供することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明においては、固定渦巻体と可動渦巻体とを互いにかみ合わせてこれらの間に複数の作動空間を形成し、可動渦巻体を固定渦巻体に対して公転運動させて作動空間内の流体を圧縮するスクロール型圧縮機であって、可動渦巻体に固定された可動側ピンと、固定渦巻体と可動渦巻体とを収容するハウジングに固定された固定側ピンと、可動側ピンと固定側ピンとが挿入されたリングとを有する可動渦巻体自転防止用のピンアンドリングカップリングを備え、ハウジングに形成されたリング収容凹部の底面にオイル溜溝が形成されていることを特徴とするスクロール型圧縮機を提供する。本発明に係るスクロール型圧縮機においては、ハウジングに形成されたリング収容凹部の底面にオイル溜溝が形成されているので、当該オイル溜溝に潤滑オイルが蓄えられる。この結果、高速回転時や潤滑オイルが少ない時でも、オイル溜溝からリングとハウジングに形成されたリング収容凹部の底面との摺接部に潤滑オイルが供給され、当該摺接部は良好に潤滑される。 【0005】本発明の好ましい態様においては、リング収容凹部の底面に狭幅の複数のオイル溜溝が形成されている。オイル溜溝を狭幅とすることにより、リングのスムーズな運動が保証される。複数のオイル溜溝を形成することにより、リングとリング収容凹部の底面との摺接部の全域に万遍なく潤滑オイルを供給することができる。 【0006】 【発明の実施の形態】本発明の実施例に係るスクロール型圧縮機を説明する。図3に示すように、本実施例に係るスクロール型圧縮機は、固定渦巻体1と可動渦巻体2とを備えている。固定渦巻体1と可動渦巻体2とは互いにかみ合い、複数の作動空間3をを形成している。リアケーシング4が固定渦巻体1に当接固定され、固定渦巻体1の背後に吐出室5を形成している。フロントハウジング6が固定渦巻体1に当接固定され、可動渦巻体2の背後にクランク室7を形成している。固定渦巻体1の外周部と、リアケーシング4とフロントハウジング6とにより、固定渦巻体1と可動渦巻体2とを収容するハウジングが形成されている。 【0007】クランク室7内に主軸8が配設されている。主軸8はラジアルベアリング9を介してフロントハウジング6に回転可能に支持されている。主軸8の一端はフロントハウジング6の外部へ突出している。電磁クラッチ10が、ラジアルベアリング11を介してフロントハウジング6に回転可能に支持されている。主軸8の他端に偏心ピン12が固定されている。ブッシュ13が偏心ピン12に摺動可能に外嵌合している。ブッシュ13はラジアルベアリング14を介して可動渦巻体2の背面に形成されたボス2a内に収容されている。可動渦巻体2とフロントハウジング6の端面との間にスラストプレート15が配設されている。 【0008】可動渦巻体2とフロントハウジング6の端面との間にピンアンドリングカップリング16が配設されている。図3〜5に示すように、ピンアンドリングカップリング16は、可動渦巻体2に固定された可動側ピン16aと、フロントハウジング6に固定された固定側ピン16bと、可動側ピン16aと固定側ピン16bとが挿入されたリング16cとを有している。リング16cは、ハウジング6に形成された凹部6a内に収容されており、凹部6aの底面に摺接しつつ可動渦巻体2の公転運動に伴って運動する。凹部6aの底面に、略放射条に延在する複数条の狭幅のオイル溜溝6bが形成されている。 【0009】本実施例に係るスクロール型圧縮機においては、図示しない駆動源の動力が電磁クラッチ10を介して主軸8の前記一端に伝達され、主軸8が回転駆動される。主軸8の回転に伴って可動渦巻体2が主軸8の軸線X回りに公転運動し、入口ポート17から圧縮機内に流入した流体が作動空間3内に取り込まれ、作動空間3が体積を減少させつつ固定渦巻体1の中心へ向けて移動し、作動空間3内の流体が圧縮される。圧縮された流体は固定渦巻体1に形成された吐出口を介して吐出室5へ吐出し、出口ポート18を介して圧縮機から流出する。ピンアンドリングカップリング16の可動側ピン16aが固定側ピン16bの回りを公転するのが許容され、可動側ピン16aがリング16cを超えて固定側ピン16bから遠ざかるのが阻止されることにより、可動渦巻体2の公転が許容され且つ自転が阻止される。 【0010】本実施例に係るスクロール型圧縮機においては、ハウジング6に形成されたリング収容凹部6aの底面にオイル溜溝6bが形成されているので、オイル溜溝6bに潤滑オイルが蓄えられる。この結果、高速回転時や潤滑オイルが少ない時でも、オイル溜溝6bからリング16cとリング収容凹部6aの底面との摺接部に潤滑オイルが供給され、当該摺接部は良好に潤滑される。オイル溜溝6bは狭幅なので、リング16cの滑らかな運動を妨げない。複数条のオイル溜溝6bを設けたので、リング16cとリング収容凹部6aの底面との摺接部に万遍なく潤滑オイルが供給され、当該摺接部が良好に潤滑される。 【0011】上記実施例では、凹部6aの底面に、略放射条に延在する複数条の狭幅のオイル溜溝6bを形成したが、図6、7に示すように、凹部6aの底面に、略周方向に延在する複数条の狭幅のオイル溜溝6cを形成しても良い。 【0012】 【発明の効果】以上説明したごとく、本発明に係るスクロール型圧縮機においては、ハウジングに形成されたリング収容凹部の底面にオイル溜溝が形成されているので、当該オイル溜溝に潤滑オイルが蓄えられる。この結果、高速回転時や潤滑オイルが少ない時でも、オイル溜溝からリングとハウジングに形成されたリング収容凹部の底面との摺接部に潤滑オイルが供給され、当該摺接部は良好に潤滑される。オイル溜溝を狭幅とすることにより、リングのスムーズな運動が保証される。複数のオイル溜溝を形成することにより、リングとリング収容凹部の底面との摺接部の全域に万遍なく潤滑オイルを供給することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001845 【氏名又は名称】サンデン株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年11月9日(1999.11.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100095245 【弁理士】 【氏名又は名称】坂口 嘉彦
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| 【公開番号】 |
特開2001−132670(P2001−132670A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月18日(2001.5.18) |
| 【出願番号】 |
特願平11−317985 |
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