トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F04 液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ




【発明の名称】 オイルポンプ
【発明者】 【氏名】山室 重明

【氏名】久原 啓司

【要約】 【課題】作動効率の良いオイルポンプを提供する。

【解決手段】吸入ポート12及び吐出ポート13が開口するポンプハウジング2内に、ロータ4としての内歯歯車5とこの内歯歯車5に噛合う外歯歯車6とを回転自在に収容する。前記ポンプハウジング2とロータ4との間の摺動隙間を介して漏れる作動油を回収する回収手段としての凹溝25,26,27を設ける。前記回収手段としての凹溝25,26,27をポンプの低圧吐出口35に連通した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 吸入ポート及び吐出ポートが開口するポンプハウジング内に収容されたロータの回転によって、作動油を吸入及び吐出するオイルポンプにおいて、前記ポンプハウジングとロータとの間の摺動隙間を介して漏れる作動油を回収する回収手段を設け、この回収手段をポンプの低圧吐出口に連通してなることを特徴とする、オイルポンプ。
【請求項2】 前記回収手段が、ポンプハウジングとロータとの摺動面の少なくとも何れか一方の摺動面に設けられた凹溝であることを特徴とする、請求項1記載のオイルポンプ。
【請求項3】 前記回収手段としての凹溝が、ロータの回転方向に沿って環状に形成されていることを特徴とする、請求項2記載のオイルポンプ。
【請求項4】 前記ロータが、リング状の内歯歯車とこの内歯歯車に噛合う外歯歯車とからなり、前記回収手段が、内歯歯車または外歯歯車とポンプハウジングとの摺動面の少なくとも何れか一方の摺動面に、内歯歯車及び外歯歯車の回転方向に沿って環状に形成された凹溝であることを特徴とする、請求項1記載のオイルポンプ。
【請求項5】 前記オイルポンプが自動変速機の油圧供給源として用いられ、低圧吐出口が自動変速機の潤滑回路に接続されてなることを特徴とする、請求項1記載のオイルポンプ。
【請求項6】 前記ポンプハウジングを貫通してこのポンプハウジングに固定され、ロータの駆動軸を支持する固定軸を備え、前記回収手段が、固定軸がポンプハウジングに固定された部分においてポンプハウジングとロータとの間に周方向に形成された逃げ溝であることを特徴とする、請求項1記載のオイルポンプ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種油圧機器のパワーソースとして、作動油を吸入及び吐出するオイルポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のオイルポンプは、ポンプハウジング内に収容されたロータの回転によって作動油を吸入及び吐出するようになっている。
【0003】従来のオイルポンプとして、例えば実開昭60−107378号公報には、ポンプハウジング内に、ロータとしてのリング状の内歯歯車とこの内歯歯車に噛合う外歯歯車とを回転自在に収容し、これら歯車の回転に伴って噛合い隙間が増加する吸入領域に吸入ポートを開口させ、噛合い隙間が減少する吐出領域に吐出ポートを開口させて、吸入ポートから作動油を吸入して吐出ポートから吐出するようにした内接歯車型オイルポンプが示されている。
【0004】ところで、前記オイルポンプのポンプハウジングとロータ(内歯歯車及び外歯歯車)との間には、ロータの回転を容易ならしめるために所定の摺動隙間が形成してある。このため、前記摺動隙間から作動油の一部が漏れ出す虞がある。
【0005】そこで、前記公報記載のオイルポンプにあっては、ポンプハウジングに対して軸受け支持される外歯歯車のジャーナル部に環状溝を設け、摺動隙間から漏れた作動を環状溝内に集めて、積極的に利用する技術が提案されている。即ち、前記環状溝内に集められた作動油の作用によってジャーナル部に働く圧力分布が全周均一となってジャーナル部の求心性が高められるようになり、これによって振れまわりによるジャーナル部の偏心が防止されるようになるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従来のオイルポンプにあっては、前記ジャーナル部の偏心を防止するためには環状溝に導かれる作動油の圧力が相当高くなければならず、このため、高圧の作動油が環状溝に導かれることによってオイルポンプ本来の吐出油の圧力が減じられると共に、環状溝内に集められた作動油がジャーナル部の摺動隙間から低圧側に漏れ出す量も多くなるから、結局、ポンプ効率が悪くなる虞がある。
【0007】本発明は前記従来の実情に鑑みて案出されたもので、作動効率の良いオイルポンプを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、請求項1記載の発明は、吸入ポート及び吐出ポートが開口するポンプハウジング内に収容されたロータの回転によって、作動油を吸入及び吐出するオイルポンプにおいて、前記ポンプハウジングとロータとの間の摺動隙間を介して漏れる作動油を回収する回収手段を設け、この回収手段をポンプの低圧吐出口に連通してなる構成にしてある。
【0009】また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、前記回収手段が、ポンプハウジングとロータとの摺動面の少なくとも何れか一方の摺動面に設けられた凹溝である構成にしてある。
【0010】また、請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成において、前記回収手段としての凹溝が、ロータの回転方向に沿って環状に形成されている構成にしてある。
【0011】また、請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、前記ロータが、リング状の内歯歯車とこの内歯歯車に噛合う外歯歯車とからなり、前記回収手段が、内歯歯車または外歯歯車とポンプハウジングとの摺動面の少なくとも何れか一方の摺動面に、内歯歯車及び外歯歯車の回転方向に沿って環状に形成された凹溝である構成にしてある。
【0012】また、請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、前記オイルポンプが自動変速機の油圧供給源として用いられ、低圧吐出口が自動変速機の潤滑回路に接続されてなる構成にしてある。
【0013】また、請求項6記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、前記ポンプハウジングを貫通してこのポンプハウジングに固定され、ロータの駆動軸を支持する固定軸を備え、前記回収手段が、固定軸がポンプハウジングに固定された部分においてポンプハウジングとロータとの間に周方向に形成された逃げ溝である構成にしてある。
【0014】ここで、前記ロータは、ベーンが付属するロータ、即ち放射方向に出没自在に延びたベーンと共に回転するロータや、外周にベーンが接して回転するロータなど、各種ロータが含まれるほか、請求項2においては外歯歯車及び内歯歯車である。また、前記内歯歯車及び外歯歯車に形成する歯は、歯型がインボリュート曲線、正弦曲線、トロコイド曲線等を持つ歯が採用可能である。
【0015】斯かる構成において、前記ロータが回転することによって、作動油が吸入ポートから吸入され、吐出ポートから吐出される。即ち、前記作動油が吸入ポートからポンプの吸入領域に吸入された後、ロータの回転によって加圧されつつ吐出領域に移送され、吐出ポートから吐出される。前記吐出ポートから吐出された作動油は、各種油圧機器の作動に供されることが可能である。
【0016】このとき、前記ポンプハウジングとロータとの間にはロータの円滑な回転のために所定の摺動隙間が形成されているから、作動油の一部はポンプハウジングとロータとの間の摺動隙間を介して漏れる。
【0017】ここで、本発明にあっては、前記摺動隙間を介して漏れる作動油を回収する回収手段が設けられ、この回収手段が低圧吐出口に連通している。これによって、前記摺動隙間を介して漏れた作動油は回収手段によって回収され、低圧吐出口に導かれる。ここに、前記摺動隙間を介して漏れた作動油は若干の圧力を持っているから、低圧吐出口をその圧力に見合う機器等、例えば油圧機器の潤滑回路等に接続しておくことによって、回収手段によって回収された作動油が潤滑回路等によって有効に利用される。
【0018】このため、前記オイルポンプの吐出ポートから吐出される作動油がオイルポンプ本来の吐出油として利用される共に、ポンプハウジングとロータとの摺動隙間から漏れ出る作動油も回収手段によって回収されてオイルポンプ以外の油圧機器で利用されるから、全体としてオイルポンプの作動効率が向上することになる。
【0019】したがって、作動効率の良いオイルポンプが得られることになる。
【0020】また、請求項2記載の発明にあっては、前記回収手段が、ポンプハウジングとロータとの摺動面の少なくとも何れか一方の摺動面に設けられた凹溝であるから、回収手段を簡単な構成で得ることができる。
【0021】また、請求項3記載の発明にあっては、前記回収手段としての凹溝が、ロータの回転方向に沿って環状に形成されているから、摺動隙間を介して漏れる作動油を効率良く回収することができる。
【0022】また、請求項4記載の発明にあっては、前記ロータが、リング状の内歯歯車とこの内歯歯車に噛合う外歯歯車とからなり、回収手段が、内歯歯車または外歯歯車とポンプハウジングとの摺動面の少なくとも何れか一方の摺動面に、内歯歯車及び外歯歯車の回転方向に沿って環状に形成された凹溝であるから、簡単な構成で作動油を効率良く回収することができる。
【0023】また、請求項5記載の発明にあっては、前記オイルポンプが自動変速機の油圧供給源として用いられ、低圧吐出口が自動変速機の潤滑回路に接続されてなるから、自動変速機の作動油圧を減じることなく、摺動隙間を介して漏れた作動油を自動変速機の潤滑及び冷却に利用することができる。
【0024】また、請求項6記載の発明にあっては、前記回収手段が、固定軸がポンプハウジングに固定された部分においてポンプハウジングとロータとの間に周方向に形成された逃げ溝であるから、固定軸及びポンプハウジングとロータとの干渉を防止するために設けた逃げ溝を有効に利用することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、自動変速機のオイルポンプに適用した態様として図面に基づいて詳述する。
【0026】図1は本発明の実施の形態を示すオイルポンプの断面図で、図2のA−A線に沿って見た断面図、図2は図1のA−O−A線断面図である。
【0027】図において、付番1で示されるオイルポンプは、ポンプハウジング2に円状に形成された凹部3内に、ロータ4を回転自在に収容して構成されており、このロータ4はこの実施の形態においてリング状の内歯歯車5とこの内歯歯車5に噛合う外歯歯車6とから構成してある。
【0028】前記内歯歯車5に形成された内歯7及び外歯歯車6に形成された外歯8は、トロコイド曲線を基本とした高次関数曲線からなる歯型形状を有している。また、前記外歯歯車6の歯数は内歯歯車5の歯数よりも少なくしてあり、これによって、内歯歯車5と外歯歯車6とは回転中心が所定寸法だけ相互に偏心した状態で、これら内歯歯車5と外歯歯車6との間に所定の噛合い隙間をもって回転するようになっている。
【0029】前記ポンプハウジング2は、凹部3が形成されたハウジング部材10と、このハウジング部材10に重ね合わせて配置され、凹部3を覆うカバー部材11とから構成してある。前記ポンプハウジング2の凹部3には、吸入ポート12と、吐出ポート13が形成してある。
【0030】前記吸入ポート12は、内歯歯車5及び外歯歯車6の回転(図1の矢印方向への回転)に伴って、これら内歯歯車5の内歯7と外歯歯車6の外歯8との間の噛合い隙間が増加する吸入領域に臨んで形成してあり、吐出ポート13は同じく噛合い隙間が減少する吐出領域に臨んで形成してある。
【0031】前記吸入ポート12はポンプハウジング2(のカバー部材11)に形成した吸入通路16に連通しており、この吸入通路16は吸入口17に連通している。また、前記吸入口17は貯油タンク18に連通している。
【0032】一方、前記吐出ポート13はポンプハウジング2(のカバー部材11)に形成した吐出通路19に連通しており、この吐出通路19は吐出口20に連通している。また、前記吐出口20は高圧通路21を介してシフトコントロールバルブ等の作動油圧回路22に連通している。
【0033】前記ポンプハウジング2とロータ4との間には、これらポンプハウジング2とロータ4との間の摺動隙間を介して漏れる作動油を回収する回収手段としての凹溝25,26,27が設けてある。前記回収手段としての凹溝25,26,27は、この実施の形態においてロータ4としての内歯歯車5及び外歯歯車6の回転方向に沿って環状に形成してある。また、前記凹溝25は内歯歯車5の外周面が接するポンプハウジング2の摺動面、詳しくはハウジング部材10に形成した凹部3の内周面に形成してある。また、前記凹溝26は外歯歯車6の側面が接するポンプハウジング2の摺動面、詳しくはカバー部材11の側面に形成してある。また、前記凹溝27は外歯歯車6の側面が接するポンプハウジング2の摺動面、詳しくはハウジング部材10に形成した凹部3の底面に形成してある。
【0034】前記回収手段としての凹溝25,26,27はポンプハウジング2(のカバー部材11)に放射方向に形成した低圧吐出通路28に連通している。即ち、前記凹溝25はポンプハウジング2(のハウジング部材10及びカバー部材11)に形成した軸方向通路29を介して低圧吐出通路28に連通しており、凹溝26はポンプハウジング2(のカバー部材11)に形成した軸方向通路30を介して低圧吐出通路28に連通している。また、前記凹溝27はポンプハウジング2(のハウジング部材10)に形成した軸方向通路31及び斜め通路32を介し、更に軸方向通路29を介して低圧吐出通路28に連通している。尚、前記低圧吐出通路28の開放端は栓部材33によって封止されており、斜め通路32の開放端は栓部材34によって封止されている。
【0035】前記低圧吐出通路28は低圧吐出口35に連通しており、これによって、回収手段としての凹溝25,26,27は低圧吐出口35に連通していることになる。また、前記低圧吐出口35は低圧通路36を介して、自動変速機の潤滑回路37に接続してある。
【0036】前記ポンプハウジング2の略軸心位置には、ロータ4の駆動軸(図示せず)を支持する固定軸としてのステータシャフト38が貫通して設けられており、このステータシャフト38は外歯歯車6を貫通してポンプハウジング2のカバー部材11に固定してある(図2参照)。詳しくは、前記ステータシャフト38は大径部38aと小径部38bとからなる段付き状に形成され、大径部38aがカバー部材11に固定され、小径部38bがポンプハウジング2のハウジング部材10側に延びており、このステータシャフト38の小径部38bの外周側に中空状の駆動軸(図示せず)が配置されて外歯歯車6の内径側に挿入され、この図外の駆動軸によって外歯歯車6が回転駆動されるようになっている。
【0037】また、前記ステータシャフト38がポンプハウジング2(詳しくはポンプハウジング2のカバー部材11)に固定された部分において、ポンプハウジング2とロータ4(詳しくはロータ4の外歯歯車6)との間に、周方向の逃げ溝39が形成してある。即ち、この実施の形態においては、前記ステータシャフト38の小径部38bはロータ4の外歯歯車6を軸方向に越えてカバー部材11側で終っており、この小径部38bが終了する部分のカバー部材11に、外歯歯車6の側面に面して逃げ溝39が形成してある。前記逃げ溝39は、ステータシャフト38がポンプハウジング2に固定された部分において、これらステータシャフト38及びポンプハウジング2とロータ4との干渉を防止し、ロータ4の回転を円滑にする。
【0038】斯かる構成において、前記ステータシャフト38に支持された駆動軸(図示せず)によって外歯歯車6が回転駆動され、この外歯歯車6に噛合う内歯歯車5が回転される。前記内歯歯車5及び外歯歯車6が回転することによって、貯油タンク18内の作動油が吸入口17及び吸入通路16を介して吸入ポート12から吸入され、吐出ポート13から吐出される。即ち、前記吸入ポート12が歯車5,6の回転に伴って噛合い隙間が増加する吸入領域に開口しており、吸入ポート12に導かれた作動油は吸入領域で吸入された後、噛合い隙間が減少する吐出領域に移送され、この吐出領域に開口する吐出ポート13から吐出される。
【0039】前記吐出ポート13から吐出された作動油は、吐出通路19、吐出口20、高圧通路21を介して作動油圧回路22に導かれ、シフトコントロールバルブ等を作動させる。
【0040】このとき、前記ポンプハウジング2とロータ4(内歯歯車5及び外歯歯車6)との間にはロータ4の円滑な回転のために所定の摺動隙間が形成されているから、作動油の一部はポンプハウジング2とロータ4との間の摺動隙間から漏れる。とりわけ、前記ロータ4としての歯車5,6に回転に伴って噛合い隙間が減少する吐出領域から漏れることになる。
【0041】ここで、本発明の実施の形態にあっては、前記摺動隙間を介して漏れる作動油を回収する回収手段、即ちこの実施の形態においては凹溝25,26,27が設けられ、この回収手段としての凹溝25,26,27が低圧吐出口35に連通している。また、前記低圧吐出口35は低圧通路36を介して、自動変速機の潤滑回路37に接続してある。
【0042】これによって、前記摺動隙間を介して漏れた作動油は回収手段としての凹溝25,26,27によって回収され、低圧吐出口35に導かれる。ここに、前記摺動隙間を介して漏れた作動油は若干の圧力を持っているから、低圧吐出口35に導かれた作動油は、自動変速機の潤滑回路35に導かれ、各部の潤滑及び冷却の役に供される。
【0043】このため、前記オイルポンプ1の吐出ポート13から吐出される作動油がオイルポンプ本来の吐出油として利用される共に、ポンプハウジング2とロータ4(内歯歯車5及び外歯歯車6)との摺動隙間から漏れ出る作動油も回収手段としての凹溝25,26,27によって回収されてオイルポンプ1以外の油圧機器で利用されるから、全体としてオイルポンプ1の作動効率が向上することになる。
【0044】したがって、作動効率の良いオイルポンプが得られる。
【0045】また、前記回収手段が、ポンプハウジング2とロータ4(内歯歯車5及び外歯歯車6)との摺動面に設けられた凹溝25,26,27であるから、回収手段を簡単な構成で得ることができる。
【0046】また、前記回収手段としての凹溝25,26,27が、ロータ4の回転方向に沿って環状に形成されているから、摺動隙間を介して漏れる作動油を効率良く回収することができる。
【0047】また、前記ロータ4が、リング状の内歯歯車5とこの内歯歯車5に噛合う外歯歯車6とからなり、回収手段が、内歯歯車5または外歯歯車6とポンプハウジング2との摺動面に、内歯歯車5及び外歯歯車6の回転方向に沿って環状に形成された凹溝25,26,27であるから、簡単な構成で作動油を効率良く回収することができる。
【0048】また、前記オイルポンプ1が自動変速機の油圧供給源として用いられ、低圧吐出口35が自動変速機の潤滑回路37に接続されているから、自動変速機の作動油圧を減じることなく、摺動隙間を介して漏れた作動油を自動変速機の潤滑及び冷却に利用することができる。
【0049】図3は本発明の別の実施の形態を示す図面で、この実施の形態が前記実施の形態と変わるところは、前記ポンプハウジング2とロータと4との間の摺動隙間を介して漏れる作動油を回収する回収手段として、逃げ溝39を利用するようにした点である。
【0050】即ち、前記固定軸としてのステータシャフト38がポンプハウジング2に固定された部分において、ポンプハウジング2とロータ4との間に周方向に形成した逃げ溝39を、斜め方向に形成した連通孔40によって低圧吐出通路28に連通してある。尚、その他の構成は前記実施の形態と同様であるから、同一構成部分には同一符号を付し、その重複する説明を省略する。
【0051】斯かる構成においては、前記ポンプハウジング2とロータ4との間の摺動隙間を介して漏れた作動油は、回収手段としての凹溝25,26,27によって回収されると共に、同じく回収手段としての逃げ溝39によって回収され、それぞれ低圧吐出口35に導かれる。これによって、前記実施の形態で述べたと同様の作用及び効果が得られる。加えて、前記固定軸としてのステータシャフト38及びポンプハウジング2とロータ4との干渉を防止するために設けた逃げ溝39を有効に利用することができる。
【0052】以上、実施の形態を図面に基づいて説明したが、具体的構成はこの実施の形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0053】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明によれば、作動効率の良いオイルポンプが得られる。
【出願人】 【識別番号】000167406
【氏名又は名称】株式会社ユニシアジェックス
【出願日】 平成11年11月11日(1999.11.11)
【代理人】 【識別番号】100083954
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 輝夫
【公開番号】 特開2001−132661(P2001−132661A)
【公開日】 平成13年5月18日(2001.5.18)
【出願番号】 特願平11−321358