| 【発明の名称】 |
2段圧縮式ロータリコンプレッサ |
| 【発明者】 |
【氏名】江原 俊行
【氏名】只野 昌也
【氏名】山川 貴志
【氏名】小田 淳志
【氏名】小松原 健夫
【氏名】安藤 研治
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】底部にオイル溜を有する密閉容器、前記密閉容器内の上部空間に配置される電動機、前記密閉容器内の下部空間に配置され前記電動機に連結されるクランク軸により駆動される回転圧縮機構を備え、前記回転圧縮機構は中間仕切板を介して配置される低段側圧縮要素と高段側圧縮要素、および前記各圧縮要素の開口面を閉塞し前記クランク軸の軸受部を兼用する上部支持部材と下部支持部材を含む、2段圧縮式ロータリコンプレッサにおいて、前記低段側圧縮要素を前記中間仕切板の上側に配置すると共に、前記クランク軸に設けた上下偏心部のオイル溝は前記中間仕切板へオイルが流れ込む方向に傾きを設置し、さらに、前記中間仕切板にガス抜き穴を水平方向に形成したことを特徴とする、2段圧縮式ロータリコンプレッサ。 【請求項2】底部にオイル溜を有する密閉容器、前記密閉容器内の上部空間に配置される電動機、前記密閉容器内の下部空間に配置され前記電動機に連結されるクランク軸により駆動される回転圧縮機構を備え、前記回転圧縮機構は中間仕切板を介して配置される低段側圧縮要素と高段側圧縮要素、および前記各圧縮要素の開口面を閉塞し前記クランク軸の軸受部を兼用する上部支持部材と下部支持部材を含む、2段圧縮式ロータリコンプレッサにおいて、前記低段側圧縮要素を前記中間仕切板の下側に配置すると共に、前記クランク軸に設けた上下偏心部のオイル溝は前記上部支持部材へオイルが流れ込む方向に傾きを設置し、さらに、前記上部支持部材にガス抜き穴を水平方向に形成したことを特徴とする、2段圧縮式ロータリコンプレッサ。 【請求項3】前記密閉容器の内部圧力を低圧または中間圧とする、請求項1または2記載の2段圧縮式ロータリコンプレッサ。 【請求項4】前記回転圧縮機構で圧縮される冷媒は、二酸化炭素(CO2)である、請求項1ないし3のいずれかに記載の2段圧縮式ロータリコンプレッサ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】この発明は2段圧縮式ロータリコンプレッサに関し、特にたとえば密閉容器の内部空間を低圧または中間圧とする2シリンダ型の2段圧縮式ロータリコンプレッサに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、電動要素およびこの電動要素に連結されるクランク軸により駆動される回転圧縮要素を収納する密閉容器の内部空間を吐出冷媒ガスにより高圧とする所謂内部高圧式ロータリコンプレッサにおいては、ストレート溝でクランク軸中心のオイル穴と連通する横穴が設けてあり、回転圧縮要素のシリンダに形成された圧縮室から偏心回転するローラ側への冷媒ガスのリークはないが、密閉容器の内部空間を低圧または中間圧とする所謂内部低圧(又は中間圧)式ロータリコンプレッサにおいては、高圧圧縮室(高圧室)からローラ側へのリークガスにより、各摺動部、例えばクランク軸とその軸受部、あるいはクランク軸の偏心部とローラへの給油が阻害される。 【0003】また、2段圧縮式ロータリコンプレッサにおいては、高段側、すなわち2段目の圧縮要素が、低段側、すなわち1段目の圧縮要素より中間仕切板の下側にある場合、高圧圧縮室(高圧室)からローラ内側へガスリークが発生し、このリークガスにより上側に位置する低段側圧縮要素のオイルシールが不充分となり低段側の効率を低下させることになる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】特に、地球環境に与える影響が少なくかつ可燃性や毒性のないCO2冷媒の場合、分子の大きさがCFC(クロロフルオロカーボン)より小さくリークガス量が多いため効率の低下が著しい。また、2段圧縮式の場合、低段側の性能低下により高段側を含むコンプレッサ全体の性能が低下するという問題がある。 【0005】それゆえに、この発明の主たる目的は、簡単な構成により高圧室からのリークガスの防止を行い各摺動部に対するオイル潤滑を良好にできる、2段圧縮式ロータリコンプレッサを提供することである。 【0006】 【課題を解決するための手段】この発明は、底部にオイル溜を有する密閉容器、この密閉容器内の上部空間に配置される電動機、密閉容器内の下部空間に配置され電動機に連結されるクランク軸により駆動される回転圧縮機構を備え、この回転圧縮機構は中間仕切板を介して配置される低段側圧縮要素と高段側圧縮要素、および各圧縮要素の開口面を閉塞しクランク軸の軸受部を兼用する上部支持部材と下部支持部材を含む、2段圧縮式ロータリコンプレッサにおいて、低段側圧縮要素を中間仕切板の上側に配置すると共に、クランク軸に設けた上下偏心部のオイル溝は中間仕切板へオイルが流れ込む方向に傾きを設置し、さらに、中間仕切板にガス抜き穴を水平方向に形成したことを特徴とする、2段圧縮式ロータリコンプレッサである。 【0007】また、この発明は、底部にオイル溜を有する密閉容器、この密閉容器内の上部空間に配置される電動機、密閉容器内の下部空間に配置され電動機に連結されるクランク軸により駆動される回転圧縮機構を備え、この回転圧縮機構は中間仕切板を介して配置される低段側圧縮要素と高段側圧縮要素、および各圧縮要素の開口面を閉塞しクランク軸の軸受部を兼用する上部支持部材と下部支持部材を含む、2段圧縮式ロータリコンプレッサにおいて、低段側圧縮要素を中間仕切板の下側に配置すると共に、クランク軸に設けた上下偏心部のオイル溝は上部支持部材へオイルが流れ込む方向に傾きを設置し、さらに、上部支持部材にガス抜き穴を水平方向に形成したことを特徴とする、2段圧縮式ロータリコンプレッサである。 【0008】 【作用】低段側圧縮要素が中間仕切板の上側に配置される場合、クランク軸の上下偏心部のオイル溝は中間仕切板へオイルが流れ込む方向に傾斜して設置されており、中間仕切板に設けたガス抜き穴よりリークガスは密閉容器内へ排出される。 【0009】また、低段側圧縮要素が中間仕切板の下側に配置される場合、上下偏心部のオイル溝は上部支持部材へオイルが流れ込む方向に傾斜して設置されているので、リークガスは上部支持部材に設けたガス抜き穴より密閉容器内へ排出される。 【0010】 【発明の効果】この発明によれば、リークガスをオイル溝とガス抜き穴で低段側の各摺動部への流入を防止し、良好なオイル潤滑を行い、信頼性が確保できる。 【0011】この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明により一層明らかとなろう。 【0012】 【実施例】図1に示すこの発明の一実施例である内部低圧式の2シリンダ型2段圧縮式ロータリコンプレッサ10は、鋼板からなる円筒状密閉容器12、この密閉容器12の上部空間に配置された電動機14、この電動機14の下部空間に配置されかつこの電動機14に連結されるクランク軸16により駆動される回転圧縮機構18を含む。また、密閉容器12は底部をオイル溜とし、電動機14および回転圧縮機構18を収納する容器本体12Aと、この容器本体12Aの上部開口を密閉する蓋体12Bとの2部材で構成され、蓋体12Bには電動機14に外部電力を供給するターミナル端子(配線を省略)20を取り付けている。 【0013】また、電動機14は、密閉容器12の上部空間の内周に沿って環状に取り付けられたステ−タ22と、このステ−タ22の内側に若干の間隙を設けて配置されたロータ24とからなる。このロータ24にはその中心を通り鉛直方向に延びるクランク軸16が一体に設けられている。 【0014】ステ−タ22は、リング状の電磁鋼板を積層した積層体26と、この積層体26に巻装された複数のコイル28を有している。また、ロータ24もステ−タ22と同じように電磁鋼板の積層体30で構成された交流モータである。また、永久磁石を埋装したDCモータとすることも可能である。 【0015】回転圧縮機構18は、低段側圧縮要素32と高段側圧縮要素34を含み、かつ低段側圧縮要素32は中間仕切板36の上側に配置され、高段側圧縮要素34は中間仕切板36の下側に配置されている。すなわち、中間仕切板36と、この中間仕切板36の上下に設けられた上下シリンダ38、40と、この上下シリンダ38、40内をクランク軸16に設けた上下偏心部42、44に連結されて回転する上下ローラ46、48と、この上下ローラ46、48に当接して上下各シリンダ38、40内を低圧室(吸込側)と高圧室(吐出側)に区画する上下ベーン50、52と、上下シリンダ38、40の各開口面を閉塞しクランク軸16の各軸受部を兼用する上部支持部材54と下部支持部材56とで構成される。また、上部支持部材54および下部支持部材56には、上下シリンダ38、40と適宜連通する図示されない吸込通路58、60および吐出消音室62、64が夫々形成されると共に、これら各消音室62、64の開口部は上部プレート66と下部プレート68で閉塞されている。上下ベーン50、52は上下シリンダ38、40のシリンダ壁に形成された半径方向の案内溝70、72に往復摺動可能に配置され、かつスプリング74、76により上下ローラ46、48に常時当接するように付勢されている。 【0016】そして、上シリンダ38では1段目(低圧側)の圧縮作用が行なわれ、下シリンダ40では上シリンダ38で1段圧縮された冷媒ガスを更に圧縮する2段目(高圧側)の圧縮作用が行なわれる。 【0017】上述の回転圧縮機構18を構成する各エレメントは、上部支持部材54、上シリンダ38、中間仕切板36、下シリンダ40および下部支持部材56の順に配置され、上部プレート66および下部プレート68と共に複数本の取付ボルト78を用いて一体的に連結されている。 【0018】そして、図4に示すように、クランク軸16には軸中心に鉛直方向のオイル穴80が形成されると共に、このクランク軸16の上下偏心部42、44には中間仕切板36へ潤滑オイルが流れ込む方向に傾きを設けた螺旋状オイル溝82、84が夫々形成され、さらに中間仕切板36にはガス抜き穴86が水平方向に形成されている。なお、螺旋状オイル溝82、84は横方向に設けた給油孔83、85によりクランク軸16に設けられたオイル穴80と連通している。 【0019】冷媒としては、地球環境、可燃性および毒性等を配慮して自然冷媒である二酸化炭素(CO2)を使用し、また、潤滑油としてのオイルは、例えば鉱物油(ミネラルオイル)、アルキルベンゼン油、エーテル油、エステル油等既存のオイルが使用される。 【0020】また、上部支持部材54および下部支持部材56には吸込通路58、60および吐出消音室62、64を経由して上下シリンダ38、40に冷媒を導入する上下冷媒導入管88、90と、圧縮された冷媒を吐出する上下冷媒吐出管92、94が夫々接続されている。そして、これらの上下冷媒導入管88、90と上下冷媒吐出管92、94には冷媒配管96、98、100および102が夫々接続されている。さらに、冷媒配管98と100の間にはアキュムレータ104が接続されている。なお、円筒状密閉容器12の外底部には取付用台座106が溶接等により固定されている。 【0021】次に上述の実施例の動作概要について説明する。 【0022】まず、ターミナル端子20および図示されない配線を介して電動機14に通電すると、電動機14が起動してロータ24に固定されたクランク軸16が回転する。この回転によりクランク軸16の上下偏心部42、44に連結された上下ロ−ラ46、48が上下シリンダ38、40内を偏心回転する。 【0023】これにより、冷媒配管96、冷媒導入管88および上部支持部材54に形成された吸込通路58を経由して、図3に示す如く吸込ポート108から上シリンダ38の低圧室38aに吸入された低圧冷媒ガスは、上ローラ46と上ベーン50の動作により1段目の圧縮が行われて上シリンダ38の高圧室38bより吐出ポート110、上部支持部材54に形成された吐出消音室62、冷媒吐出管92および冷媒配管98より密閉容器12外に配置されるアキュムレータ104に送出されて気液分離が行われる。 【0024】次に、アキュムレータ104から冷媒配管100、冷媒導入管90、下部支持部材56に形成された吸込通路60を経由して、図3に示す如く吸込ポート109から下シリンダ40の低圧室40aに導入された中間圧の冷媒ガスは、下ローラ48と下ベーン52の動作により2段目の圧縮が行われて高圧圧縮ガスとなり下シリンダ40の高圧室40bより吐出ポート111、下部支持部材56に形成された吐出消音室64、冷媒吐出管94および冷媒配管102を経由して冷凍サイクルを構成する外部冷媒回路(図示せず)に送出される。 【0025】また、クランク軸16の回転により、密閉容器12の底部に貯溜されている潤滑オイル(図示せず)は、図4に示すようにクランク回転軸16の軸中心に形成された鉛直方向のオイル穴80を上昇し、途中に設けた横方向の給油孔112、83、85より軸受部および上下偏心部42、44に給油される。そして、オイルに含まれる冷媒ガスは上下偏心部42、44に形成した螺旋状オイル溝82、84より中間仕切板36に設けたガス抜き穴86を通り密閉容器12内に排出される。 【0026】従って、リークガスにより低圧側の各摺動部に対する潤滑オイルの供給を阻害されることはない。 【0027】次に図2に示す他の実施例である2シリンダ型2段圧縮式ロータリコンプレッサ10について説明する。 【0028】この実施例においては、上述の第1の実施例と比較して、以下の3点が構成上相違し、それに伴い冷媒導入管88、90、冷媒吐出管92、94、および冷媒配管96、98、100、102の接続位置が変更されているだけでその他の構成は同じにつきその説明は省略する。 【0029】まず、回転圧縮機構18の低段側圧縮要素32が中間仕切板36の下側に配置され、高段側圧縮要素34が中間仕切板36の上側に配置されている。つぎに、中間仕切板36にガス抜き穴86はなく、このガス抜き穴86は上部支持部材54に水平方向に形成されている。そして、図5に示すようにクランク軸16の上下偏心部42、44に形成される螺旋状オイル溝82、84は共に右肩上がりに傾斜して設けられている。なお、図6に示すように、螺旋状オイル溝82、84は、横方向に設けた給油孔83、85によりクランク軸16の軸中心に設けたオイル穴80に連通してオイルの供給を受ける。 【0030】それゆえに、ターミナル端子20および図示されない配線を介して電動機14に通電して、電動機14を起動した場合、クランク回転軸16の回転により上下偏心部42、44に連結された上下ローラ46、48が上下シリンダ38、40内を偏心回転する。この偏心回転により上下シリンダ38、40内で冷媒ガスの圧縮作用が行われる。すなわち、下シリンダ38で1段目の圧縮、上シリンダ40で2段目の圧縮が行われる。 【0031】そして、クランク軸16の回転により密閉容器12の底部に貯溜されている潤滑オイルはクランク軸16の軸中心に沿って鉛直方向に延びるオイル穴80より上昇し、途中に設けた横方向の給油孔112、113、83、85より軸受部や上下偏心部42、44に対する給油を行う。一方、潤滑オイルに含まれるリークガスは給油孔83、85を経由して上下偏心部42、44に形成されて一方向に傾斜した螺旋状オイル溝82、84を通り上部支持部材54に設けた横方向のガス抜き穴86より密閉容器12内に排出される。 【0032】従って、リークガスをクランク軸16の上下偏心部42、44に設けた螺旋状オイル溝82、84と上部支持部材54に形成した横方向のガス抜き穴86により排出して低段側の摺動部への流入を防止し、良好なオイル潤滑を行うことができ、信頼性が確保できる。 【0033】なお、上述の実施例は、いずれも密閉容器12内を低圧式とするものであったが、密閉容器12内に1段目の圧縮ガスを放出し、この圧縮ガスを2段目の吸入ガスとして2段目の吐出ガスを配管で密閉容器外に送出する中間圧式でも同様の効果を得ることが出来る。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001889 【氏名又は名称】三洋電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年9月3日(1999.9.3) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100090181 【弁理士】 【氏名又は名称】山田 義人
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| 【公開番号】 |
特開2001−73977(P2001−73977A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月21日(2001.3.21) |
| 【出願番号】 |
特願平11−249460 |
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