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【発明の名称】 空気吸入器用カプセル及び該カプセルを有する構成群
【発明者】 【氏名】ロルフ フューサー

【要約】 【課題】騒音遮断に使用される体積をできるだけ最適に利用しようとする空気吸入器用カプセル若しくは該カプセルと空気吸入器とを有する構成群を提供する。

【解決手段】カプセルが周辺環境に対してシールされており、これにより、空気吸入器の空気吸入路と連通する共鳴室(19)が形成されており、空気吸入器の空気吸入部(17)が、カプセルの壁(18)を貫通して案内されているようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 空気吸入器用カプセル(12)であって、空気吸入器がカプセルによって完全に包囲されている形式のものにおいて、カプセルが周辺環境に対してシールされており、これにより、空気吸入器の空気吸入路と連通する共鳴室(19)が形成されており、空気吸入器の空気吸入部(17)が、カプセルの壁(18)を貫通して案内されていることを特徴とする、空気吸入器用カプセル。
【請求項2】 空気吸入器が組み込まれたカプセル(12)を有する構成群において、カプセルが周辺環境に対してシールされており、これにより、空気吸入器の空気吸入路と連通する共鳴室(19)が形成されており、空気吸入器の空気吸入部(17)が、カプセルの壁(18)を貫通して案内されていることを特徴とする構成群。
【請求項3】 空気吸入部(17)にエアフィルタ(15)が設けられている、請求項2記載の構成群。
【請求項4】 空気吸入器の他に、音を発する別のコンポーネント(20)がカプセル(12)に収納されている、請求項2又は3記載の構成群。
【請求項5】 共鳴室が、空気吸入器の吸入路に関して直列共鳴器として構成されている、請求項2から4までのいずれか1項記載の構成群。
【請求項6】 空気吸入器が、該空気吸入器と接続された、共鳴室内に位置する空気吸入路部分に安全フィルタを装備している、請求項5記載の構成群。
【請求項7】 共鳴室が、空気吸入器の吸入路に関して並列共鳴器として構成されている、請求項2から4までのいずれか1項記載の構成群。
【請求項8】 共鳴室が、音響透過性の壁(26)によって空気吸入路から分離されている、請求項7記載の構成群。
【請求項9】 音響透過性の壁(26)が気密に構成されており、共鳴室と空気吸入路との間で完全なシールが得られる、請求項8記載の構成群。
【請求項10】 音響透過性の壁が、空気吸入路の導管区分を成すフレキシブルなホース(25)によって形成されている、請求項9記載の構成群。
【請求項11】 カプセルの内側が、音響吸収性材料、特に連続気泡型のプラスチックフォームによってライニングされている、請求項2から10までのいずれか1項記載の構成群。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気吸入器用、特に燃料電池式駆動装置用の圧縮機用のカプセルであって、空気吸入器がカプセルによって完全に包囲されている形式のものに関する。更に本発明は、空気吸入器、特に燃料電池式駆動装置用の圧縮機が組み込まれたカプセルを有する構成群に関する。
【0002】
【従来の技術】固体伝搬音を発射する機器に、これらの機器から送出される音を減衰し且つ吸収材料によるライニングにおいて吸収もするカプセルを設けることは公知である。これらのカプセルは、有利には音響エネルギを周辺環境に放出させない音響的な絶縁材料から成っている。
【0003】但し、このような公知のカプセルは付加的な組込みスペースを必要とする。しかし、自動車技術においては、例えば内燃機関又は燃料電池式駆動装置用の圧縮機等の音を発する機械は狭い組込みスペースに配置されている。前記カプセルを設ける場合は、このカプセルのために必要な組込みスペースを、例えば空気吸入器の吸入路の音響的に作用する体積の縮小によって節約せねばならない。従って、カプセルは大抵の場合、音響的に妥協している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、騒音遮断に使用される体積をできるだけ最適に利用しようとする空気吸入器用カプセル若しくは該カプセルと空気吸入器とを有する構成群を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するために本発明では、カプセルが周辺環境に対してシールされており、これにより、空気吸入器の空気吸入路と連通する共鳴室が形成されており、空気吸入器の空気吸入部が、カプセルの壁を貫通して案内されているようにした。
【0006】
【発明の効果】本発明によるカプセルは、空気吸入器を完全に包囲している。これにより、空気吸入器によって発射される固体伝搬音に関して最適なノイズ絶縁が達成され得る。本発明によるカプセルは、周辺環境に対して完全にシールされており、これにより、当該カプセルに封入された体積が周辺環境と連通することは不可能であるということを特徴としている。これにより、機械の空気吸入路だけに連通可能な共鳴室が形成される。従って、カプセルに封入された体積は、同時に音響的に作用する体積として、空気吸入器の吸入ノイズ用に使用可能である。これにより、前記カプセルは二重機能を備えている。カプセル材料の音響遮断・吸収特性及び封入された体積の共鳴器特性を同時に利用することができる。
【0007】封入された体積は、さもなければ吸入路内で音響的な手段のために供与される体積と比べて著しく大きくなる。従って、吸入ノイズの中の、特に低周波のノイズ成分を減少するために適している。カプセル内に設けられたコンポーネントに基づき、共鳴器体積の複合的なジオメトリが得られる。従って、吸入ノイズの周波数にわたって観察される、広帯域のノイズ減少作用が生ぜしめられる。
【0008】本発明によるカプセルは、燃料電池式駆動装置において使用されるように、特に圧縮機に適している。高度な体積効率及び空気の水分吸収能力の低下が必要とされることに基づき、非常に高い出力密度を有する圧縮機が選ばれる。これらの圧縮機は、その構成に基づき吸入開口でも、ケーシング壁を介しても大きな騒音を発する。本発明によるカプセルは、圧縮機のケーシング壁を介した固体伝搬音も遮断でき、開口ノイズも効果的に減衰することができる。これにより、圧縮機ノイズは燃料電池式駆動装置の残りの機能の騒音レベルに適合され得るので、不快な妨害ノイズとして目立つことはない。
【0009】本発明の特別な構成では、カプセルに通じる空気吸入部にはエアフィルタが設けられている。空気の濾過は、例えば内燃機関又は燃料電池式駆動装置において不可欠である。前記エアフィルタは一般にケーシング内に設けられており、このケーシングは、それ自体が音響的な体積として吸入ノイズの減衰に寄与する。前記ケーシングは個別に構成されているか、又はカプセル若しくはこのカプセルによって包囲された体積に組み込まれてよい。
【0010】本発明の別の有利な構成は、空気吸入器の他に、音を発する別のコンポーネントがカプセルに収納される場合に得られる。これにより、例えば自動車であってよい機能群の全ての騒音が防止され得る。この場合、カプセルはその遮音及び吸音特性において有効である。音を発する別のコンポーネント例は、ターボチャージャ又は電動モータであってよい。
【0011】本発明の更に別の有利な構成では、共鳴室が直列共鳴器として働く。このことは、空気吸入部がカプセルによって形成された体積に開口しており、空気吸入器自体が吸入開口を有しているということを意味する。これにより、吸い込まれた空気は共鳴室を横断せざるを得ない。別の可能性では、共鳴器を並列共鳴器として利用する。この場合、空気の吸入路は、空気吸入部から空気吸入器まで、ほぼ1つのまとまりのある通路システムを形成しており、この通路システムは、共鳴室と音響的に連通できるようにするために、共鳴室に通じる任意の開口を有する必要がある。勿論、直列共鳴器又は並列共鳴器としての前記の作用形式間では、前記効果が重複する構成が考えられる。このことは例えば、空気吸入器の吸入開口と空気吸入部の流出開口とが、これらの両開口間には共鳴室に通じるギャップしか生じない程、互いに近くに配置される場合に考えられる。
【0012】空気吸入器に、共鳴室内に位置する流入部自体に組み込まれていてよい安全フィルタを装備すると有利である。カプセルの不密性に基づき、吸い込まれた空気を予め濾過したにも関わらず共鳴室に侵入する汚染粒子は、前記安全フィルタによって分離することができる。これにより、構成群全体の信頼性が高まるか、若しくはカプセルのシール性に対する要求が減少される。
【0013】空気吸入器を共鳴室内の汚染粒子から保護する別の手段は、空気吸入路に、共鳴室と連通する音響透過性の壁を配置することである。これにより、共鳴室の、空気吸入路との音響的な連通が保証されている。前記の音響透過性の壁は、生じ得る汚染粒子に関しては非透過性に構成することができ、これにより、安全フィルタに相当する機能を引き受ける。
【0014】更に、音響透過性の壁は完全に気密に構成されていてよい。例えば、吸入路の壁に薄膜を配置することにより、音響振動を吸入路内部から共鳴室に伝達することができる。これにより、前記のような薄膜は、共鳴室と空気吸入路との間で空気交換が行われない場合でも音響透過性である。
【0015】音響透過性の壁は、特に導管区分として空気吸入路に組み込まれた、フレキシブルなホースによって形成されていてよい。この場合、有利にはフォーム状の構造を有するホースが使用され、これらのホースは、例えば織布から成っていてよい支持ホースに取り付けられている。前記ホースは、問題なく空気吸入路に組み込まれる比較的安価な半製品である。このようにして、カプセル内の共鳴室は、危険に晒されること無しに空気吸入器に利用され得る。更に、前記ホースを配置することにより、カプセル内に空気吸入器を配置する場合のジオメトリックな構成の自由が増大する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図面につき詳しく説明する。
【0017】少なくとも1つの圧縮機11とカプセル12とを有する本発明による構成群10では、吸い込まれた空気は、燃料電池式駆動装置用のエネルギ源として働く薄膜積層体13に供給される。空気は吸入管片14を介してエアフィルタ15に達し、そこからマフラー16を介して、空気吸入部17と呼ぶ、カプセル12の壁18を貫通する導管域に達する。カプセルの壁は、例えばプラスチックから成っていてよく、内側を連続気泡フォームでコーティングされている。
【0018】カプセルは、内部に種々様々な音を発するコンポーネント20と圧縮機とが配置された共鳴室19を形成している。前記圧縮機には空気流入部21が設けられており、この空気流入部21には安全フィルタ22が装備されている。空気流入部21と空気吸入部17とは、吸い込まれた空気が共鳴室19を横断せざるを得ない程度に、互いに離れている。従って、共鳴室19は直列共鳴器(Reihenschlussresonator)として作用する。
【0019】圧縮後、空気は供給導管23を介して薄膜積層体に直接に供給される。空気は薄膜積層体から流出部24を通って流出する。
【0020】図2には、既に図1で説明したコンポーネントの、共鳴室19を並列共鳴器(Nebenschlussresonator)として使用する配置形式が示されている。空気吸入部17の手前の空気の吸入路は図示しないが、図1に示したのと同様に行われてよい。空気吸入部17は、圧縮機11の空気流入部21にホース25を介して接続されており、このホース25のカバーは音響透過性の壁26として働く。この壁26を介して、共鳴室19は音響的に作用するように、圧縮機11用の空気の吸入路に結合されている。
【出願人】 【識別番号】391021145
【氏名又は名称】フイルテルウエルク マン ウント フンメル ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】FILTERWERK MANN + HUMMEL GMBH
【出願日】 平成13年4月23日(2001.4.23)
【代理人】 【識別番号】100061815
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 敏雄 (外4名)
【公開番号】 特開2001−355572(P2001−355572A)
【公開日】 平成13年12月26日(2001.12.26)
【出願番号】 特願2001−124493(P2001−124493)