| 【発明の名称】 |
密閉型電動圧縮機 |
| 【発明者】 |
【氏名】山下 将徳
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| 【要約】 |
【課題】確実に保護機能を発揮できるようにした密閉型電動圧縮機を提供するものである。
【解決手段】密閉容器内に電動要素とこの電動要素により駆動される圧縮要素とを設け、前記電動要素に電源を供給する電源供給回路を備えた密閉型電動圧縮機にいて、前記電源供給回路に、サーキットブレーカ動作時間より短時間にて溶断する特性を有する過電流溶断型素子を設けたので、サーキットブレーカがトリップする前に電源供給そのものを遮断することができ、その後ブレーカの入れ直し等によっても電源供給を断絶することができるものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 密閉容器内に収納した電動要素及びこの電動要素により駆動される圧縮要素と、前記電動要素に電源を供給する電源供給回路とを備えた密閉型電動圧縮機において、前記電源供給回路に、サーキットブレーカ動作時間より短時間にて溶断する特性を有する過電流溶断型素子を設けたことを特徴とする密閉型電動圧縮機。 【請求項2】 前記過電流溶断型素子は、密閉型電動圧縮機の始動電流値での素子溶断時間に対し、起動電流値の2倍の電流値による溶断時間が少なくとも1/400以下であることを特徴とする請求項1に記載の密閉型電動圧縮機。 【請求項3】 前記過電流溶断型素子を前記電源供給回路の2相にのみ設けたことを特徴とする請求項1あるいは2に記載の密閉型電動圧縮機。 【請求項4】 密閉容器内に収納した電動要素及びこの電動要素により駆動される圧縮要素と、前記電動要素に電源を供給する電源供給回路とを備えた密閉型電動圧縮機において、前記電動要素に、サーキットブレーカ動作時間より短時間にて溶断する特性を有する過電流溶断型素子を設けたことを特徴とする密閉型電動圧縮機。 【請求項5】 前記過電流溶断型素子は、密閉型電動圧縮機の始動電流値での素子溶断時間に対し、起動電流値の2倍の電流値による溶断時間が少なくとも1/400以下であることを特徴とする請求項4に記載の密閉型電動圧縮機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、密閉型電動圧縮機の保護に関するものである。 【0002】 【従来の技術】密閉型電動圧縮機には通常いつくかの保護装置を有するものであるが、電動機焼損等の異常自体に対しては十分保護性能を発揮できない場合があり、従来より漏電遮断機や漏電リレー等の多重の保護装置を設ける方法がある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の方法によっても、アース処理の不完全やマグネットスイッチの接点溶着等により機能しないこともあり、圧縮機電源供給端子の破損(いわゆるピン飛び)に至ったり、配線や搭載ユニットの焼損事故にまで発展する場合も考えられる。 【0004】本発明は、保護機能を確実に発揮できるようにした密閉型電動圧縮機を提供するものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は、密閉容器内に収納した電動要素及びこの電動要素により駆動される圧縮要素と、前記電動要素に電源を供給する電源供給回路とを備えた密閉型電動圧縮機において、前記電源供給回路に、サーキットブレーカ動作時間より短時間にて溶断する特性を有する過電流溶断型素子を設けたものである。 【0006】また、前記過電流溶断型素子を、密閉型電動圧縮機の始動電流値での素子溶断時間に対し、起動電流値の2倍の電流値による溶断時間が少なくとも1/400以下であるように構成したものである。 【0007】また、前記過電流溶断型素子を前記電源供給回路の2相にのみ設けたものである。 【0008】更にまた、密閉容器内に収納した電動要素及びこの電動要素により駆動される圧縮要素と、前記電動要素に電源を供給する電源供給回路とを備えた密閉型電動圧縮機において、前記電動要素に、サーキットブレーカ動作時間より短時間にて溶断する特性を有する過電流溶断型素子を設けたものである。そして、前記過電流溶断型素子を、密閉型電動圧縮機の始動電流値での素子溶断時間に対し、起動電流値の2倍の電流値による溶断時間が少なくとも1/400以下であるように構成したものである。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、実施の形態を図面に基づき説明する。図1、図2は本発明の第1実施例を示している。本発明の密閉型電動圧縮機(図示せず)は、密閉容器(図示せず)内に電動要素(いわゆるモータ、図示せず)とこの電動要素によって駆動される圧縮要素(図示せず)と収納し、密閉容器外には、前記電動要素に電源を供給する電源供給回路(図示せず)を備えている。前記電動要素は、固定子1と回転子(図示せず)とから構成され、2は固定子の巻線、3は巻線を保持するための糸である。4A、4B、4Cはそれぞれ、R相、S相、T相のリード線で、それぞれ、ヒューズ機能(過電流溶断型素子)5A、5B、5C付き端子6A、6B、6Cが取付けられるものである。このヒューズ機能は、例えば、前記電源供給回路に、サーキットブレーカ動作時間より短時間にて溶断する特性を有するものであり、かつ、密閉型電動圧縮機の始動電流値(例えば100A)での素子溶断時間(例えば100秒)に対し、起動電流値の2倍の電流値(200A)による溶断時間が少なくとも1/400以下(例えば、0.1秒、この場合1/1000以下)であるように設定されたものである。その設定は、具体的には、銅ベースの合金を使用すると共に、溶断する部分のヒューズ部分の縦、横、高さ(あるいは、断面積と長さ)を変えることによって、特性が変化するので、この寸法を設定することによって、目標とする溶断電流、時間を調整する。7はインターナルサーモスタットで、設定温度以上の温度を検知した際には、電動要素への電源供給を停止するためのものである。8A、8Bはサーモスタットにつながる端子である。 【0010】密閉型電動圧縮機において、電動要素が何らかの原因で焼損した場合、圧縮機始動電流の数倍以上の電流が流れ、電源供給回路のサーキットブレーカ(ノーヒューズブレーカ)がトリップする。通常ブレーカトリップが起きた場合、何度かブレーカを入れ直してみることが行われることが多い。ところが一旦電動要素が焼損した場合、カーボンが大量に発生しており、この状態のまま通電すると圧縮機の電源供給端子部にトラッキング電流が流れ、上記問題点に記載のピン飛び・配線焼損等の事故に発展する恐れが大きい。しかし本発明の密閉型電動圧縮機では、サーキットブレーカがトリップする前に、過電流溶断型素子がサーキットブレーカ動作時間より短い時間にて溶断して電源供給そのものを遮断するものであり、溶断によって電源供給を停止しているのでその後ブレーカの入れ直し等によっても電源供給を停止するものである。また、一般に見られるヒューズ素子の場合、その定格電流の前後で溶断時間はあまり変化なくおしなべて短く、圧縮機の正常始動もできない時間である。圧縮機が正常始動できる程度の時間を稼ごうとすると容量・形状ともにとてつもなく大きいものとなり現実的には実現性がない。本案は溶断素子に銅ベースの合金を採用し、始動電流値に対する異常電流値での溶断時間に大幅なデファレンシャルを得るように構成した。例えば、始動電流100A時は100秒で溶断、この始動電流の2倍の200A時(異常時)は0.1秒以下で溶断するように構成した。このように、溶断時間を正常時の始動電流の2倍の電流値では、400分の1以下である1000分1に設定してあるので、正常時での始動・始動失敗・停動・電源電圧の変動等では、素子が一切溶断せず、異常時のみ素子を溶断させる事が可能である。この実施例では、サーキットブレーカがトリップする前に、過電流溶断型素子がサーキットブレーカ動作時間より短い時間にて溶断して電源供給そのものを遮断するものであり、焼損によるカーボン発生を抑制できるため、電動機焼損の通電があってもトラッキングを生じにくく、過電流溶断型素子を圧縮機の内部に配置する事が可能である。図3、図4には第2実施例を示し、第1実施例と同一の構成には同一の符号を付し、その説明は省略する。10はヒューズ機能を備えた中性点部分で、前述の第1実施例のものと同様のヒューズ機能10Aを有するものである。同様のヒューズ機能とは、前記電源供給回路のサーキットブレーカ動作時間より短時間にて溶断する特性を有するものであり、かつ、密閉型電動圧縮機の始動電流値(例えば100A)での素子溶断時間(例えば100秒)に対し、起動電流値の2倍の電流値(200A)による溶断時間が少なくとも1/400以下(例えば、0.1秒)であるように設定されたものである。 【0011】尚、11A、11B、11Cは端子6A、6B、6Cとは異なり、ヒューズ機能(過電流溶断型素子)を備えていない。図5は第3実施例を、図6は第4実施例を示し、前述の実施例と同一の構成には同一の符号を付し、その説明は省略する。図5において、20は制御箱で、この制御箱は電動要素に電源を供給するための電源供給回路の一部である。 【0012】21は後述する過電流溶断型素子で、前述のヒューズ機能を備えたものである。22は端子部で、電源供給回路本体に配線接続するために使用される。図6において、30、31はそれぞれ後述する過電流溶断型素子で、T相とR相とに取付けている。S相は、アースされている相で、この相には、過電流溶断型素子を取付けていない。 【0013】市場での商用電源は1相が接地(アース)されており、アース相に対しては電圧0Vの端子電圧となる。従ってアース相が既知の場合3相間に配設する必要は無く、2相にて条件を満たす事が可能であるため、2相にのみ取付けたものである。 【0014】図7は過電流溶断型素子の第1実施例を、図8は過電流溶断型素子の第2実施例を、図9は過電流溶断型素子の第3実施例を、図10は過電流溶断型素子の第4実施例を示している。夫々の過電流溶断型素子は前述のヒューズ機能を備えたものである。図7において、過電流溶断型素子41は図6に示す過電流溶断型素子30,31として用いられるものである。40はヒューズ部(溶断部)で、このヒューズは、前記ヒューズ機能を発揮するように構成されている。図8に示す過電流溶断型素子42は、図6に示す過電流溶断型素子30,31として用いられるものである。43は端子部である。また、図9に示す過電流溶断型素子は44で、図5に示すものに使用される。ヒューズ部45はR相と、T相に取付けられ、S相には取付けられる接続部46は、ヒューズ部である必要は必ずしもない。もちろん、 S相にヒューズ部45を取付けても良い。さらに、図10に示す過電流溶断型素子47はヒューズ48部が3カ所に取付けられるもので、図5に示す過電流溶断型素子21として用いられるものである。 【0015】このように、過電流溶断型素子の取付位置としては、リード線端子部、中性点、電源供給回路等が考えられる。 【0016】 【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載された発明では、サーキットブレーカがトリップする前に、電源供給そのものを遮断するものであり、その後ブレーカの入れ直し等によっても電源供給を断絶するものである。このため、電動機焼損発生直後(着火時点)に電源回路を遮断でき、燃焼が広がりカーボンが大量に発生する前に通電を停止できるためほとんどカーボンの発生を抑制できる。しかも、過電流溶断阻止を電源供給回路に設けたので、既存の密閉型電動圧縮機にも適用可能である。 【0017】請求項2に記載の発明では、始動電流値に対する異常電流値での溶断時間に大幅なデファレンシャルが得られるよう構成しているので、正常時での始動・始動失敗・停動・電源電圧の変動等では一切溶断せず、異常時のみ溶断させる事が可能である。請求項3に記載の発明では、必要な部分にのみ過電流溶断型素子設けているので、低価格の密閉型電動圧縮機を提供できる。 【0018】請求項4に記載の発明では、サーキットブレーカがトリップする前に、電源供給そのものを遮断するものであり、その後ブレーカの入れ直し等によっても電源供給を断絶するものである。このため、電動機焼損発生直後(着火時点)に電源回路を遮断でき、燃焼が広がりカーボンが大量に発生する前に通電を停止できるためほとんどカーボンの発生を抑制できる。しかも、電源供給回路を変更せず、圧縮機本体のみで、保護機能を発揮することができる。請求項5に記載の発明では、始動電流値に対する異常電流値での溶断時間に大幅なデファレンシャルが得られるよう構成しているので、正常時での始動・始動失敗・停動・電源電圧の変動等では一切溶断せず、異常時のみ溶断させる事が可能である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001889 【氏名又は名称】三洋電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年1月19日(2000.1.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100111383 【弁理士】 【氏名又は名称】芝野 正雅
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| 【公開番号】 |
特開2001−200790(P2001−200790A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月27日(2001.7.27) |
| 【出願番号】 |
特願2000−10849(P2000−10849) |
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