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【発明の名称】 密閉形往復動式コンプレッサ用吐出マフラーの遮蔽板
【発明者】 【氏名】崔 鎭圭

【要約】 【課題】高圧で圧縮された冷媒がシリンダーヘッドの吐出室を介して吐出マフラーへ吐出される時に発生する吐出音の減衰効率を向上させ得る密閉形往復動式コンプレッサ用吐出マフラーの遮蔽板を提供する。

【解決手段】シリンダーブロックの下部に取付けられている吐出マフラーの内部に装着され,冷媒ガスの吐出騒音を減衰する密閉形往復動式コンプレッサ用吐出マフラーの遮蔽板182において,遮蔽板182の中央に吐出管側に一定直径の延長管部182aをプレス成型時に突出形成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 シリンダーブロックの下部に取付けられている吐出マフラーの内部に装着され,冷媒ガスの吐出騒音を減衰する密閉形往復動式コンプレッサ用吐出マフラーの遮蔽板において,前記遮蔽板の中央に前記吐出管側に一定直径の延長管部が突出形成されることを特徴とする密閉形往復動式コンプレッサ用吐出マフラーの遮蔽板。
【請求項2】 前記延長管部の長さが3mmであることを特徴とする請求項1に記載の密閉形往復動式コンプレッサ用吐出マフラーの遮蔽板。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,密閉形往復動式コンプレッサ用吐出マフラーの遮蔽板に係り,特に,高圧で圧縮された冷媒がシリンダーヘッドの吐出室を介して吐出マフラーへ吐出される時に発生する吐出音を,減衰することができる前記密閉形往復動式コンプレッサ用吐出マフラーの遮蔽板に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に,密閉形往復動式コンプレッサは,冷媒を媒介体にして圧縮,凝縮,膨張,及び蒸発の過程が連続的に行われる冷凍サイクルで冷媒を高温高圧で圧縮して容器外部へ排気する作用を行う。
【0003】このような機能の密閉形往復動式コンプレッサは,図4,図5に示すように,一般的に上部容器11と下部容器12とが結合して密閉された密閉容器10の内部に動力を発生する駆動部20と,この駆動部20から動力を伝達されて冷媒を吸入して圧縮する圧縮部30とを含む。
【0004】さらに,この圧縮部30は,冷媒の吸入及び吐出を案内する吸入室(図示せず)及び吐出室(図示せず)が形成されたシリンダーヘッド31と,その内部に圧縮室(図示せず)が設けられたシリンダーブロック32と,圧縮室を往復動するピストン(図示せず)と,このピストンと偏心軸23とを連結して回動を直線往復動に変換させる連結ロッド33とを備えて密閉容器10の下部に取付けられている。
【0005】シリンダーブロック32の両端には,シリンダーヘッド31の吐出室と,連絡孔60に連絡する吐出マフラー80とがそれぞれ設けられている。この吐出マフラー80は,高圧冷媒の吐出時に発生する吐出音を減少させるための一種の騒音遮蔽装置である。
【0006】ピストンが圧縮室の内部を往復動することにより,冷媒は吸入マフラー40とシリンダーヘッド31の吸入室を介して吸入され,高圧で圧縮される。その後,シリンダーヘッド31の吐出室と連絡孔60を通って吐出マフラー80へ吐出される。
【0007】圧縮された冷媒は,吐出室の上部に設けられた連絡孔60を通って吐出マフラー80へ吐出され,この吐出マフラー80の内部に連絡した吐出管86を介して外部に供給される。
【0008】この時,吐出マフラー80は,高圧で冷媒を一時貯蔵して吐出する時に発生する吐出音を減衰させる。その構造は,図4〜図6に示す。
【0009】吐出マフラー80は,シリンダーブロック32の取付部70とカバー81によって内部空間が形成され,また,その中間に設けられた遮蔽板82が内部空間に上下に画成するように構成される。連絡孔60を通って高圧の冷媒が吐出室から吐出される時に流速の差から発生される騒音が減少し,カバー81の下方に結合されて内部に連絡した吐出管86を通って高圧の冷媒が外部へ吐出される。
【0010】しかし,このような構造を有する吐出マフラー80では,その内部空間が遮蔽板82により,単に上下に区画されているため,高温高圧の冷媒の吐出時に発生する吐出音を減衰することには限界があり,従って,高圧の冷媒による振動および騒音が冷凍サイクル内に直に伝達されるという問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,このような問題点に鑑みてなされたもので,その目的とするところは,高圧で圧縮された冷媒がシリンダーヘッドの吐出室を介して吐出マフラーへ吐出される時に発生する吐出音の減衰効率を向上させ得る密閉形往復動式コンプレッサ用吐出マフラーの遮蔽板を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】前述した課題を達成するために本発明は,シリンダーブロックの下部に取付けられている吐出マフラーの内部に装着され,冷媒ガスの吐出騒音を減衰する密閉形往復動式コンプレッサ用吐出マフラーの遮蔽板において,前記遮蔽板の中央に前記吐出管側に一定直径の延長管部が突出形成されることを特徴とする密閉形往復動式コンプレッサ用吐出マフラーの遮蔽板である。
【0013】また,好ましくは,延長管部の長さは3mm前後であるのがよく,プレス成型時に突出形成してもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下,図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は,本発明の一実施の形態に係る往復動式コンプレッサの内部構成を示す概略図であり,図2は,発明の一実施の形態に係る吐出マフラーを概略的に示す分解斜視図であり,図3は,本発明の一実施の形態に係る遮蔽板の延長管部の変化による騒音遮蔽状態を示すグラフである。
【0015】本発明の一実施の形態に係るコンプレッサの吐出マフラーは,図1及び図2に示すように,前記シリンダーブロック132の両端部に,それぞれ吐出マフラー180が取付けられている取付部170が設けられ,この取付部170の中心部には,内部にねじ山が形成された孔171が設けられている。
【0016】吐出マフラー180は取付部170と結合し,また,内部空間を形成しながらボディをなす半球形のカバー181が設けられる。この内部には,内部空間を上下に分ける半球形の遮蔽板182が取付けられている。
【0017】ここで,遮蔽板182の中央に設けられた孔184には,半球状が形成された軸方向に所定の長さの延長管部182aがプレス加工時のバーリング作業によって備えられている。
【0018】また,遮蔽板182の外周縁には,上下に冷媒リークを防止するガスケット183が設けられ,遮蔽板182とカバー181の中央には,ボルト結合可能に,それぞれボルト孔184,185が設けられている。
【0019】従って,吐出マフラー180の上方の内部空間は,シリンダーヘッド131の吐出室と連絡孔160に連絡しており,高圧の冷媒が流入する。さらに,遮蔽板182の延長管部182aに設けられた孔184を通って下方の内部空間に流入し,冷媒が一時貯蔵される。
【0020】なお,前記カバー181と結合されて高圧の冷媒を外部へ吐出案内する吐出管186が連結されている。
【0021】このような吐出マフラー180の取付手順をより詳しく説明すると,ガスケット183を上下に備えた下向け半球形の遮蔽板182と,半球形の吐出マフラーのカバー181とを一致させた後,ワッシャ191が設けられたボルト190をカバー181と遮蔽板182の孔184,185を貫通してシリンダーブロック132の取付部170の孔71に嵌合する。
【0022】従って,吐出マフラー180は,シリンダーブロック132の取付部170とカバー181によって内部空間が形成され,また,その中間に設けられて延長管部182aを有する遮蔽板182が内部空間を上下に画するように構成される。連絡孔160を通って高圧の冷媒が吐出室から吐出される際に,延長管部182aによって,流速差から発生される騒音が減少し,カバー181の下方に結合されて内部を連絡する吐出管186を通って高圧の冷媒が外部へ吐出される。
【0023】本発明の一実施の形態による遮蔽板182に取付けられた延長管部182aの長さを変えて,騒音が遮蔽される状態の差をグラフを図3に示した。aは延長管部が無い状態,bは,延長管部が2mmの状態,cは延長管部が5mmの状態である。延長管部182aの長さが2mm〜5mmの状態では,緩やかに騒音が遮蔽されることがわかる。
【0024】また,延長管部182aの長さは,材質とプレス成型による作業の効率性を考慮すると,3mmが最適であることが種々の成型実験で確認された。
【0025】これにより,延長管部182aの長さが3mmである状態と,延長管部の無い状態とをコンプレッサの吐出マフラー180に適用して比較したところ下記の表2のような騒音の測定結果が得られた。
【0026】
【表1】

【0027】このように,延長管部を3mmにしたところ,変更前に比較して全体騒音レベルが2dB(A)減少し,さらに,超高騒音値(PEAK)での騒音レベルも減少したことがわかる。
【0028】言換えれば,従来の技術は,内部連結形膨張形騒音器の原理から延長管部182aがない形状をしているが,本発明の一実施の形態では,延長管部182aが別のチューブを溶接などの方法で形成することなく適用可能で,別の設備が必要でないことは勿論,大幅のコストアップなどを生じない。
【0029】以上,添付図面を参照しながら本発明にかかる密閉形往復動式コンプレッサ用吐出マフラーの遮蔽板の好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかでありそれについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0030】
【発明の効果】以上,詳細に説明したように本発明によれば,高圧で圧縮された冷媒がシリンダーヘッドの吐出室を介して吐出マフラーへ吐出される時に発生する吐出音の減衰効率を向上させ得る密閉形往復動式コンプレッサ用吐出マフラーの遮蔽板を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】595072848
【氏名又は名称】三星光州電子株式会社
【出願日】 平成12年7月24日(2000.7.24)
【代理人】 【識別番号】100095957
【弁理士】
【氏名又は名称】亀谷 美明 (外2名)
【公開番号】 特開2001−182654(P2001−182654A)
【公開日】 平成13年7月6日(2001.7.6)
【出願番号】 特願2000−221949(P2000−221949)