| 【発明の名称】 |
ハイブリッドコンプレッサの駆動制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】入江 一博
【氏名】集貝 雅彦
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| 【要約】 |
【課題】エンジン及びモータによる2系統の駆動源を有するハイブリッドコンプレッサにおいて、モータによる駆動時の最適な制御を可能とする。
【解決手段】冷力検知手段22の信号から必要とされる冷力が得られていないと判定し、且つモータ回転速度検知手段26の信号からモータの回転速度が所定値以下であると判定し、且つコンプレッサトルク検知手段23の信号からハイブリッドコンプレッサの回転トルクが所定値以上であると判定した場合に、モータ入力調整手段28に対してモータへの入力電気量を増加させる制御信号を出力する中央制御手段21を備える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 エンジン及びモータの2系統による駆動形式を有し、冷凍サイクルの一部を構成するハイブリッドコンプレッサの駆動制御装置において、前記冷凍サイクルの一部を構成するエバポレータが発生する冷力を検知する冷力検知手段と、前記ハイブリッドコンプレッサが冷媒を圧縮するのに必要な回転トルクを検知するコンプレッサトルク検知手段と、前記モータの回転速度を検知するモータ回転速度検知手段と、前記モータへ入力される電気量を検知するモータ入力検知手段と、前記モータへ入力される電気量を増減させるモータ入力調整手段と、前記冷力検知手段の信号から必要とされる冷力が得られていないと判定し、且つ前記モータ回転速度検知手段の信号から前記モータの回転速度が所定値以下であると判定し、且つ前記コンプレッサトルク検知手段の信号から前記ハイブリッドコンプレッサの回転トルクが所定値以上であると判定した場合に、前記モータ入力調整手段に対して前記モータへの入力電気量を増加させる制御信号を出力する中央制御手段とを備えることを特徴とするハイブリッドコンプレッサの駆動制御装置。 【請求項2】 更に、前記ハイブリッドコンプレッサの冷媒の吐出容量を検知するコンプレッサ容量検知手段と、前記ハイブリッドコンプレッサの吐出容量を増減させるコンプレッサ容量調整手段とを備え、前記中央制御手段は、前記冷力検知手段の信号から必要冷力が得られていないと判定し、且つ前記モータ回転速度検知手段の信号から前記モータの回転速度が所定値以下であると判定し、且つ前記コンプレッサトルク検知手段の信号から前記ハイブリッドコンプレッサの回転トルクが所定値以上であると判定した場合に、前記コンプレッサ容量調整手段に対して前記ハイブリッドコンプレッサの吐出容量を低減させる制御信号を出力することを特徴とする請求項1記載のハイブリッドコンプレッサの駆動制御装置。 【請求項3】 更に、前記モータの温度を検知するモータ温度検知手段を備え、前記中央制御手段は、前記モータ入力検知手段の信号から前記モータへの入力電気量が上限値であると判定し、且つ前記モータ温度検知手段の信号から前記モータの温度が所定値以上であると判定した場合に、前記コンプレッサ容量調整手段に対して前記ハイブリッドコンプレッサの吐出容量を低減させる制御信号を出力することを特徴とする請求項2記載のハイブリッドコンプレッサの駆動制御装置。 【請求項4】 前記コンプレッサトルク検知手段は、前記ハイブリッドコンプレッサの冷媒吐出口付近の圧力及び温度の少なくとも一方に基づいて、前記ハイブリッドコンプレッサが冷媒を圧縮するのに必要な回転トルクを算出することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のハイブリッドコンプレッサの駆動制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】エンジン及びモータの2系統による駆動方式を有し、特にハイブリッド車やアイドルストップ車に好適に用いられる車両用空調装置におけるコンプレッサの駆動制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】通常、車両用空調装置のコンプレッサは、エンジンが駆動している時には、このエンジンの駆動力をクラッチ、ベルト、プーリ等を介して伝えることにより駆動されるが、駐停車中等でエンジンが停止している時には、バッテリを駆動源とするモータにより駆動される。このモータは、一般には駆動時に一定の電圧が入力され、一定の駆動力を発生する。また、コンプレッサには、冷媒の吐出量が可変なものが多く使用されており、ロータリ、スワッシュ、ワブルタイプ等が公知となっている。 【0003】また、近年、無駄なエンジン駆動を停止させるようにしたハイブリッド車やアイドルストップ車の研究開発が進んでいる。このようなハイブリッド車やアイドルストップ車は、通常の車両に比べてエンジンが停止状態となることが多いため、空調装置のコンプレッサがモータにより駆動される機会が必然的に多くなるものである。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、モータによりコンプレッサを駆動しなければならない状況であっても、外気温度が高い時等の冷却負荷が高い場合には、冷媒の圧力及び温度が上昇し、コンプレッサが冷媒を圧縮する際にかかる抵抗力が増加し、コンプレッサを駆動させるのに必要な回転トルクが大きくなるので、モータに大きな駆動力が必要となってくる。そこで、このような場合に備えて大きな駆動力を発生する大出力モータを設置すると、消費電力が大きくなるため、バッテリ保護の必要から駆動可能時間が短くなり、エンジンを本来停止しておきたい時にも始動させなくてはならないといった不都合が起こりやすい。また、低負荷となった時には、コンプレッサの回転トルクが小さくなるため、従来のようにモータに定電圧を供給するのみでは、上記のような大出力モータを用いた場合には余剰冷力が拡大して空調効率が悪化してしまう。また、モータが大型化して車載性が悪くなるという不具合をも有する。また、小出力のモータでは、コンプレッサの駆動力が不足しがちとなり、冷房能力の低下を招くことになる。 【0005】そこで、この発明は、エンジン及びモータによる2系統の駆動源を有するハイブリッドコンプレッサにおいて、モータによる駆動時の最適な制御を可能とするハイブリッドコンプレッサの駆動制御装置を提供することを目的とするものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、この発明は、エンジン及びモータの2系統による駆動形式を有し冷凍サイクルの一部を構成するハイブリッドコンプレッサの駆動制御装置において、前記冷凍サイクルの一部を構成するエバポレータが発生する冷力を検知する冷力検知手段と、前記ハイブリッドコンプレッサが冷媒を圧縮するのに必要な回転トルクを検知するコンプレッサトルク検知手段と、前記モータの回転速度を検知するモータ回転速度検知手段と、前記モータへ入力される電気量を検知するモータ入力検知手段と、前記モータへ入力される電気量を増減させるモータ入力調整手段と、前記冷力検知手段の信号から必要とされる冷力が得られていないと判定し、且つ前記モータ回転速度検知手段の信号から前記モータの回転速度が所定値以下であると判定し、且つ前記コンプレッサトルク検知手段の信号から前記ハイブリッドコンプレッサの回転トルクが所定値以上であると判定した場合に、前記モータ入力調整手段に対して前記モータへの入力電気量を増加させる制御信号を出力する中央制御手段とを備えるものである(請求項1)。 【0007】これによれば、エバポレータから発生する冷力が必要冷力に満たず、且つモータの回転速度が所定値以下に減少し、且つコンプレッサが冷媒を圧縮するのに必要な回転トルク(以下、コンプレッサトルクという)が増加した時に、モータへの入力電気量が高められ、モータの回転速度が上昇する。これにより、冷却負荷が変動しても、モータの回転速度を高効率点で一定に保つことができるので、空調効率を向上させることができる。更に、この構成によれば、冷媒の吐出容量が一定のハイブリッドコンプレッサを使用した場合にも使用することができる。 【0008】また、上記構成に、更に前記ハイブリッドコンプレッサの冷媒の吐出容量を検知するコンプレッサ容量検知手段と、前記ハイブリッドコンプレッサの吐出容量を増減させるコンプレッサ容量調整手段とを備え、前記中央制御手段は、前記冷力検知手段の信号から必要冷力が得られていないと判定し、且つ前記モータ回転速度検知手段の信号から前記モータの回転速度が所定値以下であると判定し、且つ前記コンプレッサトルク検知手段の信号から前記ハイブリッドコンプレッサの回転トルクが所定値以上であると判定した場合に、前記コンプレッサ容量調整手段に対して前記ハイブリッドコンプレッサの吐出容量を低減させる制御信号を出力するものとしてもよい(請求項2)。 【0009】これによれば、エバポレータから発生する冷力が必要冷力に満たず、且つモータの回転速度が所定値以下に減少し、且つコンプレッサトルクが増加した時に、ハイブリッドコンプレッサの冷媒吐出容量(以下、コンプレッサ容量という)が減少される。これにより、圧縮及び吐出される冷媒量が減少するので、モータへの負担が軽減し、モータの回転速度が上昇する。これにより、冷却負荷が変動しても、モータの回転速度を高効率点で一定に保つことができる。また、この構成によれば、冷却負荷が増加して必要冷力が得られなくなった時に、例えば、モータへの入力電気量を増加させる前に、先ずコンプレッサ容量を一度低減させることにより、大幅なモータの回転速度の低下を防ぎながら、徐々にモータの回転速度を上昇させて冷力を増加させていくことができるので、よりスムーズなコンプレッサ制御を実現することができる。 【0010】また、上記構成に、更に前記モータの温度を検知するモータ温度検知手段を備え、前記中央制御手段は、前記モータ入力検知手段の信号から前記モータへの入力電気量が上限値であると判定し、且つ前記モータ温度検知手段の信号から前記モータの温度が所定値以上であると判定した場合に、前記コンプレッサ容量調整手段に対して前記ハイブリッドコンプレッサの吐出容量を低減させる制御信号を出力するものであってもよい(請求項4)。 【0011】これによれば、モータが熱を発した時に、コンプレッサ容量が減少されるので、モータへの負荷が低減される。これにより、モータへの過度の負荷を避けることができるので、モータの故障等を防止することができる。 【0012】また、前記コンプレッサトルク検知手段は、前記ハイブリッドコンプレッサの冷媒吐出口付近の圧力及び温度の少なくとも一方に基づいて、前記ハイブリッドコンプレッサが冷媒を圧縮するのに必要な回転トルクを演算するものであるとよい(請求項5)。 【0013】外気温度の上昇等により冷媒が高温高圧となると、コンプレッサが冷媒を圧縮する際にかかる負荷が増加することから、コンプレッサトルクは冷媒の温度及び圧力と比例関係を有するものと言える。従って、この比例関係を利用すれば、コンプレッサの冷媒吐出口付近の冷媒圧力及び温度のうち少なくとも一方を検出することによって、コンプレッサトルクの増減を検知することができる。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。 【0015】この発明に係るハイブリッドコンプレッサの駆動制御装置は、車両用空調装置等に用いられる図1に示すような冷凍サイクル1において使用される。この冷凍サイクル1は、ハイブリッドコンプレッサ2、室外用熱交換器8、リキッドタンク9、膨張弁10、エバポレータ11とが順次配管接続されてなり、冷媒が図1中矢印Cの方向に循環する。 【0016】前記ハイブリッドコンプレッサ2は、冷媒を圧送するコンプレッサ3と電動のモータ4とが連結されて構成される。前記コンプレッサ3は、車載エンジン(図示せず)の回転力を伝達するためのプーリ5及び軸6と、前記モータ4の回転力を伝達するモータ軸7とを有する。このハイブリッドコンプレッサ2は、主にエンジン駆動時には、このエンジンの駆動力により駆動されるが、エンジン停止時には、バッテリ(図示せず)を駆動源とする前記モータ4により駆動される。 【0017】また、この発明の第1の実施の形態においては、前記コンプレッサ3は、冷媒を圧縮し吐出する容量(以下、コンプレッサ容量と称する)が一定、即ちコンプレッサ容量が不変なものである。また、前記モータ4は、CPU、ROM、RAM等からなる後述するコントロールユニット(C/U)20からの制御信号により、回転速度が調整可能なものである。 【0018】前記冷凍サイクル1において、前記コンプレッサ3の冷媒吐出口3aと前記室外用熱交換器8との間には、冷媒の圧力を検出する冷媒圧力センサ15が設置され、また前記エバポレータ11にはこのエバポレータ11から吹き出される空気の温度を検出する吹出空気温度センサ16が設置され、更に前記モータ4には、このモータ4の表面温度を検出するモータ温度センサ17が設置されており、更に前記冷媒圧力センサ15、吹出空気温度センサ16、及びモータ温度センサ17の検出信号が入力され、前記ハイブリッドコンプレッサ2との間で信号の入出力を行う前記C/U20を備える。 【0019】図2に示すこの発明の第1の実施の形態に係るC/U20は、前記吹出空気温度センサ16の検出信号からエバポレータ11が発生する冷力を検知する冷力検知手段22、前記冷媒圧力センサ15の検出信号から前記コンプレッサ3が冷媒を圧縮するのに必要な回転トルク(以下、コンプレッサトルクという)を検知するコンプレッサトルク検知手段23、前記モータ4の回転速度を検知するモータ回転速度検知手段26、前記モータ4への入力電圧を検出するモータ入力検知手段27、前記モータ4への入力電圧を調節しモータ4の駆動力を制御するモータ入力調整手段2 8 、そしてこれら各手段22,23,26,27,28からの入力信号に応じて、前記モータ入力調整手段28へ制御信号を出力する中央制御手段21を有して構成される。 【0020】尚、前記冷力検知手段22にデータを与えるセンサとしては、前記吹出空気温度センサ16の他にも、エバポレータ11の通風方向入口又は出口側の温度や圧力を検出するセンサ等を用いることもできる。また、前記コンプレッサトルク検知手段23にデータを与えるセンサとしては、前記冷媒圧力センサ15の代わりに、冷媒温度を検出する温度センサを用いることができる。外気温度の上昇等により冷媒が高温高圧となると、コンプレッサ3が冷媒を圧縮する際にかかる負荷が増加することから、コンプレッサトルクは冷媒の温度及び圧力と略比例関係を有するもの言える。従って、この略比例関係を利用すれば、コンプレッサの冷媒吐出口付近の冷媒圧力及び温度のうち少なくとも一方を検出することによって、コンプレッサトルクの増減を検知することができる。 【0021】以下に、上記第1の実施の形態に係るC/U20によるハイブリッドコンプレッサの駆動制御を、図3に示すフローチャートを参照して説明する。この駆動制御は、空調装置全体の制御を司るメイン制御ルーチンから定期的に実行されるものである。 【0022】先ず、ステップ100において、前記冷力検知手段22の信号から必要冷力が得られているか否かを判定し、必要冷力が得られていると判定した場合には、前記メイン制御ルーチンへリターンし、一方必要冷力が得られていないと判定した場合には、ステップ101において、前記モータ回転速度検知手段26によりモータ4の回転速度が所定値以上に維持されているか否かを判定する。 【0023】前記ステップ101において、モータ4の回転速度が所定値以上を維持していると判定した場合には、前記メイン制御ルーチンへリターンし、一方モータ4の回転速度が所定値以上に維持されていないと判定した場合には、ステップ102において、前記コンプレッサトルク検知手段23によりコンプレッサトルクが所定値以上に上昇しているか否かを判定する。 【0024】前記ステップ102において、前記コンプレッサトルクは上昇していないと判定した場合には、前記メイン制御ルーチンへリターンし、一方前記コンプレッサトルクが上昇していると判定した場合には、ステップ103において、前記モータ入力検知手段27により前記モータ4への入力電圧量が予め設定された最大値に達しているか否かを判定する。 【0025】前記ステップ103において、前記モータ4への入力電圧が前記最大値に達していると判定した場合には、前記メイン制御ルーチンへリターンし、一方前記モータ4への入力電圧が前記最大値に達していないと判定した場合には、ステップ104において、前記中央制御手段21は前記モータ入力調整装置28に対して前記モータ4への入力電圧を増加させる制御信号を出力する。 【0026】次いで、ステップ105において、前記モータ回転速度検知手段26により前記モータ4の回転速度が所定値以上に上昇(回復)したか否かを判定し、モータ4の回転速度が所定値以上になったと判定した場合には、前記ステップ100において、再び必要冷力が得られているか否かを判定し、一方モータ4の回転速度が所定値以上になっていないと判定した場合には、前記ステップ103において、再びモータ4への入力電圧が最大値となっているか否かを判定し、最大値となっていなければ、ステップ104において、モータ4への入力電圧を増加させる。 【0027】上記制御によれば、図4に示すように、外気負荷が上昇することによって、コンプレッサ3の吐出口3a付近の冷媒圧力(温度センサを用いた場合には冷媒温度)が上昇し、コンプレッサトルク(Compトルク)が上昇し、モータ4への抵抗が増加してモータ4の回転速度が低下し、エバポレータ11からの吹き出し温度が上昇してくると、モータ4への入力電圧が高められる。これにより、モータ4の回転速度が上昇(回復)するので、エバポレータ11からの吹き出し温度が下がってくる。このように、冷却負荷の変動に応じてモータ4への入力電圧が的確に変化されるので、モータ4の回転速度を最高効率点に維持することが可能となる。この実施の形態によれば、前記コンプレッサ容量が一定であっても、冷力の調整が可能となる。 【0028】以下に、この発明の他の実施の形態について図面を参照して説明するが、上記第1の実施の形態と同一の個所及び同様の作用を奏する個所には同一の符号を付してその説明を省略する。 【0029】第2の実施の形態においては、コンプレッサ3は、前記コンプレッサ容量を可変とする公知の容量可変機構(図示せず)を有する。この容量可変機構としては、例えばロータリ、スワッシュ、ワブルタイプ等のものが挙げられる。 【0030】そして、前記C/U20は、図5に示すように、前記冷力検知手段22、前記コンプレッサトルク検知手段23、前記コンプレッサ容量を検知するコンプレッサ容量検知手段24、前記容量可変機構を含む前記コンプレッサ容量を調整するコンプレッサ容量調整手段25、前記モータ回転速度検知手段26、前記モータ入力検知手段27、前記モータ入力調整手段28、前記モータ温度センサ17の検出値から前記モータ4の温度を検出するモータ温度検知手段29、そしてこれら各手段22,23,24,25,26,27,28,29からの入力信号に応じて、前記コンプレッサ容量調整手段25及びモータ入力調整手段28に対して制御信号を出力する中央制御手段21とを含んで構成される。 【0031】以下に、上記第2の実施の形態に係るC/U20によるハイブリッドコンプレッサの駆動制御を、図6及び図9に示すフローチャートを参照して説明する。この駆動制御は、空調装置全体の制御を司るメイン制御ルーチンから定期的に実行されるものである。 【0032】先ず、ステップ110において、前記冷力検知手段22の信号から必要冷力が得られているか否かを判定し、必要冷力が得られていると判定した場合には、前記メイン制御ルーチンへリターンし、一方必要冷力が得られていないと判定した場合には、ステップ111において、前記モータ回転速度検知手段26の信号からモータ4の回転速度が所定値以上に維持されているか否かを判定する。 【0033】前記ステップ111において、モータ4の回転速度が所定値以上を維持していると判定した場合には、ステップ113において、前記中央制御手段21は前記コンプレッサ容量調整手段25に対して前記コンプレッサ容量を増加させる制御信号を出力した後、前記ステップ110へ戻る。 【0034】一方、前記ステップ111において、モータ4の回転速度が所定値以上に維持されていないと判定した場合には、ステップ112において、前記コンプレッサトルク検知手段23の信号からコンプレッサトルクが上昇しているか否かを判定する。 【0035】前記ステップ112において、コンプレッサトルクは上昇していないと判定した場合には、前記ステップ113において、前記コンプレッサ容量を増加させた後、前記ステップ110へ戻り、一方コンプレッサトルクが上昇していると判定した場合には、ステップ114において、前記コンプレッサ容量検知手段24の信号から前記コンプレッサ容量が最小となっているか否かを判定する。 【0036】前記ステップ114において、前記コンプレッサ容量が最小となっていないと判定した場合には、ステップ115において、前記中央制御手段21は前記コンプレッサ容量調整手段25に対してコンプレッサ容量を低減させるための制御信号を出力し、次いでステップ116において、前記モータ回転速度検知手段26からの信号によりモータ4の回転速度が所定値以上に上昇(回復)したか否かを判定する。 【0037】前記ステップ116において、モータ4の回転速度が所定値以上になっていないと判定した場合には、前記ステップ114に戻って、再びコンプレッサ容量が最小となっているか否かを判定し、一方前記ステップ116において、モータ4の回転速度が所定値以上に回復したと判定した場合には、ステップ117において、前記モータ入力検知手段27の信号からモータ4への入力電圧が予め設定された最大値に達しているか否かを判定する。また、前記ステップ114において、コンプレッサ容量が最小となっていると判定した場合には、前記ステップ117において、モータ4への入力電圧が最大値に達しているか否かを判定する。 【0038】前記ステップ117において、モータ4への入力電圧が最大値に達していないと判定した場合には、ステップ118において、前記中央制御手段21は前記モータ入力調整手段28に対してモータ4への入力電圧を増加させるための制御信号を出力した後、前記ステップ110へ戻る。一方、前記ステップ117において、モータ4への入力電圧が最大値に達していると判定した場合には、図9に示すステップ130以降のモータ保護制御ルーチンを実行する。 【0039】ステップ130において、前記モータ温度検出手段29の信号からモータ4の表面温度が所定値以上に上昇しているか否かを判定し、モータ4の表面温度が所定値以上となっていないと判定した場合には、前記メイン制御ルーチンへリターンし、一方モータ4の表面温度が所定値以上であると判定した場合には、ステップ131において、前記コンプレッサ容量検知手段24の信号から前記コンプレッサ容量が最小となっているか否を判定する。 【0040】前記ステップ131において、前記コンプレッサ容量が最小となっていないと判定した場合には、ステップ132において、前記中央制御手段21は前記コンプレッサ容量調整手段25に対してコンプレッサ容量を低減させる制御信号を出力した後、前記ステップ130へ戻り、一方前記ステップ131において、コンプレッサ容量が最小となっていると判定した場合には、ステップ133において、前記中央制御手段21は前記モータ入力調整手段28に対してモータ4への入力電圧を0とする制御信号を出力してモータ4を停止させ、ステップ134において、エンジンを始動させた後、前記メイン制御ルーチンへリターンする。 【0041】上記制御によれば、図7に示すように、外気負荷が上昇することによって、コンプレッサ3の吐出口3a付近の冷媒圧力が上昇し、コンプレッサトルクが上昇し、モータ4の回転速度が低下してくると、先ず前記コンプレッサ容量を低減させることによって、モータ4にかかる負荷を軽減させ、モータ4の回転速度を回復させた後、モータ4への入力電圧を増加させることによって、冷却能力が増加される。これにより、外気負荷に変動が生じても、吹き出し温度を的確に保つことができると共に、大幅なモータ4の回転速度の低下を防ぐことができるので、スムーズな制御を実現することができる。 【0042】更に、モータ4への入力電圧が上限値に達すると、図9に示す前記ステップ130以降のモータ保護制御が開始され、図10に示すように、モータ4の表面温度が所定値Tm 以上となると、コンプレッサ容量が減少される。これにより、モータ4への負荷が軽減されるので、モータ4の熱を下げることができる。しかし、コンプレッサ容量が最小V0 になっても、モータ4の熱が前記所定値Tm 以下に下がらない場合には、モータ4への電気入力を停止して、エンジンによるコンプレッサ3の駆動を開始させる。これにより、モータ4に過度の負荷がかかることを避けることができ、モータ4の故障等を防止することができる。 【0043】また、第3の実施の形態に係るハイブリッドコンプレッサの駆動制御装置においては、前記C/U20は、上記第2の実施の形態におけるものと同様の構成を有し、図8及び図9に示す制御を行うものである。この制御は、空調装置全体の制御を司るメイン制御ルーチンから定期的に実行されるものである。 【0044】先ず、ステップ120において、前記冷力検知手段22の信号から必要冷力が得られているか否かを判定し、必要冷力が得られていると判定した場合には、前記メイン制御ルーチンへリターンし、一方必要冷力が得られていないと判定した場合には、ステップ121において、前記モータ回転速度検知手段26によりモータ4の回転速度が所定値以上に維持されているか否かを判定する。 【0045】前記ステップ121において、モータ4の回転速度が所定値以上を維持していると判定した場合には、ステップ123において、前記中央制御手段21は前記コンプレッサ容量調整手段25に対してコンプレッサ容量を増加させる制御信号を出力した後、前記ステップ120へ戻る。 【0046】一方、前記ステップ121において、モータ4の回転速度が所定値以上に維持されていないと判定した場合には、ステップ122において、前記コンプレッサトルク検知手段23の信号から前記コンプレッサトルクが上昇しているか否かを判定する。 【0047】前記ステップ122において、前記コンプレッサトルクは上昇していないと判定した場合には、前記ステップ123において、前記コンプレッサ容量を増加させた後、前記ステップ120へ戻り、一方コンプレッサトルクが上昇していると判定した場合には、ステップ124において、前記モータ入力検知手段27の信号から前記モータ4への入力電圧が最大値となっているか否かを判定する。 【0048】前記ステップ124において、前記モータ4への入力電圧が最大値となっていないと判定した場合には、ステップ125において、前記中央制御手段21はモータ入力調整手段28に対して前記モータ4への入力電圧を増加させる制御信号を出力する。次いで、ステップ126において、前記モータ回転速度検知手段26により前記モータ4の回転速度が所定値以上に上昇(回復)したか否かを判定し、モータ4の回転速度が所定値以上に回復したと判定した場合には、前記ステップ120に戻り、一方モータ4の回転速度が所定値以上に上昇していないと判定した場合には、前記ステップ124において、再びモータ4への入力電圧が最大値となっているか否かを判定する。 【0049】そして、前記ステップ124において、モータ4への入力電圧が最大値となっていると判定した場合には、ステップ130(図9参照)において、前記モータ温度検出手段29の信号からモータ4の表面温度が所定値以上に上昇しているか否かを判定し、モータ4の表面温度が所定値以上となっていないと判定した場合には、前記メイン制御ルーチンへリターンし、一方モータ4の表面温度が所定値以上であると判定した場合には、ステップ131において、前記コンプレッサ容量検知手段24の信号から前記コンプレッサ容量が最小となっているか否を判定する。 【0050】前記ステップ131において、前記コンプレッサ容量が最小となっていないと判定した場合には、ステップ132において、前記中央制御手段21は前記コンプレッサ容量調整手段25に対してコンプレッサ容量を低減させる制御信号を出力した後、前記ステップ130へ戻り、一方前記ステップ131において、コンプレッサ容量が最小となっていると判定した場合には、ステップ133において、前記中央制御手段21は前記モータ入力調整手段28に対してモータ4への入力電圧を0とする制御信号を出力してモータ4を停止させ、ステップ134において、エンジンを始動させた後、前記メイン制御ルーチンへリターンする。 【0051】上記制御によれば、外気負荷が上昇することによって、冷媒圧力が上昇し、コンプレッサトルクが上昇し、モータ4の回転速度が低下し、エバポレータ11からの吹き出し温度が上昇してくると、モータ4への入力電圧が増加される。これにより、モータ4の回転速度が上昇するので、得られる冷力が増大する。また、モータ4の回転速度が所定値以上に維持されているか、若しくはコンプレッサトルクの上昇がみられない場合には、前記コンプレッサ容量を増加させることにより、冷力を増加させる。これによっても、外気負荷の変動が応じて、的確に冷却能力を保つことができる。 【0052】更に、モータ4への入力電圧が上限値に達すると、図9に示す上記モータ保護制御が開始され、モータ4に過度の負荷がかかることが回避されるので、モータ4の故障等を防止することができる。 【0053】 【発明の効果】上記のように、この発明によれば、外気負荷の変動に合わせてモータへの入力電圧及びコンプレッサ容量の少なくともどちらか一方を調整することにより、的確な冷力調整を行うことができる。また、モータに過度の負担がかかかることを防止してモータの故障等を防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】500309126 【氏名又は名称】株式会社ゼクセルヴァレオクライメートコントロール
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| 【出願日】 |
平成11年11月10日(1999.11.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100069073 【弁理士】 【氏名又は名称】大貫 和保
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| 【公開番号】 |
特開2001−132652(P2001−132652A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月18日(2001.5.18) |
| 【出願番号】 |
特願平11−319141 |
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