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【発明の名称】 ダイヤフラムポンプ
【発明者】 【氏名】加藤 宗

【氏名】三宅 亮

【氏名】小出 晃

【氏名】佐々木 康彦

【氏名】寺山 孝男

【要約】 【課題】送液精度を向上したダイヤフラムポンプを提供する。

【解決手段】ダイヤフラム13と、該ダイヤフラム13を往復変位させる駆動手段と、前記ダイヤフラム13で一部が画成された圧力室7と、前記ダイヤフラム13の変位計測手段29と、該変位計測手段29で検出した値に基づいて前記ダイヤフラム13の変位を制御する制御手段19とを備える。このようにすれば、変位計測手段29で計測した値に基づき、制御部19は、ダイヤフラム13の変位が所定の送液量となるような適切な変位になるように駆動手段15を制御できるので送液精度を向上することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ダイヤフラムと、該ダイヤフラムを往復変位させる駆動手段と、前記ダイヤフラムで一部が画成された圧力室と、前記ダイヤフラムの変位計測手段と、該変位計測手段で検出した値に基づいて前記ダイヤフラムの変位を制御する制御手段とを備えてなるダイヤフラムポンプ。
【請求項2】 前記変位計測手段は、前記ダイヤフラムに取り付けられた歪みゲージを含むことを特徴とする請求項1に記載のダイヤフラムポンプ。
【請求項3】 ダイヤフラムと、該ダイヤフラムを往復変位させる駆動手段と、前記ダイヤフラムで一部が画成された圧力室と、該圧力室内の異常圧力を検出するための圧力検出手段とを備えてなるダイヤフラムポンプ。
【請求項4】 前記圧力検出手段は、前記圧力室に設けられた圧力検出用ダイヤフラムと、該圧力検出用ダイヤフラムに取り付けられた歪みゲージとを含むことを特徴とする請求項3に記載のダイヤフラムポンプ。
【請求項5】 前記駆動手段が前記ダイヤフラムに取り付けられた圧電素子であり、前記圧力検出手段は、前記圧電素子への印加電圧を計測する電圧計測手段と前記圧電素子へ流入する電流を計測する電流計測手段とを含み、前記電圧計測手段で計測された電圧と前記電流計測手段で計測された電流との比に基づいて前記圧力室内の異常圧力を検出することを特徴とする請求項3に記載のダイヤフラムポンプ。
【請求項6】 前記駆動手段が前記ダイヤフラムに取り付けられた圧電素子であり、前記圧力検出手段は、前記圧電素子に取り付けられたセンシング用圧電素子と、該センシング用圧電素子の出力電圧を計測する電圧計測手段とを含み、該電圧計測手段で計測した前記センシング用圧電素子の出力電圧に基づいて前記圧力室内の異常圧力を検出することを特徴とする請求項3に記載のダイヤフラムポンプ。
【請求項7】 ダイヤフラムと、該ダイヤフラムを往復変位させる駆動手段と、前記ダイヤフラムで一部が画成された圧力室と、前記ダイヤフラムの変位計測手段と、前記圧力室内の異常圧力を検出する圧力検出手段と、前記変位計測手段で計測した値及び前記圧力検出手段で検出した異常圧力に基づいて前記ダイヤフラムの変位を制御する制御手段とを備えてなるダイヤフラムポンプ。
【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかに記載のダイヤフラムポンプを備えてなる分析装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイヤフラムポンプに係り、特に、送液用のダイヤフラムポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】ダイヤフラムポンプは、ダイヤフラムの変位により圧力室内の圧力を変化させて送液を行うものであり、大型のポンプから小型のポンプまで様々な大きさと構成のダイヤフラムポンプが用いられている。例えば、小型のポンプとしては、特開平5−248356号公報などに提案されているような、マイクロマシニング技術により形成されたマイクロポンプなどがある。このようなマイクロポンプでは、圧力室を構成する壁の一部が可撓性を有するダイヤフラムになっており、このダイヤフラムとなっている壁の外側には、接着層を介して駆動手段、例えばディスク状の圧電素子などが接着されている。圧電素子を用いた場合、圧電素子に駆動電圧が印加されることにより、圧電素子がディスクの周囲方向に伸縮動し、この圧電素子の伸縮動により、ダイヤフラムがダイヤフラムの面にほぼ垂直な方向に撓んで往復動することにより、圧力室の体積が変化し、圧力室内の圧力が変化することで送液をおこなっている。
【0003】また、大型のダイヤフラムポンプでも、圧力室の体積や駆動手段としてモータなどを用いる点を除けば、マイクロポンプとほぼ同様の構成となっており、モータなどの回転を直進往復運動などに変換してダイヤフラムをダイヤフラムの面に垂直な方向に撓ませて往復動させることで送液を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のダイヤフラムポンプでは、駆動手段とダイヤフラムとの接合部の構造や加工精度、個々のダイヤフラムの品質差、個々の駆動手段の性能のばらつきなどにより、個々のポンプ間での送液精度にばらつきが生じ、十分な送液精度が得られない場合がある。特に、マイクロポンプでは、ダイヤフラムと駆動手段との接合部、すなわちダイヤフラムと圧電素子などとを接着する接着層の品質を個々のポンプ間で均一にすることは難しい。したがって、接着層の品質のばらつきによって、駆動手段に同じ電圧を印可したときに圧力室内に発生する圧力がポンプ毎に異なる上、送液量が微量であるため、十分な送液精度が得られ難いという問題がある。
【0005】本発明の課題は、ダイヤフラムポンプの送液精度を向上することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のダイヤフラムポンプは、以下の手段により上記課題を解決する。ダイヤフラムと、このダイヤフラムを往復変位させる駆動手段と、ダイヤフラムで一部が画成された圧力室と、ダイヤフラムの変位計測手段と、この変位計測手段で検出した値に基づいてダイヤフラムの変位を制御する制御手段とを備える。
【0007】このような構成とすることにより、変位計測手段によりダイヤフラムの変位を計測し、計測された値に基づいて制御手段が所定の送液量になるようにダイヤフラムの変位を適切に制御することができる。したがって、ダイヤフラムと駆動手段との接合部の品質差、個々のダイヤフラムの品質差、個々の駆動手段の性能のばらつきなどによる個々のポンプ間での送液量のばらつきを解消し、送液量を正確に制御できるので、送液精度を向上できる。また、変位計測手段は、ダイヤフラムに取り付けられた歪みゲージを備える構成とする。
【0008】ところで、上記のように、個々のポンプ毎の送液量のばらつきを解消し、ダイヤフラムポンプの送液精度を向上した場合、または大型のポンプなどで接合部の品質の差、個々のダイヤフラムの品質差、個々の駆動手段の性能のばらつきなどが送液精度に影響しないような場合でも、送液対象となる液体の種類や性状、温度、純度などの条件によって、液体中に含まれる塵埃などの固体粒子などからなる異物や気泡などが圧力室内などに混入し、混入した気泡や異物によってダイヤフラムの正常な動作が妨げられ、十分な送液精度を得られなくなる場合がある。
【0009】これに対して、ダイヤフラムと、このダイヤフラムを往復変位させる駆動手段と、ダイヤフラムで一部が画成された圧力室と、この圧力室内の異常圧力を検出するための圧力検出手段とを備える。このように構成すれば、圧力検出手段が、気泡や異物などの混入によって発生する圧力室内の異常圧力を検出し、気泡や異物などの混入を検出できる。
【0010】さらに、圧力検出手段で検出した圧力室内の異常圧力に基づいてダイヤフラムの変位を制御し、正常時の変位よりも大きくダイヤフラムを変位させる制御手段を備えれば、気泡や異物などの混入を検出した場合、正常時の変位よりも大きくダイヤフラムを変位させることで気泡や異物などの除去動作をおこなうことで気泡や異物などを除去できる。したがって、気泡や異物などが混入し、送液が正常に行われない状態を低減できるので、送液精度を向上できる。
【0011】また、制御手段が、除去動作を行った後に、圧力検出手段が圧力室内の異常圧力を検出したときは、異常圧力の検出を警告し、かつ圧電素子を停止させれば、ダイヤフラムポンプの保守必要時期を知らせることもできる。
【0012】ここで、圧力検出手段は、圧力室の圧力に応じて変位する圧力検出用ダイヤフラムと、この圧力検出用ダイヤフラムに取り付けられた歪みゲージとを備える構成とする。
【0013】また、圧力室内などに気泡や異物などが混入することによって圧力室内の圧力が変われば、駆動する側から見たダイヤフラムの機械インピーダンスが変わるので、その駆動手段にも反力としてダイヤフラムの機械インピーダンスの変化が伝えられる。したがって、駆動手段がダイヤフラムに取り付けられた圧電素子である場合、圧電素子に作用するダイヤフラムからの反力の変化は、圧電素子の変形量に影響を与える。このため、圧力検出手段は、圧電素子への印加電圧を計測する電圧計測手段と圧電素子へ流入する電流を計測する電流計測手段とを含み、電圧計測手段で計測された電圧と電流計測手段で計測された電流との比、すなわち圧電素子の電気的なインピーダンスに基づいて前記圧力室内の異常圧力を検出することができる。
【0014】さらに、圧力検出手段は、圧電素子に取り付けられたセンシング用圧電素子と、このセンシング用圧電素子の出力電圧を計測する電圧計測手段とを含み、この電圧計測手段で計測したセンシング用圧電素子の出力電圧に基づいて圧力室内の異常圧力を検出することもできる。
【0015】また、分析装置に上記のいずれかの構成のダイヤフラムポンプを備えれば、試料や試薬などの送液精度が向上することにより、分析装置の分析精度を向上することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明を適用してなるダイヤフラムポンプの第1の実施形態を図1乃至図6を参照して説明する。図1は、本発明を適用してなるダイヤフラムポンプの概略構成と動作を示す断面図である。図2は、ダイヤフラムポンプの概略構成を示す分解図である。図3は、本発明を適用してなるダイヤフラムポンプを備えた小型分析装置の一例の概略構成を示す表面の一部を破断した斜視図である。図4は、図3のIV−IV線での部分断面図である。図5は、本発明を適用してなるダイヤフラムポンプを備えた分析装置の他の例の概略構成を示す斜視図である。図6は、本発明を適用してなるダイヤフラムポンプを備えた試薬容器と試薬の供給動作を示す斜視図である。
【0017】本実施形態ダイヤフラムポンプ1は、マイクロマシニング技術により形成されたマイクロポンプであり、図1に示すように、入口ポート3、入口バルブ5、圧力室7、出口バルブ9、出口ポート11、圧力室7内の圧力を変化させるためのダイヤフラムとなる可撓性を有するダイヤフラム部13、ダイヤフラム部13の駆動手段であるディスク状の圧電素子15、圧電素子15に電圧を印加するパワーアンプ17、そしてパワーアンプ17による圧電素子15への印加電圧などを制御する制御部19などで構成されている。入口ポート3、入口バルブ5、圧力室7、出口バルブ9、出口ポート11、ダイヤフラム部13などのダイヤフラムポンプの構成要素は、図2に示すように、例えばSiO2などの半導体材料で形成された4層の半導体層21、23、25、27の各々に異方性エッチングなどにより形成されており、ダイヤフラムポンプ1は、これら4層の半導体層21、23、25、27を、例えば金薄膜などを介して接着することにより形成されている。
【0018】半導体層21に形成されたダイヤフラム部13の外側の面、すなわち圧電素子15側の面には、歪みゲージ29がプリントなどの方法により取り付けられており、その上に接着材または他の接着手段などからなる接着層31を介して圧電素子15が接着されている。歪みゲージ29は、配線33により制御部19に電気的に接続されている。制御部19は、このダイヤフラムポンプ1を備えた装置や機器類全体の動作を制御する図示していない制御装置と配線35により電気的に接続され、さらに、配線37によりパワーアンプ17に電気的に接続されている。パワーアンプ17は、配線39により、圧電素子15に電気的に接続されている。
【0019】なお、本実施形態の駆動手段である圧電素子15は、電圧が印加されることによって力学的な力を発生し、振動や伸縮動を生ずる圧電性物質でできている。しかし、ダイヤフラム部13をダイヤフラム部13の面に垂直な方向に往復動させることができる他の様々な駆動手段、例えば、磁歪素子や熱変形素子などを用いてもよい。また、歪みゲージ29は、ダイヤフラム部13の撓みによってダイヤフラム部13にプリントされた金属線が変形することで起こる金属線の電気抵抗の変化に基づいてダイヤフラム部13の変位を計測するものである。しかし、ダイヤフラム部13の変位を計測できれば、変形により抵抗変化が起こる様々な材料、例えば、合成樹脂や半導体材料などを用いて形成することができる。
【0020】このような構成の本実施形態のダイヤフラムポンプ1の動作と本発明の特徴部について説明する。まず、ダイヤフラムポンプ1を駆動するため、制御部19が図示していない制御装置からの駆動信号を受けると、制御部19がパワーアンプ17を介して圧電素子15に駆動電圧を印加する。電圧が印加されると、圧電素子15は、図1に示すように、周縁部方向41に伸縮し、接着層31を介してダイヤフラム部13も伸縮動する。このとき、圧電素子15とダイヤフラム部13とのユニモルフ的な効果により、ダイヤフラム部13は、ダイヤフラムの面に垂直な方向43に撓み往復動する。このようなダイヤフラム部13の往復動により、圧力室7の体積が変化し、圧力室7内の圧力が変化する。圧力室7の体積が増大して圧力室7内が負圧になった場合には、出口バルブ9が閉じ、入口バルブ5が開くことで、入口ポート3より圧力室7へ液体が吸引される。圧力室7の体積が縮小して圧力室7内が正圧になった場合には、入口バルブ5が閉じ、出口バルブ9が開くことで、圧力室7内の液体が出口ポート11より吐出される。このような動作を行うことによって、微量の液体を送液する事が可能となる。
【0021】ここで、圧電素子15への印加電圧がほぼ同じであり、圧電素子15がほぼ同等の伸縮動作を行っている場合でも、個々のポンプの接着層31の接着状態や品質の差、さらにダイヤフラム部13の品質の差、圧電素子15の性能のばらつきなどによって圧電素子15の動作のダイヤフラム部13への伝達がポンプ毎に異なり、ダイヤフラム部13の撓み具合がポンプ毎に変わってくる。特に、本実施形態のようなダイヤフラムポンプ1では、個々のポンプ間での接着層31の品質などの差を均一にすることは難しい。このため、従来のダイヤフラムポンプでは、圧電素子へ同じ電圧を印加しても、個々のポンプ毎にダイヤフラムの変位に差が生じて送液量にばらつきが生じ、十分な送液精度が得られない。
【0022】これに対し、本実施形態のダイヤフラムポンプ1は、ダイヤフラム部13の撓み、すなわち変位をダイヤフラム部13にプリントしてある歪みゲージ29で計測し、制御部19でダイヤフラム部13の目標変位との差を評価する。すなわち、歪みゲージ29により検出されるダイヤフラム部13の変位に関する信号は、制御部19に入力され、制御部19では、その信号に基づいて圧電素子15に印加すべき適当な強度の駆動電圧をパワーアンプ17へ司令する。つまり、ダイヤフラム部13の変位が、図示していない制御装置により指令された目標値に達していない場合には、制御部19は、圧電素子15への印加電圧を増加させ、また、目標値を超えている場合には、圧電素子15への印加電圧を減少させる。このようにダイヤフラム部13の変位を、ダイヤフラム部13を駆動する圧電素子15へフィードバックすることによって、接着層31の品質のばらつきによる個々のポンプ毎の送液量のばらつきが解消され、精度の高い送液を行うことができる。
【0023】なお、ダイヤフラム部13の変位を検出する歪みゲージ29の出力と実際のダイヤフラム部13の変位の関係は、ポンプ1の出荷時などに較正されており、両者の関係に関する情報は制御部19に予め入力されている。また、圧電素子15の駆動周波数を固定すれば、ポンプ1の送液量はダイヤフラム部13の変位によって決まる。この送液量とダイヤフラム部13の変位の関係も制御部19に予め入力されており、制御部19では、図示していない制御装置から指令された目標送液量に対応するダイヤフラム部13の変位を算出する機能を有している。さらに、ダイヤフラム部13の変位と送液量の目標値との偏差に基づくパワーアンプ17の制御則は圧電素子15、ダイヤフラム部13の動作特性に基づいて最適に設計されている。
【0024】このような本実施形態のダイヤフラムポンプ1は、マイクロマシーニンング技術によって構成されたマイクロポンプであるため量産性に優れ、さらに、微量の液体を精度高く送液できるため、様々な分析装置、例えば、環境分野で上水、下水、湖沼、河川などの水質管理などに用いる分析装置、医療分野で臨床検査、薬物動体検査などに用いる分析装置、食品分野で品質管理などに用いる分析装置、化学工業分野で生産物などの組成管理や品質検査などに用いる分析装置などにおける試薬や試料などの液体の吸引及び吐出用ポンプとして、また、コンビナトリアルケミストリーなどの分野における微量分析及び試験装置や、プリンターの印字ヘッドなどにも用いることができる。
【0025】本実施形態のダイヤフラムポンプ1を備えた分析装置の一例を以下に示す。まず、分析装置として必要なほとんど全ての要素と機能とを一枚のチップ45上に集積化し、微量の試料と試薬などにより分析が行える小型分析装置46について例示する。小型分析装置46は、図3及び図4に示すように、試薬や洗浄液などを貯蔵する容器47、49、容器47、49から、各々、吸引チューブ51、53を介して試薬や洗浄液などを吸引する2基のダイヤフラムポンプ1a、1b、送液チューブ55を介してダイヤフラムポンプ1aから送られてきた試薬57などとサンプリングチューブ59から送られてきた試料60との反応を行う反応容器61などで構成されている。反応容器61には、反応物を測定するための図示していない測定手段、例えば光源と受光素子、光電子増倍管やシンチレーション計数管などが備えられており、反応容器61内での試料60と試薬57などとの反応などの測定の結果が配線63を介して反応容器61に備えられた図示していない測定手段から出力される。
【0026】また、分析が終了した時点で、容器49から、吸引チューブ53、ダイヤフラムポンプ1b、送液チューブ64などを介して送液されてきた洗浄液65と共に、試薬57と試料60などは、反応容器61より廃液66として排出チューブ67から排出される。試薬57および洗浄液65の送液量や送液のタイミングなどは、分析装置全体の動作を制御している図示していない制御装置からの司令を、配線35を介して受けた制御部19が圧電素子15a、15bの印加電圧を調整することにより制御される。なお、この小型分析装置46では、パワーアンプ17は、制御部19と一体的に組み込まれている。また、図3ではダイヤフラムポンプ1a、1bと制御部19との間には、各々1つの配線39a、39bしか示していないが、配線39a、39bは、複数本の信号線で構成されており、ダイヤフラムポンプ1a、1bの制御に必要な情報及び電力のやりとりが行われている。このように、送液精度を向上したダイヤフラムポンプ1a、1bを搭載している小型分析装置46では、微量の試薬57などを精度高く送液することができるため、分析精度を向上することができる。
【0027】次に、複数の試料をバッチ的に分析するバッチ処理式分析装置71に本実施形態のダイヤフラムポンプ1を搭載した場合について例示する。バッチ処理式分析装置71は、図5に示すように、反応容器73を格納する反応ディスク75、反応ディスク75に格納されている反応容器73の恒温状態に保つ恒温槽77、試料カップ79を収納する試料用ターンテーブル81、試薬ボトル83を格納する試薬用ターンテーブル85、試料を反応容器73に分注するサンプリング手段87、分注された試料と試薬を反応容器73内で攪拌して混合する攪拌手段89、反応容器73内の混合物の反応過程や反応後などの吸光度を測定する測光手段91、測光が終了した後に反応容器73を洗浄する洗浄手段93、パーソナルコンピューターなどからなるコンソール95、そしてマイクロコンピューターなどからなるメインコントローラ97などで構成されている。なお、コンソール95とメインコントローラ97とは、電気的に接続されており、また、メインコントローラ97と反応ディスク75、試料用ターンテーブル81、試薬用ターンテーブル85、サンプリング手段87、攪拌手段89、洗浄手段93の図示していない駆動手段と、さらにメインコントローラ97と測光手段91とは、各々、電気的に接続されている。試薬用ターンテーブル85に設置される各々の試薬ボトル83には、図6に示すように、試薬ボトル83内の試薬99を反応容器73へ分注するために、底部に本実施形態のダイヤフラムポンプ1が取り付けられている。なお、分析装置71の上記の各構成要素は、コンソール95で設定した分析パラメータに従って、メインコントローラ97によって制御されている。
【0028】このバッチ処理式分析装置71では、まず、試料カップ79よりサンプリング手段87によって反応容器73内に試料が分注される。次に、その反応容器73を格納した反応ディスク75が試薬分注位置まで回転し、試薬ボトル83の底部に取り付けられたダイヤフラムポンプ1により、試薬ボトル83から反応容器73内に試薬99が分注される。さらに、反応ディスク75は、攪拌手段89が設置されている位置まで回転し、反応容器73内の試料と試薬との攪拌による混合が行なわれる。試料と試薬99との混合が終了した時点から反応が終了するまで測光手段91により吸光度測定が行われ、反応が終了した時点で洗浄手段93で反応容器73内の試料・試薬混合物が吸引除去され、洗浄処理が施される。このような一連のプロセスが複数のサンプルに対して逐一バッチ処理的に進められていく。
【0029】この分析過程において、試薬ボトル83の底部に取り付けられた本実施形態のダイヤフラムポンプ1により高い分注精度で試薬が反応容器73に供給されるため、精度の高い分析結果を得ることができる。もし、ダイヤフラムポンプ1に異常が検知された場合には、分析装置71が停止するようにメインコントローラ97にプログラムしておけば、さらに精度の高い分析結果を得ることができる。
【0030】このように、本実施形態のダイヤフラムポンプ1では、歪みゲージ29によりダイヤフラム部13の変位を計測し、計測されたダイヤフラム部13の変位に応じて制御部19が圧電素子15への印加電圧を制御することができる。したがって、ダイヤフラム部13の変位を適切に制御し、接着層31、つまりダイヤフラム部13と駆動手段である圧電素子15との接合部の品質差による個々のポンプ間での送液量のばらつきを解消し、送液量を正確に制御することができる。すなわち、送液精度を向上することができる。
【0031】さらに、本実施形態のダイヤフラムポンプ1を備えた分析装置、例えば小型分析装置46やバッチ処理式分析装置71などでは、試薬などを精度高く供給できるため、装置の分析精度を向上することができる。また、送液精度を向上したダイヤフラムポンプ1を搭載した小型分析装置46のような装置により、微量の試料や試薬などによる分析が可能となるため、分析のランニングコストの低減や、少量しか得られにくい試料で様々な項目の分析を行うことができる。
【0032】また、本実施形態では、ダイヤフラム部13にディスク状の圧電素子15を接着してダイヤフラムを駆動しているが、本発明は、これに限らず、様々な駆動手段を用いたダイヤフラムポンプに適用できる。例えば、図7に示すように、積層型の圧電素子101で駆動してもよい。このとき、積層型の圧電素子101をダイヤフラム部13に接着層31を介して接着するが、駆動させる際には圧電素子101の接着層31と反対側の端部103を動かない部材105に固定する必要がある。このため、接着層31の厚みや弾性的な特性が異なれば、ダイヤフラム部13に伝達される力が変わり、ポンプの送液量が変化してしまう。このような場合でも、ダイヤフラム部13の変位を歪みゲージ29により計測し、制御部19で圧電素子15への印加電圧を制御することによって、送液性能を一定にすることができる。
【0033】また、本実施形態では、歪みゲージ29がダイヤフラム部13の圧電素子側の面に取り付けられているが、送液対象である液体の種類などにより、歪みゲージ29の腐食などが起こらない場合には、歪みゲージ29は、ダイヤフラム部13の圧力室7側の面に取り付けてもよい。加えて、歪みゲージ29を腐食させるような液体の送液を行う場合でも、歪みゲージ29の表面を耐腐食性の被膜で覆うようにすれば、歪みゲージ29をダイヤフラム部13の圧力室7側の面に取り付けることができる。
【0034】また、本実施形態では、入口バルブ5、出口バルブ9を備えているが、入口バルブ5、出口バルブ9は、備えていなくてもよい。例えば、送液対象となる液体の表面張力を利用して送液を行う構成としてもよい。すなわち、入口側ポート3の開口に送液対象となる液体の入った容器の開口を密着させて取り付け、出口ポート11で表面張力により保持された状態にある液体を、圧力室7内に圧力を増大し、送液対象となる液体にかかる力が、その液体の表面張力よりも大きくなることによって送液をおこなうような構成としてもよい。さらに、ダイヤフラム部13が入口バルブ5と出口バルブ9とを兼ねる構成としてもよい。
【0035】また、本実施形態では、圧力室7内の圧力変化に応じて受動的に開閉する入口バルブ5と出口バルブ9とを設けているが、入口ポート3と出口ポート11の開口部、または各々に連通する流路にダイヤフラムとこのダイヤフラムの駆動手段などからなり、能動的に開閉状態を制御できるバルブを設けてもよい。この場合、ダイヤフラムポンプの送液精度をさらに向上することができる。
【0036】また、本実施形態のダイヤフラムポンプ1は、4層の半導体層21、23、25、27で形成されているが、半導体層21、23、25、27に代えて、フォトレジスト材料やその他の合成樹脂材料、またガラスなどの透明な材料からなる層によりダイヤフラムポンプを形成するようにしてもよい。ガラスなどの材料でダイヤフラムポンプを形成した場合には、耐薬品性を向上でき、また、透明な材料であることからダイヤフラムポンプ内の液体の状態、例えば気泡や異物の混入を目視により確認することができるので好ましい。ただし、ダイヤフラム部13を形成する層は、可撓性を有する材料で形成する必要がある。
【0037】また、本実施形態では、パワーアンプ17と制御部19とを分離して構成しているが、パワーアンプ17と制御部19とを一体的に構成してもよい。さらに、制御部19とダイヤフラムポンプ1を備えた装置全体の動作を制御している図示していない制御装置とが分離して構成されているが、装置全体の動作を制御している制御装置と制御部19とを一体的に構成してもよい。
【0038】さらに、本実施形態のダイヤフラムポンプ1は、マイクロマシニング技術で形成されたマイクロポンプであるが、本発明は、本実施形態のようなマイクロマシニング技術で形成されたマイクロポンプに限らず、大型のダイヤフラムポンプにも適用できる。この場合、ダイヤフラムの変位の計測に本実施形態のような歪みゲージをダイヤフラムにプリントすることなどにより取り付けてもよいし、機械的な変位計測手段、例えば、ダイアフラムに当接し、ダイアフラムの往復動に応じて往復動するピストンとそのピストンの周囲を取り巻くソレノイドコイルなどからなるソレノイド式の変位計測手段などを設けてもよい。
【0039】(第2の実施形態)第2の実施形態について図8を参照して説明する。図8は、本発明を適用してなるダイヤフラムポンプの第2の実施形態の概略構成を示す断面図である。なお、本実施形態では、第1の実施形態と同一のものには同じ符号を付して説明を省略し、第1の実施形態と相違する構成及び特徴部などについて説明する。
【0040】本実施形態のダイヤフラムポンプ107が、第1の実施形態のダイヤフラムポンプ1と相違する点は、図8に示すように、圧力室7内部の異常圧力を検出するために、上から2層目の半導体層23、すなわち圧力室7の底面に、圧力室7とは隔離された空間109を有し、空間109の上側の隔壁が圧力検出用のダイヤフラム部111となっている圧力検出手段113が形成されていることである。空間109内側のダイヤフラム部111の面には、ダイヤフラム部111の変位を計測するため、歪みゲージ29と同様の歪みゲージ115が取り付けられている。歪みゲージ115は、図示していない配線により、図1に示した制御部19と電気的に接続されている。
【0041】ところで、第1の実施形態のように、歪みゲージ29によってダイヤフラム部13の変位を計測し、計測されたダイヤフラム部13の変位に応じて圧電素子15の動作を制御することでダイヤフラムポンプ1の接着層31の品質の差による個々のポンプ毎の送液量のばらつきを解消し、ダイヤフラムポンプ1の送液精度を向上することができる。しかし、送液対象となる液体の種類や性状、温度、純度などの条件によって、液体中に含まれる塵埃などの固体粒子などからなる異物や気泡などが圧力室7などに混入した場合には、気泡や異物によってダイヤフラム部13の正常な動作が妨げられ、十分な送液精度が得られなくなる場合がある。すなわち、ポンプの作動中、圧力室7内に満たされている液体に気泡が混入または発生すると、気泡が緩衝材の役割を果たし、圧力室7内の圧力を十分に昇圧または降圧することができなくなり、送液性能が低下してしまう。また、送液中に圧力室7内などに異物が混入すると、入口バルブ5や出口のバルブ9などの正常な動作を妨げる場合がある。このとき、圧力室7内が正圧の場合には、極端に圧力が上昇し、負圧の場合には極端に圧力が下がることになり、送液性能が低下してしまう。
【0042】これに対し、本実施形態のダイヤフラムポンプ107は、圧力室7内の圧力に応じて変形する圧力検出用のダイヤフラム部111を有する圧力検出手段113が形成されており、ダイヤフラム部111の変位を歪みゲージ115で検出する事によって、圧力室7内の圧力変動を検出してモニターすることができる。このため、気泡や異物などの混入を圧力室7内の異常な圧力変動から異常圧力を検出することができ、さらに、気泡や異物などの混入の検出情報に基づいて補償を行うことが可能となる。
【0043】つまり、気泡や異物がポンプ内に混入することにより、または混入した気泡や異物が残留し、集積や堆積することにより、圧力室7内の圧力変動が所定の範囲を越え、所定の送液量が得られない状態になったことを圧力検出手段113からの圧力室7内の圧力情報に基づいて制御部19が異常圧力を検出した場合は、一時的に通常の送液動作を停止して気泡や異物などの除去動作を行う。気泡や異物などの除去は、瞬時的に送液量を大きくすることで行え、送液量の増大は、ダイヤフラム部13の変位量や振動数を大きくすることで達成できる。そこで、気泡や異物などを除去するのに十分な送液量を潜在的に実現できるようにダイヤフラム部13とそれを駆動する圧電素子15とを設計し、制御部19、またはダイヤフラムポンプ107を備えた装置全体の動作を制御する図示していない制御装置などは、瞬時的に送液量を大きくする除去動作と通常の送液動作との切り替えを制御できるようにしている。
【0044】このように、本実施形態のダイヤフラムポンプ107では、ダイヤフラム部13の変位を計測して正確に送液量を制御することに加えて、制御部19が、圧力検出手段113で検出した圧力室7内の圧力変動に基づいて気泡や異物などの混入を検出することができる。気泡や異物などの混入を検出した場合には、制御部19は、圧電素子15に気泡や異物などの除去動作を行わせ、気泡や異物などの混入による異常な送液状態の発生を低減できるので、さらに送液精度を向上することができる。
【0045】また、制御部19、または図示していない制御装置などが、気泡や異物などの除去動作を行った後でも、圧力室7内のの圧力変動の異常が検出される場合には、警告信号を出力し、ダイヤフラムポンプ107の動作を停止するようにダイヤフラムポンプ107の動作を制御すれば、ポンプの保守必要時期を知らせることもできる。
【0046】さらに、本実施形態のダイヤフラムポンプ107は、ダイヤフラム部13の変位を計測して正確に送液量を制御すること、また、気泡や異物などのダイヤフラムポンプ107内への混入を検出した場合には、気泡や異物などの除去動作などを行うことができるため、正確で安定した試薬などの液体の分注や送液ができる。したがって、本実施形態のダイヤフラムポンプ107を備えた分析装置などでは、ダイヤフラムポンプ107による正確で安定した液体の分注や送液性能により、さらに分析精度を向上することができる。特に、本実施形態のダイヤフラムポンプ107を用いることにより、試料や試薬の微量化と、それに伴う分注量や送液量の誤動作の回避などが望まれている集積化された小型分析装置などの性能を向上することができる。
【0047】また、本実施形態では、圧力検出手段113を圧力室7の底面に形成したが、圧力検出手段113は、ダイヤフラム部13が形成されている部分以外の部分であれば、圧力室7のどこに形成してもよい。さらに、本実施形態では、圧力検出手段113は、空間109を有し、ダイヤフラム部113の空間109の内部側の面に歪みゲージ115を取り付けているが、送液対象である液体の種類などにより、歪みゲージ115の腐食などが起こらない場合には、歪みゲージ115は、ダイヤフラム部113の圧力室7側の面に取り付けてもよい。加えて、歪みゲージ115を腐食させるような液体の送液を行う場合でも、歪みゲージ115の表面を耐腐食性の被膜で覆うようにすれば、歪みゲージ115をダイヤフラム部113の圧力室7側の面に取り付けることができる。
【0048】また、本実施形態では、ダイヤフラム部13の変位を歪みゲージ29で計測して正確に送液量を制御することに加えて、制御部19が、圧力検出手段113で検出した圧力室7内の圧力変動に基づいて気泡や異物などの混入を検出することができる構成としている。しかし、大型のダイヤフラムポンプなどで、送液量が大きいため、ダイヤフラムと駆動手段との接合部の品質の差、ダイヤフラムの品質の差、駆動手段の性能のばらつきなどによるポンプ毎の送液量のばらつきが問題にならない場合には、ダイヤフラムの変位計測手段である歪みゲージ29は備えず、圧力検出手段113のみを備えた構成にすることもできる。
【0049】(第3の実施形態)第3の実施形態について図9を参照して説明する。図9は、本発明を適用してなるダイヤフラムポンプの第3の実施形態の概略構成を示す断面図である。なお、本実施形態においても、第1の実施形態と同一のものには同じ符号を付して説明を省略し、第1の実施形態及び第2の実施形態と相違する構成及び特徴部などについて説明する。
【0050】本実施形態も、第2の実施形態と同様に、ダイヤフラムポンプ内などに混入した気泡や異物などを圧力検出手段で異常圧力として検出し、気泡や異物などの除去動作などにより、ダイヤフラムポンプの送液精度をさらに向上させるものである。しかし、本実施形態が第2の実施形態と相違する点は、第2の実施形態のように圧力室7内に備えたダイヤフラム部111と歪みゲージ115などを含む圧力検出手段113などを用いず、ダイアフラム部13を駆動する圧電素子15の電気的インピーダンスにより異常圧力を検出し、気泡や異物などの混入を検出することにある。すなわち、本実施形態のダイヤフラムポンプ1は、図9に示すように、ダイヤフラムポンプ1を駆動している間のパワーアンプ17による圧電素子15への印加電圧を計測する電圧計119と、圧電素子15に流入する電流を計測する電流計121とを配線39に設けている。なお、電圧計119と電流計121とは、各々、図示していない配線により、図1に示すような制御部19に電気的に接続されており、電気インピーダンスの変化により圧電素子15の変形量を計測する変形量手段を構成している。
【0051】このような本実施形態のダイヤフラムポンプ1では、第2の実施形態において説明したように、圧力室7内などに気泡や異物などが混入することによって圧力室7内の圧力が変われば、駆動する側から見たダイヤフラム部13の機械インピーダンスが変わるので、その駆動源である圧電素子15にも反力としてダイヤフラム部13の機械インピーダンスの変化が伝えられる。圧電素子15に作用する反力の変化は、圧電素子15の変形量に影響を与えるため、圧電素子15の電気的なインピーダンスが変化する。したがって、電圧計119と電流計121とで計測したダイヤフラムポンプ1を駆動している間の圧電素子15への印加電圧と流入する電流との比、つまりインピーダンスを制御部19で算出してモニターしておけば、このインピーダンスにより、異常圧力を検出でき、気泡や異物などのダイヤフラムポンプ1内への混入を検出することができる。このように、本実施形態では、電圧計119、電流計121、制御部19などが圧力検出手段を構成している。
【0052】このように、本実施形態では、パワーアンプ17と圧電素子15間の配線39に電圧計119と電流計121とを備えており、圧電素子15への印加電圧と流入する電流との比の変化、つまりインピーダンスの変化を検出することにより、気泡や異物などの混入を検出することができる。
【0053】また、本実施形態では、電圧計119と電流計121などからなる圧力検出手段を設けたが、図10に示すように、ダイヤフラム部13の駆動手段である圧電素子15上に取り付けられ、圧電素子15の変形を検出するためのセンシング用圧電素子123と、センシング用圧電素子123の出力電圧を計測するため、配線124を介してセンシング用圧電素子123に電気的に接続された電圧計125とを設けてもよい。この場合、電圧計125は、図1に示すような制御部19に電気的に接続されており、この電圧計125、センシング用圧電素子123、制御部19などが、圧力検出手段を構成する。
【0054】このような圧力検出手段を備えた場合も、ダイヤフラムポンプ1内への気泡や異物などの混入によるダイヤフラム部13の機械インピーダンスが変わることにより、その駆動源である圧電素子15にも反力として圧電素子15の変形量が変化する。したがって、圧電素子15の変形量に応じて変形するセンシング用圧電素子123の変形による出力電圧を電圧計125で計測しその変化を制御部19などで検出しモニターすることで圧力室7内の異常圧力を検出し、ダイヤフラムポンプ1内への気泡や異物の混入を検出することができる。
【0055】また、本実施形態では、ダイヤフラム部13の変位を歪みゲージ29で計測して正確に送液量を制御することに加えて、圧力検出手段として電圧計119と電流計121、またはセンシング用圧電素子123と電圧計125などを備え、気泡や異物などの混入を検出することができる構成としている。しかし、第2の実施形態と同様に、大型のダイヤフラムポンプなどで、送液量が大きいため、ダイヤフラムと駆動手段との接合部の品質の差、ダイヤフラムの品質の差、駆動手段の性能のばらつきなどによるポンプ毎の送液量のばらつきが問題にならない場合には、ダイヤフラムの変位計測手段である歪みゲージ29は備えず、圧力検出手段として電圧計119と電流計121、またはセンシング用圧電素子123と電圧計125などのみを備えた構成にすることもできる。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、ダイヤフラムポンプの送液精度を向上することができる。
【出願人】 【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
【出願日】 平成11年11月10日(1999.11.10)
【代理人】 【識別番号】100098017
【弁理士】
【氏名又は名称】吉岡 宏嗣
【公開番号】 特開2001−132646(P2001−132646A)
【公開日】 平成13年5月18日(2001.5.18)
【出願番号】 特願平11−319097