| 【発明の名称】 |
空気調和機の施工方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】沼本 浩直
【氏名】西田 淳一
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| 【要約】 |
【課題】環境への悪影響を抑制しながら、簡易に短時間で実施できる空気調和機の施工方法を提供するものである。
【解決手段】室内機と室外機と両者を接続配管で接続して構成する空気調和機において、据え付け工事の際に使用する真空ポンプであって、前記真空ポンプはシリンダー内が稼動式のピストンで2室に区切られ、区切られた2室にそれぞれ弁装置を具備した吸気ポートと排気ポートを有し、ピストンを稼動させることによって2室の差圧が初期可動時から徐々に減衰しながら、前記室内機および接続配管内を負圧状態とする空気調和機の施工方法である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】室内機と室外機と両者を接続配管で接続して構成する空気調和機において、据え付け工事の際に使用する真空ポンプであって、前記真空ポンプはシリンダー内が稼動式のピストンで2室に区切られ、前記区切られた2室にそれぞれ弁装置を具備した吸気ポートと排気ポートを有し、前記ピストンを稼動させることによって2室の差圧が初期稼動時から徐々に減衰しながら、前記室内機および前記接続配管内を負圧状態とすることを特徴とする空気調和機の施工方法。 【請求項2】室内機と室外機と両者を接続配管で接続して構成する空気調和機において、据え付け工事の際に特定のガスを前記室内機および前記接続配管内に導入して前記室内機および前記接続配管内の空気を前記特定のガスと置換した後、シリンダー内が稼動式のピストンで区切られ、区切られた2室にそれぞれ弁装置を具備した吸気ポートと排気ポートを有し、前記ピストンを稼動させることによって2室の差圧が初期稼動時から徐々に減衰しながら、前記室内機および前記接続配管内を負圧状態とすることを特徴とする空気調和機の施工方法。 【請求項3】前記吸気ポートと前記排気ポートのいづれか1つ以上が逆止弁で構成されることを特徴とする請求項1、2記載のいづれか1項記載の空気調和機の施工方法。 【請求項4】前記吸気ポートが前記シリンダー外部で連結されていることを特徴とする請求項1から3いづれか1項記載の空気調和機の施工方法。 【請求項5】前記吸気ポートと前記排気ポートが前記シリンダーの上死点面および下死点面に配設されていることを特徴とする請求項1から4いづれか1項記載の空気調和機の施工方法。 【請求項6】前記吸気ポートと前記排気ポートが前記シリンダーの上死点面および下死点面に各々逆止弁2個ずつを配設することを特徴とする請求項1から5いづれか1項記載の空気調和機の施工方法。 【請求項7】前記ピストンを稼動するための入力機構を人力で行うことを特徴とする請求項1から6いづれか1項記載の空気調和機の施工方法。 【請求項8】前記吸気ポートには着脱可能なフィルターが配設されていることを特徴とする請求項1から7いづれか1項記載の空気調和機の施工方法。 【請求項9】前記フィルターの汚れが外部から目視できる構成であることを特徴とする請求項8記載の空気調和機の施工方法。 【請求項10】前記排気ポートには前記逆止弁から排気口への空気の流れ検知器が配設されていることを特徴とする請求項3から9いづれか1項記載の空気調和機の施工方法。 【請求項11】前記空気の流れ検知器が膜または可動体で構成されることを特徴とする請求項10記載の空気調和機の施工方法。 【請求項12】前記ピストンの稼動軸が前記シリンダー壁を貫通する部分において、軸シールが配設されていることを特徴とする請求項1から11記載いづれか1項記載の空気調和機の施工方法。 【請求項13】前記軸シールがエラストマーからなり前記稼動軸と接触する点を2ヶ所以上とした構成とされることを特徴とする請求項12記載の空気調和機の施工方法。 【請求項14】前記ピストンが上死点に位置する時形成される前記シリンダー空間内容積と、前記ピストンが下死点に位置する時形成される前記シリンダー内部デッドスペース、および前記シリンダー出口から前記吸気ポートと前記排気ポート側逆止弁2個までの空間内容積の合計甲と、前記ピストンが下死点に位置する時形成される前記シリンダー内部デッドスペース、および前記シリンダー出口から前記吸気ポートと前記排気ポート側逆止弁2個までの合計空間内容積乙の関係が、甲/乙≧40であることを特徴とする請求項1記載の空気調和機の施工方法。 【請求項15】前記ピストンが上死点に位置する時形成される前記シリンダー空間内容積と、前記ピストンが下死点に位置する時形成される前記シリンダー内部デッドスペース、および前記シリンダー出口から前記吸気ポートと前記排気ポート側逆止弁2個までの空間内容積の合計甲と、前記ピストンが下死点に位置する時形成される前記シリンダー内部デッドスペース、および前記シリンダー出口から前記吸気ポートと前記排気ポート側逆止弁2個までの合計空間内容積乙の関係が、甲/乙≧20であることを特徴とする請求項2記載の空気調和機の施工方法。 【請求項16】負圧状態が30torr以下であることを特徴とする請求項1記載の空気調和機の施工方法。 【請求項17】負圧状態が60torr以下であることを特徴とする請求項2記載の空気調和機の施工方法。 【請求項18】前記特定ガスとして炭酸ガス、窒素ガス、炭化水素ガスまたはアルゴンガスのいづれか1つ以上のガスを用いたことを特徴とする請求項2記載の空気調和機の施工方法。 【請求項19】前記吸気ポートと前記排気ポートを一体にしたことを特徴とする請求項1から18いづれか1項記載の空気調和機の施工方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、接続配管にて室内機と室外機を接合させるセパレート型空気調和機の施工方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の空気調和機施工方法は、室外機本体にエアパージ用として冷媒ガスを規定量よりも余分に充填し、その冷媒ガスを利用して液側2方弁から接続配管と室内機内部の空気をパージし、ガス側3方弁のサービスボートと呼ばれるバルブより冷媒ガスを大気放出して行っていた。 【0003】また、ガス側3方弁のサービスボートと呼ばれるバルブより電動式真空ポンプを使用して接続配管と室内機内部を十分に減圧状態にした後、液側2方弁から冷媒ガスを接続配管と室内機内に導入することによって行っていた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年オゾン層の破壊、地球温暖化など環境に対する規制の高揚により空機調和機の設置時にオゾン層破壊係数、地球温暖化係数の高い冷媒ガスを大気放出することは問題である。 【0005】それに代わり得る方法として電動式真空ポンプを使用した施工方法を指導しているが、たとえば屋根上等の設置場所の悪い条件ではなかなか電動式真空ポンプの利用は困難である。 【0006】また、真空ポンプ使用方式は室外機の冷媒ガスを使用する方式に比べて設置に時間がかかっていた。 【0007】本発明は、上記従来の問題点を鑑みて、環境への影響を考慮し、簡易な空気調和機の施工方法を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために本発明は、据え付け工事の際に使用する真空ポンプにおいて、シリンダー内が稼動式のピストンで区切られ、区切られた2室にそれぞれ弁装置を具備した吸気ポートと排気ポートを有し、ピストンを稼動させることによって2室の差圧が初期稼動時から徐々に減衰しながら、前記室内機および接続配管内を負圧状態とする空気調和機の施工方法である。 【0009】上記真空ポンプを使用することによって、据え付け工事の際に冷凍サイクルの信頼性を考慮して排除しなければならない空気中の酸素を十分なレベルまで低減させ、短時間で空気調和機の施工を完了させることができる。また本方式の真空ポンプは手動式で行うことも可能である。 【0010】 【発明の実施の形態】上記課題を解決するための請求項1記載の発明は、室内機と室外機と両者を接続配管で接続して構成する空気調和機において、据え付け工事の際に使用する真空ポンプであって、前記真空ポンプはシリンダー内が稼動式のピストンで区切られ、区切られた2室にそれぞれ弁装置を具備した吸気ポートと排気ポートを有し、ピストンを稼動させることによって2室の差圧が初期稼動時から徐々に減衰しながら、前記室内機および接続配管内を負圧状態とする空気調和機の施工方法である。 【0011】請求項2記載の発明は、室内機と室外機と両者を接続配管で接続して構成する空気調和機において、据え付け工事の際に特定のガスを前記室内機および接続配管内に導入して前記室内機および接続配管内の空気を前記特定のガスと置換した後、シリンダー内が稼動式のピストンで区切られ、区切られた2室にそれぞれ弁装置を具備した吸気ポートと排気ポートを有し、ピストンを稼動させることによって2室の差圧が初期稼動時から徐々に減衰しながら、前記室内機および接続配管内を負圧状態とする空気調和機の施工方法である。 【0012】請求項3記載の発明は、吸気ポートと排気ポートが逆止弁で構成される空気調和機の施工方法である。 【0013】請求項4記載の発明は、吸気ポートがシリンダー外部で連結されている空気調和機の施工方法である。 【0014】請求項5記載の発明は、吸気ポートと排気ポートがシリンダー部の上死点面および下死点面に配設されている空気調和機の施工方法である。 【0015】請求項6記載の発明は、吸気ポートと排気ポートがシリンダー部の上死点面および下死点面に各々逆止弁2個ずつを直結状態で配設される空気調和機の施工方法である。 【0016】請求項7記載の発明は、ピストンを稼動するための入力機構を人力で行う空気調和機の施工方法である。 【0017】請求項8記載の発明は、吸気ポートには着脱可能なフィルターが配設されている空気調和機の施工方法である。 【0018】請求項9記載の発明は、フィルターの汚れが外部から目視できる構成である空気調和機の施工方法である。 【0019】請求項10記載の発明は、排気ポートには逆止弁から排気口への空気の流れ検知器が配設されている空気調和機の施工方法である。 【0020】請求項11記載の発明は、空気の流れ検知器が膜または可動体で構成される空気調和機の施工方法である。 【0021】請求項12記載の発明は、ピストンの稼動軸がシリンダー壁を貫通する部分において、軸シールが配設されている空気調和機の施工方法である。 【0022】請求項13記載の発明は、軸シールがエラストマーからなり稼動軸およびシリンダー壁と接触する点を2ヶ所以上とした構成とされる空気調和機の施工方法である。 【0023】請求項14記載の発明は、ピストンが上死点に位置する時形成されるシリンダー空間内容積と、ピストンが下死点に位置する時形成されるシリンダー内部デッドスペース、およびシリンダー出口から吸気ポートと排気ポート側逆止弁2個までの空間内容積の合計甲と、ピストンが下死点に位置する時形成されるシリンダー内部デッドスペース、およびシリンダー出口から吸気ポートと排気ポート側逆止弁2個までの合計空間内容積乙の関係が、甲/乙≧40である空気調和機の施工方法である。 【0024】請求項15記載の発明は、ピストンが上死点に位置する時形成されるシリンダー空間内容積と、ピストンが下死点に位置する時形成されるシリンダー内部デッドスペース、およびシリンダー出口から吸気ポートと排気ポート側逆止弁2個までの空間内容積の合計甲と、ピストンが下死点に位置する時形成されるシリンダー内部デッドスペース、およびシリンダー出口から吸気ポートと排気ポート側逆止弁2個までの合計空間内容積乙の関係が、甲/乙≧20である空気調和機の施工方法である。 【0025】請求項16記載の発明は、負圧状態が30torr以下である空気調和機の施工方法である。 【0026】請求項17記載の発明は、負圧状態が60torr以下である空気調和機の施工方法である。 【0027】請求項18記載の発明は、特定ガスとして、炭酸ガス、窒素ガス、炭化水素ガスまたはアルゴンガスのいづれか1つ以上を用いた空気調和機の施工方法である。 【0028】請求項19記載の発明は、吸気ポートと排気ポートを一体にした空気調和機の施工方法である。 【0029】 【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。 【0030】図1は実施例を示す空気調和機を構成する冷凍サイクルの全体構成について説明する。圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、絞り装置4、ドライヤー5、室内機熱交換器6によって構成される。圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、絞り装置4、ドライヤー5は、室外機Aに配設され、室内機熱交換器6は室内機Bに配設されている。 【0031】室外機Aには、液側2方弁7とガス側3方弁8が設けられている。室外機Aと室内機Bとを接続する接続配管9,10はそれぞれ液側2方弁7とガス側3方弁8を用いて接続されている。液側2方弁はネジ部7aを有しており、このネジ部7aを開くことで室外機A側の配管と接続配管9とを連通する。またガス側3方弁8はネジ部8aとサービスポート部8bを有しており、このネジ部8aを開くことで室外機A側の配管と接続配管10とを連通する。 【0032】いま、室外機Aと室内機Bを内外接続配管9、10にて接続し、室外機Aのガス側3方弁8のサービスポート部8bに耐圧ホース11を介してゲージマニホールド12の中央ポート12aを連結し、さらにゲージマニホールド12の低圧側ポート12bと真空ポンプを耐圧ホース13で連結する。真空ポンプの構造はアルミニウム製シリンダー本体14内部にピストン15がシリンダー内部を2室に分割するように配置され、ピストン15はステンレス製稼動軸16を介してハンドル17と連結され、重量はほぼ1kgである。吸気ポートと排気ポート14a、14bはシリンダー14内部をピストン15が稼動する時、上死点、下死点となる隔壁外面部2ヶ所に配設されている。吸気ポートと排気ポート14a、14bは耐圧ホース13でシリンダー14とゲージマニホールド12の低圧側ポート12bとを連結するように構成される。その経路中には逆止弁18a、18bとフィルター部19a,19bが配設された吸気ポート側と、逆止弁20a、20bだけで構成される排気ポート側に分かれる。使用される逆止弁18a、18b、20a、20bの構造はすべて同じであり、図3、4に構成図を示した。銅管181が2ヶ所でロール溝加工されており、溝加工部181aには真鍮製弁受け座体182が固定されている。ナイロン製弁体183は弁受け座体182にぶつかり、斜面を有した部分の弁受け座体182と面接触で動きを停止される。また逆方向には溝加工部181bで弁体の動きを停止する。したがって矢印の方向にしか空気は流れない構造となる。 【0033】さらに2ヶ所の吸気ポートは途中で一つに連結されている。また、稼動軸16がシリンダー14隔壁と接する部分には図5に示されるように軸シール21a、21bが配設され、HNBR製Oリングを2重とすることで構成している。ピストン15にもシリンダー14内壁と接する部分に軸シール22がHNBR製Oリングで配設されている。フィルター部19の内部構成を図6に示した。フィルター部19本体は円筒形状を有し、内部に入った空気はすぐに壁にぶつかって外周方向に向きが変わり、内部に固定配置されたパルプ膜191を通過して内部経路に入り込み、最終的に外部へと導かれる。したがって空気が外周から内部経路に通過する時、ゴミが捕集される。また捕集されたゴミはフィルター部19の円筒を透明なガラスもしくは樹脂とすることで目視確認することができる。 【0034】次ぎに真空ポンプの動作について説明する。まず、ハンドル17がA方向(上死点側)に引かれると室内機Bおよび接続配管9内部の空気はサービスポート部8bから耐圧ホース11、ゲージマニホールド12、耐圧ホース13より、フィルター19b、逆止弁18b、吸気ポートと排気ポート14bを通じてシリンダー内部14Bに吸引され、反対にシリンダー内部14Aの空気は吸気ポートと排気ポート14aから逆止弁20aを介して大気放出される。次ぎにハンドル17がB方向(下死点側)に押されると室内機Bおよび接続配管9内部の空気はサービスポート部8bから耐圧ホース11、ゲージマニホールド12、耐圧ホース13より、フィルター19a、逆止弁18a、吸気ポートと排気ポート14aを通じてシリンダー内部14Aに吸引され、反対にシリンダー内部14Bの空気は吸気ポートと排気ポート14bから逆止弁20bを介して大気放出される。次ぎは再度ハンドル17がA方向(上死点側)に引かれるというようにハンドル17が往復運動され、ピストン15が同期する。この時シリンダー内部は4つの逆止弁が切り換わりながら、ピストンがA方向、B方向いずれの方向に移動しても絶えず減圧され、最終的には十分な負圧状態を達成できる。真空ポンプを使う初期にはシリンダー内部14Aと14Bとには大きな差圧が生じるが、ピストンが往復運動することで差圧は次第に小さく減衰する。この時軸シール21a、21bはシリンダー14内部の負圧と外気との差圧状態を十分に確保するためにOリングを2重とすることで構成している。また軸シール22はOリング一つでピストン15が往復運動する時に生ずる差圧状態を十分に確保している。 【0035】具体的な据え付け工事手順について説明する。真空ポンプの耐圧ホース13がゲージマニホールド12の低圧側ポート12bに連結されたものをサービスポート部8bに取り付けることで耐圧ホース11内部は室内機Bおよび接続配管9内部と連通状態となる。また耐圧ホース13内部はゲージマニホールド12の低圧側ハンドル12cを開状態とすることで連通状態となる。次ぎに真空ポンプのハンドル17をAまたB方向に往復運動させることでシリンダー14内部は次第に十分な負圧状態に達する。十分な負圧状態をゲージマニホールド12の低圧ゲージ12dで確認する。その後ゲージマニホールド12の低圧側ハンドル12cを閉状態とする。次ぎに液側2方弁7のネジ部7aを少し緩め、室外機A側の冷媒ガスを導入することによって、接続配管9,10および室内機B側配管の内部をわずかに正圧状態(約0.2kgf/cm2)とする。その後サービスポート部8bから耐圧ホース11を取り外し、再度液側2方弁7のネジ部7aを完全に開放状態とする。最後にガス側3方弁8のネジ部8aも完全に開放状態とすることで空気調和機の施工に関する据え付け作業が完了となる。 【0036】(実施例1)本実施例では、室内熱交換器6を含む室内機B側配管および接続配管9、10の内容積は1.5リットルであるものを使用した。真空ポンプにおいてピストンが上死点に位置する時のシリンダー空間内容積Aを200ml(27φ×350mm)とし、ピストンが下死点に位置する時形成されるシリンダー出口から吸気ポートと排気ポート側逆止弁2個までの空間内容積を3mlとし、ピストンが下死点に位置する時形成されるシリンダー内部デッドスペースを2mlとした。したがって、A/B=40.6である。 【0037】この時上述の作業手順にしたがって真空ポンプを使用して30torrを達成できた。 【0038】(実施例2)本実施例では、室内熱交換器6を含む室内機B側配管および接続配管9、10の内容積は1.5リットルであるものを使用した。真空ポンプにおいてピストンが上死点に位置する時のシリンダー空間内容積Aを297ml(29φ×450mm)とし、ピストンが下死点に位置する時形成されるシリンダー出口から吸気ポートと排気ポート側逆止弁2個までの空間内容積を3mlとし、ピストンが下死点に位置する時形成されるシリンダー内部デッドスペースを2mlとした。したがって、A/B=60である。 【0039】この時上述の作業手順にしたがって真空ポンプを使用して22torrを達成できた。この時の減圧進行状態をストローク回数と内部圧力の関係で図7示した。 【0040】(実施例3)本実施例では、室内熱交換器6を含む室内機B側配管および接続配管9、10の内容積は1.5リットルであるものを使用し、まず炭酸ガスボンベを使用して室内機B側配管および接続配管9、10内部の空気を炭酸ガスと置換した。その後、真空ポンプにおいてピストンが上死点に位置する時のシリンダー空間内容積Aを100ml(21φ×290mm)とし、ピストンが下死点に位置する時形成されるシリンダー出口から吸気ポートと排気ポート側逆止弁2個までの空間内容積を3mlとし、ピストンが下死点に位置する時形成されるシリンダー内部デッドスペースを2mlとした。したがって、A/B=20.6である。 【0041】この時上述の作業手順にしたがって真空ポンプを使用して60torrを達成できた。 【0042】冷媒がR410Aで、冷凍機油がエステル系であった実施例1〜3の冷凍サイクルに対して圧縮機の吐出温度を115℃に設定し、冷房高温条件として室内機、室外機をともに40℃として信頼性試験を5000時間行なった。その結果特に異常は発生しなかった。 【0043】(実施例4)本実施例では、サービスポートから真空ポンプに至る経路にゲージマニホールド12を介在させることを省いた。そのかわり排気ポート用逆止弁20a、20bより排気側に空気の流れ検知器23a、23bを配設した。据え付け工事に関わる耐圧ホースから真空ポンプまで経路を図8に示した。また本実施例ではシリンダー14に対してピストン15の上死点面、下死点面になる隔壁に逆止弁18a、18b、20a、20bを直結した構成とした。このことによってシリンダー出口から吸気ポートと排気ポート側逆止弁2個までの空間内容積を1.5mlにできた。真空ポンプにおけるピストンが上死点に位置する時のシリンダー空間内容積を200ml(27φ×350mm)とし、ピストンが下死点に位置する時形成されるシリンダー内デッドスペースを2mlとした。したがって、A/B=57.6である。また、稼動軸16がシリンダー14隔壁と接する部分には図9に示されるように断面が瓢箪型をしたHNBR製軸シール21cを配設した。 【0044】流れ検知器23a、23bの内部構成は図9に示され、フィルム232の真中垂直方向に軸231が位置し、矢印はシリンダーから排気口への空気流れ方向を示している。逆止弁側からの空気はフィルム232にぶつかることで可動して、作業者はそれによって排気される空気がある程度存在しているかどうかの判断を行なうことができる。したがって、排気ポートから空気の流れ検知器で排気される空気がほとんど存在していないことが確認できたら、それ以上真空ポンプを稼動させることは終了した。検査のためその時の内部到達真空度を測定した結果、24torrに達していた。 【0045】実施例4では図10に示されるような空気の流れ検知器を使用したが、本発明では他に図11,12のような構成の空気の流れ検知器を使用することもできる。図11では平たい三角錐形状をしたフロート233に逆止弁側からの空気がぶつかることで可動して、作業者はそれによって排気される空気がある程度存在していることを検知できる。また、図12では内部に固定されたシリコーン膜234を空気流れ方向に対して垂直方向に配設している。このシリコーン膜234は十分な弾力性を有すとともに流れに対して圧力損失を伴なうので、空気の流れがあるとシリコーン膜235で示されるような形状に変化する。したがってこのような膜の形状変化を確認して排気される空気の流れが存在するかどうかを検知できる。 【0046】本発明による真空ポンプの減圧機構では、シリンダー内部はピストンを稼動させることで常時減圧状態とすることができるが、ピストンが下死点に位置する時形成されるシリンダー内部デッドスペースおよびシリンダー出口から吸気ポートと排気ポート側逆止弁2個までの空間容積はデッドスペースとなる。シリンダー内部デッドスペースとは、ピストンと下死点面が接した時に形成されるわずかな隙間およびシリンダー隔壁内に成形される吸気ポートと排気ポート用経路である。 【0047】したがって、到達真空度に対してはシリンダー空間内容積とピストンが下死点に位置する時形成されるシリンダー内部デッドスペースおよびシリンダー出口から吸気ポートと排気ポート側逆止弁2個までの空間内容積の合計甲と、ピストンが下死点に位置する時形成されるシリンダー内部デッドスペースおよびシリンダー出口から吸気ポートと排気ポート側逆止弁2個までの空間内容積乙との関係が重要となる。また、ピストンが上死点に位置する時形成されるシリンダー内部デッドスペースおよびシリンダー出口から吸気ポートと排気ポート側逆止弁2個までの空間容積も上述のデッドスペースに対してはるかに大きいとピストン上死点側で負圧度が低下するので、上死点側と下死点側に形成されるデッドスペースはほぼ均等にすることが好ましい。すなわちピストン下死点側に形成されるデッドスペースが到達真空度の重要な要素となるのは、稼動軸の占める体積分によってシリンダー空間容積が狭くなるためである。 【0048】ピストンが上死点に位置する時形成されるシリンダー空間内容積とピストンが下死点に位置する時形成されるシリンダー内部デッドスペースおよびシリンダー出口から吸気ポートと排気ポート側逆止弁2個までの空間内容積の合計甲とピストンが下死点に位置する時形成されるシリンダー内部デッドスペースおよびシリンダー出口から吸気ポートと排気ポート側逆止弁2個までの合計空間内容積乙の関係は、甲/乙≧40で30torr以下を達成できることがわかった。冷凍サイクルの長期信頼性を踏まえた場合には設計上に気密漏れがなくても、甲/乙≧40が必要である。甲/乙の関係は大きすぎて到達真空度に支障をきたすことはないが、あまり大きいと作業性に問題が生じる。 【0049】また、予め炭酸ガス等を利用して室内機側配管および接続配管内部を置換用ガスと置換する場合にはピストンが上死点に位置する時形成されるシリンダー空間内容積とピストンが下死点に位置する時形成されるシリンダー内部デッドスペースおよびシリンダー出口から吸気ポートと排気ポート側逆止弁2個までの空間内容積の合計甲とピストンが下死点に位置する時形成されるシリンダー内部デッドスペースおよびシリンダー出口から吸気ポートと排気ポート側逆止弁2個までの合計空間内容積乙の関係は、甲/乙≧20で60torr以下を達成できることがわかった。冷凍サイクルの長期信頼性を踏まえた場合には設計上に気密漏れがなくても、A/B≧20が必要である。甲/乙の関係は大きすぎて到達真空度に支障をきたすことはないが、あまり大きいと作業性に問題が生じる。 【0050】本発明で使用できる軸シールは、硬度がスプリング式A型で60〜90程度のエラストマーである。具体的にはHNBRの他にCR、EPDM、NBR等が適用できる。また実施例では軸シールをOリング2重または瓢箪型として稼動軸と接触する点を2ヶ所としたが、この時外部側の接触点は稼動軸がシリンダー外部にある時稼動軸に付着したホコリを除去する作用をしている。また稼動軸の急激な動きにも接触する点を2ヶ所以上とすることで、片方が空気の漏れを生じてももう一方の接触点で遮蔽することができた。 【0051】実施例3では炭酸ガスを利用して室内機側配管および接続配管内部を置換用ガスと置換したが、本発明で使用できる置換用ガスとしては、この他冷凍サイクルの信頼性に影響を及ぼし難いガスが適用できる。具体的には炭酸ガスの他に窒素ガス、メタン、エタン、プロパン、イソブタン、アルゴンが使用できる。 【0052】本発明で使用できる逆止弁の構成としては、実施例のようなものの他に金属からなる可動物がパイプ内を移動することで開閉弁構造を構成するものでもよい。樹脂でもナイロンのほかPFA、PVDF等のフッ素系樹脂、PPSも使用できる。また、小さな差圧でも弁閉塞が行なえるものが好ましく、具体的には最低作動圧力差10torr以下、さらに好ましくは1torr以下である。さらに、差圧kgf/cm2の状態で気体漏れ量が1ml/min以下のものが好ましい。これは真空ポンプのハンドル操作を作業者が停止した途端に今までの到達真空度が急に低下するようでは作業性が悪くなるからである。 【0053】実施例ではハンドルを使用して真空ポンプを稼動させたが、ペダルを設けてピストンの稼動をペダルと同期させるメカ機構とすることもできる。地球環境を配慮すると従来の電動式に対してハンドルあるいはペダルを利用した人力で十分な真空度が得られることは空気調和機の施工時において環境負荷低減の効果が大きい。 【0054】本実施例では室外機本体内にドライヤーを配置したものを示した。本発明での真空ポンプでは室内機および接続配管の内部に存在する水分を十分に排除することは難しい。したがって、冷凍サイクル内にドライヤーを配置した空気調和機のほうが長期信頼性を保証しやすい。 【0055】 【発明の効果】上記実施例から明らかなように、請求項1記載の発明によれば本方式の真空ポンプを使用することによって、据え付け工事の際に冷凍サイクルの信頼性を考慮して排除しなければならない空気中の酸素を十分なレベルまで低減させ、短時間で空気調和機の施工を完了させることができる。また本方式の真空ポンプは手動式で行うことも可能である。 【0056】請求項2及び請求項18記載の発明によれば、据え付け工事の際に残留しても冷凍サイクルに不具合を生じにくいガスと室内機および接続配管内部の空気とを置換した後に本方式での真空ポンプを使用するので、より確実な据え付け工事を行うことができる。 【0057】請求項3記載の発明によれば、吸気ポートと排気ポートが逆止弁で構成されることで簡易かつ安価な構成で吸気ポートと排気ポートを完成させることができる。 【0058】請求項4記載の発明によれば、吸気ポートがシリンダー外部で連結されることによって、絶えずシリンダー内部は減圧状態となるとともに吸入ポート側を一体化して通常の3方弁サービスポートからの作業が可能となる。 【0059】請求項5記載の発明によれば、吸気ポートと排気ポートがシリンダー部の上死点面および下死点面に配設されることによってシリンダー内をピストンが稼動する方式による減圧機構において、システム構造上減圧機構でのデッドスペースとなる部分を最小限にできる。 【0060】請求項6記載の発明によれば、吸気ポートと排気ポートがシリンダー部の上死点面および下死点面かつ各々2個ずつの逆止弁直結状態で構成されることでシステム構造上減圧機構でのデッドスペースとなる部分をさらに最小限にできる。 【0061】請求項7記載の発明によれば、本方式の真空ポンプを人力で扱うことによって電源の無い場所でも空気調和機の施工が可能となる。空気調和機の施工時において環境負荷低減の効果が大きい。 【0062】請求項8記載の発明によれば、吸気ポートには着脱可能なフィルターが配設されることによってシリンダー内にゴミ等のコンタミ物が混入して到達真空度が低下するのを防止できる。また、着脱可能とすることでメンテナンス性が向上する。 【0063】請求項9記載の発明によれば、フィルターを保持する筒体を透明なものとすることで汚れ度合いが十分に把握でき、メンテナンス性がさらに向上する。 【0064】請求項10記載の発明によれば、排気ポートからの空気の排出が所定以下であることを検知することによって、ゲージマニホールドの低圧のゲージで負圧状態を確認しなくても作業を完了できる。すなわちゲージマニホールドを省いた据え付け工事が可能となる。 【0065】請求項11記載の発明によれば、膜または可動体で流れ検知部を構成することで、排気ポートからの空気の流れを目視確認することができる。 【0066】請求項12記載の発明によれば、ピストンの稼動軸がシリンダー壁を貫通する部分において軸シールが配設されることによって、ピストン稼動時および停止時にシリンダー内の負圧状態を維持できる。 【0067】請求項13記載の発明によれば、軸シールが稼動軸と2ヶ所以上で接触することによって稼動軸の急激な運動による軸シール部での変形にも十分に耐えられる。すなわち片方の接触点に空気の漏れを生じてももう一方の接触点で遮蔽することができる。また外部からのゴミ等も外側軸シール部接触点で防止することができる。 【0068】請求項14記載の発明によれば、シリンダー内で減圧機構を構成している部分と本発明での真空ポンプ構造上どうしてもデードスペースとなってしまう部分との空間容積関係を最適化することによって充分な到達真空度を得ることができる。 【0069】請求項15記載の発明によれば、シリンダー内で減圧機構を構成している部分と本発明での真空ポンプ構造上どうしてもデードスペースとなってしまう部分との空間容積関係を最適化することによって充分な到達真空度を得ることができる。 【0070】請求項16記載の発明によれば、負圧状態を30torr以下とすることで空気中の酸素を充分に排除でき、冷凍サイクルの長期信頼性が保証できる。 【0071】請求項17記載の発明によれば、負圧状態を60torr以下とすることで予め室内機および接続配管内部の空気を冷凍サイクルに不具合を生じにくい炭酸ガス等と置換しているので空気中の酸素を充分に排除できており、冷凍サイクルの長期信頼性が保証できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005821 【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年10月29日(1999.10.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100097445 【弁理士】 【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−132633(P2001−132633A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月18日(2001.5.18) |
| 【出願番号】 |
特願平11−309353 |
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