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【発明の名称】 斜板式圧縮機
【発明者】 【氏名】神宮 直樹

【要約】 【課題】厚さを大にしなくても十分な強度が得られ、表面の潤滑層が剥離し難い素材で構成された斜板を備える斜板式圧縮機を提供する。

【解決手段】シリンダブロックに形成されたシリンダボアと、シリンダボア内に摺動可能に収容されたピストンと、駆動軸と、駆動軸に傾斜して取り付けられた斜板と、斜板とピストンとの間に介在するシューとを備え、駆動軸の回転に同期して斜板を回転させ、斜板の回転運動をシューを介して駆動軸の延在方向の往復運動に変換してピストンに伝達し、シリンダ内の流体を圧縮する斜板式圧縮機であって、鉄板を青銅系金属板で挟んで一体化したクラッド材で斜板を構成した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 シリンダブロックに形成されたシリンダボアと、シリンダボア内に摺動可能に収容されたピストンと、駆動軸と、駆動軸に傾斜して取り付けられた斜板と、斜板とピストンとの間に介在するシューとを備え、駆動軸の回転に同期して斜板を回転させ、斜板の回転運動をシューを介して駆動軸の延在方向の往復運動に変換してピストンに伝達し、シリンダボア内の流体を圧縮する斜板式圧縮機であって、鉄板を青銅系金属板で挟んで一体化したクラッド材で斜板を構成したことを特徴とする斜板式圧縮機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は斜板式圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シリンダブロックに形成されたシリンダボアと、シリンダボア内に摺動可能に収容されたピストンと、駆動軸と、駆動軸に傾斜して取り付けられた斜板と、斜板とピストンとの間に介在するシューとを備え、駆動軸の回転に同期して斜板を回転させ、斜板の回転運動をシューを介して駆動軸の延在方向の往復運動に変換してピストンに伝達し、シリンダボア内の流体を圧縮する斜板式圧縮機が広く使用されている。従来の斜板式圧縮機においては、斜板とシューとの摺接部の潤滑性を高めるべく、青銅板、表面に固体潤滑剤を塗布したアルミニウム合金板、表面に錫メッキを施したアルミニウム合金板、表面に青銅を溶射した鉄板、表面に固体潤滑剤を塗布した鉄板等の潤滑性に優れる素材で斜板を構成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】青銅板、表面に固体潤滑剤を塗布したアルミニウム合金板、表面に錫メッキを施したアルミニウム合金板で構成した斜板には、厚さを大にしないと十分な強度が得られないという問題があり、表面に青銅を溶射した鉄板、表面に固体潤滑剤を塗布した鉄板で構成した斜板には、表面の潤滑層が剥離し易いという問題があった。本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、厚さを大にしなくても十分な強度が得られ、表面の潤滑層が剥離し難い素材で構成された斜板を備える斜板式圧縮機を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明においては、シリンダブロックに形成されたシリンダボアと、シリンダボア内に摺動可能に収容されたピストンと、駆動軸と、駆動軸に傾斜して取り付けられた斜板と、斜板とピストンとの間に介在するシューとを備え、駆動軸の回転に同期して斜板を回転させ、斜板の回転運動をシューを介して駆動軸の延在方向の往復運動に変換してピストンに伝達し、シリンダボア内の流体を圧縮する斜板式圧縮機であって、鉄板を青銅系金属板で挟んで一体化したクラッド材で斜板を構成したことを特徴とする斜板式圧縮機を提供する。鉄板を青銅系金属板で挟んで一体化したクラッド材で構成された斜板は、厚さを大にしなくても十分な強度が得られ、表面の潤滑層が剥離し難い。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の実施例に係る斜板式圧縮機を説明する。図1に示すように、斜板式圧縮機は、シリンダブロック1に形成されたシリンダボア2と、シリンダボア2内に摺動可能に収容されたピストン3と、駆動軸4と、駆動軸4に傾斜して固定された斜板5と、斜板5とピストン3との間に介在するシュー6とを備えている。本斜板式圧縮機においては、図示しない外部駆動源によって駆動軸4が回転駆動され、駆動軸4の回転に同期して斜板5が回転し、斜板5の回転運動がシュー6を介して駆動軸4の延在方向の往復運動に変換されてピストン3に伝達され、シリンダボア2内の流体が圧縮される。図2に示すように、鉄板5aを青銅系金属板5bで挟んで一体化したクラッド材で斜板5が構成されている。クラッド材は、重ね合わせた鉄板5aと青銅系金属板5bとを冷間圧延圧着し、次いで拡散焼鈍する等の方法で製造される。十分な接合強度を有するクラッド材を得ることができる。
【0006】鉄板5aを青銅系金属板5bで挟んで一体化したクラッド材で構成された斜板5は、厚さを大にしなくても十分な強度が得られ、表面の潤滑層が剥離し難い。
【0007】上記実施例においては、容量固定型斜板式圧縮機に本発明を適用したが、斜板の駆動軸に対する傾斜角を可変制御して吐出容量を可変制御する容量可変型斜板式圧縮機に本発明を適用することは勿論可能である。
【0008】
【発明の効果】鉄板を青銅系金属板で挟んで一体化したクラッド材で構成された斜板は、厚さを大にしなくても十分な強度が得られ、表面の潤滑層が剥離し難い。従って、本発明により、厚さを大にしなくても十分な強度が得られ、表面の潤滑層が剥離し難い素材で構成された斜板を備える斜板式圧縮機が提供される。
【出願人】 【識別番号】000001845
【氏名又は名称】サンデン株式会社
【出願日】 平成11年11月4日(1999.11.4)
【代理人】 【識別番号】100095245
【弁理士】
【氏名又は名称】坂口 嘉彦
【公開番号】 特開2001−132628(P2001−132628A)
【公開日】 平成13年5月18日(2001.5.18)
【出願番号】 特願平11−314361