| 【発明の名称】 |
タンデムポンプ |
| 【発明者】 |
【氏名】穂永 進
【氏名】藤原 英寿
【氏名】成瀬 光則
【氏名】矢尾 博之
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| 【要約】 |
【課題】1つの電動モータで駆動するタンデムポンプでは、2つのポンプは相似形の流量特性であり、異なる流量特性を得られなかった。
【解決手段】電動モータ7で第1ポンプ10および第2ポンプ20を駆動するタンデムポンプ7において、第2ポンプ20に流量制御弁22を設けた。これにより、第1ポンプ10は電動モータ8の回転数に応じて流量が制御されるものの、第2ポンプ20は流量制御弁22により一定流量に制御される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】電動モータと、これにより駆動される第1ポンプおよび第2ポンプとから構成されるタンデムポンプにおいて、前記第1ポンプは前記電動モータの回転数に応じて流量制御されるとともに、前記第2ポンプは流量制御弁を備えてなることを特徴とするタンデムポンプ。 【請求項2】前記流量制御弁の下流に、前記第2ポンプが送出する流量を制御する電磁弁を設けたことを特徴とする請求項1に記載のタンデムポンプ。 【請求項3】電動モータと、これにより駆動される第1ポンプおよび第2ポンプとから構成されるタンデムポンプにおいて、前記第2ポンプに前記両ポンプの負荷が大きくなったときその負荷を軽減させる電磁弁を設けたことを特徴とするタンデムポンプ。 【請求項4】前記タンデムポンプは自動車の機器の油圧源として使用されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のタンデムポンプ。 【請求項5】前記第2ポンプに接続される機器はパワーステアリングであることを特徴とする請求項4に記載のタンデムポンプ。 【請求項6】前記タンデムポンプは前記両ポンプが前記電動モータの両側にそれぞれ位置することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のタンデムポンプ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はタンデムポンプ、特に電動モータによって駆動されるタンデムポンプに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の電動モータ駆動式タンデムポンプとして、例えば特開平6−229379号公報に記載されているものがある。この従来技術では、電動モータの回転軸に接続された2つのポンプが、同一の吸入ポートからそれぞれ油を吸入し、吸入された油をそれぞれ別々の吐出ポートへ吐出している。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記従来のタンデムポンプでは、電動モータの回転数を制御することにより、接続される機器への供給流量を制御している。このため、2つのポンプでは、それぞれポンプ容量の違いはあるものの相似形の流量特性となり、全く異なる流量制御を行うことができなかった。すなわち、このタンデムポンプに接続される機器は、供給される圧油がそれぞれ相似形の流量特性を持つものに限定され、機器の組み合わせの自由度が小さかった。 【0004】また、上記従来のタンデムポンプでは、それぞれのポンプの負荷が同時に増加すると電動モータの電力が大幅に増加するため、電動モータの許容電力量を超えないようにフェイルセーフ処理を行うか、大容量の電動モータを使用することなどが必要とされていた。フェイルセーフ処理を行う場合、電動モータへの供給電流をゼロまたは所定の低電流とするため、2つのポンプに接続されるそれぞれの機器の機能が同時に低下していた。また、大容量の電動モータを使用する場合、モータの大型化や電源系の高電圧化などの必要がありコストアップの要因となっていた。 【0005】そこで、本発明は、2つのポンプでそれぞれ異なる流量制御を行うことができる電動モータ駆動式タンデムポンプを提供することを目的とする。また、本発明は、ポンプの負荷の増加に対し、2つのポンプに接続されるそれぞれの機器の機能が同時に低下することがないような電動モータ駆動式タンデムポンプを提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段、作用および発明の効果】この発明は、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、電動モータと、これにより駆動される第1ポンプおよび第2ポンプとから構成されるタンデムポンプにおいて、前記第1ポンプは前記電動モータの回転数に応じて流量制御されるとともに、前記第2ポンプは流量制御弁を備えてなる。 【0007】請求項1に記載の発明は、上記の構成により、第1ポンプおよび第2ポンプをそれぞれ全く異なる流量特性とすることができる。従って、接続される機器の組み合わせの自由度が増す。 【0008】請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のタンデムポンプにおいて、前記流量制御弁の下流に、前記第2ポンプが送出する流量を制御する電磁弁を設けた。 【0009】請求項2に記載の発明は、上記の構成により、第2ポンプの流量特性を電気的に制御することができる。従って、第2ポンプに接続される機器の制御をより細かくすることができる。 【0010】請求項3に記載の発明では、電動モータと、これにより駆動される第1ポンプおよび第2ポンプとから構成されるタンデムポンプにおいて、前記第2ポンプに前記両ポンプの負荷が大きくなったときその負荷を軽減させる電磁弁を設けた。 【0011】請求項3に記載の発明は、上記の構成により、電磁弁が両ポンプの負荷が増加することにより電動モータの電圧が許容最大値を超えることがないようにいずれか一方のポンプの負荷を軽減する。従って、フェイルセーフ処理により2つのポンプに接続されるそれぞれの機器の機能が同時に低下することがなく、また、大容量の電動モータを使用する必要がない。 【0012】請求項4に記載の発明では、請求項1乃至3のいずれかに記載のタンデムポンプにおいて、前記タンデムポンプは自動車の機器の油圧源として使用される。 【0013】請求項4に記載の発明は、上記の構成により、自動車の動力源とは別の電動モータにてタンデムポンプを駆動する。従って、動力源の負荷が軽減される。 【0014】請求項5に記載の発明では、請求項4に記載のタンデムポンプにおいて、前記第2ポンプに接続される機器はパワーステアリングである。 【0015】請求項5に記載の発明は、上記の構成により、第2ポンプにパワーステアリングが接続される。従って、第2ポンプは流量制御弁により流量制御されるので、その流量特性はパワーステアリングに好適である。 【0016】請求項6に記載の発明では、請求項1乃至5のいずれかに記載のタンデムポンプにおいて、前記タンデムポンプは前記両ポンプが前記電動モータの両側にそれぞれ位置する。 【0017】請求項6の発明は、上記の構成により、電動モータの両側に両ポンプを配置して接続するため、電動モータの回転軸を短くすることができ、両ポンプを安定して回転駆動させることができる。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、本発明のタンデムポンプの第1実施形態について図を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態のタンデムポンプが適用される自動車1の概略を示す説明図である。自動車1において、エンジン2の出力軸3は変速機4に接続され、エンジン2から出力される駆動力は変速機4により変速されて図略の走行車輪を駆動する。 【0019】タンデムポンプ6は、電動モータ7と、これにより駆動される第1ポンプ10および第2ポンプ20とから構成されており、第1ポンプ10は変速機4へ、第2ポンプ20はパワーステアリング5へそれぞれ油を供給している。 【0020】次に、タンデムポンプ6について、図2を参照して説明する。タンデムポンプ6は、電動モータ7と、電動モータ7の一側に位置する第1ポンプ10および第2ポンプ20とから構成されている。タンデムポンプ6は、電動モータ7、第1ポンプ10および第2ポンプ20が図略のハウジング内に一体的に構成されている。第1ポンプ10の第1ポンプ室11および第2ポンプ20の第2ポンプ室21は共に、電動モータ7の回転軸に接続された図略のロータが回転駆動され、圧油を吐出する。ここで、第1ポンプ10では、第1ポンプ室11から吐出された圧油が変速機4へ供給され、第2ポンプ20では、第2ポンプ室21から吐出された圧油が流量制御弁22を通過してパワーステアリング5へ供給される。また、両ポンプ10,20は共通のリザーバ8に接続されている。 【0021】両ポンプ室11,21は、電動モータ7の回転数に応じた流量の圧油を吐出する。このため、第1ポンプ10が送出する圧油は、電動モータ7の回転数に応じて流量が制御され、変速機4へ供給される。しかしながら、第2ポンプ20では、電動モータ7の回転数が所定値以上のとき、すなわち、ごく低回転のときを除いて、流量制御弁22により電動モータ7の回転数とは関係なく一定流量に制御され、この一定流量に制御された圧油がパワーステアリング5に供給される。通常走行中、電動モータ7の回転数は、変速機4に必要な流量を供給するために所定の回転数以上に制御されるので、第2ポンプ20は、流量制御弁22により一定流量に制御された圧油をパワーステアリング5に供給する。 【0022】ここで、流量制御弁22について説明する。流量制御弁22は、タンデムポンプ6のハウジングに形成された弁収容穴23内に摺動自在に嵌合された弁体24を備え、この弁体24の一側にはバネ27を収容したバネ室26が形成されている。また、弁体24の他側には第2ポンプ室21から吐出された圧油が流入する入口ポート25aを備えた高圧室25が形成されている。高圧室25は、入口ポート25aから流入した圧油をパワーステアリング5に送出する出口ポート25bを備えていて、この出口ポート25bから送出された圧油は、第1オリフィス28および第2オリフィス29を介して導入ポート26aからバネ室26にも導入されるようになっている。また、弁収容穴23には、弁体24の摺動により入口ポート25aから流入した圧油の余剰流量をリザーバ8へ戻すバイパスポート23aが形成されている。 【0023】従って、弁体24の両端には、第1オリフィス28および第2オリフィス29の前後差圧(およびバネ27のバネ力)が作用する。これにより、入口ポート25aから流入する圧油の流量が所定値以上のときには、弁体24は、両オリフィス28,29の前後差圧を一定に維持すべくバイパスポート23aの開度を調整するように摺動するため、入口ポート25aから流入する圧油の流量が変化しても、パワーステアリング5へ送出される流量は一定に維持される。なお、バネ室26はリリーフ弁30に接続されていて、このリリーフ弁30は、バネ室26内の圧力が異常に上昇したとき、バネ室26とリザーバ8とを連通するようになっている。 【0024】このような構成により、第1実施形態のタンデムポンプ6は、電動ポンプ7の回転数を制御することにより第1ポンプ10から送出される圧油の流量を制御するものの、流量制御弁22により第2ポンプ20から送出される圧油の流量を一定に制御することができるため、変速機4やパワーステアリング5といった異なる流量制御を行う機器に対して適用することが可能となり、機器の組み合わせの自由度が増す。 【0025】続いて、本発明のタンデムポンプの第2実施形態を図3に基いて説明する。第2実施形態では、第1実施形態の第2ポンプに車速に応じてその開度が制御される車速応答電磁弁を加えたことが相違している。その他の構成は第1実施形態と同様であるので、ここでは主として相違点のみを説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を付与する。 【0026】第2実施形態のタンデムポンプ6では、第2ポンプ20において、流量制御弁22の出口ポート25bの下流側に車速応答電磁弁31を備えている。この車速応答電磁弁31は、車速ゼロでその開度が最大であり、車速が増加するに従いその開度が小さくなるように制御される。従って、車速の増加に応じて高圧室25内の圧力が上昇し、この圧力上昇に応じて、弁体24が両オリフィス28,29の前後差圧を一定に維持すべくバイパスポート23aをより開くように摺動する。このため、第2ポンプ20から送出される圧油の流量は、低速走行時には多くなり(パワーステアリング5の操舵アシスト力が大きく軽快な操舵ができる)、車速が増加するに従い少なく(パワーステアリング5の操舵アシスト力が小さく直進性がよい)なる。 【0027】次に、本発明のタンデムポンプの第3実施形態を図4に基いて説明する。第3実施形態では、第1実施形態の第2ポンプに電動モータの負荷に応じてその開度が制御される負荷応答電磁弁を加えたことが相違している。また、第1ポンプおよび第2ポンプを電動モータの両側に位置するようにしたことが相違している。その他の構成は第1実施形態と同様であるので、ここでは主として相違点のみを説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を付与する。 【0028】第3実施形態のタンデムポンプ6では、第1ポンプ10および第2ポンプ20が電動モータ7の両側に位置し、電動モータ7の両側に延びる回転軸に両ポンプ10,20のロータ(図略)が接続され、両ポンプ室11,21から圧油が吐出される。 【0029】ここで、第2ポンプ20において、流量制御弁22のバネ室26内の圧力をリザーバ8へ逃がすことができる負荷応答電磁弁32を備えていて、この負荷応答電磁弁32は、バネ室26への導入ポート26aとリザーバ9とを連通できるようになっている。ここで、負荷応答電磁弁32は、両ポンプ10,20の負荷が増加することにより電動モータ7の電圧が許容最大値を超えることがないように第2ポンプ20の負荷を軽減するもので、両ポンプ10,20の負荷は、電動モータ7の電圧を検出することにより推定することができる。従って、電動モータ7の電圧が所定値以上(ただし許容最大値を超えない)になると、負荷応答電磁弁32が開いてバネ室26とリザーバ8とが連通して、バネ室26内の圧力をリザーバ8へ逃がす。バネ室26内の圧力が降下すると、この圧力降下に応じて、弁体24が両オリフィス28,29の前後差圧を一定に維持すべくバイパスポート23aを開くように摺動する。このため、第2ポンプ20の負荷が軽減されて電動モータ7の電圧が許容最大値を超えるようなことがなくなる。なお、負荷応答電磁弁32は、電動モータ7の電圧が所定値以上となったときに全開となるようにしてもよいし、電圧値に応じて徐々に開くようにしてもよい。 【0030】このような構成により、第3実施形態のタンデムポンプ6では、フェイルセーフ処理により電動モータ7の供給電流を低下させて両ポンプ10,20の機能が同時に低下する、または、電動モータ7を大容量のものとする、といったことを回避することができる。また、電動モータ7の両側に両ポンプ10,20を配置して接続するため、電動モータ7の回転軸を短くすることができ、両ポンプ10,20のロータを安定して回転駆動させることができる。 【0031】上述した本発明の各実施形態のタンデムポンプ6は、エンジン2とは別の電動モータ7によって駆動される。従って、エンジン2の負荷を軽減することができ、特に小排気量車に好適である。また、本発明の実施形態のタンデムポンプ6は、変速機4およびパワーステアリング5の油圧源として使用しているが、異なる流量特性を持つ他の機器に使用してもよい。また、本発明のタンデムポンプ6は、動力源とは別の電動モータ7により駆動されるので、停車時に電動モータ7を停止させ省エネの効果を奏することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003470 【氏名又は名称】豊田工機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年11月5日(1999.11.5) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−132624(P2001−132624A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月18日(2001.5.18) |
| 【出願番号】 |
特願平11−315518 |
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