| 【発明の名称】 |
風力発電タワーの組立装置及び組立方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】征矢 光行
【氏名】浅見 哲世
【氏名】上野 廣明
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| 【要約】 |
【課題】大型クレーンを用いずに風力発電設備のタワーを組み立てることができる装置と、これを用いた組立方法を提供する。
【解決手段】タワー建設用の基礎を挟み、地上に左右一対のせり上げ装置2を定置する。門型架構3の左右の柱体8の下部を夫々せり上げ装置2に支持する。門型架構3の横桁9に係止された滑車4に掛けられた吊り上げ用ロープ5をウインチ6で巻き上げてタワーユニットT1,T2,T3を基礎上に立ち上げる。せり上げ装置2は、柱体8の垂直昇降を案内しつつ支持する架台11と、柱体8をせり上げるべく柱体8の下部に接続、離脱自在の昇降機構とを具備する。地上からせり上げた柱体8の下端へユニット柱8a,8bを接続して、次々と柱体8を上方へ伸ばし、順次上部のタワーユニットT1,T2,T3を下部のタワーユニット上へ立ち上げる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 風力発電タワー建設用基礎を挟み地上に定置された左右一対のせり上げ装置と、複数のユニット柱を上下に接続して成り、下部を夫々前記せり上げ装置に支持される左右一対の柱体と、この左右柱体の上端間を接続する横桁と、この横桁に係止された滑車に掛けられた吊り上げ用ロープをウインチで巻き上げて風力発電タワーユニットを前記基礎上に立ち上げる吊り上げ装置とを具備し、前記せり上げ装置は、地上に定置され、前記柱体を垂直昇降自在に支持する架台と、前記柱体をせり上げるべく柱体の下部に接続、離脱自在の昇降機構とを具備し、前記せり上げ装置で地上からせり上げた前記柱体の下端へユニット柱を接続することにより、次々と柱体を上方へ伸ばし、順次上部の前記タワーユニットを下部のタワーユニット上へ立ち上げるようにしたことを特徴とする風力発電タワーの組立装置。 【請求項2】 所定数の前記タワーユニットを組み立てたところで、上部のタワーユニットに前記柱体の途上を支持するタワーガイドをさらに具備し、このタワーガイドは、前記上部のタワーユニットに接続支持される支持部と、この支持部の左右両側に連続するように構成され、前記柱体の途上を相対昇降自在に包囲するガイド部とを有し、このタワーガイドによって、前記柱体の中間を前記組立済みタワーに支持するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の風力発電タワーの組立装置。 【請求項3】 前記左右柱体の上端部から前記横桁に対して直角に水平に延出する片持ち梁と、この片持ち梁に係止された引き込み用滑車に中間が掛けられ、先端に制御用滑車が係止され、他端側が引き込み用ウインチに巻かれた引き込み用ロープとをさらに具備し、前記吊り上げ用ロープの中間部が、さらに前記制御用滑車に掛けられ、立ち上げ定位置の側方の地上に配置された前記タワーユニットを吊り上げ用ロープで吊り上げつつ、前記引き込み用ロープの操作でタワーユニットを立ち上げ定位置へ引き込み可能としたことを特徴とする請求項1に記載の風力発電タワーの組立装置。 【請求項4】 以下の諸工程を含むことを特徴とする風力発電タワーの組立方法(1)風力発電タワー建設用基礎を挟み地上に左右一対のせり上げ装置を定置する。 (2)左右の柱体の上部を横桁で結合して門型架構を形成し、この門型架構の左右の柱体を前記せり上げ装置内に貫通させて立ち上げる。 (3)前記柱体の下部へ前記せり上げ装置の昇降機構を接続する。 (4)前記柱体を前記昇降機構により上昇させて所定高さ位置までせり上げ、柱体の下方へユニット柱を挿入して接続した後、柱体から昇降機構を離脱して下降させ、接続したユニット柱の下部へ昇降機構を接続する。 (5)(4)の工程を繰り返して、次々とユニット柱を下方へ接続する。 (6)門型架構が所定高さになったところで、柱体の下端を地上に定置する。 (7)前記門型架構の横桁に係止された滑車に掛けられた吊り上げ用ロープをウインチで巻き上げ、吊り上げ用ロープで風力発電のタワーユニットを吊り上げ、前記基礎上に立ち上げる。 (8)(5)乃至(7)の工程を所定回数繰り返して、立ち上げ済みの前記タワーユニットの上に新たなタワーユニットを所要高さまで組み立てる。 【請求項5】 以下の諸工程を含むことを特徴とする風力発電タワーの組立方法(1)タワー建設用基礎を挟み地上に左右一対のせり上げ装置を定置する。 (2)左右の柱体の上部を横桁で結合して門型架構を形成し、この門型架構の左右の柱体を前記せり上げ装置内に貫通させて立ち上げる。 (3)前記柱体の下部へ前記せり上げ装置の昇降機構を接続する。 (4)前記柱体を前記昇降機構により上昇させて所定高さ位置までせり上げ、柱体の下方へユニット柱を挿入して接続した後、柱体から昇降機構を離脱して下降させ、接続したユニット柱の下部へ昇降機構を接続する。 (5)(4)の工程を繰り返して、次々とユニット柱を下方へ接続する。 (6)門型架構が所定高さになったところで、柱体の下端を地上に定置する。 (7)前記門型架構の横桁に係止された滑車に掛けられた吊り上げ用ロープをウインチで巻き上げ、吊り上げ用ロープで上部タワーユニットを吊り上げ、前記基礎上に立ち上げる。 (8)前記上部タワーユニットを前記横桁に吊り止め、(4)の工程を所定回数繰り返して、門型架構を所定高さにし、この門型架構の柱体を上部タワーユニットもろともせり上げ装置でせり上げて、前記上部タワーユニットの下方へ中間タワーユニットを立ち上げる。 (9)前記中間タワーユニットの上部へ前記上部タワーユニットを吊り降ろして接続する。 (10)前記中間タワーユニットが複数あれば、(9)で先に接続した上部の前記中間タワーユニットを前記横桁に吊り止め、(4)の工程を所定回数繰り返して、門型架構を所定高さにし、先に接続した上部の前記中間タワーユニットの下方へ当該中間タワーユニットを立ち上げ、それの上部へ先に接続した上部の前記中間タワーユニットを吊り降ろして接続する工程を所要回数繰り返す。 (11)(4)の工程を所定回数繰り返して、門型架構を所定高さにし、この門型架構の柱体を上部タワーユニット及び中間タワーユニットもろともせり上げ装置でせり上げて、前記中間タワーユニットの下方へ下部タワーユニットを立ち上げて前記基礎上に定置する。 (12)前記下部タワーユニットの上部へ前記上部タワーユニット及び中間タワーユニットを吊り降ろし、中間タワーユニットの下部を下部タワーユニットの上部へ接続する。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、風力発電設備のタワーを組み立てるための装置と、この装置を用いてタワーを組み立てる方法に関する。 【0002】 【従来の技術】風力発電設備は、例えば、高さ約30mのタワーと、タワーの上端に設置されるナセルと称される機構部と、ナセルの先端に取り付けられるブレードとを主要な構成要素とする。タワーは、上、中、下の3つのタワーユニットを下から順次上へ接続して組み立てられる。タワーの組立後、ブレード付きのナセルがタワーの上端に取り付けられる。従来は、タワーの基礎付近に設置されたクレーンで部材を吊り上げて上記の組立作業が行われている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、風力発電設備の建設場所によっては、大型のクレーンを搬入するのに大きな困難を伴うことがある。従って、本発明は、大型クレーンを用いずに風力発電設備のタワーを組み立てることができる装置と、これを用いた組立方法を提供することを目的としている。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明においては、タワー建設用の基礎を挟み、地上に左右一対のせり上げ装置を定置し、左右一対の柱体の上端間を横桁で接続して成る門型架構の柱体の下部を夫々せり上げ装置に支持する。横桁に係止された滑車に掛けられた吊り上げ用ロープをウインチで巻き上げてタワーユニットを基礎上に立ち上げる。せり上げ装置には、地上に定置される架台と、この架台に対する柱体の垂直昇降を案内するガイド部材と、柱体をせり上げるべく柱体の下部に接続、離脱自在の昇降機構とを具備させる。地上からせり上げた柱体の下端へユニット柱を接続することにより、次々と柱体を上方へ伸ばし、順次上部のタワーユニットを下部のタワーユニット上へ立ち上げる。門型架構をせり上げ装置で順次せり上げて下方へユニット柱を継ぎ足しつつ、この門型架構の滑車に掛けられた吊り上げロープをウインチで巻き上げ、これでタワーユニットを順次上方へ組み上げていくので、大型のクレーンを用いずに、効率的にタワーを建設することができる。又は、門型架構に上部タワーユニットを吊ってせり上げ、その下方へ中間タワーユニットを立て、その上部へ上部タワーユニットを吊り降ろして両者を接続し、次いで、これら上部タワーユニット及び中間タワーユニットを門型架構に吊ってせり上げ、その下方へ下部タワーユニットを立てて定置し、その上部へ上部タワーユニット及び中間タワーユニットを吊り降ろして中間タワーユニットの下部を下部タワーユニットの上部へ接続することができる。 【0005】 【発明の実施の形態】図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1乃至図11は本発明に係る組立装置を用いて風力発電設備のタワーを組み立てる工程を順を追って示すもので、図1乃至図4の(A)は正面図、(B)は側面図、図5は正面図、図6(A)は正面図、(B)は側面図、図7乃至図11は正面図、図12はせり上げ装置の正面図、図13はせり上げ装置の架台の概略的分解斜視図、図14はせり上げ枠角隅部の平面図、図15は門型架構上部の滑車の説明図である。 【0006】タワーの組立方法を説明し、併せて組立装置の構造を明らかにする。図3に示すように、組立装置1は、タワー建設用基礎を挟んで地上に定置された左右一対のせり上げ装置2と、このせり上げ装置2によって次々と上方へせり上げられる門型架構3と、門型架構3の滑車4に掛けられた吊り上げ用ロープ5をウインチ6で巻き上げて、タワーユニットT1,T2,T3(図12)を基礎上に立ち上げる吊り上げ装置7とを具備する。 【0007】門型架構3は、下部を夫々せり上げ装置2に支持される左右一対の柱体8と、柱体8の上端間を接続する横桁9と、柱体8の上端から横桁9に直角に水平に延出する片持ち梁10とを具備する。柱体8は、実施例において長さ4mの方形筒型のユニット柱8a,8b,8c・・・を上下に複数接続して成る。 【0008】図1、図12に示すように、実施例において高さ8mのせり上げ装置2は、地上に定置される架台11と、この架台11に対する柱体8の垂直昇降を案内するガイド枠12と、柱体8をせり上げるべく柱体8の下部に接続、離脱自在の昇降機構13とを具備する。 【0009】図1、図12、図13に示すように、架台11は、下部架台14と、上部架台15とから成り、上下に柱体8を貫通させる空間を有する。下部架台14は、左右一対の側方架台14a,14aから成り、上部架台15は、側方架台14a,14a上に渡しかけて固定されている。上部架台15は、方形筒型であり、4隅には角材のガイド柱15aがあり、これが左右側方架台14a,14aの各2隅に設けられた角材のガイド柱14bと上下に結合されている。 【0010】ガイド枠12は、方形体で、柱体8の外を包囲し、それを上下動自在に支持することができる。ガイド枠12は、例えば4隅の内側にローラを備えるものとし、ローラを柱体8の外角隅に上下方向に転動させる構成とすることができる。 【0011】昇降機構13は、柱体8を構成する各ユニット柱8a,8b・・・の下端部に対して結合、離脱自在のせり上げ枠16と、せり上げ用の油圧シリンダ17と、せり上げ枠16と油圧シリンダ17との間に掛けられたロープ18とを具備する。油圧方式に代えてワイヤセミ方式とすることもできる。図12、図14に示すように、せり上げ枠16は、方形体で、4隅の外側にローラ16aを備え、柱体8の外側を包囲する。せり上げ枠16は、ローラ16aを架台14のガイド柱14bに沿って転動させることによって上下動することができ、また油圧シリンダ16bのロッド16cを抜き差しすることによって柱体8の下部に結合したり離脱したりすることができる。 【0012】図1に示すように、タワーの基礎を挟んで左右両側の地上に、せり上げ装置2を定置する。せり上げ装置2の設置作業は、付近に設置した台棒と称される小型クレーン31を用いて行う。 【0013】図2において、2本のユニット柱8a,8bを接続して成る柱体8がせり上げ装置2内に立ち上げられている。上方のユニット柱8aの上端には、片持ち梁10が水平に取り付けられている。下方のユニット柱8bの下端には、せり上げ枠16が結合され、油圧シリンダ17とロープ18又はチェーンでせり上げられている。ユニット柱8bの下方の空間に図3に示すように、新たなユニット柱8cが挿入され、結合される。 【0014】図3において、ユニット柱8a,8b,8cを接続して成る左右の柱体8,8の上端間に、横桁9が掛け渡されて固定され、門型架構3が組み立てられる。横桁9には、吊り上げ用の滑車4が係止され、ロープ5が掛けられる。5aは吊り具である。 【0015】図4において、吊り上げ装置7で機構部Nを吊り上げ、横桁9の下に仮に吊り止めした後、図5において、吊り上げ装置7で下部タワーユニットT1を吊り上げて基礎上に固定する。次いで、図6において、柱体8をせり上げ、図7のように、下部に新たなユニット柱8d、8e,8fを継ぎ足し、吊り上げ装置7で中間タワーユニットT2を吊り上げて下部タワーユニットT1上に固定する。次いで、図8において、中間タワーユニットT2の上端部と柱体8との間をタワーガイド19で接続支持し、同様に、柱体8をせり上げ、下部に新たなユニット柱8g、8hを継ぎ足す。タワーガイド19は、タワーユニットT2に結合される支持部19aと、柱体8の途上を相対昇降自在に包囲して支持するガイド部19bとを備える。次いで、図9において、吊り上げ装置7で上部タワーユニットT3を吊り上げて中間タワーユニットT2上に固定する。 【0016】タワーユニットT2,T3の吊り上げ作業において、下方に既に設置されている他のタワーユニットT1又はT2を避けるため、図15に示すように、片持ち梁10に係止された引き込み用滑車20a,20bと引き込み用ロープ21が用いられる。引き込み用ロープ21は、引き込み用滑車20a,20bに中間が掛けられ、先端に制御用滑車22が係止され、他端側が図示しない地上の引き込み用ウインチに巻かれている。既に基礎上に立ち上がっているタワーユニットT1又はT2の側方位置から他のタワーユニットT2又はT3を吊り上げ、引き込み用ロープ21の繰り出し、巻き上げの調整により、吊り上げたタワーユニットT2又はT3を下方のタワーユニットT1又はT2上へ配置することができる。 【0017】タワーTが組上がった後、図10のように、横桁3に吊り止めてあった機構部Nを降ろして上部タワーユニットT3上へ取り付ける。また、柱体8に台棒32を取り付け、これを利用してブレードBを吊り上げ、機構部Nに取り付ける。そして、台棒32を利用して順次上方から門型架構を分解して吊り降ろし、図11の風力発電設備が完成する。 【0018】図16乃至図21は他の実施形態のタワーの組立方法を順を追って示す概略的正面図である。この実施形態では、図4に示す状態以降の作業手順が異なる。即ち、図16に示すように、まず上部タワーユニットT3を立ち上げる。次いで、図17に示すように、上部タワーユニットT3の上端に機構部Nを接続する。これらの作業は吊り上げ装置7を用いて行うことができる。次いで、図18に示すように、柱体8をせり上げ、下部に新たなユニット柱8d、8eを継ぎ足して、上部タワーユニットT3を吊りながら門型架構3を所定高さにする。次いで、図19に示すように、下方へ中間タワーユニットT2を立ち上げる。このとき例えば滑車4に掛けられた吊り上げロープ5を用いることができる。せり上げ装置2を用いて、門型架構3もろとも上部タワーユニットT3せり上げておき、中間タワーユニットT2上へ上部タワーユニットT3を吊り降ろして両者を接続する。次いで、図20に示すように、柱体8をせり上げ、下部に新たなユニット柱8f,8g,8hを継ぎ足して、タワーユニットT3,T2を吊りながら門型架構3を所定高さにする。次いで、図21に示すように、下方へ下部タワーユニットT1を立ち上げて基礎上に定置する。せり上げ装置2を用いて、門型架構3もろともタワーユニットT3,T2せり上げておき、下部タワーユニットT1上へ中間タワーユニットT2を吊り降ろして両者を接続する。なお、上記説明では、ナセルと称される機構部とタワーユニットとを区別したが、これは説明の便のためであって、広義には、機構部もタワーユニットに包含されるものである。 【0019】 【発明の効果】以上のように、本発明においては、大型クレーンを用いずに風力発電設備のタワーを組み立てることができるという効果を有する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003687 【氏名又は名称】東京電力株式会社 【識別番号】000141060 【氏名又は名称】株式会社関電工 【識別番号】000001890 【氏名又は名称】三和テッキ株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年3月9日(2000.3.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100078950 【弁理士】 【氏名又は名称】大塚 忠
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| 【公開番号】 |
特開2001−254668(P2001−254668A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月21日(2001.9.21) |
| 【出願番号】 |
特願2000−65318(P2000−65318) |
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