| 【発明の名称】 |
ポンプ水車 |
| 【発明者】 |
【氏名】桑原 尚夫
【氏名】片山 慶
【氏名】中川 博人
【氏名】萩原 春樹
|
| 【要約】 |
【課題】本発明はポンプ水車に関し、特に負荷遮断を行う際になるべく安定した制御を行うことを可能にする。
【解決手段】負荷遮断を行う際に、ポンプ水車のガバナーによる閉鎖制御が進行中にもかかわらず一時的に水量調整手段を開動作させる補正制御を行うようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】ランナーと、該ランナーに接続された発電電動機と、前記ランナーを通過する水量を調整する水量調整手段と、前記ランナーの回転速度を検出し前記ランナーの回転速度が所定値になるように前記水量調整手段を制御するガバナーを備えたポンプ水車において、発電モードの負荷遮断直後に回転速度が急上昇しピークに達した後下降に転ずる際に、前記回転速度低下の段階で前記ガバナーによる前記水量調整手段の制御に割り込みを掛けて前記ガバナーによる閉鎖制御の進行中に一時的に前記水量調整手段を開動作させる補正制御手段を備え、全負荷遮断の場合に低下中の回転速度を一時的に反転上昇せしめ、負荷遮断後の回転速度の低下が前記ピーク値からガバナーの設定で決まる所定値付近まで一気に進むことがないように前記補正制御を調整したことを特徴とするポンプ水車。 【請求項2】遅くとも回転速度が上昇に転じたら前記補正制御を止め実質的に前記水量調整手段が前記ガバナーによる制御に戻るようにした請求項1のポンプ水車。 【請求項3】前記補正制御による前記水量調整手段の一時的開動作は、負荷遮断後回転速度が下降に転じた後に開始し、その後回転速度曲線が上に凸から下に凸に移る点付近まで継続するようにした請求項1のポンプ水車。 【請求項4】前記補正制御による前記水量調整手段の一時的開動作は、負荷遮断後回転速度が下降を始める直前から開始し、その後回転速度が下降に転じ回転速度曲線が上に凸から下に凸に移る点付近まで継続するようにした請求項1のポンプ水車。 【請求項5】全負荷遮断後の1回目の回転速度低下は定格回転速度(またはガバナー本来の目標回転速度)と前記ピーク値の差の1/3以上定格回転速度より上で止み反転するように前記補正制御を調整した請求項1のポンプ水車。 【請求項6】全負荷遮断後回転速度がガバナーによる所定値(ガバナー本来の目標回転速度)に落ち着くまでに、補正制御による回転速度の途中反転上昇が複数回行われるように前記補正制御を調整した請求項2のポンプ水車。 【請求項7】前記ガバナは前記水量調整手段の開度に応じて前記水量調整手段の閉鎖速度を制限する閉鎖速度制限手段を備え、前記閉鎖速度制限手段が前記水量調整手段の開度が第1の所定値以上にある間は、前記水量調整手段の閉鎖速度を比較的高い第2の所定値以下に制限し、前記水量調整手段の開度が前記第1の所定値以下になった後は閉鎖速度を比較的低い第3の所定値以下に制限するように構成されている場合、前記水量調整手段の開度が前記第1の所定値以上ある時は、前記補正制御は動作させないようにした請求項4のポンプ水車。 【請求項8】回転速度が負荷遮断後の最初の下りから前記補正制御によって最初の反転を迎え(この時の回転速度を第1の凹値と呼ぶ)再上昇を始め、やがてこの再上昇も止み再び下降に転ずるが(この時の回転速度を第2の凸値と呼ぶ)前記第2の凸値は前記ピーク値(または第1の凸値と呼ぶ)より低くなるように前記補正制御を調整した請求項5のポンプ水車。 【請求項9】回転速度が前記第2の凸値を経てから再度下降するが、やがて下降が止み三度目の上昇に転ずるが(この時の回転速度を第2の凹値と呼ぶ)前記第2の凹値は前記第1の凹値より低くなるように前記補正制御を調整した請求項5のポンプ水車。 【請求項10】前記ガバナーが、回転速度検出部と、目標回転速度設定部と、少なくとも前記目標回転速度設定部からの目標回転速度指令と前記回転速度検出部からの実際の回転速度信号の偏差信号(これを速度偏差信号と呼ぶ)を入力して前記水量調整手段に対する開度指令信号を出力する演算部と、前記演算部の出力に応じて前記水量調整手段を操作する増幅部を備えた前記ポンプ水車に関し、少なくとも回転速度信号を入力して前記ガバナーの前記演算部出力に開方向補正を行う形で補正制御を行うように構成した前記補正制御手段を備えた請求項1のポンプ水車。 【請求項11】回転速度が第4の所定値以上になった時だけ回転速度信号を通す第1の演算器と、前記第1の演算器からの出力信号を入力として受けて該入力が上昇中にはこれに比較的高速に応答して上昇し、該入力が下降に転じた後は比較的低速に応答してゆっくり下降する信号(ターゲット信号と呼ぶ)を出力する第2の演算器と、前記ターゲット信号から前記第1の演算器からの出力信号を引いた差を求める比較器と、前記比較器の出力信号のプラス側に制限を与える第1の制限要素と、前記第1の制限要素からの出力信号を不完全微分演算する微分演算要素と、前記微分要素の出力のマイナス側は通さず、プラス側には所定の値で制限を掛ける第2の制限要素を備えるように構成した前記補正制御手段を備えた請求項10のポンプ水車。 【請求項12】前記第4の所定値を前記発電電動機が電力系統に接続されている通常運転中に起こりうる回転速度の最大値より充分高く設定した請求項11のポンプ水車。 【請求項13】前記第1の演算器からの出力信号が上昇中には比較的短い時定数の一次遅れ応答をする一方、下降に転じた後は下降に転じる前の出力を起点とし比較的長い時定数の減衰カーブ状に減衰応答する前記第2の演算器を備えた請求項11のポンプ水車。 【請求項14】前記補正制御手段の出力を出すタイミングは刻刻の回転速度変化から演算して決めるものの、該出力の値は作動からリセットまでの個々の作動サイクルの中では略一定値を保持するように構成した前記補正制御手段を備えた請求項11のポンプ水車。 【請求項15】前記補正制御手段は、回転速度が定常時の目標値より高い第5の所定値以上の時に限って作動させ、以下の時は除外するようにした請求項10のポンプ水車。 【請求項16】発電モードで運転中のポンプ水車を非常停止する場合、少なくとも非常停止過程の初期の段階では回転速度ガバナー、前記補正制御のいずれも作動可能な状態に維持し、その後、前記水量調整手段を全閉し、ポンプ水車の回転を止める操作をするようにした請求項1のポンプ水車。 【請求項17】発電モードで運転中のポンプ水車を非常停止する場合、非常停止過程の初期の段階では回転速度ガバナー、前記補正制御のいずれも作動可能な状態に維持し、S字特性による有害な影響を減衰させてから、前記水量調整手段を全閉し、ポンプ水車の回転を止める操作をするようにした請求項1のポンプ水車。 【請求項18】ランナーと、該ランナーに接続された発電電動機と、前記ランナーを通過する水量を調整する水量調整手段と、前記ランナーの回転速度を検出し前記ランナーの回転速度が所定値になるように前記水量調整手段を制御するガバナーを備えたポンプ水車において、前記水量調整手段により前記ランナーを通過する水量を停止させる場合に、前記水量調整手段を閉動作後に開動作させる一連の動きを、複数回繰り返すことを特徴としたポンプ水車。 【請求項19】前記水量調整手段を閉動作後に開動作させる一連の動きを、複数回繰り返す時に、繰り返す度に閉動作の程度を大きくすることを特徴としたポンプ水車。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はポンプ水車に係り、特に負荷遮断時動作を安定させるようにしたポンプ水車に関する。 【0002】 【従来の技術】一般的に、ポンプ水車、特に高揚程ポンプ水車のランナーは、ポンプ運転時に高揚程を得る為に、充分なる遠心ポンプ作用を発揮するべく設計される。 【0003】しかしながら、この設計が、ポンプ水車の水車運転には悪影響を与える。特に後述のS字特性と呼ばれる特性が現れるが、これを完全に回避するのは難しいと考えられている。ポンプ水車の流量特性は、一般に、案内羽根開度をパラメータにして単位落差当り回転数(N1=N/√H)と単位落差当り流量(Q1=N/√H)との関係を示す一群の特性曲線で表す。他方、ポンプ水車のトルク特性は、案内羽根開度をパラメータにして単位落差当り回転数(N1=N/√H)と単位落差当りトルク(T1=T/H)との関係を示す一群の特性曲線で表す。なお、これら2種類の特性曲線を総称して完全特性と呼ぶ。ところで上記流量特性曲線は、水車運転領域において、N1の値の増加に伴ってQ1の値が減少する第1の部分と、N1の値の減少に伴ってQ1の値が減少する第2の部分とを有する。説明の便宜上、本明細書においては、前記第2の部分を、S字特性部分と称する。更に、S字特性部分におけるポンプ水車の特性を、以後、S字特性と称する。S字特性部分における水車運転にあっては、単位落差当りトルク(T1)もまた、単位落差当り回転数(N1)の減少に伴い、減少する。 【0004】ポンプ水車の水車モードの通常運転は、上記第1の部分において行われる。しかしながら、負荷しゃ断により、単位落差当りの回転数(N1)が急激に大きく増加する場合は、ポンプ水車は、S字特性部分において運転されることになる。S字特性部分における運転が開始されると、ポンプ水車の運転点はS字特性部分を一端から他端へとたどりつつ、まず単位落差当りの流量(Q1)と単位落差当りの回転数(N1)は減少する。その後、今度は振子が振返すようにS字特性部分を逆方向にたどりつつ、Q1とN1は増加する。S字特性部分におけるこの往復運動は、案内羽根開度を閉めない限りいつまでも継続する。この間、単位落差当りのトルク(T1)も、減少と増加をくり返す。 【0005】水車運転領域においてS字特性を有するポンプ水車の特性を、図6(A)および図6(B)に示す。図6(A)においては、ポンプ水車の特性が、案内羽根開度をパラメーターにとり、単位落差当りの回転数(N1)と単位落差当りの流量(Q1)との関係として示されている。一方、図6(B)においては、ポンプ水車の特性が、同じパラメーターにより、単位落差当りの回転数(N1)と単位落差当りのトルク(T1)との関係として示されている。N1,Q1およびT1は次の式により表現される。 【0006】上記において、符号N,Q,HおよびTは、それぞれ、ポンプ水車の回転数,流量,有効落差およびトルクを示す。 【0007】特性曲線1および1′は、所定の比較的大きな案内羽根開度の下で得られる。特性曲線2および2′は、それよりも小さな案内羽根開度の下で得られる。特性曲線3および3′は更にそれよりも小さい案内羽根開度の下で得られる。 【0008】特性曲線1のa−d−h部分においては、Q1の値は、N1の減少に伴い減少する。上述の様に、この曲線部分a−d−hを、本明細書においては、S字特性部分と称する。同様に、曲線部分b−e−iは、特性曲線2のS字特性部分であり、曲線部分c−f−jは、特性曲線3のS字特性部分である。一見して明らかなように、特性曲線1のS字特性部分a−d−hは、特性曲線2のS字特性部分b−e−iより長く、特性曲線2のS字特性部分b−e−iは、特性曲線3のS字特性部分c−f−jよりも長い。このことは、案内羽根開度が小さくなるとS字特性部分の長さが短くなることを意味する。 【0009】図6(A)におけると同様に、図6(B)においても、曲線部分a′−d′−h′,b′−e′−i′およびc′−f′−j′は、それぞれ特性曲線1′,2′および3′のS字特性部分である。 【0010】図6(B)は、図6(A)と密接な関係がある。例えば、図6(A)の曲線3上のQ1=Q1x,N1=N1xを満たす点xは、図6(B)の曲線3′上の点x′に対応している。点x′は、T1=T1x′,N1=N1x′(=N1x)を満たす点である。同様に、図6(A)における点a,b,c,d,e,f,h,iおよびjはそれぞれ図6(B)における点a′,b′,c′,d′,e′,f′,h′,i′およびj′に対応している。 【0011】曲線nrは、無負荷流量曲線である。曲線1,2,3と曲線nrとの交点α,β,γは、それぞれ、曲線1′,2′,3′と直線T1=0との交点α′,β′,γ′に対応している。 【0012】次に、特性曲線1と1′を参照しながらポンプ水車の水車運転(発電運転)について説明を行う。上述したように特性曲線1を1′に対応する特性は、案内羽根開度を比較的大きな値にした時に得られる。通常は、ポンプ水車の水車運転は、特性曲線1の上部、すなわち、S字特性部分a−d−hより上部の曲線部分において行われる。しかしながら、もし例えばポンプ水車に加わっている負荷が突然失われた場合は、ポンプ水車の回転数(N)が急激に増加するので、N1の値も急激に増加する。こうして、ポンプ水車は、S字特性部分において運転され始まる。運転点が一旦S字特性部分に入ると、ポンプ水車の回転数(N)の低下によりN1の値が低下すると、Q1の値が低下し、ポンプ水車流量(Q)が減少する。この様子を詳しく説明すると図7になる。なお、Hの値、すなわちポンプ水車入口とポンプ水車出口との水頭差は、流量Qの減少に伴って上昇する。このようにして一旦N1の値が減少すると、流量Qが減少し、流量Qの減少は、ポンプ水車の有効落差Hの増加をもたらす。この有効落差Hの増加は、更にN1の減少をもたらし、N1の減少は、更にQ1の減少をもたらす。このようにして、一旦S字特性部分における運転が始まると、Q1とN1は、S字特性部分をQ1減少方向、すなわち点aから点dの方向にたどりつつ、加速度的に、減少する。もちろん、この間に管路摩擦等の減衰作用も働くのでQの減少の進展にも自ずと抑制が作用することは言うまでもない。とにかく、Q1とN1は、正帰還制御回路におけると同様に、加速度的に、減少する傾向がある。 【0013】ポンプ水車の運転点がS字特性部分を点aから点hまでたどり終えると、上記の現象は、負帰還制御回路におけると同様に次第に緩和され、その後、反転し、やがてS字特性部分をQ1増加方向、すなわち点hを少し過ぎた点から点aへたどることになる。S字特性部分を逆方向にたどるのも矢張り正帰還制御回路と同様の様式で行われる。図8はこの振れ戻し作用を説明するものである。 【0014】負荷遮断後、ポンプ水車の案内羽根を閉鎖せずに放置した場合には、ポンプ水車の運転点は当該案内羽根に相当するS字特性曲線上を、上記のように往復運動する。このようにポンプ水車特性任せの運転は有害で、場合によっては危険である。なぜならば、ポンプ水車流量は増減を繰り返し、水力発電所各水路系に激しい水撃が繰り返し発生するからである。 【0015】S字特性部分における運転に伴うこのような悪影響は、S字特性部分の長さが短くなければ減少する。例えば、もし案内羽根開度を小さくして、より短いS字特性部分b−e−iを有する特性曲線2に従ってポンプ水車を運転するならば、S字特性に伴う悪影響は軽減される。 【0016】S字特性部分におけるポンプ水車の運転は、ポンプ水車のトルクTにも悪影響を与える。S字特性部分においてN1の値が減少すると、図6(B)に示すように、T1の値が減少する。ここで再び図6(A)に示される特性曲線1上の点aとhは、図6(B)に示される特性曲線1′上の点a′とd′にそれぞれ対応することに注意しなければならない。 【0017】有効落差Hが一定であると仮定すれば、T1減少は、ポンプ水車トルクTの減少を意味する。更に、ポンプ水車トルクTの減少が、ポンプ水車回転数Nの減少をもたらすことは明白である。ポンプ水車回転数Nが減少すると、それに対応してN1が減少し、次にT1が更に減少することになる。現実にはこの間に前記したように有効落差Hが増加しているのでこの加速傾向は益々強まる。このようにして、ポンプ水車は、特性曲線1を、Q1減少方向にたどる間、同時に特性曲線1′を点a′から点h′へとたどっていることになる。そのたどり方は、正帰還制御回路の場合と同様である。その後、S字特性部分をたどる方向が逆転すると、特性曲線1′は点h′から点a′の方向へと、たどることになる。明らかに、上述したようなトルク変動は、不利益である。 【0018】負荷遮断後ポンプ水車の運転点がS字特性を辿り下っている時に案内羽根を速く閉めるのは危険である。N1の低下を助長する作用が働くためである。 【0019】このため従来から、水車運転モードにおいては、案内羽根の所定開度、例えば80%より下では、案内羽根の閉鎖速度の上限制限を、案内羽根80%以上の時の閉鎖速度上限制限より下げて設定している。この結果、負荷遮断時には、運転点がS字特性に入る直前に、案内羽根の閉鎖速度が急速閉鎖から緩慢閉鎖に移行し、閉鎖パターンでみればここで腰折が入る。図9で説明すると、例えば、案内羽根開度が100%近くにあって負荷遮断(時刻to)が起きた場合を考えると、案内羽根は最初比較的速く閉まり、案内開度が予め設定された開度Yaに達した時点taで閉鎖速度制限がより小さい値に切り換えられる。したがってポンプ水車回転速度が最大値を超えて降下に転じたころから始まる運転点のS字特性突入と流量減少方向への辿り下りが進行中には、案内羽根閉鎖速度は比較的遅い速度に制限され、前述のようなN1低下による過度の正帰還現象助長が抑えられ過度の水撃は防止できる。 【0020】ところで、この案内羽根開度に応じた閉鎖速度切換に依存する従来の負荷遮断時の案内羽根閉鎖パターンと水撃、特に上池側管路水圧Hpの上昇の関係については図9のような関係になることが知られている。すなわち、案内羽根閉鎖速度を急速から緩慢閉鎖に切りり換える条件となる案内羽根開度Yaを上げると、上池側管路水圧Hpの1波目のピーク値Hpxは下がってHpx1 となるが、2波目のピーク値Hpyは上がってHpy1 となる。下池側管路水圧Hdの波形は図示してないが、Hp波形の上下を逆にしたようになり、2波目のピークHdy1 はHdyより下がる。尚、案内羽根の急速閉鎖部の速度制限を変えた場合もHp波形は変わる。すなわち、より緩慢な勾配に制限すれば、1波目のピーク値Hpxは下がり、2波目のピーク値Hpyは上がる。最も典型的な例は、急速閉鎖速度が腰折点以下の緩慢閉鎖速度と同じになった場合である。 【0021】従って、この案内羽根閉鎖パターンの腰折だけに依存する従来技術においては例えば特開昭54−40946 号の第5図のように、負荷遮断直後の案内羽根急閉鎖中の上池側管路水圧のピーク値Hpxと回転速度が降下に転じた後にS字特性によって現れる上池側管路水圧のピーク値Hpyが略等しくなるように案内羽根閉鎖パターンを決めていた。具体的には、腰折開度Yaの値やY>Yaにおける案内羽根急閉鎖速度制限およびY<Yaにおける案内羽根緩閉鎖速度制限を調整していた。 【0022】しかし、案内羽根閉鎖パターンの腰折だけに依存する従来技術では問題があることが解っている。例えば、S字特性を有する複数台のポンプ水車が図10のように各ポンプ水車の上流側または下流側または両側を共有する場合には、水撃の相互干渉によって上流側水圧が異常上昇したり、下流側水圧が異常低下することがあることが知られている。当該の複数台のポンプ水車が同一仕様の場合を仮定すると、同時負荷遮断された時に発生する上流側水圧の最高値より、相次いで負荷遮断される時間差遮断時に発生する上流側水圧の最高値の方が高くなる問題や、同時負荷遮断された時に発生する下流側水圧の最低値より、相次いで負荷遮断される時間差負荷遮断時に発生する下流側水圧の最低値の方が低くなり、場合によっては水柱分離が発生するという問題があった。しかもこれらの異常水撃現象がS字特性を辿り下る微妙なタイミングに関係しているため最悪になる時間差等の条件を事前に特定しにくいという問題があった。図11(A),図11(B),図11(C)は時間差負荷遮断時のこの種の相互干渉の難しさを説明する例図である。この場合には3台のポンプ水車が上下流水路を共有する場合で、1号機が20秒の時点で全負荷遮断されてからTd1秒後に2号機が全負荷遮断され、さらにこれより遅いTd2秒後に3号機が全負荷遮断される。結果的に1号機の下流側水圧が33.6秒の時点、すなわち、負荷遮断後13.6秒の時点で急降下している。このようにこの種の相互干渉による下流側水圧低下は突然スパイク状に発生する。それでもポンプ水車の下流側管路に水柱分離が発生しないようにするためにはポンプ水車の据付高さを充分低くして下池との水位差を充分な値に確保する必要があり、ポンプ水車用の掘削量が増大し、土木コストが異常にアップする。なお、この場合には、各号機が単独で全負荷遮断された場合に、回転速度が降下に転じた後にS字特性によって現れる上池側管路水圧のピーク値Hpyに比べて案内羽根急閉鎖中の上池側管路水圧のピーク値Hpxが充分高くなるように案内羽根閉鎖パターンを設定しているので(図12(A)参照)、相互干渉による異常水撃が上流側にはあまり顕著には現れていない。換言すれば、HpxをHpyに対して充分高くし、上池側管路の設計水圧を充分高くできた場合で、上流側の建設コストの高騰を覚悟した設計である。もちろん、上流側の建設コスト低減を狙うためにはHpxの低下が必要で、その場合には、上池側管路の水撃の相互干渉問題に直面する。さらに、図12(A)のような案内羽根閉鎖パターンを採用して、たとえ上池側管路の水撃の相互干渉による異常上昇問題を回避したとしても、図11(A),図11(B),図11(C)のように下流側管路の相互干渉によるスパイク問題は依然として残る。 【0023】このように、高落差ポンプ水車の場合には上下流水路や据付高さ等の土木設計を決める上でS字特性が大きな問題になるとの認識から従来もS字特性対応制御の提案がなされている。例えば、特開昭53−143842号では添付の第18図のように負荷遮断後ポンプ水車の運転点がS字特性を流量減少方向に辿っている時に一時的に案内羽根を開き、運転点がS字特性を逆に流量増加方向に辿り始めた時か流量が略ゼロになった時点で案内羽根を急閉鎖する案が提案されている。しかし、この案では、負荷遮断後回転速度が一旦上昇した後降下に転じるが、この回転速度降下がガバナーの設定で決まる所定回転速度付近まで一気に進むようにしている。そのために案内羽根開度Y<Yaで案内羽根閉鎖速度制限を緩閉鎖に移行させる腰折を使わず一時開きした後の案内羽根閉鎖を負荷遮断直後の急閉鎖と同一レートで一気に閉めている。これではS字特性対応制御が故障した場合を考えると危険である。また、一時開きした後の案内羽根再閉鎖開始の時点を流量が減少から増加に転じる時点または流量が略ゼロになる点としているが、ポンプ水車の過渡状態において信頼性の高い流量検出をすることは難しい。たとえ信頼性の高い流量検出ができたとしても案内羽根の動作を急に反転させることは難しく案内羽根が開き過ぎになることは容易に推定できる。特に運転点がS字特性を流量減少方向に辿り終えて流量増加方向辿りに移った後も案内羽根開操作を続けると逆にS字特性を助長する結果になる。上述した問題点を考えると特開昭53−143842号が複数台のポンプ水車が同一管路を共有する場合、特に自分の運転状態だけでなく該他号機からの水撃干渉で流量が複雑に変動する場合にも安定した性能を発揮できない。 【0024】 【発明が解決しようとする課題】本発明では、従来のポンプ水車では困難であった負荷遮断時の動作を安定させたポンプ水車を提示することにある。 【0025】 【課題を解決するための手段】上記課題を達成するために、本発明ではランナーと、該ランナーに接続された発電電動機と、前記ランナーを通過する水量を調整する水量調整手段と、前記ランナーの回転速度を検出し前記ランナーの回転速度が所定値になるように前記水量調整手段を制御するガバナーを備えたポンプ水車において、発電モードの負荷遮断直後に回転速度が急上昇しピークに達した後下降に転ずる際に、前記回転速度低下の段階で前記ガバナーによる前記水量調整手段の制御に割り込みを掛けて前記ガバナーによる閉鎖制御の進行中に一時的に前記水量調整手段を開動作させる補正制御手段を備え、全負荷遮断の場合に低下中の回転速度を一時的に反転上昇せしめ、負荷遮断後の回転速度の低下が前記ピーク値からガバナーの設定で決まる所定値付近まで一気に進むことがないように前記補正制御を調整したことを特徴とするものである。 【0026】次に、遅くとも回転速度が上昇に転じたら前記補正制御を止め実質的に前記水量調整手段が前記ガバナーによる制御に戻るようにすることである。 【0027】次に、前記補正制御による前記水量調整手段の一時的開動作は、負荷遮断後回転速度が下降に転じた後に開始し、その後回転速度曲線が上に凸から下に凸に移る点付近まで継続することである。 【0028】次に、前記補正制御による前記水量調整手段の一時的開動作は、負荷遮断後回転速度が下降を始める直前から開始し、その後回転速度が下降に転じ回転速度曲線が上に凸から下に凸に移る点付近まで継続することである。 【0029】次に、全負荷遮断後の1回目の回転速度低下は定格回転速度(またはガバナー本来の目標回転速度)と前記ピーク値の差の1/3以上定格回転速度より上で止み反転するように前記補正制御を調整することである。 【0030】次に、全負荷遮断後回転速度がガバナーによる所定値(ガバナー本来の目標回転速度)に落ち着くまでに、補正制御による回転速度の途中反転上昇が複数回行われるように前記補正制御を調整することである。 【0031】次に、前記ガバナは前記水量調整手段の開度に応じて前記水量調整手段の閉鎖速度を制限する閉鎖速度制限手段を備え、前記閉鎖速度制限手段が前記水量調整手段の開度が第1の所定値以上にある間は、前記水量調整手段の閉鎖速度を比較的高い第2の所定値以下に制限し、前記水量調整手段の開度が前記第1の所定値以下になった後は閉鎖速度を比較的低い第3の所定値以下に制限するように構成されている場合、前記水量調整手段の開度が前記第1の所定値以上にある時は、前記補正制御は動作させないようにすることである。 【0032】次に、回転速度が負荷遮断後の最初の下りから前記補正制御によって最初の反転を迎え(この時の回転速度を第1の凹値と呼ぶ)再上昇を始め、やがてこの再上昇も止み再び下降に転ずるが(この時の回転速度を第2の凸値と呼ぶ)前記第2の凸値は前記ピーク値(または第1の凸値と呼ぶ)より低くなるように前記補正制御を調整することである。 【0033】次に、回転速度が前記第2の凸値を経てから再度下降するが、やがて下降が止み三度目の上昇に転ずるが(この時の回転速度を第2の凹値と呼ぶ)前記第2の凹値は前記第1の凹値より低くなるように前記補正制御を調整することである。次に、前記ガバナーが、回転速度検出部と、目標回転速度設定部と、少なくとも前記目標回転速度設定部からの目標回転速度指令と前記回転速度検出部からの実際の回転速度信号の偏差信号(これを速度偏差信号と呼ぶ)を入力して前記水量調整手段に対する開度指令信号を出力する演算部と、前記演算部の出力に応じて前記水量調整手段を操作する増幅部を備えた前記ポンプ水車に関し、少なくとも回転速度信号を入力して前記ガバナーの前記演算部出力に開方向補正を行う形で補正制御を行うように構成した前記補正制御手段を備えることである。 【0034】次に、回転速度が第4の所定値以上になった時だけ回転速度信号を通す第1の演算器と、前記第1の演算器からの出力信号を入力として受けて該入力が上昇中にはこれに比較的高速に応答して上昇し、該入力が下降に転じた後は比較的低速に応答してゆっくり下降する信号(ターゲット信号と呼ぶ)を出力する第2の演算器と、前記ターゲット信号から前記第1の演算器からの出力信号を引いた差を求める比較器と、前記比較器の出力信号のプラス側に制限を与える第1の制限要素と、前記第1の制限要素からの出力信号を不完全微分演算する微分演算要素と、前記微分要素の出力のマイナス側は通さず、プラス側には所定の値で制限を掛ける第2の制限要素を備えるように構成した前記補正制御手段を備えることである。 【0035】次に、前記第4の所定値を前記発電電動機が電力系統に接続されている通常運転中に起こりうる回転速度の最大値より充分高く設定することである。 【0036】次に、前記第1の演算器からの出力信号が上昇中には比較的短い時定数の一次遅れ応答をする一方、下降に転じた後は下降に転じる前の出力を起点とし比較的長い時定数の減衰カーブ状に減衰応答する前記第2の演算器を備えることである。 【0037】次に、前記補正制御手段の出力を出すタイミングは刻刻の回転速度変化から演算して決めるものの、該出力の値は作動からリセットまでの個々の作動サイクルの中では略一定値を保持するように構成した前記補正制御手段を備えることである。 【0038】次に、前記補正制御手段は、回転速度が定常時の目標値より高い第5の所定値以上の時に限って作動させ、以下の時は除外するようにすることである。 【0039】次に発電モードで運転中のポンプ水車を非常停止する場合、少なくとも非常停止過程の初期の段階では回転速度ガバナー、前記補正制御のいずれも作動可能な状態に維持し、その後、前記水量調整手段を全閉し、ポンプ水車の回転を止める操作をするようにすることである。 【0040】さらに、発電モードで運転中のポンプ水車を非常停止する場合、非常停止過程の初期の段階では回転速度ガバナー、前記補正制御のいずれも作動可能な状態に維持し、S字特性による有害な影響を減衰させてから、前記水量調整手段を全閉し、ポンプ水車の回転を止める操作をすることである。 【0041】また、上記課題を達成するために、本発明ではランナーと、該ランナーに接続された発電電動機と、前記ランナーを通過する水量を調整する水量調整手段と、前記ランナーの回転速度を検出し前記ランナーの回転速度が所定値になるように前記水量調整手段を制御するガバナーを備えたポンプ水車において、前記水量調整手段により前記ランナーを通過する水量を停止させる場合に、前記水量調整手段を閉動作後に開動作させる一連の動きを、複数回繰り返すことを特徴とするものである。 【0042】また、本発明は水量調整手段を閉動作後に開動作させる一連の動きを、複数回繰り返す時に、繰り返す度に閉動作の程度を大きくするものである。 【0043】ポンプ水車においては、負荷遮断と同時に発電出力はゼロになるが、水車出力はすぐにはゼロにならないため回転が上昇してしまう、すなわち、この出力差による余剰エネルギーを一時的に回転部の慣性効果に溜め込むことは当然の結果で意図した通りである。しかし、従来技術によれば、回転速度が下降に転じた後回転速度が定格回転速度付近まで一気に低下している。これは溜め込んだエネルギーをすぐに吐き出すことを意味する。しかし、この回転部の慣性エネルギーの一気の吐き出しが実は大問題であることが判明した。この一気の回転部エネルギーの吐き出しの裏では回転部に代わって同エネルギーを一気に受け取るものがあるためである。それは実はポンプ水車上下流の水柱で、吐き出されたエネルギーはこの長大な水柱が異常に速く減速され、さらには逆にポンプ流れさえ引き起こすために使用されるためである。負荷遮断後に落ち着く先の目標流量は無負荷流量であるので、本来ならば負荷遮断前の出力相当流量から無負荷流量へスムースに移行してほしいところである。しかし、実際には負荷遮断前の出力相当流量から無負荷流量をはるかに通り過ぎて一時的にポンプ領域まで突っ込む。当然ながら、このような異常な水柱の加速は反動を招く。すなわち、今度はポンプ流れから無負荷流量を大きく超えて過大な水車流量を招く。この時は水柱のエネルギーを回転部慣性効果が受け取る番で回転速度が再び上昇する。このように、従来技術によれば、過大な余剰エネルギーが回転部慣性効果と水柱の間を行ったり来たりし、この間にポンプ水車流量を過大に振らせてポンプ水車上下流水路に過大な水撃をもたらす。図12(B)は図12(A)のような従来技術による負荷遮断を行った場合のポンプ水車の運転点軌跡の例を示す。ところで問題の発端である負荷遮断後最初の回転速度の一気低下は回転速度を制御するガバナーが求めたものである。ガバナーの立場で考えれば当然の要求なのである。すなわち、S字特性を有するポンプ水車にとっては、負荷遮断時にガバナーだけの要求に合わせて制御することは流量制御,水撃制御の観点では誠に合理的でないことになる。このような考えから本発明では負荷遮断後回転速度が降下中にガバナーに対して補正制御を掛けて閉鎖中の案内羽根を一時的に開きS字特性によるN1低下を緩和または阻止するようにする。そして結果的に、少なくとも過大な流量低下オーバシュートが起きない様にする。 【0044】なお、回転速度が上昇に転じたら案内羽根を開く補正制御は止めるべきである。回転速度が上昇に転じた時は運転点がS字特性を流量増加方向に辿っている時であるので、N1を上げるとS字特性を逆に助長してしまうからである。 【0045】回転速度降下曲線が上に凸から下に凸に移る変極点付近までS字特性の流量減少方向辿りが続き、そこから反転して流量増加方向辿りに移るので、前記補正制御による前記水量調整手段の一時的開動作は、この変極点付近まで継続するべきである。 【0046】なお、前記補正制御による前記水量調整手段の一時的開動作は、回転速度が下降を始めてから開始するより、直前から開始した方が遅れがないのでより効果的である。なお、この場合でも回転速度の最初のピーク値はほとんど変わらない。S字特性を有するポンプ水車の場合にはこのピーク値はその時の水量調整手段、すなわち、案内羽根の開度のS字特性開始位置(N1)に依存し、しかも案内羽根開度によるこのN1の変化が極めて僅かなためである。 【0047】次に、前記補正制御の効果が少なすぎると負荷遮断後1回目の流量低下幅が大きくなり過ぎて逆流を許してしまう。本特許の発明者の解析経験によれば1回目の回転速度降下幅は、最初の速度上昇幅(ΔN)の約2/3以下に制限するべきである。すなわち、最初の回転速度低下は目安として定格回転速度(またはガバナー本来の目標回転速度)+約(1/3)ΔNで止まるように前記補正制御を調整するべきである。 【0048】全負荷遮断後回転速度がガバナーによる所定値(ガバナー本来の目標回転速度)に落ち着くまでに、補正制御による回転速度の途中反転上昇を1回で済ませることができれば最も好ましいが、複数回行われるように前記補正制御を調整すると回転部慣性効果に溜まったエネルギーがよりゆるやかに開放されていくので好ましい場合もある。 【0049】前記ガバナが前記水量調整手段の開度に応じて前記水量調整手段の閉鎖速度を制限する閉鎖速度制限手段を備え、前記閉鎖速度制限手段が前記水量調整手段の開度が第1の所定値以上にある間は、前記水量調整手段の閉鎖速度を比較的高い第2の所定値以下に制限し、前記水量調整手段の開度が前記第1の所定値以下になった後は閉鎖速度を比較的低い第3の所定値以下に制限するように構成されている場合、すなわち、腰折機能を備えている場合には、前記補正制御が万一故障しても腰折機能による保護は確保されるようにするべきである。この意味で前記水量調整手段の開度が前記第1の所定値以上にある時は、前記補正制御は動作させないようにするべきである。 【0050】回転速度が負荷遮断後の最初の下りから最初の反転を迎え(この時の回転速度を第1の凹値と呼ぶ)再上昇を始め、やがてこの再上昇も止み再び下降に転ずるが(この時の回転速度を第2の凸値と呼ぶ)前記第2の凸値は前記ピーク値(または第1の凸値と呼ぶ)より低くなるようにして回転部慣性効果に溜まったエネルギーが徐々に開放されているように前記補正制御を調整するべきある。 【0051】回転速度が前記第2の凸値を経てから再度下降するが、やがて下降が止み三度目の上昇に転ずるが(この時の回転速度を第2の凹値と呼ぶ)前記第2の凹値は前記第1の凹値より低くなるように前記補正制御を調整するのは上記と同様の理由である。 【0052】負荷遮断後のポンプ水車の過渡現象特にS字特性内挙動を観察するのには回転速度が最も好ましい。現象をよく写すだけでなく、ノイズも少なく変動カーブが滑らかで安定しているからである。従って、前記補正制御手段は少なくとも回転速度信号を入力して前記ガバナーの前記演算部出力に開方向補正を行う構成にするべきである。 【0053】前記補正制御は発電電動機が電力系統に接続されていて回転速度変動が小さい通常運転では必要がない。従って、前記補正制御への入力は回転速度が第4の所定値以上になった時だけ与えるようにする。また、負荷遮断後の回転速度降下を徐々に進行させるという本発明の主旨より、負荷遮断の時点で個々の負荷遮断に応じた回転速度降下モデル曲線を認識し、これと実際の回転速度を比較しながら制御するのが望ましい。前記第2の演算器はこの回転速度降下モデル曲線を作るものである。回転速度降下モデル曲線と実際の回転速度の差だけを見て前記補正制御を動作させたのでは一般にタイミングが遅れる。そこで微分演算も必要になる。なお、不完全微分は定常時はゼロに戻る特性があるので補正信号作りには便利である。このような配慮から補正制御手段を設計する。具体的には、回転速度が第4の所定値以上になった時だけ回転速度信号を通す第1の演算器と、前記第1の演算器からの出力信号を入力として受けて該入力が上昇中にはこれに比較的高速に応答して上昇し、該入力が下降に転じた後は比較的低速に応答してゆっくり下降する信号(ターゲット信号と呼ぶ)を出力する第2の演算器と、前記ターゲット信号から前記第1の演算器からの出力信号を引いた差を求める比較器と、前記比較器の出力信号のプラス側に制限を与える第1の制限要素と、前記第1の制限要素からの出力信号を不完全微分演算する微分演算要素と、前記微分要素の出力のマイナス側は通さず、プラス側には所定の値で制限を掛ける第2の制限要素を備えるようにする。 【0054】前記補正制御手段は負荷遮断時に限って動作するようにするため、前記第4の所定値を前記発電電動機が電力系統に接続されている通常運転中に起こりうる回転速度の最大値より充分高くするべきである。 【0055】前記第1の演算器からの出力信号が上昇中には回転速度上昇カーブをす速く追従させる必要があるので前記第2の演算器には比較的短い時定数の一次遅れ応答をさせ、下降に転じた後は回転速度が徐々に降下するモデル曲線を得るために前記第2の演算器には比較的長い時定数の応答をさせる。 【0056】前記補正制御が動作し、前記補正制御とガバナーの制御が同時に作用している時には両制御が有害な干渉する可能性があることを注意するべきである。この場合には前記補正制御は必要最小限に止めてガバナーの制御を主体にさせるために前記補正制御の出力波形は台形状するか、ガバナーの動作を妨げない程度にゆっくり変化させるのが好ましい。 【0057】前記補正制御手段は、もっぱら回転速度を上げる方向に作用するので場合によっては、ガバナーによる回転速度復帰作用と対立し、妥協が計られる結果、回転速度が完全に所定値へ復帰できないケースも出てくる。これを防止するためには前記補正制御が動作できる回転速度に制限を与えるとよい。回転速度が定常時の目標値より高い第5の所定値以上の時に限って前記補正制御を作動させる理由はここにある。 【0058】発電モードで運転中のポンプ水車を非常停止する場合、即遮断器を開いて発電電動機等電気側機器を保護することは必要であるが、従来のようにガバナー制御を実質的に殺して前記水量調整手段の急閉鎖を即実行するべきではない。本発明のS字特性対応制御が活かされず、本発明の大きな効果を失うことになるからである。従って、少なくとも回転速度上昇を伴い、S字特性内運転を強いられる非常停止過程の初期の段階では回転速度ガバナー、前記補正制御のいずれも作動可能な状態に維持し、S字特性の影響を抑えてから、前記水量調整手段を全閉し、ポンプ水車の回転を止める操作をするべきである。 【0059】S字特性による有害な影響が充分減衰してから、前記水量調整手段を全閉し、ポンプ水車の回転を止める操作をするのが望ましい。 【0060】 【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を図面を用いて説明する。図3は本発明の一実施例のポンプ水車のガバナーのプロック線図である。このブロック図には水車100の回転速度Nを検出する速度検出部1,速度検出信号Xn,回転速度の基準値を設定する速度調整部2,速度調整部2からの設定値X0,加算部3,速度調定率設定部からの復元信号Xσ,加算部3の出力信号Xε,補正制御回路200からは補正制御信号X200が出力され、X20AはXεを補正制御信号X200で補正した信号ですぐ下流のPID演算回路の入力信号となる。発電電動機が大電力系統に接続される通常の発電運転時の比例演算要素(P要素)4a、また、負荷遮断後の無負荷運転時に使用する比例演算要素(P要素)4bを示す。なお、前者の比例演算要素のゲインKpa>後者の比例演算要素のゲインKpbとなっている。通常の発電運転時の積分演算要素(I要素)5a,負荷遮断後の無負荷運転時に使用する積分演算要素(I要素)5bを示し、前者の積分ゲインKia>後者の積分ゲインKibとなっている。なお、図示してない発電電動機の遮断器の開閉を直接または間接的に検出する接点19a,19bは遮断器が開いた時、同時にスイング動作して下側接点を開き上側接点を閉じる。接点19a,19bが各2個ある理由は比例演算要素,積分演算要素共に同時に切り換えするためである。 【0061】微分演算要素6(D要素)からは出力信号Zdが出力される。また、接点19bからは比例演算要素の出力信号Zp,積分演算要素の出力信号Ziが出力される。 【0062】そして、これらの信号は加算部で加算される。ZはZp比例演算要素の出力信号、積分演算要素の出力信号Zi,微分演算要素の出力信号Zdを総合したものが案内羽根開度指令Zを示している。実際の案内羽根開度は信号Yで示される。加算部8,リミッター9,油圧サーボモーター10は一種の油圧増幅器になっており、伝達関数ではリミッター付一次遅れ要素を構成し、案内羽根開度指令Zを増幅して水量制御手段である案内羽根を直接操作するに充分なストロークと操作力をもつ案内羽根開度Yに変換するものである。Yε1は案内羽根開度指令Zと実際の案内羽根開度Yの偏差を示し、リミッター9のθRは案内羽根の開速度をθR.Cyに、θLは閉速度をθl.Cyに制限するためのものである。すなわち、Yε2は偏差信号Yε1を上記開閉速度制限を考慮して制限した信号である。なお、加算部11には出力調整部13から所望の案内羽根開度設定信号Yaが与えられる。もし実際の案内羽根開度YがYaに達していない場合には、すなわち、Y<Yaの場合にはその差がゼロになるまでガバナーのPID演算部に開信号σ(Ya−Y)が送り続けられるので、やがてはY=Yaとなりその段階で落ち着く。速度調定率設定部12は上記の係数σを設定する部分である。換言するとσは速度検出信号Xnの変化に対する案内羽根開度Yの変化の割合を決めるゲインで、一般には電力系統の中での当該プラントの役割、すなわち、負荷分担の割合を考慮して一度決めたら変更されないものである。また水路系を含む水車14の要素が組み込まれている。水車軸に直結された発電機に与えられる当該発電所の負荷電力L,電力系統側から与えられる負荷電力RL,信号PgはLとRLを総合した発電機負荷を示す。そして、電力系統からの負荷特性17bが組み込まれ、水車100の自己制御性17aは具体的には回転速度上昇に伴い増加する機械損や効率低下等を総合した特性部である。従って、信号RTは回転速度変化に伴う自己制御性による水車出力のロスを示す。かくして水車からみればPgだけでなくRTも一種の負荷のようにみなすことができる。すなわち、水車の出力Ptを消費する総合負荷LΣ=Pg+RTとみなすことができる。よって信号(Pt−LΣ)が回転部慣性効果部16の入力となり、回転部慣性効果部16出力が回転速度Nとなる。なお、負荷遮断後は信号Pgは信号Lに等しくなる。 【0063】ここで、速度調整部2,出力調整部13,速度調定率設定部12の作用を図20(A),図20(B)により説明する。なお、ここで無負荷時の案内羽根開度は0.2(pu)と仮定する。図20(A)の右下がりの実線はこのプラントが電力系統に接続される直前の状態を示す。すなわち、定格値N(同期速度)ラインとこの実線の交点が案内羽根開度を示すが、丁度無負荷開度0.2 になっている。なお、水車を起動する前はこの実線はこれより低い位置に設定される。例えば図20(A)の点線の位置に設定される。このように図20(A)の実線より下側でこの実線を上下に平行移動させるのが、速度調整部2である。この実線を上下に平行移動した時無負荷開度0.2 線上の交点が上下に動くことから速度調整部の名が付いている。他方、このプラントが電力系統に接続された後の動きについて図20(B)により説明する。この場合は、実線と定格速度との交点はY=1.0 になっている。すなわち、100%負荷運転中を示す。図20(A)の並列時の実線位置は図20(B)では点線の位置になる。このように実線を平行移動させて案内羽根開度を調整するのが出力調整部13である。出力調整部13は、実線を水平方向に平行移動させるものであるが、無限大電力系統に連繋された状態では、回転速度は事実上1.0に固定されるので、実線の水平方向移動に伴うN=1.0線上の交点は左右に動くことから、この名が付けられている。図20(B)の実線の設定では、定常時はN=1.0,Y=1.0で運転されるが、今、仮に電力系統の周波数が3%上昇しN=1.03になったとすると、Yは0.2になる。電力系統周波数の上昇幅が1.5%であれば、Y=0.6に閉め込まれる。このように周波数変化幅と案内羽根閉め込み幅の間に比例関係を与えているのが、速度調定率設計部12である。速度調定率設計部12のゲインを大きくすれば、図20(B)の実線の右下がり勾配はよりきつくなり、周波数変化に対する案内羽根開度応答幅のゲインが下がってくる。従って、図20(B)の実線の設定で定格回転速度で(N=1.0で)全負荷(100%負荷)運転中に負荷遮断が起きれば、ガバナーは回転速度Nを最終的には定格値より速度調定率分だけ高い1.03 に落ち着かせるように作動する。 【0064】図21(A)はポンプ水車の案内羽根閉鎖速度制限を示す典型的な例図である。ポンプ水車の場合には、従来より案内羽根開度Y>Yaの範囲では勾配がθ1aより大きくならないよう、Y<Yaの範囲では勾配がθ1aよりさらに小さいθ1bより大きくならないよう速度制限を与える。すなわち、図3の要素9のθLをY>Yaの範囲では比較的大きいtan(θ1a)/Cyに、Y<Yaの範囲では比較的小さいtan(θ1b)/Cyに設定する。他方、案内羽根の開動作については、閉動作のようにS字特性の影響を受けないので、例えば図21(B)のように案内羽根開度に関係なく|θ1a|>|θ2|>|θ1b|となるような一定値θ2に設定する。 【0065】図3の本発明のガバナーにある補正制御手段200の具体例を図4に示す。 【0066】Xn速度検出信号を入力として受けて、補正制御手段の出力Y200を発生させ、加算器209,積分器210を備える。なお、負荷遮断開始時点の積分器210の初期値は定格回転速度相当の1.0 である。かくして、加算器209の出力X209はXnを不完全微分した値になるので、x209によってdN/dtが正か負か(回転速度が上昇中か、下降中か)判別できる。回路211はx209が正の時1.0 を出力し、負の時0を出力するスイッチである。201は(Xn>所定値Xc1)を満たすXnだけを通す不動帯要素である。なお、Xc1は定格回転速度相当のXn=1.0 より充分大きい値で、発電電動機が電力系統に連繋される通常運転では到達できず、負荷遮断時に限って到達できる値に設定する。例えば、1.04〜1.05に設定する。加算器202を介してリレー要素203でスイッチ211の出力X211が正の場合には加算器202の出力X202を出力し、負の場合にはゼロを出力する。積分器204はリレー要素203の出力X203を入力とする。かくして、信号X201に対する信号X204の応答は、回転速度が上昇中には時定数1/Kc1でゲイン1の一次遅れ応答となり、回転速度降下中には全く変化せず、回転速度が降下に転ずる直前の値を保持する。また回路205は加算器である。リレー要素206はスイッチ211の出力X211が負の場合には加算器206の出力X206を出力し、正の場合にはゼロを出力する。積分器207はリレー要素206の出力X206を入力とする。かくして、信号X204に対する信号X205の応答は、回転速度下降中は信号X204を指数関数的にゆっくり減少せしめる時定数1/Kc3でゲイン1の不完全微分形応答となる。他方、回転速度上昇中には信号X204は上昇し、信号X207は回転速度上昇に転じる直前の値で保持されるので信号X205は上昇する。すなわち、信号X205は回転速度上昇中は一緒に上昇し、下降に転じたら指数関数的にゆっくり降下するようにした負荷遮断時の回転速度変化のモデル曲線に相当する。比較器208は信号X205によるモデル曲線と信号X201からの実際の回転速度曲線を比較する。飽和要素212は信号X208に対して−Kc5以下と+Kc4以上で飽和させるものである。加算器213,比例要素214,積分要素215は時定数1/(Kc6.Kc7)、ゲインKc6の不完全微分を構成する。すなわち、負荷遮断時の回転速度変化のモデル曲線と実際の曲線が開きつつある時には信号X214を発生する。一次遅れ要素216は信号X214を受けて、これに丸みを与え信号X216として出力するものである。飽和要素217は、入力信号X216がゼロ以下の時は通さず、Kc10以上の時はKc10で制限する要素である。なお、「ゼロ以下は通さず」は負荷遮断時の案内羽根開度補正はプラス側だけであるためである。なお、本発明者の研究によれば、プラス側の補正も必要最小限に抑えて、できるだけ本来のガバナー制御に委ねる方が無用な干渉も起こさず好ましいことが判っている。従って、プラス側の補正も飽和させている。回路218はXn>Xc2の時に1を出力し、Xn<Xc2の時0を出力するスイッチである。回路219はスイッチ218の出力が1の時、すなわち、Xn>Xc2の時のみ信号X217を取り込んで案内羽根開度補正を行い、Xn<Xc2となればゼロを取り込んで案内羽根開度補正を止める一種のリレーである。案内羽根開度補正制御は案内羽根を開く方向だけに作用させるものであるので、場合によってはガバナーによる案内羽根閉鎖が途中で滞り回転速度の降下が途中で滞る可能性がある。スイッチ218とリレー219はこの途中の滞りを防ぐための回路である。 【0067】図3及び図4を採用したあるポンプ水車の負荷遮断時の時間応答を図1に示す。Yは案内羽根開度、Nは回転速度、Qは流量、Hpは水車入口水圧、Hdは水車出口水圧を示す。案内羽根は回転速度降下中に開く補正制御が働いており、最初の回転速度低下においても、ガバナーの設定で決まる所定値すなわち(定格回転速度+速度調定率)まで回転速度が一気に降下することはない。また流量も一時的逆流(ポンプ流れ)を生ずることなくスムースに無負荷流量に向かって減衰していく。図2はN1対Q1の完全特性上でこのポンプ水車の負荷遮断時の運転点軌跡がどのようになるかを示す図である。この軌跡でも流量が無負荷運転流量の前後に大きく振れるS字特性特有の加振作用の影響がかなり抑制されていることが解る。従来技術の場合の典型例である図12(B)と比べればその差は歴然である。なお、上記の図1,図2の応答を引き出す図4の案内羽根補正制御回路の各部の挙動を示すのが図5(A)から図5(F)である。また図5(G)はこの時のPIDガバナの各演算要素の出力を示す。すなわち、最終的な案内羽根開度指令は図5(G)の各演算要素出力に図5(F)の補正制御信号Y200を加えたものとなる。 【0068】なお、図3には図示してないが、非常停止の場合には、回転速度上昇によるS字特性内運転がほぼ収束した段階で、Yε1を無条件に−θL以下に保持し案内羽根を急閉する。S字特性内運転がほぼ収束した段階とは、具体的には、回転速度が所定値以下に下がったことで判定するか、案内羽根が所定値以下に閉まったことで判定してもよい。 【0069】図17は上述したポンプ水車のガバナー制御を用いた場合の装置構成を示す一例であり、例えば特開平3−70874号に示されたものである。 【0070】巻線形誘導機2aの1次側が電力系統1に接続されて、2次側が電力変換器3に接続され誘導機2aの入力は、この電力変換器3により交流励磁電流の位相指令に応じて増減されるシステムとなっている。実際の入力PM は電力検出器6により検出され加算器20へ、また、実際の回転速度Nは、回転速度検出器5により検出され、加算器18へ各々入力される構成となっている。 【0071】図18は図17と同様にポンプ水車のガバナー制御を用いた場合の装置構成を示す一例である。 【0072】発電電動機として同期機10を用い、系統1と同期機10との間に電力変換器17を用いた場合である。この電力変換器17への位相指令との突合せのため位相検出器11を設けている。 【0073】また、上記図17,図18以外にも通常の一倍の同期機を用いたシステムに本発明が適用できることは言うまでもない。 【0074】以上に説明した実施例は一例に過ぎず、本発明はこれに限定されるものではない。 【0075】本発明の効果は上記から明らかである。すなわち、ポンプ水車の負荷遮断に過大な流量変動を伴うことなくスムースに無負荷流量に収斂していく。このため水車の上流側水圧上昇幅を、特に第2ピークHpyを低くし、場合によってはほとんど消去することが可能である。従って、第1ピークHpxはいかなる条件でも第2ピークHpyより低くしないようにとの従来主流になっている調整方法を踏襲しても、第1ピークHpxを大幅に下げることが可能になる。このため水車上流側管路及びポンプ水車自体の設計水圧を大幅に下げることが可能である。水車の下流側管路についてもS字特性に起因する水圧低下幅を大幅に縮小可能である。特に、下流管路を複数のポンプ水車が共有する場合の号機間相互干渉による異常スパイクを解消することができる。このため同じ下池水位の下でポンプ水車の据付高さを高くすることが可能になり、特に地下発電所の場合土木掘削ボリュームを少なくすることが可能である。S字特性による異常な流量変動幅を大幅に圧縮できるため、ポンプ水車が受ける過渡的な水スラスト変動を大幅に低減できる可能性がある。従って、スラスト軸受の設計合理化が可能になる。ポンプ水車の上流側または下流側管路を共有する複数台のポンプ水車においては、従来、異常水撃干渉の対策として各号機に運転制限を与えている場合もあったが、これが必要なくなり、各号機はお互いに自由に運転できるようになる。さらには、負荷遮断時の余計な流量変動を抑制できるので振動,騒音等が軽減されポンプ水車自身の運転状態が改善され寿命の延長が可能になる。異常の効果は全てが揚水発電所コスト低減に貢献することは言うまでもない。しかも、本発明はガバナーに簡単な補正制御回路を付加するだけで達成できる。特に演算部のプログラムを外部から入力可能なマイクロプロセッサ型ガバナーの場合には単に演算プログラムだけの修正で本発明を実施することが可能になる。 【0076】 【発明の効果】本発明では負荷遮断時の上流側水圧上昇を低減することが可能になり、これにより上流側水路及びポンプ水車自身の対水圧設計のコストを低減することが可能になる。特に負荷遮断時の下流側水圧低下幅が低減するので従来と比較してポンプ水車据付高さをなるべく浅い位置に設置することが可能になるので発電所建設時の土木コストを少なくすることが可能になる。 【0077】また、上流側、または下流側の管路が複数のポンプ水車で共有されている場合でも、有害な水撃相互干渉を少なくすることが可能になるので、上流側または下流側の管路の設計を耐水圧を低くしたものにできるので管路のコストを低減できる。 【0078】また、負荷遮断時の水スラストを軽減できるのでスラストメタルの設計を合理化することが実現できる。 【0079】そして、ポンプ水車自身の負荷遮断時の運転安定化を達成することを実現できる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005108 【氏名又は名称】株式会社日立製作所 【識別番号】000156938 【氏名又は名称】関西電力株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年10月29日(1999.10.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075096 【弁理士】 【氏名又は名称】作田 康夫
|
| 【公開番号】 |
特開2001−132609(P2001−132609A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月18日(2001.5.18) |
| 【出願番号】 |
特願平11−308503 |
|